衆議院

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第4号 令和8年4月23日(木曜日)

会議録本文へ
令和八年四月二十三日(木曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 丹羽 秀樹君

   理事 安藤たかお君 理事 上川 陽子君

   理事 斉木 武志君 理事 田畑 裕明君

   理事 橋本  岳君 理事 早稲田ゆき君

   理事 阿部  司君 理事 日野紗里亜君

      畦元 将吾君    石井  拓君

      井原  巧君    遠藤 寛明君

      岡本 康宏君    尾花 瑛仁君

      加藤 貴弘君    川崎ひでと君

      繁本  護君    鈴木 拓海君

      世古万美子君    高橋 祐介君

      谷川 とむ君    田宮 寿人君

      辻  秀樹君    西野 太亮君

      新田 章文君    東田 淳平君

      藤沢 忠盛君    古井 康介君

      穂坂  泰君    丸尾なつ子君

      丸田康一郎君    宮内 秀樹君

      村木  汀君    山本  深君

      山本 大地君    犬飼 明佳君

      大森江里子君    山崎 正恭君

      原山 大亮君    横田 光弘君

      西岡 義高君    谷 浩一郎君

      高山 聡史君

    …………………………………

   国務大臣

   (地方創生担当)     黄川田仁志君

   内閣府副大臣       津島  淳君

   総務副大臣        高橋 克法君

   内閣府大臣政務官     古川 直季君

   デジタル大臣政務官

   兼内閣府大臣政務官    川崎ひでと君

   厚生労働大臣政務官    神谷 政幸君

   国土交通大臣政務官    上田 英俊君

   政府参考人

   (内閣府地方分権改革推進室長)          稲原  浩君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房審議官)          竹林 悟史君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房審議官)          源河真規子君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 坂越 健一君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 橋本憲次郎君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          加藤 主税君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 竹林 俊憲君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           林  俊宏君

   政府参考人

   (厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長)   鷲見  学君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           奥家 敏和君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           豊嶋 太朗君

   衆議院調査局地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別調査室長 山本 麻美君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十三日

 辞任         補欠選任

  石井  拓君     藤沢 忠盛君

  川崎ひでと君     村木  汀君

  谷川 とむ君     岡本 康宏君

  宮内 秀樹君     遠藤 寛明君

  山本  深君     新田 章文君

同日

 辞任         補欠選任

  遠藤 寛明君     宮内 秀樹君

  岡本 康宏君     東田 淳平君

  新田 章文君     丸尾なつ子君

  藤沢 忠盛君     石井  拓君

  村木  汀君     世古万美子君

同日

 辞任         補欠選任

  世古万美子君     川崎ひでと君

  東田 淳平君     山本 大地君

  丸尾なつ子君     山本  深君

同日

 辞任         補欠選任

  山本 大地君     谷川 とむ君

    ―――――――――――――

四月二十一日

 情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)

 個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第三七号)


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     ――――◇―――――

丹羽委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣府地方分権改革推進室長稲原浩君外十名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

丹羽委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。石井拓君。

石井(拓)委員 皆様、おはようございます。自由民主党の石井拓です。

 議題となっております地域の自主性及び自立を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、第十六次一括法案について質問をいたします。

 この法案は、平成二十六年から導入された提案募集方式により、地方公共団体などからの提案を募集し、それを踏まえて、対応方針などに基づき成り立っております。地方公共団体に対する義務づけの緩和や事務の効率化を図るなどを行うため、関係十七法律を一括して整備するものであります。

 この提案募集方式の実施は、導入以来十二年間、十二回目の一括法案でありますが、これまでの取組に加えて、地方分権の推進度合いについて、まずは総括的な視点で説明を求めますが、いかがでしょうか。また、地方公共団体などの提案に基づき、法改正に至らなくても、政令改正などを行い、実現、対応してこられたと思います。その点も踏まえて御答弁をお願いします。

黄川田国務大臣 お答えいたします。

 これまでの地方分権改革を振り返りますと、平成七年以降、第一次地方分権改革においては、機関委任事務制度の廃止や国の関与の見直しを行い、国と地方の関係を対等、協力関係へと転換しました。

 平成十八年以降における第二次地方分権改革におきましては、地方に対する権限移譲や規制緩和など、地方の自主性、自立性を高めるための改革を積み重ねてきたところであります。

 特に平成二十六年以降は、地方からの提案募集方式に基づきまして、令和七年までの十二年間で約二千九百件の提案について関係府省と調整し、法改正に至らない政省令改正事項なども含めましてその八割以上で実現、対応してまいりました。これによりまして幅広い分野において住民サービスの向上や自治体行政の簡素化、効率化につながっているものと考えております。地方からも、地方分権改革の歩みを着実に進めるものとして評価をしていただいております。

 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ちまして、提案募集の取組を着実かつ強力に進めてまいりたいと考えております。

石井(拓)委員 ありがとうございます。

 十二年、十二回ということで、二千九百件の提案があって、法律改正に至らなくても、提案内容の八割以上を実現、対応されてきて、地方分権が、時間をかけながらやらなきゃいけないということだと思いますので、まず進んでいるということは承知いたしました。

 さて、提案募集方式における提案状況でありますが、過去の実績からして、都道府県や政令指定都市は全団体が提案を行っております。しかし、一般市においては七百十団体中百十三団体、一五・九%、町村では九百二十六団体、四十七団体で五・一%となっております。

 小規模自治体ほど、権限移譲による義務づけの緩和や事務の効率化など、現場からの声としてたくさんあるのではないかと推察いたします。このような小規模自治体からの提案をもっと増やすために、密に連絡を取り合うなど、提案につなげるような支援策について取り組んでいる点はありますでしょうか。いかがでしょうか。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 実際に提案募集に応じました政令指定都市、中核市を除く市町村の数でございますけれども、例年全体の一割程度にとどまっているということは、市町村における制度改正のニーズを十分に酌み取れていない可能性がありますことから、重要な課題であると認識いたしております。この課題の要因といたしましては、市町村の現場における人手不足等を背景としまして、提案を行う業務上の余裕がないことが考えられます。

 そのため、提案を行う自治体の負担に配慮し、内閣府や都道府県、地方三団体などによるサポートを充実させますこと、自ら提案主体となることが難しい場合でありましても、他の自治体との共同提案などを検討いただけるよう、先行して提案のあった内容について広く情報提供をすること、さらに、提案募集方式を利用しやすくなるように、制度の概要でありますとか制度の内容につきまして簡便に御理解をいただける資料を提供するといった取組を進めておるところでございます。

 引き続き、御指摘のありました小規模自治体からの提案の促進に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。

石井(拓)委員 心配をしているところでもありますけれども、小規模自治体の方から提案を出すようにいろいろな形で支援策など取り組んでおられ、いろいろな事情、人手不足等々ある中でも、共同提案などをお勧めしたり、積極的にコンタクトを是非取っていただきたい、そう思っておりますので申し上げます。

 次の質問に移ります。この提案募集方式も含めて、地方分権改革についての今後の方向性についてをお尋ねいたします。

 先ほど来御説明いただいた提案募集方式が、地方の現場ニーズを国の制度に反映する重要な仕組みとして、中核に据えて地方分権改革を今後も進めていくものと推察をいたします。年度ごとにテーマを示して提案募集をし、先ほど説明いただいたように、自治体の参加を広げていただきたいとは思うところでもあります。しかし、十二回目ということもあり、形骸化しないように改善を繰り返していかなければならないと思うところであります。

 ここでお尋ねいたします。今後の方向性について伺いますが、いかがお考えでありますでしょうか。お願いします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 今後の方向性についてでございますが、近年の人口減少や人材不足など、社会経済情勢が大きく変化する中におきまして、持続可能な地方行財政の確保が喫緊の課題となってございます。地方分権改革におきましても、この課題解決に最優先で取り組む必要があると考えてございます。

 昨年十二月に閣議決定をいたしました地方創生に関する総合戦略におきましては、持続可能な地方行財政の確保に向けて、提案募集方式の下、一点目としましては自治体の事務の簡素化や効率化、二点目といたしまして人口減少地域等における行政サービスの確保に重点的に取り組むこととしております。

 こうした観点から、現在始まってございます令和八年の提案募集におきまして、三つの重点募集テーマを設定して自治体から提案を受け付けているところでございます。

 一つ目のテーマといたしまして、事務処理方法の見直しを掲げさせていただいております。事務の廃止や、国、地方、民間の各主体間の連携、広域化などを進めまして、行政サービスの提供の在り方について効率化を図ることといたしております。

 二つ目のテーマといたしまして、昨年度に続きましてデジタル化を取り上げてございます。行政手続のオンライン化や情報連携などのデジタル技術の活用を進めまして、自治体業務の効率化や住民サービスの向上を図ることといたしております。

 最後、三つ目といたしまして、人口減少下におきまして地域における行政サービスの維持が困難となってきている現状を踏まえまして、地域におけるサービスの維持向上等をテーマとして設定をし、全国一律の基準を地域の実情に応じ柔軟に見直すこと、又は地域経済の活性化に資する規制緩和などの取組を進めることといたしております。

 こうしたテーマの下で、地域が直面する喫緊の課題の解決にしっかりと取り組んでまいります。

石井(拓)委員 ありがとうございます。

 今、地方というか地方公共団体は、先ほど言われたように、人口減少によって、行政サービスを担う人材、あるいは、直接市民の皆さん、町民の皆さん等と接触する人たち、そして、事務の方で取りまとめて行っていかなきゃならない人たち、いろいろと兼務しながらも一生懸命やっているところでもありますけれども。

 そういった意味では、やはり、それをフォローするようにしっかりと国の方で対応していかなきゃならないと思っていまして、地方分権改革、一つ一つ権限を移譲して、もちろん財源移譲も、半ばだとは思っておりますけれども、そういった意味で、しかし人口減少が突然やってくる、まあまあ気づくのが遅かったと言われてもおかしくないんですけれども、そういった状況の中で、もう少し地方分権改革というのは変わっていかなきゃならないかな、そう思っておるところであります。先ほどの令和八年度の方針についてもよく分かりました。

 そういった意味も踏まえて、もう少し先を見据えた形で、地方分権の、地域の実情に合った政策を自治体が主体的に決めていける、そういったもののメリットはありますけれども、しかし、権限を移譲される地方自治体は、今後、やはり人口減少が進み、行政サービスの担い手が減っていくと、国の方針やこれまでやろうと思っていたことができなくなってくる。あるいは、地域の連携、市町村の連携、こういったものももっともっと進んでいくことが可能性として挙げられて、合併を推進するかどうかもまた踏まえて、そういった意味では、人手不足、あるいは財政、財源不足、物価高や原材料の影響によって財源不足を訴える地方自治体が更に増えていくと思うところであります。行政サービスの面で地域格差が、その際にどんどんどんどん格差が広がっていく可能性も増える懸念もあるところであります。

 したがって、地方分権の在り方について、もっともっと先を見据えた形で今後一層見直していくべきではないでしょうか。今の形だと、現状に対して毎年毎年手当てをしているけれども、もう少し先の方針を、この際、今後つくっていかなきゃならないんじゃないかな、大きな方針をもっとつくっていかなきゃならないんじゃないかな、そう思うところであります。

 そういった意味も踏まえて、このような現在の状況の中で、地方分権改革の全体の方向について政府はいかにお考えでありますでしょうか。御説明いただければありがたいと思いますが、いかがですか。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 これまで、住民に身近な行政はできる限り自治体が担うことを基本として地方分権改革を進めてきたところでございます。これまでの三十年近くの取組によりまして、地域の実情に応じたきめ細やかな施策が実現されるなど、住民サービスの向上につながってきたものと認識してございます。

 こうした中でございますが、先ほど御指摘もございましてお答え申し上げたところでございますが、近年、人口減少や人手不足等の社会経済情勢の変化を背景といたしまして、持続可能な地方行財政の確保は喫緊の課題となってきてございます。

 その課題の解決を図りますため、事務処理主体の見直し、またデジタル技術の活用による事務の簡素効率化を求める提案が非常に多く寄せられてきているところでございまして、その実現に向けて取り組んでいるところでございます。

 その上でですが、本年一月に発足をいたしております第三十四次の地方制度調査会におきましては、内閣総理大臣から、将来にわたり、地域の特性に応じて、持続可能かつ最適な形で行政サービスを提供していくため、国、都道府県、市町村間の役割分担の在り方について調査審議を求める諮問がございました。現在、同調査会におきましては、地方分権の在り方も含め、検討が進められているものと承知をいたしてございます。

 内閣府といたしましても、地方制度調査会の動向も十分に注視しつつ、地方の現場での問題意識を丁寧に酌み取りながら、地域の自主性、自立性を高める改革を進めてまいりたい、このように考えてございます。

石井(拓)委員 ありがとうございました。

 説明の中で、私ももう少し先を見据えて大きな改革をする時期じゃないかという御提案を申し上げるとともに、政府の方も地方制度調査会が進められてきており、また、それに対する答えなども、我々議員としても参考にさせていただきながら、地域とのつながりをしっかりと我々もつくっていきたい、そう思っております。

 このようなことを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、犬飼明佳君。

犬飼委員 おはようございます。中道改革連合の犬飼明佳でございます。

 比例区東海ブロック選出の一期生でございます。地元は愛知県でございまして、県会議員を務めてまいりました。地域の声、そしてまた地方の声を大切にして、しっかりとその声を国につなげていきたいという決意で質問させていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。

 それでは、いわゆる第十六次地方分権一括法案、これについて順次質問をさせていただきます。

 まず、地方分権改革についてお伺いをいたします。

 これまで国から地方への権限移譲が段階的に進められ、自治体の裁量は着実に広がってきたものと認識をしております。制度面では、国と地方の関係は大きく変化をし、地方自治の基盤は一定程度強化されてきたと言えます。しかしながら、現場の実態に目を向けますと、分権改革の成果が十分に生かされるとは言い切れない状況も見受けられます。

 地方分権改革有識者会議によれば、例えば、権限が移譲されてもそれを担う人材や財源が不足しているために、自治体によって対応力に差が生じていること、また制度の活用度合いにも地域差があるということも指摘をされております。

 さらに、提案募集方式の導入から十年が経過する中で、その実績や効果についても検証が求められております。提案を行ったことのある自治体の割合は、一般市で一五・九%、町村で五・一%にとどまっております。制度が十分に広がっているとは言えない状況であります。また、提案内容も現行制度の枠内にとどまるものが多く、抜本的な制度見直しにつながる提案が少ないことも課題とされております。

 このように、制度としての分権は進展してきた一方で、自治体間格差といった課題が残されていると考えます。

 そこで、まず、これまでの地方分権改革の取組や成果についてどのように評価をしているのか、お伺いをいたします。

黄川田国務大臣 地方分権改革の推進は、地域が自らの発想と創意工夫により課題解決を図り、質の高い行政サービスを実現するための基盤となるものでありまして、極めて重要なテーマでございます。

 これまでの地方分権の改革を振り返りますと、平成七年以降、第一次地方分権改革においては、機関委任事務制度の廃止や国の関与の見直しを行い、国と地方の関係を対等、協力の関係へと転換しました。

 平成十八年以降における第二次地方分権改革においては、地方に対する権限移譲や規制緩和など、地方の自主性、自立性を高めるための改革を積み重ねてきたところでございます。

 特に平成二十六年以降は、地方からの提案募集方式に基づきまして、令和七年までの十二年間で約二千九百件の提案について関係府省と調整し、その八割以上で実現、対応してきたところでございます。これによりまして幅広い分野において住民サービスの向上や自治体行政の簡素化、効率化につながっております。地方からも、地方分権改革の歩みを着実に進めるものとして評価をいただいております。

 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ちまして、提案募集の取組を着実かつ強力に進めてまいりたいと考えております。

犬飼委員 ありがとうございます。

 次に、提案募集方式についてお伺いをいたします。

 提案募集方式は、平成二十六年度以降、地方公共団体等から広く提案を募り、制度改正につなげる仕組みとして毎年実施をされてきました。近年では、年間四百件を超える提案が寄せられるなど、地方の現場の声を国の制度に反映する手段として一定の効果を上げています。しかし、その内実を見ますと幾つかの課題が浮き彫りになります。

 まず、提案の実績には自治体間で大きな差があり、積極的に提案を行う自治体とほとんど提案を行っていない自治体が二極化している状況です。先ほどお示ししたとおり、本来最も課題を抱えているはずの小規模自治体からの提案が十分にできていないという点は、制度の根幹に関わる問題ではないでしょうか。

 また、分権改革そのものに対する国民の関心が必ずしも高まっていない点も見逃せません。提案の成果が住民サービスの向上や地域課題の解決にどれほど寄与しているかについては、十分な検証や見える化がなされていないのではないでしょうか。

 政府は住民自治に基づく提案募集方式の強化を掲げ、ワークショップの開催などを通じて住民参画の拡大を図るとしておりますが、実際にどの程度住民の声が提案に反映されるのか、その仕組みが十分に機能しているかについては検証が必要であります。提案募集方式は重要な仕組みである一方で、参加の偏り、提案の質、成果の見える化、住民参加という複合的な課題を抱えていると考えます。

 そこで、お伺いをいたします。提案募集方式について、より幅広い自治体が住民の参画を促すためにどのような制度的工夫や支援策を講じてきたのか、これまでの取組と今後の方針をお示しください。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、住民の参加の機会の拡大を図る方策につきましてですが、内閣府といたしましては、住民参加型のワークショップなどを開催していただきまして、地域住民などの意見、要望を提案募集に反映できるよう、地方公共団体におけます研修の際など様々な機会を通じましてこうした取組を促しております。

 具体的には、令和七年度におきましては、北海道共和町におきまして、廃校予定の小学校の活用をテーマとしたワークショップが開催されまして、その場において、内閣府からは、提案募集方式を紹介の上、地域特有の身近な課題についてお聞きをし、地元役場の職員だけでなく、参加された住民の方々におけます提案募集に対する地方分権改革に関する理解、認知が進んだものと認識いたしております。

 また、募集の段階におきましては、自治体における提案の検討に資するよう、重点募集テーマを毎年設定してきてございます。令和七年の提案募集では、デジタル化と人口減少地域等におけるサービス空白地域の解消等の二つを掲げてございます。

 また、令和八年のテーマといたしましては、一点目といたしまして事務処理方法の見直し、二点目といたしましてデジタル化、三点目といたしまして地域におけるサービスの維持向上等を設定をいたしまして、持続可能な行財政の確保が喫緊の課題となっている地域が直面する課題の解決にしっかりと取り組むことといたしております。

 今後とも、幅広い自治体からの提案がなされるよう、提案募集の取組を着実かつ強力に進めてまいりたいと考えてございます。

犬飼委員 地方分権改革は、単なる制度論ではなくて、やはり住民一人一人の暮らしに直結する重要な課題であると私は思っております。現場の声を的確に酌んでいただいて、実効性ある改革を進めていくために、政府の積極的な取組を重ねて強く要請をさせていただきます。

 次に、介護、障害福祉人材の確保を目的とした補助金の交付について伺います。

 介護、障害福祉分野では慢性的な人手不足が続いており、厚生労働省の推計でも、今後更に数十万人規模の人材が不足すると見込まれております。

 こうした中、処遇改善を目的とした補助金が継続的に措置されてきましたが、現場はその運用面において課題も指摘されております。例えば、補助金の申請から支給までの手続は煩雑で、都道府県における審査、支払い事務の負担が大きいことに加え、事業者側にとっても、申請書類の作成や確認に相当な労力を要しているとの声があります。また、支給までに時間を要するケースもあり、迅速な賃金改善につながりにくいとの指摘もあります。

 こうした背景の下、今回の改正では、都道府県が担ってきた支払い事務を国民健康保険団体連合会、いわゆる国保連へ委託できる仕組みが導入されることとなっています。国保連は介護報酬の支払い業務を担ってきた実績があり、データ処理や支払い業務の効率化が期待されているところであります。

 まず、都道府県から国保連へ委託することにより、事務の効率化や支払いの迅速化など、どのような効果が見込まれるのか、あわせて、現場の事業者にとってどのようなメリットが生じるのか、お伺いをします。

林政府参考人 お答え申し上げます。

 今般の措置は、令和七年の地方分権提案を踏まえまして、介護、障害福祉人材の確保を目的とした補助金の支払い事務について、都道府県から国保連への委託を可能とするものでございます。

 国保連は、御指摘のように、介護報酬等の請求に関する審査、支払い等の業務を行っておりまして、介護事業者等に関する、具体的には口座情報なども有しております。

 今回の法改正によりまして、介護報酬等の支払いと同様に、国保連から事業者への補助金の支払いが可能になることによりまして、事務の効率化が図られまして、これまで都道府県が事業者に支払いを行っていた事務負担が軽減されると考えております。また、こうした効率化が図られることによりまして、事業者にとりましてもより迅速に補助金の支払いを受けることができるというような効果も期待されるものと考えております。

犬飼委員 次に、介護、障害福祉人材の確保という本来の目的との関係についてお伺いをいたします。

 介護職員の給与は改善の努力が重ねられてきているものの、全産業平均と比較して、依然として月額で約八万円の差があるような状況となっております。この格差は近年もほぼ横ばいで推移をしており、他産業の賃上げに追いついていない実態が明らかになっております。

 また、政府は、これまで補助金や処遇改善加算などにより、月数千円から一万円規模の賃上げを図ってきましたが、実際の運用では一時金として支給される場合も多く、基本給の底上げにつながりにくいとの指摘があります。結果として、長期的な賃金改善や人材定着には十分ではなく、他産業への人材流出が続いていると考えられます。

 地元事業者からも、補助金は出ているが一時金で終わっている、申請から支給まで時間がかかり賃上げとして実感しにくい、基本給に反映されないため人材確保につながらないといった声が私の元にも多く寄せられております。制度の在り方そのものが問われていると思います。重要なのは、速やかに配るということとともに、確実に賃上げとして定着させる仕組みに転換することではないでしょうか。

 そこで、お伺いをいたします。これまでの補助金について、賃上げや離職防止にどのような効果があったのか。また、補助金による一時的な上乗せから介護報酬等へ転換すべきであり、今までの延長線上ではなく、物価や賃金の上昇にしっかりと反映をした一段高い賃金構造へ改善する必要があると考えます。こうしたことも踏まえ、国としての今後の方針をお伺いをいたします。

神谷大臣政務官 お答えします。

 介護、障害福祉分野の職員の処遇改善については、累次の取組を講じた結果、賃金は改善してきたものの、他産業とはまだ差があり、人材不足は厳しい状況にあるものと認識をしており、介護、障害福祉人材の確保につけて、委員御指摘のとおり、処遇改善は重要なものであると考えております。

 このため、介護、障害福祉分野については、令和七年度補正予算による緊急的な対応に加え、令和九年度の定例改定を待たずに、令和八年度に臨時の報酬改定を実施し、介護、福祉職員について、最大月一・九万円の賃上げを実現する措置を講じたところであります。

 その上で、令和九年度の定例改定においても、介護、障害福祉分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保を図る必要があるとの認識の下、介護、障害福祉サービス等の事業者の経営状況等を把握した上で、物価や賃金の上昇等を適切に反映するための対応を実施していきたいと考えております。

犬飼委員 ありがとうございます。

 関連して障害児通所支援についても伺います。

 地元の児童発達支援事業所や放課後等デイサービスの事業者の方から、新規開設が今抑制されているほか、予約枠の制限が厳しく、利用ニーズに応えられないといった切実な声をお伺いをいたしました。

 私が訪問させていただいた施設では、定員が三か月平均で一日十名とされており、これを前提に職員配置や事業計画が組まれております。しかし、実際には、冬場のインフルエンザなど感染症流行時には利用者が大きく減少し、また、これから迎えるゴールデンウィークや夏休みなどの長期休暇ではキャンセルも多く発生するとのことです。

 どの事業者さんも、予約をしておくことでお母さんが安心できるからと理解を示されております。しかし、当日キャンセル等により空きが生じたとしても職員は基準どおり配置するため、その負担は全て事業者側が抱えているのが実情であります。これが続くと、経営面で極めて深刻な問題であります。

 予約枠を一定程度広げるなど弾力的な運用を可能とすることや、やむを得ないキャンセル等が発生した場合には、全額保障、若しくは、全額といかないまでも、今されている保障をするような支援措置というものを拡充をしていく必要があるのではないかと考えます。

 そして、そもそも定員や施設を増やすこと自体も必要であるという要望もいただきました。事業者の経営を安定させることが職員の処遇改善につながり、ひいては、保護者の安心、そして何よりも子供たちの療育の質の確保につながります。

 そこで、お伺いをいたします。現在、障害児通所支援における需要と供給の状況をどのように把握をしているのか。また、障害児支援に対し、今後どのように計画していくのか。あわせて、現場の実情に即した柔軟なサービス提供が可能となるよう、地域間格差の是正について、政府の見解をお伺いをいたします。

津島副大臣 お答え申し上げます。

 障害児通所支援の提供体制の整備については、国が定める基本方針に即して、各市町村において、地域の障害児の通所支援の利用の児童数であるとか、それから利用日数等の見込み等、そういった個々のニーズを把握して、障害児福祉計画に基づき、計画的な提供体制の確保、充実に取り組んでいただいているところでございます。

 また、令和九年度から十一年度までを計画期間とする第四期障害児福祉計画の策定に当たって、国の基本方針においては、各地域においてインクルージョン推進のために、保育、子育て支援、教育等の関係機関が連携を図る協議の場の設置等や、障害児の家庭の状況や地域における一般施策での受入れ体制等、様々な要素を考慮して障害児通所支援の利用児童数等を見込むことを新たに求めることとしてございます。

 引き続き、国としても地域のニーズを把握しながら、地域の実情に応じた支援体制の整備を計画的に進めていきたいと考えております。

 以上です。

犬飼委員 この介護、障害福祉分野、これは我が国にとっても社会基盤そのものであります。従来の延長線上ではない実効性ある処遇の改善、また、次期の、報酬改定を含めた次期改定、さらには障害者支援の次期計画、こうしたものに是非取り組んでいただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。

 次に、戸籍証明書のオンライン化による公用請求についてお伺いをいたします。

 近年、行政手続のオンライン化が急速に進展をしております。マイナンバー制度の活用なども含めて、オンライン化の基盤が一定程度整ってきたというふうに思っております。そうした中で、本件のように、戸籍証明書の公用請求のオンライン化については、逆になぜ今までオンライン化というものが進んでこなかったのかということにも率直な疑問があります。

 そこで、まず、この制度がこれまで実現しなかった理由についてお伺いをいたします。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 戸籍電子証明書制度は、令和元年の戸籍法改正において新設されたものでございます。その実施に当たりましては、新たに各市区町村が管理する戸籍情報システムと連携する戸籍情報連携システムを構築することが必要でございました。

 そのため、戸籍電子証明書制度は、システムの設計、開発を経て、地方からの改正を求める要望を受けて、令和五年の戸籍法改正において新設されました市区町村の機関が市区町村長に対して行う戸籍電子証明書等の公用請求制度とともに、令和六年三月一日に施行されたところでございます。

 この公用請求制度は、市区町村の業務負担を考慮し、同一市区町村内で手続が完結する場合に限り公用請求を可能としたものでございました。一方、令和六年の地方分権改革に関する提案募集におきまして、都道府県から、その事務を処理するために行っている戸籍証明書等の公用請求の負担を軽減することについて御要望をいただきました。

 その検討の結果、都道府県等が本籍地市区町村長に対して行う戸籍電子証明書等の公用請求につきましては実現可能であると判断したことから、今回の法改正に至ったものでございます。

犬飼委員 今回、オンライン化ということになりますが、そのオンライン化の効果で、現行制度では郵送によるやり取りが前提となっていますので、紙代や郵送費に加え、職員の事務負担も相当程度発生していると推察をされます。

 今回のオンライン化による効果と、オンライン化に伴う新たなシステム導入に費やす期間や初期費用、さらには維持管理費について、具体的にどのように考えているのか、お伺いをいたします。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、現在、都道府県等は郵送の方法によりまして戸籍証明書等の公用請求をいたしております。そのため、金銭的なコストとして、郵便料金、封筒代金、請求書の印刷費用等がかかっているものと承知しております。また、手間や時間にかかるコストとして、郵送手続の事務処理の負担のほか、郵送期間に四営業日程度を要するものと承知してございます。

 今回の改正により、都道府県等は、戸籍電子証明書等についてオンラインで公用請求をすることができるようになります。郵送に要していた金銭的なコスト、及び手間や時間にかかるコストが削減される効果があると考えてございます。

 もっとも、各都道府県等により公用請求を利用する頻度等は異なりますので、具体的な削減効果を一概にお答えすることは困難であり、また、各都道府県等におきましては、戸籍電子証明書等を受け取るためにシステムの改修が必要となりますが、その改修に要する期間や費用、維持管理費につきましても各都道府県等の使用するシステムの事情により異なりますことから、一概にお答えすることが困難であることは御理解いただきたく存じます。

 法務省といたしましては、今後、各都道府県等が戸籍情報連携システムを利用するために必要な仕様書を可能な限り早期に策定し、各都道府県等において費用対効果を具体的に比較して導入を検討いただけるようにしっかり取り組んでまいります。

犬飼委員 ありがとうございます。

 関連して、証明書発行の標準化と利便性向上についてお伺いをいたします。

 今、住民票や戸籍証明書は、コンビニ交付サービスが普及され、便利になってきたというふうに思います。しかし、自治体ごとに取得できる証明書の種類やサービス内容に差があります。

 こうしたことに対して、国として、自治体間の差異をどのように捉えているのか、また証明書発行業務の標準化についてどのように考えているのか、お伺いをします。

 また、あわせて、今、コンビニ交付ということでありますが、将来的にはこうしたものも、自宅でオンラインで各種証明書が取得できるようになれば、更に利便性が向上するというふうに思います。こうしたことに対しまして、自宅等での取得の実現性に対し、制度的、技術的な課題について見解をお伺いをいたします。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のコンビニ交付で取得が可能な証明書の種類についてでございますけれども、コンビニ交付を実施している自治体における対応状況でございますが、例えば、住民票の写しと印鑑登録証明書は一〇〇%になっている一方、各種税証明書が七一%、戸籍証明書も五七%などと、相違があるところでございます。

 コンビニ交付の導入や対象につきましては、各自治体におきまして、地域の実情や住民ニーズ、システム改修費用などを踏まえまして判断すべきものというふうに考えておりますが、その拡大が図られますよう、総務省といたしましても、地方財政措置も含めまして、自治体を支援し、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 また、証明書を自宅で取得することにつきましては、コンビニ交付サービスにおきましては、セキュリティー対策の観点から、コンビニ交付機器におきまして高度な偽造防止技術が施されているほか、自治体の証明書発行サーバーとコンビニ交付機器との通信に専用回線を使用するなど、様々な対策が講じられております。こうした対策を自宅で確保することはなかなか課題が多いものというふうに考えております。

 いずれにしましても、今後とも、コンビニ交付サービスの利便性向上に取り組んでまいりたいと思います。

犬飼委員 ありがとうございます。

 引き続き、地方分権改革、取り組んでいただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、大森江里子君。

大森委員 中道改革連合の大森江里子でございます。よろしくお願い申し上げます。

 平成十二年に施行された地方分権一括法は、これまでの機関委任事務を廃止し、法定受託事務として地方に対する国の関与を見直し、権限を移譲するなど、国と地方の関係を、上下、主従の関係から対等、協力関係へと変えた画期的な法律であると認識しております。

 そして、平成二十六年からは、地方分権改革の推進を図るため、それまでの地方分権改革推進委員会の勧告方式を改め、個々の地方自治体から地方分権改革に関する提案を広く募集して、それらの実現に向けて検討を行う提案募集方式に変わり、今回の第十六次地方分権一括法案の提出に至っております。

 地方分権一括法の施行から年月がたち、地方分権の理想と地方自治体の現場における現実の乖離という課題があるように見受けられますので、本日は、制度の根幹部分を中心に質問をさせていただきます。

 最も大きな問題は、事務作業や権限だけが地方に移譲されても、それを実行するための予算が十分に措置されていないのではないかという点でございます。

 過去の改革で、国からの補助金が削減された一方、地方税の税収が伸びず、財政が圧迫されている地方自治体もあります。今はまだ議論中ですが、消費税の減税も地方財源の削減につながります。

 また、補助金をなくして交付税で措置するということがよく言われますが、実際に、基準財政需要額の算定において具体的に増額されているのかどうかよく分からない面がございます。そのことで、財政力の豊かな自治体とそうでない自治体の間で行政サービスの質に格差が生じる結果となっています。

 初めに、この地方分権に伴う財源移譲の考え方について、国の考えをお伺いをいたします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 国から地方への事務権限の移譲が実施された場合には、毎年閣議決定されております地方からの提案等に関する対応方針におきまして「地方公共団体において移譲された事務・権限を円滑に執行することができるよう、地方税や地方交付税、国庫補助負担金等により、確実な財源措置を講ずる」、こういったことが明記されておりまして、これまでも国において適切に財源措置が講じられてきたところでございます。

 また、提案の中には、システム構築や改修などに伴う予算措置が必要となる場合がございますが、国庫当局と関係省庁が調整した上で、提案実現の是非を検討をいたしてございます。

 引き続き、地方から出された提案については、予算措置を伴うものも含め、関係省庁とも連携して、その実現に努めてまいりたいと考えてございます。

大森委員 ありがとうございます。

 提案募集方式の導入から十年以上が経過をし、一定の成果は上がっているものの、令和七年の提案の実績を見ますと、都道府県や政令市は全団体から提案があるのに比べ、一般市では七百十団体中百十三団体、町村では九百二十六団体中四十七団体となっており、全体的に見ても、ごく限られた地方自治体からの提案にとどまっております。

 昨年六月三日に行われた第六十二回地方分権改革有識者会議、第百七十四回提案募集検討専門部会合同会議の資料を拝見しますと、問題を抱えつつも提案まで至らない小規模自治体が少なからずまだあるですとか、本来最も困っているはずの小規模自治体からの提案が出てこないといった構造的な問題がややあるのではないかという意見がありました。小規模自治体は、人員不足などの様々な要因から、制度に対する課題を抱えていても、提案を行う余力がないのではないかと推察されます。

 このような指摘に対して政府はどう認識をしているのか、また、全ての自治体が制度を活用できるよう、内閣府としてどのような具体的な支援をしていくのか、以上二点、お伺いいたします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 実際に提案募集に応じた指定都市、中核市を除く市町村の数は、例年全体の一割程度にとどまっているところでございます。この課題の要因といたしましては、委員御指摘のとおり、市町村の現場における人手不足等を背景として、提案を行う業務上の余裕がないことが考えられます。こうした状況は、人口減少地域特有の課題など市町村における制度改正のニーズを十分に酌み取れていない可能性がありますことから、重要な課題であると認識をしてございます。

 そのため、そうした自治体も含めて、より多くの自治体に提案募集方式を活用いただけるよう、提案を行う自治体の負担に配慮し、内閣府や都道府県、地方三団体などによるサポートを充実させますこと、自ら提案の主体となることが難しい場合でも、他の自治体との共同提案、こういったものを検討いただけるよう、先行して提案がございました内容について幅広く情報提供しますこと、さらには、提案募集方式を利用しやすくなるよう、制度の概要を簡便に御理解いただける資料を提供する、こういった取組を進めているところでございます。

 引き続き、より多くの自治体から提案をいただけるよう取り組んでまいります。

大森委員 ありがとうございます。引き続きのお取組をお願い申し上げます。

 骨太の方針二〇二二において、国の地方自治体に対する新たな計画等の策定について義務づけ等を定める場合は、必要最小限のものとすることに加え、努力義務やできる規定、通知等によるものについても、地方の自主性及び自立性を確保する観点から、できる限り新設しないようにするとともに、真に必要な場合でも、計画等の内容や手続は、各団体の判断にできる限り委ねること、また、計画等は、特段の支障がない限り、策定済みの計画等との統合や他団体との共同策定を可能とすることを原則とすることが明記されています。

 しかし、重点的に計画策定等の見直しの取組を開始した二〇二二年以降も、数は、四百九十二から、現在は五百五へと増加をしています。国が地方に求める計画策定等の事務が地方自治体の大きな負担となっており、政府は、ナビゲーション・ガイドを策定し、計画策定の義務づけや努力義務をできる限り新設しない方針を示しているのは承知をしておりますが、各府省庁が本当に新しい計画の新設を抑制し、既存計画の統廃合を進めているのか、内閣府として各省庁の動きをどのように把握し進捗管理を徹底していくのか、お伺いをいたします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 地方公共団体に対し国が計画の策定を求めるいわゆる計画行政につきましては、計画策定に係る自治体の負担軽減を図るため、令和五年三月に、先ほどお触れいただきましたナビゲーション・ガイド、これを閣議決定いたしております。

 これに基づき、新規の計画につきましては、各省庁における新たな制度の検討に当たって、内閣府や自治体との協議をしていただき、最小限度の計画策定となるよう調整を行っており、ナビゲーション・ガイド策定以前に比べ、増加数が大幅に抑制されているところでございます。

 また、既存の計画につきましても、このナビゲーション・ガイドに基づき、他の計画との一体的策定でありますとか策定手続の簡素化などを求めてございます。

 地方分権改革推進室におきまして定期的に見直しの実施状況を確認してございますが、令和七年十二月時点では、全体の五百五計画の約九割の四百九十六計画について自治体の負担軽減を図るための見直しが行われております。

 引き続き、ナビゲーション・ガイドを着実に運用しますとともに、提案募集方式を活用することで自治体の負担軽減を図ってまいりたいと考えてございます。

大森委員 ありがとうございます。

 国からの調査や照会業務によって地方の行政サービス提供に支障が生じているという指摘があり、重複の排除やデジタル技術の活用による最小限化が求められています。また、補助金の手続においても、地域の実情に合わない要件や過度な事務負担があると聞いております。

 各省庁の縦割りによる重複調査の是正や補助金手続の簡素化、早期交付に向けた取組、デジタル化の推進など、地方からの提案を受ける内閣府の対応についてお伺いをいたします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 近年の人口減少や人材の不足など、社会経済情勢が大きく変化する中において、持続可能な地方行財政の確保は喫緊の課題となってございます。

 これまでも、自治体からの提案に基づいて、国からの調査に係る重複の解消や補助金手続の簡素化、デジタル化など、自治体の事務負担軽減を進めてきたところでございます。

 令和八年の提案募集におきましては、事務の廃止や事務処理の広域化、外部化を進める事務処理方法の見直しでありますとか、行政手続のオンライン化などのデジタル化、こういったものを重点募集テーマとしておりまして、行政サービスの提供の在り方も含めた自治体業務の効率化を図ることといたしてございます。

 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って、地域が直面する喫緊の課題の解決にしっかりと取り組んでまいります。

大森委員 ありがとうございます。

 権限の移譲によって、それまで国が担っていた高度で専門的な判断を地方が自ら行う必要がありますが、現場の体制が整っていないのではないかという懸念があります。行政改革による人員削減が進む中で、自治体職員の業務量が増大し、現場の疲弊を招いている現状があります。特に小規模な市町村では、法務、都市計画、環境規制といった専門性の高い業務をこなせる職員が絶対的に不足をしています。

 この点について国はどのように認識し、地方自治体に対してどのような支援を行っていくおつもりなのか、お伺いいたします。

加藤政府参考人 お答え申し上げます。

 複雑化、多様化する行政課題に的確に対応しつつ、効率的で質の高い行政の実現を図る上で、自治体を支える人材の確保は大変重要でございます。一方、人口減少や民間との競合などにより、特に専門人材を中心に必要な人材を確保できない自治体があるなど、非常に厳しい状況にあると認識しております。

 総務省としては、一昨年、令和五年度に自治体が人材育成、確保を戦略的に進めるための指針を策定し、その中で、専門人材の確保に向けて、都道府県による専門人材の確保の支援、複数の市町村による共同採用方式の活用などの検討事項をお示ししました。

 これらを踏まえまして、問題意識の高い複数の都道府県においては、できるだけ多くの有為な人材の確保を図るため、都道府県が主導し、市町村と協議、調整を経て、共同採用試験が実施されております。例えば土木職など一部の職種におきまして、実際に採用に結びついている事例も出てきております。

 また、総務省といたしましても、都道府県等が専門人材を確保し小規模市町村に派遣する場合に交付税措置を講じること、人材育成、確保の取組の好事例集を作成し自治体へ普及促進を図ることなど、各地域の実情に応じた人材確保の取組を支援しているところでございます。

 引き続き、自治体における人材確保の取組が着実に進みますよう、必要な助言、情報提供をたゆまず行ってまいります。

大森委員 地方分権一括法により、国が地方に命令する機関委任事務は廃止され、自治事務と法定受託事務に整理されました。しかし、地方自治体が自らの判断と責任で行うものである自治事務においても、国が依然として詳細なガイドラインや関与を維持しているものがあり、地方の自由度が期待したほど高まっておらず、対等、協力といいつつも、国の通知によって実質的に地方が縛られる構造が残っています。

 例えば自治事務にあっても、国が技術的助言や通知という形で基準を示すことがあります。これらは、本来は法的な強制力はないはずですが、実務上は国に従わなければ不利益を被るという暗黙のプレッシャーとなり、地方自治体が独自の判断を下せなくなっています。また、自治事務の遂行において国庫支出金が活用される場合、その交付要綱が細かく規定されていることが多々あり、実質的には国が定めたやり方に従うことが求められるため、自治事務とは名ばかりの面もあります。

 このようなことで何が問題かといいますと、この曖昧さが、地方自治体が自ら課題を解決する能力を失わせることになり、自治体職員が、地域のためにはどうすべきかよりも、国はどう言っているのかを優先するようになりかねない点です。何かの施策で失敗した場合、地方自治体側は国の通知に従ったと言い、国は判断したのは地方ということになり、責任の押しつけ合いが発生することになり、結局その迷惑を被るのは住民でございます。これでは、地方自治の目的の一つである住民の幸福の最大化を目指すものとはほど遠いと言わざるを得ません。

 地方分権は確かに進んでいると思いますが、こうした制度と運用の乖離を解消しない限り、真の地域主権、地方自治にはならないという指摘が研究者からなされています。この点について、政府のお考えをお聞かせください。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 地方自治法におきまして、自治事務につきましては、各大臣は、その担任する事務に関し、自治体の事務の運営その他の事項について適切と認める技術的な助言等をすることができるとされてございます。また、同法では、自治事務について、国は、地方公共団体が地域の特性に応じて当該事務を処理することができるよう特に配慮しなければならないとされてございます。

 こうしたことを踏まえまして、平成二十年に地方分権改革推進委員会から出された第二次勧告などにおきましては、地方自治体の自主性、自立性を強化し、自由度を拡大するとともに、自らの責任において行政を実施する仕組みを構築する必要がありますことから、自治事務のうち、法令による施設の設置基準等に係る義務づけ、枠づけの見直しが対象とされたところでございます。

 その後、平成二十六年に導入されました提案募集方式においては、法定受託事務も含め、法律、政省令だけでなく、補助金要綱等による義務づけを対象としまして、地方自治体の自主的な判断を阻害している具体的な支障に基づく提案に対応してきているところでございます。

 今後とも、現場の声に寄り添って、御指摘いただいたような、自治体が自主性、自立性をより発揮できるよう着実に改革を進めてまいります。

大森委員 これまでの地方分権改革は個別の提案に一つ一つ対応してきましたが、複数の提案に共通する課題や類似する分野の課題も生じているのではないかと思われます。今後は、地方からの提案を待つだけでなく、内閣府が主体的に類似分野をピックアップし、分野横断的かつ一括して制度を見直す面的な見直しの仕組みを取り入れる必要があるのではないかと考えますが、内閣府の見解をお伺いいたします。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 提案募集方式は、地方の発意の取組として、地方の声に寄り添って提案の実現を図ることが地方分権改革の推進に最もつながるという考えで進めてございます。その一方で、御指摘にあったように、類似する制度について分野横断的に検討することが適当な場合も生じてきていることは、委員御指摘のとおり、提案募集方式の課題と認識してございます。こうした課題を踏まえ、類似する制度について横断的に検討すべく、提案募集に当たり、重点募集テーマを設定し、自治体に呼びかけているところでございます。

 これまでの取組におきましては、例えば重点募集テーマでありますデジタル化に該当する提案を契機として、住民基本台帳ネットワークシステムの利用事務を大幅に拡大し、住民票の添付、公用請求を不要にすることについて分野横断的に検討し、制度改正を行ったところでございます。

 今後とも、自治体からの提案を踏まえつつ、類似する制度について横断的な見直しが進むよう、募集に当たって自治体との協議や関係省庁と連携した取組などを行ってまいります。

大森委員 地方分権の推進によって権限が地方に移るということは、その地域のことは住民の代表である地方議会が責任を持って決める必要がありますが、そのチェック能力が追いついていないという面があります。地方議会が首長や行政側の提案を追認するだけの追認機関になっているケースも見られ、分権によって拡大した裁量権が議会によって適切に監視されていない懸念があります。さらに、地方議員のなり手が少なくなり、地域によっては無投票当選が長年続いている議会もあります。

 来年春には統一地方選挙が行われますが、前回、令和五年の統一地方選挙における都道府県議会及び市町村議会の無投票当選者の定数に占める割合はどの程度であったのか、お伺いいたします。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 令和五年の統一地方選挙におきまして、道府県議会議員選挙の無投票当選者は五百六十五人であり、定数に占める割合は二五・〇%となっております。市区議会議員選挙の無投票当選者は二百四十二人であり、定数に占める割合は二・九%、町村議会議員選挙の無投票当選者は千二百五十人であり、定数に占める割合は三〇・三%となっております。

大森委員 ありがとうございます。

 特に町村議会においては、単なる無投票だけでなく、立候補者が定数に満たない定員割れが常態化している現状があります。令和五年の統一地方選挙では全国でどのくらい定員割れがあったのかについて、定員割れした議会の数と統一地方選を執行した団体に占める割合はどの程度かについてお伺いいたします。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 前回、令和五年の統一地方選挙では、市区町村議会におきまして定員割れした自治体は一市二十町村の合計二十一団体でございます。統一地方選挙執行団体全体に占める割合は三・〇%となっております。

大森委員 ありがとうございます。

 今お答えいただきましたように、なり手不足が単なる個別の問題を超えまして、地域政治の存続危機に直面している地方議会が増えているのは間違いありません。

 無投票当選が続いている地域には、過疎化と高齢化が著しい地域という共通点があるように思われますが、そのほか、どのような要因があると思われるか、政府の御見解をお伺いをいたします。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 地方議会議員のなり手不足につきましては、第三十三次地方制度調査会で御議論いただきまして、その要因といたしまして、議員が性別や年齢構成の面で多様性を欠くことが議会に対する関心や立候補意欲をそいでいることや、小規模団体におきまして議員報酬が低水準であることなどが指摘されております。

 議員のなり手不足解消のため、総務省としましては、三議長会とも連携して、夜間、休日議会の開催や、育児、介護等の欠席理由の追加、オンライン委員会の開催等の環境整備を図るなど、様々な取組を促進してまいっているところでございます。

大森委員 さらに、無投票当選が続くことは、単に選挙が行われずに議員が決まるという手続上の問題にとどまりません。誰がやっても同じという空気が醸成され、自治体の政策や地域の課題に対する無関心がますます広がっていくと思います。

 また、投票の機会がなくなるということは、住民が政治に参加する権利、選挙を通じて意思表明する機会が奪われ、政治への無関心が更に高まるおそれもあります。無投票当選が続いていることは、その地域が平穏であるからではなく、住民が政治に無関心であることの表れであると言えます。

 消滅可能性自治体ということが日本創成会議で問題提起され、その頃から地方創生という言葉が叫ばれ始めました。本委員会は、一つに、地域活性化のための方策を論議する委員会でございます。地方分権の時代において、その分権を名実共に充実させるためには、地方議会のチェック機能の維持は重要でございます。地方活性化のためにも、地方議会の活性化を図らなければならないと思います。

 もちろん政党の側も候補者の発掘や選定に力を尽くすということが必要でございますが、地域活性化につながる地方議会の活性化のために、今後、国としてどのように地方自治体を支援していくのか、大臣のお考えがありましたらお聞かせください。

黄川田国務大臣 地方自治体、地方議会は、首長を始め執行機関から提出された、提案された予算案や条例案等の審議等を通じまして、地域活性化の取組を深化、多様化、発展させる重要な役割を担っております。

 委員御指摘の議員のなり手不足対策については、女性、若者、勤労者など多様な層の住民の議会への参画を促進していくことが重要でありまして、所管の総務省において様々な取組が進められているものと承知をしております。

 また、私が所管する地方分権の観点で申し上げれば、地方議会において自治体による提案募集方式を活用した国への制度改正の提案を促していただくことは、地方分権改革の推進に大きくつながるものと認識しております。実際に、地方議会からの意見を踏まえた自治体提案もこの提案募集方式で出てきております。

 このため、内閣府としましては、全国の三議長会等とも連携しまして、各地方議会にもその旨の周知等をしてまいりたいというふうに考えております。

大森委員 ありがとうございました。

 時間が参りましたので、終了いたします。ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、早稲田ゆき君。

早稲田委員 中道改革連合の早稲田ゆきでございます。

 それでは、通告に従い、質問をしてまいります。

 先ほど来、委員から御質問もありましたとおりですが、地方分権一括法は、国から地方へ権限を移譲し、地域の実情に応じた行政を実現するための改革として進められてまいりました。

 しかしながら、現実には、権限は移譲したけれども財源と人材は伴っていないという構造的な問題があります。その結果、財政力の豊かな自治体とそうでないところには、行政サービスの質と量と双方で地域格差が拡大し、分権の理念とは全く逆の方向で地域間の不均衡を固定化する、そうした方向に働いてしまっているのではないかという懸念もございます。

 こうした中、資料にもございます、四月十三日に、神奈川県の黒岩知事始め千葉、埼玉県、三県の知事が、税源偏在の是正、そして地方財源の充実について要望を総務大臣また財務大臣に提出をいたしました。

 この要望も踏まえまして、地方分権一括法を所管される黄川田大臣に、その根幹に関わる部分について伺ってまいりたいと思います。

 まず、この地方分権というのは、地方の、地域の自由度向上を掲げてきたわけですけれども、実際に、現場では、財源不足と人材不足、その効果が十分に発揮されていないのではないかという指摘もございます。

 そして、現在の地方分権制度は、地方が主体的に、独自に行政を担える状態にあると評価をされていますでしょうか。それとも、財源、人材の面で制度的な限界があると認識をされているか、大臣の認識を伺います。

黄川田国務大臣 地方分権改革については、地方からの提案募集方式の導入以降においても、地方に対する規制緩和や事務権限の移譲を進めてまいりました。これにより、地方の自主性、自立性が高められ、地域の実情に応じたきめ細かな施策が実現されるなど、住民サービスの向上につながったものと考えております。

 また、事務、権限の移譲に当たっては、自治体において移譲された事務、権限を円滑に執行することができるよう、地方財政措置により着実な財源措置を講ずることとしてきたところでございます。

 一方で、委員御指摘のように、近年、人口減少や人材不足など、社会経済情勢が大きく変化する中におきまして、持続可能な地方行財政の確保が喫緊の課題となっているということも認識しております。地方分権改革においても、この課題解決に最優先で取り組む必要があると考えております。

 こうした中、昨年十二月に閣議決定しました地方創生に関する総合戦略においては、持続可能な地方行財政の確保に向けて、提案募集方式の下、自治体の事務の簡素化、効率化、また人口減少地域等における行政サービスの確保に重点的に取り組むこととしてきております。

 今後とも、持続可能な地方行財政確保に向けて、提案募集方式の取組を着実かつ強力に進めてまいりたいと考えております。

早稲田委員 時間もございますので、端的に財源についての質問をしておりますので、お願いしたいと思います。

 その上で、この三県の知事の要望に対して東京都は、自治体の自主性、創意工夫、住民サービスの向上のための競争、東京都の努力の成果、こういうふうに言っていらっしゃるわけで、税の偏在問題は存在しないと反論されておりますが、これだけ財政力の格差が大きい現状において、都の言う自主性というのは分権の理念に即したものであるのか。それからまた、税源の偏在是正など、条件整備なしに真の分権というものは成り立たないのではないかと考えますけれども、大臣のお考えを伺います。端的に、その部分でお願いいたします。

黄川田国務大臣 東京も含めて、自治体が住民のニーズに的確に応えつつ、様々な行政課題に対して行政サービスを安定的に提供できるよう、地方が自由に使える財源をしっかりと確保することが重要と認識しております。

 その上で、地方税の偏在是正につきましては、令和八年度与党税制改正大綱において、都市も地方もお互いに支え合うという基本的考えに立ち、偏在性の小さい地方税体系の構築に向けた具体的な取組を講ずる必要があるとされております。今後、政府内においても具体的な検討が進められていくものと承知しております。

 内閣府としても、持続可能な地方税財政基盤の構築に向けた取組が進むよう、関係省庁と連携して必要な対応に努めたいと考えております。

早稲田委員 今、令和八年度与党の税制大綱に触れていただきましたが、まさに税源の偏在を是正するということを、やはり、地方分権を所管をする大臣としても是非進めていただきたいということを強く申し上げたいと思います。

 その上で、分権一括法を所管する大臣として、財源、人材を含めた分権の再設計、これが必要と認識をされているかどうか。それからまた、今後の分権改革において、自治体間格差の是正ということをこの分権改革の柱に、一つ質問を飛ばします、最後のこの項の質問ですけれども、地方自治体間格差の是正をその分権改革の柱に今後備えていくべきではないかと考えますが、そのことについて伺います。

黄川田国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、近年の人口減少や人材の不足など、社会、経済財政状況が大きく変化する中において、持続可能な地方行財政の確保が喫緊の課題だと認識しているところでございます。地方分権改革においても、この課題解決に最優先で取り組んでまいります。

 その解決を図るため、事務処理主体の見直しや、デジタル技術の活用による事務の簡素化、効率化を求める提案が多く寄せられておりまして、その実現に向けて取り組んでいるところでございます。

 内閣府としては、現在、国と地方の役割分担の在り方について調査審議を進めておりまして、地方制度調査会の動向も十分に注視しつつ、地方の現場での問題意識を丁寧に酌み取りながら、地域の自主性、自立性を高める改革を進めてまいりたいと考えております。

 また、自治体の財政基盤の確保については、地方分権の観点から申し上げますと、自治体が住民のニーズに的確に応えつつ、様々な行政課題に対して行政サービスを安定的に提供できるよう、地方が自由に使える財源をしっかりと確保することが重要と認識しておりまして、関係省庁と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

早稲田委員 自治体間格差の是正、これを柱に入れるべきではないかということにはお答えいただけませんでしたが、税源の偏在、この是正も含めて、こうしたことをやっていかないと、幾ら行政サービスが増えても、財源が追いつかないんです。そのことをもっと注視をしていただき、注力をしていただくように、分権の大臣としてもお願いしたいということを要望させていただきます。

 それでは、総務副大臣にもお越しをいただいておりますので、各論であります税源の偏在の是正について伺いたいと思います。

 これにつきまして、神奈川県などの要望では、特に地方法人課税の偏在、特別法人事業税・譲与税の拡充など、税源の偏在是正の必要が強く指摘されております。

 東京都は、自らの財源でやっている、実施しているとされるわけですけれども、企業の本社所在地に税収が偏っている現状でございますので、東京都などに税収が集中しているということは当然の帰結であります。これはやはり、制度の欠陥も含まれているのではないかということでございます。努力というよりは制度の帰結ということになっておりますので、これを是非是正していただきたい。その意味で、先ほど来申し上げております、公平な競争とは言えない今の税収集中を改善をしていただきたいと思います。

 先ほど黄川田大臣も触れられましたが、与党の税制大綱でございまして、これは抜粋ですけれども、「新たに法人事業税資本割を特別法人事業税・譲与税の対象とするとともに、所得割・収入割に係る特別法人事業税・譲与税の割合を高めるなどの措置を検討し、令和九年度税制改正において結論を得る。」このように書かれております。

 是非ここのところを、令和九年度の改正で確実に結論を得るという強い決意表明をいただきたいと思います。これは、与党の税制大綱に書かれたということは、これまでの現行では地方分権の前提である財源を、税源を損なっているということを与党自らが認めたものということにほかなりませんので、是非強い決意をお願いいたします。

高橋副大臣 御質問ありがとうございます。

 先生がおっしゃられたとおり、地方法人課税につきましては、平成二十年度以降、数度にわたりまして偏在是正措置を講じてまいりました。

 近年の法人の事業活動、組織形態の変化として、経営体制の効率化等による支店の統廃合、法人業務の高度化による本社の従業者数の増加、ECの拡大、フランチャイズ事業、持ち株会社化の伸長などが進みまして、地方法人課税の税収がより一層東京都に集中をする状況にあります。その中でも、特に、東京都以外に事務所を持たず、東京都のみに納税する法人の税収が増加しているほかに、東京都に大法人の本社が集中をし、特に資本金規模の大きい法人が集中していることなどを背景として、法人事業税の資本割における東京都の税収シェアが三〇%超の高い水準で、かつ増加基調で推移をしています。

 こうしたことを踏まえまして、先ほど早稲田委員がおっしゃられましたとおり、令和八年度与党税制改正大綱では、新たに法人事業税資本割を特別法人事業税・譲与税の対象とするとともに、所得割、収入割に係る特別法人事業税・譲与税の割合を高めるなどの措置を検討し、おっしゃられたように、令和九年度税制改正において結論を得るとされたものと我々も承知しております。

 地方税の偏在是正については、多くの知事の皆様から切実な御意見を伺っておるところでありまして、総務省としても、引き続き、地方団体の皆様の御意見を受け止めつつ、与党大綱で示された方針に沿って、偏在性が小さい地方税体系の構築に向けて、具体的な取組について検討を進めてまいりたいと思っております。早稲田委員御指摘のとおりなんです。

 取引形態や取引実態の変化、テクノロジーの進歩等によって、以前想定していた税制とは客体が違ってきてしまっている、これは税制を変えていかないと地方はもたないということにもなりますので、しっかりとやっていきたいと思います。どうぞ御指導ください。よろしくお願いします。

早稲田委員 力強い決意表明をいただいたと思っておりますので、是非、令和九年度、この中で、改正で確実にやっていただくということをおっしゃっていただいたと私は理解をいたしました。

 資料を飛ばしましたけれども、いかに東京都の税収が一極集中しているためにこれだけの行政サービスがあるかという、まとめたものであります。これだけを見ても、神奈川県知事というか、三県知事がおっしゃっているように、周辺自治体との地域間格差が看過し得ない水準にまで拡大をしている、そういうことだろうと思います。幾ら努力してもその努力では追いつかない状況になっておりますので、国がしっかり税源の偏在を直していただきたいと私は思っています。

 さらに、与党の税制大綱の中では、東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税について、著しく税収が偏在している状況に鑑み、これも必要な措置を検討し、令和九年度以降の税制改正において結論を得るということになっておりますが、これは遅過ぎませんか。令和九年度以降というのはいつなんでしょうか。

 もう近い時期ということで、お答えを是非、決意を述べていただきたいわけですけれども、固定資産税の偏在是正というものも、都市と地方がお互いに支え合う税体系への転換の大きな形ではないかと私は思いますので、一日も早く総務省が主導してこれをやっていただくという意思があるかどうか、また明快にお答えください。

高橋副大臣 お答え申し上げます。

 委員御指摘の、東京都が課税をする特別区の土地に係る固定資産税につきましては、令和八年度与党税制改正大綱において、「人口、企業等の集積や都市開発の進展等に伴う近年の大幅な地価上昇によって、全国に占める税収シェアが拡大の一途をたどっている。」というふうに記述されております。

 その上で、具体的な対応として、「その課税の仕組みや、東京都と特別区の事務配分の特例、都区財政調整制度といった東京都特有の制度への影響等を踏まえつつ、必要な措置を検討し、令和九年度以降の税制改正において結論を得る。」というふうに与党税制改正大綱においてされております。

 私としては、東京都も含めた我が国全体が将来にわたり持続可能な形で発展していくためには、地方の活力の維持向上が不可欠であると考えており、都市も地方もお互いに支え合うという基本的考えに立ち、与党大綱の方針を踏まえ、適切に対応してまいりたいと思っております。

 ここまでしか申し上げられないことをおわび申し上げます。よろしくお願いします。

早稲田委員 是非、もっと踏み込んだ一言を頂戴したかったんですけれども、早急に、早いうちにと、もちろんそういうふうに考えていただいていると思いますが。

 本当にこれ以上、地方創生と叫びながらも地方が消滅していくようなことがないように、やはり税源の偏在、それから地方の財政をしっかりと国も支えていくということを、国も大変ですけれども、とにかく自治体は借金をできないわけですから、借金をすればいいというものでももちろんございません。国の借金の在り方についてももちろん議論してまいりますけれども、地方にとっては本当に厳しい厳しい状況であることを踏まえまして、この税源の偏在、これをとにかく進めていただきますよう私からは強く要望いたしまして、この質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、原山大亮君。

原山委員 日本維新の会の原山大亮でございます。

 本日は、第十六次地方分権一括法のうち、空家等管理活用支援法人の指定対象拡大について、地元の実情を踏まえて、実効性を高める観点から質疑を行いたいと思います。

 事前に配付された特別委員会参考資料の五十二ページから五十四ページに、令和七年地方分権改革に関する提案募集の提案事項が資料四として記載されています。要望の内容は、国土交通省に対する、空家等管理活用支援法人の指定要件緩和に対するもので、端的に言うと、空き家対策をもっとスムーズに進めるために、商工会議所なども支援法人にしてほしいという要望でございます。

 空家等管理活用支援法人は市区町村が指定する相談支援の受皿としての性格が強く、不動産会社がすぐにビジネスにしづらい物件の相談を受けて、活用方法の検討、行政の補助制度の案内、必要に応じて不動産会社へのつなぎを行う団体であると私は認識をしておりますが、支援法人に商工会議所を追加することで新たにどのような効果をもたらすことができるとお考えなのか、お答えください。

豊嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 空家等管理活用支援法人は、空き家の管理や活用に関する専門的知見やネットワークを生かし、市区町村が取り組む空き家対策を支援する役割を担うものです。

 今般の改正により支援法人の対象に加わる、営利を目的としない法人の一つであります商工会議所や商工会につきましては、地域の商工業者との結びつきが強いことから、店舗など商業用途の空き物件所有者への情報提供や相談対応、利用希望者とのマッチングなどの役割を担うことが期待されるところです。

 国土交通省といたしましては、商工会議所や商工会など、支援法人として指定されることが想定される法人がそれぞれの強みを発揮できるよう、ガイドラインの周知等を通じて市区町村に制度の活用等を働きかけてまいりたいと考えております。

原山委員 難しい空き家案件を整理して民間につなぐハブ役が求められていることは理解しているつもりなんです。

 ここで、私の地元である奈良県橿原市の事例を紹介させていただきます。

 橿原市では、平成三十年に空家等対策プラットホームを設置し、橿原市と専門家団体十三団体が連携し、市内の空き家等の利活用や流通等に取り組んでいくというものです。専門団体は不動産、建築、法律、福祉等の団体が入っており、そこに商工会議所も入っています。

 市に寄せられた空き家相談の中から案件をピックアップして、プラットフォームのテーブルに上げて対策を協議しますが、対応件数の年平均は三件で、どれも処理が難しい案件ばかりでございます。

 これまで商工会議所の出番はなかったと聞いておりますが、今回、商工会議所を追加していただいて、これまでのように民間が断った案件ばかりが集まってくるという懸念もございますが、その辺はどのようにお考えなのか、お聞かせください。

豊嶋政府参考人 空家等管理活用支援法人の業務といたしまして、空き家所有者と利用希望者等のマッチングを行うことが考えられます。需要があり活用が容易な物件は一般的な不動産取引の中で流通するため、委員御指摘のとおり、一般論として、支援法人が扱う物件は流通に乗りにくく活用が難しい物件になる、そういった傾向があるものと認識しております。

 一方で、支援法人は、専門的な知見ですとか多くのネットワークを有しております。それらを生かしまして、通常は活用が難しい空き家についても、例えば起業の支援ですとか、そういった形で流通等につなげられる様々な提案を行うことが可能であるというふうに考えております。

 国土交通省では、引き続き、市区町村における制度の活用等を支援してまいりたいと考えております。

原山委員 次に、法律の中立性について伺います。

 商工会議所は、会員の利益を代表する団体でございます。公的な支援法人として動く際、特定の会員企業、例えば特定の建設業者や不動産業者ばかりに案件を優先的に紹介するようなことがあれば、制度の公平性が疑われると思います。また、相談に訪れるのは、会員だけではございません。非会員の方たちに対しても、同様に手厚いサポートがなされるべきだと思います。

 今回、かつての慎重論を乗り越えて指定対象としたわけですが、こうした利益相反の防止や公益性の担保について、国として、どのような適格性基準を設け、市区町村の指定を指導していくおつもりか、御答弁をお願いいたします。

豊嶋政府参考人 空家等管理活用支援法人は、市区町村が取り組む空き家対策を支援する役割を担うものであります。委員御指摘のとおり、一般の事業者との利益相反を防止し、公益性を担保することは極めて重要であると考えております。

 支援法人の指定を行う基準につきましては、各市区町村において独自に定めるものでありますが、国土交通省におきましては、市区町村向けのガイドラインなどを発出いたしまして、支援法人の指定までの手続ですとか申請に対する審査において留意すべき点を周知しているところです。

 具体的には、支援法人を指定する際の審査基準の例として、市区町村の空き家対策を支援するという支援法人制度の目的に合致していること、業務を行うに足る専門性を有していること、当該市区町村内で業務が円滑に行えること、持続的に活動が行える経理的基礎を有していることなどを挙げるとともに、指定に当たっては公平性にも留意すべき旨を記載しているところです。また、指定後も、支援法人が業務を適切かつ確実に実施するために必要な監督を行うよう、市区町村に働きかけているところでございます。

 国土交通省といたしましては、今般の改正内容、さらに委員の御指摘の点も踏まえまして、支援法人の指定が適切に進むよう、ガイドラインの改定ですとか市区町村への周知等に取り組んでまいりたいと考えております。

原山委員 時間の都合があるので一つ飛ばします。

 商工会議所と商工会は似て非なる組織だと思っています。私の選挙区である奈良三区は二十二市町村あり、商工会議所を有するのは僅か二市でございます。残りの二十市町村は、商工会です。その商工会においても、過疎地では、職員数も少ない中で、今でも会員の経営相談、記帳指導で手いっぱいの状態でございます。

 今回、対象に加えたという事実だけで終わってしまえば、都市部の商工会議所だけが動いて、過疎地の商工会は指定を受けられないという結果にもなりかねません。最も空き家対策問題が深刻な地域が最も取り残されるという皮肉な結果にならないかと危惧をしております。

 都市部と農村で制度の恩恵に差が出ないよう、国としての考え方、方針があれば教えてください。

豊嶋政府参考人 委員御指摘のとおり、地域ごとに空き家の数ですとか分布、住宅の需給状況等は様々でございます。各市区町村において、地域の実情に応じた空き家対策を実施していくことが重要であると考えております。

 例えば都市部におきましては、空き家が放置されることにより、特に住宅が密集している場合は周辺の生活環境に悪影響を及ぼすことが懸念されます。一方で、空き家を適切に活用することで、住宅の需要の高い特に都市部の地域におきまして、需要に応じた住宅供給を図る、こういったことが期待されます。

 一方、農村部におきましては、人口減少に伴う空き家の増加が地域の活力の低下につながることが懸念されること、一方で、空き家を改修して例えばコミュニティースペースですとか集客施設へ転用することなどによって、地域活性化の拠点づくりにつながることが期待されます。

 このように、都市部、農村部それぞれ空き家に関する課題、異なる部分がございますので、それぞれの特徴に応じた支援法人の仕組みが期待できるものと考えております。

 国土交通省といたしましては、引き続き、空家等管理活用支援法人制度ですとか、空き家の除却、活用を行う市区町村への財政支援等を通じまして、地域の実情に応じた市区町村独自の取組を幅広く支援してまいりたいと考えております。

原山委員 そもそも、地域から上がってきた声を拾い上げていただいて政策に反映させていただいているので、追加していただくことに何ら異論はないんです。

 何が言いたいかといいますと、それだけではなかなか現状の課題というのは解決していかないのではないかなと僕は実は思っています。空き家対策一つにしても、要は、都市部の方で空き家が出てそれを利活用していくということに対してはある程度需要があると思うので、民間業者さんが空き家に対して普通に、不動産さん屋さんも含めて、手だてしていかはると思うんです。

 要は、そういう山間部も含めて、人口減少が著しい地域において空き家をどうしていくかというところも重要な観点だと僕は思っているんです。それを民間のニーズに合わせて利活用していくことも一つなんですけれども、もう一つは、山間部の土地を引っ張って都市部に持っていけたらいいですけれども、そんなことはできない中で、要は、防犯対策でありますとか、いわゆる災害が起こったときに空き家が潰れて産業廃棄物が放置された状況になるであるとか、要は、人がどんどんどんどん減少していく中で、空き家だけが残っていってしまうというような現状を具体的に政府としての問題として捉えていただきたいというお願いを含んでいます。

 それもそうですし、そもそも空き家対策という捉え方をそれぞれにしていただく中で、御答弁いただかなくて結構なんですけれども、固定資産税の関係も必ずあると思っています。要は、建物と土地がセットになっていることによって固定資産税の算定が変わってくるというところにもそもそも原因があるんじゃないかなと僕は思っていますので、そういう部分に関しても是非また研究していただいて、積極的に空き家対策が進んでいくことを期待申し上げまして、空き家対策問題は特に地方においては大きな課題ですが、適切に処方されれば活性化の薬にもなると思います。

 商工会議所、不動産業界、自治体が三方よしの形で連携できるよう、実務的な指針の早期策定と強力な支援を強く求めて、私の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、西岡義高君。

西岡(義)委員 国民民主党の西岡義高です。

 本日もよろしくお願いいたします。

 議題となりました、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案について、順次質問してまいります。

 今回は第十六次の一括法案の提出ということで、これまでも様々な提案を受けた形で改革がされてきたことと思います。改善の方向に向けて様々制度を変えてきているということだと思いますけれども、せっかくつくった制度も、改善した制度も、広く周知されて活用されてこそ意味があるものであると思います。

 令和六年度に実施されました地方分権改革・提案募集方式により実現された制度改正等の活用状況に係る調査、こちらにおきまして、町村、いわゆる小規模団体、これらの認知度が低い又は相対的に低いという傾向にあるものが複数見られました。

 この現状について政府としてどのように捉えているのか、また今後小規模団体への周知徹底をどのように図っていくのか、具体的にお聞かせいただければと思います。

稲原政府参考人 お答え申し上げます。

 活用状況調査について御質問を頂戴いたしました。

 令和六年度の活用状況調査の結果によれば、市区町村を対象に調査した五項目がございます。その五項目について、制度改正についての認知度を聞いてございます。そのうち、九割以上の認知度がございましたものが三項目、八割以上のものが一項目、七割以上のものが一項目となってございます。

 また、これは市区町村でございますので、この内訳を詳しく見てみますと、小規模な団体である町村における認知度は七割から八割となってございまして、市区の九割程度に比べて低い傾向にあると認識してございます。

 町村など小規模な団体が制度改正の効果を認識して制度を実際に活用することは、提案募集方式による地方分権改革の成果を住民に確実に還元する上で重要な課題であると認識してございます。

 このため、関係省庁や地方三団体等とも連携しつつ、内閣府におきましては、引き続き、自治体が行う研修を積極的に支援しますことや、事例集や動画の作成など多様な情報の提供、また地方分権改革に関するシンポジウムの開催など、これまで以上に制度改正の内容やその活用方法を周知するための取組を展開してまいります。

西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。引き続き、しっかりと、改正した制度の恩恵が行き渡るように周知徹底をお願いを申し上げます。

 今日は高橋副大臣に来ていただいておりますので、ちょっと順番を変えまして、通告の四番目の質問、こちらを先にさせていただければと思います。

 今回の改正では、社会情勢を踏まえた事務の簡素化、効率化等といたしまして、幾つかの施策が盛り込まれている状況かと思います。その背景には、人口減少社会の到来を見据えて、持続可能な地域社会の形成、また地方公共団体の行政サービスの持続可能性の確保、これが急務となっている現状がございます。深刻化する人材不足に対応して地方公共団体の事務処理を持続可能なものとする、そのための方策としましては、まず事務を減らす、そして担い手の対象を民間などに広げる、さらには生産性を高める、そして事務をまとめるといったものが考えられるかと思います。この中の事務をまとめるということの具体的な手法といたしましては、自治体間の水平連携、また垂直補完、これが考えられます。

 現在、第三十四次の地方制度調査会でも議論されている特別市制度、こちらは、大都市の機能を強化し、水平連携をもって周囲の自治体を支える、そういったものであるとともに、特別市が抜けた都道府県は、持てるリソースを垂直補完に集めることで小規模自治体の持続可能性を高めるものであると考えております。

 この観点から、特別市制度につきまして、政府としてどのように捉えているのか、お考えを伺いたいと思います。

高橋副大臣 西岡委員からこの特別市についての質問は二回目だと思います。前回よりも今回の方がより一歩踏み込んだ質問だと受け止めておりますが、いわゆる特別市につきましては、本年一月に発足いたしました、委員も御指摘のとおり、第三十四次地方制度調査会で議論をされております。今月、自治体からのヒアリングが行われました。

 ヒアリングにおきましては、指定都市である神戸市からは、特別市が制度化された場合に、特別市が周辺の市町村を水平連携により支援するといった提言、さらには、都道府県が特別市以外の市町村への補完にリソースを集中できるといった御指摘がありました。

 一方で、都道府県、これは熊本県でありましたが、熊本県からは、現状、指定都市と周辺市町村との水平連携は進んでおらず、特別市が連携を進められるか懸念がある、都道府県税が大幅に減少して都道府県の事業実施が困難になるといった、また違った意見が示されたところでもあります。

 これらの点も含めまして、特別市について様々な意見があるところでありまして、今後、地方制度調査会においてしっかりと議論をしていただく必要があると我々は考えています。

 ただし、この地方制度調査会の議題として、議論の対象として特別市が今なされているということ、これは、特別市に大いなる可能性を見出そうじゃないかという基本的なスタンスがあるということは、これは忘れちゃいけないことだと思っておりますので、そういう視点から、この地方制度調査会において議論を深めていっていただく、そして、それを、我々総務省としては、審議に必要な協力をしつつ、進捗に即して我々も検討していく。

 委員におかれましても、御指導賜りますようによろしくお願いします。

 以上です。

西岡(義)委員 ありがとうございます。

 積極的な議論がなされているということ、力強い御答弁ありがとうございます。この特別市、自治体の選択肢を増やすものでもありますので、是非、引き続きの御議論をお願いしたいと思います。

 高橋副大臣、ここまでで大丈夫です。もしあれでしたら、退席いただいても大丈夫です。

 黄川田大臣、僕の答弁要求はないので、もしこの時間、おトイレとか行かれるようであれば、使っていただいて大丈夫です。

 では、次、ここからは細かい点の確認等を進めてまいります。通告順に従って質問してまいります。

 都道府県等による戸籍電子証明書等のオンラインでの公用請求を可能にする戸籍法の改正案について伺ってまいります。

 現在、都道府県では、戸籍事務を取り扱わないので、市区町村で使われている戸籍情報連携システム、こちらを使えずに、地方税の賦課徴収業務などで使う戸籍資料を公用請求する際は郵送で行っていることかと思います。この事務負担と費用負担軽減のために、都道府県もオンラインでの公用請求が可能になるものと承知しております。

 このオンラインでの請求ですけれども、具体的なオンライン化の例示として、メール等ということが出された資料には書かれてございますけれども、これは、メールでのやり取りが原則であるということなのでしょうか。

 であれば、メールには、誤送信、また通信の傍受、外部からの攻撃、様々なリスクがございます。先ほど申しましたように、既に、市区町村の機関による戸籍電子証明書等の請求や戸籍情報の取得には戸籍情報連携システムが使用されておりますので、こういったリスクを回避するために、既存の戸籍情報連携システムと連携させるということは想定されているのでしょうか。

 また、新たに請求フォームを作ったり、クラウドストレージやファイル転送サービス、こういったものの活用も考えられるところではありますけれども、オンライン化における機密保持についてどのように考えられているのか。

 また、運用についてのマニュアルやガイドライン、こういったものを示していく予定はあるのか、具体的な施策を含めて教えていただければと思います。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の改正によりまして、都道府県等による戸籍電子証明書等の公用請求がオンラインで行えるようになりますが、都道府県等と市区町村との間におきましては、インターネットから切り離され、高度な安全性が確保された行政専用のネットワークを用いて戸籍電子証明書等の請求及び回答を行うことを想定してございます。

 市区町村による回答は、この専用ネットワークを用いて電子メール等で行うこととなりますが、個人情報が記載されている戸籍電子証明書等を直接都道府県等に送信するのではなく、戸籍電子証明書等を識別するために付された符号、パスワード、これを送信することとしてございます。そして、都道府県等は、法務省との間のシステム連携によりまして、この符号を用いて戸籍電子証明書等の提供を受けることといたします。更に高度な安全性を確保することとしてございます。

 また、オンラインでの公用請求の運用に関するマニュアルやガイドラインの作成につきましては、各都道府県等が戸籍情報連携システムを使用するために必要な仕様書を可能な限り早期に策定するなど、都道府県のニーズを踏まえてしっかりと取り組んでまいります。

西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。

 戸籍情報というのは極めて重要な個人情報かと思いますので、しっかりした取組、そしてガイドラインを示していっていただきたいと思います。

 もう一問、都道府県等による戸籍電子証明書等のオンラインでの公用請求を可能にする件について伺ってまいります。

 これらの導入に際しましては、相応のコストがかかってくるものかと思われます。都道府県及び受け手側の市区町村の実施に係るコスト、これはどの程度かかると見込んでいるのか。現状かかっているコストとの比較を含め、試算などは出されているのでしょうか。また、相当なコストがかかるとなった場合に、国として補助をしていくというのは視野に入っているのか、併せて伺いたいと思います。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 各都道府県等がオンラインでの公用請求を導入するに当たりましては、その使用するシステムと戸籍情報連携システムとを連携するためのシステムの改修のコストのほか、運用経費といたしまして、改正戸籍法に基づきます戸籍情報連携システムの使用料のコストが生ずることが想定されます。

 各都道府県等において必要となるシステムの改修のコストにつきましては、その使用するシステムの事情により異なりますことから、一概にお答えすることが困難であることは御理解いただきたく存じます。

 他方で、戸籍情報連携システムの使用料につきましては、政令で定めることとされてございますので、法律成立後に検討することとなりますが、郵送による公用請求で生じておりました金銭的なコスト、こちらを下回る金額を設定することを想定してございます。また、受け手側の市区町村におきましては、今回の改正によるコストの増加は想定してございません。

 お尋ねの国としての補助でございますけれども、公用請求のオンライン化をするかどうかは、各都道府県におきまして費用対効果を踏まえて任意に判断していただくものとなってございますことなどから、現時点で各都道府県に対して補助金を交付することなどは予定してございません。

西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。

 手挙げ方式ということなので、一概に言えない部分もあるかもしれませんが、必要なときは是非必要な手を差し伸べていただければと思います。

 では、次の質問に入ります。財産区議会設置条例に関する法改正について伺いたいと思います。

 市区町村合併などで消滅した旧市町村の山林、土地、ため池などの財産を、新市町村の一部地域が引き継ぎ、管理、処分する目的で設置された地方自治法上の特別地方公共団体であります財産区なんですけれども、余りなじみがない団体かと思いますので、現在、全国で財産区は幾つ存在し、また、そのうちの幾つの財産区で議会が設置されているのか。また、直近で制定及び改廃はそれぞれ何件ぐらいあったのかというのを確認させていただきたいと思います。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 令和七年四月一日現在におきまして、全国に財産区は三千八百八十三区ございます。このうち、財産区議会を設置している財産区が五百七十区となってございます。

 財産区議会設置条例の制定及び改廃の件数についてでございますが、今回の分権提案のあった三県について申し上げますと、令和五年度から令和七年度の間において、条例制定の実績はない一方、条例改廃については、令和五年度が九件、令和六年度が一件、令和七年度が二件となってございます。

西岡(義)委員 ありがとうございます。

 現代においては、あらゆる団体でなり手が不足しているというようなことが課題となっておりますので、柔軟に対応できる体制を整えることはあるべき姿かなとも思います。

 そもそも財産区には、原則として固有の執行機関及び議会はありませんけれども、例外的に、財産区の財産又は公の施設に関し必要があると認められるときに財産区議会を設置できるとされているものでございます。その事由の一つに、財産区と市町村等の利害が一致せず、市町村等の議会で公平に財産区の事務を議決させることが保障されない場合等とあります。

 現在は、財産区議会設置条例の制定、改廃の提案は都道府県知事のみとなっておりますけれども、今回の法改正で、改廃については市町村長がこの改廃の提案をできるということになっております。そうしますと、財産区と市町村の利害が衝突している場合において公平性が保障されないように思いますけれども、この点についてどのように担保されていくのか、お考えを伺います。

坂越政府参考人 お答えいたします。

 御指摘ございましたように、現行の地方自治法におきまして、財産区議会設置条例の制定や改廃については、財産区と市町村の間の利害を調整し得る第三者的な立場にある都道府県知事が提案権を有するものとなってございます。

 今回の改正でございますが、自治体からの提案を踏まえまして、財産区議会の設置条例の改廃等を行う際、市町村と財産区の意向が一致しているような場合におきましては、事務負担の軽減の観点から、都道府県知事に加え市町村長等も提案できるようにするものでございます。

 したがいまして、改正後におきましても、引き続き都道府県知事は条例を提案することができるようになってございます。したがいまして、市町村と財産区の間で仮に利害が一致しない案件について、条例制定等の必要がある場合におきましては、これまでと同様、第三者的な立場にある都道府県知事において提案権の行使を含め適切に調整がなされることから、市町村と財産区の公平性が損なわれることはないものと考えてございます。

西岡(義)委員 御答弁ありがとうございます。

 ちょっと違和感が残りましたけれども、これで質問を終わります。ありがとうございました。

    〔委員長退席、橋本(岳)委員長代理着席〕

橋本(岳)委員長代理 次に、日野紗里亜君。

日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。

 本日も質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 地方分権一括法の改正審議に当たりまして、まずは根本的な点をお伺いさせていただきたいと思います。

 先ほどからも多くの議員の皆様が御指摘されていましたように、地方分権や地方創生を進めるのであれば、権限の移譲と併せて、それを支える財源の裏づけが不可欠であります。

 まず、お伺いします。

 政府として、地方の自立性を高める観点から、自治体の税収基盤を強化し、交付税に依存しない財政運営を各自治体が行えるようにしていくという方針自体は合っていますでしょうか。お答えください。

高橋副大臣 御質問ありがとうございます。

 総務省としては、各自治体が財政的に自立をするということを第一義的に奨励をするとか、それがよいことであるとか、そういう物事の立て方はしておりません。

 我々としては、基本的には、どのような地域であっても国が法令等で定める一定水準の行政サービスを提供できる、これが第一番目の責任であるというふうに考えておって、その上で、自治体が地域の実情に即した行政サービスを提供する、そういう自治体運営をするためには、財源的に自立した財政運営を行うことが、それに即して行政運営ができるわけですから、理想ではあるというふうには考えていますけれども、それが優先順位最大一番という捉え方は今しておりません。

 ただ、日野委員がおっしゃられたように、財政的な自立度を高めていくということは重要なことでありますので、例えば、これまでにも、個人住民税における三兆円の税源移譲、消費税率引上げに際しての地方消費税の拡充など、地方税の充実確保に着実に取り組むとともに、地方税の充実により生じます地域間の財政力格差の拡大に対して、地方税源の偏在是正に努めてまいりましたことも事実です。

 ただ、いかに地方税の充実を図るということをやってきても、偏在性の小さい地方税体系をもちろん構築するように努力はしてきたんですが、自治体間の財政力格差というのはどうしても残ってしまうということは事実でもあります。

 ですから、冒頭のお答えに戻りますが、そういう現実を踏まえまして、どのような地域であっても一定水準の行政サービスが提供できるように、我々としては、地方交付税を含む一般財源総額を確保することが最大の課題、我々に与えられた責務であると考えておるというところが日野委員に対する答弁ということになります。

 以上です。

日野委員 先ほど黄川田大臣も、地方が自由に使える財源を確保していくことは重要ということをおっしゃっていました。

 以前、林大臣が、地方財政法上、自治体の事務を行うために要する経費は自治体が負担することが原則、このようにおっしゃっていました。この事務とは自治体が法令に基づいて行う行政の仕事全般と認識しておりますが、今の日本は、高齢化で社会保障費は増えていき、人口減少で税収は減り、さらに、インフラは老築化し、将来的には多くの自治体の財政が厳しくなるということは明白であります。

 その中でも、自治体が行う事務については原則自治体でということは、各自治体に財政努力をしてほしいという方針だと受け取れますが、もう一度、済みません、財政努力をしてほしいのか、そうではないのか、こちら簡潔に、明確にお答えいただけますでしょうか。

高橋副大臣 私はかつて小さな自治体の長をしておりました。それぞれの自治体において自立した財政に向けての努力をすることは大前提でありますので、これを前提として先ほどの答弁もあったということで御理解をいただければと思います。

日野委員 副大臣、お答えいただきまして、ありがとうございます。

 そのような、今副大臣がおっしゃってくださった方向性を踏まえますと、結果として、交付税に依存しない自治体、すなわち不交付団体が増えていくということ自体は政策の方向性として想定されているという理解でよろしいでしょうか。お答えください。

高橋副大臣 お答えします。

 不交付団体を増やしていくという目的を持っていますかというような御質問だったと思いますが、それを第一義的に目標とはしておりません。

 ただ、済みません、私が自治体の長の時代の話をちょっとしますと、我々町村長の間の合い言葉というものがありまして、一度はなりたや不交付団体という言葉があるんですよ。これは決して、不交付団体が善であるとか交付は悪であるとか、そういう感覚じゃないんです。自治体をお預かりした以上は、やはり頑張って財政的に自立をしようじゃないか、そういう大きな目標に向かっていこうじゃないかと、これは、合い言葉みたいな、決意を新たに固める言葉みたいな形で、あったんです。

 だから、そういう意味では、これは決して、不交付は善であるとかそういう感覚じゃないんです。自治体をお預かりした以上はそういう自治体をつくろうじゃないかというような意味合いなんですよ。

 ですから、総務省といたしましても、不交付団体をつくるという方向、目的を第一義的にしているということではございません。

 以上です。

日野委員 副大臣、ありがとうございます。

 今の副大臣のお言葉をおかりすると、頑張って不交付団体になった、そういった不交付団体の抱える課題につきまして、私は、石破前総理を始め、これまでも繰り返し提起させていただきました。

 我が愛知七区におきましても、六市町のうち三市が不交付団体でございまして、決して一部の特殊な問題ではないと思います。特に、財政力指数、これが一・〇を僅かに上回る自治体は交付税の調整対象から外れる一方で、国が義務づける政策の実施はひとしく求められます。国が義務づける施策の財源措置が地方交付税にとどまる場合、不交付団体では負担が直接自治体財政に表れます。

 以前の林大臣の御答弁で、行政サービスを提供するために必要な財源は確保されているとの認識を示されました。ですが、国の施策による負担増に対応するため、本来は景気変動や災害時に備えるべき財政調整基金、これを取り崩して対応しているケースも見られます。

 交付団体においても基金の取崩しを行われていることは私も承知しておりますが、それは一時的、補完的な対応であるのに対し、不交付団体では、交付税による調整がない中で、国の施策対応のために基金の取崩しが求められる場面が生じており、結果として制度の穴を埋める役割を担っているのではないかと考えます。

 以前、林大臣は、交付団体との公平性を念頭に対応していく、このように御答弁されていましたが、こうした実態がある中で、公平という根拠をお示しいただけたらと思います。お願いします。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 地方交付税につきましては、地方交付税法の規定によりまして、地方団体がひとしくその行うべき事務を遂行することができるように国が交付することとされているところでございます。

 具体的には、総務省におきまして、交付団体と不交付団体の区別なく、全ての地方自治体につきまして、公平かつ合理的に普通交付税の算定を行っているところでございます。

 その上で、不交付団体につきましては、その算定の結果として普通交付税が交付されないということになりますが、地方税収等により標準的な行政サービスを提供するために必要な財源は確保されているものと認識しているところでございます。

 今後とも、地方交付税制度等を通じまして、不交付団体も含めまして、地方自治体の財政運営に支障がないよう適切に対応してまいります。

日野委員 お答えいただきまして、ありがとうございます。

 一点確認させてください。

 不交付団体が交付税による調整の対象外である以上、国の施策に伴う財政需要についても不交付団体はその調整の枠外に置かれている、そういった構造であること自体は事実であると考えますが、この認識でよろしいでしょうか。もう一度お答えください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 不交付団体であるからその保障の外という認識ではございませんで、あくまでも交付団体と不交付団体になるというのは結果でございまして、一定の財政需要等を算定して、その算定の結果として普通交付税が交付されない団体が不交付団体となります。

 したがいまして、必要な経費というのは、それが税なのか交付税なのか、それは団体によりますけれども、標準的な行政サービスを提供するために必要な財源は確保されているという認識でございまして、不交付団体も含めて財源が保障されているという認識でございます。

日野委員 これも以前の御答弁で、地方自治体は交付税の算定方法について意見を申し出ることができるというお話がありました。これは交付税法第十七条の四に定められておりますが、この点について確認をさせてください。

 この意見の申出は、あくまで交付税の算定方法に限られるものなのでしょうか。それとも、交付税制度そのものの見直しや改善についても意見を申し出ることができるものなのでしょうか。お答えください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘いただきました意見の申出制度につきましては、地方交付税法第十七条の四におきまして、地方団体は、交付税の額の算定方法に関し意見を申し出ることができ、総務大臣は、これを誠実に処理しなければならないとされているところでございます。

 この交付税の額の算定方法に関する意見といたしましては、元々の想定といたしましては、基準財政需要額における単位費用や補正係数、また、基準財政収入額における税目や基準税額、また、特別交付税の算定方法等に関する意見を想定しているところでございます。

 その上で、実際の意見申出制度の運用におきましては、交付税の額の算定方法に関連するという意味におきまして、交付税制度全体の在り方に関する意見についても幅広く受け付けているところでございます。

日野委員 今、幅広く意見を受け付けているとお伺いしました。

 では、これまでに不交付団体から提出された意見の中で、交付税の算定方法にとどまらず、不交付団体が交付税の対象外となる仕組みや国の施策に伴う財政負担の在り方といった、本質的な制度構造に関わる、そういった内容についてどのような意見が出されているのか、具体的にお示しください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 今御指摘の交付税制度そのものの在り方という意味では、基準財政需要額と基準財政収入額の算定した結果が交付、不交付と先ほども御説明申し上げたところでございますが、こうした仕組みそのものに対する地方団体からの意見の申出というのは今までなかったというところでございます。

日野委員 今、意見はなかったという御答弁をいただきましたが、例えば、昨年十一月には、愛知県内の不交付団体から国に対して財源の充実などに関する要望が提出されていると承知しております。これも愛知だけじゃなくて、ほかの自治体からも行われております。

 そうした現場からの問題提起が実際に存在しているのにもかかわらず、本条に基づく意見の申出の中で同様の内容が出てきていないとすれば、それは、不交付団体が抱える制度そのものに関わる課題について、現行の枠組みでは十分に意見を反映できていないということではないでしょうか。

 地方分権を進めるのであれば、制度の内側から課題を是正できる手段が不可欠だと私は思っています。本制度に関する意見や課題について、交付団体、不交付団体問わず、実効的に協議できる仕組みを整備すべきと考えますが、そのような仕組みを構築いただけますでしょうか。お答えください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほども申し上げた、意見がないというものにつきましては、交付、不交付の団体の在り方そのものについてはないということを申し上げたところでございまして、説明が不十分で申し訳ございません。

 今委員が御指摘のとおり、先ほどおっしゃっていただいたように、交付税制度全体の在り方に関する意見、実際に受け付けて回答しているという例といたしまして、今まさにおっしゃっていただきましたような地方交付税の総額確保、機能充実ですとか、そもそも地方交付税の法定率の引上げ、又は臨時財政対策債の抜本的な見直し等々の、交付税制度全体に関わる意見というのは頂戴しておりまして、これにつきましては個別に検討の結果を回答しているというところでございます。

日野委員 次の質問に入ります。

 令和六年度から地方交付税の算定に新設されたこども子育て費について伺います。

 政府は、加速化プランに基づき、地方自治体が地域の実情に応じた少子化対策を行えるよう、基準財政需要額にこども子育て費を設け、総額〇・九兆円の規模の財源を確保されました。この点は評価すべきものではありますが、交付税制度の仕組み上、不交付団体には新たな財源は配分されません。かねてより私が現場とのニーズのミスマッチを指摘しておりますこども誰でも通園制度を始め、制度は全国一律に求められる一方で、財源は交付税に依存しているわけなんです。

 不交付団体におきましても、待機児童対策や医療費の無償化、児童虐待防止など、子供関連の行政需要は大きく増加している中、不交付団体は、新たな制度だけを担い、財源は自らの税収で賄わざるを得ないという構造が生じています。これは財源なき義務拡大であり、地方分権を失速させる要因ではないでしょうか。

 現状、子育ての施策の多くが交付税措置によって財源手当てをされています。子育て施策は国として最優先で取り組むべき課題でございますから、交付団体か不交付団体かにかかわらず、必要な施策が確実に実施できる財源措置が求められます。

 不交付団体に対する財源支援、例えば補助金などの直接的な支援を講じるべきと考えますが、その必要性を感じておられるのか、おられないのか、御見解を、大臣、お聞かせください。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 地方財政法上、地方自治体の事務に要する経費は地方自治体が負担することが原則とされているところでございます。その上で、国と地方の役割分担や責任の度合い等を勘案して、一定の経費については国が負担又は補助を行っている、こういう整理になっております。また、その際、地方の財源で対応することとされたものにつきましては、先ほど来申し上げていますように、基準財政需要額に算入するなど、適切に地方財政措置を講じているところでございます。

 今御指摘のこども子育て費につきましては、地方自治体が地域の実情に応じてきめ細やかに独自の子供、子育て政策を実施できるよう、地方財政計画の一般行政経費に計上した上で、測定単位を十八歳以下人口といたしまして、子供、子育て政策に係る経費を広く算定するなど、適切に算定しているところでございます。

 その意味では、不交付団体も含めて需要については算定されておりまして、普通交付税の不交付団体に対しましては、基準財政需要額が基準財政収入額を下回っている、そういう算定の結果として交付されないということになりますけれども、繰り返しになりますが、地方税収等により、子供、子育てに係るものも含めまして、標準的な行政サービスを提供するために必要な財源は確保されているものと認識しているところでございます。

日野委員 必要な財源を確保しているとおっしゃっていました。適切に対応しているとおっしゃっていました。

 ただ、一つの懸念についてお伺いします。

 先ほどから申し上げていますとおり、交付税措置を中心とした施策においては、不交付団体は需要増がそのまま自治体の持ち出しにつながるわけですので、最終的な利用が住民個々の判断に委ねられる性質のサービスにおいて、その周知や利用促進が抑制的に働く可能性はないのかという懸念を私は持っています。

 本来利用されるべきサービスであってもその利用が十分に進んでいないといった状況が生じていないのか、これは政府として検証は行っているのでしょうか。具体的に申し上げますと、例えば、産後ケア事業は、国庫補助がある一方で、交付税措置も組み合わされた制度となっています。また、予防接種の分野におきましても、高齢者向けの肺炎球菌ワクチンなど、各自治体ごとに見た場合に、不交付団体における実施率が交付団体と比較してどのような傾向にあるのか。そうした検証やデータの把握はされているのでしょうか。お答えください。

竹林(悟)政府参考人 産後ケア事業につきましてお答え申し上げます。

 産後ケア事業の負担割合は、国二分の一、都道府県四分の一、市区町村四分の一としているところ、この地方負担分は地方の財源で対応するものではございますが、交付団体と不交付団体の区別なく基準財政需要額に算入するなど、適切に地方財政措置が講じられているところでございます。このため、交付団体であるか否かにかかわらず、本事業の実施に必要な財源は確保されているものと承知をしております。

 先生から御指摘ございましたので、実施状況についてちょっと急ぎ調べてみました。その結果、直近の令和六年度における本事業の実施状況で申しますと、全国の市区町村では実施率が九四・四%となっております。このうち、不交付団体である市区町村、これは八十二市町村ございますけれども、この不交付団体である市町村では九八・八%というふうになっております。

 このように、地域の実情に応じて多くの市区町村で実施をしていただいていますが、まだ実施体制を整えることが困難な市区町村もございますことから、こども家庭庁におきましては、都道府県の役割を強化して、七年度から都道府県の負担を導入するなど、先生御指摘のように、より多くの地域で必要とされる全ての方が産後ケアを受けられるように、引き続き提供体制の整備を推進してまいります。

橋本(岳)委員長代理 厚生労働省鷲見健康・生活衛生局感染症対策部長、時間が限られているので、端的に答弁をお願いします。

鷲見政府参考人 お答えいたします。

 予防接種についてでございます。

 私ども、接種率、市町村別の接種率でございますけれども、麻疹、風疹につきましては接種率の把握を市町村別で行っております。また、御指摘の、そういった状況でございますので、高齢者の肺炎球菌ワクチンについては把握してございません。また、RSについても、今年からということでございますので、これから把握をするということになるわけでございますけれども、今後、市町村別の接種率については、予防接種のデジタル化が進みますので、その中でしっかり把握できるようになります。

 その上で、定期接種のワクチンの接種率につきましては、被接種者の自己負担額のほか、市町村における広報や関係機関との協力等、様々な要因による影響を受けるものと考えております。ですので、交付税措置の有無による接種率等への影響を評価することは困難と考えております。

 一方で、こうした定期接種に関しましては、自己負担の減免措置のほか、積極的な接種勧奨、そして医師会等の関係者と連携した周知、こうしたことによって、接種率向上に資する取組を各都道府県や市町村において実施していただいておりまして、厚生労働省といたしましても、一人でも多くの対象者が正しい情報に基づいて接種について検討、判断が行えるよう、引き続き情報提供に努めてまいります。

日野委員 時間がないので終了しますが、しっかりと検証を行っていただきたいと思います。

 まだまだ言いたいことはたくさんあるんですけれども、時間ですので、終了します。ありがとうございました。

橋本(岳)委員長代理 次に、谷浩一郎君。

谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎です。

 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 質問の前に、まずは参政党の地域活性化についてのスタンスを申し述べます。

 地域活性化については、中央主導の一律的な政策ではなく、地域の歴史や文化、産業の特性を生かした自立的な発展を重視すべきであると考えています。過度な東京一極集中の是正を図り、地方が自ら稼ぎ、暮らしを支えられる経済基盤を築くことが不可欠です。そのためには、地場産業や農林水産業の振興、教育の充実、家族や地域コミュニティーの再生が重要となります。また、子育て支援などを通じて、若い世代が安心して定着できる環境整備を進めることが求められます。国は、地方の主体性を尊重しつつ、必要な支援を行うべきと考えております。

 それでは、内閣提出の第十六次一括法案について質問をさせていただきます。

 まず、空家等管理活用支援法人の要件の緩和について伺います。

 本法案では、市区町村の空き家対策に係る取組を補完する空家等管理活用支援法人として、商工会議所、商工会等といったその他の営利を目的としない法人についても新たに指定可能になるということだと存じます。

 そこで、お伺いいたします。

 商工会議所、商工会等の等には具体的にどのような非営利団体が含まれるのか、国土交通省にお伺いいたします。

豊嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のその他の営利を目的としない法人の対象につきましては、非営利法人の定義として、一般的には、構成員に利潤の配当を行うことを直接の目的としていない法人であることなどの観点から判断されるものであると承知しております。

 その上で、空家等管理活用支援法人は、空き家の管理や活用に関する専門的知見やネットワークを生かし、市区町村が取り組む空き家対策を支援する役割を担うものであり、法人の性質が支援法人制度の趣旨に合致していること、市区町村の求める業務を適正かつ確実に行うことができる体制を備えていることといった要素を総合的に勘案し、地域の実情に応じて市区町村が個別に判断し、指定を行うものと考えております。

 国土交通省といたしましては、市区町村が支援法人の適切な指定に取り組めるよう、支援法人の指定に関するガイドラインの周知等を通じて市区町村に働きかけてまいりたいと考えております。

    〔橋本(岳)委員長代理退席、委員長着席〕

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 次の質問に参ります。

 指定を受けた営利団体や非営利団体のみが支援法人として空き家の活用を促進することができるということですが、その先の管理委託先や活用先が行う売買、賃貸の流れの中で、今後、日本の空き家ビジネスに外国資本が入り込んでくる余地があるのではないでしょうか。この点についての認識を国土交通省にお伺いいたします。

上田大臣政務官 御質問ありがとうございます。

 空家等管理活用支援法人の役員や資本関係について、空き家法上、国籍に関する要件は規定されておりません。

 また、支援法人が管理や活用を支援する空き家等について、その所有者や活用希望者、管理や活用を行う事業者等の関係先についても、支援法人の役員等と同様に、国籍に関する要件は規定されておりません。

 以上でございます。

谷(浩)委員 ありがとうございます。

 更に伺います。

 本法案により、空き家の活用や管理が促進されることは期待されますが、その一方で、外国人による特定地域の空き家購入が集中し、いわゆる集住が進行した場合、地域コミュニティーにおけるあつれきの発生や治安の悪化といった懸念も指摘されています。

 こうした課題に対し、政府としてどのような対策を講じていくのか、お伺いいたします。

豊嶋政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、外国人の多く居住する一部の地域におきまして、外国人によるマナー違反等により地域住民とのあつれきが生じているとの指摘があることは承知しております。

 こうした課題の解決には、外国人が地域で生活を行う上でのマナーを把握し、地域コミュニティーと良好な関係を構築することが重要であるため、外国人が地域に円滑に溶け込めるよう適切なサポート体制を構築することが有効であると考えております。

 今般の法案の内容でもあります空家等管理活用支援法人、こういった法人の中には、空き家への移住者に対して地域のルールを説明し、地域との良好な関係の構築に取り組むなど、外国人を含む移住者、こういった移住者の方と地域の共生をサポートするような、こういった法人もあるものと承知しております。

 こうした取組が広がることで、御指摘のような課題解決につながることも期待できるものと考えております。

 国土交通省におきましては、引き続き、こういった支援法人が効果的、効率的に業務に取り組めるよう、ガイドラインの周知等を通じて、市区町村にも様々な働きかけをしてまいりたいと考えております。

谷(浩)委員 ありがとうございます。

 全国の空き家数は九百万を超えているという中で、その活用は重要な課題です。

 しかし、空き家を拠点として、受入れ体制やルール整備が不十分なまま特定地域に偏って外国人居住者が増加した場合、既存住民との間に相互理解が十分に醸成されず、結果としてコミュニティーの分断を招くおそれがございます。また、離島などにおける外国人の空き家購入については、安全保障上の観点からも慎重な対応が求められます。

 したがって、政府においては、空き家の利活用促進という観点に加え、外国資本の関与状況の把握も行うべきではないでしょうか。

 次の質問の前に、行政事務のデジタル化について参政党のスタンスを申し述べます。

 我が党は、デジタル属国からの脱却と日本のデジタル主権の確立を目指しています。日本の民間サービスや政府の取り扱うマイナンバーデータに関しても、国外ビッグテック企業のサーバーを利用しているため、日本国民の情報の多くが外国の企業の管理下にあります。さらに、デジタル赤字は二〇二五年で約六・六兆円に達し、貿易赤字の最たる要素となっており、多くの富が外国へ流出しています。

 このAI時代、外国ビッグテックによる支配から脱却し、日本人の情報や富は日本人が守るんだという、IT技術を長期的な観点で創出するべきであると考えています。

 その上で、質問に入ります。

 今回の改正で、地方債がデジタル証券によって発行できるようになるということですが、外国投資家によるデジタル地方債の保有割合の上限設定や監視の仕組みについて、現在どのような検討がなされているのか、総務省にお伺いいたします。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 地方債につきまして、現在、国債や社債と同様、国籍による購入制限は制度上設けられていないというところでございます。

 今般の、デジタル証券方式により地方債を発行できる仕組みの創設につきましては、自治体の資金調達手段の多様化を図るとともに、地方債の発行団体が、保有者情報をリアルタイムかつ網羅的に把握し、保有者へ直接アプローチできるようになることで、施策への理解促進や継続的な購入等を期待するという趣旨で設けたところでございます。

 このため、今般の改正に際しましても、現行の制度と同様、外国投資家による保有割合の上限設定ですとか監視の仕組みを設けるということは考えていないというところでございます。

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 将来的に、地方自治体の資金調達が外国の投資家に依存するといった、そういう構造が生まれることがないように、是非ともその辺り、注視をして、監視をしていただきたいと思っております。

 次に、実務面についてお伺いいたします。

 今後、社債と同様に、デジタル地方債が広がり、外国人投資家も購入可能となった場合、地方自治体における地方債の案内について、英語化対応が求められる可能性があると考えています。

 現に、株式市場においては、この三十年間でコーポレートガバナンス改革が進展した結果、外国の機関投資家による日本株式の保有比率が上昇いたしました。一方で、投資家対応の英語化が求められるようになり、上場企業にとって一定の事務負担が増加しています。

 デジタル地方債が普及する中で英語化対応が求められれば、地方自治体の事務負担が増加することが懸念されますが、この点について、政府の見解を総務省にお伺いいたします。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 一般論といたしまして、まずは、地方債の安定発行の観点からは、資金調達先の多様化は重要であるというふうに考えているところでございます。

 一方で、今御指摘ございましたような、英語化などの資金調達先の多様化に伴う対応につきましては、事務負担の増などの課題も踏まえて、発行体である各々の自治体において自ら御判断いただくべきものと考えているところでございます。

谷(浩)委員 ありがとうございます。

 多言語対応の体制整備には相応の人的、財政的コストが伴うことから、対応可能な自治体とそうでない自治体との間で情報発信力に格差が生じるおそれがあります。とりわけ、大規模自治体は人材や予算の面で多言語対応を進めやすい一方、小規模自治体においては対応が困難となり、その結果、地方債の認知度や投資機会へのアクセスに差が生じ、資金調達面において不利な状況に置かれる可能性が否定できません。

 このような状況は、本来、地域間の均衡ある発展を目指すべき地方財政の在り方に反するものであり、制度の公平性の観点からも問題があるのではないかと考えております。政府には、デジタル地方債の普及が自治体間格差と事務負担の拡大につながることのないよう、制度設計を求めます。

 次に、デジタル赤字と海外依存の問題についてお伺いいたします。

 我が国のデジタル基盤は、政府だけではなく、地方自治体を含め、クラウドサービスの多くを海外企業に依存しており、いわゆるデジタル赤字が拡大していると指摘されています。実際、我が国のITサービス収支は近年恒常的な赤字となっており、特にクラウド分野では海外事業者への依存が極めて高い状況にあります。

 このような中で、地方自治体のデジタル化やデジタル地方債の基盤が引き続き海外クラウドに依存する場合、デジタル赤字が更に拡大し、日本の富が海外へ流出し続ける構造が固定化されるのではないかという強い懸念を持っております。

 そこで、お伺いいたします。

 政府としてデジタル赤字の拡大をどのように防ぐのか、また、国産基盤の整備や国内データセンターの活用について今後いかに進めていくのか、経済産業省にお伺いいたします。

奥家政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、委員御指摘のとおり、いわゆるデジタル赤字は二〇二五年に約六・六兆円となっております。クラウドなどのデジタルサービスが社会活動の基盤としての役割を増す中、いわゆるデジタル赤字が拡大し続けることは、我が国の経済成長や経済安全保障の観点から好ましくないと考えています。

 こうした認識の下、経済産業省としては、例えば、特に、進展著しいAIについては、国内事業者によるGPU購入などへの支援を通じた国内データセンターの整備、日本の勝ち筋であるフィジカルAIに不可欠な国産の基盤モデルの開発、国内スタートアップなどが行う領域特化モデルの開発への支援など、国内のいわゆるサービス、体制を拡張するための取組を進めてきているところであります。

 こうした取組を通じて、デジタル赤字の拡大抑止や改善につなげていきたいと考えております。

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 今まさに進めておられるというお答えをいただきましたけれども、国産クラウドやデータ基盤の整備については、先月の成長戦略会議で、国内の市場規模を二〇三五年までに五兆円とする目標を打ち立てたと承知をしております。是非とも前倒しで進めていただきまして、目標を確実に、着実に達成していただけるようお願い申し上げます。

 次に、戸籍電子証明書のオンライン化についてお伺いいたします。

 戸籍電子証明書のやり取りがオンライン化されるに当たり、より一層堅牢なサイバーセキュリティー基準を設ける必要があると考えますが、政府の対応方針をお伺いいたします。また、万が一、情報漏えいが発生した場合、政府としてどのように対処するのか、法務省にお伺いいたします。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の改正によりまして、都道府県等による戸籍電子証明書等の公用請求がオンラインで行えるようになりますが、都道府県等と市区町村との間におきましては、インターネットから切り離され高度な安全性が確保された行政専用のネットワークを用いて、戸籍電子証明書等の請求及び回答を行うことを想定してございます。

 また、市区町村による回答は、個人情報が記載されております戸籍電子証明書等を直接都道府県等に送信するのではなく、戸籍電子証明書等を識別するために付された符号、パスワードを送信することとしてございます。そして、都道府県等は、法務省との間のシステム連携によりまして、この符号を用いて戸籍電子証明書等の提供を受けることとすることで、更に高度な安全性を確保することとしてございます。

 都道府県等による公用請求のオンライン化に当たりましては、情報漏えいが生じないよう、安全性の確保に十分配慮してまいります。

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 万全を期して、その辺り、対策していただいていることであると認識はいたしました。

 ネットからは切り離されたもの、そういう別の通信網、LGWAN環境というものだと存じますが、あるとはいえ、やはりヒューマンエラーが起こるということはどうしてもあるとは思いますし、サイバー攻撃による被害も拡大する可能性があるかと思っていますので、万全のセキュリティー対策を行っていただくよう要望いたします。

 次に、戸籍に関する資料の保存期間についてお伺いいたします。

 まず、戸籍に関する資料である除籍簿及び改製原戸籍の保存期間を百五十年としている根拠について、法務省にお伺いいたします。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、除籍簿及び改製原戸籍の保存期間は、除籍簿につきましては、除籍となった年度の翌年から百五十年間、改製原戸籍につきましては、改製の日から百五十年間とされてございます。現行の保存期間は、いずれも平成二十二年の省令改正により、八十年又は百年から百五十年に伸長されたものでございます。

 これは、平成二十二年の省令改正の当時の最新の資料に基づきます平均寿命、第一子出生時の親の平均年齢を踏まえますと、相続に関する手続を行う観点からは、親族関係や相続関係を確認する上で、被相続人の祖父母世代の出生時における除籍簿謄本等まで入手できるようにすることが相当であると考えられたことによるものでございます。

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 併せて伺います。

 デジタル技術の進展を踏まえれば、保存期間の更なる延長あるいは無期限保存についても検討の余地があると考えますが、この点についての政府の見解を法務省にお伺いいたします。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどお答えしたとおり、除籍簿及び改製原戸籍の保存期間につきましては、平成二十二年の省令改正当時の平均寿命、第一子出生時の親の平均年齢を踏まえまして百五十年とされたものでございます。その後、平均寿命、第一子出生時の親の平均年齢につきましては、若干の変動がございますが、そのことを考慮いたしましても、現状において除籍簿及び改製原戸籍の保存期間を直ちに延長するまでの必要性があるとは考えてございません。

 また、保存期間を延長することにつきましては、除籍簿及び改製原戸籍に記載されている個人情報をこの期間以上に長期間にわたって保管するニーズですとか、市区町村における保管に係るコスト等を踏まえ、慎重に検討する必要があると考えてございます。

谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。

 日本の戸籍制度は、家族単位で身分関係を一体的に記録、証明する、世界的にも類を見ない極めて独自性の高い制度でございます。その高い信頼性と正確性は、相続や家族関係の確認など、社会の基盤を支えてきました。

 百五十年という期間については、合理性があるように感じられますが、自らの出自をたどり、家系図を作りたいといったニーズなどにも応えるには、やはり限界があります。デジタル化が進み、保管コストが抑えられるのであれば、百五十年という区切りを設けずに、将来にわたり確実に維持、継承していただきたいと考えております。

 次の質問なんですが、もうほかの他党様から意見が出されておりましたので、ここのところはちょっと割愛をさせていただきまして、最後にちょっと私から意見を申し述べます。

 地方分権改革においては、これまで累次にわたり地方分権一括法が提出され、制度改正が重ねられてきました。しかしながら、財政力や職員数の多い大規模自治体においては一定の課題解決が進んでいる一方で、小規模自治体における課題解決は十分に進んでいないのではないかと懸念をしております。また、改革の内容そのものよりも、一括法を提出することが目的化しているのではないかとの指摘もあります。

 つきましては、形式にとどまらず、実効性のある中身の伴った改革を着実に推進していただくよう強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

丹羽委員長 次に、高山聡史君。

高山委員 チームみらいの高山聡史です。

 本日は、第十六次地方分権一括法案について、大きく二点、戸籍電子証明書等のオンライン公用請求に関する戸籍法改正と、地方債のデジタル証券発行を可能とする地方財政法改正について、質問をさせていただきます。

 まず、戸籍電子証明書等のオンライン公用請求について。これは、国、自治体の各種事務処理のデジタル化、オンライン化を前進させる取組として、改正自体大変前向きに受け止めております。その上で、先ほどの西岡委員との問題意識とも重なるのですが、基礎的な事実確認をさせてください。

 現在、都道府県等による公用請求は年間約六十万件とされておりますが、現在、一件当たりの処理に要する事務コスト、具体的には、郵送料、印刷用紙代、職員の処理工数など様々あると思いますが、これらコストはどの程度と把握されておりますでしょうか。また、オンライン化によってこれらのコストの削減はどの程度だと試算をされているか、政府の御認識を伺います。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 立案過程におきまして一部の提案団体にヒアリングを行った結果、郵送にかかる金銭的なコスト等といたしまして、公用請求一回当たり約二百六十円の費用が生じていると試算されてございます。また、郵送手続の事務処理の負担があるほか、郵送期間といたしまして四営業日程度を要するものと承知してございます。

 今回の改正によりまして、都道府県等は、戸籍電子証明書等についてオンラインで公用請求をすることができるようになりまして、郵送に要していた金銭的なコスト、手間や時間にかかるコストが相当程度削減される効果があると考えてございます。

 もっとも、各都道府県等によりまして公用請求を利用する頻度等が異なることに加えまして、各都道府県等において必要となるシステムの改修費用等が、その使用するシステムの事情により異なりますことから、一回当たりの公用請求についてどの程度コストが削減されるかを一概にお答えすることが困難であることは御理解いただきたく存じます。

高山委員 ありがとうございます。

 今、約四営業日ということがありましたが、オンライン化、デジタル化を進めていくと、ここのリードタイムというものは大幅に削減ができるのかなということを大変期待しております。

 私自身も、議員会館で仕事をしておりますと、日々、郵送、ファクスなど、紙の処理というのはこんなに発生しているんだなというふうに感じるところでございますので、是非ここには期待をしているというところでございます。

 次に、利用見込みについて伺います。

 先ほどの御答弁でもありましたとおり、具体的には、各都道府県で、どういう時間軸であったりとかシステムの整備をして使っていくことになるかということであることは承知をしている前提で、年間約六十万件の公用請求、様々な、多様な業務で発生しているものと承知しております。このうち、本改正により、実際にオンライン公用請求の利用が見込み得る業務というのがどの程度あるかということです。

 併せて伺いたいのは、業務によっては、オンラインで請求するということになじまず、既存の書面による請求事務を維持せざるを得ないものもあるのではないかという点ですね。例えば、附属書類との一体的な処理が必要な業務があるとか、あるいは、受け手となる関係機関の側で電子処理が難しいといった業務もあるのかなというふうに想像しておりますが、その辺りについて政府の方でどの程度把握をされているのか、御認識を伺います。

竹林(俊)政府参考人 お答え申し上げます。

 都道府県による戸籍証明書等の公用請求につきましては、各都道府県における業務フローが異なっておりまして、また、公用請求のオンライン化をするかどうかは各都道府県の任意でございます。

 そのため、法務省におきまして、オンラインでの公用請求の利用が見込まれる業務や既存の郵送による請求が維持されることが見込まれる業務を一概にお答えすることが困難であることは御理解いただきたく存じますが、その上で、都道府県につきましては、地方からの提案の内容ですとかヒアリングの結果等からは、地方税の賦課及び徴収に関する事務ですとか土地の収用に関する事務、生活保護や福祉に関する事務における利用が想定されているものと承知してございます。

 法務省といたしましては、今後、より多くの都道府県におきまして戸籍の公用請求のオンライン化を図っていただけますよう、必要な仕様書を可能な限り早期に策定するとともに、必要な情報をしっかりと提供してまいります。

高山委員 ありがとうございます。

 具体的な業務として、今挙げていただいたような業務で活用が見込めるのではないかと期待できるというところは大変前向きに受け止めたいと思います。

 そして、これまでも法務省さんあるいは省庁の方に伺って非常に思うのが、こういった国と自治体のやり取りのところは、各都道府県側、自治体側の状況を網羅的に把握するということが大変難しいタイプのものであるというところを、しかし、そうでありながら、分からないということではなく、今おっしゃっていただいたように、具体の状況を把握しながら、業務の効率化、デジタル化、前に進めていくことが大変重要なテーマであるというふうに思います。

 続いて、黄川田大臣に伺います。

 今回の法改正、今も申し上げたとおり、事務手続のオンライン化自体は大変歓迎したい内容であるのですが、せっかく質疑の時間をいただきましたので、もう一段踏み込んだ議論ができればというふうに思っております。

 私どもチームみらいは、プッシュ型の行政サービスと、それを実現するデジタル化、オンライン化をもっと推し進めていくべきだという立場でございますが、このように、地域の住民の方にとって使いやすい行政サービスというものは、住民側でのワンスオンリー化と、行政内部、これは国、自治体、あるいは関係機関にまたがることがございますが、バックオフィス連携、この両輪がそろって初めて実現するものだと思います。

 今回の改正は、行政内部で公用請求のオンライン化という形で一歩前進、そういったものだと思いますが、地方分権を真に推し進めていくためには、オンライン化にとどまらず、情報連携による請求プロセス自体の不要化であったりとか、ひいては、情報の出し手側と受け手側、双方の業務プロセス自体の見直しが必要ではないかというふうに考えます。

 個別の手続をデジタル化するという発想ではなく、受け手側、出し手側、両方の業務自体の再設計の必要性について、こういった観点について、大臣の見解を伺います。

黄川田国務大臣 近年、人口減少や人材不足などを背景としまして、持続可能な地方行財政の確保が喫緊の課題となっておりまして、デジタル技術の活用により業務自体の廃止、効率化を進めることは大変重要であると考えております。

 ですので、令和八年提案募集の重点募集テーマでもありますこのデジタル化においても、行政機関間の情報連携等を活用することにより公用請求や添付書類の省略等を求めるものを、提案の視点の例として掲げているところでございます。

 今後とも、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立ちまして、デジタル技術の活用による自治体の負担軽減も含め、地域が直面する喫緊の課題解決にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

高山委員 ありがとうございます。

 地方分権を一括で推し進めるといった、こういった法案の質疑の機会に、そういった提案の視点を国からも示していきながら双方で検討を進めていくというところ、是非引き続き推し進めていただきたいというふうに思います。

 続いて、別の方ですね、地方財政法改正により地方債をデジタル証券で発行することが可能となる点、ブロックチェーン技術を活用して、いわゆるセキュリティートークン方式で発行することができるということに関して伺います。

 これは、社債については既に可能となっている発行方式が地方債においても可能となる、社債と地方債の制度的格差を解消し、地方自治体の資金調達手段を多様化するという方向性については大変評価できるものだと考えております。一方で、デジタル証券方式による地方債の発行は、その運用に一定の技術的、費用的負担を伴うとも考えられます。

 そうした中で、小規模な自治体にとってもこの制度が活用可能なものになるか、発行コストや技術的ハードルが障壁となって、結果として大都市に限定された恩恵にとどまる懸念はないのか、そうしたときに、例えば将来的には複数自治体によって共同発行していく可能性なども開けるものなのか。政府の認識を伺います。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 デジタル証券方式による地方債の発行につきましては、今回導入させていただきまして、まず、先駆的な取組であることから、現行の方式と比較し、現時点ではコストが割高になるものと承知しているところでございます。

 したがいまして、制度上は全ての自治体で活用できる仕組みとなっておりますけれども、まずは、地方債の発行規模が大規模であり、コストに見合ったメリットが得やすい自治体においてその導入が検討されるものと想定しているところでございます。

 総務省といたしましては、先駆的に取り組まれる自治体の取組状況を把握し、幅広い自治体における検討に資するように、適切な情報提供に努めてまいりたいと思います。

高山委員 ありがとうございます。

 まず、先駆的な取組を、これは大都市であってもどんどん進めていただいて、その成功事例を広く活用いただけるようにという方針である旨を理解いたしました。

 この辺りは、是非、せっかくのお取組になりますので、周知を含めて取り組んでいただきますようお願いいたします。

 続いて、この改正によって可能となるデジタル証券方式の持つ可能性について御質問させてください。

 このデジタル証券方式の本質的な優位性というのは、今、足下は逆にコスト面でかかる部分もあるという話がありましたが、電子化による単なる事務の効率化とは性質の異なるものであるというふうに認識をしております。従来の方式では困難であった小口化が技術的に可能になり、さらに、保有者情報を把握しやすくなることにもメリットがあるというふうに思います。これを活用すれば、住民が自分の住む地域のプロジェクトに数万円単位などであっても直接投資をする、いわば住民参加型のデジタル地方債も実現し得るものだというふうに考えます。

 さらには、資金の使途であるとか事業の進捗、成果指標というものを、これを活用する自治体がきちんと公開をして、応援する住民がデジタル地方債で支えるといった形をつくれれば、住民が自治体の事業に対して資金面での関与を通じて参画するという新たな回路をつくるということも期待できるものと考えます。

 こうした先駆的な取組の可能性について、モデル事業であったりガイドライン策定など、具体的な環境整備について、政府としての検討状況、お考えを伺います。

橋本政府参考人 お答え申し上げます。

 今回のデジタル証券方式による地方債の発行につきましては、委員御指摘ありましたように、保有者情報をリアルタイムかつ網羅的に把握し、保有者に直接アプローチできるようになること、これが期待されているところでございます。その結果、発行団体と債券保有者が直接つながり得るという利点があることから、御指摘ありましたように、住民参加型の市場公募地方債の活用が期待できるのではないかと考えているところでございます。

 一方で、今回、先駆的な取組ということで、地方債の発行については、コストが割高であるなどの課題、これが一方でございます。総務省といたしましては、各自治体への適切な情報提供に努めるほか、環境整備につきましても、社債における活用状況の把握など、必要な研究を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

高山委員 ありがとうございます。

 このデジタル地方債というもの、報道などでも大きく取り上げられていると承知しておりますし、大変先駆的な取組として期待ができるものであるというふうに思います。せっかく可能になる仕組みですので、これが広く自治体に活用いただけるように、環境整備の方、是非よろしくお願いいたします。

 そうした期待を述べさせていただきまして、私からの質問を終わります。

丹羽委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

丹羽委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

丹羽委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

丹羽委員長 次回は、来る五月八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十九分散会


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