第2号 令和8年2月27日(金曜日)
令和八年二月二十七日(金曜日)午前九時一分開議
出席委員
委員長 坂本 哲志君
理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤 健君
理事 笹川 博義君 理事 とかしきなおみ君
理事 鳩山 二郎君 理事 藤原 崇君
理事 長妻 昭君 理事 池下 卓君
理事 長友 慎治君
石川 昭政君 石橋林太郎君
石原 正敬君 井出 庸生君
伊藤信太郎君 稲田 朋美君
井上 信治君 上野 宏史君
大空 幸星君 小田原 潔君
尾身 朝子君 加藤 鮎子君
神田 潤一君 北神 圭朗君
後藤 茂之君 小林 鷹之君
塩崎 彰久君 菅原 一秀君
鈴木 淳司君 平 将明君
高木 啓君 谷川 とむ君
中山 泰秀君 西田 昭二君
西野 太亮君 橋本 岳君
福原 淳嗣君 藤田ひかる君
牧島かれん君 丸川 珠代君
三ッ林裕巳君 宮下 一郎君
山田 美樹君 山本 裕三君
吉田 真次君 鷲尾英一郎君
渡辺 博道君 伊佐 進一君
大森江里子君 岡本 三成君
小川 淳也君 後藤 祐一君
中野 洋昌君 山本 香苗君
東 徹君 うるま譲司君
横田 光弘君 福田 徹君
村岡 敏英君 豊田真由子君
和田 政宗君 高山 聡史君
辰巳孝太郎君 畑野 君枝君
…………………………………
内閣総理大臣 高市 早苗君
総務大臣 林 芳正君
法務大臣 平口 洋君
外務大臣 茂木 敏充君
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 片山さつき君
文部科学大臣 松本 洋平君
厚生労働大臣 上野賢一郎君
農林水産大臣 鈴木 憲和君
経済産業大臣
国務大臣
(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当) 赤澤 亮正君
国土交通大臣
国務大臣
(水循環政策担当) 金子 恭之君
環境大臣
国務大臣
(原子力防災担当) 石原 宏高君
防衛大臣 小泉進次郎君
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(デジタル大臣)
(サイバー安全保障担当) 松本 尚君
国務大臣
(復興大臣) 牧野たかお君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(防災担当)
(海洋政策担当) あかま二郎君
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当)
(消費者及び食品安全担当)
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
(地方創生担当)
(アイヌ施策担当)
(共生・共助担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(日本成長戦略担当)
(全世代型社会保障改革担当)
(経済財政政策担当)
(規制改革担当) 城内 実君
国務大臣
(クールジャパン戦略担当)
(知的財産戦略担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当)
(人工知能戦略担当)
(経済安全保障担当) 小野田紀美君
財務副大臣 中谷 真一君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 岩尾 信行君
政府特別補佐人
(公正取引委員会委員長) 茶谷 栄治君
政府特別補佐人
(原子力規制委員会委員長) 山中 伸介君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 中間 秀彦君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 岡本 利久君
政府参考人
(内閣官房水循環政策本部事務局長) 宮武 晃司君
政府参考人
(内閣官房「昭和100年」関連施策推進室長) 橋本 泰宏君
政府参考人
(内閣官房日本成長戦略本部事務局次長) 鈴木 恭人君
政府参考人
(内閣官房内閣情報調査室次長) 町田 達也君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 鎌谷 陽之君
政府参考人
(内閣府大臣官房長) 笹川 武君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 水田 豊君
政府参考人
(内閣府地方分権改革推進室長) 稲原 浩君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 横山 征成君
政府参考人
(こども家庭庁成育局長) 中村 英正君
政府参考人
(総務省大臣官房総括審議官) 藤田清太郎君
政府参考人
(総務省自治行政局長) 小川 康則君
政府参考人
(総務省自治行政局選挙部長) 長谷川 孝君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 出口 和宏君
政府参考人
(法務省民事局長) 松井 信憲君
政府参考人
(法務省刑事局長) 佐藤 淳君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 北郷 恭子君
政府参考人
(外務省経済局長) 股野 元貞君
政府参考人
(財務省主計局長) 宇波 弘貴君
政府参考人
(財務省主税局長) 青木 孝徳君
政府参考人
(文部科学省初等中等教育局長) 望月 禎君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官) 森 真弘君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 伊澤 知法君
政府参考人
(厚生労働省医政局長) 森光 敬子君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 野村 知司君
政府参考人
(厚生労働省老健局長) 黒田 秀郎君
政府参考人
(厚生労働省政策統括官) 辺見 聡君
政府参考人
(農林水産省輸出・国際局長) 杉中 淳君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 小見山康二君
政府参考人
(経済産業省製造産業局長) 伊吹 英明君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 木原 晋一君
政府参考人
(資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) 久米 孝君
政府参考人
(中小企業庁次長) 山本 和徳君
政府参考人
(中小企業庁事業環境部長) 坂本 里和君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君
政府参考人
(国土交通省大臣官房長) 黒田 昌義君
政府参考人
(国土交通省国土政策局長) 佐々木正士郎君
政府参考人
(国土交通省不動産・建設経済局長) 楠田 幹人君
政府参考人
(国土交通省道路局長) 沓掛 敏夫君
政府参考人
(国土交通省住宅局長) 宿本 尚吾君
政府参考人
(国土交通省鉄道局長) 五十嵐徹人君
政府参考人
(防衛装備庁装備政策部長) 小杉 裕一君
予算委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
二月二十七日
辞任 補欠選任
石橋林太郎君 大空 幸星君
石原 正敬君 宮下 一郎君
神田 潤一君 吉田 真次君
塩崎 彰久君 西野 太亮君
西田 昭二君 藤田ひかる君
福原 淳嗣君 小林 鷹之君
牧島かれん君 上野 宏史君
伊佐 進一君 大森江里子君
中野 洋昌君 岡本 三成君
辰巳孝太郎君 畑野 君枝君
同日
辞任 補欠選任
上野 宏史君 尾身 朝子君
大空 幸星君 高木 啓君
小林 鷹之君 福原 淳嗣君
西野 太亮君 塩崎 彰久君
藤田ひかる君 西田 昭二君
宮下 一郎君 石原 正敬君
吉田 真次君 神田 潤一君
大森江里子君 小川 淳也君
岡本 三成君 中野 洋昌君
畑野 君枝君 辰巳孝太郎君
同日
辞任 補欠選任
尾身 朝子君 牧島かれん君
高木 啓君 山本 裕三君
小川 淳也君 伊佐 進一君
同日
辞任 補欠選任
山本 裕三君 石橋林太郎君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
令和八年度一般会計予算
令和八年度特別会計予算
令和八年度政府関係機関予算
――――◇―――――
○坂本委員長 これより会議を開きます。
令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
この際、お諮りいたします。
三案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官中間秀彦君外四十三名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○坂本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小林鷹之君。
○小林(鷹)委員 おはようございます。自由民主党の小林鷹之です。
さきの総選挙で、自民党は、単独で三分の二を超える議席をいただきました。「日本列島を、強く豊かに。」このメッセージと高市総裁の写真を載せた自民党のパンフレットは、全国各地でかなり多くの方に手に取っていただきました。
一方で、私は、このメッセージは、日本の先行きに対する強い危機感と、それに向き合う覚悟の裏返しだとも考えます。成長の源である科学技術力が低下をし、韓国、中国、他国に抜かれた分野もあります。彼らの背中さえ見えなくなってしまった分野もある。GDPも、今度はインドに抜かれます。このままだと二流国に落ちてしまうかもしれない。だから、強い経済をつくって、世界の真ん中に日本を持っていくんだ、その気持ちは総理も同じではないでしょうか。
国会議員の使命は、国を守り、国富を生み出し、国の活路を開くことです。安定した政治基盤を築いて、強い経済をつくって、国力を高めるために政策を大転換する、我が国が再び技術立国として世界の頂点に立ち、若者や子供たちが胸を張って世界に誇れる日本をつくっていく、そのスタートが今回の選挙だったと私は受け止めています。議席数におごることなく、謙虚に、丁寧に国会運営に携わっていくことを申し上げまして、質問に入ります。
まずは、目の前の物価高や税、社会保険料の負担に苦しむ中低所得者の方々の負担軽減のために、自民党は、改革の本丸として、給付つき税額控除の導入を目指します。この制度設計に挑戦すべく、昨日、社会保障国民会議がキックオフしました。今後も、趣旨に御賛同いただける政党の皆様に是非御参加いただいて、幅広く議論をしていきたいと考えます。
その上で、自民党は、そこに至るまでのつなぎの措置として、食料品について、二年に限り消費税をゼロ税率にすべく、検討を加速することを公約に明記をしました。
消費減税について乗り越えるべき壁は、財源問題だけではありません。外食産業への影響、農業関係者などが還付を受けるまでの資金繰り、これまで免税事業者だった方の申告手続、あるいは新たなシステムの導入、こうした乗り越えるべき課題がございます。
財源については後ほど伺いますので、こうした財源以外の課題について、現時点での片山大臣の見解を伺います。
○片山国務大臣 食料品の消費税率ゼロにつきましては、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎの位置づけ、給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進める方針でございますが、その上で、食料品の消費税率ゼロの実施に当たって、今委員が御指摘いただいたように、外食産業への影響、農業関係者等が仕入れ時に支払った消費税額について、実際に還付を受けるまでの間の資金繰り、これまで免税業者であった方が新たに還付申告を行うことの事務負担、事業者におけるシステム改修等の事務負担、税率の変更に伴う買い控えや買いとどめやその他の反動などを含めまして、検討すべき諸課題があるとの指摘を既に数多くいただいております。
昨日も超党派で行う国民会議が立ち上げられたところでございますが、今後、こうした諸課題について、特に不安をお持ちの方々からは、一つ一つ謙虚に、丁寧に、寄り添ってお話を伺いながら議論を行い、一つ一つ丁寧な結論を得てまいりたいと考えております。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
自民党としても、国民会議などの場で、この課題をしっかりと乗り越えていけるように尽力してまいります。
そして、これから成長戦略について伺っていこうと思っていますが、その前に、官房長官が本日定例会見があるということで、高市政権の一つの柱でもありますインテリジェンス改革について先に伺わせていただきます。
今日、戦いの領域は軍事にとどまりません。サイバー、経済、技術、認知領域へと拡大しています。外国による影響力工作、偽情報の拡散、先端技術の流出、これらに対抗するためには、単なる情報収集能力だけではなくて、国家として、それを統合し、評価し、判断するための司令塔機能が必要です。
国家情報会議の設置は、単なる組織改編ではありません。日本が自律的な戦略判断を行う情報国家へと転換する宣言だと私は考えています。それと同時に、この新たな組織を使いこなす私たち政治家自身の役割と責任が、今後ますます重くなっていくと考えています。
組織をつくるだけでは、本来の目的は達成できません。分析の質をどう担保するのか、省庁間の信頼をどう深めていくのか、専門性の高い人材をどう育成するのか、あるいは同盟国、同志国との協力をどうやっていくのか。運用面の改革を早急に進めなければ、国家情報会議は司令塔とはなり得ません。
さらに、対外情報収集能力と防諜体制、いわゆるカウンターインテリジェンスの強化も急務です。オープンソースの情報によるオシントや、通信、電波、電子信号などの収集、分析を中心とした、いわゆるシギントの重要性も世界では急速に高まってきておりますので、我が国の体制強化は待ったなしです。
そこで、官房長官に伺います。
国家情報局などの設置によって各インテリジェンス機関の情報共有を進めるに当たり、最も重要なことの一つは、得られた機密情報をいかに共有していくのか、すなわち、省庁横断のセキュアな、安全な情報システムの構築です。これをどのように考えているのか。
そして、この国会で挑戦する国家情報会議設置法を出発点として、その後の対外情報収集能力やカウンターインテリジェンス体制の強化など、同志国と比肩し得る体制を整備し、真のインテリジェンス強化にどのように取り組まれていくのか、見解を伺います。
○木原国務大臣 お答えします。
インテリジェンス施策の推進に当たりまして、政府としては、まずは、司令塔機能の強化に向けて、今御指摘のような国家情報会議や国家情報局の設置に関する法案の提出のための今準備を進めているところであります。
こうした組織を設置した上で、どのような機能を十分発揮させていくかという運用面、いわゆる運用面が大変重要であると私は認識をしておりまして、ということは、組織が立ち上がった後も継続してこれは取り組んでいかなきゃいけない課題だというふうに思っています。
今委員の発言にあったように、対外情報収集能力やまたカウンターインテリジェンス機能の強化、この分野はとりわけ重要な課題であり、日本維新の会との連立合意書にもありますけれども、そういった新たな組織の下で、これは諸外国には実は実例がありますので、日本型には何が一番なじむのかということを、外国の例も参考にしながら、その後の道筋をしっかりと検討してまいる考えであります。
また、得られた機密情報を関係省庁間で適切に共有すること、これも、私自身、大変重要だというふうに認識しています。この点、昨年から、セキュリティーを強化した関係省庁間の情報システム運用を開始したところでありまして、今後も、その点、必要な改善を重ねながら、適切な情報を共有してまいる考えであります。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
昨日、自民党としても実質的に提言を取りまとめたところでありますので、しっかりとその実現に向けて力を尽くしてまいります。
次に、経済政策について伺ってまいります。
目の前の物価高への対応も重要なんですけれども、より重要なことは、当面人口が減少していく中にあっても力強い経済や社会をどのようにつくっていくかということだと私は考えています。今回の選挙でも、私たち自民党は、若者や子供たちが夢と希望を持てる活力ある日本をつくるために、政策の大転換の必要性を訴えてきました。順次質問していきます。
日本列島を、強く豊かに。冒頭申し上げたとおり、この前向きなメッセージの裏にあるのは、我が国の先行きに対する強い危機感です。責任ある積極財政を断行し、国も産業界とともに戦略的に投資をすることで、日本をテクノロジー大国へと押し上げて、強い経済をつくります。
技術と経済があれば、防衛力は高まります。そして、経済力と防衛力が高まれば、それを裏づけとして外交力が高まっていく。つまり、国益にかなうルール形成が可能になって、更に経済力が上がっていきます。科学技術を起点にして我が国の国力を強化をし、世界の真ん中に日本を近づけていくことが必要です。特に、地方にも競争力のある産業の固まりをつくっていくことで、日本経済を駆動させていくエンジンを全国各地につくっていかなければなりません。
先行事例は半導体ですね。五年前、我が国は瀬戸際に立たされました。半導体を供給される側に甘んじるのか、あるいは供給する側に立つのか。私たちは、後者の決断をいたしました。半導体産業の復活を目指して、十年先の目標に向けた挑戦を始めました。今、熊本のTSMC、北海道のラピダスプロジェクトは順調に進んでいます。兆円規模の投資に反対も多かったですけれども、この投資の決断が更なる投資を生み出していて、経済効果が大きく表れています。資金の拠出を含めて、国が本気でやるんだと、その覚悟を示せば、それに応えてくれる日本人や日本の企業は必ずいると私は信じているんです。
ただし、造船、量子、バイオ、素材、政府が今取り組もうとしている十七の戦略分野は、重要ではありますけれども、これを並行して進めることは簡単なことではありません。なぜならば、半導体のときの経験を振り返りますと、ビジョンとそこに至るまでのプロセスをどうやって設定するのか、コストをどう見積もるのか、新たな市場をどうつくっていくのか、そして、産業界や自治体との調整も容易ではありません。
何より重要なことは、十分な額の投資をしなかったら成功はないということなんですね。なので、全ての戦略分野に十分な投資ができるほどの力が、そもそも我が国にはあるのでしょうか。国家として最優先に取り組むべき分野を決めて、着実に結果を出していくことが必要ではないか。城内担当大臣の見解を伺います。
○城内国務大臣 小林委員の御質問にお答えします。
この十七の戦略分野ですが、これは経済安全保障のみならず、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障などの、様々なリスクを最小化する危機管理投資、そして、AI・半導体、今、半導体の御指摘がありましたけれども、そういった先端技術を花開かせるための成長投資の中から選定したものでございます。
世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラ、これを開発して国内外に提供することで、イノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保につながるものとして、いずれも優先して取り組むべき重要な分野であるというふうに考えております。
他方で、日本成長戦略会議におきまして、高市総理から、対象領域、課題等を、総花的にすることなく、戦略的に絞り込んだ上で、横断的分野における取組の成果も十分に取り込みつつ、目標、道筋、政策手段を明確にした、真に実効性のあるものとするよう御指示をいただいたところでございます。この御指示を踏まえまして、各担当大臣の下、各戦略分野の官民投資ロードマップの検討を進めているところであります。
今後具体的な投資促進策の検討を行っていく主要な製品、技術等や、先行する製品、技術等に関する戦略の考え方を、尾崎官房副長官をヘッドに設置しました戦略分野分科会、これを新たに新設しまして、この中でしっかりと戦略の考え方を明らかにしてまいります。
いずれにしましても、担当大臣として、こうした検討を踏まえつつ、全体を俯瞰しながら、この夏の日本成長戦略の取りまとめに向けまして、今、小林委員御指摘の、戦略的な投資とすべく優先順位をつけて着実に結果を出すという御指摘をしっかり踏まえながら、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
○小林(鷹)委員 いずれも重要だというのはそのとおりだと思います。その中でもやはり優先順位というものを一定程度つけて、戦略的に取り組んでいただきたいと考えます。
ちなみに、私は、今後あらゆる産業の基盤となる情報通信とエネルギーに関する分野こそが、特に重点的に投資をすべきものだと考えているんです。
例えば、我が国のデジタル赤字は年間約七兆円です。巨額の富が海外に流出しています。しかも、戦略分野とされておりますAIの開発に必要なのは質のよい大量のデータです。その将来の富の源でもあるデータも海外に流出しているんですね。なぜか。日本にはAWSやマイクロソフトのような企業がないからです。クラウドにしても、あるいはスターリンクのような通信の衛星コンステレーションにしても、ほとんどの情報通信サービスを私たちは海外に依存しています。
特に宇宙空間こそが今後の情報通信の要だと考えます。宇宙空間のデータプラットフォームを日本が取れないか。そのためには、宇宙空間にデータセンターが必要になります。今まさに、ここは米中がしのぎを削っていますけれども、だけれども、今ならまだ間に合う、私はそう考えています。この分野でも、またサービスや情報を受けるだけの国にはしたくない、その強い思いがあるんです。
当然、宇宙空間へのアクセス、衛星の製造能力、これも必要になってきます。こうした先を見た挑戦というのは、民間だけではリスクを取れません。なので、国家戦略と位置づけて挑戦すべきであります。挑戦しない国に未来はありません。ただし、世界に先駆けるような挑戦というのは、誰が成功するのかなかなか分からないんですね。
そこで、参考になるのは、アメリカのNASAが実施したCOTSというプログラムです。かつてのスペースシャトルが、維持費が高額になって民間に任せるということになりました。そして、手を挙げた複数の企業に十分な研究開発の資金を渡して、公平な競争環境の下で、目標を達成した企業から政府調達を行うということでやりました。また、その勝負で生き残ったのがあのスペースX社であります。
日本でも既に宇宙基金やSBIRなどで支援は行っているんですけれども、私は、発想を大転換すべきだと考えています。
そこで、再び城内大臣に伺います。
宇宙産業に限らず、国家プロジェクトに挑戦する企業を公平に支援しつつ、健全な競争を促すことで我が国企業の底力を引き出していくためにも、日本版COTSプログラムを検討してはいかがかと思いますが、見解を伺います。
○城内国務大臣 お答えします。
今、小林委員から御指摘ありました米国のCOTSですか、これはNASAによる官民投資のプログラムでありまして、民間企業に、国際宇宙ステーション、ISSへの輸送サービス等が実現したものというふうに認識しております。
それに対しまして、我が国にはSBIR制度がございますが、これは、政策課題や調達ニーズに基づきまして、スタートアップ等に対して、基礎研究から事業化フェーズまでを継続的に支援する制度でありますが、COTSのように、大きく成長した企業を多数生み出すまでには現時点では残念ながら至っていないというふうに認識しております。
いずれにしましても、主要国に比べて我が国に圧倒的に足りないのは国内投資であるというふうに認識しております。御指摘の米国のCOTSプログラムにつきましても、小林委員の御指摘も参考にさせていただきながら、政府が一歩前に出て、様々なリスクを最小化する危機管理投資、そして、先端技術を花咲かせる、底力を発揮する成長投資によって、官民協調で投資を大胆に促進してまいる考えであります。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
是非、政策の大転換を訴える高市政権でございますから、政府には真剣な検討をお願いいたします。
次に、危機管理投資のうち、経済安全保障上重要なサプライチェーンの強靱化について伺っていきます。
現在、中国による輸出規制の対象となっているレアアース、この一部については既にオーストラリアから輸出が始まっていますし、今年は、その品目数が増えます。
しかし、我が国が必要とする重要鉱物の中国依存度というのは、依然としてかなり高いです。中でも、製錬については中国が九割のシェアを握っています。大量の水と電力を必要としますし、これは環境コストが大きいとされているので、これまで日本では難しいとされてきました。
だけれども、私は、我が国の経済活動の自律性を考えたときに、その壁を越えて、日本国内で製錬をやるべきことを決断する時期に来ていると考えています。そのための新たな法整備や大規模な設備投資の支援などについて、経済産業大臣の御見解を伺います。
○赤澤国務大臣 レアアースは我が国の産業競争力と経済安全保障の確保に不可欠であり、特定国依存からの脱却により我が国経済の自律性を確保するためには、同志国とも連携し、供給源の多角化を進めることが重要です。まさに委員御指摘のとおりで、これまでも、豪州での鉱山開発や、マレーシアやフランスでの分離精製事業など、政府出資を通じ、支援をしてきています。
委員御指摘のレアアースの国内での分離精製事業については、鉱山で放射性物質の処理などを行えば実施は可能であるというふうに考えます。
引き続き、レアアースの鉱山開発、分離精製について、政府としても、同志国や企業とも連携して、国内事業の可能性も検討しつつ、出資や助成金等を活用した支援を行い、レアアースの安定供給確保に取り組んでまいりたいと思います。
○小林(鷹)委員 非常に前向きなお答えをいただきまして、ありがとうございます。自民党としてもしっかりと伴走していきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。
そして、経済的威圧という観点からは、今週火曜日に、中国が、我が国の防衛関連企業を中心に、個社名を挙げる形で、新たなデュアルユース製品の輸出禁止措置に踏み切りました。
政策を今検討中だとは思いますけれども、対象製品はすぐに他国から調達できるものなのか、防衛産業や我が国の防衛力に主にどのような影響があり得るのか、防衛大臣の見解を伺います。
○小泉国務大臣 おはようございます。
一月六日に公表された我が国に対する輸出管理措置に続きまして、今、小林委員から御指摘のあった、二月二十四日、中国商務部からデュアルユース品目について一部の日本企業等に対する輸出を禁止等する趣旨の発表が行われました。
まず、一月六日に中国商務部が公表した我が国のみをターゲットとした輸出管理措置は、国際的な慣行と大きく異なり、決して許容できないものでありまして、強く抗議するとともに、措置の撤回を求めてきたところであります。
そして、今般の二月二十四日に公表された措置についても、同様に、決して許容できません。政府として強く抗議するとともに、措置の撤回を求めたところであります。
今般の措置にかかわらず、今るる経済安全保障の関連の話が小林委員からあったとおり、我が国の抑止力、対処力の強化の観点から、特定国に依存しない、我が国防衛産業のサプライチェーンの強靱化を進めることが喫緊の課題だと考えています。特定国への依存度の低減、内製化を含む調達先の多様化、代替素材、技術の開発、備蓄、そして同盟国等との協力強化も含めた取組を進めて、自律性を高めていくことが重要であると考えています。
そして、各国でもサプライチェーン強靱化の取組が進んでいます。私も先月、アメリカのロサンゼルスでドローン企業を視察をしましたが、一部のコアの部品について、チャイナ・フリーという、中国の製品を使わないという取組も、私も見て、そして話も聞いてきました。こういった取組も、装備品の安定供給を考える上では参考になると思います。
いずれにしても、今般の措置の内容や装備品の製造、取得等に与える影響について、精査をしっかりと行って、必要な対応を取ってまいりたいと思います。
○小林(鷹)委員 今お答えにあった自律性の確保というものが極めて重要だと考えています。防衛省、経産省、あるいはNSS、しっかりと連携して御対応いただければと思います。
次は、逆に、日本の強みである先端技術をどう守るかという観点から質問します。
成長投資によって先端技術を獲得したとしても、その企業が外国企業に安易に買収されてしまうと、技術流出が生じて、安全保障上のリスクとなりかねません。したがって、外国企業が日本企業を買収する一定の場合には、政府が事前に審査することとされています。これまでも、随時、外為法令を改正して審査基準を厳格化し、技術流出防止対策を強化してまいりました。その流れの中で、今回、いわゆる日本版CFIUSをつくるということは、私はいい試みだと考えています。
しかしながら、その根拠法である外為法というのは、その対象が、国境をまたぐクロスボーダーの買収がメインになっています。なので、一見すると普通の国内企業ではあるけれども、実質的には特定国の影響を強く受けている企業が国内で日本企業を買収する事案には対応できません。これは抜け穴です。
こうした点についても法整備をすべきと考えますが、片山財務大臣の見解を伺います。
○片山国務大臣 国際情勢が非常に不透明でございまして、この中で、健全な投資は一層促進しつつ、国の安全等を損なうおそれに適切に対応するために、対内直接投資審査制度の果たすべき役割が一層重要になっております。
高市総理からは、財務大臣としての私への指示事項の一つとして、対日直接投資審査を高度化する枠組みをつくるという御指示を受けていますので、関税・外国為替等審議会を通じて制度の在り方を検討してまいりました。
その上で、委員御指摘の実質的に特定国が支配する国内企業の点でございますが、現行制度においても、外国法人等が議決権の五〇%以上を保有している等の基準に該当すれば、国内企業であっても、その企業が対内直接投資を行う前に事前届出を出していただき、きちっと審査する仕組みにはなっておりますが、委員御指摘のように、それではぬるいというか、ということもございますので、このような基準に該当しない場合であっても、外国政府等を始めとするリスクの高い者の支配、影響下で行われる投資活動についてはきちんと審査を行う必要があると認識しておりまして、この関税・外為審の取りまとめ、今年の一月でございましたが、ここにおいて、外為法上の事前届出を義務づけることが適当との御指摘をいただいております。
この答申を踏まえた制度の見直し及び御指摘の日本版CFIUS創設を始めとする体制強化を行うため、本国会に外為法改正法案を提出する予定でございます。
引き続き、対内直接投資審査の高度化に積極的に取り組んでまいります。
○小林(鷹)委員 力強い御答弁、ありがとうございます。
資本関係がない場合は、やはりインテリジェンスが必要になってきて、民間企業との、民間との情報共有というものが極めて重要になってくると考えていますので、自民党としてもしっかりと伴走していきたいと考えます。
次に、財政の在り方について伺います。
先ほど成長投資の一例についてお尋ねしましたが、大きなプロジェクトは一年で終わりません。今年は予算がついたけれども来年は分からないとなってしまうと、事業者は投資にちゅうちょします。予見可能性を担保するには、複数年度の予算の枠組みが必要です。
また、特にコロナ以降は大規模な補正予算を前提とする予算編成が続きましたが、必要な予算は可能な限り当初予算に計上することで、企業、自治体、あるいは市場関係者の予見可能性を高めていくことが必要です。
こうしたことは、昨年末、党から政府にも提言をさせていただいて、政権公約にも盛り込んで、先般の施政方針演説でも総理が言及をされました。自民党でも、財政改革推進本部でこの在り方をしっかりと詰めていきたいと考えます。
加えて、総理は、単なる積極財政を取るわけではないとも発言しています。財政の持続可能性、これを担保して市場の信認を確保することは極めて重要です。
政府として、消費減税については新たな特例公債は発行しないと表明していますが、今後の国の積極投資、消費減税、給付つき税額控除の財源、さらには今後の防衛力強化の財源、これもいろいろな財源が必要になっていきます。
片山大臣に伺います。
いわゆる日本版DOGEによる補助金や租税特別措置の見直しを含めた行財政改革のスケジュールや財源捻出の規模感について、現時点での大臣の所感を教えていただきたい。様々な財源の捻出に向けた大臣の考え方をお聞かせいただければと思います。
○片山国務大臣 私が担当大臣を務めさせていただいております租税特別措置、補助金の見直しにつきましては、次の令和九年度予算の編成、税制改正プロセスにおいて、夏の要求、要望段階から一貫した対応ができるように、既存の取組とも連携しながら、更にしっかりと取り組んでいくという方針を立てて臨んでおります。
なお、一月の五日からつい昨日まで、御指摘の日本版DOGEにつきまして意見を募集をしておりましたのですが、見直しの提案でございますから、その中には、確かに、文章が途中で終わってしまって、何のという指摘がないようなものもあるので、それは除外していないんですが、何と合計で約三万六千件、約三万六千件の御提案をいただいております。大変お忙しい中で御提案を寄せていただきました国民の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
その中で、何をどの程度見直すかについては、現時点では、三万六千もございますし、また、その他様々な御指摘が既に既存の組織からも、党からも出ておりますし、さらに、党からは更に御協力をいただけると聞いておりますので、これを、今、確たる数字を申し上げられないというのはそういう意味でございますが、担当大臣としては、御指摘がありましたように、様々な物入りのものがございますので、責任を持ってこの取組をリードしてまいらなければいけないという覚悟でございます。
また、総理もおっしゃっているように、重要かつ大規模な新しい施策を実施するに当たっては、これまでも常に何らかの安定財源を確保しながら対応してまいりました。非常に厳しい状況の中ではございますが、この方針はこれからも変わりません。財政の持続可能性に十分配慮し、租特、補助金の見直しを始めとした行財政改革も含めて、歳入歳出全般の見直しによって、必要な財源の確保に取り組んでまいります。
○小林(鷹)委員 党もしっかりと協力していきたいと考えています。
また、財政の運営については、決算の在り方を更に強化をしていくこと、これが重要であることは最後に付言させていただきたいと思います。
次に、エネルギー政策について伺います。
特に、電力は全ての産業の根幹です。生成AI、データセンター、産業政策の推進。電力需要は激増します。現行のエネルギー基本計画によれば、二〇四〇年の総電力需要は約一・一兆キロワットアワーです。そのうち約三割を太陽光に依存することとなっておりますが、昨年の太陽光発電量は九百八十億キロワットアワーなので、その約三倍が必要になってきます。
以前より総理も私も、パネル型の太陽光発電については、安定性、価格、経済安全保障上の理由によって、もはや限界だという意見で一致していたかと思います。また、ペロブスカイト、カルコパイライト、こうした国産の太陽光発電への期待というのは大きいけれども、今述べた発電力に対応できるものでは到底ありません。電力需要が上振れるケースも十分考えられる。
だとすれば、やはり、安全性を前提とした原発の再稼働、リプレース、新増設、そして次世代革新炉の開発と実装を早急に進める必要があると考えますが、赤澤大臣の見解を伺います。
○赤澤国務大臣 原子力は、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として極めて重要であると思っています。安全性の確保と地域の理解を大前提に、最大限活用してまいります。
AIやデータセンターなどにより電力需要の急速な増加が見込まれる、委員御指摘のとおりでありまして、まずは、既存の原子力発電所の再稼働を加速していくことが必要です。そのため、政府としては、審査知見の共有や人材の相互支援など取り組んでいるところで、事業者に働きかけていきますし、国も前面に立って、立地自治体等関係者の理解と協力を得られるように取り組んでいきたいと思っています。
また、二〇四〇年代以降に既存の原子力発電所の供給力が大幅に減少していきます。具体的には、六十年運転を前提にすれば、二〇四〇年度までに全体の約一割の約三百六十万キロワット、二〇五〇年度までに全体の約四割の約千四百万キロワットの供給力が減少してまいります。
そうした中で、十数年から二十年程度という相当長期のリードタイムが必要であることを踏まえれば、今から次世代革新炉の開発、設置を進めていくことが委員御指摘のとおり非常に重要でありまして、そのため、政府としては、実用化に向けた研究開発を支援するとともに、原子力産業基盤の維持強化、投資環境整備などに着実に取り組んでまいります。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
原発を再稼働する際に、安全性を最優先した上での原発の審査をいかに効果的に実施するかは大きな課題です。特に、審査を終えて再稼働したものの、特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設が工事計画認可から五年以内に完成しない場合、その時点で運転を停止しなければいけないというルールがあります。現在、柏崎刈羽の七号機が停止中なのも、その理由によります。
そもそも特重施設は、テロによる重大事故などの緊急時に原子炉の注水、冷却、減圧を行うためのバックアップ施設です。二〇二二年に山中規制委員長は、特重施設については、その設置の有無が直ちに安全性に影響を与えるものではないと御発言しています。ならば、特重施設の建設と原発の運転を連動させないことを含めて、その他の規制についても、安全性を優先した上で、蓄積された知見、海外の動向を参考に、更なる規制の合理化を検討すべきではないでしょうか。原子力規制委員会の見解を伺います。
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
御質問いただきました特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設につきましては、現行の制度におきましても、設置まで、原子炉本体の工事計画の認可日から五年間の経過措置期間が設けられております。その間は、特重施設を建設しながら原子力発電所を運転することが可能となっております。
しかしながら、過去十年の特重施設の工事実績を確認いたしますと、五年の経過措置期間に特重施設が完成しなかったプラントがほとんどでございます。
規制委員会は、継続的改善の観点から、本年の二月十八日の原子力規制委員会で、経過措置の設定の仕方を見直すことといたしました。具体案につきましては、規制委員会において今後議論を行い、余り時間をかけずに結論を出してまいりたいと考えておるところでございます。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
エネルギーについて、最後、付言にとどめますけれども、原発や次世代革新炉の先の未来のエネルギー、いわゆるフュージョンエネルギーは、我が国の今後の大きな国家プロジェクトに据えるべきだと考えています。エネルギーの覇権を資源の保有国から技術の保有国へと移転させる、そういう可能性を持ったものでございます。我が国がこれまで歴史的に制約されてきた、経済や社会の制約であったこのエネルギーという問題について、歴史上初めて資源の輸入国から輸出国へと転換させることができるかもしれない、その可能性がございますので、是非、高市政権の下で思い切って進めていただきたいと考えております。
そして、インフラ輸出についてです。
施政方針演説で総理が指摘したように、エネルギーは各国の産業の基盤です。各国が自律性と強靱性を強化する必要が高まっているとの指摘もそのとおりです。だからこそ、我が国が得意とするエネルギー関連技術で世界に貢献していくことが必要だと考えているんです。特に中国、ロシアがグローバルサウス諸国のエネルギー政策への関与を強めていることを考えれば、例えば、原発の輸出に再挑戦することが必要ではないでしょうか。
さらには、我が国は二〇二〇年に、石炭火力発電の海外輸出に対して公的支援を原則行わない方針を決定しましたけれども、電力を石炭に依存せざるを得ない国々があるとすれば、そうした国々に対して我が国の高効率の石炭火力の技術を輸出して支援することは、総理の言う平和と繁栄をつくる責任ある日本外交に資すると考えますが、いかがでしょうか。赤澤大臣の見解を求めます。
○赤澤国務大臣 御指摘はそのとおりだと思います。
経済成長やAI、DXの進展に伴い、世界の電力需要が増加をし、各国で電力インフラ増強のニーズが高まっていると認識しております。
原子力の輸出については、先方の要望や国内の状況も踏まえる必要がございますが、我が国の原子力基盤の維持強化、世界的な脱炭素や平和利用への貢献などの点から重要だと考えています。
引き続き、日米企業が共同参画するSMRのプロジェクトについて、ASEANの国々における実現可能性調査などの海外展開支援を行います。また、IAEA等の国際機関と連携をした原子力の導入を計画する国における制度整備や人材育成への支援などの取組も進めてまいります。
また、御指摘の高効率の石炭火力については、電力需要が伸び続ける新興国において重要な役割を果たす一方で、カーボンニュートラルの達成のため石炭火力新設の原則停止を表明している国もあり、相手国のニーズや国際ルールなども踏まえた上で検討していくことが必要です。
いずれにせよ、我が国の技術輸出は相手国との関係強化や企業の競争力強化に資するものであり、AZECなどの枠組みを活用し、積極的に取り組んでまいります。
○小林(鷹)委員 カーボンニュートラルは大切かもしれません、再エネの輸出も必要かもしれない。だけれども、世界に本当の意味で日本が協力できるものは何かということを国家戦略として考えていただいて、火力発電についても前向きに捉えていただければと思っています。
外交です。
最近、茂木大臣のSNSがバズっておりまして、若い方を含めて、それで外交に関心を持つ国民の皆さんが増えるということは、私はいいことだと思っているんです。
この一年間、私自身もアジアの同志国、地域に足を運んで、政治リーダーたちと率直な意見交換を重ねてきました。アメリカと中国の外交姿勢や米中関係の今後の行方に多くの国が固唾をのみながら注視をする中で、アジアの秩序の安定のために、日本外交に強い期待が寄せられているのも現実です。
他方、これからの一年間を見据えますと、一か月後の米中首脳会談を皮切りに、米中関係が安定的な軌道に乗っていくことも予想されます。その流れの中に仮に日米関係がのみ込まれてしまうとすれば、我が国のアジアやグローバルの場でのプレゼンスが喪失しかねないと考えています。まさに今、日本外交は正念場に立たされているというのが私の認識です。
その中で、自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIPの十周年に当たりまして、我が国が能動的に国際秩序の形成に乗り出していくこと自体、私は積極的に評価をしています。重要な隣国である中国にもこれは開かれた立場です。にもかかわらず、中国は、茂木大臣のカウンターパートの外相は、経済的威圧だけではなくて、ミュンヘンでも対日批判というものを繰り返しなされております。
中国に対しては、毅然とした対応を取りつつも、対話を通じていわゆる戦略的互恵関係を築いていくことが重要だと考えますが、対話の機運が足下で乏しい中で、今後、我が国自身の努力によってどうやって日中関係をマネージ、管理していくのか、大臣の見解を伺います。
○茂木国務大臣 ありがとうございます。
まず、小林委員おっしゃるように、ASEANの国々を始め、政策が一貫していて政権が安定している日本に対する期待、私も、非常に高まっている、そんなふうに考えております。
その上で、中国との関係でありますが、戦略的互恵関係を包括的に推進をする、そして建設的かつ安定的関係を構築していく、こういう方針は政府として一貫したものであります。
その上で、日本と中国、隣国であります。隣国であるがゆえに、日中間には懸案であったりとか課題があるからこそ、意思疎通をしっかり行ってそうした懸案や課題を解消していくことが重要であると考えておりまして、我が国としては、中国との間の様々な対話について、常にオープンであります。
一方で、委員の方からも御指摘がありましたが、中国側では、対話ではなくて、事実に基づかない主張を他国や国際社会に対して拡散しようとしております。実際、ミュンヘンにおきましても、私も安全保障会議に出席をさせていただきましたが、王毅外交部長、事実に基づかない日本に関する認識というのを発言をしたわけでありまして、その後のセッションで、私の方から、極めて冷静に、二回にわたって事実関係について反論はしっかりとさせていただいたところでありまして、これからもこうした取組を続けていきたいと思っております。
同時に、日中関係をうまくマネージしていく上では、日本と米国の関係が極めて重要であると考えておりまして、高市総理も事情が許せば三月には訪米する予定でありまして、トランプ大統領が中国に行く前にしっかりと、こういった対中政策について日米間で考え方をすり合わせる、意思疎通を続けていくということが極めて重要だと思っております。
いずれにしても、中国との間では、国益の観点から、冷静に、また毅然と、適切に対応してまいりたいと考えております。
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
外交は政府だけではありませんので、自民党、特に政治がやはり中国との対話のチャネルというものを模索することが重要だと考えていますので、しっかりと意識を合わせながらやっていければと思います。
時間が近づいてまいりましたので、簡潔にいきます。
国家安保戦略の改定について伺います。
戦略環境が大きく変わってきていますので、自分の国は自分で守るという意思と能力を持つこと、これが、日米同盟とともに、今、日本にとって極めて重要なことだと思っています。
その中で、政府に要請したいことは、今後新たな国家安保戦略を改定するに当たって、防衛装備の充実や防衛産業の基盤強化というものも重要なんですけれども、防衛力の強化だけに狭く閉じないようにしていただきたいんです。何らかのリスクが顕在化して、エネルギー、食料、医薬品、重要物資、この海上輸送の途絶が長期化すれば、我が国の国民生活や経済活動は成り立たなくなる、いわば自衛隊の継戦能力の土台が失われかねません。
つまり、自民党が経済安保政策で追求してきた、他国の動向に右往左往しない国をつくるという考え方の下で、どんなことがあっても国民生活を守るために自律性の確保が最優先なんだ、そのことを意識した戦略文書としていただきたいです。特に経済安全保障については、今の国家安保戦略にも個別の政策は盛り込まれているんですけれども、より体系立った、基軸のある、日本としての考え方を示せるような文書としていただきたい。
その点について、総理の考えを伺います。
○高市内閣総理大臣 前回三文書を改定した二〇二二年と比べまして、各国が、無人機の大量運用を含む新しい戦い方ですとか、また長期戦への備えを急いでおります。安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じています。ですから、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めることが必要ですので、本年中に三文書を前倒しで改定します。
それに当たっては、小林委員がおっしゃっていただきましたように、やはり安全保障の裾野が、外交、防衛という伝統的な領域から経済、技術の分野に大きく拡大しています。ですから、経済安全保障について、その重要性が高まっているという状況も踏まえて、主要な課題としてまいります。
とにかく、自律性そして不可欠性、これはまさに日本を守ることになると考えております。
○小林(鷹)委員 よろしくお願いいたします。
最後に伺ってまいります。
私は、目下の国家的重要課題は三つあると考えています。一つは北朝鮮による拉致被害者全員の帰国の実現、二つ目としては皇室典範の改正、そして三つ目としては憲法改正の実現です。
もう時間が近づいておりますので、簡潔に伺いたいと思います。
その中で、総理の強い意欲については感じておりますので、党としてもこれは全力を尽くします。今申し上げた中で、特に最後に、今般の皇室典範の改正について、私自身は男系継承を前提としなければならないと考えておりますけれども、この点についての高市総理の見解をお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 皇室典範は、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」と定めています。
過去には十代八方の男系の女性天皇がいらしたことは歴史的な事実ですから、過去の女性天皇を否定してしまうということは不敬に当たると考えております。
他方で、男系でない方が皇位を継承したことは、すなわち、皇位が女系で継承されたことは一度もないんですね。ですから、有識者会議の報告でもそうなっておりますけれども、皇統に属する男系の男子に該当する者に限ることが適切とされています。政府としても、私としても、この報告を尊重いたしております。
○小林(鷹)委員 日本列島を、強く豊かに。世界の真ん中にもう一度日本を立たせる。その思いを申し述べまして、質問を終わります。
ありがとうございます。
○坂本委員長 この際、稲田朋美さんから関連質疑の申出があります。小林君の持ち時間の範囲内でこれを許します。稲田朋美さん。
○稲田委員 おはようございます。自由民主党の稲田朋美です。
総理、さきの衆議院選の歴史的大勝ですが、私は、これは、もちろん責任ある積極財政が非常に評価されたと同時に、総理自身の前向きで明るくてそして分かりやすい、そういうメッセージが国民に届いた結果だと思っております。
特に地方において期待が大きいのは、危機管理投資、令和の国土強靱化でございます。
選挙期間中、豪雪地帯は大雪に見舞われまして、死者も六十名。危険と隣り合わせの雪下ろし一つ取っても、豪雪地帯の生活は困難でございます。
令和四年、私は、自民党の豪雪プロジェクトチームの座長として、豪雪法を六十年ぶりに大改正して、基本理念の明確化、除排雪の安全確保、体制整備、交付金の法制化などを盛り込んだところです。しかし、豪雪交付金の年間の予算は二億円。豪雪地帯の安全、安心を実現するには不十分だし、使い勝手もよくない。
そんな中で、豪雪地帯の移動手段の確保は、国土強靱化にとって不可欠です。北陸新幹線は雪に強く、今回の大雪において、「サンダーバード」も「しらさぎ」も、飛行機も道路も止まっても、北陸新幹線は止まらない。
構想から敦賀開業まで実に五十年、半世紀がたっております。敦賀以西については、新幹線与党PTで平成二十九年に現在の小浜・京都ルートが決定され、既に環境影響評価手続も現地調査までは終わっております。毎年、北陸新幹線事業推進調査費が予算計上され、小浜駅付近の調査費もついております。政権の枠組みが変わっても、小浜・京都ルートの優位性は変わりません。ちゃぶ台返しは許されないと思います。
新幹線が無駄の代名詞であった時代は過去のものとなり、金沢のにぎわいを見ても、JRの収益を見ても、成長の牽引役。日本の鉄道技術は世界一ですから、新幹線は輸出産業としても期待が持てます。
総理にお伺いします。
新幹線の成長戦略投資としての、そして令和の国土強靱化における位置づけ、さらに、北陸新幹線小浜・京都ルートでの延伸について、御見解をお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 新幹線ネットワークは、産業発展や観光立国など我が国の成長はもとより、災害時の代替輸送ルートの確保など、国土強靱化の観点から重要な意義を有しております。
北陸新幹線敦賀―新大阪間につきましては、昭和四十八年に決定した整備計画を踏まえて長い期間をかけての議論が積み重ねられ、平成二十九年に当時の与党プロジェクトチームにおいて小浜・京都ルートとすることが決定されました。
現在、与党においてルートの再検証が進められていますけれども、こうした経緯も踏まえて議論が進められていくんだろうと認識をしております。与党における御議論も踏まえながら、政府としては、北陸新幹線の一日も早い全線開業に向けて丁寧に、また着実に取り組んでまいります。
○稲田委員 ありがとうございます。
まさしく議論の積み重ねがございます。そして、雪でも止まらない北陸新幹線を政治によって敦賀で止めることはできない。一日も早い開通を実現するべく、しっかりと議論をしてまいります。
さて、国土交通大臣にお伺いいたします。
北陸新幹線によって、北陸経済は活性化をいたしました。JR西とJR東は高い収益を上げております。整備新幹線による収益増を適切に貸付料に反映して、財源を確保して一日も早い開通を実現することが必要と考えますが、いかがでしょうか。
○金子国務大臣 稲田委員におかれましては、自民党の中で整備新幹線の促進に御尽力いただいております。心より敬意を表したいと思います。
整備新幹線の整備を進める上で、必要な財源を確保することは重要な課題であり、法令で整備財源とされている貸付料をしっかり確保していくことが肝要であると思います。
これまで開業した整備新幹線の貸付料は、開業から三十年間支払われることとされておりますが、最初に開業した北陸新幹線高崎―長野間の貸付期間が令和九年九月末までとなっていることも踏まえ、今後の整備新幹線の貸付けの在り方について、交通政策審議会の下に小委員会を設置し、議論を進めているところでございます。
この小委員会においては、これまでにJR各社へのヒアリング等を実施してまいりましたが、その結果や財政制度等審議会における指摘等も踏まえ、本年夏頃の取りまとめに向けて議論を深めていくこととしております。
こうした場での議論も通じ、貸付料について開業後三十一年目以降も適正に確保できるよう検討を進め、貸付料を含めた必要な整備財源の確保を図りながら、北陸新幹線の一日も早い全線開通、開業に向けて、鉄道・運輸機構とともに国土交通省は丁寧かつ着実に取り組んでまいります。
○稲田委員 前向きな御答弁をありがとうございます。
責任ある積極財政の下、新幹線は地方活性化に不可欠な成長投資です。その意味から、整備財源の確保については国も責任を持っていただきたいと思います。
令和八年度予算案において、公共事業の予算は二百二十億円増えたにもかかわらず、整備新幹線の予算は七年連続で八百四億円、一円も増えていない。補正はゼロです。そもそも、公共事業の予算の六兆円のうち、鉄道の予算はたったの一千億。この予算では、整備新幹線を始め鉄道ネットワークの整備を着実に進めていくことはできません。自民党の整備新幹線等鉄道調査会会長としても、看過できない重要な課題だと考えておりますので、鉄道予算の増額の必要性を政府に強く訴えたいと存じます。
さて、経済財政運営について総理にお伺いをいたします。
近年、防衛、子供、子育て、物価高対策など、政府の支出は大きく拡大をいたしておりますが、これまでは、物価や賃金の上昇が続く中において政府の税収が増加していくことによって、収支が改善する傾向が続いております。
一方で、今後は、歳出面にも物価や賃金の上昇を反映させることによって支出を増加させなければならないというプレッシャーもあると思います。また、ガソリンと軽油に関する税の引下げや教育無償化など、恒久的な取組を進める中で、財源の確保という大きな課題もございます。さらに、人口減少、少子高齢化が進む中、社会保障における給付と負担の在り方や所得再分配機能について、国民的な議論も必要です。さきに述べました新幹線整備を始めとした成長戦略、危機管理の投資のための責任ある積極財政を進めていくこと、難しいかじ取りが求められると思います。
我が国の債務残高対GDP比を安定的に引き下げていく、どのような形で財政規律に配慮した財政政策を行っていくことを明らかにしていくのか、総理の御所見を伺います。
○高市内閣総理大臣 責任ある積極財政の考え方の下、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑える、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていく、そして財政の持続可能性、これを実現してマーケットからの信認を確保していく、これが大きな方針です。
実際に、令和八年度予算でも、責任ある積極財政の考え方の下、投資すべき分野に大胆に投資するなど強い経済の実現に取り組むとともに、予算全体のめり張りづけを行いながら、国の一般会計において新規国債発行額を二年連続で三十兆円未満に抑え、また公債依存度も低下させるなど、財政の持続可能性に十分配慮いたしました。
これからも、やはり債務残高対GDP比の安定的な引下げ、これに向けて、具体的な指標も明確化しながら、今年の骨太方針の策定に向けて検討を進めてまいります。
○稲田委員 ありがとうございます。
先ほど述べました一つ一つの課題、これに丁寧に対応していく姿勢を示すことが市場の信認を得る上でも重要なことだと存じます。
さて、赤澤経産大臣に聞きたいと思います。
最大の物価高対策はインフレに負けない賃上げだと思います。そのために、百億宣言企業など、自ら成長しようと頑張っている中小企業、中堅企業への支援は必要です。また、物価高や人手不足といった厳しい事業環境の中で、地域の賃上げを実現しつつ稼ぐ力を得ようと挑戦している中小企業、小規模事業者の取組を腰折れさせることはなりません。
事業環境が厳しい中、中小企業の賃上げと稼ぐ力を、予算に限らず、あらゆる政策を総動員してどのように伸ばしていくのか、お示しください。
○赤澤国務大臣 中小企業、小規模事業者が持続的な賃上げを実現していくことが我が国の経済成長にとって極めて重要であります。委員御指摘のとおりです。
まず、賃上げの原資を確保するために、本年一月に施行されたいわゆる取適法、中小受託取引適正化法、それからいわゆる振興法、受託中小企業振興法の着実な執行など、価格転嫁、取引適正化を徹底してまいります。
その上で、あらゆる手段ということで、委員おっしゃったとおりで、中小企業、小規模事業者の稼ぐ力を抜本的に強化するために、企業の成長、生産性向上、省力化に向けた設備投資支援、それから事業承継、MアンドA等による事業再編、さらには委員に大変力強く応援をしていただきました賃上げ促進税制の活用促進、プッシュ型による伴走支援の体制強化など、あらゆる施策を総動員してまいります。
このような取組を通じて、現状維持ではなく、変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移し、筋肉質な強い中小企業への行動変容を促してまいります。
○稲田委員 期待しております。
さて、総理、昨日から社会保障国民会議が始まりました。私は、日本総研の翁百合元理事長が提言されている給付つき税額控除を取り入れて、勤労、子育て世代、まさしく、諸外国に比べると、低所得の勤労、子育て世代の負担が重く、支援が少ないということでございます、そういった世帯に、収入や子供の数に応じた、きめ細やかな手厚い給付をする必要があると思いますが、御見解をお伺いします。
○高市内閣総理大臣 給付つき税額控除につきましては、税、社会保険料負担に苦しんでおられる中所得、低所得者層を集中的に支援する観点で、これを何としても実現したいと考えております。
おっしゃったように、子育て世帯も含む、こういった観点というのは非常に重要だと考えております。昨日、初めて社会保障国民会議を開催したところでございますけれども、今後、国民会議の場を通じて、御指摘いただいた子育て支援の観点も含めて、有識者の方々の英知も集めて、スピード感を持って検討してまいります。
○稲田委員 ありがとうございます。
翁カーブを見ておりますと、やはり低所得の勤労世帯の社会保険料の負担が重いということですので、社会保障改革を進めることで保険料の負担を軽減することも必要だと存じます。
さて、小泉防衛大臣、ウクライナの情勢を見ておりますと、戦いの帰趨や継戦能力を左右するのは経済力、産業力そのものとも言えます。中国による輸出規制なども踏まえれば、防衛装備の安定供給と産業基盤の強靱化は待ったなしです。
戦略三文書においては、経済と防衛の結びつきを一層強化し、武器輸出五類型の見直し、防衛生産・技術基盤の強化に政府が主体的に取り組む必要があると思いますが、大臣の決意をお伺いします。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。お答えをさせていただきます。
防衛産業が日本の防衛力そのものである、そういった認識で、今新たな取組を高市内閣でも進めております。
一つ目が、今、私の隣には経産大臣、赤澤さんがいらっしゃいますけれども、赤澤大臣と私が共同座長を務めまして、防衛産業ワーキンググループを危機管理投資の十七分野の一つとして先週立ち上げまして、動き出しました。そして、この中で、やはり、防衛産業の皆さんとも意見交換をしながら、防衛産業に関わることがレピュテーションリスクを覆していくような、国民の皆さんへの理解を求めるような発信も不可欠だと考えています。
我々が今当たり前に使っているGPSも含めて、海外の軍事技術研究開発を発端として民生分野に流れて、それが我々の生活を豊かに、便利にしているように、我々日本が持っているデュアルユース分野における生産、技術基盤をいかに日本の自律的な平和と安定につなげていくのか、この観点からも防衛産業は非常に重要だと考えています。
そして、今日、これから発表する予定なんです、資料をしっかり公表するんですけれども、防衛分野に、今までのプライム企業だけではなくて、スタートアップの皆さんにもより参加をいただくべく、柔軟に、そして迅速な導入に資するためのファストパス調達という新たな取組について発表させていただきます。これは、スタートアップ企業等の研究開発を支援する政府共通のスキームであるSBIR制度、今まで防衛省の利用はなかなかなかったんですが、これを防衛省は活用してまいります。
そして、スタートアップ随意契約、スタートアップ随契という制度もありますが、これも更に活用して、今までの、契約締結まで最低一年以上かかっていたものを、これから、公募から契約締結まで約三か月半という、これだけスピードアップをさせますし、今までは制度化されていなかったアジャイル型の調達をこれから制度化をしてまいります。
このような取組を伴走支援という形で進めていくために、新たに防衛省の装備庁の中に伴走支援のチームを立ち上げまして、しっかりとスタートアップも、このディフェンステックという分野は今非常に盛り上がりも見せていますから、後押しをして、しっかりと三文書の中においても後押しをしていければと思っております。
○稲田委員 ありがとうございます。
それでは、再審法について総理にお伺いをいたします。
一昨年、死刑囚であった袴田さんが再審無罪、事件から六十年です。昨年、私の地元福井でも、前川さんが再審無罪、事件から四十年です。一昨日、日野町事件が再審開始になりましたが、事件から四十二年。無実を訴え続けていた阪原さんは獄中で亡くなっておられます。
この三つの事件に共通するのは、検察官抗告によって冤罪の救済に人生を丸ごと損なう膨大な年月がかかったこと、そして、有罪の重要な証拠が捜査機関による捏造、誘導、偽造であり、それが隠されていたということでございます。
福井事件では、再審開始決定と再審無罪判決において、検察官に対して、不利益な事実を隠そうとする不公正な意図があった、公益を代表する検察官としてあるまじき、不誠実で罪深い不正の所為、手続保障の観点からして、到底容認できない、検察、警察の不正、不当な活動は、単に検察、警察に対する信用を失わせるのみならず、刑事司法全体に対する信頼を揺るがせかねない深刻なものであるとまで批判しております。まさしく手続保障、迅速な裁判を受ける権利、憲法上の権利を侵害しているとまで言っている。刑事司法の信頼を回復する、これが立法事実でございます。
総理は、二度、所信表明の中で再審法に言及されておりますが、この証拠開示及び抗告禁止についてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○平口国務大臣 お答えをいたします。
再審制度の在り方につきまして、様々な御意見があることは承知しております。
その上で、法制審議会においては、答申に盛り込まれた証拠の提出命令制度は、再審請求審の手続構造と整合的であり、これにより必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなる旨の意見が大勢を占めたものと承知しております。
また、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを禁止することについては、三審制の下で確定した有罪判決を一回限りの判断で確定的に覆せるのは不合理であるなどの理由から反対意見が大勢を占め、答申に盛り込まれなかったものと承知しております。
法制審議会においては、御指摘の点も含めて、様々な立場の構成員により、幅広い観点から精力的かつ丁寧に議論が行われたものと承知しておりまして、法務省といたしましては答申を重く受け止めているところでございます。
今後、答申を踏まえて、今国会への法案提出に向け速やかに準備を進めるとともに、幅広い御理解を得られるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○稲田委員 私は、この法制審の案、証拠開示に制限をかけて、検察の抗告について現状維持、これでは将来に禍根を残すと思っております。自民党の中でも、やはり柴山会長、井出事務局長の作った議連案を審議せよという声も多くあります。私も、国権の最高機関であり、唯一の立法機関に身を置く者として、議連案での改正を目指す、そういう決意でございます。
次に、旧氏の使用についてお伺いします。
総理は、ずっと昔からこの問題に取り組んでおられました。総務大臣時代には、旧姓の使用拡大そして周知のため、様々な措置を進めてこられました。私も、選択的夫婦別氏の導入に反対の立場から、家族氏と戸籍制度を守り、その上で、婚姻によって氏を変えた方が婚姻後も不便なく婚姻前の氏を法的に使い続けることができる婚前氏続称制度を提唱してまいりました。
今回、総理は、平口大臣と黄川田大臣に旧氏の単記も可能とする基盤整備を指示されましたが、私は、これは大変大きな決断だったと思います。旧氏の単記使用の基盤整備を指示されたその思いをお聞かせください。
○高市内閣総理大臣 今おっしゃったとおり、黄川田大臣と平口法務大臣に対して、旧氏の単記も可能とする基盤整備の検討を進めるように指示をしました。
政府では、これまで二十年以上にわたって、旧氏使用の拡大やその周知に取り組んでまいりました。旧氏使用の運用は拡充されつつありますけれども、旧氏使用を法制化することによって、政府、地方公共団体、公私の団体、事業者において旧氏の単記も可能とすることを含めた取組が一層進めば、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感じる方を更に減らすことができると考えております。
ただし、戸籍制度及び同一戸籍同一氏の原則、これは維持をしながら、社会生活のあらゆる場面で旧氏使用に法的効力を与える制度を創設する、そのために、旧氏の通称使用の法制化法案を令和八年通常国会に提出し、成立を目指す、これは日本維新の会との連立合意でもあったものでございます。この内容を踏まえながら、与党とも緊密に連携して、必要な検討をしっかり進めてまいります。
○稲田委員 ありがとうございます。
最後に、今年、令和八年は、昭和元年から起算して満百年、政府として昭和百年記念行事を企画していただいております。総理にも、約二十年前、昭和の日制定に御尽力をいただきました。
現在、明治の日超党派議連では、十一月三日を文化の日に加えて明治の日とする祝日法改正案を今国会に提出すべく、各党で調整を進めております。
昭和百年の意義、明治の日制定の意義についてお考えを伺います。
○高市内閣総理大臣 今年は、昭和元年から起算して満百年を迎える年でございます。昭和の日である四月二十九日には、昭和百年記念式典を挙行することとしております。
昭和というのは、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった未曽有の変革を経験した時代です。昭和百年の機会を国家的な節目と捉えて、先人の英知と努力に学ぶとともに、平和の誓いを継承し、国際社会の安定と繁栄への貢献につなげる、そういう機会にしてまいりたいと思っております。
また、明治の日制定については、稲田議員を中心に、明治の日を実現するための議員連盟において、十一月三日を明治の日として文化の日と併記する議員立法の提出に向けて調整しておられる、与党においても手続を終えたと承知いたしております。
国民の祝日というのは、国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日でありますから、広く国民の皆様の御理解を得て定められていると認識しております。だから、基本的に議員立法によって法改正してきたことでございます。国会において、十分に御議論の上、決定いただくべき事柄であると思っております。
○稲田委員 ありがとうございます。
終わります。
○坂本委員長 この際、宮下一郎君から関連質疑の申出があります。小林君の持ち時間の範囲内でこれを許します。宮下一郎君。
○宮下委員 自由民主党の宮下一郎です。
本日は、食料安全保障、また農業、林業、漁業等々食料生産に関わる課題、また多極分散型国づくりの重要性等について、中心的に議論をさせていただきたいと思っております。
まず、報道によりますと、一月の生鮮食料品を除く総合の消費者物価指数は前年同月と比べて二・〇%の上昇で、伸び率は二年ぶりの低い水準となりました。ガソリンの暫定税率廃止などでガソリン価格が大きく下がったことや、公立高校の授業料無償化等も物価指数低下の要因となっているとされております。
物価上昇が落ち着くことで、実質賃金の伸びもプラス圏に浮上する見通しです。さらに、一月からは電気・ガス代の補助も始まっておりまして、これは二月の消費者物価指数の低下につながって反映されるということですので、二月から物価の上昇の伸びが一段と鈍化するというふうに考えられます。これからまた、各自治体による重点支援地方交付金の支給も行われることを踏まえると、高市内閣による物価高騰対策は着実に効果を上げていると考えられます。
こうした点についての政府の認識を城内大臣にお伺いをしたいと思います。
○城内国務大臣 それでは、宮下委員の御質問にお答えします。
宮下委員御指摘のとおり、昨年秋、十一月ですが、取りまとめました総合経済対策に盛り込みましたガソリンの暫定税率廃止等の政策効果もありまして、足下では、御指摘のように物価上昇に鈍化の兆しが見られております。
また、先行きにつきましても、一月二十三日閣議決定いたしました政府経済見通しでお示ししたように、食料価格の押し上げの一巡や、経済対策、教育無償化による個別物価の押し下げにより、全体としての物価上昇は今後落ち着いていく見込みであります。
こうした中、名目賃金が労働需給の引き締まり等によりまして近年と同程度の伸びが続くことで、実質賃金上昇率もプラスとなると見込んでおります。
総合経済対策に盛り込みましたその他の物価高対策の施策も、順次、国民の皆様に届き始めておりまして、引き続き、迅速かつ着実な執行に努め、国民の皆様にその効果を実感していただけるよう努めてまいります。
○宮下委員 お話しのように、足下の緊急対策はしっかり効果を発揮し始めておりますけれども、中長期的には、やはり危機管理投資、成長投資、これによって経済成長を図って、このことによって供給力の強化も図られますので、物価の安定にもつながります。また、継続的な実質賃金の上昇を実現するということが究極の目的、目指すべきところだと思います。
一方で、中所得者、低所得者の皆様への対策としては、給付つき税額控除により支援する形を目指して、それまでのつなぎとして、二年間、食料品の消費税ゼロ税率化を実施するものというふうに理解をしております。
この食料品の消費税ゼロ税率化と給付つき税額控除の実施に向けましては、昨日スタートした国民会議の場で諸課題についての検討がなされるとされておりますけれども、特に食料品の消費税減税に当たりましては、農林漁業者や飲食店、小売事業者などに大きな影響が生じるおそれがあります。
第一は、免税事業者と簡易課税事業者の経営の課題です。
農林漁業者の約九七%は小規模な免税事業者や簡易事業者と推定されておりまして、このうち、課税売上高一千万円以下の免税事業者は約八五%、課税売上高一千万円超五千万円以下の簡易課税事業者は約一二%を占めます。
ここでパネルを御覧いただきたいんですけれども、消費税は、農産物などの売上げに係る税額から苗代とか肥料代とか燃料費などの仕入れに係る税額を引いた差額を事業者が納付する仕組み、これが基本でありますけれども、逆に、売上げに係る税額よりも仕入れに係る税額が多い場合には差額が還付されるということであります。還付は消費税の申告をすることで行われるために、消費税の納税をしない免税事業者には還付する仕組みがない、これが現状であります。このため、食料品の消費税がゼロ%になって売上税額がゼロになりますと、仕入れ税額についての還付が受けられず、経営には大きなマイナスになるということです。
また、簡易課税事業者につきましては、農業については、売上税額の八割が仕入れ税額とみなして控除されていまして、実際、売上税額の二割を納付する、こういう仕組みですけれども、消費税がゼロ%になって売上税額がゼロになりますと控除の計算自体ができませんので、やはり仕入れ税額は全額負担せざるを得ない状況となります。
また、小規模であります免税事業者また簡易課税事業者は、事務負担が重いために、課税事業者に転換して仕入れ税額の還付を受けることは困難なのが現状であります。
なお、免税事業者や簡易課税事業者が仕入れに係る税額分を販売価格に転嫁しようということもあるかと思うんですが、実際、消費税率が引き下げられた場合に、販売先からその引下げ、値下げを求められるということも十分考えられる状態です。
いずれにしましても、免税事業者、また簡易課税事業者の割合が多い農林漁業者の経営には大きな影響が出るおそれがありますので、こうした懸念を踏まえた対策についても是非御検討いただきたいということを思います。
第二は、課税事業者の経営にも影響があるという点であります。課税事業者についても、消費税率がゼロ%になって売上税額分の収入がなくなって、一方で、仕入れ税額の還付を受けるまで最長一年かかるということを考えますと、資金繰りに影響が生ずるおそれもありますので、資金繰り対策を打つことが必要だと考えます。
第三には、外食産業の経営への影響です。税率の高い外食の需要が減少して、飲食店の経営に影響を及ぼすおそれがありますので、コロナ禍での支援策も参考にしながら対策を講じていただくことが必要だと思います。
第四は、前から指摘されておりますが、システム対応の課題です。レジ等におけるシステム改修などの事務負担が発生することを踏まえた支援、また、相当の準備期間が必要となることなどを踏まえた実施時期の設定などが必要と考えます。
いずれにしても、農林漁業者の皆様は、食料生産の中核を担っていただいている皆様でありまして、その経営が持続可能なものとなることは、食料安全保障の確保の観点からも重要だと考えます。
国民会議におきましては、以上述べたような課題を踏まえた検討をしていただくよう、御配慮をお願いしたいと思います。総理の御見解を是非お聞かせください。
○高市内閣総理大臣 飲食料品に限り消費税率をゼロにする、しかも、本丸である給付つき税額控除導入までの二年に限り、そして特例公債を発行しないということ、これは私たちの約束でございます。また、委員も含め、政権公約に飲食料品の消費税率ゼロ、これを検討を加速するということで自民党は戦ってきました。この約束は果たさなければなりません。
今御指摘のあった様々な課題については、私も重々承知をいたしております。そのような難しい理由があるということを某役所が配っておりましたので、それも拝見をいたしました。
でも、むしろ、国民会議でそういった課題を一つ一つきちっと検証してやっていきたいと思いますし、国民会議に小林政調会長も出てくださっていますので、是非、党内で、できない理由じゃなくて、できないことをできるようにする方法をしっかりと御議論いただいて、政調会長から前向きな提案をいただけたらうれしいなと思っておりますので、宮下委員におかれましても、是非とも知恵を絞っていただきますようお願いいたします。
○宮下委員 その点、しっかり我々も知恵を出して頑張っていきたいと思っております。
次に、食料品の合理的な価格形成の在り方などについて鈴木農林水産大臣にお伺いをしたいと思います。
今回の減税や給付つき税額控除の一番の発端はやはり食料品価格の高騰ということでありますけれども、農林水産業の皆様の経営が持続可能なものとなる、これも価格の安定に非常に重要だと思います。
生産された食料品が再生産可能な価格で販売される、それから消費者の皆様にとっても納得できる価格で購入できる、こういうことが重要でありまして、その実現を目指した食料システム法が四月から全面施行されます。特に、米、野菜、牛乳、豆腐、納豆を指定飲料品としてコスト指標を作成するとともに、コストを考慮した取引を求める理由を示して取引条件を協議するよう申出があった場合には、誠実に協議する努力義務も付されております。
そこで、鈴木大臣に、指定飲料品におけるコスト指標作成など、全面施行に向けた準備状況等についてお伺いをしたいと思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
宮下先生からもずっと御指導いただいておりました食料システム法でありますけれども、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促し、コストを下回る価格での取引を抑制することなどを目的として、四月一日からの全面施行に向けた準備を進めているところであります。
具体的には、省令などの細則を一月三十日に公布をいたしまして、各地域での説明会、そして業界団体との意見交換などを五百回以上実施をしてまいりました。今、食料システムの関係者に対して丁寧な説明を行っているところであります。
また、肝腎なのは、法目的を含めて、実効性を担保するのが重要であるというふうに考えております。
まず、フードGメンを十八名先行配置をさせていただいておりまして、四月一日以降に適切に指導助言などを行えるよう、取引実態に関する調査や研修などを実施しているところであります。令和八年度中には四十二名まで、このフードGメン、増員をして、体制強化をさせていただきます。
さらに、先ほど委員からも御指摘ありました米、野菜、豆腐、納豆、飲用の牛乳を指定をしておりますが、これらにつきましては農林水産大臣が認定をした団体がコスト指標を作成することとなり、価格交渉の場で活用いただくことが可能となります。現在、関係者による団体の立ち上げに向けた準備が進められているところでありまして、米が先行して議論を進めておりますが、野菜についても、まずはバレイショ、タマネギ、キャベツが候補となっております。
法律の円滑な施行に万全を期してまいりたいと考えております。
○宮下委員 こうした新しい取組、法律もスタートするわけですけれども、食料品の合理的な価格形成の実現のためには、食料システム法だけでは不十分だというふうに思います。やはり需要に応じた生産が必要であると考えます。
需要に見合った生産量がなければ価格は高騰してしまいますし、需要を大幅に上回る生産が行われれば価格が暴落してコスト割れとなる事態も発生します。いわゆる令和の米騒動も、需要の増加を見誤って生産量の不足が生じたことが根本的な原因でした。
特に米については、生産量の正確な把握、需要量の予測精度の向上、流通量の把握、また備蓄制度の改革などが検討されているところであります。
こうしたことを踏まえて、鈴木大臣から、特に米について、需要に応じた生産を実現するための方策について御見解を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米政策については、食料・農業・農村基本計画におきまして、輸出を含めた需要拡大を見込んで、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で増大することとしております。
この目標を達成すべく、まずは政府自らが米粉や輸出を含めた国内外の需要を創出をします。その上で、各生産者が自らの経営判断によりマーケットに見合った形で需要に応じた生産を進めることで需給の安定を図り、結果として価格の安定が図られるようにすることが重要であるというふうに考えております。
特に、米の安定供給に向けましては、需要見通しの算出方法の見直しなど、需給の変動に柔軟に対応できる需給見通しの作成に取り組みます。
加えまして、今国会への食糧法改正案の提出に向け、流通構造の透明性確保のための実態把握の強化として、中食、外食事業者を対象に追加をすること、そして、在庫量などの定期報告の義務づけなどの措置を講ずるほか、備蓄についても、目的規定を見直しまして、需要増加などによる供給不足に備えて保有できるようにするということ、そして、政府備蓄を補完する民間備蓄制度の創設を盛り込むことについて現在検討を進めているところであります。
こうした取組を通じまして、国民の皆様への米の安定供給にしっかり努めてまいりたいと考えております。
○宮下委員 今お話しのように、需要と供給、バランスが必要、そして、需要についても拡大をしっかり目指していくということであります。
特に、農産物、食料の需要拡大ということでいうと、やはり世界マーケットをしっかり見ていくということだと思います。日本の高品質なものが食べたい、欲しいという皆さんは世界にいらっしゃるわけですし、そのためにも、その障壁を取り除いていく、スムーズに海外に農産物輸出ができるような取組が重要だと考えます。
現在、我が国は、各国とCPTPPとか経済連携協定などの協議が進められていると認識しておりますけれども、鈴木大臣に、こうした農産物、食料品の輸出拡大につながる取組の現状についてお伺いをしたいと思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まず、宮下委員御指摘のように、国内マーケットだけではなくて海外マーケットをしっかりと取っていくということ、何よりも大事であるというふうに思っております。
その上で、直近の農林水産物、食品の輸出額は一兆七千五億円と、十三年連続で増加をしております。品目別に見ても、牛肉、緑茶、米、米加工品など、輸出重点品目三十一品目のうち十三品目で過去最高を記録をしております。
我が国は、CPTPPを始め数々の経済連携協定を推進しておりまして、農林水産物、食品の輸出拡大に積極的に取り組んでいるところであります。今月署名をいたしました日・バングラデシュEPAにおいては、高品質な牛肉、リンゴ、ブドウなどの青果物、緑茶、みそ、しょうゆなど、多くの輸出重点品目で関税撤廃を獲得をいたしました。また、現在、日・UAE・EPA交渉やCPTPPの新規加入交渉も継続をしているところであります。
今後とも、自由貿易の旗振り役として、更なる輸出拡大につながるように努力をしていきたいと思います。
○宮下委員 最後に、多極分散型国づくりの重要性について質問させていただきたいと思います。
現在、私は、自民党、日本維新の会連立政権合意書に基づきまして設置された統治機構改革協議会の自民党側の会長を務めさせていただいております。本日も実は九時から第六回目の会議が行われまして、充実した議論が行われたところです。
連立合意書には、首都の危機管理機能のバックアップ体制を構築し、首都機能分散及び多極分散型経済圏を形成する観点から、協議体を設置し、そして、首都及び副首都の責務及び機能を整理した上で、早急に検討を行って、令和八年通常国会で法案を成立させると書かれております。
日本は、明治維新以来百五十年にわたって、東京を中心に道路交通網の整備また鉄道網の整備を放射状に行って首都圏に人を集める、こういうことで経済発展をリードしてきたというふうに思います。
一方で、少子化、人口減少が日本全体で続いている。昨日は、二〇二五年の東京都の出生率が、一・三%増えて、九年ぶりに増加したといううれしいニュースもあったんですが、それでも、相対的に出生率の低い東京に若い人がどんどん移動するというのは、日本全体の少子化が加速している面もあると思います。
地方経済の持続可能性が失われつつあることも問題です。それからまた、首都直下地震や富士山噴火による大きなリスクが指摘されていることも踏まえますと、やはり国家社会機能の持続性を高めるために複数の副首都を設けて首都機能を分散して、多極分散型の日本に構造を変えていくことが重要であると考えます。
また、首都圏にある民間企業などが地方にバックアップ拠点を設けることは、地方に大規模な投資を呼び込んで、地域ごとに産業クラスターを戦略的に形成する地域未来戦略の推進にも寄与するものと考えます。
こうしたことを踏まえて、多極分散型国づくりの重要性についての総理の御認識を是非伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 今、宮下委員がほとんどおっしゃってくださいましたけれども、国全体の持続的な発展のために、東京一極集中の是正に向けて、人口や様々な機能が分散的に配置された国土構造の実現を図るということは重要だと考えています。また、大規模災害が発生した場合においても首都中枢機能の継続性を確保するために、バックアップ体制、この整備というのは必要でございます。
いわゆる副首都構想については、宮下委員に会長を務めていただいている与党による協議会において、まさに本日も含めて精力的に御議論いただいていると承知しておりますので、しっかり議論を深めた上で、連立政権合意書に基づいて早急に結論を得ていただきたいと希望いたしております。
○宮下委員 終わります。
○坂本委員長 この際、鷲尾英一郎君から関連質疑の申出があります。小林君の持ち時間の範囲内でこれを許します。鷲尾英一郎君。
○鷲尾委員 自民党の鷲尾英一郎でございます。
まずは、質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。
私は、一年四か月ぶりに国政に復帰をいたしました。再び国政に送っていただきました地元の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。落選中、地元を歩きまして、政治は生活を支えるために本当に大事なものだということを改めて実感をしたところでございます。
本日は、雪国の暮らしを守り、改善するために、簡潔に質問をさせていただきたいと思います。
今回の衆院選の時期においては、例年に比べ急激な降雪に見舞われるなど、とりわけ豪雪地帯にとっては厳しい状況になりました。そのような中、選挙準備、運営に当たられた自治体の皆様を始めとする全ての関係者に改めて敬意と感謝を申し上げたいと思います。
選挙期間中、ある雪国の首長さんからは、今冬は例年の二倍以上の除排雪費用が既に支出されているという現状を訴えられました。そのほかにも、地域によって事情は異なりますが、降雪の激甚化が進む中、普通交付税だけでは賄えず、除雪費補助の臨時特例措置や特別交付税に頼らざるを得ないことが常態化している、高齢化が進んでいる地域では支え合いによる雪下ろしも限界だ、安心して冬を越すことのできる抜本的な制度の見直しを検討してもらえないかといった切実な訴えを多数いただきました。
高市総理は、総務大臣時代に高齢世帯の雪下ろし支援に対する特別交付税措置を創設されるなど、雪国の声に寄り添った手厚い支援を先導していただいております。
そこで二点、お伺いをいたします。
まずは、今冬の除排雪費用につきまして、補助金の追加配分や特別交付税により万全の措置を講ずるべきと考えますが、金子国土交通大臣、林総務大臣、それぞれの見解を求めます。
○金子国務大臣 お答え申し上げます。
この冬は、特に一月下旬からの記録的な豪雪によりまして、委員御地元の新潟県を始め全国的に平年を大幅に上回る積雪を観測をしております。このため、地方公共団体が管理する幹線道路の除雪費については既に年度当初に配分した予算額を大きく上回る執行状況となっており、国による追加的な財政支援を求める大変多くの要望をいただいております。
これらの要望を踏まえ、国土交通省では、三月に予定をしております道路除雪費の更なる追加支援に向け、本日より、地方公共団体に対し、年度末までの執行見込み等に関する聞き取りを開始いたしました。
今後、聞き取り結果を踏まえ、関係機関と調整を行い、更なる追加支援についてしっかりと対応してまいります。
○林国務大臣 今、金子大臣からもございましたが、今年に入ってから全国各地で多額の除排雪経費が生じております。平年を大きく上回る大雪に見舞われた団体で繰上げ交付を希望した八十七市町村を対象に、三月に交付すべき特別交付税の一部、百三十億円を繰り上げて交付をしたところでございます。
また、現在、特別交付税の三月交付に向けまして算定作業を進めているところでございます。この除排雪経費に係る特別交付税につきましては、各団体の二月中旬までの除排雪経費の実績額に過去の決算額を基礎として計算した二月中旬以降の見込額、これを加える形で所要見込額を計算し、その額に基づいて算定することとしております。
除排雪経費の実態、これを丁寧にお伺いしながら、地方団体の財政運営に支障が生じないように、適切な算定に努めてまいります。
○鷲尾委員 続いて、除排雪費用に関する抜本的な制度見直しにつきましてでありますけれども、先日、直接要望をお受けいたしました全国積雪寒冷地帯振興協議会によりますと、道路除排雪費執行額が過去最高、二年連続で更新をいたしております。これは人件費の高騰や除雪資材費の高騰によるわけでありますけれども、この負担が雪国の自治体に重くのしかかっているところであります。また、いわゆる線状降雪帯というものが急激な降雪をもたらしている現状もございます。
そして、地域では、除排雪を担う事業者や屋根の雪下ろしを担う人材の確保が困難になっている現状もございます。デジタル技術等を活用した除排雪作業の効率化に期待する声もございます。
このような現状を踏まえまして、党としては、小林政調会長のリーダーシップによりまして、部会横断の検討体制を設けまして、直近の予算確保に加えて、これらの抜本的制度見直しについて検討を行っていく所存であります。
そこで、政府におかれましても、春が来たら雪が解けてよかったで済ませることなく、雪国の自治体の声を聞きまして、基礎的な対応である除排雪費用に係る補助金等、総務省、国土交通省、内閣府等の関係省庁が連携をし、効率的な除排雪の実現及びそのための財源の在り方、除排雪を担う体制整備等の課題について、政府として総合的な検討を行うべきと考えます。
暮らしに身近な事柄に関する予算編成の在り方を転換することも、まさに責任ある積極財政だと思います。それに真摯に取り組むことが今回の選挙における民意に応えることになると思います。総理の御見解をお伺いをいたします。
○高市内閣総理大臣 この冬も多くの地域で大雪がありまして、落雪ですとか除排雪時の事故によってお亡くなりになった方々もおられます。心より哀悼の誠をささげます。
今般の大雪、これは一月二十一日に関係閣僚会議を開催して、政府一丸となって、自治体と連携した道路等の除排雪、災害救助法の迅速な適用、自衛隊の派遣など、幅広く、お困りの地域に対する支援を行ってきました。また、先ほど国土交通大臣や総務大臣から答弁したとおりでございます。
これからも、自治体の皆様が除排雪経費に少なくとも困ることのないよう、また、人手不足、担い手不足の問題もあります。党において部会を立ち上げて御提言をいただくということでございますので、いただいた場合にそれをしっかりと受け止めて、政府としての対応に生かしてまいりたいと思います。
○鷲尾委員 是非よろしくお願い申し上げます。
加えて、今冬期の大雪におきましては、住家倒壊などにより多数の生命身体に危害を受けるおそれが生じたことから、災害救助法の適用となった自治体が四県四十三市町村と近年最多となりました。電線への着雪等による停電、車の立ち往生、空港での滞留等が発生したほか、今総理から御指摘がありました雪による死者が多数発生をしております。
現場で作業に当たられた全ての関係者の皆様に敬意と感謝を表する次第でありますが、とりわけ多くの地域においては、人口減少や地域の守り手である民間事業者の減少によりまして、屋根の雪下ろしなどに困難な状況があったものと聞いております。
政府において早期に警戒を呼びかけるなどの対応が行われたものと承知しておりますけれども、一部の自治体においては、屋根雪の除雪等に関して対応にちゅうちょするようなことがあったとも聞いております。といいますのも、現場においては、例えば、連続的に新雪が降り続く中、除雪資源、人材が極めて限られる中で、屋根の雪下ろしや出入口の確保、排雪作業については、思い切った除排雪を行いたいにもかかわらず、災害救助法の性質上、一時しのぎの対応しかできないなどの歯がゆさを感じていらっしゃる方もいらっしゃいます。
除雪資源が限られる中で、自治体、現場がちゅうちょなく対応できるように、政府においてもしっかりと後押し、コミュニケーションを取っていただきたいと考えます。大雪対策に向けた防災担当大臣の決意をお伺いいたします。
○あかま国務大臣 お答えいたします。
今冬にあって、多くの方々、また多くの住家被害に遭われた方々を含めて、心からの哀悼の意をまず表したいというふうに思っております。
今、鷲尾委員の方から御指摘ございました。災害救助法が各都道府県に対して適用された場合に、コミュニケーションよくスムーズに対応できるような形を取ってほしいということでございます。
救助の実施に当たって、都道府県、市町村に対しては、説明会、また電話等を通じて、災害救助法の考え方であるとか留意点等々、これら取り組んでまいりましたけれども、今委員のおっしゃる御指摘も踏まえながら、災害救助法の適用、またそれに伴う救助がスムーズに円滑に行われるよう、よりコミュニケーションを密にしていきたいというふうに考えております。また御指摘等があれば、是非、積極的に御示唆、御提言、よろしくお願いします。
以上です。
○鷲尾委員 災害の現場でありますので、性善説に立った対応を是非お願いを申し上げたいというふうに思います。
さらに、先ほども指摘いたしましたけれども、除排雪作業で多くの死傷事故が生じている現実がございます。近年では令和二年で百九名、今冬でも六十名を超える死者が出ております。この死傷者の低減を図るために、政府は、豪雪地帯安全確保緊急対策交付金を創設をいたしまして、屋根の雪下ろし人材の確保、育成支援、新技術開発普及の推進を行う自治体を支援をいたしているところであります。ただし、これは令和七年度補正で一億、令和八年度当初でも五千四百万円という水準でしかありません。しかも、期間の上限が設けられているという現実がございます。
除排雪体制をめぐる状況は、近年、過酷になっております。このような予算規模、ましてや期限が区切られていては到底間に合わないことは明白であります。除排雪時の死傷者を低減するためには抜本的な予算の拡充や期間の制限の撤廃が必要と考えますが、金子大臣の見解を伺います。
○金子国務大臣 お答えいたします。
豪雪地帯では、高齢化や除雪の担い手不足を背景に、この冬も含め、除雪時の死傷事故が多発しており、その対策は極めて重要な課題と認識をしております。
このため、国土交通省では、豪雪地帯安全確保緊急対策交付金制度によりまして、除雪の担い手育成や安全講習の開催など、地域における除雪の体制づくりに取り組む自治体を支援してきたところでございます。
また、令和三年度の制度創設以降、豪雪地帯の皆様からの御要望も踏まえまして、除雪の自動化等の技術の導入を対象とする、支援期間を三年から六年に延長するなど、常に制度の改善に努めてきたところであり、令和八年度予算案においても、雪置場の一時使用に係る経費を対象にする拡充を措置してきたところでございます。
引き続き、豪雪地帯の皆様からの御意見をしっかり伺いながら、適切な制度運用や予算確保など、より活用しやすい制度となるよう、持続可能な除排雪体制の整備に向けてしっかり取り組んでまいります。
○鷲尾委員 大臣、これは除排雪時の死傷者を低減するという目的なんですね。これにはやはり期間があってはならないと私は強く思います。是非そのことを踏まえた対応を強くお願い申し上げたいと思います。
さて、施政方針で総理は、補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別をして当初予算で措置をする旨を表明されております。まさにこの点につきまして、例えば、補正予算での措置は予算成立の時期によっては執行する期間がどうしても短くなるという問題がございます。特に私の地元の新潟県などの豪雪地域では、一定の期間、積雪により事業ができないなど、結果として年度内に事業が完了できない、あるいは予算を繰り越すなどの、自治体等においても手間がかかって、非常に非効率な場合が多くございます。民間の事業者は、人手不足の中、経営の見通しが立ちにくいなどのハンデが出てきてしまいます。
近年、大規模な補正予算の編成によりまして、令和六年度では十兆円を超える巨額の予算の繰越し、うち公共事業においても四・三兆円規模の予算の繰越しが生じていると承知しております。施行期間の十分な確保ができていないという問題のみならず、事務負担の観点でも大きな課題だと認識をいたしております。
補正予算の当初化という部分でいきますと、民間の事業者や地方自治体の取組を後押しするために政府の予算の予見可能性を確保する、そのための取組だとも承知をいたしておりますが、予算の効率的な執行、そして適正な工期の確保といった観点でも極めて重要な取組だと考えております。
そこで、総理、それから片山財務大臣にお伺いをしたいと思っております。
毎年、大規模な補正予算の編成によりまして巨額の予算繰越しが生じている状況は問題であります。公共事業等の十分な施行期間を確保し、自治体や事業者の負担を軽減する観点からも、補正予算を前提とせず、必要な予算を可能な限り当初予算で措置することが重要であると考えます。総理が掲げる補正予算を前提とした予算編成との決別につきまして、決意をお伺いします。
○高市内閣総理大臣 御指摘の話ですが、例えば公共事業関連の予算で見ますと、令和八年度当初で約六・一兆円ということなんですけれども、これは昨年、私自身が内閣総理大臣になったのが十月二十一日で、既にシーリング、概算要求と終わっていましたので、まだ本当に半歩、一歩踏み出したところなんですけれども、やはり民間事業者ですとか地方自治体の予見可能性を高めないと絶対にこれはいかぬと思いました。
例えば、補正予算というのは、毎年、毎年度組まれるかどうか分からない、それから何月になるか分からない、そうなると、計画もできないし、人繰りですとか資材の調達もできないし。そういう意味では、本当にこれは予見可能性を確保したいという強い思いがありまして、毎年補正予算が必ず組まれるということを前提にした予算編成はもう決別して、必要な予算は可能な限り当初予算で措置する。これによって、かなり地方自治体も、それから事業者も助かると思います。これは経済成長にも結びついていくと思っております。それから、無駄も省けると思っております。
まだ八年度予算はさっき申し上げたとおり半歩、一歩という状況ですけれども、今年の夏の令和九年度予算の概算要求から本格的に取り組んで、これは約二年がかりの大改革になりますけれども、必ずやり遂げてまいりますので、お力添えをお願いいたします。
○片山国務大臣 鷲尾委員とは新潟でよく御一緒するんですが、私の祖母の実家は雪深い地域の新潟の神社でございますので、いかにこれが切実な問題かよく分かっておりますが。
総理がお答えになった予算の複数年度化につきましては、私ども、省を挙げて取り組んでおりますし、今言ったような問題がございますが、この豪雪関連の繰越しについては明許繰越しに当たるような事例がかなり多いです。つまり、大変な豪雪によってとても作業が終わらないというのは、気象という原因になるので。
実際、実例を見ましても、一回目の明許繰越し、今までの場合は、やはりこれは補正で大きな額が乗ってくるということが多いですから、そうすると、補正のできる時期を考えると、当然すぐに年度末が来ますから明許繰越しになるんですが、問題は、今の時期のいろいろな、人的な要素であったり人手不足であったり事業工程であったりして、更にもう一回繰り越さなきゃならないことも多いんですよ。
それに加えまして、委員御指摘がありましたように、積雪地域では、管工事や電気工事やその他の公共事業につきましても、雪が降っている間はやらない方がいいというルールをしいているところがあります。そうすると、年間半年以上、長いと九か月ぐらいできません。そうすると、その年の翌年にいっても更にもう一回繰り越すことになるんですが、その事故繰越しについても、これが十分できるということも含めて手続の簡素化もかなり取り組んできている上に、全国の財務局において繰越制度についての説明会も行って、自治体と連携して繰越ししやすいようにしやすいようにしているんですが、先般、全国の管工事組合の長からも私どもの方に陳情があって、それで、自治体がついてこれないことがある、二回目になると、ということの実態調査は今するようにしておりますので、複数年度にそもそも変えていける部分はいける。
ただ、余りにも極端な急激な豪雪ということになると、それはいかに当初見積もっても足りないから、それは補正に来ることもありますから、その問題についての繰越明許それから事故繰越しについて、このままでは上手に立ち行かないことがあるのであれば、その辺の改善も含めて、しっかりと寄り添って考えてまいります。
よろしくお願いします。
○鷲尾委員 積雪による繰越しをより簡単にできるように、柔軟な運用を求めます。
質問を終わります。
○坂本委員長 これにて小林君、稲田さん、宮下君、鷲尾君の質疑は終了いたしました。
次に、小川淳也君。
○小川委員 中道改革連合、小川淳也です。
総理、先日は本会議で大変お世話になりました。日頃の激務に改めて敬意を表したいと思います。
委員長、ちょっと質問に入る前に、お答えいただけるようであればお願いします。
私どもは、この総括質疑、基本質疑において、全閣僚の出席を求めておりません。お忙しい省務に当たっていただきたい、通告のある大臣は来てくださいということなんですが、拝見するところ、全閣僚が出席されているようです。
その経緯なり事実関係について、まずちょっと委員長に御説明をお願いしたいと思います。
○坂本委員長 これは理事会で了承を得たことでございますので、そのとおりにさせていただいております。
○小川委員 私ども野党の求めではなく、政府の都合であり、与党側の意向だということでよろしいですね。
○坂本委員長 理事会で協議をして、了承を得ております。
○小川委員 曖昧にしていただくべきことではないので。しっかりと、省務がお忙しいでしょうから、それは昨年の与野党合意なので、そこは是非柔軟に構えを取っていただきますように、改めてこの場をおかりしてお願いをしておきたいと思います。
それでは、総理、まず、昨日は国民会議第一回目の会合、おめでとうございます。参加できなかったことを大変心苦しく思っております。
消費減税に反対をされているみらいさんと与党との会合と報道に接しておりますが、何を何分程度話され、どんな成果と課題があったのか、ちょっと率直な感想をお聞きしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 昨日は、昨日の段階で御出席可能といった会派の方に御出席をいただきました。あれは十五分から二十分ぐらいだったと思います。昨日、参議院の本会議があって、そして衆議院の予算委員会に来て、参議院の予算委員会に行って、その後でしたし、また別の会議もありましたので、初顔合わせという形で、それぞれの党の考え方といいますか、今の状況を短く語っていただいたということです。
みらいさんのことについてお話しした方がいいですか。それはいいですか。
そういったことでございます。
是非ともお待ちを申し上げております。
○小川委員 重ねて、昨日参加を見合わせたことは心苦しく思っております。
ただ、会議の性格、それから改革の方向性、そして責任の所在、これが曖昧だと感じているので踏み切れなかったんですね、参加に踏み切れなかったんです。逆に言えば、それをこれから明らかにしていただく責任が総理にはあり、環境が整えば当然出席させていただく所存であるということはここで確認させていただきたいと思っています。
ちょっと手続的なことで恐縮なんですが、先日、この点、私は総理から直接お聞きしたいと、一例を挙げれば党首会談も一つの手法だということでお願いを代表質問の際に申し上げたんですが、残念ながら、その点、総理の御答弁はスルーでした。その理由と真意を聞かせていただけますか。
○高市内閣総理大臣 昨年の後半から年明けにかけまして、政府・与党としては、給付つき税額控除の実現に取り組む当時の立憲民主党を含めた野党の政策責任者を中心に、給付つき税額控除の制度導入を含めた社会保障と税の一体改革について、政府、与野党で共同開催する会議体をつくるということで協議を続けて、年明けにはおおむね合意をしていたと聞いております。
所得税も住民税も消費税も社会保険料も、これは国民の皆様にとっては同じ負担でございます。給付つき税額控除は、こうした給付と負担の全体像を把握した上で中所得、低所得の方々の負担を緩和する制度ですから、今回、給付つき税額控除と食料品の消費税率ゼロを同時並行で議論することとしました。
ですから、この間の、党首会談ですか、呼びかけを頂戴したんですけれども、そういった各党との政策責任者を中心にということで、会議体をつくることでの協議も続けて、合意があったと聞いておりましたので、スルーというよりは、まずはこの会議体を大切にしたいと思いました。
○小川委員 ちょっと、昨年来の合意の取扱いをどうするかは後で議論します。
一方、党首会談の呼びかけがなかったので私はここに来ているんですね、総理とお話合いをしたくて。それで、やはり、時に膝詰めで、小さい野党ですよ、小さい野党です、大きな与党でいらっしゃる、そのことはわきまえたいと思います。でも、時に膝突き合わせ、目を見据えて、しっかりとお互いに胸襟を開いて話し合う場というのは必要ですから、是非時宜を見てそういうこともお願いしたいと思いますし、何より、本会議でお尋ねしたことに、例えば、できることもできないこともあるでしょう、検討できることも検討できないこともあるでしょう。答弁の中身は問いませんが、スルーというのはいささか礼を失するということはちょっと苦言を申し上げなきゃいけないので、それは今後も含めて是非お気をつけいただきたいと思っています。
その上でなんですが、今回の国民会議、私が一つ慎重である理由の根本背景を申し上げます。原則として、数の大きい小さいはちょっとこの際おきましょう、与野党の第一党同士が、国会に案を提出する前に、事前に共同で政策立案をするということは極めて異例の事態なんです。その理由は、国会に案が出てきたときに、これをきちんと検証する有力な主体が国会にいなきゃいけないからなんです。
つまり、これは大連立に常日頃慎重であることとも連なる議論なんですが、与野党が事前に国会外で協議をして、共同で国会に何かを提案するというのは、一義的には慎重でなければならない。国会において検証するという役割が野党第一党には基本的に課せられているというのが、私の認識です。
しかし、時に、社会保障制度の根幹など、まさに与野党が互いに党派を超えて胸襟を開き、互いの信頼を旨として話し合わなきゃいけない課題が例外的にはあり得るんです。そして、給付つき税額控除という極めて長期的な逆進性対策についてはそれに当たり得るという判断の下に昨年の与野党合意がなされたわけです。これを前提にちょっと話を進めていきたいと思っています。
それで、中身に入る前にもう一つ、経過のことで大変恐縮なんですが、先ほどおっしゃった総理の、既にあった与野党合意は、一旦、一月の解散によって予定されていた会議も吹っ飛び、いわばリセットされた状態になっています。これを私どもの側からいえば、信義則、信頼が裏切られたと感じているわけです。
したがって、改めて呼びかけられるのであれば、その信義則が結果としてこちらは破られたと感じていることに関して、そして、そのことによって国民的論議が遅れる可能性があることに関しては、この国の内閣総理大臣として、ちょっと一言いただきたいと思っています。
○高市内閣総理大臣 解散によって信義則が裏切られたという表現をお使いでしたが、ただ、私は、一月にたしか協議会の開催を呼びかけて、その日は駄目ということであったと記憶をいたしております。これは選挙戦などに入る前でございます。ですから、解散したことについての御批判かもしれませんが、ただ、解散というのは私なりに理由もあり、それも公に説明していることでございます。
解散前にした各党との様々な協議、お約束の内容も、私も自民党総裁になりましてから、政策の責任者同士、それからまた幹事長同士などがお約束した内容もたがえてはいけないと思いながら、一生懸命自分なりに読ませていただきました。給付つき税額控除についてはそうやって協議体をつくっていく、食料品消費税率の引下げ、私どもはゼロ税率と言っていますが、こういったことにも協議の場をつくっていく、こういうお話があったことも承知をいたしております。
○小川委員 総理のお立場から見えている風景もいろいろあると理解しますが、私どもからすると、予定されていた会議が解散で吹き飛び、議会の構成は大きく変わり、そこにいる人、いない人も大きく入れ替わったために、一旦リセットして真摯な呼びかけが必要ではありませんか、ついては、その信義則を破られたと感じるワンサイドがいるのであれば、その気持ちも酌んだ上で呼びかけるのが筋ではありませんかという趣旨でのお尋ねでした。
そこに、まさに今総理が御答弁なされたように、急に入ってきたのがこの消費減税なんですね。私は、申し上げたように、給付つき税額控除は、あえて例外的に、与野党第一党同士が党派を超え、事前に協議し得るに値するほど重大なテーマだと認識をしています。
ですから、お聞きしたいのは、なぜここに急に、臨時的、暫定的な消費減税が紛れ込んだのか。これと本格的な給付つき税額控除の話は切り分けてお考えいただくことはできないか。もし切り分けてお考えをいただくということを明言いただければ、直ちにこの場で国民会議への参加を前向きに表明することも可能なんです。
なぜ消費減税の議論が急に紛れたか。そして、給付つき税額控除と切り分けて考えることはできないのか。以上二点、簡潔にお答えいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まず、食料品の消費税率ゼロにつきましては、昨年の臨時国会で、当時の立憲民主党の皆様から、中期的に食料品の消費税を下げ、もう少し長いスパンで給付つき税額控除をやると提案しているので協議したい、二年間の食料品減税は、維新の会とは一致しており、公明党とも近い、主な政党がこれだけそろえば実現可能な政策に結びつけられるので、そうした協議の場を設けてもらいたいという趣旨の御提案を何度かいただいております。
その上で、食料品の消費税率ゼロについては、選挙期間中を通じて、また選挙直前の討論会などを通じて、党派により主張も手法も様々でございましたから、これは実施に向けて検討すべき諸課題もあるという御指摘もいただきました。
ですから、これはお互い、こういう協議の場をつくろうということになっていたと私は承知をいたしております。
給付つき税額控除にしましても、それから所得税や住民税や消費税、社会保険料などもそうですが、国民の皆様にとっては同じ負担なんですね。ですから、給付と負担の全体像を把握した上でやはり中所得、低所得の方々の負担を緩和する制度、これは一緒に議論していきたいと思います。
国民会議への御参加について、切り分けていただいたらという話をいただきましたが、国民会議では同時並行で進めるということにいたしましたので、例えば給付つき税額控除の議題のときに出ていただいても結構かと思いますし、また、政策担当者の方から御党の方にお話しに上がらせていただきます。
○小川委員 給付つき税額控除のテーマだけの部分的参加ということは、ちょっと今、胸に留めさせていただきたいと思います。
いずれにしても、これは極めて長期的な逆進性対策であり、なおかつ本格的な政策論議です。それから、一年、二年、食料品、あるいは、各党、主張は様々なんですが、時限的に消費減税を行うというのは、経済対策の側面だったり、あるいは物価高対策の側面だったりする臨時異例のものですから、これを並行で議論する、あるいは同じ場で議論するということ自体に違和感を感じているのは依然変わりません。そのことはちょっと申し上げておきたいと思います。
その上で、切り分け参加の可能性について今言及いただきました。
もう一つ端的にお答えいただきたいんですが、消費減税はまさに選挙の中で突然出てきたと、私の受け止めなんですが、自民党の中から、高市総裁の下で。これは、選挙の勢いで口が滑りましたでは済まないので、国民の期待は極めて高い話であると思う。もちろん反対意見もあると思いますよ。
本気だと、食料品の消費減税は必ずやります、必ずやる前提の会議です、絶対にやる決意ですと。課題を整理、検討を加速というところまではお聞きしています。やります、やり切ります、必ずやります、絶対にやります、やらないという選択肢はありませんという明快な御答弁をいただきたいんです。
○高市内閣総理大臣 ちょっと、口が滑ったという言い方をされても困るのですが、昨年十月の日本維新の会と自由民主党の連立政権の合意書にも入っております。それから、選挙のときの自民党の政権公約にも入っております。政権公約を作るまでには、それこそ、各部会長そして政調会長、苦労して、自民党の中で、政調審議会、総務会までかかって、党議決定をいたしております。私個人の考え方ではございません。
ですから、これを掲げた自民党、そして日本維新の会はもちろん、政府としてもこれは責任を持ってやっていくという決意でございます。
○小川委員 事実上、やるという断言と受け止めました。
もう一つ、総理がかねてからおっしゃっていることで、野党の理解が得られれば夏までに整理するという点についてお聞かせいただきたいんです。
私ども中道は、食料品に関しては恒久減税を主張しています。それから、みらいさんは減税そのものに反対です。国民民主さんは一律五%、減税を主張しています、食料品に限らず。それ以外、当然私は、今後、立憲、公明、そしてその他の中小政党まで含めて広くお呼びかけをいただいてこその国民会議だという思いを持っていますし、だとすると、意見は更に分かれていくわけですが、どうやってこの異なる意見の野党を集め、どのように誰が意見をまとめていくつもりでこの国民会議を開催されているのか、ちょっとその点、お聞かせいただけませんか。
○高市内閣総理大臣 確かに、党派によってその主張が様々であるということは承知をいたしております。様々な論点があるからこそ、消費税というのは非常に私は重要な税だと思っているんですよ、だからこそ、それぞれの課題をきちっと議論をして、それで解決策を見出していきたい、そういう思いでございます。
御党におかれまして、給付つき税額控除の方、これは参加をいただけそうな雰囲気を先ほど感じておりましたけれども、消費税率につきましても、御党独自のお考えがあって、こういう課題があるよとか、こういう解決策があるよというのでしたら、是非ともフルで参加をしていただけたらと思っております。
○小川委員 お気持ちとしては受け止めたいと思います。
それで、ちょっとその前に、国民生活が逼迫している、あるいは物価高に苦しんでいるというのは、緊急、喫緊の課題ですよね、一方で。それで、夏までに結論とか、それから法案提出とか、そして法案審議、採決、施行期間、準備期間。かねてから総理は、レジの問題も含めてかなり御心配されていらっしゃいました。となると、このペースでいくと、実施は来年以降ということが順当ではないかと拝察をしています。
この点に関して言うと、私は、野党間にいろいろな意見があるし、それから、それを丁寧に取りまとめたいという総理の御意向も分かる。分かるが、国民生活の逼迫度合い、緊急度合いを考えると、すぐにでも、これは難しい話じゃないので、いろいろと善後策の検討は必要ですよ、しかし、法的には、数字の八を、食料品にかかる税率八%をゼロと書き換えれば済む話ですから、直ちに法律を出していただきたいという気持ちもあるんですよ、この巨大与党の責任においてですね。
その点、いかがですか。急ぐ、国民は待っていられない、その点の総理の御認識、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 あくまでも謙虚に丁寧にということで、数の力におごらず様々な御意見を聞くということは必要だと思います。与党の数をもっていきなり法律案を提出してというのではなくて、本当に消費税というのは、子育て支援ですとか、それから私たちが年を、もう私は年を重ねていますけれども、まだお若いですけれども、年を重ねていった上で必要な福祉であったり、障害者福祉であったり、いろいろなことを考えると、これは大事な税なんですね。それを一時的にでも引き下げる、若しくはゼロ税率にするということになりますと、これは様々な論点、当然出てくるでしょうよ。
でも、これはやはり大事な税だからこそ、多様な意見も伺いながら、課題があったらしっかり潰していく。数に任せて今すぐ法律案を出して、提出してということは、これは乱暴だと思います。
やはり、給付と負担、それから社会保障の持続可能性、今の物価対策、いろいろなことを考えました。そうすると、去年の、御審議いただきました令和七年度補正予算、徐々に、順次、去年から始めたガソリンや軽油の値下げもあれば、今年の一月から始まった電気・ガス料金の値下げもありますけれども、ただ、重点支援地方交付金、これは地方自治体によって、まだこれからとか、また四月にかかるとかいうところもあります。ですから、必要な物価高対策で緊急性のあるものについては打たせていただきました。
それで、また厚かましいお願いをしなきゃいけないんですが、令和八年度予算、これは高校の無償化も入っています、そしてまた学校給食費の無償化も入っています。様々な対策をこれから打っていきますよ。でも、その中で、それでもまだちょっと、食品に関してはこれからも急激に下がるという見通しが立たないものですから、だから、これは皆様のお知恵はいただきながら、この夏までにもし意見がまとまったら、できたら臨時国会、早めに法案を提出させていただきたいと。
それから、レジの問題もありましたけれども、これは経済産業大臣、かわいそうでしたけれども、この間指示をしまして、いろいろな消費税率に対応できるように、例えば、この先、感染症が蔓延して急にやはり対応しなきゃいけないとか、大災害が発生した、そういったときに、日本のスマレジ、〇と八と一〇でしか設定できないとか、改修するのに半年から一年かかる、これはまずいでしょうと。だったら、今からでも、これを改修するための予算、経産省にありますので、これを使って対応してください、これに活用できる予算がありますので、すぐにでも取っかかってくださいという指示を出しました。できるだけ早くこれを実施に移せたらいいなと希望していますので、よろしく御指導くださいませ。
○小川委員 とにかく国民生活は逼迫しているので、私は急ぐべきだと今でも思っています、この点に関しては。しかし、今まさに総理がいみじくも、国民生活への不安、懸念はあるんだが、よく意見を聞き、丁寧にまとめたい、ここに関してはそうおっしゃった。
まさに予算審議のことを伺いたいんですが、とにかく、もう一回ちょっと確認させてください。
この消費減税に関していろいろな党のいろいろな意見は聞くが、消費減税をやらないという可能性が残る会議ではないと。いずれにしてもやる、消費減税はやる、やらない可能性を残した会議ではないということだけは、今後の参加、不参加の一つの重要な材料になりますので、ちょっとそこを断言していただけませんか。
○高市内閣総理大臣 昨日の会議でも申し上げたんですけれども、二年間に限り、飲食料品に限り、特例公債を発行しないことを前提に、飲食料品の税率を、消費税率をゼロにしたいという私の思いを伝えました。
その上で、反対されている政党もありますけれども、様々な御意見を聞きながら、これはやっていきたい。先ほど自民党の委員が質問したような課題もありますよね。ああいったものも、皆さんが心配しないような状態で、でもできるだけ速やかにやりたい、そういう思いでおります。
御参加をお待ちいたしております。
○小川委員 ひとまず受け止めさせていただきました。
それでは、一方、同じように慎重に審議しなきゃいけないのが、やはり予算なんですよ、この予算案なんです。これに関しては総理はしきりに、年度内成立に御協力をとおっしゃる。お気持ちは分かりますし、できる協力はしなきゃいけないと私どもも思っています。
一方、総理がこの時期の解散を決断した時点で恐らく、私が想像するに、国会召集は大幅に遅れますから、当然。そして、必要な審議時間、どれだけ頑張るとしても一定程度必要ですから、新年度当初は、当面、暫定予算でしのぐしかないと決断した上での解散ではなかったかと私は想像するんですが、ちょっと、当時どういうお考えだったか、お聞かせいただけませんか。
いずれもちょっと答弁は簡潔にお願いします。
○高市内閣総理大臣 今、令和八年度予算を、できる限り国民の皆様の生活に影響が出ないように早くお認めいただきたいということを前提にお願いを申し上げているところでございますので、暫定予算について語らせていただく段階ではないと思っております。是非とも御協力をお願いいたします。
○小川委員 総理、おっしゃり方は極めて丁寧なんですが、言っている内容は極めて強硬なんですね。
あえて言うと、この国会日程は与野党合意の下にできたものじゃないんですよ。総理の解散判断によってできた日程なんです、やむを得ず。それで、総理が御自身の判断でやられた結果、時間が足りなくなったから国会の審議時間を省いてほしいは、まさに御自身がおやりになったことの国会への責任転嫁だと私は受け止めているんです。そこを謙虚になっていただきたいんですよ、そこを、まさに。
ちなみに御紹介しますが、私、本会議で指摘したでしょう。この時期の解散というのは極めて異例なんです。四十年近く、この国にはなかった。直近は一九九〇年です。
時間があれば総理に自らお答えをいただきたいんですが、当時、総理大臣は海部俊樹さんでした。一月二十四日の解散、二月十八日の投開票、そして国会召集は二月二十八日。そして、予算は四月の六日に審議が開始され、衆議院は五月の十日まで、参議院の成立は六月の七日。実に九十九時間の審議時間を確保し、そのうち野党の質疑が九十三時間。九三・九%は野党の質疑時間だったんです。これが、この時期に解散を強行した総理大臣が後にやった節度であり、ルールであり、マナーだったんですよ。
それを踏まえて、もう一回、総理、私どもも協力しますよ、協力しますが、必ずしも年度内成立を前提に物事を強行していくことはないということはちょっと断言いただけませんか。
○高市内閣総理大臣 予算審議の方針を含めて、国会の運営については国会でお決めいただくことだと考えております。
その上で、国民生活に支障を生じさせないよう、野党の皆様にも御協力をお願いしながら、令和八年度予算について何とか年度内に成立させていただけるよう、国会での御審議に誠実に対応してまいりたいと思っております。
○小川委員 まさにその誠実を中身で実質化してください。
念のため聞きます。審議時間を一定確保するために、土日の審議、早朝時間、夜間、そして報道で言われているような分科会の割愛、これについて現時点で総理はどうお考えになりますか。
○高市内閣総理大臣 国会の開催時間、委員会の開催時間、これは国会においてお決めになることだろうと思っております。お呼びがあれば私は参ります。
○小川委員 私どもも、十分な審議時間を確保したいという基本的な欲求があります、重い責任感がありますが、やはり土日、早朝、夜間は、これは私たちだけのことでは済まないので、政府職員や秘書さん、党スタッフ、あらゆることに影響するので簡単ではない、私は現状、そう認識をしています。
それで、もう一つ重要なお尋ねが、私は本会議場で、是非、国民生活に支障のあることについては暫定予算に幅広く盛り込みましょうという御提案をしました。
それには、給食費の負担軽減、それから高校の無償化、こういった国民生活に重大な支障を来し得る政策で、かつ、党派的対立の少ないもの、これは、暫定予算は通常、骨格ですから、必要最小限の事務的経費ですから、通常の暫定予算の概念には当てはまりませんが、それでも、こうした国民生活に関わりのある、深い、重大な影響を及ぼし得る政策経費について盛り込むことを積極的に公認し、肯定し、容認し、そのスピーディーな審議、そして採決環境を整えることに全面的に協力したい、ここまで申し上げました。これに対する答弁も実はスルーだったんです、本会議場で。
この点、改めて総理の誠意を、私の提案に対する総理の誠意を改めて示していただけませんか。
○高市内閣総理大臣 もし本会議で答弁漏れがありましたら、それはおわびいたします。
全ては国民の皆様の安心のためにという思いは、与野党の皆様共通だと思っております。その本会議で御提案をいただきました暫定予算の在り方についての一般的な議論を妨げるような意図はございません。
○小川委員 もう一回聞きますよ。
これは私からの見え方なんですけれども、総理は、国民生活に支障を来してはならない、その安定を願う、それは私も全く同じ気持ちです。一方、国会とは、異論を含めて様々な議論を重ね、その記録を後世に引き継ぐ、つまり、時々の政府の都合によって国会審議の時間や質が容易に伸び縮みしてはいけないという重みのあるものであるという、両方とも国家にとっての価値なんです。国民生活は極めて大事、そして国会審議は極めて尊重されるべき、両方ともこの国にとっての価値だから、だからこそ、私も悩んでいるし、総理も悩んでおられるわけですね。
その一つの解決策が、申し上げた暫定予算の拡張なんです、そして本体予算の慎重審議なんです。なぜなら、本体予算にはこういうものも入っているんですよ、防衛増税も。そして、防衛費を増大させるための所得増税も入っているんです。こういうものと学校給食や高校無償化を同じ土俵で、同じスピードで議論しろということに無理があると思いませんか。
○高市内閣総理大臣 国会運営の在り方については、これは国会でお決めいただくことだと思っております。私どもは誠実に対応してまいります。
○小川委員 その誠実という言葉が言葉だけであってはならないと、何度も申し上げているんです。
事実上、今、政権内に、私が勝手なことを申し上げるのもなんですが、総理に物を言える人は減ってきていると思いますよ。総理の意向がないと国会対策といえども勝手なことはできないと思っている方がほとんどです。心の中ではいろいろでしょう、恐らく。従来の慣例を大事にしなきゃな、国会審議は慎重にやるべきだよな本来はと、心の中で思っている人は多数いると思います、与党の中にも。でも、総理がそれを認めゴーサインを出さないことには身動きが取れないのが今の与党じゃないかと私は想像しています。だからこそ、総理のその誠実という言葉が言葉だけで終わらないことを心から御期待を申し上げたい。
改めて、ここは速さと慎重さをしっかり切り分け、国会は追認機関でも下請機関でもありませんから、国民生活の安定と国会の機能と品位を両立すること、それは、暫定予算を拡張し本予算を慎重審議するという解しかないんです。そこに対するきちんとした総理の御見識、言葉だけじゃなくてしっかりとお示しをいただくよう、改めて明快な答弁を求めます。
○高市内閣総理大臣 予算委員会の運びにつきましては、予算委員長を始め与野党の予算委員会の理事の皆様が一生懸命御議論いただいて、また、議院運営委員会や、あと国会対策委員会、各会派の委員の皆様がいろいろ御議論をいただいていると思います。心から感謝を申し上げます。
ただ、私の方から、国会の運びについてこうしてくれとかああしてくれとか、そういったことを申し上げているわけではございません。
○小川委員 坂本委員長、ということだそうですよ。
是非、委員長、与党側が言っていることも一理あると認めますので、私どもが言っていることも是非よく酌んだ委員会運営をお願いしたい。この場をおかりしてお願いしたいと思います。
○坂本委員長 質問を続けてください。理事会の協議に従って進めております。
○小川委員 総理、最後に。
これは必ずしも鬼の首を取ったように目くじらを立てるつもりはありませんが、党内に約一千万円のギフトを提供した問題について、違法だとか何だとかということはあるんですが、ちょっとおいておきましょう、総理から率直なところをお聞きしたい。
実は総理は、これもこの場でもう公にしてもいいと思うんですけれども、私も総理からギフトをいただいたことがあって、それは、当時、与野党政調会長同士のときに、奈良のおしょうゆの小瓶をいただいたんですよ。おいしかったです。恐らく、どうでしょう、値段を勝手に言うのもなんですが、何百円なのかと受け止めています。もっと高いんですか。(高市内閣総理大臣「千円はした」と呼ぶ)あっ、千円はした。そうですか。それで、私はありがたいなと思ったので、たしか讃岐うどんか何かをお返ししていると思うんです。それぞまさに社交なんですよね、ある種の社交なんです。
今回のその三万円、三百人、合計一千万円というのは、少なくともこれは認めてください、違法かどうかはおいておいてですよ、庶民感覚、国民の金銭感覚からはやはりかけ離れた行為でしたよね。
○高市内閣総理大臣 違法ではございません。それは私もよく調べた上で対応いたしております。受け取る側も違法ではございません。
ただ、恥ずかしいですが、昭和の中小企業のおやじ、社長みたいなところがまだ私にもあるのでしょう、選挙が終わった後、たくさんの国会議員、様々なグループの方から、小分けにしてでも、宴会というんですか、夕食会というんですか、そういったお声がけもございました。やはり、若い議員とか今度戻ってきた議員とか、そういうのを総裁としてねぎらってほしいというような連絡もたくさんいただきました。
でも、私は、皆様御承知のとおり、飯会苦手な女です。なかなか、御飯会の方がお金がかかるといったら、私のセキュリティーが確保できる場所で、個室レストランで何十回にも分けてやるといったら、それはせこい話になりますけれども、でも、何らかの気持ちはお示ししたいなという中で、ぎりぎりの判断でした。
金額についても、もう表に出ちゃったので、情けない話でございますが、結婚式のお祝儀を参考にしました。大体三万円ぐらいなのかなと思いました。
以上です。
○小川委員 もうちょっと率直にお述べいただきたかったです。
それから、名義ですよね。やはり、党支部であれば、名義は高市早苗ではなく、自民党奈良県第二区総支部とすべきでした、名義もね。であれば、なお議論は少なかったのではないかと思います。
ちなみに、もうこれで最後にしますが、自民党奈良県第二区総支部の寄附のお願いの文書を見ると、高市早苗の政策に共鳴し、活動費の御協力をいただける会社関係者は政党支部に下さいと書いてあるんです。高市後援会、資金管理団体は、高市早苗の政策に共鳴し、活動費の御協力をいただける場合は高市後援会、資金管理団体に御入会くださいと書いてある。つまり、同じことなんですよ。
だから、時によって責任は党、評価は私と都合よく使い分けることは政治不信につながります。総理の誠実さとか自己規律に関わる問題ですので、もうこれは答弁は求めませんが、指摘をし、改めて総理の日頃の御尽力に敬意を表して、質問を終えたいと思います。
ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、岡本三成君から関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岡本三成君。
○岡本(三)委員 よろしくお願いいたします。中道改革連合政調会長の岡本三成です。
本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
高市総理、改めまして、総理御就任、誠におめでとうございます。私は、選挙は勝ち負けですけれども、政策は勝ち負けではないというふうに思っています。国民生活にとってよりよい御提案をさせていただくことができれば、総理はトップリーダーとしてそれをしっかりと受け止めてくださり、実現してくださるというふうに期待しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
総理は、施政方針演説でこうおっしゃいました。日本と日本人の底力を生かし、力強い経済政策と力強い外交、安全保障政策を推し進めるべく、広範な政策を本格的に起動させますと。とても重要なことだと思います。
したがって、今日はこの実現に貢献できるような質問、提案をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
まず初めに、総理に現状の日本経済の認識を確認させていただきたいと思います。
パネルの一を御覧ください。
経済力を推し量る典型的な経済指標はGDPです。そして、我が国の現在のGDPのランキングは世界第四位、国際的には我が国は経済大国だという認識を受けています。間違いありません。
しかしながら、個人の豊かさ、そして個人の生活水準を測る経済指標は、一人当たりのGDPです。これ、右側を御覧になっていただきますと、残念ながら、我が国の一人当たりGDPは世界第三十八位です。先進国の中で我が国よりもGDPが少ない国にも抜かれておりまして、一人当たりの豊かさ、そして生活水準ということを考えますと、決して強い経済の国とは現状言うことができないのかもしれません。
そこで、今回のこの予算案が仮に通ったとして、政府が目指している政策、とりわけ経済政策が実現したときに、この左側のGDPに貢献するだけではなくて、右側の一人当たりGDP、とりわけ働く方々の賃金が確実に上昇していくという、その仕組みづくりまで政府で是非取り組んでいきたいということを期待しています。
よく、日本は生産性が低いから駄目なんだと言う方がいらっしゃいます。けれども、本当にそうなんでしょうか。
パネルの二を御覧ください。
このパネルの二は、OECDの統計を基にいたしまして、厚生労働省が作られたグラフであります。左側が、労働生産性。過去三十年間、主要国、アメリカ、日本、イギリス、ドイツを比べましたときに、一番生産性が伸びているのはアメリカ。一九九五年と比べまして五〇%伸びています。そして、この五か国の中で二番目に生産性が高いのは、我が国日本です。三七%伸びているんですね。その後ろにイギリス、ドイツ、最後はフランス二五%とつながっています。
実は我が国は、働く方、経営者の皆さん、様々な努力があって、労働生産性はそこそこ高いです。けれども、この右側を御覧になってください。生産性が高いにもかかわらず、実質賃金はどうか。生産性が伸びている国は、それに対応して、すべからく実質GDPが伸びています。例えば、イギリス、アメリカ、過去三十年間で約四〇%アップ。フランス、ドイツは、日本よりも生産性が低くても二五%アップ。そして、残念ながら我が国はほぼゼロです。私は、ここにこそ本質的な問題があるというふうに思っているんですね。
これは、エピソードとしては、例えばサービス業界が生産性が低い、あるかもしれません。ただ、エビデンスとしては、我が国全体としては生産性は低くないんです。この問題は、生産性が低いから実質賃金を上げられなかったということではなくて、生産性が高くても上げてこなかった歴史、これを今後どのように変えていくかということが大切なんですね。
もし、過去四半世紀の中で、実質賃金が上がっていれば、消費に回ります。国内消費に回っていれば、国内の設備投資が増えます。設備投資は乗数効果が高いですから、国内企業の利益につながっていきます。とりわけ中小企業、サービス産業にも回っていき、それがまた雇用につながり、賃金につながり、賃金は上がっていた可能性が物すごく高いというふうに思っているんですね。
総理、まず初めに総理の御認識を伺います。労働生産性が上昇しているにもかかわらず、主要国で残念ながら我が国だけが実質賃金が上がっていない現状を、総理はどのようにお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 我が国では、長年のデフレの中で、企業部門がコストカットを行ってきた結果、収益の増加に比べて賃金が抑制されて、実質労働生産性と比較して物価上昇を上回る賃上げが進んでこなかったと承知しています。
他方、足下では賃上げ率が二年連続で五%を上回るなど、長く続いたコストカット型経済から、その先にある新たな成長型経済へと移行する段階まで来ていると思います。実質賃金で見ると、その伸びは、政府経済見通しでお示ししましたが、令和六年度にプラス、令和七年度及び八年度もプラスとなる見通しです。
いろいろやはり見ていますと、国内投資、これが物すごく弱かったというところも、さっきおっしゃったような、いい循環が起きてこなかった、そういった原因だと思います。
とにかく、しっかりと国内投資を増やして強い経済をつくって賃上げの原資を生み出すということと、物価高対策を着実に実施するということで、物価上昇を上回る継続的な賃上げ、これを実現したいと思っております。
○岡本(三)委員 では、生産性の上昇とともに日本がかち取った企業利益はどこに行ったのかということを確認させていただきたいと思います。
パネルの三を御覧ください。
これは、この三十年間、よく失われた三十年間と言われますけれども、何が失われたかということを確認させていただくために御覧になっていただいているパネルの三であります。これは、財務省の法人企業統計年報から取ってきておりまして、大企業も中小企業も含んだ数字であります。
今世紀に入りまして四半世紀、日本の企業の経常利益は五倍になっています。そこそこもうかっているんですね。この五倍になった経常利益を活用して、株主への還元、配当金を中心とした還元、八倍になっています。五倍もうかったお金に更に輪をかけて、株主に八倍払っています。
その中で、企業ですから将来のために投資をしなければいけないので、研究開発、設備投資が必要なんですけれども、何と、二十五年間で将来のために設備投資されたその金額は一・三倍、たったの三〇%です。更に残念なのは賃金、この二十年間で増えた金額、一・〇八倍、八%です。
今世紀に入って、企業業績は、大企業、中小企業、とりわけ大企業、五倍もうかっています。株主に八倍払っています。にもかかわらず、社員の方には八%しか払っていないんですね。ここに実は最大の問題があると思っています。
私は、経営者の方を責めているわけではありません。なぜならば、欧米と違って、経営者の方は、例えば株主にいっぱい配当したからといって、ボーナスが何億円ももらえたりしません。経営者の方は、社員の方の雇用を守りたかったんですね。その上で、しっかりと内部留保と思ってこういう形を取ったところ、結果としてこういう悪循環に陥ってしまった。このかけ違えたボタンを今後どうやってかけ直していくかということがすごく大切だというふうに思っています。
実は、この歴史の中で様々な思いが社員の方そして企業経営者の方にあったことは分かりますけれども、これを大きく変えたいという思いで、総理御自身が、この予算案が成立した後に危機管理投資や成長投資をやっていこうとされて、十七分野から、これはシナジーが利いて広がると思います。成功する可能性も高いと思います。
けれども、その結果、可能性として、その業界や企業はめちゃくちゃもうかるけれども社員の給料は全く増えないという可能性、もちろんあります。これをどうやってリンクをつけて、政府がやろうとしている危機管理投資や成長投資が、会社や業界の企業利益を超えて、もちろん株主に行ってもいいです、けれども、社員の方の給料にしっかりと回るかということを担保していくことも、大きな政治の責任だというふうに思うんですね。
実は、金融庁と東京証券取引所が二〇一五年に日本版のコーポレートガバナンスの改定をやっています。かなり功を奏しました。その結果、株価が大きく上昇した、そのドライバーになっています。
けれども、本来、コーポレートガバナンスというのは、株主に対してどれぐらい優遇をするかということではなくて、ステークホルダー、株主、顧客、社員、企業に関わる全ての方々に対する利益配分をどのように適切に行っていくかということが本質だというふうに思っています。
そして、総理御自身も、実は施政方針演説の中で、コーポレートガバナンスの在り方を見直し、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業への投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させていきますというふうに述べられていらっしゃいます。
日本は、自由経済、資本主義の国です。けれども、例えばフランスは、日本は労働分配率がこの二十二年で一〇パー落ちていまして、今、六〇パーぐらいです。フランスは、労働分配率の目標が法律になっています。他国では、労働分配率を公表することを義務づけている国もたくさんあります。
今、圧倒的な人手不足の時代で、社員の方をどう優遇するかということが実はその会社並びに日本経済に大きなポイントになっているときに、総理御自身、コーポレートガバナンスをどのように深化させて、そして、単に企業がもうかるだけではなくて、働く方の賃金に確実に結びつくように、どういう戦略をお持ちなのかということを教えてください。
○高市内閣総理大臣 我が国のコーポレートガバナンス改革は、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る観点から推進してきたものでございまして、必ずしも賃上げや労働分配率の向上を直接の政策目的としたものではないのですが、企業の持続的な成長の実現のためには、株主のみならず、従業員を始めとする様々なステークホルダーと適切に協働するということが求められます。
こうした観点から、企業が自社の成長段階を考慮した上で、成長により得た利益を、株主への還元とともに、人的投資などの成長投資に適切に振り向けていくことは重要です。
現在、コーポレートガバナンス・コードの改定に向けた検討を進めておりますけれども、政府としても、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させてまいりたい、こう考えております。
○岡本(三)委員 総理、ありがとうございます。
更問い、念のためにさせてください。
ということは、確かにこの成長投資の中で企業業績も上がっていくけれども、それがしっかりと社員の方に還元されるように、これまでも賃上げ税制等もやってまいりました、太陽政策です。けれども、必ずしもそれが功を奏し切れなかったところもあります。ということは、ある程度の北風政策というか、それが一義的には北風でも、日本経済全体にとっては太陽政策だと思いますので、ということは、企業業績等が社員の方の賃金に回るような形もガバナンスコードとして今後形作っていくような姿勢でいらっしゃるという認識でよろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 人的投資、非常に重要だと考えております。
そして、やはり従業員も、例えば物づくりの企業であったりサービス産業であったりしたら、従業員もお取引先もお客様なんですね。だから、従業員の方の所得が増えれば、それでまた需要も増えますよね、物を買います、そうするとまた事業者がもうかります。また、賃上げや研究開発投資、設備投資にも結びつく、関連業者ももうかっていくというようなことで、非常に経済のパイを大きくしていくことにもなります。
それから、やはりそういう企業というのは高く評価される、そういう社会的な風潮をつくっていきたいと考えております。
○岡本(三)委員 総理、御期待申し上げます。よろしくお願いいたします。
その上で、今、圧倒的な人手不足の時代ですから、もう基本の待遇は正社員待遇という時代になってきているのではないかと思います。また、企業のガバナンスコードを変えるときに、例えば定年になった瞬間に再雇用は嘱託扱いになり、昨日と今日でその方の能力は全然変わらないのに給料は三分の一というのも、今の時代に本当にふさわしいのかという問題意識も持っています。
ですから、そういうところもしっかりと流れをつくっていくような政治のリーダーシップを是非御期待申し上げたいと思います。
その上で、中小企業の賃上げには別の形の支援が必要だと思っているんです。なぜならば、多くの中小企業は払いたくても払えないというところが多くて、その最大の理由は、価格転嫁がやはり進んでいないことです。
今年の一月から取引適正化法が施行されています。チャンスだと思います。
今、価格転嫁率は約五三%。これは、仕入れ値が百円上がったのに売値は五十三円しか上げられないという状況で、どんどんやはり中小企業の利益は下がってしまっているんですね。法律でもしっかり取り締まろうということで、公正取引委員会の方に頑張っていただいていて、この予算の中に、公取の陣容を百十人ぐらい増やすという予算も入っています。私はもう、五百人ぐらい増やしていただいていいんじゃないかと思っているんですが。是非、公取もしっかりワークをさせながら、中小企業庁とともに、取引相手である一般的な売り先、大企業との価格交渉もしっかりと目を配っていただきたいというふうに思っているんです。
加えて、公的部門で働いていらっしゃる方の賃金。例えば、地方公務員の方の給料、これは地方の企業の賃上げの大体ベンチマークになっています。なので、公務員を敵みたいな風潮が以前はありましたけれども、今、国家のために働いてくださる方なんというのは本当にありがたい皆様で、地方の公務員の方の給料にも是非、目配り、そして実際、大幅な賃上げをお願いしたいと思っていますし、これまでも総理御自身が取り組んでくださっている、介護士や保育士等のエッセンシャルワーカーの方々、こういう方々の賃上げも、やっていただいていますが、これまで以上に、それこそ民間を引っ張るぐらいの勢いで賃上げをしていただくということを是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○赤澤国務大臣 雇用の七割、付加価値の五割を占める日本経済の屋台骨である中小企業、小規模事業者が持続的な賃上げを実現していくことが、我が国の経済成長にとって極めて重要であることは、委員御指摘のとおりであります。
まずは、払おうと思っても払えないという御指摘、まさにあったとおりで、中小企業等が賃上げの原資を確保できるよう、本年一月に施行された取適法、振興法の着実な執行、あるいは、価格転嫁、交渉等の状況を整理した発注者リストの公表、取引Gメンを通じた実態把握など、価格転嫁、取引適正化を徹底してまいります。
また、地域経済に大きな影響がある、これも委員御指摘の官公需における価格転嫁、取引適正化も重要でございます。物価や労務費の上昇を踏まえた必要な予算の確保、重点支援地方交付金の活用、スライド条項や期中改定の徹底など、積極的な取組、国の各機関や自治体に働きかけてまいります。
その上で、中小企業、小規模事業者の稼ぐ力を抜本的に強化するために、企業の成長や生産性向上、省力化に向けた設備投資支援、事業承継、MアンドA等による事業再編、経営改善や事業再生に取り組む中小企業への金融支援、プッシュ型による伴走支援の体制強化、さらには委員御指摘のあった公取の体制強化、あらゆる施策を総動員してまいります。
このような取組を通じて、現状維持ではなく、変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移し、筋肉質な強い中小企業への行動変容を促してまいります。
○高市内閣総理大臣 済みません、答弁漏れになってしまいまして。
地方公務員の給与についてもお尋ねがございました。
国家公務員や民間給与との均衡を考慮して、近年、引上げ改定がなされております。適切な給与改定に取り組んでまいります。
また、介護人材、あと保育士の処遇改善も重要で、介護人材は、令和七年度補正予算による緊急的な対応に加えまして、令和九年度の定例改定を待たずに令和八年度介護報酬改定を行いまして、介護職員について、定期昇給込みで最大月一・九万円、プラス六・三%の賃上げが実現する措置を実施します。保育士等につきましては、令和七年度補正予算において、令和七年人事院勧告を踏まえたプラス五・三%の改善を実施して、令和八年度予算においてもこれを反映しております。
○岡本(三)委員 午前から私、午後もまたバッターに立たせていただきますけれども、財務大臣に質問するつもりでした、為替のこと。これは、水準のことをお伺いするつもりはありません。
御存じのとおり、輸入物価の上がっている最大の理由、物価高の理由は為替なんですけれども、実は、厚労省の数字で、賃上げができない最大の理由は円安だという資料があります。要は、輸入物価が上がっているから、エネルギー代や資材価格が上がって、企業の業績を下押ししてしまって、ただ単にお買物するときに輸入物価が問題になっているんじゃなくて、賃上げを阻害しているのも円安だということですので、このことも含めまして、また午後に財務大臣に……(発言する者あり)一分あるんですか。済みません、ありがとうございます。
財務大臣、では、為替の水準についてお答えできないのは分かっています。けれども、構造的な円安を転換するために、例えばエネルギーだけで二十六兆円、毎年、円が出ていっています。例えばデジタル赤字だけで七兆円出ていっています。構造転換をして日本を強くするということに関しまして、財務大臣の御見解を是非お伺いしたいと思います。
○坂本委員長 財務大臣片山さつきさん、申合せの時間が迫っておりますので、簡潔に御答弁をお願いいたします。
○片山国務大臣 まさに、今回御提出している予算案につきましても、全て強い経済をつくるという意味で、総理もよくおっしゃっているように、こういった為替の変動に左右されないような強い経済ということは、まさに御指摘の点を含んでいると思います。
御承知のように、私の立場にありますと直接水準に言及はできないんですけれども、御心配いただいている変動の問題につきまして、非常に今、動向について高い緊張感を持って注視をしておりますし、日米間の連絡も極めて密にしておりますので、御心配のようなことがないように、しっかりと市場と対話をしてまいります。
○岡本(三)委員 ありがとうございました。
終わります。
○坂本委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後零時一分休憩
――――◇―――――
午後一時開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。岡本三成君。
○岡本(三)委員 ありがとうございます。
総理、閣僚の皆様、午後も引き続きよろしくお願いいたします。
午前の質疑の最後にこのグラフを御覧になっていただきまして、これまで三十年間、企業業績はよかったけれども、残念ながら賃金には回っていなかったということを確認をさせていただきました。
そして、今回、高市政権の中で取り組んでいただこうとしている危機管理投資、成長投資、これは是非うまくいくように尽力をお願いしたいし、お手伝いさせていただきたいんですけれども、それがうまくいったときに、それがしっかりと賃金に回るようなガバナンスコードについても今後具体的に政府としてお取り組みいただけるということも確認させていただきました。
その上で、株主にも当然、配当等が行きます。もし、国民の多くが直接的に株を持っていれば、賃金も上がる、そして政府の様々な政策で株価も上がったときに、株を持っていれば、そこからの配当や株価の上昇からも恩恵を受けられる、いい流れになればいいなと思っています。
新NISA等の拡充がありまして、証券業協会の今の調査では、成人の方のうち約二四%、四人に一人が株式や投資信託をお持ちです。かなり上がってきました。けれども、別の言い方をすると、四人に三人は、株価が上がっても自分の生活には何の恩恵もないんですね。ですから、これをどういうふうに好循環をつくっていくか、株価の上昇が、欧米のように、一人一人の生活、その基になっていくようにしていくかということは非常に大切だと思っています。
総理は、施政方針演説の中でこういうふうにおっしゃっています。貯蓄から投資に向けた資産運用立国の取組を深め、国民の皆様の安定的な金融資産形成を促しますとおっしゃっています。大切です。
企業がもうかる、そして設備投資、研究開発にお金を回してもらう、賃金もしっかりと上げた上で、株上昇そして配当金の恩恵もそれぞれの個人の方に、家計に受け取っていただきたいと思っているんですが、具体的にどのような戦略をお持ちでしょうか。
○高市内閣総理大臣 政府としては、強い経済の実現を通じて、物価上昇に負けない賃金上昇を目指していますけれども、そうした努力と併せて、資産運用立国の取組を深めて、賃金以外の所得を含めた国民所得の向上につなげていくということも重要な課題だと思っております。
これまでの取組によって、足下のNISA口座数が二千八百万に達するなどの成果を上げていますが、令和八年度税制改正では新たにこどもNISAを導入することといたします。
今後とも、より多くの国民の皆様が安定的な金融資産を形成できるような環境を整えてまいります。
また、資産運用立国の取組によって企業価値が向上した場合、年金積立金への好影響を通じて、直接株式を持たない皆様にも大きな効果がありますので、資産運用立国の取組を進めて、より多くの皆様が成果を実感できるようにしてまいりたいと考えております。
○岡本(三)委員 直接的に株をお持ちでない方が今四人に三人いらっしゃって、けれども、間接的には年金運用の恩恵を受けることはできる、そのとおりだと思います。けれども、GPIF、年金運用法人のお金が、実際に年金としてお受け取りいただくのは、多分数十年後の先の皆様です。現役の皆様が受け取れる可能性は高くないという現状において、様々な施策を講じていただきたいと思っているんです。
昨年の特別国会の予算委員会で私、立たせていただきまして、総理と片山財務大臣に、政府系ファンド、ジャパン・ファンドを御活用いただいたらどうですかということを申し上げました。
あの趣旨の一つは、もし、そこでしっかりとした運用益が出てきて、それを国民に還元するような仕組みをつくることができれば、直接的に自分では株に投資をされていない方も、様々な経済成長の恩恵が自分に直接返ってくるというふうな仕組みづくりにもなるというふうに思ったからなんですね。
あのときに総理そして財務大臣から非常にポジティブな御答弁をいただきましたけれども、日銀の資金循環統計では、政府の中で現預金のお金、約百兆円あります。そして、政府の中で、日本国債等の安全、安心で低リターンの運用、これが約百二十五兆円。そして、外為特会を含めた対外証券投資が三百三十兆円。約五百兆円のお金が、デフレの時代はよかったんです、現金で持っているのがキングですから、物の値段が下がりますから、現預金でよかったんですが、今、完全にインフレの時代になりました。現金で持っていると、物の値段が上がりますので、国富が、つまり国民の富がどんどん目減りしている状況を改善していきたいというふうに思っているんですね。
そこで、昨年も申し上げましたけれども、先ほど総理も御言及いただきました年金運用法人、GPIFの運用ノウハウを使って、この活用されていない国民の資産、政府の資金、この全部とは言いません、しっかりと活用できるものを活用していきたいなと考えています。
ちなみに、今の年金運用法人の最新の成績を共有させていただきたいと思っています。
これは、二〇〇一年に、それまで日本国債のみの運用だったものから自主運用を始めまして、二十五年たちますけれども、累積の運用収益は百九十六兆円になっています。右上です。
過去五年間は、インフレの時代になりました。インフレの時代は、金融商品の価格が上がります。ですから、過去五年間の運用収益は約百兆円。すごいのはインカムゲイン、利子や配当金。相場が悪くて株価が下がっても、利子や配当は入ってきます。この総額が六十兆円。去年はこのインカムゲインが約五兆円でした。今年は六兆円に乗ろうとしています。というふうに、非常に運用のリターンがいい。
ただ、このGPIFのすばらしいのは、取っているリスク量が物すごい小さいんですね。ですから、金融用語で言うシャープレシオ、これだけのリターンを上げているのにリスクが最小化されているこのノウハウを是非活用したいというふうに思っているんです。
今、自民党の議員の方々も含めて超党派でこれを議論していこうというふうな準備を進めておりますけれども、よくこの議論をするときに、いやいや、株式投資なんてして、もし損したら誰が責任を取るんだという話が出てきます。けれども、この年金運用法人も、始めるとき、二〇〇一年に同じことが言われたんですね。結果は明らかです。もしやっていなかったら、現在、二百九十三兆円になるこの年金の運用資金は、今約百兆円です。もしやっていなかったら、百九十兆円増えなかったその責任は誰が取るんでしょうか。インフレの時代に何もやらなくて目減りしたリスクを誰が取るかということも私は大切な時代になってきたと思っているんですね。
戦争や恐慌があったらどうするんだという話もよく聞きます。過去百年の間には、世界恐慌もありました。世界大戦もありました。イラク戦争、リーマン・ショック、いろいろありましたけれども、世界経済は一貫して成長してきて、そして金融商品の価格も上がっていますし、多くの経済学者は、今後百年間も同様に世界経済は成長していくと。
GPIFのノウハウというのは、世界の経済が成長すれば、その恩恵を日本が受けるという、そのポートフォリオがGPIFのノウハウなんですけれども、このことが、直接的に、政府で今、適切に運用されていないお金で、同じようなノウハウでしっかりとリターンを得ることができれば、株式を直接持っていないような七五%の方にもその恩恵を、例えば政府の様々な施策の予算としてお使いいただくことによって還元することができますけれども、この十分に活用されていない、インフレの時代における現預金に近い政府資金を適切に運用していくということにつきまして、まず、片山財務大臣、どのようにお考えか、改めてお伺いできればと思います。
○片山国務大臣 まさに岡本委員の大変得意な、すばらしいノウハウがおありになるところなんですけれども、一時は外為特会百八十兆について御言及されていましたので、この問題については、まさに、介入資金につきまして、その手の内を明らかにすること自体が余り各国の当局はやっておらず、それが有利なのかということで大議論がある上に、そもそもということがあるという話になってしまうのですが。
そうでなくて、一般論として、安全性等の上からある程度GPIF的なリスクが取れるものがあるのであれば、今のところ具体的な御提案はないとおっしゃっていましたけれども、安全性等を担保した上で、リスク、リターンの関係や、先ほどおっしゃっているような機会費用、逸失利益というものは確かにありますから、そういったものを考慮してやるべきだということはもう考えておりまして、それは、運用益を上げること自体は、もちろん一般論としては国民のために望ましいところでございます。
政府系ファンドにつきましては、どういう目的でどのぐらいの規模のものをつくっていくかによってこれは全く違ってくると思うので、今ここで私どもの立場でつくりましょうとは言えないんですが、これからまさに日本版DOGEで様々な政府の補助金等を洗っていくと、基金等もございます、特別会計における運用ができるものもあるでしょう、そういったものの中で、委員がおっしゃったような、一定の、余り大きくはないけれども、GPIF等の、利益が取れる、リスクが取れるものがあるのであれば、そういうことが可能であるというふうに思います。
あと、税金とか保険料、市場からの借入れ等が原資となっているものにつきましては、各々のガバナンスがあるわけですよね、年金は年金で。そういったものがありますので、これらにも配慮する必要がありますが、その上で、全ての条件を満たせば、運用益をきっちりと上げて逸失利益をなくしていくことは、これはいいことだと思っております。
○岡本(三)委員 総理にも一言お伺いしたいんですけれども、今大臣がおっしゃることはそのとおりだと思うんです。ですから、例えば超党派議連、あと役所の皆様も一緒に、この資金は活用できるけれどもこの資金は向いていないというふうな議論を是非積み重ねていきたいと思っていますし、ちなみに、仮に、GPIFと同じポートフォリオをつくりますと、アメリカのすごい短い国債を、二五%等を持っていますので、介入資金はいつでもその中から現金化していけるよということもありますけれども、しっかりと一つ一つの資金について吟味をさせていただきながら前に進めていきたいというふうに思っております。
総理、もし政府系ファンドにつきまして何か御所見をいただけるのであれば、コメントをいただいてもよろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 世界経済の成長を我が国の経済成長に取り込むべきだという問題意識は共有をいたします。
昨年御提案いただいたとき、これから制度設計に入っていくというような、検討に入っていくという段階でございましたので、私も、安全性を担保した上で、リスクとリターンの関係性、それから運用しないことによる機会費用、これは考慮すべきだという問題意識を共有させていただいた上で、ジャパン・ファンドの検討にこれから入られるので、楽しみにしております、制度設計したら教えてください、また、情報提供にこちらも協力をさせていただきますとお答えいたしましたので、また超党派議連での議論を楽しみにいたします。
○岡本(三)委員 次に、外務大臣に質問させてください。
赤澤経産大臣とともに、米国との関税交渉、またそれに連なる形での日本からアメリカへの投資五千五百億ドルの中で、先日、三つのプロジェクトが走り出したということは大変すばらしいと思っています。
昨年の予算委員会、この場で私は何と申し上げたかというと、アメリカに投資を迫られてやるなんてとんでもないという一部の議員の方の御意見がありましたが、逆ですと。その前は、例えば、日本製鉄がUSスチールに投資をしたいときに、投資させないと言われて、何でできないんだというふうにやっていましたけれども、世界最大の経済大国に日本が投資できるチャンスがアメリカから与えられたという、マインドセットを変えて、ポジティブに是非取り組んでくださいということを申し上げて、先日、三つのことを進めていただいたのは、非常にすばらしいというふうに思っています。
その上で、やはり、関税の先行きも含めまして、アメリカだけの一本足打法というのはかなり危うい時代になってきたというふうに思っています。
先日、カナダのカーニー首相がダボス会議の中でミドルパワーズという提案をされ、アメリカを念頭に置きながら、それ以外の、自由貿易に価値があると思う国々で連携をすることによって、更に大きな世界経済への貢献をしていきたいというお話をされた。ちょうど三月六日からカーニー首相は日本に来日されるということも聞いておりますし、すばらしい、いいタイミングですから、話を進めていただき、アメリカとは当然日米同盟が基軸ですからやっていく、ただ、それ以外の国とも、例えばCPTPPの加盟国とともに様々なことを前に進めていくということを、これまで以上に御尽力いただきたいと思っているんですね。
それで、先日、南鳥島沖でレアアース泥を「ちきゅう」が採掘をいたしました。あのときに実は総理が、今後これをアメリカとの共同開発も含めまして検討していきたいということをおっしゃって、確かに、昨年、その資源について一緒に取り組んでいくということをアメリカとも書面で交わしていらっしゃいますし、三月の日米首脳会談のときにトピックになるのかもしれませんけれども、アメリカ以外の例えばカナダやオーストラリアにも、地下六千メートルからしっかりとくみ上げて、そして産業化していくというノウハウ、大変大きなものがあります。アメリカに限らず、いろいろな国々とともにやっていく可能性を是非追求していただきたいと思っているんですね。
レアアースというのは、例えばマンガン団塊とか熱水鉱床に比べて実用化が難しいことはよく分かっています。けれども、アメリカだけではなくて、それ以外のところともやっていくことがアメリカに対するいい牽制にもなるというふうに思っていますので、アメリカ一本足打法以外のところもしっかりと拡大をしながら、経済の恩恵を日本に最大化できるようなお取組を是非お願いしたいと思っているんですが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 日米関係はもちろん重要でありますが、それ以外の同志国との連携も更に深めていくことが極めて委員御指摘のように重要だと考えております。
先般の私の外交演説でも、高市内閣の掲げる平和と繁栄をつくる責任ある日本外交、これを推進すべく、外務大臣として、様々な分野で国際社会から期待される日本の役割と責任を果たしていくため、国際社会の変化に対応した多角的、重層的連携をリードする包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開していくと申し上げたところであります。
これに関連して、委員の御指摘で二点申し上げますと、一つは、やはりこういったサプライチェーンにも関連する問題でありますが、これまで我々が築き上げてきた国際秩序は様々な挑戦を受けて揺らいでいる、また、重要鉱物を始めとする、特定国に依存をしない強靱なサプライチェーンの構築、こういった新たな課題も生まれているところでありまして、これを受けて、資源を持っている国もあります、技術を持っている国もあります、それぞれの強みを生かしながら、そういった同志国との連携、オーストラリアもありますし、フランスもありますし、途上国もありますし、進めていきたいと考えております。
また、自由で公正な経済秩序を維持強化をするためには、委員御指摘のCPTPP、まさに日本がリードをして成立して今拡大をしておりますが、これも重要でありまして、その高い水準を維持しつつ戦略的な拡大に取り組んでいきたいと思っておりますし、CPTPPの各国、さらにはEU諸国、そしてASEAN諸国とも重層的な関係をつくっていければと思っております。
○岡本(三)委員 私は、議員になる前に働いていた前職で、カーニー首相と同じ時代に働いていたことがあります。日本のことが大好きです。是非味方にしていただきながら、カナダのみならず欧州も含めまして、是非、多角的な外交をお願いしたいと思っています。
最後に、総理に、CPTPPを含めました自由貿易の同志国との関係強化について御提案、そしてお願いしたいことがあります。
総理、日英二十一世紀委員会というのは聞かれたことがありますでしょうか。これは、中曽根総理そしてサッチャー首相の時代に始まって、日本とイギリスで、議員、民間、いろいろな方が集まって、どうやって両国そしてそれを波及させて世界の成長を一緒にリードしていくかということを議論するところで、今は自民党の木原誠二先生がリードをされ、私もコアメンバーの一人です。
昨年はイギリスで会議をやりまして、イギリスの例えば日本の鈴木大使も参加され、日本からロングボトム大使も行かれました。今年も、来月、日本でやります。
そのときに、昨年議論をして、当時、私たちは石破総理に御報告をし、イギリス側もスターマー首相に御報告された一つが、CPTPPのレベルをもっと上げて、そして同志国を増やして、アメリカに対抗するとは言いませんでしたけれども、自由貿易の価値をもっと前に進めていこうということなんですね。今年、それを議論した後に、また総理にも是非その議論を御報告させていただきたいと思っているんですけれども。
何が言いたいかというと、今このCPTPP、いい感じになってきましたけれども、やはりここで、これは元々アメリカも入ろうとしていたところがアメリカが入らなくなって、日本がリードしてつくったものなので、日本が中心なんですけれども、例えば、CPTPPの関係大臣会合というのが、昨年十月かな、行われまして、岩田副大臣が行かれましたけれども、首脳会談はやったことがないんですね。日本で、高市総理がリードをして、CPTPP加盟国の首脳を全部呼んで、そして、自由貿易の価値を高らかにうたいながら、世界に大きな波動を起こしていくようなことを、私は是非やっていただいたらどうかなというふうに思っているんです。
加えまして、今、常設の事務局がありません。手間がかかるということで、事務局を議長国が回しているんですね。私、安いものだと思うんです。日本に常設の事務局を招聘する、そして、日本は、いろいろな技術はあるけれども、ルール作りができないのでマネタイズできないことが多いです。ルール作りも日本が主導するということを是非やっていただきたいと思っていて。今、AIの時代で、十七分野の中に半導体、AIが入っていますけれども、日本のトップのAI会社の方に聞いたら、AIエージェントを入れさせていただければ、この事務局の仕事量も物すごく少なくすることができるというふうに言っています。
是非、今、なかなか国際社会の中で自由貿易の価値を認めないような大国も出てきたときに、日本がリードをして、そしてTPPをリードをして、世界のトップを集めて日本で、高市総理がそのど真ん中で、日本と世界の価値を、日本が本当に世界のど真ん中に座る。加えまして、その責任を負う形で、事務局も日本につくって、最先端のAIエージェントでそれを回していくようなことを是非実現していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 すばらしい御提案をありがとうございます。
ルールに基づく自由貿易体制の維持拡大、これはもう我が国の経済外交の柱です。特にCPTPPですけれども、戦略的な観点から、その高い水準を堅持しながら、締約国の拡大、それから協定の改定を目指す、それからASEANやEUとの更なる連携の可能性を模索するということが重要です。
それで、委員御指摘の事務局に関する議論についても、その効率的な運用の観点を含めて、積極的に貢献したいと思います。今、議長国ではないので、私が日本にみんなを呼んでやれるかどうか、今、確定的なことは申し上げませんが、ただ、AIエージェントの話、御提案も含めて、このCPTPPの発展のために、日本として積極的にリーダーシップを発揮して、ルールに基づく自由貿易体制の維持拡大に貢献をしてまいります。
○岡本(三)委員 日本はこれまでも自由貿易国家でありますし、これからも世界の貿易の拡大が日本の未来を明るくすることは間違いありません。その中心で総理が、日本が世界で輝く国になるようなリーダーシップを発揮することを心から御期待申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、長妻昭君から関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。長妻昭君。
○長妻委員 長妻昭でございます。よろしくお願いをいたします。
我々中道改革連合は、綱領にこううたっております。「国民一人ひとりが自分らしく生き、その活力が社会の発展を支える政治を目指す。国家やイデオロギーのために国民を従わせる政治ではなく、人間の尊厳を守り抜く政治」、こういう姿勢で我々は取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
まず、具体的に、今回の一般会計の予算の中のことについてお伺いします。
四千七百十六億円予算がついている年金生活者支援給付金というのがあるんですね。これは、かつて我々民主党政権のときに創設をしまして、自民党政権でも引き継いでいただいているものですが、ただ、余りPRしていただいていないので、御存じない方がほとんど。この議場におられる方も、年金生活者支援給付金、知っている方はいらっしゃいますかね。余り、あ、一人。一人かどうか分かりませんけれども。
これは年金額が非常に少ない方に上乗せ年金を支給する、こういうような年金制度でございまして、今、物価高で、もちろん現役世代も大変でございますが、やはり年金受給者も、物価よりも年金は上がらないわけでございますので、本当にお困りになっておられる方も多数おられる、そういう方々のための年金生活者支援給付金でございますが、厚労大臣、端的に受給要件を簡潔にお示しください。
○上野国務大臣 具体的な支給要件でございますが、例えば、老齢年金生活者支援給付金につきましては、六十五歳以上の老齢基礎年金の受給者であり、前年の年金収入等の金額が約八十一万円以下であること、また、同一世帯の全員が市町村民税の非課税であることが要件となっております。
○長妻委員 であっても、申請主義なんですね。つまり、申請しないともらえないということで、申請漏れがすごく多いんですよ。これが全然手つかずということになっております。これは、年間六万円もらえる方もおられますし、年間十二万円、上乗せ年金をもらえる方もおられます。全部税金で支給するわけでございますけれども。
これについて、例えば、令和二年には、対象となるだろう方に、ほぼなる方に、五十八万人に郵便で送りましたけれども、六万人の方が何にも手続をされておられない、大体一割の方。ほかの年も、一割近くのときもありますし、五%のときもありますけれども、かなりの方が申請されておられない。いろいろ聞いてみますと、意味が分からなくてそのままほっておいたという方もおられるようでございまして、一回送って、申請がなかったらもうスルーするということで、これは二年の時効ですので、もうもらえないということになってしまいます。
是非、厚労大臣には、ただ一回送って、応答がなかったらそのままスルーするのではなくて、やはり、電話とか、三百の年金事務所がありますので、あるいはもう一回郵便を、工夫して、何かちっちゃい字でいっぱい封筒に書いてあって分からないので、もらえますというような大きな意味合いの書き方とか、あるいは訪問するとか、そういうようなことをやっていただけないでしょうか。
○上野国務大臣 お答えいたします。
非常に大事な御指摘だというふうに思っております。
今委員から御紹介いただきましたように、令和二年度では約六万人の方が未請求でした。年々改善をしておりまして、直近、令和六年度では約二万人まで減少しております。ただ、そうはいっても、二万人の方が未請求ということでありますので、いろいろな手法を今取らせていただいております。今、郵送ですが、三回勧奨をさせていただいたり、あるいはホームページ等でもお知らせをしたり、あるいは、お送りする封筒も、相当大きな字で、請求できますよ、給付金がもらえますよという話を書かせていただいております。
そういったことをやらせていただいておりますが、更にどういったことをやれば未請求者がなくなるのか十分検討をさせていただいて、前向きに検討していきたいというふうに思います。
○長妻委員 やはり、今おっしゃったことも重要なんですけれども、毎年毎年違う方なんですね、対象者が。毎年来ない場合、それはほっておかれて、また次は二万人とか、次は六万人とか、それは徐々に、その年は減っているかもしれないけれども、前に申請しないと駄目な方はそのままスルーするわけです、毎年毎年新規で条件が発生しますので。ですから、置いてきぼりになった方が相当多いので。
あと、PRを是非していただきたいんですね。多くの方が年金生活者支援給付金を知らないわけで、是非、CMとか新聞広告とか、そういうことをして大きくPRをしていただきたい。
そして、チームみらいの方からプッシュ型給付システムという提案もありまして、私も賛成なんですけれども、この対象となる方にきちっと、マイナンバーカード、マイナポータルとか、いろいろなところでお知らせをしていく、こっちから積極的に。まだの方には毎月ぐらいお知らせをするような、そういう仕組みも取れるはずでありますので、こういうことも含めて、こういう大切な制度、今実際に七百万人の方が受けておられるんですけれども、まだまだ漏れている方がおられますので。
最後に、総理、こういう漏れがないように、きちっとそういうサービス、給付を受けられる方に周知徹底する方法を更に考えていくという御答弁をいただければ。
○高市内閣総理大臣 大事な御指摘ですね。
合計三回勧奨している、個別に勧奨しているといっても、それでもそのまま申請されない方もいらっしゃるということで、新聞広告、テレビCMの周知、広報のほかに、市町村役場、郵便局、スーパーマーケットでのポスター掲示、また、病院とか診療所、薬局でのデジタルサイネージ広告、新聞突き出し広告、コンビニレジ液晶POP、店内放送、いろいろやってはいるんですが、ただ、やはりプッシュ型で来ないとなかなか気がつかないという場合もあります。
子育てなどでマイナポータルを御利用いただいておりますけれども、いろいろな方法を検討させたいと思います。
○長妻委員 是非、プッシュ型給付システムというのも、ほかのあらゆるサービスで使えると思いますので、検討をいただければというふうに思います。
何しろ、この年金生活者支援給付金ということをもうちょっと、このテレビ、ラジオを聞いておられる方にも申し上げたいのは、全ての方に郵便が行くわけでもないんですね。ですから、対象者で郵便が行っていない方ももらえる可能性はゼロではないので、やはり御自身で、自分は少ないなと思った方は、年金事務所に行って相談を是非していただきたいと思います。もう一度言いますが、年金生活者支援給付金という制度であります。
もう一点目、これも余り知られていないので残念なんですけれども、持ち主不明記録検索というものがあります。
例の消えた年金問題というのがありました、私も追及させていただきましたけれども、これで、おかげさまで、今一千六百万人の人の記録が戻って、年金額にして二・九兆円の年金をお戻しすることができました。ただ、まだ難易度の高い消えた年金記録、つまり、基礎年金番号に統合されていない記録というのがまだ結構あるんですね。これについて、私どもの強い要請で、年金機構のねんきんネットというホームページに検索画面を作ってもらいました。
ここで、名前と生年月日だけでいいんです、名前と生年月日だけ入れるとその人の記録かもしれないものが出てくる、こういう仕組みなんですね。実際に、ある男性が、関西の方の男性が親の、亡くなったお母さんの名前と生年月日を試しに入れて検索をしたらぱっと出てきて、年金事務所へ行きましたら七百万円相続できたというようなことがあり、相続もできるんです。親とか親戚を含めて、当時、消えた年金問題が大きくなったときには亡くなっておられる方とかその後亡くなった方で請求漏れの方は、相続できるようになっていますので、そういうことも、亡くなった方も含めて検索できるということがあるんですね。
ただ、これが非常に、これも宣伝をしていただいていないんですよ。やはり、ちょっと言っちゃ悪いんですけれども、自民党政権になって、余り年金問題というのに熱心じゃないんですよね。さっき申し上げたようなことや、こういう年金について皆さんが漏れている、あるいは消えている、抜けているということについて。ですから、PRをしていただきたいということがまず一義的にあります。
私が驚いたのは、年金事務所に話を聞いたときに、年金事務所の日本年金機構の職員も知らないんですよ、この検索画面。こういうのがあるんですねと言っているわけです。本当にちょっとおかしな状況であります。
そして、厚労大臣にちょっと聞きますけれども、このねんきんネットの持ち主不明記録検索の背景にはどのくらい、何万件ぐらいのデータが背後にあるんですか。
○上野国務大臣 持ち主不明記録検索で検索できる件数ですが、現在約二千五百万件です。
○長妻委員 二千五百万件がこの背後にあるわけで、それがほとんど検索されずに、知られずに残っているということです。
消えた年金記録五千万件というのを我々は追及しましたけれども、今現在、正確に言うと三千四百三十五万件は解明されたということでありますが、まだ難易度の高い記録が残っている、こういうことも、与党、お忘れなく肝に銘じていただきたいんですけれども。
これはもはや、私はちょっと提案したいんですけれども、その二千五百万件の記録をもう世にさらすことが必要なんじゃないかと、検索というよりは。例えば、名前をあいうえお順にずらっと並べて、何々さんの記録が統合されていませんよ、統合すれば年金が増えるかもしれないというような形で、もう公開するというようなことが、そろそろというか、もう相当時間もたっていますので、必要なんじゃないかというふうに思うわけでございます。
そのとき、もちろん、同姓同名とか、あるいは個人情報、あるいは詐欺に使われるとか、リスクがありますので、工夫しながら、やはり公表する時期に私はもう来ているんじゃないかと。まだ二千五百万件あるわけですからね。大臣、どうですか。
○上野国務大臣 公表という手法も考えられなくはないのかなというふうに思いますが、やはり御本人の同意なく、名前等、あるいは生年月日、性別の個人情報を公開するということは、これは少々厳しいかなというふうに思っております。
ただ、委員からの御指摘もありましたので、昨年の十月から十二月にかけまして、実際にどれぐらい検索されているかということを調査をいたしました。この三か月間で約一万八千件だったかと思いますが、検索をされておりまして、実際に受給につながった件数もあります。九件だったかと思いますけれども。
ですから、そうしたこともありますので、これをより使っていただけるように、各種媒体を使ったPR活動を積極的にやらせていただきたいと思いますし、厚労省の持つ媒体、SNSなども含めまして、そうしたもので積極的に広報をして、その状況をよく分析をさせていただきたいと思います。
○長妻委員 三か月で九件見つかったということなんですが、ちょっとやはり利用者が少ない。
これもテレビ、ラジオを見ている方に強く申し上げたいんですけれども、日本年金機構のホームページを見ていただくと、マイナンバーカードとかではすぐ入れますし、一定の手続が要るんですけれども、持ち主不明記録検索という画面があります。ここで名前と生年月日だけ入れれば、お亡くなりになった御両親の記録でも大丈夫なので、名前と生年月日だけ入れれば可能性のある記録が出てきますので、本当に活用を是非、皆さんもPRをしていただければというふうに思います。
高市首相に、最後、この件でお伺いするんですけれども、とはいえ、二千五百万件が背後にあるわけで、もちろん、それぞれ全部がお金に結びつく、年金受給に結びつく記録とは限りませんけれども、その可能性の高いものもかなり含まれているので、それをさらしていく。もちろん、全てをさらすと、個人情報、この人がどこの会社に勤めているとかが分かってしまうわけですが、その個人の人は結びついていないので、その人は知らないわけですから、そこで言ってもらえれば結びつく可能性があるので、詐欺とか個人情報に配慮して、工夫しながら、二千五百万件の記録を公開していく、その検討を是非指示していただきたいんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 先ほど厚生労働大臣が答弁しましたが、やはり氏名、生年月日、性別を含む情報を公開するということを御本人の同意なしにというのは難しいかなと思っております。
ただ、年金記録の統合というのは、委員御指摘のとおり、大変重要でございます。先ほど、持ち主不明記録検索、これも利用が進んでいないということで、こうした場で長妻委員が言ってくださったということ、これもまた大きいと思います。
厚生労働大臣には、更に周知が進むように、その指示は出させていただきます。
○長妻委員 ただ、我々が消えた年金問題を追及したときに、自民党の方々が異口同音に、最後の一人まで戻しますということを何度も何度もおっしゃっておられたわけですよ。それで、こういう今状況なので、高市首相、全面的に公表せよとは言っていません、工夫して、工夫して、何らかの形で公表できるような、そういう検討を是非していただけないかということなんです。いかがですか。
○高市内閣総理大臣 個人情報の保護を考えると、その工夫をしてというのがどのように工夫をしたらよいのかということで、またお知恵をおかりしたいと思っております。(長妻委員「研究してください、検討」と呼ぶ)研究はいたします。ただ、やはりちょっと具体的にお知恵もおかりしたいと思っております。
○長妻委員 それでは、役所と協議はしますけれども、是非前向きに、その成案がまとまったらお願いしたいと思いますし、皆さんの方でも研究、検討してください。
最後の一人まで戻しますと何度も何度もおっしゃったのは自民党でありますので、そして、この年金記録を統合ミスというのも自民党政権のときに起こったことでありますので、最後の決着について責任を持っていただきたいということも申し上げます。
そしてもう一つは、租税特別措置という、ちょっと私から言わせると非常に首をかしげるような減税の方法というのがあるんですね。これは、企業に研究開発投資を増やす、そのために、研究開発投資をしたところに、そういう企業に減税をする、そういうようなことで研究開発を増やしてもらおう、こういう趣旨ではあります。
これは最新のデータですけれども、例えば一番減税した企業は、企業名というのは一切非公開になっているんですけれども、千百八十億円も一年間でぽんと気前よく税金をおまけしているわけですね。これは上位十位だけは政府は公表されているんです、匿名の。企業名は公表されておりませんけれども。
これは経産大臣にお伺いしますけれども、それぞれこういう企業というのは、減税したことで、その後、あるいは、かなり前のデータもたくさんありますけれども、過去、こういう減税をした企業というのは、その後それぞれの企業が研究開発費を増やしたのか減らしたのか、これはちゃんと把握されていますか。
○赤澤国務大臣 租税特別措置関係の現状把握については、委員御指摘のようなミクロという意味でいうと、委員御指摘の上位十社の企業における研究開発費の増減について、経産省としては、租税特別措置の適用実態調査において公表されている以上の詳細は把握できていません。
一方、マクロという意味では、企業の研究開発投資額に関する最新の統計データでは、過去四年間に約三割増加したことで、令和六年度は過去二十年間で最高の約十九・七兆円となっておりまして、研究開発税制には、マクロで見た場合、企業の研究開発投資を押し上げる一定の効果があるという理解をしております。
○長妻委員 一定の効果があるって、個々の企業が増やしたか減らしたかさっぱり分からないということですよね、今の答弁は。国民の皆さん、聞いておられて、どう思われますかね。
研究開発税制で減税しているのは、とうとう、過去最高金額で初めて一兆円を超えました。一兆円、今回の予算で穴が空いているわけです。これをきちっと取っていれば一兆円が入ってくるわけで、それに穴が空いているんですね、今回の予算。その一兆円は誰のお金で穴埋めしているのかというと、個人の所得税とか国の借金で穴埋めしているということで。しかも、それだけ大枚はたいて減税したのに、例えばこの一位の企業、二位の企業、個別企業が、この減税によって、その後研究開発費を増やしたか減らしたかさっぱり分からない、ただ、全体としては効果はあるんじゃないかみたいな今の答弁ですけれども。
私は、こういうことが止まらない背景には、一つの理由として、企業・団体献金の弊害があると思っているんですね。企業、団体によるパーティー券の購入というのもあると思うんです。といいますのは、これは全面的に企業名が非公開なんですね。ところが、マスコミが一社だけ探り当てたわけでありまして、その一社の企業は企業名が明らかになりました。調べてみますと、やはり自民党本部に、本部だけで数千万円企業献金している企業でありました。一社しか分かっておりません。
ですから、ほかの国でもこういう制度、似た制度があるんですね。ヨーロッパでは一定の金額以上は全部企業名を公表していますし、アメリカでも州によっては公表していますし、日本もこれを公表してほしいと私は思うんですよ。この決断はやはり総理にしかできないというふうに思いまして、事前にも総理に、綿密に、いい御答弁をいただくように、私からもお願いしていると思うんですが、これは是非公表していただきたい。
私は、公表したらば、恐らく企業・団体献金をたくさん献金している企業がずらっと並ぶと思うんですよ、可能性があると思うんです。そうしたときに、やはり企業・団体献金の弊害というのがあるんじゃないのか、こういうような議論も起こってくる可能性もあるのではないかと思いますし、何よりも、国民の皆さんに不透明な形で一兆円も穴を空けている、しかも、その企業が研究開発費を増やしたか増やさないかを把握していない、国税から経産省も企業名を聞いていないわけですよ。分からないわけです、調査しようがないわけです、役所の中でも共有されていない。
是非これは大臣に、まず、私はこれを大きく見直す必要があると思うんですが、その前に、企業名を公表するということを総理の決断で、前向きな御答弁をいただきたいんですが。
○片山国務大臣 法人税の関係の租特に係る適用企業名の公表につきましては、令和八年度与党税制改正大綱において、既に補助金などの交付先の名前が原則として公表されていることなどを踏まえ、企業の経営戦略に与える影響や国、企業双方の事務負担などにも配慮しつつ、一層の透明化を図る観点から、具体化に向けた検討を行い、令和九年度税制改正において結論を得るとされております。
政府といたしましては、こうした方向性を踏まえ、今後必要な検討をしっかり行ってまいります。
○長妻委員 総理、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 今、財務大臣が答弁したとおりでございます。令和八年度の与党税制改正大綱、これに基づきながら、必要な検討を行ってまいります。
○長妻委員 二〇二五年の六月三日の政府税調の会合でも、財務省の見解として、研究開発税制について、税負担の軽減額が伸びた一方で、企業の研究開発費は増えておらず、税優遇が投資促進につながっていない、こういうことも言われておりまして、政府税調の二〇二五年六月には、追い銭ではないのか、こういうようなこともこれについて言われているわけであります。
今、片山大臣から事務負担が大きいというんですけれども、国税はもう分かっているわけですよ、企業名を。私も、何かいろいろなことを公表しろと言っているわけじゃなくて、減税額はこれでありますから、企業名と減税額だけでいいんです、二つだけで、それを全部公表してくださいと。プライバシーもへったくれもないですよ。国民の税金が取りっぱぐれて、その穴埋めを個人の所得税とか借金で穴埋めして、今回予算案がここに出てきているわけですから。
これについて、是非総理大臣の方からもう少し踏み込んだ、党の、自民党の税調からも、御存じですよね、前向きな、もう少しで公開するような表現が出てきているので、ほかの国も含めて、税の公平性も含めて、こういう御時世ですから、一兆円も穴が空いているわけですから、前向きな答弁を是非総理にしていただきたいと思うんですが、いかがでございますか。
○高市内閣総理大臣 今御指摘いただきましたとおり、党の税調からも、与党の税制調査会からも、より透明性を深める、そういった内容の提言が出てきております。
高市内閣では、片山大臣に、租特それから補助金などの見直し、こういったものも担務させておりますので、しっかりと検討させたいと思っております。(長妻委員「公表を検討するぐらいおっしゃっていただきたい」と呼ぶ)
党の、与党税制大綱ですね、これに従って、より一層透明性を高めていく方向で検討をさせます。
○長妻委員 本当に物価高の中、大変な思いをして税金や社会保険料を払っていただいている国民の皆さんですけれども、私は、そういうお金が企業・団体献金をたくさんもらえるところやパーティー券をたくさん買ってくれるところに重点配分されてしまっているというふうな現場を嫌というほど見てまいりましたので、社会保障の現場を含めて。だから、こういうことについてはフェアに公開をするということが本当に重要だと思いますので、是非前向きに御検討いただければというふうに思います。
そして、安全保障政策についてお伺いをいたします。
安全保障、防衛費については、今本予算で、今議論している本予算で約九兆円積んでおりまして、かつ、総理大臣は、言うまでもなく、自衛隊の最高指揮監督権を有するということであります。事実上の、自衛隊に対して攻撃命令を出せる。もちろん、防衛出動とか閣議決定とか国会の承認とかがありますけれども、そういうお立場、重要なお立場におられるということで、総理に基本的な考え方をお伺いするんですが。
私も、今、民主主義や人権、法の支配という非常に重要な価値を揺るがす動きが、アメリカからも出ている、ほかの国からもどんどんどんどん出てきているというようなことにおいて、やはり日本の安全保障戦略の見直しというのも、これも必要だということは理解するんですけれども、ただ、これまでの政府のやり方を見ていると、国会にきちっと説明していない。国民の皆さんに説明せずに、どんどんどんどん、国会の決議もなく進んでいる、法的なものもなく進んでいるというふうに思っているところであります。
こういう動きを、高市首相の姿勢を頼もしく思う国民の皆さんもいるのも事実だと思いますが、その一方で、不安に思っておられる方もいらっしゃるのも事実だというふうにも思います。
私どもも、民主党政権のときも、基盤防衛力整備ということから動的防衛力整備に大きく変換するべきだという、うなずいていただいていますけれども、転換をして、今も引き継いでいただいております。我々も、日本の国土を守って国民の命と財産を守る、守り抜く、これは重要だと思っておりますけれども、ただ、国民の皆さんの不安の気持ちにどういうふうに応えるのか、きちっと説明するということが必要になってくるというふうに思います。
その中で、「#ママ戦争止めてくるわ」というのがかなり広まったというようなことを私も承知して、報道等でも出ておりますけれども、この「#ママ戦争止めてくるわ」、こういうことが広まることについて、高市首相はどういう感想をお持ちでございますか。
○小泉国務大臣 まず、今御紹介のありましたハッシュタグでありますけれども、絶対に戦争を起こしてはならない、新たな戦争や紛争を起こしてはならないという思いで、我々も同じです。
そして、特に、今この瞬間も、二十四時間三百六十五日、日本の領土、領海、領空を守り抜くために活動しているのが自衛官。それを守るのが自衛官の家族です。
このハッシュタグの投稿された方の思いが、戦争を起こしてはならない、そういったことだとすれば、今まさに地域の安全保障環境が極めて厳しく、この軍事バランスが崩れかねない中で、これからも戦争が起きないような地域の平和と安定をつくるためには、我々自前の防衛力の整備が必要だ、抑止力、対処力の構築をしなければならない、この必要性を丁寧に説明をしたいと思っております。
○高市内閣総理大臣 今の御質問に関しましては、防衛力の抜本的強化をこれまで以上のスピード感で進めるということで、我が国の抑止力を高めて相手に攻撃を思いとどまらせて、事態発生そのものの可能性を低下させていくという考え方に基づきます。
御指摘のハッシュタグなんですけれども、絶対に戦争を起こしてはいけない、大切な子供さんを戦争に巻き込んではならない、こうした思いは私も強く持っております。
その上で、ちょっとさっきの話なんですが、租税特別措置、これは法令上明確にされている要件を満たせばすべからく適用が可能で、行政庁の裁量の余地がございませんので、自民党に対する献金ですとかパーティー券ですとか、そういうこととつなげてはいただきたくないということを申し添えます。
○長妻委員 今の租特の話ですけれども、それぞれ個々の企業に適用する裁量はないかもしれませんが、そういう仕組みをつくることで適用ができるわけで、その仕組みをつくっているのは自民党なので、その仕組み自体に問題があるというような論点もお忘れなくいただきたいというふうに思います。
今の話でいうと、武器輸出三原則、防衛装備移転三原則について五類型を撤廃するというのが与党の連立合意に入っておられるということで、これまでは五類型の縛りがあったわけですけれども、五類型の縛りなく殺傷兵器が輸出できるようになる。そしてもう一つ、自民党の先日出た提言案については、紛争当事国、現に戦闘が行われている地域については、特段の事情がある場合は武器の輸出が可能になるような、これまでにはなかったことが盛り込まれているようでございます。
高市首相に端的に聞くんですが、いずれにしても、こういうことについてきちっとやはり国会で議論をしていただかないと、そのまま前に進めるということはあってはならないので、そのお約束、国会できちっと議論しますということと、仮にこういうことを進める場合は、国会の事前承認というのが必要になるような仕組みをつくっていただきたいというふうにも思うんですね。
御存じのように、アメリカは、武器輸出においては、一定の金額を超える案件については議会への通知と審査が必要になっています。一千四百万ドル以上、二十二億円以上というように承知しておりますので、せめてアメリカ並みに事前に国会の承認を得る。
国会の承認を得るということと、議論をきちっとしていく、この二つについて是非前向きな答弁をいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中、政府として防衛装備移転を更に推進し、地域の抑止力、対処力を向上させることが必要だと考えております。
防衛装備移転三原則運用指針の見直しにつきまして、現時点でその内容を予断するということは控えますけれども、政府としては、個別の案件ごとに厳格に審査をして、移転後の適正管理が確保される場合に限って認め得るとする基本的な考え方、これは維持をいたします。どのような案件を移転可能とするべきか、これは具体的な検討を加速してまいります。
国会の事前承認の話ですが、政府としては、防衛装備移転の許可というのは外為法の運用によって行われるものです。この外為法の運用は行政権の作用に含まれますので、同法にのっとり、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくということが適切だと考えております。
防衛装備移転については、これまでも、行われてきたものについて政府による対外発信もしておりますし、国会の質疑などを通じてその考え方や背景について御説明してまいりましたので、今後も、皆様に御理解いただけるように、政府の考えについては丁寧に説明をさせていただく、これは当然のことだと思っております。
○長妻委員 今の答弁の中で一点私が本当にお願いしたいのは、やはりこういうかなり拡大をしていくときに、アメリカでも一定の金額以上は議会に事前に通知する、審査するということがルール化されているので、せめてそれをモデルにして前向きに検討いただけないか。
国会の関与というその一点について答弁をもう一度いただきたいと思うんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 もう先ほど答弁申し上げたとおり、委員の御指摘は国会の事前承認ということでございました。アメリカの場合は報告ということでございます。事前承認については、外為法の運用で行われるものですので、国家安全保障会議の審査を経て、政府が主体的に行うということでございます。
○長妻委員 事前報告はあるんですか、国会に、個別の武器について。
○小泉国務大臣 まだ、今、与党の提言という中で、政府は与党の提言をこれから受けるのかもしれませんが、それについて詳細を詰めていくということになりますが、今、長妻委員におかれましてはアメリカの例を挙げておられますが、例えばドイツそしてオランダ、こういった国々を見ますと事前通知などではなく事後報告、こういったこともありますので、いずれにしても、それぞれの国で適切な形の国民の皆さんへの説明を果たす、これは日本としても当然のことだと思っております。
○長妻委員 先ほどの首相の答弁だと、国会には事後も事前も言及がなかったので、きちっと、アメリカも事前に通知をして審査をする、そして、アメリカで事前に、それをできない、武器輸出は駄目だという決議が出れば武器輸出はできない、こういう仕組みになっておりますので、是非そこら辺、歯止めというのも必要ですし、国会の熟議というのもかませていただきたいということを強くお願いを申し上げます。
そして、最後に、格差の問題と労働法制の問題について質問いたします。
この六十年で、ジニ係数が二番目に大きくなっているんですね、今。格差が非常に大きくなっています。実は、やはり格差の大きな理由の一つは雇用格差、非正規雇用を含めて賃金がなかなか上がらない、実質賃金が上がらないということも影響していると思います。もちろん、高齢化というのもありますけれども。
一つ、こういうグラフ、最新のものでありますけれども、雇用形態による結婚率というのがありまして、これは男性でありますけれども、正社員、非正規雇用の方々で二倍ぐらい、三十から三十九歳は二倍以上、非正規雇用の方よりも正社員の方が結婚率が高い、四十―四十九歳も二倍ほどというような大きな差があるわけでございます。
格差の原因の大きな一つと同時に、結婚率についても相当今下がっていまして、御存じのように、今、日本の男性の三人に一人が一生結婚しない、こういうことになっております。そこまで、非常に、結婚を望んでも、結婚がなかなかままならない方が増えている。全部が全部雇用の問題とは言いませんけれども、かなり主要なものが雇用の不安定ということに起因しているという研究結果が多く出ているところでございます。
出生率についても、昨日発表がございましたけれども、七十万人ということで、これは政府想定よりも十七年も前倒し、早く起こってきていて、大変深刻です。西暦三〇〇〇年には、日本国は、人口、日本国民はゼロ人になる、ゼロというような試算もありまして、本当に深刻に考えなきゃいけないというふうに思っているところでございます。
少子化対策について、お子さんに対する手当て、ここも重要なんですね。ただ、本当の少子化対策の、大きな原因というのは、やはり結婚の問題というのがあると思います。
といいますのは、今から四十四年前ぐらいは、結婚したカップルから生まれるお子さんの平均人数が二・二人だったんですね。今は一・九人なんですよ。ですから、そんなに激減していないんですね。でも、少子化対策、少子化はすごく進んでいるじゃないですか。これは、やはりそもそも結婚される方が激減されておられる、日本は婚外子という形は非常に少ないので、そういう状況になっているんですね。
そういう意味でも、安定した雇用というのは大変重要になってくるというふうに思います。私は、短時間正社員の制度がありますから、これを普及する対策というのをもっと進めていただきたい。そして、契約社員というのは、日本は、あなたは一年契約、あなたは二年契約、三年契約、自由自在に契約を結べることになっていますが、ヨーロッパ諸国では原則禁止になっていますからね、契約社員は。
いつあなたは解雇ですという前提で人を雇うというのは、これは原則禁止だ、日本は何の規制もなく入口はできる、こういうようなことも是非見直していただきたいというふうに思います。時間もないのでこれは答弁は要りませんけれども、是非厚労大臣もこの内閣も心していただきたい。少子化対策の本丸だというふうにも思います。
一問お伺いすると、その関連で裁量労働制というのがありますけれども、これについて、厚労大臣、配付資料の一番最後のページに、みなし労働よりも一時間八分長いとか四十六分長いというようなことを申し上げておりますので、これについてのちょっと説明を答弁いただけますか。
○上野国務大臣 お答えいたします。
厚労省が令和元年に実施をいたしました調査におきまして、一日の平均実労働時間、裁量労働制の場合、専門型で九時間一分、企画型で九時間十七分となっております。一方、一日の平均みなし労働時間、裁量労働制上のみなし労働時間でありますが、これは専門型で八時間十五分、企画型で八時間九分となっておりまして、その差が専門型では四十六分、企画型では一時間八分となっているところであります。
○長妻委員 高市総理、今聞いていただいたと思うんですが、つまり、今は非常に狭い分野で裁量労働制というのは導入されているんですね。
その調査を厚労省がして、実は、私に対して、予算委員会で虚偽のデータを、総理大臣から答弁があったんですね。それで、謝罪はされました。その後、きちっと調査するということでこのデータが出てきたんです。しかし、このデータを見ても、基本的に、裁量労働制で一日の平均みなし時間、これぐらい働くという想定の時間よりも、実際の労働時間は長くなっているんですよ。というのが今の答弁なんですね。
ですから、結局、普通の働き方の方が労働者にとっては有利なわけで、非常にみなし労働時間よりも多く働いているという実態がここで明らかになっているわけで、裁量労働制を野方図に拡大するというようなことは私はあってはならないと思います。
高市首相が事あるごとに裁量労働制の拡大をおっしゃっておられているので、これについて是非、もうちょっとよくお考えをいただきたい。前回の虚偽答弁を受けて、政府は、我々の要請で裁量労働制の拡大を法案から削除したんですね。そういう経緯もありますので、裁量労働制については慎重に議論するということを総理、是非答弁いただきたいと思うんです。
いや、総理から。最後、もう時間がありませんので、総理からお願いします。
○高市内閣総理大臣 裁量労働制についての私の発言ですが、健康維持、これはもう大前提でございます。
先ほど厚労大臣から実態の報告がありましたが、ただ、適用労働者本人の満足度は高く、また、制度適用によって労働時間が著しく長くなる、処遇が低くなる、健康状態が悪化するとは言えないということも明らかになっております。ですから、適正な運用が行われれば、労使双方にとってメリットのある働き方もできます。
制度の趣旨に沿っていない運用がなされた場合には、労働者の方々の健康確保や処遇確保の観点から問題があります。ですから、制度の濫用を防止する措置も含めて検討をしてまいります。
○長妻委員 そうすると、今の現状というのはおかしい状況にあると。つまり、みなし労働時間よりも実労働時間の方が長くなっちゃっている、労働者が不利になっている可能性があるというのは。では、今の現状はちょっとおかしいという認識ですか。
ちょっと時間もありませんので、次の質疑者に迷惑をかけてもいけないので、私から申入れをしますけれども。
是非このデータをよく見ていただいて、労働者に不利にならないように。私は、労働法制は、前、総理大臣で岩盤規制だとおっしゃった方がおられて、ドリルでそれを緩めていくというような趣旨をおっしゃった方がおられるんですけれども、労働法制というのは、強い立場の経営者と弱い立場の労働者、これを本当に公正に契約をしていくための非常に重要なルールですので、緩める一方でいいとは全く思いません。賃金も上がりませんから、そうすると。健康状態も悪化していきますので。
是非そこを考えながら進めていただきたいということを申し上げて、私の質問といたします。よろしくお願いします。
○坂本委員長 この際、山本香苗さんから関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山本香苗さん。
○山本(香)委員 中道の山本香苗でございます。
衆議院において初めて質問に立たせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
早速質問に入ります。
まず、国民会議についてお伺いをさせていただきたいと思います。
これまで、社会保障につきましては、内閣官房に置かれました全世代型社会保障構築会議において議論がなされてまいりました。この全世代型社会保障構築会議と国民会議とは何がどう違うのか、この国民会議と全世代型社会保障会議の関係性というのはどのように整理されているのか、城内大臣にお伺いします。
○城内国務大臣 お答えします。
まず、全世代型社会保障構築会議、これは、全世代型の持続可能な社会保障制度を構築する観点から、社会保障全般の総合的な検討を行うため、有識者により構成され、全世代型社会保障改革担当大臣の下に開催されるものでございます。
なお、令和四年にまとめられました報告書や令和五年にまとめられた改革工程を踏まえまして様々な取組を進めておりますが、人口減少の本格化、少子高齢化の進展に加えまして物価上昇という新たな社会経済局面を迎える中、給付と負担の在り方などについて全世代を通じて納得感が得られる社会保障の構築に向けた国民的な議論を進める必要が生じたわけであります。
このため、これまでの政党間の協議を尊重しつつ、国民の受益と負担に深く関わる給付つき税額控除や、食料品の消費税ゼロを含めた社会保障と税の一体改革について、国民の皆様にも見える形で検討を進めるため、政府と、消費税が社会保障の貴重な財源であるとの認識を有し、給付つき税額控除の実現に取り組む政党が共同で開催するもの、これが社会保障国民会議であります。
これまでの全世代型社会保障構築会議における議論も踏まえつつ、政府・与党のみならず野党の皆様にも御参画いただき、有識者の英知も集めて議論を進めてまいる考えであります。
○山本(香)委員 議論の範囲はどのようになりますか。
○城内国務大臣 議論の範囲についてお尋ねがございました。
若干繰り返しになりますけれども、社会保障国民会議は、人口減少の本格化、少子高齢化の進展に加えまして、先ほど申しましたように、物価上昇という新たな社会経済局面を迎える中、給付と負担の在り方などについて全世代を通じて納得感が得られる社会保障の構築に向けた国民的な議論を進める必要があるということでございます。
議論の進め方としましては、まずは給付つき税額控除と食料品の消費税率ゼロを同時並行的に議論を進め、その両者について令和八年夏前をめどに中間取りまとめを行う予定となっております。その際、給付つき税額控除の制度設計に関連する社会保障制度の議論、これを並行して実施いたします。その上で、給付つき税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題等につきましては、改めて調整した上で協議をすることとしております。
いずれにしましても、国民会議における議論の内容、範囲、進め方などにつきましては、御参加いただく各党とよく御相談しながら今後進めていくものと考えております。
○山本(香)委員 その課題、明らかになると思われる課題の一つとして挙げさせていただきたいと思いますが、今、家族のつながりや地域のつながりというものが希薄化する中で、頼れる身寄りのない人たちが増えております。また、ほかにも、孤立・孤独担当大臣をされた委員長もよく御存じだと思いますが、支援が必要であったとしてもなかなか支援につながれていない、そういう人が地域にはたくさんいらっしゃいます。
そういう状況のままで、社会保障の充実や、また、新たに給付つき税額控除等を導入したとしても、支援が届かない、期待した効果が得られない、そういうことになりかねません。支援を必要とする方を確実に必要な支援につなぐためにも包括的な支援体制整備というものが不可欠だと考えておりますが、厚生労働大臣、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 ありがとうございます。
今御指摘があったように、これから人口減少が更に進みますし、単身世帯の増加などもありますので、地域におきまして、住民同士の支え合い、この育成であったり、あるいは、福祉の支援体制との連携、協働、これの強化を図っていくことはとても大事だと考えておりまして、厚生労働省におきましては、誰も取り残されることなく地域で支え合う地域共生社会、この実現に向けて各般の施策を今進めているところであります。
令和七年度の補正予算におきましても、モデル事業を実施をしたり、あるいは、これから担い手不足が深刻化する市町村におきましてどういった包括的な体制が望ましいか、そうしたことにつきましてもこれからよく検討を進めて実行していきたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、地域共生社会、我々厚生労働省としては、しっかりと進められるように努力をしていきたいというふうに考えています。
○山本(香)委員 今、大臣の御答弁にありましたとおり、包括的支援体制整備というものは不可欠でございまして、是非、給付つき税額控除の基盤として国民会議でも議論していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
ただいま厚労大臣から御答弁がありましたけれども、包括的な支援体制の整備を含めまして地域共生社会の実現、これは全世代型社会保障構築会議がまとめました令和四年の報告書においても大きな柱の一つとされておりまして、重要な取組として推進しているところであり、私もこれは極めて重要だというふうに認識しております。
国民会議につきましては、先ほど申しましたように、給付つき税額控除の議論を進める過程で明らかとなったこういった社会保障制度の課題等について、改めて調整の上、協議を継続することとなっておりますので、したがいまして、こうした中で、国民会議における議論の内容、先ほど範囲も申し上げましたが、進め方等については、今後、参加いただく各党とよく御相談した上で進めてまいる考えであります。
○山本(香)委員 是非対象としていただきたいと思います。
もう一つ、住まいの問題につきましても加えていただきたいなと思っております。
といいますのも、住まいがなければ支援につながれないんです。多くの支援制度というのは住まいが前提となっております。是非とも住まい支援も対象にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
御指摘のとおり、住まいの確保についても、先ほども申し上げました全世代型社会保障構築会議での令和四年の報告書におきましても、住まい政策を社会保障の重要な課題と位置づけておりまして、必要な施策を本格的に展開すべきことがしっかりと盛り込まれておりまして、この施策の推進が図られているところでございます。
したがいまして、また繰り返しになりますけれども、国民会議におきましても、先ほど申しましたように、給付つき税額控除の議論を進める過程で、プロセスで明らかになったこういった課題については、改めて調整の上、協議を引き続き継続していくということとなっておりますので、こうした中で、国民会議における議論の内容、進め方等につきましては、今後、御参加いただく各党とよく御相談しながら進めてまいる考えであります。
御指摘ありがとうございます。
○山本(香)委員 総理にお伺いしたいと思います。
総理は、先ほど来、国民会議の呼びかけを、午前中にも小川代表に呼びかけていただきましたけれども、それに当たって、消費税が社会保障の重要な財源であることと認識し、給付つき税額控除の実現に賛同する党に呼びかけているという話でございました。
立憲民主党、公明党になぜ呼びかけがなされなかったのか、今後呼びかけられるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 済みません、昨日、ちょっと参議院で私の答弁が間違っておりましたが、衆議院の方で中道の方にお呼びかけをさせていただきました。それから、参議院の方も、今、党が別々ということでございましたので、これはそれぞれにお呼びかけをさせていただくということでございます。
○山本(香)委員 直近、確認したところ、まだ正式にはいただいていない、接触はありましたけれども、まだ正式にはという話でございましたので、幅広くお呼びかけをいただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
給付つき税額控除についてお伺いしたいと思います。
このことにつきましてはこれから議論ということでございますので、詳細な制度設計につきましてはまた別と考えておりますけれども、基本的な考え方を是非確認をさせていただきたいと思います。
まず、総理にお伺いしたいんですが、この給付つき税額控除が導入された後も軽減税率は維持される、給付つき税額控除が導入されたからといって軽減税率がなくなるということはないということでよろしいですね。
○高市内閣総理大臣 食料品の消費税率ゼロについては、給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎと位置づけております。給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進めるという方針で、超党派で行う国民会議でこれら二つの課題を同時並行で議論してまいります。
給付つき税額控除は、給付と負担の全体像を把握した上で、税、社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方の負担を集中的に支援する制度ですから、お尋ねの点につきましても、国民会議の議論の中で取り扱われるべき事柄と認識しております。
ただ、政府・与党としましては、二年間の食料品に関する減税、これが終了した後は現行の軽減税率に戻すということを想定しております。
○山本(香)委員 要するに、軽減税率ゼロの話じゃなくて八、いわゆるその制度はきちんとそのまま維持された上でという話で結構ですね。はい。
その上でですが、給付つき税額控除の導入に当たっては課題も物すごくたくさんあります。そうした中で私が今一番懸念しているのは、既存の制度との整合性をどう図っていくのかというところを懸念しております。
総理は、施政方針演説の中でも、税、社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得、低所得の方々の負担を減らすため、給付つき税額控除を導入するとおっしゃっておられます。
ただ、制度設計次第ではかえって負担が増えてしまう可能性というのがあります。どういうことかといいますと、特に低所得者世帯におきましては、例えば生活保護だとか公営住宅だとか医療費の負担軽減だとか、いろいろな支援策がありますね。所得制限つきなんですね。そうしたものが重なっているわけです。給付つき税額控除を導入することによって、ちょっと所得が増えたことによって、複数の支援が同時に減ったり、切られたり、手取りが増えるどころか減ってしまうような可能性がある。
給付つき税額控除によって所得が少し増えるだけで、逆に、結果的に手取りが増えないようなことになったら本末転倒でありますので、絶対にそうならないように制度設計をするんだということを明確にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
給付つき税額控除につきましては、何といっても、税、社会保険料負担や物価高に苦しんでいらっしゃいます中低所得者の負担を集中的に軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにするというものであり、こういった考え方から導入が必要だというふうに考えております。
その制度設計に当たっては、給付と負担の実態を踏まえまして、政策目的の整理や、ほかの社会保障政策との関係といった制度面の課題についても、当然、整理をして検討する必要があると考えております。
山本委員の御指摘につきましては、まさにその既存の社会保障制度との整合性などが課題となるため、これは、当然、参加政党ともこういった点についてはよく相談しながら国民会議でしっかり検討することとなるというふうに考えております。
○山本(香)委員 当然議論はするんですが、そういうふうな方針でいくということでよろしいですね。
○城内国務大臣 繰り返しになりますけれども、御指摘の点については、国民会議で参加政党ともよく相談して検討してまいる考えであります。
○山本(香)委員 総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 壁や崖がないような滑らかな制度にしてまいります。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
もう一つお願いしたいことがあります。
これは、働く人が報われる社会にするための政策だと思うんですね。ですので、働いたことによって手取りが減ることはない、さっき総理がおっしゃったように、滑らかにする、崖はなくすということと同時に、最低生活保障は守る、ここもしっかりと明言しておいていただきたいんです。
なぜならば、働きたくても働けない人はいるじゃないですか。実際、病気だとか、失業や廃業だとか、災害だとか、また家族の介護とか、決して、最低生活保障を守るということは、弱い人だけを守ることではなくて、社会の分断を防いで、誰もがもう一回チャレンジしていく土台をつくることにつながるんだと思うんです。
ですから、ちゃんと、働いたら手取りは増える仕組みにするんだ、そして逆転現象を起こさせないんだ、と同時に、最低生活保障はちゃんと守るんだということを大前提にしていただきたいんですが、総理、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 今、山本委員から、制度設計に当たりましては、働く人ほど手取りが増える、そしてまた最低生活保障を守るということを大前提とすべきという御指摘がございましたが、議員御指摘の点についてもしっかり留意して取り組んでまいります。
○山本(香)委員 総理も同じ気持ちでいていただけると思いますが、あえて答弁は求めません。
もう一つ、先ほど長妻理事もおっしゃっていただきましたけれども、これはプッシュ型にしてもらいたいんです。申請主義じゃなくて、是非プッシュ型にしていただきたい。
なぜならば、御承知のとおりでありますけれども、生活に困窮している人ほど制度を御存じではありません。また、書類を提出する、そういった事務も大変難しいです。ダブルワーク、トリプルワークで、役所に行く時間も余裕もありません。
低所得や中所得の方々の生活を支える制度であるからこそ、申請できる人だけを救うような制度にはしてほしくないんです。是非ともプッシュ型でいっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 今、山本委員から申請主義ではなくプッシュ型でという話がございましたが、具体的な制度設計につきましては、これから超党派で行います社会保障国民会議で議論をしていただきますが、何といっても必要な人に必要な支援が迅速かつ確実に届くよう、制度面に加え実務面の課題についても、各党のお考えもしっかり持ち寄っていただきながら、丁寧かつスピード感を持って検討を進めてまいりたいと思います。
なお、これをプッシュ型にするか否かについては、まずはその実務面を精査する必要があるというふうに考えております。
○山本(香)委員 総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まず、先ほどの最低生活保障も、これも生活保護制度と整合的に考えてまいります。
ちょっと、今の城内大臣の答弁と違っちゃうとまずいんですが、私自身は最終的にプッシュ型を目指しております。要は、給付つき税額控除というのは、私にとっても、長年研究をしてきた、また訴えてきた政策でございました。割と柔軟に制度設計ができますので、国民会議で当然細かいところは決めていきますけれども、今委員がおっしゃったような方向性を私自身は考えております。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
この後、実は消費税減税のことを総理にお伺いしようと思っていたんですが、午前中の小川代表や、また小林政調会長の御質問のところとかぶるので、ちょっと割愛をさせていただきたいと思います。
がらっとテーマを変えまして、リハビリテーションについてお伺いをさせていただきたいと思います。
総理、日本が世界有数のリハビリテーション大国だというのは御存じでいらっしゃいますでしょうか。
日本は世界で最も高齢化が進んでいるわけでありますけれども、そういう中で、急性期、回復期、生活期まで切れ目なくリハビリテーション体制というのが築かれてまいりました。とりわけ我が国独自の回復期リハビリ病棟、これは、リハビリテーション病棟、三百六十五日、集中的に機能回復を図って自宅復帰を実現するモデルとして国際的にも高い評価を受けております。
また、日本の義肢装具士の技術というのは、精緻で、オーダーメイド適合の質が高いことで知られておりますし、また、リハビリロボットなど医工連携分野でも国際的な競争力を持っています。かつ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、リハビリテーション専門職の方々というのは数が圧倒的に多い、育成が物すごく進んでおります。
これからアジア各国も急速に高齢化します。そうした中で、我が国の強みを世界標準にしていく絶好のチャンスだと思っております。
総理は、成長のスイッチを押して、押して、押しまくるとおっしゃっていただきましたけれども、私は、このリハビリテーションというのはまさにその成長のスイッチの一つだと確信をしております。是非ともリハビリテーションを、健康寿命延伸、社会保障改革、そして関連産業の育成、そして国際展開、そうしたところまで含んだ国家戦略としていただいて、省庁横断的に強力に推進をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 とてもいい御提案をいただきました。
家族もリハビリ中でございまして、日本の理学療法士など専門職の能力の高さ、そしてまた専門知識の豊かさ、非常に私も感銘を受けております。
アジア各国で、おっしゃるとおり高齢化が進んでいく中で、我が国が有するリハビリテーションや機能訓練の技術ですとか知見を生かして、国際展開を含めて戦略的に産業育成を図るということは重要でございます。
健康・医療戦略などの政府方針に基づいて、これまでも、日本と海外のリハビリテーション専門家の相互交流を通じて日本式のリハビリテーションの普及をやったり、介護テクノロジーの実用化などに向けた総合支援、インドネシアなど東南アジア諸国における質の高いリハビリテーションや関連機器の普及支援、こういった先端的研究開発と新産業創出に関する施策を関係行政機関が連携して推進をしてきました。関係省庁が緊密に連携して、我が国のリハビリテーション関連産業の競争力強化、国際展開の推進、これを政府一丸となって取り組んでまいります。
すばらしい技術が日本にあり、すばらしい人材が日本にいるということはよく承知いたしております。
○山本(香)委員 総理、ありがとうございます。
ただ、実は、物すごい勢いで中国とかその他の国々が追ってきている状況なんです。もうめちゃくちゃこれはもったいないと思っていますので、進めていただきたいんです。
確かに、リハビリテーション、歴史もありまして、すばらしいんですけれども、実は厚生労働省の中には統括する部署がないんですよ。医療、介護、障害福祉、制度にがっちり入っているんですけれども、横断的なところもなくて、体系立っておりません。経産省とかとも連携はしてはいただいていますけれども、個別政策の積み重ねになって、体系的になっていないんですね。ここは、しっかりと横をつなぐような形を、また具体的にそういった場も考えていただければと思っておりますので、厚労大臣、経産大臣、是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
ちょっと時間がなくて、赤澤大臣、済みません。
それで、基盤のところで、令和八年の報酬改定において理学療法士などのリハビリテーションの専門職の方々の処遇改善も対象にはしていただいているんですが、実は報酬にひもづいていなくて、確実に上がるかどうか分からないんですね。もう一段具体的に、ちゃんと上がるように措置を取っていただきたいと思います。義肢装具士は、実は総理、対象になっていないんです、処遇改善の。
補装具なんですけれども、実は、アルミニウムやプラスチック、半導体など多様な材料を使用するんですが、それぞれの価格が、今、がっと上がっているわけですね。特にアルミニウムは、令和三年当時から約二〇〇%、上がっておりまして、エネルギー、物流コストも上がっています。しかし、実際かかっているコストがこれだけ上がっていても、補装具は、国によって基準価格が定められておりまして、その基準価格が変わっていないために、作れば作るほど赤字。城内大臣の御地元のメーカーの電動車椅子は、一台作るたびにメーカーが約一〇%赤字、補装具事業者は一台販売するたびに約十五万円赤字、合計二十万円赤字となっております。
日本の車椅子というのは、体格が同じですから東南アジアなんかでめちゃくちゃ人気があって、特にアシスト式を含む簡易電動車椅子は、日本のメーカーが発明して、今や世界に普及しているすばらしい製品なんですね。しかし、こんな赤字では国産の補装具が作れなくなってしまいます。
是非とも、この補装具の価格を現下の原材料価格、光熱費、輸送費及び人件費に見合った価格に速やかに改定していただきたいと思いますが、大臣、お願いします。
○上野国務大臣 まず、リハビリ専門職の方の処遇の改善につきましては、令和七年度の補正予算、また令和八年度の診療報酬改定におきまして、しっかりとした対応をさせていただくこととしております。
また、省内の体制のお話がありました。そうした御指摘も前からいただいておりますので、リハビリテーション、それに関連する皆さんを応援できるような省内の体制は、これからしっかり取らせていただきたいと考えています。
その上で、補装具の関係でございますが、今、物価高騰の中で大変厳しい状況に直面をされているというお話も私も伺っております。当面、重点支援地方交付金を活用して、これもメニュー化をさせていただいておりますが、光熱水費の高騰支援の一環として応援をさせていただくこととしております。
また、補装具の支給制度の基準額、この引上げということかと思いますが、それにつきましては、令和九年の次期改定に向けまして、光熱水費や原材料の仕入価格、あるいは従業員の方の給与等に関する実態調査、これをしっかりやらせていただいた上で、しかるべき対応ができるように取り組んでいきたいというふうに思います。
○山本(香)委員 しかるべき対応というか、本当は私は遅きに失したと。本来であったら今年度やっていただいてもいいぐらいでありました。
実際、そういう形で赤字になるので、事業者さんが作りたくても作れない。その結果、ユーザーにも影響が出ておりまして、実際、本来は自己負担分だけでいいはずなんですけれども、補装具費支給制度の中で、やむなく御本人に差額分まで求めるようなことが出てきているんです。こういう実態も含めて、もう本当にぎりぎりのところでやっていらっしゃいます。大事な大事な技術です。是非、厚生労働省としても、可及的速やかにこの調査をやっていただいて、価格の見直しをしていただきたいと思います。
そしてもう一つ、是非とも見直していただきたいことがあるんですが、障害のある方につきましては、六十五歳を超えますと、障害者総合支援法よりも介護保険の方が原則優先になります。それによりまして、これまで使えていた補装具が実質的に使いにくくなりまして、生活に深刻な影響が出ているケースが出てきております。
例えば、頸椎損傷や脳性麻痺などで、長年、御自身の体に合った補装具を、電動車椅子を使って自立生活をしてきた方が、六十五歳になって介護保険に切り替わることで、障害者ではなくて高齢者の部門が担当部署になるわけです。そうなったことによって、体に合わない電動車椅子やクッションをレンタルで利用しなくてはならなくなることから、外出の頻度が減ったり、また、就労や社会参加が困難になるケースというのも出てきております。
これは、違った面から見たときに、公費の面から比べさせていただきますと、例えば、六十万円の電動車椅子を利用する場合、介護保険では、二年程度の減価償却を想定した価格、つまり毎月二万五千円程度のレンタル料が、これは自己負担と公費全体ですね、かかるわけなんですが、補装具費支給制度における電動車椅子は、購入費として六十万円かかりますけれども、使用年数の目安は六年間となっておりまして、御高齢の方の場合は六年以上使っている方の方が多くいらっしゃいます。
つまり、同じ電動車椅子を六年間利用する場合、介護保険では百八十万円、補装具では六十万円と三倍もの費用差があって、費用対効果は明らかに、障害者の方にとってですよ、高齢者全般じゃありません、障害者の方にとっては補装具費支給制度の方が優れているんです。
私は、それ以上に大事だと思っているのは、六十五歳を超えても補装具費支給制度が使えるようになると、障害のある利用者の方は、使い慣れた電動車椅子がそのまま使える、かつ、障害を熟知した補装具事業者さんが対応してくれますので、安心してこれまでと同様の活躍ができるわけなんです。
六十五歳になったからといって障害がなくなるわけではありません。是非とも、障害のある方については六十五歳以上も補装具費支給制度の方を使えるようにしていただきたい。お願いします。
○上野国務大臣 お答えいたします。
まず、大原則なんですが、我が国の社会保障体系全体の中におきましては、ある給付が公費負担制度あるいは社会保険制度の両方で提供され得る、そういった場合におきましては、保険料を支払って国民がお互いに支え合う社会保険制度をまず利用する保険優先の考え方が原則となっておりまして、委員よく御案内のとおりだというふうに思います。
障害福祉制度と介護保険制度の関係につきましても、この原則に基づきまして、障害者の方が利用される補装具のうち、車椅子、歩行器等介護保険で貸与される福祉用具につきましては、原則として介護保険制度が優先をされる、そのような取扱いとさせてきていただいているところであります。
一方で、障害を有する高齢者の方がその障害の特性に応じてオーダーメイドによって製作する場合など個別の対応が必要だと判断をされる場合がございます。そうした場合におきましては、介護保険による既製品の貸与ではなくて障害者総合支援法に基づく補装具費として支給する、そうしたことも可能としているところであります。
今後、実施主体である市町村等に対しまして、お一人お一人の個別の状況を丁寧に勘案して、その方が必要なサービスを受けられるような対応を行ってほしい、そういったことを周知をしていきたいというふうに考えておりますので、当面そういった対応をさせていただければと思います。
○山本(香)委員 大臣、重ねてお願いとなりますが、実際そういう形で周知をしていただいているのはよく存じ上げています。しかしながら、高齢者の部門のところでそういう、きちっと、この人はこちらです、補装具の方が適しています、こちらは介護保険の車椅子で大丈夫です、この判断をできる人がいないんです。専門的な判断をできる人がいないんです。
義肢とか義足とかそういったものは、介護保険にありませんから、当然のことながら補装具の世界でやっていくわけですけれども、車椅子というのは両方にあるんです。その場合に、どっちかというところを、きちっとやっているかやっていないか、今まで一回も調査したことがないと伺っています。
是非、市町村のそのやり方、地方自治体の運用の実態というものを把握していただけませんか。
○上野国務大臣 委員からの御指摘でもございますので、しっかり状況を把握できるように努めたいと思います。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
私は、補装具というのは、生活を支えるだけではなくて、人生の可能性を広げるものであって、本当に大きな大きな可能性を秘めているものだと思っております。だからこそ年齢で区切ってはならないのではないか。障害は六十五歳では終わらない、障害があったとしても社会の担い手となれる。夢も挑戦も六十五歳で終わらないわけでありまして、是非とも、六十五歳以上も補装具費支給制度を使えるようにしていただきたい。
総理、一言最後にいただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まず、厚生労働大臣が答弁させていただいたとおりでございますけれども、周知、広報ももう少ししっかりやっていかなきゃいけないと思っております。
○山本(香)委員 ありがとうございました。
それでは、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○坂本委員長 この際、伊佐進一君から関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。伊佐進一君。
○伊佐委員 中道改革連合の伊佐進一です。
本日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
総理、御就任おめでとうございます。我々、その瞬間を妻と一緒にテレビで見ておりまして、正直申し上げると、本当にわくわくいたしました。
女性初の総理・総裁、一国を担う御苦労というのは本当に計り知れないと思いますし、また、巨大与党だからこその御苦労というのもあるんじゃないかというふうに推察をしております。だからこそ、国民に開かれた、また我々野党の意見も受け止めていただきながら、次の時代を切り開いていただくような、こういう総理になっていただきたいという御期待をまず申し上げたいというふうに思っております。
さて、総理が選挙期間中に、選挙に勝てば国論を二分する議論をやらせていただきますという話がありました。その中でも、選挙後に、国論を二分する議論というのはこれだというので三つ挙げられておりました。
一つは、責任ある積極財政。これは、補正予算ありきじゃなくて、当初予算に寄せていくという話でありました。これは、二分するというよりも、恐らく、方向性としては反対する人はそんなに多くないんじゃないかと私は思っております。
二つ目の防衛三文書の改定。これは、内容がまだ、どういう改定をするのかというのがはっきり分かっておりませんので、そういう意味では、これも、二分するというか、判断がなかなかできないと思っております。
三点目は、インテリジェンス機能の強化。これも恐らく、方向性は賛成の方が多いというふうに思っております。
だから、私、今、現時点においても、どれがどう二分する議論かというのはまだ理解できておりません。だから、あえて今日は、そこをちょっと深掘らせていただきたいなというふうに思っております。
まず一点目、安全保障についてですが、今の日本の置かれた安全保障の環境というのを考えますと、私たちも抑止力の強化というのは重要だと思っております。それに対しての一定の予算の確保というのも行わないといけないというふうに思っております。
その上で、防衛力の強化のための予算ということで、今、パネルを用意させていただきましたが、平成五年から平成九年までに四十三兆円の予算が必要ですと、これは私たちも与党時代にも賛成をさせていただいて。問題は、その財源です。昨年の年末の税制大綱で所得税について言及をされている。所得税の増税が書かれている。これは本当に必要なのかどうかを今日は議論させていただきたいというふうに思っております。
まず、今までと比べて上積み部分、八・九兆円というのを、これをどう確保していくのか。まず、財務大臣、説明いただければというふうに思います。
○片山国務大臣 現行の防衛力整備計画に基づく防衛力の抜本的強化につきましては、歳出改革、決算剰余金の活用、税外収入、税制上の措置により財源を確保するということになっております。お手元の図等で御理解をいただいているところです。
その上で、本年中に三文書を改定した後、そういう目標ですから、改定した後は、新たな三文書に基づき防衛力の強化を進めることになると考えていますが、今後の防衛力の具体的な内容、これを実現するための防衛費の水準については、まさに、三文書の改定に向けて、これから本格的な議論がなされていくものと承知しております。これも委員の御理解どおりでございまして。
当然のことながら、財源の在り方についても、こうした議論を踏まえて、財政の持続可能性にも十分配慮しながら、安定的な財源が確保されるよう必要な対応を検討していくということで、今までのところはその五年間の、先ほど平成とおっしゃっていましたが令和ですね、令和の五年間、この枠組みができて、ここから先は、またここからということであります。
○伊佐委員 防衛三文書を改定されて、新たにこれをやることが必要があるんだというのであれば、それは、その内容を示していただきながら、新たに財源をどうするかという議論が必要だというふうに思っております。
今議論しなきゃいけないのは、少なくとも、今回、令和五年から九年、その後も含めて、四十三兆円を確保する上で必要だというふうに去年の年末決めていただいたもので、所得税に手をつけるということが本当にいいのかどうかという議論をさせていただきたいというふうに思っております。
さっき大臣がおっしゃっていただいたような、一番上の財源の確保、税制措置については、法人税、今の法人税額に対して税率四%を掛けます。これは令和八年の四月から、つまり、この四月から始まります。たばこ税、加熱式たばこの増税を含めて、これも令和八年の四月から、紙巻きたばこも含めて段階的に上がっていく。これもこの四月です。
所得税については、元々、メニューにももちろん入っておりました。ただ、これは、与党で我々がいたときもずっと慎重論があって、後ろ倒しにずっとなってきた。これが昨年の年末決められたということなんですが、まず伺いたいのは、さっき申し上げた法人税とたばこ税というのは既にもう決まっています、じゃ、令和八年、令和九年、この法人税、たばこ税の増収分というのはどれぐらいを見込んでいるのか、伺いたいと思います。
○青木政府参考人 お答え申し上げます。
防衛力強化に係る財源確保のための防衛特別法人税の創設及びたばこ税の見直しによる増収額でございますが、令和八年度で、それぞれ、五千七百六十億円、四百四十億円、令和九年度で申しますと、それぞれ、九千二百三十億円、一千百六十億円と見込んでおります。
○伊佐委員 ありがとうございます。
このグラフの一番上の一兆円強足らないというところに対して、今既に決まっている法人税とたばこ税だけで、今おっしゃった数字、これはちなみに資料も配らせていただいております。資料二なんですが、資料二を見ていただくと、令和九年度の増収見込み、これはたばこ税と法人税を足すだけで一兆円を超えます、既に。さらに、平年度、平年度というのは、平年化した場合にどうなるか。これも、数字を合わせていただくと、法人税とたばこ税だけで一兆円を超えます。今、一兆円を既に超えている段階の中で、更に所得税に付加税をかける必要があるのかどうかという話なんですが、ちょっと資料三を見ていただければと思います。
これは税収の推移です。法人税、これは御覧いただいたとおり、テレビの皆さんは、済みません、パネルは用意していないんですが、法人税というのは税収が右肩上がりなんですよ。ずっと上がり続けておりまして、ついにバブル期を超えた。過去最高になっております。だから、この法人税収というのも、恐らく、この予想を超えて今後上がっていくんじゃないかと思っています。
そういう意味では、既にこの時点で一兆円を超える見積りがあり、更に法人税収が上がっていく中で、本当に今、国民生活に影響を与える所得税の増税が必要なのかということです。インフレ経済が今後も続いていくという中で、先の先まで増税となる。今回の法改正で所得税の増税はする必要がないんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○片山国務大臣 来年度より適用が開始される防衛特別法人税及びたばこ税の措置により、令和九年度で一兆円程度の税収が見込まれるということは、御指摘のとおりでございます。
他方、現行の防衛力整備計画においては、五年間で四十三兆円程度を措置するため、追加支出分が十四・六兆円、この財源として、税制措置により三兆円程度の確保を見込んでいるんですね。この点、防衛特別所得税の創設を織り込んだとしても、税制措置による財源確保額は令和八、九年度で約二兆円弱になるということは、こういう計算になりますので、御理解をいただきたいと思います。
我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していく中で、防衛力の強化は必須でございますので、その実現に向けた安定的な財政規模の確保のため防衛特別所得税の創設が必要ということになって、今回こういうふうにお出ししているということになります。
なお、防衛特別所得税の創設に当たりましては、御承知のことながら、足下で家計負担が増加しないよう、復興特別所得税の税率を引き下げることとしておりまして、現下の家計を取り巻く状況に適切に配慮をさせていただいております。
○伊佐委員 今大臣がおっしゃった三兆円、二兆円というのは過去の話ですよね。つまり、令和九年までの話では、確かに、今回、なかなか我々、所得税の増税自体が、やはり今の物価高騰の中において、国民生活のことを考えるとちょっと慎重に考えるべきだということで議論が遅くなってしまったから、令和九年までの積み上げの中で本来三兆円必要なものが二兆円になったという話であって、今議論しなきゃいけないのは、今後恐らくこの話というのはずっと利いてくるわけです。
さっき、負担は配慮したとおっしゃいますが、おっしゃる意味もよく分かります。つまり、復興税、復興に必要な税として今所得税に二・一%かかっているものを、あえてその一%分をここに回しますと。それだと復興の予算が足らなくなるので、その分、より、本来であったら二〇三七年で終わっていたんですけれども、それを二〇四七年まで延ばすという話。
つまり、これは何を意味しているかというと、本来であれば復興増税というのは二〇三七年で終わっていたわけですよ。ゼロになっているわけですよ。ところが、これがそのまま二・一%続いていくということになります。二〇四七年度以降、一応復興債は全部払い終わるわけですが、二〇四七年度以降も期限なく一%の増税になるわけですよ。
だから、さっき申し上げたように、もちろん、今までの積み上げで足らないのはあるんですが、今後の長い期間の話をすると、そうすると、やはり、今足りているのに、恐らく法人税収がこれから上がっていくという中で、何で将来世代の税まで先食いをする必要があるのか、総理にも是非お答えいただきたいというふうに思っております。
○片山国務大臣 繰り返しになりますが、技術的なところから。
過去の話といっても、八年度、九年度の見積りを出して、財源の確保額が、つまり、スタートが遅くなったことにより、これは今委員もおっしゃいましたよね。全体のスタートはもっと最初は早かったんですが、いろいろと状況があって遅れている。所得税も今回お願いするということ、これからということですが、その分で財源確保額が令和八、九年度で計二兆円弱ということは、ほかのところがそういうふうに補ってきているということになりますから、これを将来的に安定させるという観点からこういうことをお願いをしているわけで、それは、防衛力強化が安全保障環境が厳しい中で必要であり、安定的な財政規模を確保するためには必要、そういう考え方でございます。
○伊佐委員 私はいつも思うんですが、大臣、財務省がいつもお答えするのは、財源としては恒久的なものが必要だということを言われます。恒久的に何かをやろうと思えば恒久的な財源が必要だ、それはよく理解できます。
でも、今回、例えば消費減税、消費税の、食料品を二年間ゼロにするというのが自民党の公約であり今の政府の方針だ、議論するということですが、これも二年間については恒久的な財源を示さずに、恐らく、二年間だからできるんだ、いろいろな税外収入を含めてという議論をされているはずなんですよ。
ところが、この話は恒久的な話なんですよ。だから、今おっしゃったのは、一兆円足りません、三兆円本来必要なのが二兆円しか集まりません、一兆円をどうしますかという話と、今既に所得税抜きでも法人税とたばこ税で超えているじゃないか、そこに更に国民の皆さんに所得税をお願いするのか、増税をお願いするのかという話だと思いますが、総理、いかがですか。総理に通告しています。
○片山国務大臣 最初の方で、消費税の問題、これは大変重要な、機微にわたる問題でございますが、先ほどから他の委員の御質問に出ておりますように、我が党として、維新の党との連立合意から始まりまして、選挙公約にも入ったことは、二年間、給付つき税額控除までのつなぎとして、特例公債に頼らないと言っているので、特例公債に頼るわけではないと言っているわけですから、更に問われましたら、税外収入ですとか、あるいは、今取りかかろうとしております、まさに租税特別措置や様々な補助金、基金等の見直し等も含めて、様々なやり方できっちりと確保できるかということをやった上で、特例公債には頼らないということが今我々の条件として挙がっているということなので、そこは誤解のないようにお願いしたいと思います。
○高市内閣総理大臣 今、片山大臣が申し上げたことのほかに、復興特別所得税の話でよろしいでしょうか。(伊佐委員「はい」と呼ぶ)
年間負担額、これは収入階層に応じて様々なんですが、例えば、年収五百万円の単身世帯では年間千円程度となります。こうした負担についても、その必要性を含めて丁寧に説明を尽くしてまいりたいと存じます。
○伊佐委員 総理、済みません、総理として、今のこの状況において、将来にわたって法人税とたばこ税で既に一兆円強、必要な部分を超えているにもかかわらず、なぜ更に国民負担を求めるのかという点について御回答いただければ。
○高市内閣総理大臣 やはり、今年、年末までに戦略三文書を見直すとお伝えをしております。様々な状況、つまり、ドローンを用いた新しい戦い方ですとか、宇宙、サイバー、電磁波、ここもまだまだ弱いところでございます。私たちは、どこからか言われてというよりも、我が国が主体的に必要な防衛力を整備していこう、国民の皆様の命を、平和を守っていこうということで議論をもう今始め、積み重ねていっている最中でございます。
やはり研究開発もこれから必要です。反対に、これはデュアルユースとしてスピンアウトしていくと富を生む分野でもあるんですけれども、ここもまだ足りない。自衛隊基地の抗堪化もまだまだ。それから自衛隊員の処遇改善、ここもしなきゃいけない。そういった中で、必要な財源、恒久的な財源というものが十分に必要である、こういった考え方に立っております。
ですから、防衛力の強化は必須ですから、その実現に向けた安定的な財政規模の確保、そういうことを考えますと、防衛特別所得税の創設というのは必要だと考えております。
○伊佐委員 本当に将来にわたって必要な、日本を守るための抑止力の強化のためであれば、その予算というのは我々もしっかりと確保しなきゃいけない。もちろん、中身の精査はやらせていただく必要があると思いますが。
ただ、今の話は、既に防衛整備計画でこれをやりますといった中身についてこれだけのお金が必要ですよねという話であって、今総理がおっしゃったような、将来にわたってこれもあれも必要になりますというのであれば、それをちゃんと示していただいて、そのためには追加でこれぐらいの予算が必要ですというのを恐らくこの予算委員会ではやらなきゃいけないんだろうというふうに私は思っております。
これは福島の、もちろん影響はできるだけないように政府で考えていただいたのがこの案だと思うんですが、ただ、やはり心配になりますのは、例えば復興特別所得税、これは何かというと、二・一%というのは、既に福島の復興のために必要な予算はもう復興債で出しているわけですよね。その借金返しとしてこの復興特別所得税を充てている。何が起こるかというと、返済が二〇三七年で終わっていたものが二〇四七年までになると、このインフレ局面の中で恐らく金利は上がっていくと思うんですよ。そうすると、恐らく金利が上がっていくと、この復興債、もしかすると、この予算案、今想定している二・一%では足らなくなることも私は来るんじゃないかと思っております。
だから、本来であれば、そこは影響を与えずに、国民生活に、もしかすると、そうなったら更に追加で影響を与えることになりますので、是非、私は、ここは慎重な議論が必要じゃないかということは、こればかりやっていてもあれなので、申し上げておきたいというふうに思っております。
次に、インテリジェンス機能の強化について伺いたいと思います。
これも全く賛成です。強化すべきだと思います。自民党の方でも議論していただいて、提言が出されたというふうに聞いております。午前中の質疑でも、司令塔機能の強化でありますとか、あるいは情報の共有、これも大賛成です、私自身。ただ、気になるのは、情報機関をどうコントロールしていくのかという観点です。
これは、実は代表質問で、小川代表が情報の政治利用の危険性について指摘をいたしました。高市総理の答弁は、情報の政治利用の危険性を高めるものではありませんと答弁されました。そこを少し議論したいなと思うんですが、ちょっと私が心配している観点だけ先に申し上げると、国家情報局と国家安全保障局を同格に置くというところです。つまり、情報部門と政策部門は同格だという今改正をされようとしております。
よくインテリジェンスの世界で例に挙がるのが、アメリカのイラクに対する先制攻撃、二〇〇三年。あのときは、国連でも多くの国々が開戦に対してかなり慎重な姿勢を示していた。その中で、パウエル国務長官が国連で演説されるわけですよね、大量破壊兵器があるんだ、イラクとアルカイダが結合しているんだと。ところが、これは残念ながら全て、残念ながらというか、これは全て間違いだった。CIA長官が、当時の長官が、ある意味、戦争を推し進める意図を持って、情報を少し操作をしてパウエル国務長官に伝えていた。
具体的に言いますと、例えば、イラクがアルミ管を入手しました。このアルミ管に対してCIAが評価をしたのは、これは濃縮ウラン用の遠心分離機なんだということを言った。ところが、当の原発を所管するエネルギー省は何と言っていたかというと、いや、違う、これはロケット用でしょうと言っていたわけですよ。最終的にIAEAも、これは遠心分離機じゃないよねという話になった。だから、パウエル国務長官が後に語ったのは、これは私にとって人生の汚点だったというふうに語られております。
何でそうなったかということです。CIAと国務省が同格だったんです。余り仕切りがなかった。つまり、情報部門も政策部門も同じ閣僚で、同格で、だから情報機関の暴走を止められなかったんじゃないかというふうに言われております。
本来、情報機関の情報というのは政策立案のために役立たせるべきものであって、だから、逆に、同格にすると情報機関の意図が政策を左右する危険性があるんじゃないかと私は心配しているんですが、総理、いかがでしょうか。
○木原国務大臣 私が担当大臣ですので、詳細については私の方から答えさせていただきます。
まだ法案を提出しておりませんので、回答できる範囲内で答弁いたしますが、国家情報局には閣僚級の国家情報会議の事務局を担わせることも検討しており、委員の御指摘のとおり、現在の内閣情報調査室、内調よりも役割が大きく拡大することから、国家安全保障局と同格の組織とすることがふさわしいというふうに今のところ考えております。
委員の御心配は、情報部門と政策部門のこと、お互いの立ち位置という問題だと思いますが、おっしゃるように、相互に干渉し過ぎないように活動することが重要であろう、私もそのように考えています。政策部門への配慮によって報告すべき情報が報告されなかったり、逆に、情報部門の意向で政策がゆがめられるようなことはあってはならない、これは当然であろうと思います。このことは、今回の法改正によらずとも、今でも言えることなんですね。ですから、この点については、現在検討している制度改正によってリスクが高まるとの御指摘は当たらないのではないかなというふうに考えています。
いずれにしましても、情報部門と政策部門の双方がそれぞれに期待されている機能を十分に発揮することが重要であって、新たな組織が立ち上がった後の運用には十分に配慮してまいりたい、そのように思っております。
○伊佐委員 情報部門と政策部門が同格かどうかというところは、総理とか大統領にどういう情報を上げるのかというところに関わってまいります。
恐らく、パウエル国務長官、当時どういう心境だったかというのは推察するすべもないわけですけれども、国務省の方が立場がもし上なんだったとすれば、CIAに対して、いや、ちょっと待ってと、その情報は本当なのかどうかというところが、恐らく、政策立案部門からの再度の戻しというのができていたんじゃないかと思うんですね。
今、官房長官がおっしゃっていただいたとおり、結局、仕切りも大事よねと。これはおっしゃるとおりです。情報部門が政策部門にどんどん出てくるようなことは、やはり私も慎重にあるべきだと思っていますが、今回、同格になるがゆえに余計心配をしているということです。確かに、情報部門が政策に関与しないようなファイアウォールをどうやってつくるかというのは非常に重要な問題でありまして、アメリカも実はこの反省を受けて改革を行いました。
九・一一があって、イラク戦争があって、その教訓を得て二〇〇四年に国家情報局の見直しを行っています。
そこで何と書いてあるかというと、今日、資料は配付していないんですが、ダイレクター オブ ナショナル インテリジェンス シャル ノット ビー ロケーテッド ウィズイン ザ エグゼクティブ オフィス オブ ザ プレジデント、つまり、情報部門というのはホワイトハウスの中にいちゃ駄目ですよと、物理的にも実は分離をしました。
さらに、ダイレクター オブ ナショナル インテリジェンス シャル アクト アズ ザ プリンシパル アドバイザー トゥー ザ プレジデント、トゥー ザ ナショナル セキュリティー カウンシル、アンド ザ ホームランド セキュリティー カウンシル、つまり、アドバイス役なんだ、政策には関与しませんというところも明記をしているわけですよね。そういう意味の分離というのは、必ず私は必要だというふうに思っております。
そういう意味で、さっき官房長官がおっしゃったような、ファイアウォールは必要だという認識は持っていただいているので、じゃ、どうやって分離するかというところも是非教えていただきたい。
○木原国務大臣 政策部門と情報部門、相互に干渉し過ぎることがないということを先ほど申し上げました。それぞれが期待されている機能を十分に発揮することが重要である、当然のことであります。
政策部門というのは、いわゆるこれはカスタマーですよね。情報部門というのはプロバイダーですよね。ということは、プロバイダーはカスタマーのニーズにしっかりと応えて、それが求める情報を全て出す、当然のことでありまして、それぞれのカスタマー、プロバイダーも、トップは政治家が就くということになりますから、ですから、政治家の責任を持ってその役割を果たしていく、お互いに干渉し過ぎずに適時適切な情報を提供していくということ、そういう組織をつくっていきたいというふうに思っております。
現在設置を検討している国家情報会議及び国家情報局は、国民の安全や国民の確保に資する情報の戦略的な収集、集約、分析を担当する組織と位置づけております。その趣旨等は国会に提出を予定している法案に反映しておりますので、そのときにまた申し上げたいと思っておりますが、新たな組織が安全保障政策等の企画立案機能を持つものでないということ、これは制度的にも明らかにしたいというふうに思っておりますから、委員が懸念されているような状況は生じることはないということは、今はその点だけはしっかりと申し上げておきます。
○伊佐委員 官房長官の方から、制度的に明らかにするということを言っていただいたので、ありがとうございます。
私、さっきイラクの例を挙げましたが、その当時、二〇〇三年、アメリカの大学におりました。ジョンズ・ホプキンス大学で、SAISというところで外交政策を勉強しておりました。そのときに、まさしく政権に結構近い大学でして、学長がウォルフォビッツさんといって、ネオコンサーバティブのまさしく牙城だった、その思想的な、彼は引っ張っていた人だったんですよ。
その大学の情報部門の授業でも、これは私は取らなかったのでほかの友人の話なんですが、やはり情報部門の大事な点というのは、これです、こういう情報ですと出すのが情報部門の仕事じゃなくて、AというものとBというものとCというもの、こういうものがありますというようにして、選択肢を示すのが仕事だったと。これをずっとひたすら訓練させられたというようなことがありました。
だから、そういう意味では、あくまで、情報部門が政策立案に一回関わり始めると止められなくなると私は思っていますので、そのリスクマネジメントもしっかりできるような体系をつくっていただきたいというふうに思っております。
次に、ちょっと障害福祉の話をさせていただきたいと思います。
資料の四を見ていただくと、障害福祉サービスの予算、これは二十年間で四倍になっております。利用者数も増えておりますし、一人当たりの費用も実は伸びております。
ところが、このトレンドと逆のトレンドに今なっているのがどこかというと、資料五の一を見ていただくと、就労継続支援Aなんです。これは、A型、B型、上がA型です。A型は、令和六年の途中からずっと施設数が減り始めています。その次の資料五の二も見ていただくと、利用者数も減っております。
これは、A型、B型の違い、テレビを御覧の皆さんもいらっしゃると思いますので。B型というのは、あくまで、仕事はしながら、お金もいただきながら、利用者さんにお金も払いながら職業の訓練もしていくというものですが、A型というのは雇用契約が必要です。つまり、最低賃金がかかっています。労働法制も適用されます。障害のある方々が利用されるんですが、ちゃんと最低賃金がもらえるというものがA型です。そのA型が今どんどん減っている。利用者数も減少しているということです。
障害者の皆さんの解雇というのは、令和六年度、過去最多になりました。九千三百十二人。前年度は二千四百七人だったので、解雇が四倍になりました。そのうち、A型で解雇になった人が八割です。厚労省、この現状をどう分析していらっしゃいますでしょうか。
○上野国務大臣 お答えいたします。
A型につきましては、支援を安定的に提供する観点から、平成二十九年度から、指定基準において、生産活動収支が障害者である利用者への賃金の総額を上回るように求めてきました。
しかしながら、近年、営利企業を中心に参入が進み、事業所数が増加する一方で、この基準を満たさない事業所も数多く見られたことから、令和六年度報酬改定では、支援の質の確保、向上を図るため、この要件を報酬の評価においても厳格化する見直しを実施をいたしました。その結果、生産活動収支が障害者への賃金総額を下回った事業所の中には、報酬による収入が減少をし、事業所閉鎖などを選択をする事業所もあったものと考えられております。こうしたことが要因だと考えています。
○伊佐委員 ありがとうございます。
大臣がおっしゃった趣旨、更にちょっとかみ砕いて申し上げると、就労している利用者さんの生産性の評価をより強化したということですよね。つまり、利用者の皆さんの平均の生産性が低くなると基本報酬が下がるという制度になりました。
これは就労支援事業なので、本来の目的というのは、しっかりと訓練していただいて、最終的には一般就労に結びつけるのが目的なんですが、ところが、卒業されて一般就労に結びつくと施設ではどうなるかというと、仕事ができる人がいなくなるわけですよ。そうすると生産性が落ちるわけですよね、平均の生産性が。そうすると基本報酬が減るんです。
本来の目的は、一般就労を目指すために一生懸命訓練して、卒業してよかったねとなるはずが、施設は収入が減る。だから、そうすると、何か逆に、施設のインセンティブとしては、卒業させない方が経営が成り立つという、ちょっと本末転倒になっています。また、逆に言えば、新しく入ってくる利用者さんも、生産性が低い人はなかなか正直採りたくないということになっているわけですよね。
何でそういう改定をしてしまったのかということなんですが、ちょっと重なりますかね。
○上野国務大臣 この改正につきましては、A型は福祉活動の事業と生産活動の事業があります。先ほど申しましたように、福祉活動の事業には報酬が充てられております。生産活動につきましては、先ほども申しましたけれども、収入よりも賃金が上回るということは、報酬がこっちの方に、生産活動の方に回っているということになりますので、それはA型本来の事業の在り方からすると少し課題があるのではないか、そういう観点から、先ほどの見直しをさせていただきました。
○伊佐委員 これは本当に大臣がおっしゃるとおりだし、制度上、私、ちょっと見直しが必要なんじゃないかと思っています。
確かに、大臣がおっしゃるとおりなんですよ。本来、施設の維持のために入っている補助金を、最低賃金がかかっているので、お金が、実入りが足らないからそっちに回してしまっているという話なんですよね。でも、そもそも、じゃ、そうすると、就労A型というのは本当に今後維持できるのかどうかという根本的な話です。
実は、資料六を見ていただければと思いますが、元々、障害者総合支援法ができたときに、就労系のサービスというのは三類型がありました。ちょうどこの真ん中の三つなんですけれども、就労移行支援事業と就労継続支援A型、そしてB型、この三つです。
実は、今議論になっている一番真ん中のA型、つまり最賃がかかる、労働法制がかかる、ここを本当につくるのかどうかというのは、障害者自立支援法のときから相当議論があったんです。でも、最終的にはつくることにした。
A型の定義、事業概要を見ていただくと、こう書いています。通常の事業所に雇用されることが困難な方。だから、一般就労はなかなかこの瞬間は難しいですねと。ただ、雇用契約に基づく就労が可能な方。ちょっとここも、この二つをどうかみ砕くかも難しいところなんですが、それがA型なんですよ。B型は、一般就労も困難だし、雇用契約に基づく就労も困難だというのがB型。片や、就労移行支援事業はどうなっているかというと、通常の事業所に雇用されることが可能。つまり、一般就労はこの人は可能だと。だから、やることは何かというと、職場体験とか、就労に必要な知識とか訓練とか、要は訓練するわけですよ。訓練なので、逆にこっちは雇用契約を結ばなくていいんです。真ん中のA型だけが、雇用契約があり労働法制が適用されるという非常に中途半端な形になっています。
さっき申し上げたとおり、本来のゴール、目的は一般就労なわけですよ。それを考えると、そこにやはり力を注ぐということを考えると、今のA型の中途半端な在り方というのは整理する必要が私はそろそろ出てきたんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。総理、もしよければ。
○高市内閣総理大臣 今いろいろ御指摘をいただきました。A型事業所の経営状況などもしっかり注視しながら、その在り方というものについては、令和九年度の次期報酬改定に向けて、厚生労働省でしっかりと検討させます。
○伊佐委員 総理から非常に前向きな、在り方をしっかり検討させるということで、是非検討していただきたいと思います。
というのは、今、さっき解雇の話を申し上げましたが、実は、A型で解雇された人、過去最多で七千二百九十二人と申し上げました。解雇された後どこに行かれたかという話なんですが、もちろん一般就労に行っていれば問題ないんです。でも、一般就労に行かれた方は、七千人以上いる中で五百人です。ほかのA型に戻れたよという人は、これも千五百人ぐらいなんですよ。だから、ほとんどの方は、実はAからBに移りました。
つまり、今までだったら雇用契約で最低賃金をもらえていた利用者さん、障害をお持ちの方が、B型になって恐らく相当低い賃金になった。多分生活できない。そうすると、生活保護になるわけですよ。だから、ここはやはり在り方をちゃんと考えなきゃいけないんじゃないかと思いますので、是非前向きに議論していただければありがたいというふうに思っております。
済みません、ちょっと飛ばしまして、次、ちょっと薬の話を先にやりたいというふうに思います。医薬品の話。
今、医薬品の供給不足、これは現場の薬局の皆さんからも、いまだ恐らく多くの議員の皆さん、委員の皆さんも聞かれていらっしゃると思います。
元々、薬局の皆さんは相当板挟みになっておりました。これは元々は、始まったのは五年前です。当時のジェネリックの会社、後発品の会社の不祥事、製造管理とか品質管理の問題で生産がストップしました。それから五年たつわけですよ。でも、いまだ医療関係者からは改善が十分にできていないと。最初は、確かに、せき止めとか、あるいは去たん薬とかというのが足らないと言われていましたが、どんどんどんどん、足らなくなる薬も入れ替わり立ち替わり、替わりながら、常に何かが提供不足という状況が五年間続いております。
この理由は一体何なのか、政府としてどういう手を打ってきたのかというところを伺いたいと思います。
○上野国務大臣 お答えいたします。
現下の医薬品の供給不安につきましては、まず、後発医薬品産業の少量多品目生産といった非効率的な製造体制が背景にあるというふうに考えております。その上で、今委員からも御指摘のありました薬機法違反を契機といたしました供給量の低下であったり、あるいは感染症の流行もありました。こうした様々な要因によりまして現況に至っているということであります。
医薬品の供給不安に対しましては、これまでからも、増産の働きかけであったり、あるいは増産体制整備に対する補助などを行ってまいりました。例えば、限定出荷、供給停止の割合、これは令和六年の一月には一九%でしたけれども、今年の一月には一一%まで低下をしておりますので、状況は改善をしているというふうに考えております。
ただ、この流れをより確実な、着実なものにする必要があると思いますので、令和七年の薬機法改正におきまして、製造販売業者における供給体制管理責任者の設置であったり、国による需給状況のモニタリングであったり、あるいは基金の造成、新たな基金の造成による品目統合を支援する取組、こうしたことを複合的にやることにしておりますので、こうしたことで更に対策を進めていきたいと考えています。
○伊佐委員 本当に、厚労省としてもできる限りいろいろな手を打っていただいていると思います。そこは評価したいというふうに思っております。
私自身も、厚労副大臣をやらせていただいた際に、安定供給に向けた産業構造の在り方に関する検討会というのをつくらせていただいて、そこで議論をする中で、今の、とりわけ後発品、ジェネリックですが、いろいろな企業の薬の製造が少量多品目になっている、だから、採算が取れる生産体制をどうやってつくっていくのかとか、品目統合をやった方がいいとか、あるいは協業、企業の垣根を越えて一緒に協調してやりましょうとか、ある意味、産業構造まで厚労省が手を突っ込んでいくようなことをいろいろ提案をさせていただいて、それを今、大臣の下でも引き続きずっと進めていただいていると思います。
産業構造の変換というのは、経産省はよくやるんですが、厚労省は今まで余りやったことがなかったので、結構大きな一歩を踏み出したと思っていますが、その中で、今回、高市総理の方から、重点投資分野、十七分野を言っていただいて、この中にバイオ、創薬も入れていただいたのは本当にありがたいと思っています。
資料の九を見ていただくと、右の方を見ていただくと、今、国家戦略上の位置づけの中でどれぐらい資金が投入されているか。中国は十兆円です。韓国は四兆円。日本は〇・九兆円。一桁少ない状況になっております。
注目していただきたいのは、この左側の棒グラフなんですけれども、日本の薬のうち、海外の輸入比率は七六%です。日本の市場なのに、日本産というのは二四%なんですよ、四分の一。ジェネリックは、実は九五%が国産です。つまり、何を意味しているかというと、新薬はほぼほぼ、かなりの部分が海外製造になっていますよという話です。これは、きっかけは、二〇〇五年に薬機法を改正して海外への委託もオーケーにしたので、生産ラインがどんどん逃げていったということがありますが、これを何とかしなきゃいけない。
資料の八を見ていただくと、この資料の八では、政府も今やっていただいているのは、さっき申し上げたような協業とか品目統合とかのための予算です。後発医薬品の事業の再編とか製造ラインの統合とか、そういう設備投資を支援する。
ただ、これは、お金をつけていただいていますが、後発医薬品だけが対象なんですよ。私、今申し上げたとおり、今、新薬メーカーの製造ラインが結構空いてしまっているんです。ジェネリックは供給体制が追いついていない。というのであれば、これは、新薬のラインも含めて、ジェネリックと一緒に、統廃合あるいは一緒に協業体制を組める、こういうところも是非使えるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 大変重要な御指摘だというふうに考えております。
品目統合あるいは事業再編、これをしっかり進めることが大事だと思いますので、伊佐副大臣当時から、この問題に集中的に、精力的に取り組んでいただいております。
その流れを今我々も受け継いでやっているところでありますが、御指摘のとおり、後発メーカーと先発メーカー、これがアライアンスを組むということは十分考えられますので、実際に後発メーカーが先発メーカーに製造の委託を行うというようなケースも想定されようかというふうに思います。そうしたものをどういうふうに支援するか、そうしたことについても十分検討はさせていただきたいと思っています。
○伊佐委員 大臣、ありがとうございます。想定されようかというふうにおっしゃっていただきました。
最後、もう一点。
高市総理がこれまで、経済安全保障、ずっと力を入れてくださっておりました。その中で、サプライチェーンの問題として、コロナの際に抗菌薬が枯渇した。これは、この原薬が中国一か国に依存していた、その製造ラインに問題があって大変な状況になったわけですが、これに対して、国内で製造できるようにということで、国内の製造体制構築支援、これは資料の十ですが、五百五十三億円つけていただいております。
ただ、今日申し上げたいのは、抗菌薬だけが対象になっています。一か国に原薬を依存しているものというのは結構あるんですよ。さらに、その中でいえば、供給確保医薬品とか重要供給確保医薬品、つまり、これは絶対欠かしちゃ駄目だというのも結構あるんですよ。
これが重なったところ、具体的に言うと、私もちょっと調べたんですが、例えば麻酔薬、アナペインとか、あるいは透析の薬、レボカルニチンというそうですけれども、止まったら、いきなり、たちまち命に関わる問題です。こういうところも、今回、予算はこうなっていますが、拡充していただいて、抗菌薬以外のところでも是非この枠組みを使えるようにしていただきたい、拡大していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 経済安全保障担当大臣のときに、抗菌薬は指定をいたしました。そのときに私が申し上げたのは、ベータラクタム系の抗菌薬、あれが途絶して大変だったと。それは厚生労働省から来たんですけれども、いや、もうこれはずっとサプライチェーン調査を続けてくれ、ほかの薬も困っているものがあるはずだという指摘を何度もいたしましたが、いまだに抗菌薬しか厚生労働省から来ないという状況でございますので、厚生労働大臣にサプライチェーン調査をもっとしっかりとやっていただいて、真に必要なものを指定していきたい。これは小野田大臣の仕事ですが、指定をしてもらいたいと考えております。
○伊佐委員 非常に前向きな答えをありがとうございました。
終わります。
○坂本委員長 この際、約十分間休憩いたします。
午後三時二十八分休憩
――――◇―――――
午後三時三十八分開議
○坂本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。
この際、中野洋昌君から関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。中野洋昌君。
○中野(洋)委員 中道改革連合の中野洋昌でございます。
高市総理また閣僚の皆様、いよいよ基本的質疑スタートであります。どうかよろしくお願いを申し上げます。
通告の順番を変えまして、冒頭、総理、政治改革のところから伺わせていただきたいというふうに思います。
冒頭にこれを訴えますのは、やはり政治への信頼というものがこうした議論をする大きな前提であろうというふうに考えたからでございます。まさに信なくば立たずということでございまして、高市総理には、この政治資金の問題についても是非議論を前向きに引っ張っていっていただきたいというふうにお願いを申し上げます。
私も、この政治資金の問題は長らく議論をしてまいりましたが、昨年の臨時国会でも政治改革特別委員会で議論をいたしました。しかし、残念ながら、企業・団体献金の規制というものは結論が出なかったという状態のままであります。
昨年は、当時の公明党と国民民主党で、企業・団体献金については受皿を限定をすることでしっかりガバナンスを強化をしようという法案を提出をさせていただきました。当時、立憲民主党も、こちらに賛成をするという方向になりました。その流れを受けまして、今回も中道改革連合として法案の提出のまさに準備をしているところでございます。
総理、この企業・団体献金の問題は、与党の中でも、維新の会さんはこれを禁止をするということで、自民党さんは公開を強化をする。そして我々は、結論が出ないという中で、規制を一歩でも強化をするという方向で議論をさせていただいております。
総理、是非議論を進めて、この問題に決着をつけていくべきと考えますが、自民党総裁として答弁をお願いをいたします。
○高市内閣総理大臣 この予算委員会の場ではやはり内閣総理大臣としての立場の答弁になるんですが、政治資金の在り方ですから、各党各会派で丁寧に議論されるべきものであると考えております。ですから、具体的に規制内容について言及することは差し控えます。
ただ、政府の立場であえて言っていいのは、総務大臣のときに答弁をしていた内容でしたらいいかと思います。企業、団体にとって、献金というのは、自らの政治的意見を表明するための重要な活動であり、憲法と最高裁判例により政治活動の自由の一環として保障されているものでございます。ですから、更に規制を強化するということになりますと、企業、団体の政治活動の自由に関わるものですから、その必要性や相当性について各党各会派で御議論いただきたいと思っております。
○中野(洋)委員 総理、私は、つい昨年の臨時国会でもほぼ同じ問題意識を総理に提案をさせていただきました。当時は総理も、自民党総裁としてのお立場という中でも御答弁もいただきましたし、各党と真摯な議論を重ねていくといったようなことも答弁をしていただきました。
僅か数か月しかたっておりませんので、その間、総理としての答弁だということで、随分答弁が変わっているように思いますけれども、総理、どういう変化があったのでございますか。
○高市内閣総理大臣 特に変化はないのですが、内閣総理大臣という仕事に慣れてきたということかもしれません。やはり、総理大臣としての立場、また自民党総裁として各党の皆様とお話をする立場、これは別であろうと思っております。
○中野(洋)委員 いずれにしましても、政治への信頼というのは議論の全ての根本であります。ですので、私、冒頭にこのテーマを取り上げさせていただきました。我々も、我が党としての意見を各党としっかりぶつけてまいりたいというふうに思います。
そもそも、もう一度、平成のときの改正、やはり企業・団体献金というのは、政治家個人の資金管理団体で受けることを禁止して、政党支部に限ったわけであります。やはり政党と企業、団体の癒着を断つという趣旨であったと思います。しかし、政党支部の数も、それ以来かなり増えました。そして、多くの国会議員が政党支部の支部長を受けるという形であります。やはりそういう意味では、本来の趣旨からいうと形骸化しているのではないか、こういう問題意識もあります。真摯な議論を是非求めたいと思います。
もう一点、これも総理にお尋ねをいたします。
もう一つ重要な取組をまさに議論をしておりまして、これは、政治資金を監視をする第三者機関をまさに設置をするということであります。これについては、御党も参加をしていただいて、プログラム法には賛成もしていただいておりますので、各党での実務者協議というのをまさにやっております。これは選挙で一時中断をしておりますが、政治資金規正法、オンライン提出の義務づけというものも改正を既にしておりまして、この新しい制度も令和九年の一月スタートということでございます。これを受けて、データベース化ですとかいろいろな議論も進んでまいります。
こうした政治資金規正法、様々新しい制度が施行されていくということを考えますと、やはり、この第三者機関というのは非常に新しい取組でございます、政治資金をまさに第三者の目で監視をするということでございますので、この議論もしっかりと加速化をすべきだというふうに思いますけれども、総理、この点についてはいかがでございますか。
○高市内閣総理大臣 一昨年の臨時国会で公明党と国民民主党が共同提出した、政治資金監視委員会の設置などについて規定するプログラム法案のお話だと思います。
政治資金監視委員会等の設置のために別途の立法が必要であるとしていることから、今後、その立法に向けた取組が進められると思っております。内閣総理大臣の立場から議員立法の内容について考えを述べることは差し控えますけれども、この規定が適切に実現されること、期待いたしております。
○中野(洋)委員 実現を期待ということで、先ほどより大分前向きに御答弁はいただいたかと思いますが、私、これは非常に大事な機関だと思っております。これも各党各会派の皆様としっかり議論してまいりますので、是非これを一刻も早く設置をしたいということを改めて申し上げたいと思います。
そして、三点目は、選挙も終わったばかりでございますので、SNSと選挙の関係についても少しお伺いをしたいと思います。
これも関連をする総務大臣の方にもお伺いをしたいと思うんですけれども、SNSが投票行動に大変影響を与えるということも、最近非常に議論になっております。特に動画の切り抜きなどの閲覧というのも非常に増えている状況でありますけれども、他方で、広告収入という形で、これが非常にフェイクですとかあるいは誹謗中傷も含めてビジネスになっているのではないか、こういう指摘もございます。また、ボットなどを活用して、外国勢力、こういうものが偽情報の拡散に介入しているのではないか、こういうような指摘もなされているところでございます。
また、今回の選挙では、政治活動としての政党広告は、各党、用いられております。御党の広告も今回用いられておりますけれども、他方で、公職選挙法の中では、いわゆる選挙運動ということではいろいろな、配布できるビラですとか、かなり厳格に規定をされております。これは選挙運動の機会の均等だ、こういう公職選挙法の趣旨だと思うんですけれども、しかし、政治活動ということでありますので、これは特に規制的なものが何もないけれども、例えば、選挙期間内は総量規制的なものがあった方がいいんじゃないですとか、いろいろな意見があるところだというふうに思っております。
これは、まさに民主主義を支える土台であります選挙制度そのものに関わる議論でございますし、インターネット上の偽情報、誤情報対策というのは、従来から総務省の方が、この令和八年度予算の中でもいろいろな経費も計上をしながら対策をしているというところかと思います。
こうしたSNSの偽情報であるとか、あるいはこれが収益化して本当にいいのかということであるとか、あるいは広告として何か総量的な規制が要るのではないかとか、今、超党派で協議会をしておりまして、いろいろな議論もまさにしているところでありますが、こうしたプラットフォーマーを所管をする、あるいは公職選挙法を所管をするという立場から、総務大臣、この点についてどういう御所見をお持ちか。また、こうした何らかの対応についての議論というのはやはり必要ではないかと思いますが、それについても御答弁がもし可能であれば。
○林国務大臣 民主主義の根幹を成す選挙におきましては、やはり表現の自由、そして今お話のあった政治活動の自由、これに配慮しつつ、選挙人の自由な意思による公正な選挙が確保される、これが重要であるということでございます。
総務省といたしましては、さきの衆議院選挙におきまして、衆議院選におけるインターネット上の偽・誤情報に関しまして、今御指摘のあったプラットフォーム事業者に対して、利用規約等に基づく適切な対応を行うよう要請を実施いたしました。また、総務省公式SNSアカウントを通じまして国民向けの注意喚起を実施したところでございます。
今委員からも、各党各会派で御議論いただいているということでございますが、例えば、SNS等への投稿に関して収益化を制限するということになりますと、どのような発信者を対象にするのか、それからどのような投稿を対象にするかなどなどいろいろな論点がある、こういうふうに承知をしております。
まさに、そういうことも含めて、選挙運動に関する各党協議会において御議論をなされてきたものと承知をしておりまして、表現の自由、政治活動、選挙運動の自由に関わる重要な問題でございます、まさに各党各会派において御議論いただくべき事柄である、そういうふうに考えております。
○中野(洋)委員 もし、総理の方からも、こうした最近のSNSと選挙をめぐる状況について、何かコメントがあれば是非お願いしたいというふうに思います。
○高市内閣総理大臣 今総務大臣から答弁したとおりではございますけれども、やはり選挙という大切な時期に、偽情報、誤情報、また外国勢力からの干渉、これはあってはならないことだと思います。ただ、その在り方につきましては、やはり各党各会派で御議論いただくべきことだと考えております。
○中野(洋)委員 ありがとうございます。
しっかりと、これは超党派の協議会で議論しておりますので、皆様とも様々な論点、意見を交わしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
さて、ここからは、成長戦略そして賃上げについて伺ってまいりたいというふうに思います。
私たち中道は、経済が成長するということはもちろん大事であります、その上で、やはり成長の果実が幅広く広がって、そして家計の賃上げにつながっていくということが必要だというふうに思っております。こうした生活現場を支えていくボトムアップの政策、こういうものにも是非しっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。
その上で、今回、高市総理の成長戦略のまさに目玉でもございます成長投資、危機管理投資についてお伺いをしたいというふうに思います。
今回、十七分野ということで、分野を選びましてやってまいりました。私自身も推進をしてまいりましたが、例えばGXであるとか、あるいはAI・半導体であるとか、こうしたいわゆるミッション志向型というか、政府がしっかりと方向性を示して、そして中長期的にしっかり支援をすることで官民の投資というのをしっかりと前に進めていくということは、今までも各分野でやってきた取組だというふうにまさに思っております。しかも、AI・半導体ですとかGXについては、財源フレームもしっかり確保しながらこうしたことをやってきたということであります。
今回の成長投資、危機管理投資ということで、恐らく様々な重要な分野について同様の取組をしていくのかなというふうにも拝察をしておりまして、こうした今までのいわゆるミッション志向型の成長戦略の延長線上、これを大きく拡充をしていくということなのか、基本的な考え方をまず城内大臣にお伺いをしたいというふうに思います。恐らく、今後の事業費とかその辺は、官民投資ロードマップですとかそうしたものを作っていく中で具体に見えてくるかとは思うんですけれども、何か少し今後の見通し等も、もし可能であれば併せて答弁いただければと思います。
○城内国務大臣 お答えします。
高市内閣の日本成長戦略は、我が国が物価上昇基調にある中、新たな需要に着目いたしまして、供給力を抜本的に強化する、物をつくる力を強化する、そしてまた潜在成長力を高めていくという考え方を打ち出している点におきまして、これまでの、どちらかといいますと需要を増やすことのみにというか、中心にした成長戦略とは異なるというふうに考えております。
今回の高市内閣の成長戦略の狙いとしましては、やはり何といっても、御指摘のとおり、経済安全保障、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障、国土強靱化、サイバーセキュリティーといった、様々なリスクを最小化するいわゆる危機管理投資、それに加えまして、AI・半導体、これまでも様々な、御指摘のとおり、産業基盤フレームとかが構築されておりますけれども、さらには造船、海洋といった十七の戦略分野、そこの先端技術をしっかり花開かせ、日本及び日本人の底力を大胆な成長投資で発揮するということでございまして、その結果、世界共通の課題解決に資するような製品、サービス、インフラを国内のみならず国外にもしっかり提供することを通じて日本の成長につなげていくという考え方であります。
このため、十七の戦略分野につきましては、複数年度の予算やあるいは長期的な基金による大胆な投資促進、国際展開支援、人材育成、産学連携、国際標準化、防衛調達を含む官公庁による調達あるいは規制・制度改革といった、供給及び需要の両方、両面にアプローチする多角的な観点からの総合支援策を講じるものであります。
御指摘の官民投資ロードマップについては、現在、日本成長戦略会議の事務局で今検討中でありまして、三月ぐらいには一部お示しできるようなことになるのではないかというふうに思っております。
いずれにしましても、この夏に日本成長戦略を策定いたしまして、こうした施策を強力に推進することによりまして国内の投資の促進に徹底的なてこ入れを行い、その結果、国民の皆様に経済成長の果実を、国民の皆様といってもいろいろいらっしゃいますけれども、所得の高い方のみならず中低所得者、大企業のみならず中小企業、小規模事業者といった方々に成長の果実を実感していただくことを狙いとしているものであります。
○中野(洋)委員 丁寧に御答弁いただいて、ありがとうございます。
ロードマップを三月には徐々に示していけるといったような御答弁もありましたので、それぞれの分野でどういう取組をするのかというのもしっかりとまた議論もさせていただければと思いますし、私は、大きな投資を促進をしていくというのは非常に大事なことだと思っております。しっかりと議論させていただきたいと思います。
もう一点、関連をして総理に御質問をしたいんですけれども、先ほども城内大臣から、要は複数年度の予算で大胆な投資をしていく仕組みだというふうなお言葉がありました。総理からも、多年度で別枠で予算を管理する仕組みを導入するんだというふうにも、たしか所信の演説で言っておられたかと思います。そして、補正で今までいろいろ計上してきたものを合わせてできるだけ当初で計上するような、そういう改革にも取り組んでいくというふうなお話もありました。
今までのGXですとか半導体ですとか、ある程度財源の裏づけがあって複数年でやっているものもありますし、あるいは、国土強靱化のように、事業費の総額というものをお示しをしながら、それは時々の補正も含めて必要な予算をしっかり確保をしていくというふうな、いろいろなものがあるというふうに思っております。
全体を別枠で管理をするというのは、物によっては財源を確保していくものもあるかもしれないですし、あるいは、今まで補正で、時々で積んでいたようなものを当初で計上していくというふうなことになるのかもしれないんですけれども、ロードマップで事業費が、見てどのくらいの大きさかというのにもよりますけれども、そうした場合に、じゃ、財政規律というのがどうやって保たれるのか、マーケットの信認をどのように損なわないのかといういろいろな疑問があるわけでございます。
これからしっかり議論をしていくということだと思うんですけれども、今の段階で、総理の基本的な考え方というものをお示ししていただいてよろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 これまでも、例えばGX経済移行債を活用した十年間の先行投資支援ですとか、AI・半導体産業基盤強化フレームにおける七年間の公的支援につきましては、特別会計において別枠管理して必要な財源を確保しながら、財源の裏づけのあるつなぎ国債の発行などによって複数年度にわたる予算措置を行ってきております。こうした取組を更に広げていくということを考えています。
具体的には、もう既に昨年秋に、造船ですとか量子ですとか重要鉱物など経済安全保障上重要な分野における投資に関して、新たな財源の枠組みについての検討に着手するということを決定しておりますので、令和九年度予算からの導入を目指して検討を進めてまいります。
先ほど委員も紹介をしていただきましたけれども、予見可能性を高めるために、これまで補正に積まれていたもので真に必要なものはもう当初から積んでいこうとか、それから基金ですね、少し長期化する。三年ではちょっと、企業はとてもじゃないけれども投資できない、設備投資もできない、研究開発もできない、そういったこともありますから、そういったものも少し長期化していく、こういったことも考えております。これで予見可能性が高まることというのは、これは財政の持続可能性にもつながることであると思います。
成長率の範囲内にまず債務残高の伸び率は抑える、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げる、財政の持続可能性を実現して、マーケットからの信認を確保していく、これが私の方針でございます。
○中野(洋)委員 財政の持続可能性の議論は、今まで総理がずっとおっしゃってこられたことかと思います。
ですので、結局、どのくらいの大きさの予算を何を裏づけにしてやるのかというものが出てこないとなかなか具体的に議論にはなってこないかというふうに思いますけれども、恐らく、骨太あるいは成長戦略に向けて議論が更にスタートするということかというふうに理解をしておりますので、しっかりといろいろな中身もまた示していただきながら、我々も、それが真に成長につながるのか、そしてマーケットの信認や財政の持続可能性も含めて本当に大丈夫か等、ちょっといろいろな論点もございますので、しっかり議論をしていきたいというふうに思います。
ただ、基本的には、やはりそうした投資というものが私は必要だというふうに思っておりますし、しっかりと、日本が成長する、その大きないろいろなスイッチを是非押していただきたいというふうに思っておるんですけれども、他方で、先ほど城内大臣からもありましたとおり、じゃ、それが実際にどこまで賃上げにつながるのか、例えば、雇用の七割を占めるのは中小企業でありますので、こうしたところの賃上げにもどうつながっていくかということも非常に大事だと思います。
単にいろいろな分野の投資をするだけでは、恐らく、そこの裾野の、様々な企業の隅々にまで自動的にそれが行き届くということは、私は、ここしばらくの経済政策を見ていても、それはなかなか難しいんだろうというふうにも思っておりますので、やはり賃上げの環境整備というものが重要だというふうに思います。
さっき我が党の岡本政調会長からも既にお話もありましたので、余り重複する議論は避けようかと思いますけれども、この円安、物価高、あるいは金利上昇という中で、中小企業の賃上げの余地というのは非常に乏しいというふうなお声も聞いております。労働分配率も非常に高いというのが中小企業の特徴でありますので、本当に上げたいんだけれども本当に苦しいんだというふうな現場のお声は皆様もお聞きかと思います。人手不足関連で倒産をするということもニュースで随分出てきたかというふうに思います。
価格転嫁というのもずっとやってまいりました。取組も随分定着をしてきたというふうに思います。最近のデータを見ますと、人件費の転嫁率がやっと五割を超えたというふうな数字も拝見をいたしました。とはいえ、五割ということはやはり十分に転嫁をできていないということでありますので、これはなかなか、賃上げをすればするほど苦しいという状況もあるんだというふうに思います。
そういう意味では、今回、実質賃金を上げていくということが非常に大事なテーマになっているというふうに思いますので、賃上げの環境整備は非常に重要だというふうに思いますけれども、総理は、今回、中小企業の実質賃金を上げる上で、この環境整備についてどのように位置づけておられるか、答弁をいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 中小企業は、まさに、雇用の七割、付加価値の五割を占める、日本経済の屋台骨であります。持続的な賃上げを実現することが経済成長にとって極めて重要なんですけれども、政府としては、賃上げの責任を事業者に丸投げしない、継続的に賃上げできる環境を整えていくということを繰り返し申し上げております。地域経済を牽引する中堅企業ですとか、売上高百億円を目指す成長志向の中小企業、あと、地域経済を支える小規模事業者などの稼ぐ力を抜本的に強化します。
それから、先ほど申し上げましたとおり、やはり予見可能性を高めるということは、これは中小企業、小規模事業者にとっても大事なことで、これによって、計画的に賃上げをしたり設備投資をしたり研究開発ができますので、随分これは環境が変わってくると考えております。
やはり、今ちょうど実質賃金の伸びがプラスとなってきている、この明るい動きというのは更に大きなうねりにしてまいりたいと思っております。当然、官公需については、これは今の物価高とか人件費、こういったものをしっかりと反映して、発注価格にも反映をさせていきます。
○中野(洋)委員 賃上げの環境の整備を整えるのが国の責任だというふうな趣旨の御答弁かと思います。まさにそうであろうというふうに思いますので、この賃上げ環境整備、いろいろな取組はありますが、国がしっかり責任を持ってやっていくんだということを是非大きな柱に据えていただきたいと思います。
今日は公正取引委員会の委員長をお呼びしておりますので。
今回、下請法を改正しまして、中小受託取引適正化法、取適法ですね、これが新しく施行されるということで、大変に期待が大きい。
先ほど委員会の中でも、取引委員会はもっと人手を増やした方がいいんじゃないかというふうな意見もあったところでありますけれども、今回、私、事業所管大臣と連携をできるというのが実は非常に大きいというふうに思っております。多重下請構造ですとかいろいろな、価格転嫁できない業界はかなりありますので、実際にそれを見ている、公取ではなくて実際の各所管されている大臣の皆様がしっかり現場と連携をしながら執行していける、公取と連携をしていく中でいろいろな指導助言等も含めてやっていけるということで、どうしても公正取引委員会だけでは人手は限界があるというふうに思っておりますので、是非各省の、特にこうした価格転嫁の進んでいない業界のところですね、しっかりと連携をしていただいて執行強化をしていくことで、私、価格転嫁というのはかなり前に進めることができるのではないかというふうに思っております。
委員長のこの執行強化に向けた取組というのを是非答弁いただきたいと思います。
○茶谷政府特別補佐人 お答え申し上げます。
本年一月から施行されました委員御指摘の取適法では、荷主と運送事業者との取引が適用対象に追加されたほか、新たに、協議に応じない一方的な代金決定などが禁止行為に追加されました。さらに、公正取引委員会、中小企業庁、事業所管省庁が連携した面的執行の強化を図る観点から、事業所管大臣にも指導助言の権限が新たに与えられたところでございます。
この関係省庁との執行連携、面的執行に係る取組につきましては、例えば、国土交通省のトラックGメンと連携し、荷主事業者による取適法の違反行為未然防止の観点から、荷主事業者等の営業所や全国の高速道路のサービスエリア等において合同パトロールを実施いたしております。また、中小企業庁と連携し、運送事業者間の取引に関して集中調査を実施しているところでございます。
このほか、個別事件の措置に併せて、勧告対象となった企業の事業所管省庁と連携し、業界団体への要請や説明会を開催するなど、業界全体の取引適正化を図る取組も実施しております。
さらに、関係省庁連絡会議を開催し、執行連携を進めるための実務的な意見交換を行ったり、取適法の調査手法などに関するマニュアルを作成し、これを用いた事業所管省庁向けの研修を開催するなどして関係省庁間で法執行のノウハウ共有を進めて、取適法の面的執行が実効的なものとなるように取り組んでおります。さらに、増員などにより、公正取引委員会の執行面の、執行体制の強化にも取り組んでいるところでございます。
公正取引委員会としては、引き続き取適法の周知、広報に取り組むとともに、関係省庁と連携して、違反行為には厳正に対処することで、サプライチェーン全体の適切な価格転嫁を通じた賃上げ環境の整備に努めてまいりたいと考えております。
○中野(洋)委員 委員長からかなり詳細に答弁をいただきました。ありがとうございます。
具体例としては、トラックGメンとの連携ということで具体のお話もありましたので、是非、金子大臣、よろしくお願いを申し上げます。
価格転嫁のお話ばかりしてまいりましたが、先ほど総理からも、予見可能性があることで、賃上げ、あるいは、私、設備投資というものも後押しができるというふうに思っております。ただ、中堅企業、中小企業の方が、資金調達であるとか、あるいは人材がいないですとか、成長投資への踏み込みという意味ではやはり弱いというふうに思っております。
これは経済産業大臣にお伺いをしたいんですけれども、生産性の向上ですとか省力化の投資、これは重点分野、十七分野でいろいろな投資は促進はしていくんですけれども、やはり中小企業のしっかりとした成長投資の後押しを大きな柱にしていかないと、裾野まで賃上げあるいはそういった成長の果実が行き渡らないのではないかというふうに私は思っておりますが、赤澤大臣、いかがでございますか。
○赤澤国務大臣 ありがとうございます。
中小企業、小規模事業者の持続的な賃上げを実現するためには、生産性を上げ、賃上げの原資を獲得することが重要です。
そのため、経済産業省としては、企業の成長や生産性の向上により稼ぐ力を高め、強い中小企業を目指して経営を行っている中小企業を全力で応援してまいります。
具体的には、中堅企業や売上高百億円を目指す中小企業に対する成長投資支援に加え、中小企業の労働生産性の向上を目的としたデジタル化、省力化投資支援、あるいはAI化なども含めて措置をしているところです。また、プッシュ型による伴走支援の体制を強化するため、本年四月より、全国四十七都道府県にあるよろず支援拠点に生産性向上支援センターを設置し、複数回・現場訪問型の徹底した伴走支援を行っていきます。このような取組を通じて、現状維持ではなく変化に挑む企業や人が報われる形に軸足を移し、筋肉質な強い中小企業への行動変容を促してまいります。
あと一点だけ申し上げると、賃上げ税制ですね。大企業はということにしたんですが、中小企業はやはり大事だということで残しておりますので、そういう思いでも、中小企業に注目してやっていくという問題意識は委員と共有していると思います。
○中野(洋)委員 そして、中小企業、私が一つ問題意識としてありますのは、今回、当初予算で、例えば中小企業等関係予算というのは、調べましたら八百八十九億でございます。皆様も御承知のとおり、令和七年度補正だと八千三百六十四億なんですね。十倍近い金額は補正で全部ついているということであります。
まさに、じゃ、中小企業の成長投資の促進というのは、どういう形でしっかりと後押しをしていくのか。総理も、補正頼みみたいなところをどうしていくのかみたいなことも大きな議論だというふうに先ほどおっしゃっておられましたけれども、しっかりと、中小企業の投資予算というものをどういう形で、しっかり予見可能性のある形で確保していくのかということは、是非御議論をいただきたいと思っております。
あわせて、ちょっとこれも順番が変わりますが、教育投資というところからも一つ御質問をしたいと思います。
まさに、教育への投資というのは未来への投資であります。これからの日本をつくる投資そのものだというふうに思っております。
特に、令和八年度予算においては、私立高校授業料の無償化ですとかあるいは学校給食費の抜本的な負担軽減、いろいろな予算が入っております。我々も、教育負担軽減ということはずっとうたってまいりました。しかし、今回私学が特に無償化をしたということで、都市部では公立の方が逆に定員割れになるといったようなニュースも散見されますけれども、やはり公立高校の質の向上をしていくというのは極めて大事なのではないかというふうに思っております。
例えば、私は地元が兵庫県の尼崎市というところでありまして、工業高校もありますけれども、地域の雇用を非常に支えている例えば専門高校というところに注目をしますと、やはり公立が約八割ということであります。しかも、製造業ですとか建設業ですとか、人手不足の業界は、高卒の求人倍率というのも今非常にすごい倍率になってきております。
いわゆるエッセンシャルワーカーの分野というのは、よく人手が足りない足りないということで言われておりますけれども、これが、人手が足りないから、じゃ、例えば単に、外国人の労働力を受け入れようか、こういうことではなくて、やはりこうした人材の育成をする。
最近は、アドバンストエッセンシャルワーカーということで、より技術が高い、すなわち生産性あるいは付加価値が高い人材を育成をする取組というのも進めようということも聞いておりますけれども、公立高校の質を上げることによって、こういうエッセンシャルワーカー、技術を持った方もしっかりと育てることができる、その中で地域の雇用も支えることができ、そして、生産性を上げるということでそうした方々の賃上げもできるのではないか。そういう意味では、やはり公立高校の質の向上というのは、非常に大事な未来への投資なのではないかというふうに私自身思っております。
令和七年度の補正予算ということでこのための基金というものが造成をされておりますけれども、やはりこれも、しっかりと予見可能性を持っていろいろな高校が質の向上の取組をするという意味では、引き続きの予算確保ということもしっかり政府に求めたいと思いますし、文科大臣のこれからの取組というのを是非お伺いをしたいと思います。
○松本(洋)国務大臣 お答えをいたします。
公立高校は、高校教育の普及や機会均等を図る、地域社会に根差した重要な存在であると認識をしております。特に、今御指摘をいただきました専門高校でありますけれども、公立高校が約八割を占めるなど、社会経済を支える人材養成を担う役割を果たしているところであります。
私も三党協議の実務者でありましたけれども、私立の高校の無償化に併せて、それだけではなくて、例えば、授業料のほかの学用品などの支援の充実を図るべきではないか、また同時に、今お話がありましたように、教育の質の向上を図るべきではないかというような多くの意見が出される中で、この三本柱が三党の合意で結ばれたというふうに承知をしているところであります。
文部科学省におきましては、先般、高校改革の方向性などを示したグランドデザインを公表いたしておりまして、また、公立高校を対象に、令和七年度補正予算で設けた高校教育改革促進基金におきまして、地域に欠かせないアドバンストエッセンシャルワーカーなどを育成する役割を果たす専門高校を始めとする先導的な学びの在り方を構築するパイロットケースの創出に取り組むこととしているところであります。
今後、国が示したグランドデザインに基づきまして各都道府県において策定される高校改革の実行計画、これを着実に実施できるよう、安定財源を確保した上で、交付金などの新たな財政支援の仕組みの構築についても検討をしているところであります。
それぞれの地域におきまして必要とされる人材というものは大きく異なっているところでもありますので、各都道府県においてしっかりと計画を作っていただく、また、文部科学省としても、その計画策定に伴走をしながら、予算面も含めてしっかりとサポートをしていくことができるように、全力を尽くしてまいりたいと思います。
○中野(洋)委員 残りの時間も大分迫ってまいりましたので、住宅政策について最後にお伺いをしたいと思います。
これは私も大臣のときに非常に関心を持って、特にマンション価格が、首都圏等、かなり値上がりをしておりまして、本当に、若い世帯が、まさになかなか買えないなというふうなお声も非常に聞いてまいりました。
当時は、やはり外国人が投機的な取引をしているから値上がりをしているんじゃないかみたいな御指摘も国会でいただいたこともありまして、実際のところはどうなんだろうということで、調査も準備をしておりました。昨年質問させていただいたときには、まだ調査の中身が途上だということでございましたけれども、結果は出ておると思いますので、ちょっと簡単に、その結果について金子大臣の方からお話しいただけますでしょうか。
○金子国務大臣 中野前大臣には、都市部の中で住宅価格が上昇する中で、まさに今おっしゃったように、マンション取引の実態把握に着手していただき、積極的な取組を進めていただきました。引き継いでおりますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
また、近年の住宅価格上昇については、もう釈迦に説法でございますが、需要と供給の両面での様々な要因があるわけでありますが、このような様々な要因の一つとして、御指摘のとおり、投機目的でのマンション取引の可能性を指摘する声もあると承知しております。
このため、中野前大臣が着手していただきましたが、三大都市圏等の新築マンションを対象に、不動産登記情報等を活用して、短期売買と国外からの取得の二点について、国土交通省として初めて調査を行い、その結果を昨年十一月に公表させていただきました。調査の結果、短期売買、国外からの取得のいずれについても、都内を中心に一部の大都市部で増加し、中心部に行くほど増加が顕著となる傾向や、同じエリアでも大規模マンションが供給された年かどうか等によって数字が大きく変動する状況などが確認されたところでございます。
住まいは生活の基盤であり、日本人か外国人かを問わず、実需に基づかない投機的取引は好ましくないと考えております。マンション取引については、引き続き、国外に住所がある者による取得状況等の実態調査を行うとともに、今後、不動産登記における国籍把握が可能となり、データ蓄積が進めば、国内に居住する外国人も含めて調査を行ってまいります。あわせて、不動産協会など関係団体と連携をして、投機的取引の抑制にしっかり取り組んでまいります。
○中野(洋)委員 最後に、先ほど調査を引き続きやっていただけるというところで、いろいろな投機的なものになっていないかはしっかり把握していただきたいんですが、やはり需給バランスの問題が大きいと思っております。
二〇〇五年、首都圏のマンション供給戸数は当時八万、二〇一五年は四万、二〇二五年は約二万二千ということで、やはり非常に供給が要は少ないということであります。他方で、これは前から言われているんですけれども、都心部でも空き家はかなりあります。既存住宅が全然流通をしていない。
こういう状況にある中で、やはり住宅政策を、新築から、空き家や既存住宅などの既存ストックのリノベーションですとか流通促進に大きくかじを切る必要があるのではないか、そうすることでやはりアフォーダブルな、手に入りやすい住まいの確保というのができるのではないかと思いますが、最後にこれについて答弁いただければと思います。
○金子国務大臣 お答えいたします。
先ほども申し上げましたとおり、近年の住宅価格上昇の背景には、需要と供給の両面での様々な要因があるものと認識をしております。その上で、今委員からお話がありました、空き家を含めた既存住宅ストックを有効活用していくことが一層重要になると考えております。
令和七年度補正予算や令和八年度当初予算案において、既存住宅の耐震化、省エネ化などの取組を進めるとともに、新たに、都市部に所在する空き家の流通を促進する事業を創設しています。
これらに加え、質の高い既存住宅について、借入限度額や控除期間を令和八年より拡充することとしている住宅ローン減税等の各種支援制度を活用して、国民一人一人が過度な経済的負担を感じることなく希望する住まいを確保できる環境整備に取り組んでまいります。
○中野(洋)委員 やはり、住まいの中で、住宅価格高騰の問題というのは非常に皆さん御関心が高いと思います。
また、ほかにも賃貸の問題ですとか、登記、あるいは防災、減災等の質問も準備をしておりましたが、時間となりましたので、以上で終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○坂本委員長 この際、後藤祐一君から関連質疑の申出があります。小川君の持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 中道改革連合の後藤祐一でございます。
まず、午前中、稲田委員の質問で、再審法、裁判の確定判決が出た後、やり直しをする再審ですね、これに関する質疑がありました。先日、滋賀県の日野町の事件で、阪原弘さんの再審公判の開始、ようやく十数年かかって最高裁が認めたわけですけれども、袴田さんの事件ですとか、幾つかのお話も稲田議員からありました。これは大変人権に関わる話で、稲田委員の言葉をそのまま引けば、冤罪の救済に人生を丸ごと損なう膨大な年月がかかったこと、そして、有罪の重要な証拠が捜査機関による捏造、誘導、偽造であり、それが隠されていたというお話がありました。
法務大臣からは、これはお立場があるんでしょうが、法制審議会から極めてこれについてネガティブな答申があったので、それに沿った答弁をしなきゃいけないんでしょうが、総理にこれは是非御判断をいただきたいんです。
自民党の稲田委員がした質疑であり、かつ、これは、柴山先生、法務大臣経験者が会長を務める超党派の議連でも法案を出していて、この中で、特に証拠が、やはり検察側が持っていて、有罪にされちゃった側の証拠集めというのは大変苦労されるわけですね、この証拠開示と、あとは、検察側の抗告、不服申立てですね、これは禁止するという、この二点は是非盛り込みましょうよというお話がありましたが、残念ながら法務大臣からはネガティブな答弁でした。
これは総理に是非、再審法をこの国会で出されるということですから、この検察側の証拠開示と抗告禁止について政治家としての御判断をいただきたいと思います。総理、いかがですか。もう法務大臣はさっき答弁していますから。同じことを聞いていますから。
○坂本委員長 もう一度、法務大臣。(後藤(祐)委員「いや、同じ答弁をさっきされていますから」と呼ぶ)また違う答弁があるかもしれない。
○平口国務大臣 同じような答弁になるんですけれども、再審制度の在り方については様々な御意見があるということは承知をいたしております。
その上で、法制審議会においては、証拠の提出命令制度は、再審請求審の手続構造と整合的であり、これにより必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることになるといった意見が大勢を占めたものと承知をしております。
また、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを禁止することについては、三審制の下で確定した有罪判決を一回限りの判断で確定的に覆せるのは不合理であることなどの理由から反対意見が大勢を占め、答申に盛り込まれなかったものと承知をしております。
法制審議会においては、様々な立場の構成員によって、幅広い観点から精力的かつ丁寧に議論が行われたものと承知をしており、法務省としては答申を重く受け止めておるところでございます。
今後、答申を踏まえて速やかに準備を進めるとともに、幅広い御理解を得られるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。
○高市内閣総理大臣 今、法務大臣から、法制審の答申を重く受け止めるという話がございました。そして、この後でございますけれども、その答申を踏まえて法律案を提出するということになろうかと思います。
私自身が総裁選挙でもこの再審制度について訴えてまいりましたし、また、これは自民党の公約にも、選挙公約にも、政権公約にも入っているものでございます。ただ、内容について、先ほど大臣がおっしゃったとおり、法制審の答申というのは非常に重いものですけれども、審査がこれからありますので、例えば与党内、そして超党派の議連でも御議論いただいていますから、そういった御意見をしっかりと踏まえて適切に判断をするという種類のものであると思っております。
○後藤(祐)委員 法務大臣は、同じ答弁を二回して、時間を稼ぐのをやめてほしいんですよね。さっきと同じ答弁ですからね。
でも、総理が少し今後の幅についてお答えいただいたことは、是非そこを、まさにリーダーシップを発揮していただきたいと思いますし、今も自民党側の委員の方も、さっき稲田委員のときはかなり大きな声でそうだという感じが、もちろん野党側からはありましたので、是非この、いいんですか本当に、自民党の皆さん、この再審法。(発言する者あり)よくないというふうに言っていらっしゃる方も現におられる。
ですから、是非、自民党の中のチェックでも上手にやっていただいて、証拠開示と、検察側の抗告は駄目というふうにしていただきたいですし、もしそれがうまくいかない場合には議員立法でやりましょうよ。あるいは、閣法が出てきてその条件を満たしていなかったら国会で修正して、ちゃんと血の通った国会にしましょうよ、総理。そんな格好悪いことにならないように、閣法でちゃんと二つを満たしたものをやれば、高市総理、さすがとなるじゃないですか。総理が言えば誰も逆らいませんよ。是非、リーダーシップを発揮していただきたいなと思います。力があるんですから、こういうところに使いましょうよ、総理。
では、本論に戻りたいと思いますが、予算委員会ですから、まず予算についてお伺いしたいと思いますけれども。
総理に伺いたいと思いますが、総理は施政方針演説で、毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置しますと明確にされておられます。
実際、毎年秋から冬にかけて、秋あるいは一月ぐらいに補正予算が出る、来年度の四月からの本予算がある、これを合わせて事実上の作業をしていて、じゃ、これは補正で、これは当初予算でみたいな査定をしているのが現実です。大体の場合において、補正予算の方がじゃぶじゃぶというか、査定が甘い場合が多いんですよね。
そういう意味で、この施政方針演説、私は評価したいと思いますけれども、この補正予算を前提とした予算編成と決別というのはどういうイメージなんでしょうかね。二年がかりというお話でしたけれども、最終的には、災害とか突発的に起きたやつはもちろんしようがないんですけれども、毎年補正予算で常態化しているような予算は全部当初予算に引っ越して、補正予算はほとんどなくなるようなイメージだと考えてよろしいんでしょうか、総理。
○高市内閣総理大臣 かねがね、経済成長を実現するためにも、必要な財政出動を行うに当たっては、特に民間事業者、それから地方公共団体の取組を後押ししようと思うと、政府の予算の予見可能性を確保することが大事だということを考えてきました。自民党の中におりましてもそのようなことに関われる立場にありませんでしたので、ようやく、内閣総理大臣になってこの大改革を何としてもやり遂げたいと決意をしました。
毎年度補正予算が組まれるということを前提とした予算編成と決別するということなんですけれども、これはもう大体見通しがつきますよね、例えば学校施設整備費でどれぐらいの数の学校に新たにエアコンを設置しなきゃいけないかとか、老朽化対策をしなきゃいけないかとか、道路整備ですとか災害対策についても、あらかた一年間予測がしっかりつくようなものについて当初予算で措置をする。そして、物すごく緊要性があるとか突発的なことが起きたとか、それから新規ですね、これは、経済の状況、外的な要因で非常に経済が悪くなるとか感染症が発生する、いろいろなことがありますから、そういった状況も見ながら途中でどうしても措置しなきゃいけない、そういったものは補正予算で措置をしていく、そのように考えております。
補正予算を全くゼロにするということではないですが、毎年当たり前のようにつく予算であって必ず必要なものというのは当初予算で対応する、これが一番、これは財政の健全化にも、つまり財政の持続可能性にもつながっていくものだと思います。経済成長にもつながっていく。予見可能性というのはそういうことだと思っております。
○後藤(祐)委員 そうすると、毎年当たり前につく予算、予見可能な予算については補正予算じゃなくて当初予算に全て引っ越すという理解でよろしいですか。何か、財源がちゃんと張りついたものだけ、ちょっとだけ引っ越すとかじゃなくて、全体として、例えばインフラの予算だとか今言った教育の関係の予算だとか、ある程度予想がつくものはほとんど補正から、丸ごと、一〇〇%かどうかはともかく、ほとんど移るという理解でよろしいですか。
○高市内閣総理大臣 当然ながら、重要なもの、必要なもの、これを引っ越すということでございます。やはりめり張りをつけなきゃいけません。
だから、今絶対補正でついて、今普通に補正でついているものであっても、それを丸ごと当初予算に引っ越すということは考えておりません。その中でやはりめり張りをつけて、本当に必要なものは当初で措置をする、必要のないものはもうやめていくということになろうかと思います。
ただし、来年度につきましては、私が総理になったのが十月二十一日ですから、もうシーリング、概算要求も終わっていて、実際には間に合っておりません。ですから、ちょっと一部頭出しはさせていただいたつもりでございますけれども、具体的には今年の夏からの概算要求から変わっていく、それで、骨太の方針でそれを示していけるように急ピッチで作業をします。
だから、再来年度、そしてその次と、二年ぐらいはかかると思いますけれども、確実に変えていく、その決意でおります。
○後藤(祐)委員 そうすると、重要なものは当初予算に行って、そうでないものはもうやめるという形になるという非常に明快な御答弁でございました。
最後のところは、二年がかりというのは、今議論しているのは八年度当初予算ですけれども、九年度当初予算と十年度当初予算で二年度かけてやるというようなイメージということでよろしいですか。
○高市内閣総理大臣 もう少し早くできればいいんですけれども、ただ、複数年度でやっているようなものもあります。それから、例えば来年度どうしても緊要なというようなことで補正をやる可能性もありますから、来年度の予算は残念ながら途中からでございますけれども、その次の翌年度の予算が成立して、そして、もし必要な場合、補正がついたらその辺りまでということで、おおむね二年という目標を立てております。
○後藤(祐)委員 是非、これは大事ですからやってください。逆に、当初予算を増やしました、補正もやはり同じようにたくさんでしたというのは、これはマーケットがもちませんから、そこは是非気をつけてやっていただきたいと思います。
続きまして、暫定予算に移りたいと思います。
あと、先ほど、柴山大臣は、法務大臣じゃなくて文科大臣ですね。大変失礼しました。
暫定予算ですが、総理が八年度予算は何とかこの年度内に成立させたい、気持ちはよく分かります。分かりますが、解散で一か月審議が始まるのが遅くなって、間に合わない場合もあり得るわけですよね。そうである以上、暫定予算の議論は、当然あり得る議論としてこの予算委員会でしなきゃいけないと思うんですけれども、暫定予算については二つしかルールがないはずなんです。
一つは、財政法三十条。法律上の根拠はこれしかありません。内閣は、必要に応じて、暫定予算を作成し、これを国会に提出することができる。
もう一つは、これなんです。平成三年、かなり前ですけれども、自民、社会、公明、民社の政調・政審会長合意というのが平成三年三月二十七日にありまして、憲法八十三条、財政法三十条の趣旨からして一日たりとも予算の空白をつくるべきではない、それは提案権を持つ政府の責任であり、また議決権を持つ国会の責任でもある、それと、その趣旨からすれば暫定予算については、与野党が合意し得る行政運営上必要最小限の経費にとどめるべきものであるというふうにされております。
それで、これは非常に含蓄のある合意事項だと思うんですけれども、我々野党は、来年度当初予算についてはいろいろまさに今質疑をしているわけですけれども、今度の四月一日からちゃんと世の中が動くようにすることについては協力したいと言っているんです。これは、小川代表が今日午前中の質疑でも言っていますし、代表質問でも申し上げたし、それと、野党のこの予算委員会に議席を持つ各会派は、中道、国民、参政、みらい、共産、暫定予算については協力しましょうということで意見が一致しているんです。
つまり、ここであるところの、一日たりとも予算の空白をつくるべきではないということについて、議決権を持つ国会の責任として、我々はその責任を果たす用意があります。じゃ、提案権を持つ政府の責任を果たすつもりはありますか。我々は予算を出すことができないんですよ、国会は。予算を、暫定予算とはいえ、出すことができるのは内閣だけなんですよ。
この一日たりとも予算の空白をつくるべきではないという責任は、来年度当初予算がどういう運びになっていくかは、もう高市総理の手は離れていて、まさにこの予算委員会の、国会側で、国会の運営をどうするかを判断する段階に入っていますから、政府の果たすべき責任は、もし暫定予算になった場合に備えて、暫定予算の編成を内々でもいいから準備しておけと指示することなんじゃないんですか。この提案権を持つ政府の責任を果たすつもりはありますか、総理。
○高市内閣総理大臣 まず、令和八年度の予算の審議方針、これは国会の運営ですから、国会においてお決めいただくことでございます。
その上で、何とか、野党の皆様にも御協力をお願いしつつ、令和八年度予算について年度内に成立させていただけるように、国会での御審議には誠実に対応してまいりたいと思っております。
今、令和八年度の予算案について御審議をいただいているさなかでございますので、今の段階で暫定予算について私から申し上げることはございません。よろしくお願いいたします。
○後藤(祐)委員 そこは分かっているので、今の段階で暫定予算いいですよと言えないのは分かっているので、一般論で聞いているんです。
提案権を持つ政府の責任を果たすつもりはありますか、そういう状況になった場合に。これを果たしていただかないと困るわけですから。国会では予算は出せないんですもん。
提案権を持つ政府の責任を果たすつもりはありますか、総理。
○高市内閣総理大臣 一般論とおっしゃいましたね。来年度予算のことじゃなくて、一般論とおっしゃいましたので。
政府の責任を果たす用意はございますが、あくまでも、何とか、国民の皆様のためにも、力を合わせて、御理解を賜って、私どもも誠実に対応してまいりますので、来年度予算の年度内成立にお力添えを賜りますよう、伏して伏してお願い申し上げます。
○後藤(祐)委員 ぎりぎりのところで、少し気持ちはいただきましたが、ただ、総理、八年度当初予算をどういう審議日程にするかは、国会で、まさに与野党が、この予算委員会で、あるいは国対間で議論する話であって、お願いするのは、もう何度も何度も、十回も言っていますけれども、そこは、答弁を誠実にしていただくことが内閣としてのお仕事であって、国会の運営に関してはとやかく言わないということでよろしいですか。
○高市内閣総理大臣 先ほどから、国会の運営は国会においてお決めいただくべきものと申し上げております。
○後藤(祐)委員 では、国会で、与野党で是非議論していきたいと思いますが。
そこで、小川代表も、代表質問、本会議でも、今日の午前中の予算委員会でも言っていましたが、暫定予算と仮になった場合に、小学校の給食の実質無償化というか、一部取る市町村もあるようですけれども、この実質無償化、そして私学の高校の無償化、これは新しい予算、新規予算なんですね。
今まで、暫定予算というのは、公務員の人件費ですとか定常的な予算というのが中心だと言われてきました。新規予算はなかなかはまりにくいみたいな議論がありますけれども、先ほど申し上げたように、暫定予算に何を盛り込めるかは実は制約はなくて、先ほどの財政法三十条によれば、必要に応じて暫定予算を作成できるんですから、必要ならやればいいんです。
しかも、私学の無償化については、多分、日切れ法案として法案を通すわけですよね。そうすると、まさに法律が成立すれば必要そのものじゃないですか。給食だって、四月何日かからはもう学校給食は実際始まっていくわけですよね。それを前提に市町村だって準備されているわけですよね。
ですから、この二つは盛り込んだ上で、まさにここに書いてあるように、与野党が合意し得る行政運営上必要最小限の経費にとどめるべきというもので、これについても、この予算委員会に籍のある各野党は、今言った二つ、小学校の給食実質無償化と私学の高校の無償化予算を暫定予算に入れることについては、皆さん賛同いただいているんですよ。与野党が合意し得る行政運営上必要最小限の経費に小学校の給食と私学の高校の無償化は入れて問題ないと思うんですけれども。与野党で合意し得るんですから。これは、この理解でよろしいですか。
多分お答えしにくいでしょうから、これは主計局長に通告していると思うんですけれども、一般論として聞きます。新規予算であっても、与野党が合意していれば暫定予算に盛り込んで問題ないですよね。
○宇波政府参考人 お答え申し上げます。
一般論でございますけれども、暫定予算につきましては、先ほど委員御指摘の財政法第三十条、ここでは先ほど御指摘のあった規定がなされているところでありまして、その具体的な内容については法律では定められておりません。
また、先ほど御指摘のあった平成三年の与野党合意で、パネルのとおりの記述があるところでございますが、この与野党合意がなされた後においても、国民生活などに支障が生じないよう、従来から、暫定期間中に特に必要があるものについては、新規施策に関する経費についても暫定予算に計上してきているところでございます。
○後藤(祐)委員 新規予算も入ったことがあるんですよ。
総理も同じ見解ということでよろしいですね。一般論で結構です。
○高市内閣総理大臣 一般論といいながら、来年度、四月から実施しなきゃいけない、いわゆる高校無償化や学校給食費にぎりぎり踏み込んでこられておりますよね。
さっき局長が答弁したとおり、それは新規のものでも対象にはなりますけれども、しかしながら、暫定予算というのは、年度内に当初予算が成立しなかった場合に対応するものでございます。現在二月でございますので、何とか年度内に成立をさせていただきますよう御協力をお願い申し上げる次第です。
○後藤(祐)委員 間に合ったら間に合ったでいいじゃないですか。でも、間に合わなくなることもあり得るじゃないですか。しかも、だって、参議院がどうなるかは分からないし、参議院は与野党の状況が全然違うわけですから。そこを、もし間に合わなかった場合に備えて、暫定予算といったって、実はすごくたくさんの予算の費目があるんですよ。日本中でいろいろな事業が動いていくわけですから、四月から。その準備を始めなきゃ間に合わなくなっちゃうじゃないですか。
だから、例えば、こういうときに答弁するときに、暫定予算はつくりますと言えないのは分かりますよ。だけれども、旗は降ろさないけれども、準備は始めておいていただかないと、はい、じゃ、暫定予算を出してくださいって、一日でできるものじゃないですから。
内々でも結構ですから、プランBとして、総理、財務省出身の秘書官と話すのもいいけれども、是非ちょっと私の話を聞いていただきたい。外に向けて、やります、暫定予算をやりますとは言えないのは分かるけれども、プランBとして、その場合に備えて、内々でも暫定予算案の準備を始めておくべきだと思うんですよ。それは否定されないということでよろしいですか。そうしないと事務方が困っちゃうんですよ。
○片山国務大臣 先ほど主計局長からお答えしたのは、小村武さんの予算のコンメンタール、財政法の暫定予算の計上の部分でございますけれども、この前提として、本予算が年度初めまでに成立していない場合のつなぎのための暫定予算についてという、この前提でございまして、先ほど総理がおっしゃったように今はまだ二月で、真摯な議論を本当にやっている時点で、私も長くこの世界でこの仕事をしておりますが、現状においてどうだという議論をするタイミングではないんじゃないかなと。それが今できていないからといって、私どもの予算編成作業についてどうこうという状況ではないのではないかと思っております。
○後藤(祐)委員 そうしたら、年度内成立ができないと分かった瞬間にそこで指示するんですか、財務大臣。それは、内々指示しておいて、準備をある程度しておいて、ある段階から表で言えるようになっていくという話で、内々の準備はしないと断言できるんですか。内々の準備をするなと言うんですか。それは、だって財務省だって内々準備するでしょう。内々準備しちゃいけないんですか、財務大臣。
○片山国務大臣 先ほどから内々のお話が大分出ておりますが、この予算委員会テレビ入りというほど内々ではない世界はこの世にありませんので、なかなか、霞が関での御経験の長い後藤委員のおっしゃる言葉には含蓄もあるのかなと思いますが、ここで内々の話というのは余りないのかなと思いながら、私どもは、いつ、いかにも、どういうことがあっても準備をするということでやっておりますので。まさに小村武さんは主計局長から次官をされた方で、私の元の直属の上司でございますが、多分そのようにおっしゃったと思います。
○後藤(祐)委員 財務大臣は答弁が上手ですね。いかなることがあっても準備する。微妙に、上手に、さすがですよ。準備してください。今ので準備しても怒られないことは分かったので。
それと、もう一つはっきりさせておきたいのは、一部に、四月の三日、四日ぐらいまでだったら暫定予算をつくらなくてもいいんだみたいなことを言う人が時々います。昨日もテレビ番組でそういうことを言っていた人もいましたが、ここにあるように、一日たりとも予算の空白をつくるべきではないと与野党で合意されているんです。一回だけこの後間に合わなかったことが実はあるんだけれども、それは非常によろしくないことで、暫定予算が避けられないということになった場合には、四月一日から実施できる暫定予算、つまり、三月三十一日までに衆議院、参議院両方通さなきゃいけないという理解でよろしいですか。できれば総理にお願いしたいですが。
○片山国務大臣 先ほどから何回もそのお話をしているわけですが、今の時点では全て、大変仮定のお話でございまして、この二月という時点で、全く内々ではない予算委員会で、内々のではなくて、既に提出されて議論になっている予算の審議を行っているところでございますから、なかなかその準備段階について、今の問いにストレートにお答えすることは難しいんですけれども、いついかなる状態があっても対応はいたしますということで、我々は、別に今年に限らず、いつもそういうことをしているということではないかと思います。
○後藤(祐)委員 一般論で結構です。この三月から四月の話じゃなくて、一般論として、暫定予算を編成せずに、通さずに、本予算だけで、例えば、四月一、二、三は成立していなくて、四日にならないと、四月三日に本予算が成立しました、暫定予算は成立していませんというようなことは、一般論として許していいことなんですか。これはやはりまずいという理解ですか。
○片山国務大臣 平成三年は一九九一年でございますが、私はこのときまだ大蔵省で仕事をしておりまして、この当時の政治状況を思い出すわけでございますが、この暫定予算についての合意は非常に重たいもので、議決権を持つ国会の責任であるというのは誠にごもっともでございますが、確かに、委員が御指摘のように、これはできなかった、国会情勢によってできなかったこともあります。
なぜ空白ということが過去あったことがあるかというと、一番最初に、地方自治体等を始め、義務的経費の大きなものがあった、それまでには何とかするということが言われていた時期があって、その頃も私はもう予算も含めて仕事をしておりましたので覚えておりますけれども、それをやはり、この議院内閣制の下で、当時ここにあった政党の政審会長が合意した、これは国会運営として非常に重たいことと思っております。
○後藤(祐)委員 これは重たいので、実際、国会側もそこは意識しなきゃいけないし、我々はきちんと四月一日から暫定予算が執行できるような協力は全面的にするということは申し上げておきたいと思います。
それでは、食料品消費税ゼロに行きたいと思いますが、今日何度か議論があったので、一つだけ。
総理に伺いますが、総理は、衆院選の公示日の前日、一月二十六日の記者クラブ主催の党首討論会で、私としてはできるだけ早期に引き下げたい、食料品消費税についてですね、希望は年度内、二〇二六年度内を目指していきたいというふうに述べておられます。
これは、もちろん、その後の代表質問の答弁では、国民会議で議論を行い、具体的な実施時期を含めて結論を得て行おうとしている段階であり、現時点で結論を先取りすることはいたしませんということで少し後退させていますが、この食料品消費税ゼロの実施時期は、二〇二六年度内に実施する可能性も否定はしないということでよろしいですか、総理。
○高市内閣総理大臣 実施時期を始めとして、各党派により指摘された検討すべき諸課題、これを国民会議でまさに議論を開始するという段階ですから、今日決め打ちで私自身が申し上げることはできません。
○後藤(祐)委員 ということは、議論の結果、二〇二六年度内に実施となることもあり得るということで、可能性としては否定しないということでよろしいですか。
○高市内閣総理大臣 議論の結果そうなることも、可能性としては否定はいたしません。
○後藤(祐)委員 明確な答弁、ありがとうございます。
そうしますと、これは準備を考えるとどうなるんでしょうか。
今日、経産省の政府参考人にも来ていただいていますけれども、私、実は経産省の流通産業課という、まさに流通業を所管する課の課長補佐だったことがあるんですけれども、流通業界に聞いても、できれば一年、どんなに急いだって半年というぐらいが相場観だと伺っていますけれども、これは事務方からで結構ですけれども、消費税の引下げ法案が成立してから実施されるまで、どんなに短くても、どのぐらいの期間が流通業から見たとき必要ですか。
○山本政府参考人 お答えいたします。
現在、中小企業向けに、いわゆるスマレジシステムを含むレジ関連システムなどの導入支援が可能な補助金が既に措置をされております。令和七年度補正予算におきまして三千四百億円措置した生産性革命推進事業の中に、デジタル化・AI導入補助金として措置をしております。
スマートレジシステムの普及に向けては、活用状況調査、関係業界へのヒアリング等を足下で進めておりますので、現場の声に耳を傾けながら、必要な時期については精査を進めてまいる所存であります。
○後藤(祐)委員 レジの補助金に幾ら必要ですか、そんなこと聞いていないですよ。法律が成立してから実際の実施までの期間として、私は、流通業からは、できれば一年、どんなに短くたって半年だというようなぐらいの相場観かなと思って、それで正しいですかと聞こうと思っているんですが、らちが明かないので、経産大臣、お答えください。
○赤澤国務大臣 時期については、まさに事務方に聞いていただいたところでありますが、私自身に対しては、総理から、スマレジシステムの活用状況調査とか、既存のデジタル化・AI導入補助金の活用によるスマレジシステムの導入促進とか、進めるべきことをしっかり進めておけという御指示をいただいています。
ただ、現時点において、最短でどれぐらいかかるかというのは、まさに調査とかも含めて、スマレジがどれぐらい普及しているかとかそういうことにも関わってきますので、今申し上げられる状況にはございません。
○後藤(祐)委員 委員長にお願いしたいと思いますが、法律が成立してから実施までに最低どれだけ必要かということを、これは流通業だけじゃないと思うんですね、今日の午前中もありましたけれども、いろいろな業界に影響します、飲食業界ですとか農業だとか、そこも含めてどのぐらいの期間が必要かということを、各業界の影響をまとめて、こちらの予算委員会に届けていただくよう理事会で御協議ください。
○坂本委員長 後刻、理事会で協議をします。
○後藤(祐)委員 先ほど総理は、二〇二六年度内の消費税引下げの実施について可能性を否定しませんでした。
そうすると、二〇二六年度予算案は修正する必要がありますよね。消費税収が減る、あるいは地方の税収も減るので、それは当然国からその分お金を渡さなきゃいけない。あるいは、先ほどの経産省が用意している補助がそれだけで足りるのかどうか。当然これは必要となりますよね。もしその可能性があるんだとしたら、来年度予算案をまさに今審議している中で、どういう項目の修正が必要なのか議論しなきゃいけないわけですよ。
どの予算項目、税収を議論しなきゃいけないのか、これは財務大臣かもしれないけれども、お答えいただけますか。
○赤澤国務大臣 一応、一般論になりますけれども、消費税率の変更への対応については、スマレジシステムの導入に加えて、会計、在庫管理等といった既存システムの改修等も必要となる場合もあると認識しています。そのため、足下では関係業界へのヒアリングなどを進めているところであり、現時点で申し上げられることは、いずれにせよ、経産省として必要な対応を整理、実行し、国民会議の結論が出れば早期に準備が整うように検討を進めていくということが申し上げられることであります。
○後藤(祐)委員 いやいや、まず消費税収が減るわけですよ。何で経産大臣が答えるんですか。
網羅的に、まず消費税収、国税分がこれだけ減って、地方税収分がこれだけ減って、それに跳ねるものとかいろいろあったりするし、そういったものがどう変わっていくのかというのは、まさに今審議している予算の修正、どの項目みたいな話なわけですよ。こんな曖昧な状態で十三日までに上げるというのはどういうことなんですかということになっちゃうわけですよ。
総理が手を挙げているので。
○坂本委員長 まず事務方からお答えさせます。
財務省主税局長青木孝徳君。
○青木政府参考人 消費税収について影響をお尋ねでございましたので、お答えをいたします。
お尋ねの消費税収への影響につきましては、現在国民会議で議論をされております、その現在国民会議で議論されている結果を踏まえた制度設計によって変わり得ることから、制度設計が固まっていない現段階では、令和八年度の減収見込額をお答えすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。
いずれにいたしましても、国民会議で、実施に向けた検討すべき諸課題について現在議論が行われているということでございます。
○後藤(祐)委員 では、例えば、来年の三月一日から実施した場合に、三月一か月分の減収分をお答えするのは困難でございますといって、どうやって予算の修正をすればいいんですか。
ですから、これは整理されていないので、税収がどれぐらい地方税収も含めて減って、どういうところを変えなきゃいけないのかということを整理して、理事会に届けていただくよう理事会で御協議いただきたい。
○坂本委員長 まず、財務大臣。(後藤(祐)委員「いやいや、別にこれは答弁を求めていないです。理事会で御協議いただきたいと思います。もう答弁しているので」と呼ぶ)いや、理事会で協議することでもありませんので。
内閣総理大臣高市早苗さん。
○高市内閣総理大臣 今御審議いただいている来年度当初予算を見直していただく必要はございません。
先ほど、来年度中にできるのか、できる可能性があるのかと聞かれたので、それは、国民会議での議論がとても早く終わったら、税制の改正案など出しますよ。でも、またそのときに、補正も、さっき言いましたように、これは予見していないことがこの時期に起きたということで補正も出せます。来年度の予算について、これは影響を及ぼすものじゃありません。結論が出たら税制の改正法案を出すということでございます。
○後藤(祐)委員 どういう項目に影響が及ぶかは、是非まとめて理事会に提出いただきたいと思います。理事会でお取り計らい願います。
○坂本委員長 財務大臣片山さつきさん。(後藤(祐)委員「答弁は求めていないです。理事会で御協議願いますと言っているんです」と呼ぶ)いや、理事会協議とはまたちょっと性格が違うものですから。
○片山国務大臣 恐れ入りますが、委員長に御指名いただいたので。
この食料品の消費税率ゼロについては、まさに今後、超党派で行う国民会議で議論を行い、具体的な実施時期や検討すべき課題やその対応策を含めて、これから結論を得ていこうとしている段階でございまして、この段階で、今おっしゃったような数字について、具体的な実施時期について結論を先取りするということはいたしませんし、春先ぐらいからそういった議論をして秋に決まるということは、今までも様々な各党間の協議でありましたけれども、その時点でこういうことをやっていたことはありませんから、今、委員長の方に、議論をさせていただくということをおっしゃったんですけれども、それは、今までのことを考えれば、八年度予算案に反映されていなければならないという御指摘ではないと思っておりますので、そのところについては、我々、省の方からしっかりとお答えをさせていただかねばいけないと思って、今手を挙げました。
○後藤(祐)委員 では、数字じゃなくて結構ですから、どの項目がどういう影響を受けるのかという、その項目を提出いただくよう理事会で協議願います。
○坂本委員長 理事会は、予算委員会の運営等々についてお互い協議をしていく場でありますので、まずは、執行部との間で様々な審議の上で、その答弁を、回答をお願いいたしたいというふうに思います。(発言する者あり)
では、速記を止めてください。
〔速記中止〕
○坂本委員長 速記を起こしてください。
資料要求として、理事会で協議をいたします。
後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 これは、普通にそういうふうに運営いただけると助かります。
時間がなくなってしまったんですが、トランプ関税を少しやりたいと思いますけれども、マヨネーズの例がよく出てくるので申し上げますと、元々、マヨネーズを日本からアメリカに輸出する場合、六・四%の関税がかかっておりましたが、相互関税は、この六・四%分を含めて一五%の関税に二月二十四日まではなっていました。それが、連邦最高裁で駄目だということになって、それから後、百五十日以内の間、アメリカの通商法百二十二条に基づく関税というので、この元々の六・四%に一〇%プラスする、つまり、一六・四%に今なっています。つまり、相互関税のときより一・四%増えちゃったんですね。更にここに五%乗っけるという話もあります。
ただ、これは百五十日しか駄目なので、その後、恐らく七月の末ぐらいに、新しい関税、これは昔からよく言われている通商法三百一条、それに関連した方がいっぱいいらっしゃると思いますけれども、筆頭なんかまさに関わっていましたけれども、悪名高き三〇一条なんという話もありますが、という構造になっているということをまず御理解いただいた上で、これは交渉してきた赤澤大臣に聞きたいと思います。
是非、三月中旬、総理が日米首脳会談に行かれる予定ですよね、その前にいろいろ議論があると思うんですけれども、まず、このマヨネーズの場合でいうと、一六・四になっているのをちゃんと一五に引っ込めてくださいと。だって、トランプ政権がアメリカの中で裁判に負けたから日本からの関税が増えるっておかしな話だから、もうこれは交渉済みの話なんだから、ちゃんと六・四%を含めて一五になるように引っ込めてくださいという話と、そこに更に五%を乗っけるのはやめてくださいというところは確実に求めていただけるということでよろしいでしょうか。
○赤澤国務大臣 今月の二十三日月曜日、米国のラトニック商務長官とオンライン会談を行って、米国政府が新たな関税措置を取る中で、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないように既に申入れはしております。向こう側ももちろん受け止めているということでありますが、これは基本的にトランプ大統領がいろいろな決断をされていくということであります。
そんな中、御参考になるかと思うのは、現時点で米国の今後の措置を予断することはできませんけれども、グリア通商代表は、米国とのこれまでの通商合意、各国とのですね、は有効であり、今後も維持される、私たちはそれらを遵守するという発言もしております。
なので、引き続き、今般の判決の内容及び措置の影響等を十分に精査しつつ、米国政府の対応を含む関連の動向や日米間の合意に与える影響について高い関心を持って注視をし、適切に対応していきたいと思います。
○後藤(祐)委員 今の答弁で、将来の話も入っているようにも見えるんですが、その後の新関税と言われるものでも、一回合意した相互関税の一五%を、これはちょっとグラデーションで微妙に一五より上になっているけれども、そういうことにならないように、一五%より高い関税は認めないということと、あとは、もう相互関税、自動車も含めて一五にすることで既に我々はカードを切って、新しい自動車に関するルールだとかも作ったわけだから、新しい日本の譲歩はないということで、この新関税でも一五%以下だということも、これはよろしいでしょうか、赤澤大臣。
○赤澤国務大臣 現時点で米側の対応を予断することはいたしませんけれども、少なくともこちらが主張していることは先生がまさにおっしゃったとおりです。我々は既に合意をしているので、その合意に基づいていろいろなものを動かしていますし、今後も着実にやっていこう、日本側はそう思っていますし、米側にもそれを求めて、しっかりと今おっしゃったようなことについては日本が不利になることのないように対応していきたいということで、全力を挙げて協議をしております。
○後藤(祐)委員 総理に最後に伺いたいですが、今、四つ申し上げました。つまり、今のこのマヨネーズでいうと、一五からはみ出しちゃっているのをやめてください、それと、そこに五%乗っけるのはやめてください、七月の終わりぐらいになる新しい関税は一五%以上は駄目ですよ、あるいは、そのときに、新しく日本が譲歩するというのはなしと。この四つ、トランプ大統領に、ちゃんと取ってきてくださいね、総理。大丈夫ですか。
○高市内閣総理大臣 私がトランプ大統領と堂々と渡り合えるように働いてくるのが赤澤大臣の仕事だと考えております。私に恥をかかせるなと。言ったよね。というふうに申し渡しましたので、彼は一生懸命この間からラトニックさんと交渉をしています。
そして、万が一、日本にとって、日本も約束を守るわけですから、向こうにも守ってもらわなきゃいけない、そういった態度でしっかりと私自身も対峙をしてきたいと思っています。
○後藤(祐)委員 最後に、この予算との関係を申し上げますが、アメリカへの投資は八十五兆とかなっていますけれども、この予算案の中で、十兆円を超える新しい債務保証なんかが認められていますので、これについても今後議論してまいりたいと思います。
終わります。
○坂本委員長 これにて小川君、岡本君、長妻君、山本さん、伊佐君、中野君、後藤君の質疑は終了いたしました。
次回は、来る三月二日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時十一分散会

