第1号 令和7年11月18日(火曜日)
本国会召集日(令和七年十月二十一日)(火曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。委員長 西村智奈美君
理事 小泉 龍司君 理事 津島 淳君
理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君
理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君
理事 金村 龍那君 理事 円 より子君
井出 庸生君 稲田 朋美君
上田 英俊君 上川 陽子君
神田 潤一君 河野 太郎君
棚橋 泰文君 寺田 稔君
平沢 勝栄君 森 英介君
若山 慎司君 有田 芳生君
篠田奈保子君 柴田 勝之君
寺田 学君 平岡 秀夫君
藤原 規眞君 松下 玲子君
萩原 佳君 藤田 文武君
小竹 凱君 大森江里子君
平林 晃君 本村 伸子君
吉川 里奈君 島田 洋一君
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十月二十一日
西村智奈美君委員長辞任につき、その補欠として階猛君が議院において、委員長に選任された。
令和七年十一月十八日(火曜日)
午前九時二十分開議
出席委員
委員長 階 猛君
理事 木原 誠二君 理事 小泉 龍司君
理事 高見 康裕君 理事 武村 展英君
理事 有田 芳生君 理事 鎌田さゆり君
理事 黒岩 宇洋君 理事 寺田 学君
理事 米山 隆一君 理事 池下 卓君
理事 円 より子君
井出 庸生君 伊藤 忠彦君
稲田 朋美君 大空 幸星君
上川 陽子君 河野 太郎君
寺田 稔君 平沢 勝栄君
宮路 拓馬君 森 英介君
篠田奈保子君 柴田 勝之君
藤原 規眞君 松下 玲子君
山 登志浩君 藤巻 健太君
三木 圭恵君 小竹 凱君
平林 晃君 山口 良治君
本村 伸子君 吉川 里奈君
島田 洋一君
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法務大臣 平口 洋君
法務副大臣 三谷 英弘君
法務大臣政務官 福山 守君
法務委員会専門員 三橋善一郎君
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委員の異動
十月二十一日
辞任 補欠選任
西村智奈美君 山 登志浩君
平岡 秀夫君 階 猛君
金村 龍那君 池下 卓君
萩原 佳君 藤巻 健太君
藤田 文武君 三木 圭恵君
大森江里子君 山口 良治君
同月二十三日
辞任 補欠選任
上田 英俊君 高村 正大君
津島 淳君 鬼木 誠君
中野 英幸君 田野瀬太道君
若山 慎司君 小寺 裕雄君
十一月四日
辞任 補欠選任
鬼木 誠君 木原 誠二君
神田 潤一君 高見 康裕君
田野瀬太道君 武村 展英君
同月七日
辞任 補欠選任
小寺 裕雄君 宮路 拓馬君
棚橋 泰文君 伊藤 忠彦君
同月十八日
辞任 補欠選任
高村 正大君 大空 幸星君
同日
辞任 補欠選任
大空 幸星君 高村 正大君
同日
理事金村龍那君十月二十一日委員辞任につき、その補欠として池下卓君が理事に当選した。
同日
理事津島淳君及び中野英幸君十月二十三日委員辞任につき、その補欠として武村展英君及び高見康裕君が理事に当選した。
同日
理事小泉龍司君、鎌田さゆり君及び黒岩宇洋君同日理事辞任につき、その補欠として木原誠二君、寺田学君及び有田芳生君が理事に当選した。
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十月二十一日
民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、第二百十七回国会衆法第二九号)
婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、第二百十七回国会衆法第三〇号)
組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(円より子君提出、第二百十七回国会衆法第三二号)
民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、第二百十七回国会衆法第三五号)
刑事訴訟法の一部を改正する法律案(平岡秀夫君外十九名提出、第二百十七回国会衆法第六一号)
民法の一部を改正する法律案(大河原まさこ君外七名提出、第二百十七回国会衆法第六四号)
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の一部を改正する法律案(小宮山泰子君外七名提出、第二百十七回国会衆法第六五号)
十一月十八日
更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
は本委員会に付託された。
十月二十四日
刑事訴訟法の一部を改正する法律案(第二百十七回国会衆法第六一号)の提出者「平岡秀夫君外十九名」は「平岡秀夫君外十八名」に訂正された。
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本日の会議に付した案件
理事の辞任及び補欠選任
国政調査承認要求に関する件
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○階委員長 これより会議を開きます。
この度、法務委員長を拝命しました階猛です。
就任に当たり、甚だ僭越ですが、御挨拶を兼ねて二点ほど申し上げさせていただきます。
一点目は、法務委員会の理事及び委員の皆様への御期待です。
周知のとおり、近時の国会はいわゆる多党化が進んでいます。各党派が様々な基本政策やその基盤となる価値観を有しています。そうした根本的なレベルで各党派の見解に隔たりが生じることはやむを得ないと思います。ただし、当委員会で有意義な議論が行われるよう、事実認識や論理展開のレベルでは、できる限り党派を超えて共有し、納得できるものとなるよう努めるべきと考えます。
理事及び委員の皆様には、そのような観点に立って当委員会の審議、協議に臨まれることを御期待申し上げます。
二点目は、当委員会が国政調査権を行使する行政機関、司法機関への要望です。
当委員会の審議を充実させるため、答弁はより簡にして要を得たものにしていただくこと、そして、資料要求については、より迅速かつ確実に、誠実に対応していただくことを要望します。
特に、司法機関である裁判所、準司法機関である検察庁を抱える法務省におかれては、当委員会も司法の独立性には十分配慮しますが、独立性を強調し過ぎて独善性に陥り、当委員会が国民を代表して行使する国政調査権を軽視することがないよう、くれぐれも御留意ください。
最後に、法務委員長は私にとって初の重責であるがゆえ、至らぬ点が多々あるかと思います。理事及び委員の皆様の御指導、御協力を賜りながら、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じます。
何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)
――――◇―――――
○階委員長 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。
理事小泉龍司君、鎌田さゆり君及び黒岩宇洋君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
引き続き、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
ただいまの理事辞任及び委員の異動に伴い、現在理事が六名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○階委員長 御異議なしと認めます。
それでは、理事に
木原 誠二君 高見 康裕君
武村 展英君 有田 芳生君
寺田 学君 池下 卓君
を指名いたします。
――――◇―――――
○階委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
裁判所の司法行政に関する事項
法務行政及び検察行政に関する事項
国内治安に関する事項
人権擁護に関する事項
以上の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○階委員長 この際、平口法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。平口法務大臣。
○平口国務大臣 法務大臣の平口洋です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、委員長、理事及び委員の皆様には、法務行政の運営について格別の御理解と御尽力を賜り、心より御礼申し上げます。
法務省は、基本法制の維持及び整備、法秩序の維持、国民の権利擁護に加え、国民の重大な関心事である出入国及び外国人の在留の公正な管理も担っており、法の支配の下で国民の安全、安心を守るという重大な使命を与えられています。
私は、法務大臣として、これらの役割、使命を果たすため、これから述べる具体的課題に全力で取り組んでまいります。
まず、安全、安心な社会の実現に向けた取組についてです。
第二次再犯防止推進計画に基づき、国、地方公共団体、民間協力者が役割を果たしつつ、相互に連携することで、再犯防止に向けた取組を推進します。
保護司、更生保護事業者、協力雇用主等の民間協力者への支援を行うとともに、更生保護に関する地域援助等の取組を通じて、地域における息の長い支援の充実強化に努めます。
また、更生保護制度の充実を図るため、保護司の適任者確保、活動環境の改善及び安全確保に関する規定の新設などを内容とする更生保護制度の充実を図るための保護司等の一部を改正する法律案について、今国会での成立を目指します。
本年六月に導入された拘禁刑の理念の実現に向け、刑事施設で働く職員が使命感を持って職務に取り組み、併せて地域社会との連携を深めることで、個々の受刑者の特性に応じた処遇や社会復帰支援を推進します。
公安調査庁において、公共の安全を脅かし得る偽情報の拡散を含む対日有害活動、経済安全保障、サイバー空間上の脅威、国内外におけるテロ関連動向に関する情報の収集、分析等にも努め、政府の施策に積極的に貢献します。
北朝鮮に関して、核・ミサイル関連の動向、日本人拉致問題を含む対外動向や北朝鮮内部の状況等について、関連情報の収集、分析等を進めます。
我が国の領土、領海、領空の警戒警備に関しても関係機関と連携し、適時の情報提供を行うなど、適切に対応します。
いわゆるオウム真理教について、観察処分の適正かつ厳格な実施やアレフに対する再発防止処分の実効性の確保等を通じた公共の安全の確保に努めます。
次に、出入国及び外国人の在留の公正な管理を実現するための取組についてです。
出入国審査環境を整備するとともに、共同キオスクの配備や、JESTA導入の準備等、デジタル技術等の活用による出入国審査業務の高度化に取り組みます。
長期収容、送還忌避の課題解消に努めるとともに、国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランの着実な実施に取り組みます。
また、難民等の適切な保護、支援に取り組むなど、国際状況の変化に応じて適切に対応します。
育成就労制度の導入により様々な課題を解決し、外国人材から選ばれる国となるための魅力ある制度を構築するとともに、特定技能制度の適正化を図ることで、長期にわたり我が国の産業を支える外国人材が確保されるよう努めます。育成就労制度等の準備を進めるとともに、関係者に対する広報、周知に努めます。
外国人との秩序ある共生社会の実現のため、外国人の人権に配慮しながら、法令にのっとって外国人を受け入れ、適切な支援等を行うとともに、不法滞在者等の法令に違反する者に対しては厳正に対応することを基本として取り組みます。
また、外国人在留支援センター、FRESCにおける支援等の取組を推進します。
第二次出入国在留管理基本計画の策定に向けて、出入国在留管理政策懇談会を引き続き開催していきます。
また、本年十一月四日に外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議が設置されたことから、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣と連携し、各種取組を進めます。
加えて、当該会議における総理指示に基づき、出入国在留管理庁に設置したPTにおいて外国人の受入れの基本的な在り方に関する基礎的な調査検討を進めます。
次に、時代に即した法務行政に向けた取組等についてです。
改正刑事訴訟法等の施行に向け、関係機関と連携しながら、刑事手続等のデジタル化に向けた取組を進めます。
また、更生保護行政のデジタル化についても、スピード感を持って進めます。
危険運転致死傷罪のうち飲酒類型や高速度類型に数値基準を定めることなどに関し、法制審議会において調査審議が行われており、その結果を踏まえて、必要な法整備を速やかに進めます。
刑事再審制度の在り方については、国民の関心も高いところであり、法制審議会の調査審議の結果を踏まえて、必要な取組をスピード感を持って進めます。
売買春に係る規制の在り方について、近時の社会情勢などを踏まえ、必要な検討を行います。
相続登記、住所等変更登記の義務化は、所有者不明土地対策の中核であり、関係機関と連携し、周知、広報などに取り組みます。
また、登記所備付け地図の整備について、新たな地図整備計画に基づき、地図作成作業を推進します。
法教育について、基礎となる諸原理や法の役割を理解し、法的な物の考え方を身につけられるよう、積極的に推進します。
法務省施設の耐震化、老朽化対策について、中長期的な視点に立ち、着実に推進します。災害発生時の避難所としての機能確保にも努めます。
司法制度を支える人材を確保、育成するため、関係機関等と連携し、新たな法曹養成制度や法曹の魅力についての情報発信等の取組を推進します。
裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案に基づき、今国会での成立を目指します。
次に、困難を抱える方々への取組や国民の権利擁護に向けた取組についてです。
犯罪被害者等に対して、第四次犯罪被害者等基本計画等に沿って、きめ細やかな支援を実施します。
犯罪被害者等支援弁護士制度について、法テラスとともに、運用開始に向けて、周知、広報等の準備を進めます。
性犯罪・性暴力対策の更なる強化の方針等を踏まえ、引き続き、改正刑法等による厳正な対処に努めるとともに、再犯防止施策の更なる充実強化等を図り、性犯罪、性暴力対策を進めます。
「児童虐待防止対策の更なる推進について」も踏まえ、関係機関と連携し、児童虐待の根絶に取り組みます。
父母の離婚等に直面する子供たちの利益保護のため、民法等改正法の施行準備を進めます。
様々な人権問題への対応について、関係省庁等と連携し、人権相談や調査救済活動を充実強化するとともに、人権啓発活動等の取組を推進します。
法テラスにおいて、関係機関や地方自治体等と連携した支援の推進や、民事法律扶助の運用等、総合法律支援の充実に取り組むとともに、オンライン法律相談等のデジタル技術の利活用やデジタル基盤の強化を推進し、利用しやすい質の高い支援を提供できるよう、体制の整備、強化に努めます。
裁判外紛争解決手続、いわゆるADRの利用促進のための周知、広報を行うとともに、デジタル技術を活用したODRを推進します。
また、民事裁判情報の活用の促進に関する法律の施行準備を進めます。
最高裁判所で性同一性障害特例法に関する違憲判決がされたことについて、厳粛に受け止める必要があると認識しており、立法府の動向等を注視しつつ、関係省庁と連携して、引き続き所要の検討を進めます。夫婦の氏の在り方について、内閣府など関係省庁と連携して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組みます。
最後に、法務行政における国際貢献に向けた取組等についてです。
法の支配や基本的人権の尊重といった普遍的価値を国際社会に浸透させるべく、その担い手となる国際法務人材の育成と国際機関との連携強化を図りつつ、司法外交を推進します。
司法外交閣僚フォーラムで実施されたASEAN諸国との法務大臣会合の次期開催に取り組むほか、中央アジアプラス日本法務大臣会合の実施に向けて準備を進めます。
中央アジア及び太平洋島嶼国地域やウクライナ等に対する法制度整備支援を戦略的に推進するとともに、UNAFEIによる国際研修等を通じた各国の刑事司法実務家の能力構築支援を推進するなどして、法の支配の定着に向けてリーダーシップを発揮します。
各国における再犯防止施策の充実に貢献するため、国連総会で採択が見込まれる再犯防止国連準則や、保護司制度を始めとする更生保護ボランティアの国際社会における認知度向上及び活用促進を図るとともに、拘禁刑導入を含む刑事施設での再犯防止施策の知見を各国と共有します。
我が国での国際仲裁の環境整備を進めるとともに、東南アジア地域等における普及を図り、また、UNCITRAL等の国際機関でのルール形成を主導します。
国際商取引を円滑化し、対日投資を促進する基盤として、関係省庁等と連携し、我が国法律の外国語訳の整備を推進します。
副大臣、政務官及び法務省職員と一丸となって、法務行政の諸課題に取り組んでまいりますので、委員長、理事及び委員の皆様におかれては、一層の御理解と御協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○階委員長 次に、三谷法務副大臣及び福山法務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。三谷法務副大臣。
○三谷副大臣 法務副大臣の三谷英弘です。
法務行政の諸課題につきましては、いずれも国民生活の基本、根幹に関わる重要なものばかりでございますので、福山法務大臣政務官とともに平口法務大臣を支え、精力的に取り組んでまいります。
委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○階委員長 次に、福山法務大臣政務官。
○福山大臣政務官 法務大臣政務官の福山守でございます。
法務行政を推進するに当たり、平口法務大臣、三谷法務副大臣と力を合わせ、誠心誠意取り組んでまいります。
委員長を始め理事、委員の皆様方には、御指導、御協力のほど、よろしくお願いいたします。
○階委員長 次回は、明十九日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前九時四十二分散会

