第12号 令和8年3月30日(月曜日)
令和八年三月三十日(月曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 坂本 哲志君
理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤 健君
理事 笹川 博義君 理事 とかしきなおみ君
理事 鳩山 二郎君 理事 藤原 崇君
理事 長妻 昭君 理事 池下 卓君
理事 長友 慎治君
石川 昭政君 石橋林太郎君
井出 庸生君 伊藤信太郎君
稲田 朋美君 井上 信治君
小田原 潔君 加藤 鮎子君
加藤 勝信君 神田 潤一君
北神 圭朗君 国定 勇人君
後藤 茂之君 塩崎 彰久君
菅原 一秀君 鈴木 淳司君
平 将明君 谷川 とむ君
中山 泰秀君 西田 昭二君
西野 太亮君 橋本 岳君
牧島かれん君 丸川 珠代君
盛山 正仁君 簗 和生君
山田 美樹君 若山 慎司君
鷲尾英一郎君 渡辺 博道君
伊佐 進一君 大森江里子君
階 猛君 中野 洋昌君
山本 香苗君 東 徹君
うるま譲司君 横田 光弘君
福田 徹君 村岡 敏英君
豊田真由子君 和田 政宗君
高山 聡史君 辰巳孝太郎君
…………………………………
内閣総理大臣 高市 早苗君
総務大臣 林 芳正君
法務大臣 平口 洋君
外務大臣 茂木 敏充君
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 片山さつき君
文部科学大臣 松本 洋平君
厚生労働大臣 上野賢一郎君
農林水産大臣 鈴木 憲和君
経済産業大臣
国務大臣
(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当) 赤澤 亮正君
国土交通大臣 金子 恭之君
環境大臣
国務大臣
(原子力防災担当) 石原 宏高君
防衛大臣 小泉進次郎君
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(デジタル大臣)
(サイバー安全保障担当) 松本 尚君
国務大臣
(復興大臣) 牧野たかお君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(防災担当)
(海洋政策担当) あかま二郎君
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当)
(消費者及び食品安全担当)
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
(地方創生担当)
(アイヌ施策担当)
(共生・共助担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(経済財政政策担当)
(規制改革担当) 城内 実君
国務大臣
(クールジャパン戦略担当)
(知的財産戦略担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当)
(人工知能戦略担当)
(経済安全保障担当) 小野田紀美君
財務副大臣 中谷 真一君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 岩尾 信行君
政府参考人
(内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官) 井上 諭一君
政府参考人
(警察庁警備局長) 千代延晃平君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 松本 恭典君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 野村 恒成君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 三宅 浩史君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 門脇 仁一君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 山本 文土君
政府参考人
(文部科学省総合教育政策局長) 塩見みづ枝君
政府参考人
(文部科学省研究開発局長) 坂本 修一君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官) 森 真弘君
政府参考人
(厚生労働省健康・生活衛生局長) 大坪 寛子君
政府参考人
(厚生労働省保険局長) 間 隆一郎君
政府参考人
(農林水産省大臣官房総括審議官) 押切 光弘君
政府参考人
(農林水産省輸出・国際局長) 杉中 淳君
政府参考人
(農林水産省農産局長) 山口 靖君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 木原 晋一君
政府参考人
(国土交通省海事局長) 新垣 慶太君
政府参考人
(防衛省防衛政策局長) 萬浪 学君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 廣瀬 律子君
参考人
(日本銀行総裁) 植田 和男君
予算委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
三月三十日
辞任 補欠選任
平 将明君 西野 太亮君
鷲尾英一郎君 国定 勇人君
渡辺 博道君 若山 慎司君
後藤 祐一君 大森江里子君
中野 洋昌君 階 猛君
同日
辞任 補欠選任
国定 勇人君 鷲尾英一郎君
西野 太亮君 平 将明君
若山 慎司君 渡辺 博道君
大森江里子君 後藤 祐一君
階 猛君 中野 洋昌君
―――――――――――――
三月二十七日
令和八年度一般会計暫定予算
令和八年度特別会計暫定予算
令和八年度政府関係機関暫定予算
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
令和八年度一般会計暫定予算
令和八年度特別会計暫定予算
令和八年度政府関係機関暫定予算
――――◇―――――
○坂本委員長 これより会議を開きます。
令和八年度一般会計暫定予算、令和八年度特別会計暫定予算、令和八年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して議題とし、審査に入ります。
まず、三案の趣旨について政府の説明を聴取いたします。財務大臣片山さつきさん。
―――――――――――――
令和八年度一般会計暫定予算
令和八年度特別会計暫定予算
令和八年度政府関係機関暫定予算
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
○片山国務大臣 この度、令和八年四月一日から四月十一日までの期間の暫定予算を編成することといたしました。その概要について御説明申し上げます。
まず、一般会計について申し上げます。
歳出につきましては、暫定予算が本予算成立までの応急的な予算であることに鑑み、暫定予算期間中における行政運営上必要最小限の金額を計上することとしております。
なお、新規の施策に係る経費であっても、国民生活等に支障が生じないよう、いわゆる高校無償化、学校給食費の抜本的な負担軽減など、期間中特に必要があるものについては計上することとしております。
主な項目としては、社会保障関係費につきましては、四月支給分の年金給付に係る経費等について、所要額を計上することとしております。
また、地方財政につきましては、四月に交付する地方交付税交付金等に係る所要額を計上することとしております。
歳入につきましては、税収及びその他収入の期間中の収入見込額を計上することとしております。
以上の結果、今回の一般会計暫定予算の歳出総額は八兆五千六百四十一億円、歳入総額は六百四十四億円となります。
なお、歳出超過となりますが、国庫の資金繰りについては、必要に応じ財務省証券を発行することができることとしております。
次に、特別会計及び政府関係機関の暫定予算につきましても、一般会計に準じて編成しております。
以上、令和八年度暫定予算につきまして、その概要を御説明いたしました。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○坂本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
―――――――――――――
○坂本委員長 この際、お諮りいたします。
三案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局統括官井上諭一君外十八名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○坂本委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。階猛君。
○階委員 中道改革連合の階猛です。
本日、まず暫定予算案についてお伺いします。
先ほど財務大臣から御説明があったとおり、今回の暫定予算案には新規の政策経費も含まれています。過去三回、直近の三回で、暫定予算が組まれた際、こうした新規の施策に関する予算というのはどれぐらい盛り込まれていたのか、端的にお答えください。
○片山国務大臣 お尋ねの平成二十七年度、二十五年度、二十四年度でございますが、暫定予算に計上した本予算における新規施策に係る経費につきましては、完全に網羅的ではありませんが、例えば、平成二十七年度暫定予算では、四月当初から日本医療研究開発機構、AMEDを滞りなく立ち上げ事業を開始するために必要な運営経費二・九億円、平成二十五年度暫定予算では、福島定住緊急支援交付金三十億円、平成二十四年度暫定予算では、生活保護費等負担金における基準の引上げ千二百八億円などを計上していたと承知しております。
○階委員 過去にもそういう例はあり、今回もそのようにしたということなんですね。
我々も、衆議院での予算案の審議段階から、暫定予算を組んで、国民の生活に影響が生じないよう、新規の施策についてもそれに盛り込むべきだということを主張してきたわけですよ。こういう暫定予算が組めるということが元から分かっているのであれば、何も衆議院の段階で審議日程を委員長の職権乱発で決めないで、十分な審議を尽くすべきだったと思います。
年度内に成立を急ぐ理由として、三月十二日、私の質問に対し、総理は何とおっしゃったか。国民の生活に支障を生じさせないためだということを言われていたんですが、今回の暫定予算案が今日成立したとしても、なお年度内に本予算が成立しなければ国民の生活に支障が生じるというふうに考えますでしょうか。これは今の片山大臣の答弁に関連する更問いでございますので、今お話ししたとおり、この暫定予算が成立したとしても、来年度の本予算が成立しなければ国民の生活に支障が生じると考えるのかということについてだけ、総理から答弁を求めます。
○高市内閣総理大臣 仮に暫定予算が成立して年度内に本予算、当初予算が成立しなかった場合でございますけれども、やはり、もしも大きな災害が来たりした場合に、来年度予算に計上した予備費などの使用についてはこれはできないということになりますので、その点は心配な点でございます。
それから、地方公共団体また様々な経済団体からの御要望にも、やはり予見性を持って先々の予算編成を行いたい、それから、これからの事業の展開をしたいというときに、やはり当初予算の年度内成立をお願いしたい、こういったお話があったと承知しております。
○階委員 それは、今回だけではなく過去三回も、同じようなリスクはありながらも、暫定予算を組んで国民の生活に支障が生じないようにしていたわけですよ。だから、同じようなことをすればいいのではないかというふうに思います。
その上で、次の質問に移りますけれども、これは総理に伺いたいんですが、今回、暫定予算案の編成を指示した経緯について伺います。
三月二十四日の閣議で、財務大臣からこのような発言がありました。予算の空白は一日も許されないため、不測の事態に備えて、関係各省庁の御協力を得つつ、暫定予算の編成作業を進めたい、こういうことでした。その前の三回は、今申し上げた中の不測の事態に備えてという文言はないんですよ。なぜ不測の事態に備えてという文言を入れたのか、その理由を総理からお答えください。
○高市内閣総理大臣 二十四日の閣議において、財務大臣は、予算の空白は一日も許されないため、不測の事態に備えて、暫定予算の編成作業を進めたい旨の発言を行っています。これは、予算の国会審議の進め方は国会でお決めいただくものですが、国会運営上、野党の皆様から、今後の予算審議日程をお決めいただく前提として暫定予算の編成が必要だというお話もあり、また、予算の空白は一日も許されないことから、不測の事態に備え、暫定予算の編成作業を進めるという趣旨であると理解をしております。
委員がおっしゃるとおり、直近三回の暫定予算編成の際の閣議における財務大臣の発言を確認しましたが、御指摘のとおり、不測の事態に備えてという表現は含まれていないのですが、その理由については承知をしておりません。
いずれにしましても、令和八年度の暫定予算は、本予算の年度内成立をお願い申し上げ、参議院においても精力的に御審議をいただいている中で、仮に何らかの事情や状況の変化により本予算が年度内に成立しない場合に備えて、予算の空白が生じないよう暫定予算の編成作業を進めることにしたものでございます。
○階委員 今るる述べられましたけれども、前段の方で、不測の事態で、参議院の方で暫定予算の編成が求められているといったようなことはお話しされていましたけれども、これは、国会の審議を充実させるために、もっと時間をかけて本予算を審議する必要があるという趣旨からの申出でございます。
確認したいんですが、不測の事態という言葉の意味、この不測の事態には、国会で予算審議に時間をかける、充実させるということも含んでいるのかどうか、お答えください。端的に、総理、お願いします。
○高市内閣総理大臣 今申し上げましたとおり、仮に何らかの事情や状況の変化で本予算が年度内に成立しない場合に備えて、予算の空白が生じないように暫定予算の御審議をお願いしているところでございます。
○階委員 ちょっと最初のところが聞き取れなかったので、もう一回伺います。
不測の事態には、国会で予算審議を充実させて、時間をかけることも含むのか、イエスかノーかで端的にお答えください。
○高市内閣総理大臣 参議院で今、精力的に御審議をいただいております。そして、その前に衆議院でも大変スピーディーに御審議をいただきまして、可決をいただきました。
とにかく、本予算が年度内に成立しない場合に備えて、予算の空白が生じないよう暫定予算の御審議をお願いしているということでございます。
○階委員 急ぐことが最優先で、国会審議は二の次だと言わんばかりの答弁でした。
私、この間も申し上げましたけれども、憲法八十三条の財政民主主義であるとか憲法六十六条三項ほかの議院内閣制、これに照らすと、国会審議を充実させることがやはり優先されるべきだと思っております。
改めて私は、今回の衆議院での予算審議は余りにも拙速に過ぎると思っておりまして、今回の衆議院での異例の予算審議は前例にすべきではないと考えます。これは予算委員会の理事会でも我が党からも申し上げておりますが、自民党総裁である高市首相からもこの点について言明いただきたいと思います。今回の予算審議は前例にしないということでよろしいでしょうか。
○高市内閣総理大臣 内閣総理大臣としてこの場で答弁に立たせていただいております。国会の運営は国会においてお決めになることだと考えております。
○階委員 自民党総裁としてということを申し上げましたが、自民党総裁としてお答えになれませんか。お答えください。
○高市内閣総理大臣 予算委員会の運びについては、予算委員長を始め与野党の理事の皆様でお決めいただくことだと思います。私たちは、国会に呼ばれたら国会に来て答弁をする、そうした義務を負うものでございます。あくまでも国会でお決めいただくことだと存じます。
○階委員 その言葉どおりであるとしたら、委員長、是非これはお願いしますよ。前例としないことを、委員長、お願いします。よろしいですか。
○坂本委員長 理事会で協議をしたとおりであります。
○階委員 次の質問に移ります。
日米首脳会談に関して、ホルムズ海峡への自衛隊派遣に関して九条が言及されたのかどうかということについてであります。
お手元にお配りしてある資料の一ページ目を御覧になってください。これは日経新聞の三月二十四日の記事でございます。
冒頭にこれは断言していますね。高市早苗首相は十九日にトランプ大統領と会談した際、ホルムズ海峡に自衛隊を派遣するには憲法九条の制約がある旨を伝えたとなっておりますが、これはそのとおりでよろしいでしょうか。総理、お願いします。
○茂木国務大臣 総理からは、日米首脳会談におきまして、日本として法律上、国内法上できること、できないこと、それがあるということはしっかりお伝えしましたが、何かを盾にして日本は何、こういう主張はしておりません。
○階委員 盾にして主張はしていないけれども、九条に言及されたかどうかということについてはお答えがありませんでした。
事実関係だけ確認したいんです。総理、この記事の冒頭の部分、正しいですか、間違っていますか、お答えください。
○高市内閣総理大臣 九条を盾にしたということはございません。
○階委員 盾にするかどうかじゃなくて、事実関係として、言及したかどうかを聞いております。
明確に答えられませんけれども、私は、九条の制約があるという旨、盾という表現ではないけれども、九条の制約はあると伝えたことは間違いないと考えております。
その理由は二つありまして、まず、この資料一ページ目の二重丸をして2と書いたところですね、トランプ氏は、憲法上の制約があるが、必要とあれば支援してくれるだろうとFOXニュースの取材に答えたとあります。憲法上の制約があるとトランプ氏自ら語っているということですが、総理の説明がなければ、トランプ大統領が憲法上の制約など知るはずがありません。仮に元から知っていたとすれば、戦闘中にホルムズ海峡への自衛隊の派遣を日本に要請してくることはないと思います。ですから、私は、今回、日米首脳会談で高市首相が説明して、憲法上の制約があるというふうにトランプ氏は認識したと思っております。
二つ目の理由は、仮にこの首脳会談で総理が、憲法レベルの制約があるということを説明せずに、法律上できること、できないこと、すなわち法律レベルの制約だけ説明したとするならば、トランプ大統領は納得するはずがないと思います。法律レベルの制約であれば、数の力で国会で法律を変えれば済むからです。
私の推認は間違っていますか。総理、お答えください。
○小泉国務大臣 自衛隊の活動につきましては、国際法上の観点に加えて、我が国憲法上の制約があり、自衛隊の活用に限界があることは事実である旨、これまでも説明をしてきております。
その上で、政府としては、我が国の国益を最大化し、国民の皆様の命と安全を守るため、できることを考え抜き、必要に応じ法整備も行った上で自衛隊を海外に派遣してきており、現在も海上自衛隊が中東地域で海賊対処行動や情報収集活動に当たっています。
そういったことも含めますと、自衛隊の活動に対しては、安倍総理の時代からもトランプ大統領はやり取りがありますので、御理解をいただけるように、これからもしっかりと説明していきたいと思います。
○階委員 総理にお尋ねしています。私が申し上げたような理由で、私は、総理はちゃんと憲法上の制約があると伝えたと考えておりますが、間違っていますか。
○高市内閣総理大臣 ホルムズ海峡における航行の安全の確保はエネルギーの安定供給の観点からも重要であるという認識を示した上で、我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をしました。
それ以上の詳細については外交上のやり取りであってお答えは差し控えたいところではございますが、あえて、憲法も含むのかというお話でございますので、憲法も自衛隊法も含まれるということでございます。
○階委員 憲法も含まれると。憲法上の理由で制約すると言ったかどうかは明らかにされませんでしたけれども、憲法も、法律上できること、できないことという中に含まれているということ、憲法というのも法律に含まれているという明確な答弁だったと思います。
その上で、そもそも憲法九条に関して、総理の見解をただしたいと思います。
今回の米国のイラン攻撃に当たり、日本政府は、国際法違反かどうかということの法的評価を避けております。そういう中で、ホルムズ海峡への自衛隊派遣要請をかわすことができるのは、私は、憲法九条があればこそ、憲法九条のたまものだと思っております。
と申しますのも、元々強大な軍事力を持ち、必要があればその軍事力をちゅうちょなく行使するアメリカと日本との間の二国間同盟は、常に日本の側が見捨てられるリスクと戦争に巻き込まれるリスクをはらんでいると私は考えています。今回のイラン攻撃について言えば、米国の攻撃を仮に日本政府が違法と言えば同盟から見捨てられるリスクが高まり、逆に、違法と言わなければ戦争に巻き込まれるリスクが高まるというジレンマを抱えている状況なわけです。
そういう中で、日本政府は、違法と言わないことで同盟から見捨てられるリスクを回避しつつ、憲法九条を援用することで戦争に巻き込まれるリスクも回避することができた。すなわち、これこそ現実的な最善の策だったと私は考えます。
私が何を言いたいかというと、日米同盟と平和主義、日本にとって大事なこの二つを両立させるためには、憲法九条を守り、生かしていくことがこれから必要不可欠だと考えておりますが、総理の憲法九条に関する見解をお尋ねします。
○高市内閣総理大臣 憲法第九十九条の規定に基づいて、私を含む国務大臣、国会議員の皆様もそうですけれども、大臣には憲法尊重擁護義務がございます。ゆえに、憲法と、憲法に基づく法律の範囲内で対応をするということは当然でございます。
その上で、憲法改正につきましては、内閣総理大臣の立場にある者としては、憲法審査会や各党各会派における御議論を尊重する立場から、憲法改正の内容などについて具体的に語るということは差し控えさせていただきます。
○階委員 憲法九条に直接はお答えになりませんけれども、日米同盟と憲法の平和主義を両立させるというのは、ある意味大変な難しい課題、ジレンマだと私は考えておりますけれども、その認識は共有できますか。総理、お答えください。
○高市内閣総理大臣 私は、訪米前にもこの委員会若しくは本会議の場で申し上げたかと思うのですが、国益を最大化してくるということを申し上げました。そんな中で、先方からも要求があった件もございます。それに対してこちらから、できること、できないことを御説明したということで、今回、国益を最大化してきたということが全てだと思っております。
憲法の規定の中にあっても、先ほど防衛大臣から説明があったように、法律の範囲内で自衛隊を海外に派遣し、そしてまた海外で様々な貢献をしているということもまた事実でございます。
○階委員 国益を最大化するために御努力されていることは了とします。ただ、今のアメリカの姿勢を見るにつけ、日米同盟と平和主義を両立させることは、交渉だけでは非常に難しい。そういう中で、憲法九条というのは本当に大事なんだということを重ねて申し上げます。
次の質問に移ります。
これは日銀総裁にお尋ねします。円安による物価高を食い止めるために、どうしていったらいいかということです。
三月十二日の私の質問への答弁で、植田総裁は、為替相場動向の影響を見極めながら、適切に金融政策を運営していくんだというお話でした。
先週末、一年八か月ぶりに円相場は一ドル百六十円台となりました。今後、原油価格の高騰で貿易赤字が増えていけば、代金支払いのため円売り・ドル買いが増え、更に円安が加速する懸念があります。円安が進めば、原油以外の輸入品も国内で値上がりしていきます。
こうした為替相場動向の影響を見極めるならば、円安による物価高を食い止めるため、現状〇・七五%の政策金利を引き上げる、これは金融の引締めではなくて正常化です。なぜなら、今は、景気に中立的な金利、中立金利よりもはるかに低い金利だからです。ですから、この金融の正常化をしていく必要があるのではないかと私は考えております。これに対しては、需要を減らして景気を悪化させるのでやるべきではないというリフレ派からの反論も予想されるわけです。
しかし、先週、日銀は需給ギャップを見直しました。ウクライナ戦争が始まった令和四年の第一・四半期以降、実は需給ギャップは需要が供給を上回るプラス圏で推移してきたということを日銀自ら明らかにしたわけです。これは資料の二ページ目を御覧になってください。
そして、同じ頃、諸外国は政策金利を引き上げて金融緩和を改めています。ところが、日本は今日に至るまで金融緩和が続いております。これは三ページ目、諸外国に比べて日本がいかに金融環境が緩和的かということをグラフに示したものです。
こうしたことを考え合わせると、やはり今、金融政策は見直すべき時期に来ております。
ここまで、低金利の円が売られて、円安、物価高が進んできました。私は、令和四年、ウクライナ戦争が始まる前後から、当時の黒田日銀総裁に対して、円安による悪い物価高を防いでいくために金融政策を見直すべきだということを何度も申し上げましたが、退任するまで、異次元金融緩和を続けて、円安、物価高で国民生活に打撃を与え続けたんです。
円安、物価高の主犯ともいうべき黒田前総裁、この方ですら今何とおっしゃっているか。これ以上金融緩和を続ける必要はない、政策金利は来年にかけて中立金利の一・五%前後まで上げても問題がない、先日の朝日新聞のインタビューで答えていましたよ。
円安による物価高を食い止めるために政策金利を引き上げるべきではないかと考えますが、総裁、いかがでしょうか。
○植田参考人 お答えいたします。
私ども、金融政策は為替相場を直接コントロールすることを目的としたものではございません。しかし、当然のことながら、為替相場の動向は我が国の経済、物価情勢に大きな影響を及ぼす要因の一つでございます。
過去と比べますと、企業の賃金、価格設定行動が積極化する下で、為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある、あるいは、そうした動きが、予想物価上昇率の変化を通じて、基調的な物価上昇率に影響する可能性があることにも留意が必要だと考えております。
こうした点も念頭に置いた上で、為替相場の動向が、我が国の経済、物価見通しやリスク、見通しが実現する確度に及ぼす影響を見極めながら、適切に金融政策を判断していく方針でございます。
為替市場の動向については、今後ともしっかりと見てまいりたいと思っております。
○階委員 何か前回の答弁から余り進展が見られないと思っています。
私、びっくりしたのが、資料の四ページ目、原油先物介入案というのを財務省が検討しているという報道に接しました。これは、もし為替の円安を食い止めるために原油の先物を売って、もし決済期日に先物の売った価格を現物の価格が上回っていれば、差額分が損失となりますね。理論上は無限大の損失リスクがあるわけですよ。まさにギャンブルなんですよ。
損失を被るのは、しかも、ここの記事によると、外為特別会計だということになっていますね。ひょっとすると、損失がかさめば外為特会が枯渇してしまうということになります。そうすると、ますます為替介入できないということで円安が進んでしまう、こういう悪循環も生じかねないわけです。外為特会はほくほくだと言っていましたけれども、からからになりかねない、そんなことも考え得るような天下の愚策だと私は考えております。
そこで、日銀総裁に改めてお尋ねします。
円安を食い止めるためのこの天下の愚策、日銀が手をこまねいているうちに政府がギャンブルに走らないようにするためにも、是非ここは、円安を食い止めるために金融政策を見直すべきではないかと考えますが、総裁、答弁をしっかりお願いします。
○植田参考人 為替相場の動向も含めて、現下の様々な金融経済情勢を動かしている要因が、持続的にインフレ率を二%に安定的に誘導するという私どもの目標に照らしてどういうインプリケーションを持つかということをよく考えながら政策を決定してまいりたいと思っております。
○階委員 円安を食い止めるだけではなくて、長期金利の上昇を食い止めるためにも、金融政策の見直しは私は必要だと考えております。
先週末に、十年物国債が売られて、利回りは二十七年ぶりに二・三八五%という高金利となりました。長期金利上昇の背景には、高市政権になって責任ある積極財政を標榜していますが、これに市場の信頼が得られていない、そのことに加えて、日銀の金融政策の見直しが遅れてインフレが想定以上に進む、いわゆるビハインド・ザ・カーブのリスクをマーケットは懸念しているためだと考えております。
通常、政策金利という短期の金利を引き上げれば、長期金利も連動して上がります。だけれども、現在はむしろ、政策金利を超低金利で維持していることで長期金利が上昇している面があるのではないでしょうか。長期金利が上昇すれば、政府の利払いが増えて、ますます財政が悪化して市場の不安が広がり、また長期金利が上昇して、設備資金や住宅ローンを借り入れている企業や個人が苦しくなっていきます。この悪循環を生じさせないためにも、我々が言っているように、政策金利を引き締めるというよりは、中立金利という、景気を冷やさない水準を目指して見直していくべきだと思っております。
この点について、日銀総裁の見解を求めます。
○植田参考人 長期金利は、先行きの経済、物価情勢あるいは金融政策、財政政策に対する市場の見方などを反映して変動するものでございます。先行き二%の物価安定の目標が達成される確度が高まることに応じて短期金利を適切なペースで引き上げていけば、長期金利もそうした動きと整合的な形で安定的に形成されていくと考えられます。他方、短期金利が適切に調整されずに物価が上振れる可能性があると市場が認識した場合には、長期金利も上振れるリスクがございます。
日本銀行としては、長期金利が安定的に形成されるよう、経済、物価に対する見方や金融政策運営の考え方について市場との間で丁寧なコミュニケーションに努め、適切な政策を運営してまいりたいと考えております。
○階委員 現状認識については私も全く一緒です。ただ、アクションが伴わないと意味がないと思っていますから、是非この点については、金融政策の見直しを積極的に検討いただければと思っております。
最後に、租特についてお尋ねしたいと思っております。
私の資料の五ページ目、これは、今回経産省が、大胆な投資促進税制ということで、ROI、投資収益率が一五%以上、これは極めて採算性の高い投資案件ですけれども、こうしたROI一五%以上となる一定規模以上の設備投資について一〇〇%の即時償却を認める、つまり、百億投資したとすれば、それだけ損金に算入できて、税金を圧縮できるわけですね。普通はそんなに償却を認めません。それをやろうとしております。この租特を導入することによって、平年度の法人税の減収額、何と四千百億円が見積もられているわけです。
租特の新設ということについては、一般的に総務省がその内容を点検、評価しております。私が総務省の政務官のときに始めたこの制度、この制度の適用に当たって今回の大胆な投資促進税制がどういう評価になったかというと、対象になった四十の租特が今回あるわけですが、その中で唯一、全ての項目について最低ランクのE評価です。
ここの五ページ目に(1)、(3)、(5)、(7)、(8)という項目があります。途中飛んでいるのは、新設であるがゆえに評価の対象にならない項目があるからであります。(1)、(3)、(5)、(7)、(8)、評価可能な項目は全てEランク、とんでもない点検結果になっている。詳しくは、ここに書いてあることを御覧になっていただきたいんですが。
その評価結果を受けて、経産省は、財務省との間で、この租特を認めてもらうように折衝したわけですね。そのときに、当然、E評価のままでは通りませんから、改善をしていったということは聞いております。
改善していった結果が、この表の一番右に書いておりますけれども、私は、改善したといっても、根本的なところが見直されていないということを指摘したい。それはどこか。「(7)将来の効果」というところであります。右側を見ていただきますと、「現状、本税制が適用される投資額を約四兆円と見込んでいる。」という記載がありますが、これは効果ではありません。効果と言えるのは、投資四兆円の結果、それによって雇用がどれだけ増えたか、経済成長がどれだけ促進されたか、これをもって効果と言うべきです。しかも、四兆円投資額が増えるということでありますが、この四兆円投資額が増えるのも、この租特とどういう因果関係があるのか、これも、見る限り、どこにも書いていません。
私は、片山大臣が日本版DOGEを立ち上げて、そして租特の見直しをされるということを期待しているし、これは本当に頑張っていただきたい。ただ、既存の租特を見直すだけではなくて、こんないいかげんな租特の新設も許さない、こういう姿勢がなければ絵に描いた餅に終わってしまうと思います。
片山大臣、こんな租特は認めるべきではないと思いますが、見解をお願いします。
○片山国務大臣 御指摘の大胆な設備投資促進税制でございますが、確かに、経産省が八月末に要望書と併せて作成した政策評価書において、総務省の行政評価からこういった様々な御指摘を受けていたということは承知しておりますが、その後、与党の税調でも御議論いただいた結果、投資下限額が三十五億円以上、中小企業は五億円以上というふうになりましたし、リターン・オン・インベストメント、この基準が一五%以上といった制度設計の具体化が図られまして、即時償却又は高い水準の税額控除を措置することになるにはそれの条件が具体化してきたということと、計画について認定を受けた場合には最大三年間の繰越税額控除を可能とする、こういうスキームになったわけでございます。
このほか、令和八年度税制改正では、例えば、既存といえば、研究開発税制につきましてもデータドリブンなものもやっておりますので……(階委員「いやいや、新規の話をしているんです、新規の話」と呼ぶ)新規のものにつきましても既存のものにつきましても公平、中立、簡素の原則の例外となるわけですから、税負担の様々なゆがみが生じないように、特に必要なものに限定していくことが重要という認識ですので、この見直しにつきましても、既存のものも新規のものも、きちっと効果の分析、検証を行って見直しを行ってまいりたい、かように考えております。
○階委員 長々と説明されたので、最後に総理に一問だけ。
責任ある積極財政で財政規律を重んじるのであれば、新規の租特創設について厳しい目でチェックしていただきたいというのが一つと、最後に資料をつけました……
○坂本委員長 申合せの時間が超過しておりますので、おまとめください。
○階委員 租特の公開についても、しっかり進めていただきたい。
この二点について、総理の決意をお願いします。
○坂本委員長 内閣総理大臣高市早苗さん、簡潔にお願いいたします。
○高市内閣総理大臣 後段の御質問ですが、企業名の公開という話だと思いますが、これは与党の税制改正大綱で、令和九年度税制改正において結論を得るとされております。
そしてまた、租特については、真に必要なものに限定していく必要があると考えております。
○階委員 どうもありがとうございました。
○坂本委員長 これにて階君の質疑は終了いたしました。
次に、伊佐進一君。
○伊佐委員 おはようございます。中道改革連合の伊佐進一です。
早速、質問に入らせていただきたいというふうに思います。
ガソリン、先週もリッター百七十七・七円ということになりました。今、現状、国からの支援というのは四十八・一円ということですので、そうすると、これは支援が入って百七十七・七円なので、実際は二百二十五円ということでございます。ちなみに、昨年年末の暫定税率、二十五・一円、この廃止がなければ、現状、去年の感覚でいうと、今、二百五十円というのがリッターの価格であります。
現在、政府の方で用意していただいている予備費を回して一・一兆円なんですが、一・一兆円で足りるのか、ちょっと見通しを伺いたいと思います。
○赤澤国務大臣 原油価格高騰が継続する場合にも切れ目なく安定的な支援を行うために、令和七年度予備費を活用し、委員御指摘のとおり、燃料油価格激変緩和基金に七千九百四十八億円を措置し、元々の基金残高と合わせて一兆円超の基金規模を確保しております。
中東情勢の先行きは、原油価格の動向を含め、いまだ予断を許さない状況であるため、今後について予断を持ってお答えすることは困難でありますが、引き続き、中東情勢が経済に与える影響を注視しつつ、国民生活や経済活動への影響を最小限に抑えるため、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。
○伊佐委員 ちょっと、予断を持ってと言われて、何も申し上げていただけなかったわけですが。
これは、言われていますのは、リッター十円の支援で一か月で一千億円かかるというふうに言われております。四十八・一円ですので、一か月で五千億円近く、四千八百億円かかるわけですよね。そうすると、このままいくと、一・一兆円なんて二か月でなくなるわけですよ。
という状況で、今回、参議院の方では、今、予算の修正案を出すと。そこでは、やはり、この一兆円じゃなくて、ガソリン、軽油、重油で一・八兆円を我々野党としては、中道、立憲、公明としては今提案をしている。
更に言えば、私、国民の皆さんにとって大変なのは、当然、ガソリンだけじゃなくて元々の物価高、これは予算委員会でもずっと議論になりました。総理に質問させていただいたときも、総理の方の御答弁は、昨年の補正予算で十分対策を打ったというふうに答弁をされていらっしゃいました。でも、私、国民の皆さんの感情からすると、十分物価高騰対策が来ているなとは決して思っていらっしゃらないんじゃないかと。私たち中道も、そうじゃないというふうに思っております。
ということで、今回の私たちの修正案には、この一・八兆円、ガソリンだけじゃなくて、電気・ガス料金も上乗せで一・五兆円とか、あるいは低所得者向けの給付金、ここも五千億円であったりとか、全体で四兆円の修正案を今出そうとしております。でも、これでも足らないかもしれないというふうに思っています。
今、政府の方では、必要になれば補正予算を組みますというふうにおっしゃっていただいていますが、ただ、これも、この審議が終わって、本予算を通して、これから各省庁に指示を出して組んでいただいて、国会で審議をして成立させる、まだまだ時間のかかる話だというふうに、遅きに失することがないようにと本当に心配をしております。
このイラン情勢が長期化した場合に、いろいろな準備が必要なわけですが、国民の皆様への節約のお願いも必要になってくるかもしれません。原油の割当て、ここも優先順位づけが必要になってくるかもしれません。こういうのは既に検討を始めていらっしゃるんでしょうか。
○赤澤国務大臣 エネルギーの安定供給の確保に向けて、まずは日本全体として必要となる量を確保することが重要であり、イラン情勢の長期化も見据えて、石油の備蓄放出や原油の代替調達等の対策を確実に進めることが必要と考えています。
その上で、三月十九日に、経済産業省から関係省庁に対し、所管業界等に対する優先度の高い事案の情報提供の依頼を行いました。
また、石油製品の流通段階で、備蓄から放出された石油製品が行き届いていないケースがあるため、経済産業省に情報提供窓口を設けて、他の流通経路からの融通支援を行っております。
さらに、例えば、石油に由来する医療材料や薬を供給する医療関係企業からも、厚生労働省を通じてサプライチェーンに関する情報を集約しております。国民の皆様の命と暮らしを守るべく、何よりも人命最優先という考え方で、国内の医療活動が停滞しないよう、異なるサプライチェーン間での石油製品の融通支援をする体制を立ち上げたところでございます。
中長期的な見通しを予断することは差し控えますが、引き続き、皆様から提供いただいた情報も踏まえ、状況を注視しつつ、あらゆる可能性を排除せずに、我が国のエネルギー安定供給確保に万全を期してまいりたいと思います。
○伊佐委員 これは本当に、今後石油が不足するような状態になったときの想定した対応というのは、私は早め早めに手を打っておかなきゃいけないというふうに思っております。
いろいろなところに今影響が出始めております。私、お声をいただいているのは、届いているのは、例えばナフサについても、ペンキ屋さんで使うシンナーというのはナフサで作ります。これが既に価格の高騰が始まっておりまして、大手メーカーが報道発表したのは、価格を七五%引き上げますと。七五%の値上げです。そのペンキ屋さんがおっしゃっているのは、通常、一缶で、一缶というのは十六リッターですが、大体四千円ぐらい、四千円から五千円と言われています、今もう既に四月からは一万円ですと言われている、個数制限もされている、在庫切れになりそうですと、こういう状況なわけですね。
この予算修正、さっき申し上げたように、やはり生活に関係するようなところ、とりわけ命を守るようなところ、こういうところはしっかりと手を打つべき。さっき経産大臣の方から、医療についておっしゃっていただきました。私たちも、やはり医療というのはプライオリティーが非常に高いというふうに思っております。こういうところをしっかりと手を打っていただきたいというふうに思っておりますが、根本的な解決策は何か。いろいろな手は打つんですが、根本的にはやはり早期の停戦しかないというふうに思っております。
ここは、総理は同じ認識でいてらっしゃるのか。もしそうであるなら、日本として停戦に向けて具体的に何ができるというふうにお考えになっているか、伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 伊佐委員おっしゃるとおり、これ以上の情勢の悪化を防ぐために、今何よりも大切なことは事態の早期鎮静化を図ることです。
既に攻撃の応酬が一か月以上続いていますから、周辺国を含めて人的、物的被害も拡大していますし、エネルギーの安定供給への懸念、これは日本だけじゃなくて東南アジア各国も大変お困りです。お隣の韓国でもお困りでございます。すなわち、米国とイランのみならずイスラエルも含めて攻撃の応酬がなくなって、ホルムズ海峡の航行の安定が確保されて、エネルギーの安定供給を実現することが重要です。
ですから、日本としては、当事国との意思疎通も行っておりますが、関係国や、あと国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。
○伊佐委員 必要なあらゆる外交とおっしゃいました。ちょっともう少し具体的な話を私の方から質問させていただきますが。
三月十一日に安保理で決議二八一七号が採択されました。これは、周辺諸国、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAE、この国々が提起をして、その周辺諸国に対する攻撃を非難する、ホルムズ海峡の自由な航行を阻害することを非難するというものでした。
その後、日本とイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、カナダ、七か国で共同声明を出されました。ここに、当然またイランに対する非難が入っているわけですが、この二八一七号に書いていないことが書いてあります。
何が書いてあるかというと、こうあります。我々は、ホルムズ海峡における安全な航行の確保を目的とした適切な取組に貢献する用意があるということです。我々は準備計画に取り組んでいる国々のコミットメントを歓迎すると。つまり、日本も含めて、具体的な行動を取るところまで踏み込んで書いているわけですね。
これは、日本として一体何を意味しているのかというのを伺いたいというふうに思います。
○茂木国務大臣 まず、三月十九日の首脳共同声明でありますが、七か国というお話でしたが、当初はカナダが入っておりませんで六か国で、今、たしか今日時点では三十六か国まで参加国が拡大していると考えておりますが、これは、ホルムズ海峡における安全な航行の確保に向けて関係国が連携して取り組んでいく、こういう方針を確認するために発出されたものであります。
これは元々、イギリスが起草するという形で始まったんですが、日本としては最初の段階からこの起草案といいますか案の作成に関わってまいりましたが、御指摘の表現について、じゃ、何か具体的に特定のことを念頭に置いて書かれている、こういうものではございません。
○伊佐委員 でも、総理は今、あらゆる手段をしっかり取るんだとおっしゃっていまして、しかも、こういう表現、日本も起草に加わっていらっしゃるわけですよね。
例えば、アデン湾で今海賊対処を行っております。これは、海賊対処だと日本だけじゃなくて多国籍の船も護衛できるわけですが、ホルムズ海峡までは入れないわけですよね。だから、安全な航行のために貢献する用意があるというのは、日本もこの海賊対処法を、例えば特別法を作ってホルムズ海峡の中まで入れるようにするとか、こういう意図があるのかとか、そういうことを聞きたいわけですが、防衛大臣でもどちらでも結構ですので。
○茂木国務大臣 先ほど申し上げたように、特定の行動を想定しているわけではありませんので、何らか、具体的に各国がどうするか、それは各国の判断ということになってくると思っておりますけれども、これをやるんだということを決めているものではないということです。
○伊佐委員 日本として、本当にこの事態において主体的に、国際的なこの大きな事態に対して、課題解決に向けてしっかりとリーダーシップを発揮するべきだと思っています。ただ、今までの答弁では具体的には何も見えてこなくてですね。
もう一点、ちょっと申し上げると、イランに対して非難するべきことは、日本として当然非難するべきだというふうに思っております。ただ、一方で、イランをどんどん追い込んでいって孤立させていくということが、外交上、戦略上、本当に得策なのかというところも同時にあるわけです。
さっき申し上げた決議二八一七号も、三十六か国の共同声明でも、また、先週、G7の外相会談に行っていらっしゃいましたが、全てこれはイランを当然非難されるわけですよね。当然、ホルムズ海峡の航行の安全、周辺諸国への攻撃も止めてもらわなきゃいけないというふうに思っておりますが、ただ、やはり日本として、非難一辺倒でなくて、日本しかできない何らかのアプローチというのはあると思っております。
イランもメッセージを出してきているわけです、今、日本に対して。自民党のイラン友好議連、これは岸田元総理が会長をしていらっしゃって、イラン大使と意見交換を先週行った。私、こういう厚みが自民党の本当にすばらしいところだというふうに思っておりますが、そのとき大使がおっしゃったのは、日本はイランの友人だ、私たちは日本を信頼している、日本は主導的な役割を果たす能力を十分に備えているというふうにおっしゃった。岸田元総理もおっしゃったのは、それに対して、両国との関係のバランス、両国というのはアメリカとイランです、と私は思っています、この両国との関係のバランスを取りながら国益をどう守るかを考えなければならないというふうにおっしゃっているわけです。こういうメッセージを受けて、日本としてどうするのかということです。
もう皆さん御案内のとおりで、日本は、ほかの先進国にはないようなイランとの独自の関係を築いてきたわけで、そのイランとそして同盟国の米国との間で、私は、もう少し積極的に仲立ちをする役割をもうちょっと、一歩踏み込んでやるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 まず、日本として、一方づいてこの事態を見ているというよりも、先日の日米首脳会談におきましても、事態の早期鎮静化が極めて重要である、こういったことも含めて、日本の考え方については総理の方からはっきりとトランプ大統領の方にもお伝えさせていただきました。
また、私、イランのアラグチ外相、旧知の仲でありますが、三月に入っても二回電話会談を行っておりますが、当然、イランによります周辺国への攻撃であったりとか、またホルムズ海峡の閉鎖、これについては強く非難をさせていただきましたが、同時に、イランとしても、やはり国際社会の期待に応えて前向きな行動を取ることが、イランが孤立しない、このままでいくとイランは孤立してしまう、こういったことについても説得をさせていただいて、耳を傾けていただいたと思っておりまして、決して、日本としてどちらの側に立つというよりも、どうにか事態の早期鎮静化に向けた働きかけを続けていきたいと思っておりますし、先週のG7の外相会談におきましてもそういったお話をさせていただいたところであります。
○伊佐委員 私は、もう少し目に見える形で、とりわけトップ外交が大事だと思っておりまして、総理がもう少しトップ外交としていろいろと今回の仲立ちに、しっかり世界が分かる形で、日本が取り組んでいるんだというところを見せた方がいいんじゃないかと思っております。
トランプに鎮静化を総理として求められたと今外務大臣の発言がありましたが、恐らく鎮静化であって、米国の攻撃については、私、言及はどこまでされたかというのは疑問に思っております。
実際に、例えばこれは昔の例ですが、歴史は繰り返すわけで、二〇一八年に、トランプ大統領、最初の政権のときに、オバマ大統領が作ったイランの核合意、要は、アメリカとして、トランプ大統領としては、これは甘過ぎるんだといって離脱をするわけですよね。それで、経済制裁が始まった。これを受けて、当時のイランもサウジアラビアの石油施設を攻撃して緊張感が高まっていった。
そのときに安倍総理がどう動かれたかということですが、六月に、ハメネイ最高指導者、ロウハニ大統領と会談。当時、ハメネイ師は誰とも会わないと言われていたんですよ。それを、実際に会って、イラン側から引き出した重要な言葉が世界に発信されました。米国との戦争は望んでいない、あるいは核兵器保有を追求しないということ。その二か月後、八月には、ザリーフ外相が訪日して総理へ表敬をする。九月には、国連総会でイランともアメリカとも首脳会談をする。十一月には、即位礼正殿の儀でイランの副大統領が訪日されて、そのときも安倍総理が会う。十二月に、ロウハニ大統領が訪日して、首脳会談でまた会う。もう世界に見える形で矢継ぎ早に交渉をやられておりました。
そのときにトランプ大統領とも会って、トランプ大統領に何と言わせていたかというと、日本のユニークな立場を生かしてイランとの関係を維持し、話合いを続けてもらいたいという言葉をトランプ大統領からも引き出しています。軍事衝突回避ができるのかどうかは、やはり日本が重要な役割なんだと期待されていたわけです。
こういう役割を私は日本として担うべきじゃないかというふうに思っております。それこそが、総理が世界の真ん中で咲き誇るというふうにおっしゃるのであれば、日本が中心になってイランと米国の間の仲立ちを進めていくというのが重要じゃないかと思いますが、総理の見解を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 イランとの間では、これまで首脳を含む様々なレベルで対話や交流が行われてきており、議員外交もそうでございます。こうした積み重ねを今後も大切にしたいと思います。
その上で、茂木外務大臣がアラグチ外相と旧知の仲ということで、よく知っている者同士で話合いをするということをしてくださっています。その上で、現在の情勢の下で、イランといかなるタイミングで首脳間の対話を行うことが適切かということについては、国益も踏まえながら総合的に判断をしたいと思っております。
○伊佐委員 アメリカとの関係、日米首脳会談が行われたので、そこをちょっと総理と議論したいと思うんですが。
当時、田中角栄総理のときも実はそうで、田中角栄総理のときに、このときも実は米国に結構はっきりと物を言われております。第一次オイルショックのときでした。
このときも同じように、イスラエルがゴラン高原の停戦ラインを越えて、OPECの国々は反アラブの国々には石油を売らないということになりました。そのときに、キッシンジャー国務長官が日本に来られました。キッシンジャー長官が日本に対して、田中角栄総理に言ったのは、アラブの味方をするなということを言われたわけです。そのときに田中角栄がおっしゃったのが、これまたしびれるわけですけれども、石油は九九%日本は輸入しているんだ、八〇%は中東から輸入しているんだ、もし何かあったら、じゃ、その石油をアメリカが肩代わりしてくれるのかというふうにキッシンジャーに向かって言ったそうなんですよね。事実、その後、田中角栄総理は、アメリカとの友好関係も維持しながら、外交方針を転換して、アラブ諸国から石油を確保した。だから、やはり、時にアメリカに対しても私は言うべきことは言わなきゃいけないというふうに思っております。
じゃ、今回の日米首脳会談がどうだったかということですが、高市総理を目の前にして本当に恐縮ですが、私は、やはり戦術では成功していたと思います。つまり、ノーと言わずしてノーを突きつけたとか、九条のおかげも、さっき階幹事長の話もありましたが、米国を怒らせないという点では私は成功したと思います。極めて戦術的といいますか、もう少し戦略的な外交というものもあったのではないかと思っております。
つまり、世界が今回の日米首脳会談を固唾をのんで見守ったのは何かというと、イランとの停戦に向けて日本がどういう動きをするかというところを見ていたわけです。今回、総理、この会談の冒頭でこうおっしゃった、世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと。これに対して総理御自身も、この言葉に対して様々な評価があるというふうに答弁していらっしゃいますが、どういう様々な評価があるというふうに認識されていらっしゃるでしょうか。
○高市内閣総理大臣 私が申し上げたのは、イラン情勢について、事態の早期鎮静化、そして世界経済の悪化を防ぐ取組が重要だという意味でもあり、そして、中東を始めとする国際社会の平和と繁栄に向けて米国がリーダーシップを発揮して建設的な役割を果たすことが重要で、日本としてもこれを支持してきているということ、その旨を直接トランプ大統領に対して伝えたものでございます。
その上で、米国がその役割を国際的な連携の下で発揮できるように、日本として引き続き後押しもしていく。先ほどの共同声明に向けた動き、これは、参加国を増やしていくための電話会談なども行い、結果的に増えていますので、それもそういうことです。
その評価ですが、肯定的に評価をいただいている御意見もございますが、他方で、先週の参議院本会議では、立憲民主党の議員の方から、トランプ大統領の力による平和を肯定しているのではないか、強い違和感を覚えるといった御趣旨の意見もいただいたというところでございます。評価は様々だと考えます。
○伊佐委員 多分、総理の口からは、なかなかこの場でその真意というのは確かに言うのは難しいと思うんです。恐らく、あえて私が言えば、うまい表現、この表現がぎりぎりの表現で、トランプ大統領が決断すれば戦争を終わらせられるんですよという意味も私は含んでいるというふうに思っておりますが、ただ、さっきから申し上げているとおり、実は大事なのは、世界がこの言葉をどう受け取ったか、あるいはトランプ大統領本人がどう受け取ったかということが私は大事だと思っております。
トランプ大統領からすると、この言葉を聞いて、とりわけ、例えば前回の日米会談では、高市総理がトランプ大統領のノーベル平和賞を推薦した、これは報道ですが、という話もあったりとか、だから、トランプ大統領が、本当にあなたが戦争を終わらせるんだというふうに捉えたかというと、私は逆に、賛意を得たというように思っていらっしゃる可能性も非常に高いと思っています。
世界がどう捉えたかというところも、これも切り抜きかもしれませんが、バイデン大統領のオートペンの写真を前にしての総理の振る舞いであったりとか、夕食会でちょっとはしゃいでいるかのように見える写真がある。これは、残念ながら、ホワイトハウスの晩さん会の写真一覧をばあっと見てみると、一番上に載っているんですよ。というところもあって、一部の切取りかもしれませんが、こういう発言とこういうのを見て、世界がどう受け取ったか。
だから、何度も申し上げているとおり、トランプ大統領をある意味怒らせないとか機嫌を損なわないという意味では成功だったと思うんですが、世界に貢献する外交だったかどうかという大きな観点では、私は、もう一歩、二歩踏み込んでくださってもよかったんじゃないかというふうに思っております。
更に言えば、私は、今回の首脳会談で、残念ながらアメリカへの依存というのをますます強める結果になってしまったんじゃないかと思っています。
当然、日米同盟が基軸なのはそのとおりだし、日本の平和と繁栄のためには日米同盟の強化というのは不可欠、もうそのとおりだと思います。ただ、今や相手はアメリカ・ファーストと公然と言っている国であって、トランプ大統領からすると、ある意味、我々同盟国がどう見えているか。今までの発言を見ると、アメリカを利用して利益を得ている同盟国なんだ、だから、今度は借りを返せ、アメリカの製造業復活のために協力しろとか。こういう借りを返せみたいな姿勢でいらっしゃるトランプ大統領に対して、だから、アメリカが利益を得られるんだったら関係は維持されるけれども、そうじゃなかったら責任がある意味破棄されるリスクが高いと私は思っています。
そんな中で、今回の外交成果は、もちろん日米首脳会談なので分かるんですが、ただ、安全保障は当然米国に依存しているわけですし、経済でも八十兆円の投資をする。エネルギーもアラスカの石油を何とかしようとする。日本の貴重な資源のレアアースも含めて、これも日米で共同開発をする。もうちょっと私は、多角的な外交といいますか、自立的な外交を展開すべきじゃないかと思いますが、総理、いかがでしょう。
○高市内閣総理大臣 日米同盟は、我が国の外交、安全保障政策の基軸です。先般のトランプ大統領との会談におきましても、経済安全保障を含む経済、安全保障など幅広い分野で、我が国の国益の増進及び国民の皆様の安全、安心に資する充実したやり取りができたと思っております。
その上で、米国や同志国を含む幅広い関係国との多角的連携強化というのは重要です。例えば、昨年の総理就任以来、ASEAN関連首脳会議、AZEC首脳会議、APEC首脳会談、G20サミット、中央アジアプラス日本首脳会合といった国際会議に加えて、例えば、李在明大統領、メローニ首相、スターマー首相、カーニー首相など、各国首脳が訪日した際の二国間会談の機会も積極的に活用して、安全保障協力に加えて資源・エネルギー安全保障協力の多角化に向けた取組、これは積極的に進めております。
○伊佐委員 さきの日米首脳会談に話は戻りますが、やはり私は、トランプ大統領に対しては、戦争はできるだけ早く終わらせるべきだと言うべきだったし、その代わり、日本もちゃんと貢献しますよ、停戦した後には掃海艇を出すことも協力しますとか、そこまで言い切ってもよかったんじゃないかというふうに思っております。
もう時間もありませんので、ちょっと気になること、核の話をしたいと思うんですが、今回のイラン情勢の発端になったのは核開発なんですが、来月、核兵器の不拡散条約、NPTの再検討会議が行われます。
NPT体制というのは、もう御案内のとおりで、核保有国、米国、ロシア、英国、フランス、中国、この五か国の核保有は認めます。それ以外の国は当然認めません。核開発も認めない、保有も認めない。その代わり、保有国の五か国は核軍縮を進めるのが義務になっているわけです。
百九十一か国・地域が現在加盟しているということなんですが、じゃ、今、核保有国の動きを見ておりますと、アメリカとロシアの間の核軍縮は進んでいません。ある意味で後退しています。新STARTと言われるものも二月に期限切れをして、ロシアは今戦争の中で公然と核による威嚇を行う、アメリカは核実験の再開を言及する、中国は核軍拡を進める中で、フランスが今月、マクロン大統領が、保有する核弾頭を今後増やしますというふうに方針転換を行った。だから、核保有国が義務を放棄している中で、核を持っていない国からすれば、何で保有国が義務を守っていないのに非保有国ばかり言われなきゃいけないんだという状況なわけですよね。
これは五年ごとに開催されるんですけれども、過去二回は交渉が決裂しているんです、実は。これは何で決裂したか、まず伺いたいと思います。
○松本政府参考人 お答えいたします。
NPT運用検討会議につきましては、コンセンサス方式でございまして、委員御指摘のとおり、二〇二二年及び二〇二五年、いずれも成果文書は採択されなかったところでございます。
二〇二二年の会議におきましては、ウクライナにおけるザポリージャ原発の記述の問題を理由にロシアが反対をし、成果文書のコンセンサス採択には至りませんでした。
二〇一五年の会議につきましては、中東非大量破壊兵器地帯の設置構想について締約国間の見解の対立が解消せず、成果文書が採択されなかったところでございます。
○伊佐委員 これは両方とも実は核拡散と関係ないところで合意できていないんですよね。でも、二回連続できていないので、今回、この四月に合意ができないとNPT体制が非常に危ぶまれるという状況になります。
是非、日本がリードして、NPTの合意文書の作成のために全力で合意形成に努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 そのように努めたい、こんなふうに思っておりまして、確かに、委員がおっしゃるように、今、こういった安全保障環境の中で、全ての締約国の考えを一致させるというのは難しいことでありますけれども、しかしながら、そういった状況だからこそ、唯一の戦争被爆国であります日本がNPT体制の維持そして強化に向けて積極的な役割を果たすことが重要だと考えております。
既に、その一環といたしまして、日本は、地域横断的な非核兵器国のグループであります軍縮・不拡散イニシアティブ、これを主導して、運用検討会議の成果文書に関する提案を作成して国連の事務局に提出したところであります。核兵器国と非核兵器国の双方が一致できる点がある、こういったことを全ての加盟国に示しながら、運用検討会議の議長とも連携して、こういった取組で今回は成果文書の発出につなげていきたい、そんなふうに考えております。
○伊佐委員 終わります。ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて伊佐君の質疑は終了いたしました。
次に、村岡敏英君。
○村岡委員 おはようございます。国民民主党・無所属クラブの村岡敏英です。
今日は暫定予算ということですけれども、冒頭、ちょっと順番を変えて総理にお伺いします。
総理が日米の首脳会談を終えました。戦後、様々、外交交渉で厳しい状況が何度も日本の中にあったと思います、最初はサンフランシスコ条約から始まり、日中の国交回復など。それに匹敵するほど大変国際情勢が厳しい中、日本の立場、そして日本のできること、できないこと、しっかりと法律に照らして伝えていただいたと思っております。そしてさらには、日米の協力、世界の平和のためにしっかりと日本の貢献をするということを言っていただいたこと、これは国民民主党として大いに評価をしておりますし、日本の国益、そして世界の平和のために、我々もその部分では支援をしてまいりたい、こう思っております。
その上で、しかしながら、日本に帰ると、国会の中でなかなか厳しい状況があります。衆議院も大変審議時間が少ない、そして、参議院に移って、年内というのはなかなか難しい現状がある。
そして、その中で、財務大臣が、先ほど階委員も言ったように、不測の事態。不測の事態というのは、予想もつかないような未曽有の事態のことを基本的にはいうと思っています。例えば、総理が突然の解散をしました。これは別に不測の事態ではないんです、総理に権限がありますから。ただ突然だということだけだと思います。
そういう形でいけば、不測の事態ではなく、やはり、国会は審議を充実する、それが大前提であって、そして、国民の生活に支障を来さないということが国会だと思っています。その点は、総理はどのようにお思いでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まず、国民の皆様の生活、これを一日の空白も生じないようにしっかりとお守りすること、これは大切だと思っております。
その上で、国会の運営については国会でお決めになることでございますので、審議に応じるようにというお話があったら、私ども、誠実に対応してまいっておるところでございます。
○村岡委員 答弁は大体予想された、これは不測の事態じゃなくて、予想されたとおりの答弁ですけれども。
しかし、私は、スタッフでしたけれども、官邸の官房長官の秘書官も、そして国対委員長の秘書もやっておりました、両方。やはり与党ですから、一致して、総理のそれぞれの、どのような方向で進むのかというのは当然与党と政府と話し合っていると思いますので、やはりしっかりと、国会というものは、民主主義で選ばれた国会議員がこの国会で審議することが国民に対して誠実なことですから、是非それをお願いしたい、こう思っていますが、もう一度御答弁をお願いします。
○高市内閣総理大臣 例えば予算委員会でしたら、予算委員長また与野党の理事の皆様で日程をお決めいただきます。お呼びいただきましたら、私ども、誠実に対応してまいりましたし、これからもそうさせていただくつもりでございます。
○村岡委員 これ以上これをやっても同じ答弁だと思いますので。私の経験からいえば、やはり官邸の意向が与党に行き、そして与党ももちろんこういう意向でいく、お互いに協力関係にあるわけですから、それは自民党総裁としても指示を今後は出していただきたい、こう思っています。
次に移ります。
今回、中東情勢、戦争状況になってから三十一日目を迎えています。ホルムズ海峡が封鎖されているような状況で、石油の値段が上がっている。将来、これが長期化すれば大変厳しい状況に追い込まれるということがあります。
政府として、ガソリン、軽油の負担軽減に月額三千億、そして電気・ガス代に約二千億、合わせて月額五千億規模の対策を取っています。例えばこれが半年、続かない方がいいんですよ、続いた場合に、三兆円ほどエネルギー対策が必要になる。しかし、今、現時点で一・一兆円しかない。やはり足りないんじゃないかと。
今、参議院でせっかく予算の審議をしています。政府は変えられないですけれども、与党とそして野党の議員の中で提案して、これは増額して、やはり国民生活に支障がないようにしっかりと予算をつけるべきじゃないかと思います。
我々は二兆円の追加をする予算の修正を出そうと思っておりますが、総理はどのようなお考えでしょうか。
○片山国務大臣 先ほどから不測の事態についてもお答えをしておりますが、二十四日の閣議で私、財務大臣として、予算の空白は一日も許されないため、不測の事態に備えて暫定予算の編成作業を進めたい旨発言を申し上げましたが、これは、本予算の年度内成立をお願い申し上げて精力的に御審議いただいている中で、仮に何らかの事情で、あるいは状況の変化によって年度内に成立しない場合に備えて、予算の空白が生じないように暫定予算の編成作業を進めたいという趣旨で今お願いをしているわけでございますが、暫定予算の方は、財政法三十条第二項に基づき、本予算成立後、本予算に組み込まれますので、本予算に計上されていない経費は計上できないという法律の趣旨を申し上げております。
お尋ねの予算の修正につきまして、現時点で、中東情勢の影響は、委員は仮に六か月というふうにおっしゃいましたが、これが認められるというか、きちっと見定められるような状況にあるのかということにつきましては、先ほどからるる総理大臣、外務大臣からお答えいただいているとおりの状況で、非常に不確定要素が多い状況でございます。
といったことで、現時点で判断することができないのであれば、先日予備費の使用を決定したものがございまして、現状で一兆一千億円ぐらいの基金が燃料についてはございます。明日までにきちっと資金自体は着地することを確認しておりますので、その点について当面の問題はないというのと、予算修正については、八年度予算案が既に衆議院で御可決いただいているので、国会法五十九条上、内閣としては修正は行えませんが、さらに、国会による修正につきましては、これは国会で御議論をいただくことでございますが、政府としてその内容云々ということを申し上げませんが、内閣の予算提案権を損なわない範囲で可能とされているという昭和五十二年当時の法制局長官の答弁もございますし、過去何をしてきたかというと、国会による修正により予算額を増やしたり、あるいは歳出予算に係る項を新設するといった修正は一度も行われていないということは事実でございます。
○村岡委員 まさに、今の中東情勢こそが不測の事態なんです。これまでなかったといっても、基本的に国会の中で修正できるとすれば、これはやっておくべき、万全の体制を整えるということで我々は提案してまいりたいと思っています。
その上、今、先ほど階委員が発言しましたけれども、円安です、百六十円台。ここまで円安になってくると、エネルギーが、価格が更にこれは高く買わなければなりません。日本の貿易赤字がどんどん進み、また円安を生む。そして、当然、輸入の全ての製品が値段が上がっていますから、大変な物価高騰を招いてしまう。その意味では、しっかりと予算の修正を国会の中でするべきだと我々は思っております。これには答弁は要りません。
そして、日米首脳会談、先ほどは総理にお聞きしましたので、その中で、資源外交なんですけれども、ちょっとお聞きしたいと思います。
アラスカの石油資源ということをアメリカとこれから進めていくということが新聞報道等で発表されていますけれども、どのようにこの開発に関与して、そして将来の安定供給につなげていくのか、お答え願えればと思います。
○赤澤国務大臣 シーレーンのリスクがなく、中東と比較して十日程度運搬日数も短くて済むアラスカ産の原油を始め、競争力の高い米国からの原油の調達が増加することは我が国にとって劇的なゲームチェンジとなる可能性を秘めていると考えております。
先日の日米首脳会談では、日本やアジアにおける原油調達を念頭に、米国産エネルギーの生産拡大に日米で共に取り組んでいくこと、これを高市総理とトランプ大統領の間で確認していただいたところです。これらの更なる具体化に向けて、引き続き日米間で議論をしてまいります。
○村岡委員 その上で、ちょっとお聞きしたいんですが、今、国家備蓄、民間備蓄で備蓄はどのぐらい、何日分放出したでしょうか。
○赤澤国務大臣 済みません、通告があったと思っていないのでちょっと若干粗いかと思いますが、二百五十四日分備蓄がある中で、現在決定したのは、民間十五日、それから国家備蓄が一月分ということだと思います。全体の備蓄量の二割に満たないぐらいの量を決定したということだと思います。
○村岡委員 日にちは概略でいいんですが、実は、一九九一年、湾岸戦争のとき、備蓄の放出というのは何日分かというと、四日分なんですよ、四十三日間続いたのに。それはなぜかというと、サウジが非常に増産したんですね。そこまであそこの海峡がストップしていなかったという原因があります。でも、今回は大変厳しい状況にあるんですね、今のところ。だから、一か月、もう既に三十一日目にして放出しなきゃいけないという状況です。
そして、そのときの、湾岸戦争のときには備蓄というのは百日分ぐらいしかありませんでした。民間が七十八日、あと国家備蓄がほとんどないという状況。今、二百四十日以上ありますから、まだ大丈夫だという判断で本当にいいのか。やはり、いろいろな代替で、どこから輸入をするのかということをしっかり今検討し、また実行していると思いますけれども、それはどこから石油を求めようとしておりますでしょうか。
○赤澤国務大臣 まず一点申し上げておきたいのは、今まさに委員のありがたい御指摘のとおりで、我が国と同じようにホルムズ海峡に九割以上原油を依存している国の中でも、必ずしも備蓄が十分でないというか、一月ちょっととかぐらいしかなくて、既にもう厳しい状態になっているような国もある中、諸外国と比べて我が国の備えが足りなかった、あるいは劣っているということでは全くないということはまず申し上げておきたいと思います。
その上で、我が国の調達先の多角化については、供給余力に優れる米国を始め、サウジアラビア、UAEのホルムズ海峡代替ルートを通じた調達、それから中央アジアや中南米といった国々からの供給確保のため、あらゆる選択肢を排除せずに検討を進めていると承知をしています。特に、過去に輸入実績のあるところを中心にしっかり今取組を民間で進めていただいております。
政府としても、民間事業者と密に連携し、積極的な資源外交や資源国における開発支援を始め、原油調達の多角化を進めるために必要な措置を行い、我が国のエネルギー安定供給に万全を期してまいります。
○村岡委員 一九九一年にやはり石油の心配があって、備蓄も、国家備蓄も増やして、しっかりと先人の国会、政府が、八か月までということですから、世界の中でも備蓄はしっかりしていると思います。そのしっかりしている日本でさえ一か月もう使っているという状況ですから、これはやはり多角的にこれから、今回の問題で緊急に石油を求めるところはもちろんですけれども、やはり多角的にしっかりと石油の確保をするような体制を取っていただきたいと思います。
それで、一九九一年からなぜそれでは多角化できなかったのかというと、輸送ルートが大変輸送費がかかる、また石油の種類が違う、いろいろなことでありますけれども、製油所から何から、やはり多角的に、石油がしっかりと日本の国民の生活に支障がないように、この対策、この機会を通じて今後やらなければならないと思っておりますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
○赤澤国務大臣 先ほど申し上げたとおり、備蓄について言えば、少なくとも国際的な水準から見て、我が国は最も備えをきちっとしていた国の一つだろうというふうに思います。
それ以外にも、エネルギーの安定供給、また需給のバランスということを確保していくためには、需要の抑制対策というようなことについても、中長期的となれば、改めて、そこは本筋でありますので、考えていかなければならないところがあると思いますし、また、原油以外のエネルギー源についても、原料となるものについても、そういう意味では多角化をしながら安定調達に努めていく。
とにかく、可能性を限定せずに、あらゆる可能性を考えながらエネルギーの安定供給を実現していきたいというふうに考えております。
○村岡委員 これは緊急の備えとともに今後是非取り組んでいただきたい、こういうふうに思っております。
そして、我が党の深作ヘスス議員が本会議場で総理にも質問いたしましたけれども、あのペルシャ湾の海域に、日本関係船隻、これが今まで政府がつかんでいた船隻よりも多かったということで、今後、その船隻とも連絡を取って、安全、そして今の状況がどうなっているか、すぐに連絡を取るということをお聞きしておりますが、どのような連絡を取ったでしょうか。
○金子国務大臣 村岡委員にお答えいたします。
日本関係船舶につきましては、現時点で、ペルシャ湾内に四十五隻が入域をしております。日本関係船舶の状況につきましては、日本船主協会、各運航会社との間で、船長を通じて、乗組員の皆様方の状況も含めて毎日安否確認を実施しておりまして、当該船舶の水、食料、燃料等の必要物資については必要に応じて現地において補給がなされるなど、現在までに特段の問題には至っていないとの報告を受けております。その上で、乗組員の安全確保に万全を期すため、各運航会社との間での緊急時の連絡体制も構築をしております。
国土交通省としては、ペルシャ湾を航行する全ての船舶の安全が確保されることが重要であると考えておりますが、現下の状況を踏まえ、まずは、日本籍の船舶、日本人が乗船する船舶、あるいは日本企業が運航する船舶である日本関係船舶四十五隻の安全確保を最優先として、引き続き、毎日の安否確認を含め、対応に万全を期してまいります。
委員御指摘の、全日本海員組合に加入している外国人船員が乗船する十四隻につきましては、外国企業が運航する外国籍の船舶であることから、我が国が日本関係船舶の安全確保に尽力するのと同じように、一義的には当該外国企業の所在国や船籍を有する国が責任を負っているものであり、これら外国当局との関係にも配慮が必要だと考えております。
しかしながら、今般、全日本海員組合からの要請を受け、御党からも木原官房長官へ、そして政府へ強い御要望をいただいていることも踏まえ、相手国との関係で対応できることにはおのずと制約がありますが、これら十四隻について、船舶を運航している外国企業等を通じて、我が国としてできる限りの対応を模索してまいります。まずは十四隻の船舶との連絡体制の構築を進めており、現在のところ、船主を通じて、船舶を運航している外国企業の大半を特定できたところでありますが、引き続き、全ての外国企業のコンタクト先の把握に努めてまいります。
なお、船舶には、洋上を航海するとき、荷役や接岸作業のとき等、それぞれの業務に応じた必要人数が乗船しているところ、現下のようにペルシャ湾内での待機が続く場合には、常時全ての乗組員が必要でないことから、船舶によっては支障のない範囲で乗組員が下船している場合もあるとの報告を受けておりまして、その中には日本人も含まれていることが確認されております。現時点で、ペルシャ湾内の日本関係船舶における日本人乗組員数は、実はこれは最新の情報でありますが、日本時間の本日未明に四人が下船をし、二十人であると報告を受けております。
いずれにしましても、国土交通省としては、船員、船舶の安全確保を最優先に、情報収集を徹底するとともに、ペルシャ湾に留め置かれている乗組員の皆様も含め、関係者への情報提供を丁寧に行ってまいります。
○村岡委員 木原官房長官に我々の党も要望いたしました。十四隻、日本関連の船隻があるということで、日本海員組合から要望も受けています。やはり、日本のためにその船が動いています。日本人ももちろんですが、外国人の船員の方々も含めて、日本のために動いている人たちを守らなければ、この方々、また世界も、日本はしっかりと、経済的にその人たちも活躍しているわけですから、守っていただきたい、こう思っております。
そして、今停戦状況じゃないから自衛隊の派遣や掃海艇の派遣はできないことは分かっておりますが、一九九一年に掃海艇が湾岸戦争停戦というときに出ていったときの、その停戦というのはどのような条件の停戦だったんでしょうか。
○小泉国務大臣 村岡先生からは、法的要件、また判断基準、こういったことに関連するお尋ねだと思いますので、まずは法的要件、そしてその後に判断基準ということでお話しさせていただきます。
まず、法的要件につきましては、平成三年四月から同年十月までの間、当時の自衛隊法第九十九条の規定に基づいて、海上自衛隊がペルシャ湾において機雷の除去を実施しました。これは、湾岸危機において正式停戦が成立し、湾岸に平和が回復した状況の下で、我が国船舶の航行の安全を確保するため、海上に遺棄されたと認められた機雷を除去したものです。
当時は、自衛隊の派遣に当たり、ペルシャ湾に敷設された機雷について、正式停戦が成立したこと、それに加えまして、機雷を敷設した国のイラクは自ら機雷を除去せず、他の国が除去することを当然の前提として機雷の敷設状況についてのデータを多国籍軍側に提供していたこと、こういったことを踏まえまして、機雷が遺棄されたものであると判断したものと承知をしております。
○村岡委員 最終的に、停戦というのは内閣が、総理が判断しなきゃいけないと思うんですが、その当時を振り返ると、海上自衛隊が掃海艇で出て、その上に、運輸大臣秘書官だったんですが、海上保安庁も海上自衛隊のお手伝いをいたしました。しかし、これは相当慎重にしなければ、日本の自衛隊の方々の命に関わってしまいます。その重い判断を、この場合、機雷があるかどうかはまだ分かりません、しかし、日本が、自衛隊が世界の平和のために貢献するとしても、しっかりと、その要件は慎重に考えてやっていただきたい、こう思っております。
次に、エネルギーの安定供給、備蓄、物価高騰対策についてお伺いいたします。
先ほど、財源はもう少し、しっかりと修正して予算を増やすべきじゃないかということを話しました。そこには何があるかというと、やはり電力なんですね。LNGが、これはやはり大変値段が上がっている。電力の補助金が終わってしまう。そのときの物価高騰対策、本当に今の予算で間に合うのかということが予測されます。
その点に関しては、電力に関してどのように判断して、また対策をどのように進めるつもりなのか、教えていただければと思います。
○赤澤国務大臣 予算についてはまた改めて財務大臣からもお話があるかもしれませんが、電力の原料となるLNGや石炭の価格、これも、委員御案内のとおり高騰しております。足下のマーケットについては、米国、イスラエルがイランを攻撃する前の二月二十七日金曜日と比較して、LNGのスポット価格は二倍弱、石炭のスポット価格は一割強上昇しているものと認識をしております。
他方、LNGや石炭の価格は、中東情勢のみならず、世界経済やエネルギーの需給動向など様々な要因を踏まえ市場で決まるものと承知をしておりますが、その上で、LNGについては、我が国は輸入量の約八割を、契約の際にあらかじめ価格を決める長期契約に基づいて調達をしております。一時的な市場価格の変動影響を受けにくい調達構造となっているところがあります。また、石炭については、我が国は長期契約比率が約二割程度ですが、世界生産量に占める中東各国のシェアは〇・一%にも満たず、かつ、我が国としてのホルムズ依存度はゼロ%であるため、相対的に、中東情勢の悪化による市場価格への上昇影響が小さいことを確認しております。
そういう意味で、我が国においては、LNGと石炭の需給において現在影響が生じているとの報告は得ておりません。
いずれも、市場価格、変動影響を受けにくい体制整備が重要でありまして、引き続き、積極的な資源外交による調達先の多角化、あるいはJOGMECによるリスクマネーの供給を通した長期契約の確保を促進し、エネルギー安定供給確保に万全を期してまいりたいと思います。
○村岡委員 電力というのは国民の生活にとって大変大切なものですから、対策をしていただきたいと思います。
その上で、石油にしてもLNGにしても、エネルギー全体が物価高騰しています。でも、これはエネルギーだけじゃないんですね、様々なものに響いていきます。工場製品のものには全てそれが関わってくるわけですから、その中の物価高騰対策というのは、今のエネルギーだけじゃなくなる可能性が非常に大きいんですね。そこにはどういう対策を取っていこうと思っておりますでしょうか。
○赤澤国務大臣 幾つか御通告いただいているものがあって、その問いとの関係が必ずしもよく分からなくなっているところがありますが、いずれにしても、エネルギーという使い道だけではなくて、石油製品が経済に非常に大きな影響を持っているという御趣旨の御質問でよろしいでしょうか。
であれば、これはやはり原油で、少なくとも民間備蓄はローリングしながら、石油製品と原油ですけれども、国家備蓄の場合、原油で持っている。それをそれぞれ民間の事業者さんが精製して石油製品にし、必要なところに提供するわけですが、これについて言えば、先ほどからこの委員会で議論になっているように、医療関係とか、国民の皆様の命に直結するような部分に出ていく製品もありますし。
いろいろな意味で、本当にきめ細かく情報をいただきながら、問題が把握できたら直ちに対応するような形で、なおかつ、今、厚生労働省とはそれをやる体制をつくっておりますし、命に必ずしも関わらない部分も含めて、農業とか重要なものが多々ありますので、それについてはしっかりアンテナを高く張って、目詰まりとかあるいは供給の偏りとかが出てきても直ちに対応するような体制でやっていきたいというふうに思っております。
○村岡委員 一か月分放出したといっても、各、農業だったりそれから輸送の分野だったり、いろいろなところで大変今困っている状況が起きています。それを計画的にやらなければ、一か月出したから一か月間通常どおりいくというわけではないということ、これを把握していただきたい、こういうふうに思っております。
そして、その中で一番問題となるのが石油製品。これは、あらゆるものに石油製品というのは関わってきます。日本は、先ほど大臣が言ったように、国家備蓄はほとんど原油で備蓄しています。民間備蓄は石油製品になっています。これはなぜ、EUは石油製品の部分でほとんどが備蓄しているのに、日本は原油中心なんでしょうか。
○赤澤国務大臣 一般に、原油と石油製品の備蓄量の構成割合は、輸入依存度や石油精製能力、あるいは備蓄量などの条件によって異なると考えられるところ、EU各国の製品備蓄の保有比率の背景や理由も様々であるとは思っております。
国内精製能力が大きく、原油輸入依存度の高い我が国においては、国家備蓄のほとんどを原油で備蓄しております。原油は大規模かつ長期の貯蔵に適しているほか、備蓄された原油から需要に応じた量の様々な石油製品を製造することができるため、柔軟性が高いといった利点もあります。
あともう一つ、私の知識で間違いがないと思うんですが、石油製品にしてしまうと、原油に比べるとなかなか保存が利かないところがあって、我が国はそもそも備蓄量がほかの国と比べて圧倒的に多いというか、そういう努力をして備えていますので、早めに製品にしてしまうと、ちょっと保存期間を超えるというか、そういうようなところもあると思います。
他方、民間備蓄は比較的石油製品の備蓄比率が高くなっておりますが、その一部は、企業が生産、販売活動を滞りなく進めるために、必要な運転在庫、ローリングをしているということも含んでいると思います。そのため、石油製品の生産、輸送にトラブルが生じる場合にも販売を継続できるよう一定量以上の石油製品を確保する観点から、民間については備蓄比率を高くすることに合理性があると思います。
我が国では、このように、民間備蓄、国家備蓄、それぞれの性格や役割を踏まえた備蓄を行っており、引き続き、適切なバランスで備蓄の確保に努めてまいりたいと思います。
○村岡委員 もちろん、原油の方が長期保存ができる、そして、製品にすると、確かに、劣化するということがあります。しかし、それは回転を速くしていくということがあります。
それはなぜかというと、東日本大震災というのは、ガソリンがなかなか、東北地方を中心にして、ガソリンが届かなくて、ガソリンスタンドに何百台と並ぶような状況。私も仙台に緊急車両で食料を持っていったときも、もうガソリンスタンドが、何百台も並んでいて、仙台から秋田に帰れないというような状況に見舞われました。なぜなのか。
もちろん、地震ということがあります。二つ目には、日本は原油でほとんど備蓄しているので、製油所がやられて、ガソリンや灯油や、あのときは寒かったですから、そういうのができないという現状があるんです。だから、こういう災害の多い国ですから、ここは、八か月分やっても、劣化しやすいところは回転しながら、やはりそういう万全の体制を整えるべきだ、こう思っておりますが、どのようにお考えでしょうか。
○赤澤国務大臣 その点が、先ほどまさにバランスよくと申し上げたところで、まさにその回転を上げるところは民間備蓄がうまく対応してくださっていて、ここは石油製品と原油がほぼ半々という感じになっております。
一方で、国家備蓄の方は、本当にいざというときに備えてということで原油のままで持っていることに一定の合理性があるのは、これも委員御案内だと思いますが、まさにおっしゃったような地方のスタンドは、通常、回転率が低いのでなかなか在庫がはけない中で、そこにどんどん製品を供給しても当然消費し切れないということがあって、いろいろな意味で一応ベストなバランスが今のものだという理解ででき上がっているということについては、御指摘をしておきたいというふうに思います。
○村岡委員 そういういろいろな災害や何かあったときのために、もちろん回転数をよくするということの中で、あと、製油所もいろいろなパターン、例えば製油所なんかもいろいろなところに分散して造っておかないと、災害の多い国ですから、いざというときに原油を精製できなければ、その原油は宝の持ち腐れになってしまうという状況があるので、そこも是非対応していただきたい、こう思っております。
最後になりますけれども、総理と議論したいんですが、国民会議で様々な議論がこれからされると思います。総理は、消費税食料品ゼロ、衆議院選挙の公約で述べられたということですけれども、これは必ず来年度から始めたいと思っていらっしゃるでしょうか。
○高市内閣総理大臣 食料品の軽減税率でございますけれども、これをゼロにというのは、衆議院選挙の公約でもあり、そしてまた党議決定もした上で政権公約にしたものですから、これは実現したいと希望いたしております。
その上で、国民会議での御議論で様々な課題、乗り越えるべき課題の御指摘もありましょうから、そこは丁寧に対応して、しっかりと皆様の御意見が調い、そしてまた、そこでは国会に政府として提出する原案を御議論いただく、そういった狙いもあるかと思いますので、そういった御意見がまとまってくれば、政府としては一日も早く国会に法律案を提出したいと思っております。その上で、国会で御審議いただくことを期待いたしております。
○村岡委員 前の予算委員会でも御指摘しました。例えば農業者の方々、農業者は、八十万人ぐらいが簡易課税と、そしてさらには免税事業者なんです。食料品ゼロになると農家の方々が本当に困ってしまう、この解決方法をしっかり考えなきゃいけない。そしてまた、外食産業の方々も大きな打撃を受ける可能性があります。
国民生活、食料品がゼロということは、確かにこれは今の物価高騰ですから非常にいい政策だというふうに国民も感じると思いますが、その一方で困ってくる方々がいるという、対策を、しっかり調べて、これからそれに取り組んでいくのかどうか、財務大臣に教えていただきたいと思います。
○片山国務大臣 既に社会保障国民会議においては、御指摘の中で、小売業界それから主要経済団体からはヒアリングが行われておりまして、まさに事業者の立場の御意見をいろいろ、準備期間も含めて必要な御意見をいただいておりまして、実務者会議の議長は小野寺自民党税制調査会長でございますから、課題を乗り越えてどうやって食料品の消費税率ゼロを実現していけるかについて、できない理由を探すのではなくて、どうやって可能にするかについての、ヒアリングを踏まえて検討したいという御説明を今していただいているわけでございまして、農業関係者につきましても俎上に当然上ってまいります上に、JAの新旧トップの方もこの間来られまして、そういったお話も、簡易課税の方、また非課税の方、それから、インボイスについてもJAさんは特例がありますから、幅広く伺っておりますが、特に不安を持たれる方々については、非常に、より一層謙虚に丁寧に、御不安がないような形にどのようにしてできるのかということも含めて一生懸命お話を聞いていく、そしてその解決策を見出していくということに尽きるのではないかと思います。
○村岡委員 財務大臣、是非その点は、せっかくいい政策をやっても、そこに害が出る人がいればこの政策の効果も薄れてしまいます。
そこで、農林大臣にお聞きしますけれども、農林大臣は、それぞれ農業者が今、この食料品ゼロという、何の対策もなければ大変困るということの中でいろいろヒアリングをしていると思いますが、政府の中でこの点に関してはどういう対策を取っていこうと思っておりますか。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
今、片山財務大臣からもお話がありましたが、農林漁業者の多くは売上高五千万円以下の小規模な経営体であることから、食料品の消費税率ゼロとなった場合、免税事業者や簡易課税事業者として資材購入時などに負担した消費税について円滑に還付を受けることができるのかといった声が、私のところにも直接、様々な皆さんからお話を伺っているところであります。
また、課税事業者であっても、還付を受けるまでの間の資金繰りをどうするのかといった声があるということも承知をしております。外食についても様々な声がありますので、我々としても、この国民会議において、そういった皆さんの御不安がしっかりと解消されて、問題のない制度ができるように努力をさせていただきます。
○村岡委員 国民会議で様々な話が出ると思いますが、食料品ゼロ、これは五兆円ぐらい。我々、選挙では一律五%と述べてまいりました。ただ、五兆円と考えると、一律八%という案も国民会議の中では出していきたい、こう思っております。
どちらの方がより国民に効果があるかということをしっかり検証したい、そういうふうに国民会議を考えてよろしいかどうか、総理から御発言をお願いします。
○高市内閣総理大臣 国民会議においては、まず、消費税というものがこれからの社会保障、子育て支援などを考えて大切なものであるという認識を一にする皆様、そしてまた、給付つき税額控除、これも中所得、低所得の方々を支援する上で重要なものであるということで認識を同じくする方々と、また政府が共同開催という形で進めていくものですから、様々な御意見、御指摘があることを大いに歓迎したいと存じます。
○村岡委員 もう時間が参りましたので終わりますが、自分の国は自分で守るというのは我々の党の方針でもあり、高市総理の方針でもあると思います。そして、国民生活が困らないようにして、経済を、責任ある積極財政というのも全く同じであります。対決より解決ということをしっかり掲げながら国会に取り組みますので、これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて村岡君の質疑は終了いたしました。
次に、和田政宗君。
○和田(政)委員 参政党の和田政宗です。
暫定予算案審議に当たり、まず申し述べなくてはならないのは、令和八年度予算案の国会審議についてです。
参政党は、国民が積極的に政治に参画する参加型民主主義を提唱しています。参政党を支持する方の多くはごく普通に暮らす国民であり、国会審議などを通じ政治の在り方に疑問を持ち、真に国家国民のための政治の実現が必要だと考えている方々です。
しかし、その国会審議を軽視する来年度予算案についての予算委員会運営が衆議院において行われました。衆議院予算委員会において、前代未聞の五十九時間という短時間の審議で採決が行われました。
我々参政党は、審議拒否は全くしておりません。充実審議を求めてまいりました。
参政党は、新年度、四月一日以降の国民生活に影響を及ぼさないように、暫定予算や日切れ法案の審議にはしっかり応じるので、来年度予算案の充実審議をと求めてきました。しかし、年度内成立ありきの衆議院予算委員会運営が行われ、国民が予算案について深く多角的に知る機会が衆議院では奪われてしまいました。
あと二日間、七時間ずつ審議をすれば七十時間台、三日間審議をすれば八十時間となり、与野党合意の上での衆議院予算委員会における採決の環境は整っていったはずです。しかし、前代未聞の五十九時間という短時間で来年度予算案を採決したのです。
国会において諸先輩方が国民のためにと積み上げてきた充実審議のルールが、いとも簡単に破壊されました。これは、我が国憲政史上において、将来に禍根を残す暴挙だと言えます。
そもそも、解散・総選挙を行って、二月二十七日に衆議院予算委員会での実質審議入りですから、年度内に間に合うわけがありません。
私も、自民党時代は、参議院になりますが、国会対策副委員長を長く務めました。各種委員会の筆頭理事も幾つも務めましたけれども、いずれも、野党が納得いく審議時間を提示し、野党側も、法案に反対であったとしても、よほどの対決法案でなければ、十分な審議時間を取ってくれたので採決に応じますと、与野党合意の上での採決と充実審議が行われてきました。
私は、自民党国対はこれまで、衆参とも、野党も納得いく充実した審議時間をということで動いてきたことを知っていますから、諸先輩方が積み上げてきたものがいとも簡単に今回壊されたことに憤っておりますし、諸先輩方が積み上げてきたものは、ひとえに充実審議によって国民に予算案を深く知っていただくことにあったと思います。
院が違いますので、こちらから強く言及することはできませんが、参議院予算委員会においては、令和八年度本予算案の充実審議がなされることを切に望みます。
こうしたことを総理にお聞きしようと思いましたけれども、国会のことは国会でお決めになるという答弁でございますので、これが繰り返されておりますので、これについては聞きません。
それでは、暫定予算関連と中東危機対応の質問をしてまいります。
まず、中東危機対応について聞きます。
ガソリンスタンドへの総合的な支援について聞きます。
ガソリンスタンドは、特に地方部において、経営が厳しい中でも、国民へのガソリン供給を止めてはならないと必死に頑張っています。
中東危機によるガソリン価格上昇の中、十九日から激変緩和措置の補助金が実施され、ガソリン価格は一定程度下がりました。価格を抑えるための施策を打つことについては評価をいたします。しかし、ガソリンスタンドには、国民への安定的なガソリン供給のために、高値で仕入れざるを得なかったガソリンの在庫がありました。それを、十九日からの補助金実施後は、補助金実施後の価格に合わせて、高値で仕入れた在庫も約二十円安く放出しているガソリンスタンドがほとんどです。これは、丸々ガソリンスタンドの赤字になります。
地方部ではガソリンスタンドの閉鎖が相次ぐ中、懸命に頑張っているガソリンスタンドにこのような赤字を強いるのは酷です。補助金実施による価格変動による赤字に対し直接的な支援をするのは難しいことは分かりますが、これだけ頑張っているガソリンスタンドへ総合的な支援策を実施すべきと考えますが、総理の御決意を聞きます。
○赤澤国務大臣 委員御指摘のとおり、一部のガソリンスタンドでは、仕入価格の変動による差損や、駆け込み需要による在庫切れ、あるいは買い控えといった厳しい経営環境に直面されているものと承知をしています。
こうした状況も踏まえて、これまで、経済産業省として、燃料供給の最後のとりでである、地域を本当に支えていただいているガソリンスタンドのネットワーク維持に向けて、災害対応強化に向けた設備導入支援でありますとか、経営支援のための利子補給や債務保証といった金融支援を講じてきているところでございます。
こうした施策も活用しながら、中東情勢がガソリンスタンドの経営環境に過度な影響を与えないよう取り組んでまいりたいと考えております。
○和田(政)委員 総理、ガソリンスタンドをしっかり守るという御決意をいただけますでしょうか。
○高市内閣総理大臣 今、経済産業大臣から答弁したとおりではございますけれども、地域のガソリンスタンドの経営に与える影響をしっかり注視しながら、地域を支えてくださっているガソリンスタンドのネットワークの維持強化に取り組んでまいります。
○和田(政)委員 何とぞよろしくお願いをいたします。
次に、和平の仲介について聞きます。
日本は、今回の中東危機の当事者であるアメリカ、イスラエル、イランと強い外交関係を築いてきました。これは世界各国の中でも日本だけと言えるもので、二〇一九年には安倍総理が緊張緩和の仲介役として米国とイランの間で動くなど、大きな役割を果たしてきました。
総理、今こそ我が国が安倍総理が行ってきたようなリーダーシップを発揮して、和平の仲介を行うべきだと思います。総理の御決意を聞きます。
○高市内閣総理大臣 今、何よりも重要なことは、米国を含む国際社会とともに、事態の早期鎮静化、そして、世界経済の悪化を防ぐ取組を続けていくことだと考えております。先週の日米首脳会談においても、トランプ大統領にその旨は指摘しました。また、イスラエルに対しても、事態の早期鎮静化を強く働きかけております。さらに、長年にわたって関係を築いてきたイランとの間でも、様々なレベルで直接対話を行っております。
我が国としては、当事国との直接対話のパイプも生かしながら、関係国や国際機関を含めた国際社会と緊密に連携しながら、必要なあらゆる外交努力を行ってまいります。
首脳間の対話につきましてですが、イランにつきましては、現在の情勢の下で、いかなるタイミングで首脳間の対話を行うことが適切か、また、その方策についても、国益を踏まえつつ、総合的に判断してまいります。
○和田(政)委員 イランの最高指導者との直接的な対話ということも含めて、リーダーシップを発揮していただけるという答弁だったというふうに思います。今こそ日本のリーダーシップが発揮されるべきときだというふうに思いますので、総理におかれましては、様々なリーダーシップの発揮、御決断をお願いしたいというふうに思います。
次に、ペルシャ湾内にとどめ置かれている日本関係船舶について聞きます。
イスラエルと米国によるイラン攻撃から一か月以上が経過をいたしました。ペルシャ湾内にとどめ置かれている日本関係船舶は四十五隻ないし五十九隻であるとのことですが、私は、このとどめ置かれている船舶を有する関係者の方から、先週、お話を聞きました。もうとにかく一刻も早くホルムズ海峡を通過させてほしいという、切実な願いでした。日本船主協会の会長も、先週の記者会見で、何とかですね、何とか通航できる糸口を見つけていただきたいと悲鳴に近い言葉を述べておられます。
世界各国が包括的に安全航行ができるよう働きかけることは当然のことですけれども、船員もかなり疲労などが蓄積されていると推察されます。イランと個別交渉もすべきと考えますが、総理のお考えはいかがでしょうか。
○茂木国務大臣 ペルシャ湾内に一か月以上にわたって留め置かれている船舶の乗務員の方々、水であったりとか食料の供給は行われているにしても、心理的にも非常に厳しい状況に置かれている、そのことは十分承知をいたしております。
その上で、私としても、アラグチ外務大臣に対して、日本船舶を含めて全ての船舶のホルムズ湾の安全な航行の重要性、これを強く求めてきたところであります。
今、様々な取組というのが行われておりまして、確かに、一部の船舶が通過をした、こういう情報もあるところでありますが、通過料を取るということについては、いろいろな疑問というのが呈されているところもあります。
そういった中で、我が国として、日本の国益、これも踏まえながら、どのような対応ができるのかということは引き続き真剣に検討し、また具体化していきたいと思っております。
○和田(政)委員 外務大臣がアラグチ・イランの外務大臣との直接的な話も含めておやりをいただいているということは、非常に重要なことではありますが、やはり、総理、もう一か月膠着が続いておりますので、国家は国民を守るためにありますので、何とぞ、総理また外務大臣も主導力を発揮していただいて、個別交渉、これを進めていただきたい、このように希望いたします。
そして、次に、今回の中東危機、イスラエルと米国によるイラン攻撃によって引き起こされたかといえば、直接的にはそうでありますけれども、長らくの中東の紛争や各国の立場、軍事的動向が積み重なったものです。テロとの闘いもそうであります。だからこそ、日頃から各国の軍事動向などの情報収集について我が国は強化を図るべきです。その観点で質問をいたします。
現在、各国の大使館に派遣されている防衛駐在官は、五十四大使館、二代表部におり、近隣大使館での業務を兼務している方もおられますが、近隣大使館との兼務であっても一名派遣のところが多くあります。
私は、この防衛駐在官、各国では駐在武官ですが、その増員を図るべきと考えます。現状、陸佐、海佐、空佐といった佐官クラスの防衛駐在官一名の派遣となっているところが多くなっておりますが、補佐する副官的な陸尉、海尉、空尉といった尉官クラスの防衛駐在官が必要ではないかと考えます。防衛省においてはその取組を進めていると認識しておりますが、更に進めるべきと考えます。
小泉防衛大臣、増員と体制強化についてはどのように行っていくのでしょうか。
○小泉国務大臣 我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさと不確実性を増す中で、各国に派遣され、情報収集や、自衛隊の運用の調整、そして防衛協力の推進などを行う防衛駐在官は、かつてないほど重要な役割を担っております。
このため、防衛駐在官の数を増加させてきており、先ほど和田先生からも御紹介がありましたが、この約十年間で、新規派遣や既に派遣している国への追加派遣により、三十名以上の増員を行いました。これにより、兼轄も含めれば、百七大使館、六代表部に、合計八十三名の防衛駐在官を派遣しております。
さらに、情報収集の強化、防衛装備、技術協力の拡充状況等を踏まえ、現地における一層重層的な体制を構築すべく、令和八年度予算案においても、アメリカ、インドネシア及びトルコへの増員等を行うこととしております。
防衛省としては、防衛駐在官の更なる充実は不可欠と考えており、要員の確保、養成の観点を踏まえつつ、新規派遣や兼轄等の様々な選択肢を含め、ニーズに応じた適切な配置を実現すべく不断に検討してまいります。
なお、武官、駐在官という形ではありませんが、今月、アメリカ中央軍司令部、これはフロリダ州のタンパにありますが、そこに連絡官を二名追加派遣を決定したところであります。
○和田(政)委員 適切に進めていただければというふうに思います。
国民会議について聞きます。
消費税減税と給付つき税額控除についての国民会議ですが、参政党が声もかけられていないことにつきまして各地での演説や後援会で述べたところ、こうした意見を述べる方がおられました。和田さん、政府が関与して政府の議論に賛同する政党の意見を聞くのみという枠組みは、過去、大東亜戦争中の翼賛政治がありましたねというものです。
私の地元東北においては、林平馬衆議院議員のように、愛国者でありながら翼賛政治に加わらなかった人物がいます。私にお話しになった方の意見は、ひとえに愛国者や保守であっても、政府の意見や議論に賛同する者のみで進められる議論の枠組みはおかしいというごく当たり前の論です。
この国民会議においては、政党間協議の場に政府が同席するということでなく、首相官邸で、政府が、議論の枠組みに賛同する政党を集め、主体的に関わり実施するという異例の実施形態ですけれども、これについて総理はどのように考えますでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まず、社会保障国民会議につきましては、昨年十月の所信表明演説で、私から、社会保障制度における給付と負担の在り方について国民的な議論が必要、超党派かつ有識者も交えた国民会議を設置して議論する旨を申し述べました。
その後、自民党、立憲民主党、日本維新の会及び公明党による給付つき税額控除に関する政党間協議が行われ、政府も、これまでの議論の経緯に関する資料などを提供、説明する形で事実上協力をさせていただきました。それを受けて、年明けにかけて、維新、公明、立憲、自民の間で設置に向けて相談をさせていただき、政府、与野党で共同開催する会議体をつくるということで、年明けにはおおむね合意をしておりました。
こうした経緯を踏まえて、政府・与党として、改革の本丸である給付つき税額控除と、その実施までの二年間に限ったつなぎである食料品の消費税率ゼロの二つの課題について議論するに際し、国会に提出するための原案を議論する場として、一定の共通理解を持つ政党との間で議論を行うため、政党間協議という形ではなく、政府と参加各党による共同開催とさせていただいた次第です。
○和田(政)委員 政党間協議に政府が陪席するんだったら分かるんですけれども、政府が主導するというようなことの意味が私はちょっとよく分からない。
いわゆる国会に提案するものをというようなことでありますけれども、それは、政府・与党がありますから、政府・与党でやるべきものであって、速やかに国会に提出をすべきものというものをこういう枠組みを使うというのは、私はこれはちょっと異例であるというふうに思っておりますし、参政党をなぜ呼ばないのかということ、これは、我々は、給付つき税額控除についてはその中身が分からないので、賛同して議論することはできないということ、また、消費税につきましては一律で下げて将来的な廃止ということを訴えている、こういったことであるというふうに思うんですけれども、やはり排除されるというのはおかしいというふうに思っています。
次に、暫定予算、本予算に関連して、給食費の無償化についてお聞きをします。
給食の無償化は、このままでは給食の質の低下につながる可能性があります。月五千二百円の拠出という制度設計では、試算によりますと一食当たり約二百八十六円となり、この値段内に抑えようとすれば、食料品が値上がりする中、安い輸入食材に頼ることなどが想定されます。
給食において地産地消や国産食材の利用を強化することが、子供の食育や健康の観点からも重要であり、地域の農業や漁業といった一次産業を伸ばすことにつながります。まず、地産地消や国産食材の使用により一食当たりどれくらいの値段になるかを試算をして、国はどのような支援を行うのか考えるべきです。
文科大臣の考えを聞きます。
○松本(洋)国務大臣 まず、今般の学校給食費、これは抜本的な負担軽減ということでありますが、の取組の目的でありますけれども、子育て世帯への支援を強化するものであり、併せて、栄養水準の確保や地産地消の推進など給食の質の向上を図ること、これが重要と考えているところであります。
学校給食における地産地消の推進は、子供たちへの食育の観点からも重要であります。文部科学省といたしましては、今御指摘いただきましたように、地場産物等活用による食育充実モデルの創出や、農林水産省と連携したガイドブックの作成、周知などに取り組んでいるところであります。今般の取組も踏まえまして、地場産物などを生かした特色ある給食の実施をすることも考えられるところであります。今委員御指摘のように、こうした地産地消の取組も含めて是非進めてもらいたい、そのように考えております。
文部科学省としては、関係省庁とも連携をしながら、引き続き地産地消などを通じた学校給食の質の向上を推進をしてまいります。
○和田(政)委員 やはり地産地消、食育という観点は極めて重要ですので、この点を忘れないでいただきたいというふうに思います。
次の質問、日米首脳会談の内容で、米国産農産物の輸入について、米国のファクトシートで、日本への米国産農産物の輸出に関して市場アクセスを改善、加速化するというふうにありますけれども、これについては更に時間のあるときに聞いていきます。新たな約束などがあると非常に困るわけでありますので、その点については時間を取って質問していきたいというふうに思います。
夢のある話を聞きます。日米首脳会談でも更に推進への道筋をつけていただいたと思いますけれども、アルテミス計画について聞きます。
この計画は、米国の計画に日本が協力をし、日本人宇宙飛行士が二〇三二年までに二回、月着陸するというものです。あと六年以内に二回です。米国人以外で月に降り立つのは日本人が初めてになります。そして、二回目の月着陸の際には、月探査自動車、これは宇宙飛行士が宇宙服を脱いで二人が乗り込める世界初の技術を月に持っていきます。これは、米国がビッグスリーではなく日本に製作を依頼をして、JAXAとトヨタが製作を進めています。
しかし、総理、これは国民はほとんど実は知りません。高市政権において、計画を強力に推進するとともに、大いに広報していくべきだと考えますが、総理、御決意をお願いします。
○高市内閣総理大臣 今委員が取組については御紹介いただきました。
これらの取組ですけれども、昨年十二月に、内閣総理大臣である私が本部長を務める宇宙開発戦略本部が決定した宇宙基本計画工程表において実現に向けた工程を示しております。
これからも、関係国との宇宙対話など国際的な協力の場、それから民間企業や大学との官民協力の場など様々な機会を活用して、積極的に広く発信してまいります。
○和田(政)委員 これだけ夢のある話ですので、大いに発信をしていただきたいというふうに思います。私も発信に努めます。
ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて和田君の質疑は終了いたしました。
次に、高山聡史君。
○高山委員 チームみらいの高山聡史です。
本日は、まず片山大臣に、暫定予算案について質問いたします。
まず、今回の暫定予算への我が党の基本スタンスとして、暫定予算そのものには反対いたしません。行政の空白は防がねばなりませんし、いわゆる高校無償化や小学校給食無償化などの新規施策においても、国民生活への影響は考慮されるべきであると考えます。
しかし、四月十一日までの暫定予算で、本予算の日割り計算で計上された予備費の額三百億円と、この予備費を活用した危機対応については、大臣にきちんと確認をさせていただきたいと思っています。
皆様御案内のとおり、先週、令和七年度予算の予備費八千億円の支出が閣議決定され、令和七年度の予備費はほぼ使い切った形になります。大臣が今月十三日に記者会見でお話しされた際は、ガソリン価格を三十円押し下げるための財源として月に三千億円という額を参照されましたが、仮に、足下の状況を踏まえ、五十円引き下げるならば月に五千億円ということになり、ガソリン補助金だけでも相当な予算が必要です。
その上で、今回の暫定予算で確保されている予備費三百億円は、イラン情勢に端を発する様々な対応、あるいは、イラン情勢とは独立の、自然災害などを含む不測の事態に対する危機対応を行うための予算として十分な額と言えると大臣はお考えでしょうか。
○片山国務大臣 まず、中東情勢につきましては、ガソリン等について十九日から緊急的な激変緩和措置を実施するとともに、二十四日に令和七年度の予備費を使用決定し、一兆円超の基金規模が今確保されている、実際にお金が今日、明日に着地いたしますので、そういう状況になっているということでございますが、災害への対応につきましては、近年、災害直後のプッシュ型支援のための予算というのを当初予算に計上しておりまして、仮に災害が発生した場合に、暫定予算で計上した範囲内でこのプッシュ型支援を行うことは可能となっております。
その上で、暫定予算期間中の予見し難い予算の不足に充てるための予備費、これは従来どおり、予備費は日割りで計算ですので、委員御指摘のように三百億円ということになっておりますが、これを活用していくことができるということで、災害の規模におきましては発災時における十分な初期対応が困難となる場合もそれは考えられないことではないですから、これまで令和八年度予算について、新年度早々から予備費も十分な金額を準備できれば災害などのリスクへの備えが万全になることなども踏まえ、年度内成立を目指す旨を述べてきたのはこういった理由もございます。
いずれにいたしましても、政府といたしましては、年度当初の支出等に備えて暫定予算の年度内の成立をお願いするとともに、引き続き、令和八年度予算の一日でも早い早期成立をお願いしていくという姿勢でございます。
○高山委員 ありがとうございます。
引き続き本予算の早期成立は必要であるという片山大臣の御回答を受けて、改めて総理に御質問させていただきたいというふうに思います。
暫定予算の予備費の額というのは、今ありましたとおり、本予算と比べると桁違いに小さく、本予算に含まれる新規施策も暫定予算ではほとんど動かせないなど、構造的に限界はあると承知をしております。
片山大臣の御答弁にもあったとおり、なるべく早期の本予算成立がよいということ自体は私も認識を同じくするところであります。しかし、同時に、四月十一日まである暫定予算の期間中、これまでの国会審議でまだ十分に議論が尽くされていない部分について、与野党で、衆院、参院それぞれ議論を尽くすべきではないかという議論があるということもまた事実でございます。
この状況を踏まえて、それでもなお、一日でも早い本予算の成立が必要であるというその理由について、総理から直接国民に分かりやすく御説明いただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 暫定予算は応急的な措置でございます。行政運営上、必要最小限の経費を計上することを基本としています。
これにより、必ず国民生活に具体的な支障が生じるとは限りませんけれども、先ほど片山財務大臣が答弁させていただきましたように、例えば期間中に甚大な災害が発生した場合に、日割りで計算した予備費計上額では対応できないおそれなどがあるため、本予算の早期成立が不可欠だと考えております。そして、お願いをしているところでございます。
○高山委員 総理から改めて本予算の早期成立が不可欠というお言葉をいただいたことは、私としても重く受け止めたいと思います。
その上で、本予算の中身について、チームみらいとしての賛否に直結する御質問をさせていただきたいというふうに思います。
チームみらいが令和八年度本予算に反対している最大の理由は、先日の予算委員会そして本会議でも議論させていただいたとおり、高額療養費制度の自己負担額引上げです。その他の理由、障害児福祉の所得制限撤廃、そしてエビデンスに基づく政策立案もまた重要なテーマで、我が党としては引き続き議論を求めますが、本日は、まず上野大臣に、今回の高額療養費の見直しについて事実関係を確認させてください。
今回の見直しでは、令和八年八月に全所得区分で最大七%、そして翌令和九年八月にはそこから更に最大二九%、二年間で最大三八%の引上げが予定されています。この二段階の引上げによる年間の公費削減効果は約八百億円と承知しています。逆に、この引上げを凍結した場合、来年度予算において、国による公費の追加負担は三百億円ほどになるかと思いますが、この理解で合っておりますでしょうか。
令和八年八月施行の引上げを行わなかった場合の来年度予算へのインパクトをお答えください。
○上野国務大臣 今回の見直しにつきましては、高齢化また高額薬剤の普及などによりまして高額療養費が医療費全体の倍のスピードで伸びている中で、まずは持続可能性の確保の観点から、主に短期で療養されている方の負担限度額を引き上げる、その一方で、長期に療養されている方また低所得者へのセーフティーネットの機能を強化をするために、多数回該当の維持や年間上限の創設などを行っているところであります。委員から御指摘がありましたように、令和八年度また令和九年度の二段階で実施をすることになっております。
済みません、ちょっと質問が我々の理解と少し違っていたかもしれませんが、今回の見直しによる国費への影響額、これは様々な制度を全て込みにした影響額になりますが、満年度ベース、八月から施行でありますが、これを一年間とした場合に、令和八年八月施行分につきましては約四百八十億円、令和九年八月施行分が約七十億円というふうになります。これは国費への影響であります。
なお、参考までに、保険料の軽減の影響につきましては、令和八年八月施行分が千百八十億円、また、令和九年八月施行分が四百六十億円となります。そのほかに、地方の負担減ということがございます。
以上です。
○高山委員 大臣、ありがとうございます。
公費に対する影響のうち、来年度予算にどれだけ影響するかというところは、別途資料でも三百億円という数字があったことを私は認識をしておりまして、是非この数字を頭に置いた上で総理への御質問をさせていただきたいというふうに思います。
高額療養費の自己負担上限の引上げに対する、患者さんであったりとかあるいは医療者の懸念に耳を傾ける際に、一つ、今ありました三百億円なりをかけて、令和八年八月の引上げは一旦凍結をして、あるべき引上げ幅について改めて議論をするという選択肢があるかと思います。
しかし、私は、今ここで全面凍結をしてくださいというお求めをするつもりはございません。我々チームみらいからは、よりシンプルな提案をさせていただきたいというふうに思います。月額の自己負担上限について、単年の引上げ幅を、物価上昇率又は賃金上昇率、直近の賃金上昇率を参照すればおおむね年率三パーから五パー程度になるかと思います、この範囲にとどめること、これだけです。
そもそも、令和八年、七%の引上げだけであれば、患者さんの御負担、御不安もこれほどまでではなかったはずで、その先の約三割の引上げこそが問題だと思います。チームみらいからの御提案は、この引上げ幅を一定の範囲に収めることで、治療選択が変わってしまうことをなるべく減らすものです。
総理に伺います。
高額療養費の自己負担上限を仮に引き上げる場合でも、単年ベースの引上げ幅は物価や賃金の伸びの範囲に収めるという案について、総理のお考えをいただけないでしょうか。
○上野国務大臣 突然の御提案なので十分考え方を整理しているものではありませんが、私どもとしては、先ほど申し上げましたように、高額療養費の伸びが医療費全体の伸びの倍のスピードで伸びている、そうしたことも考慮をして、医療費の伸びに合わせて七%の増加とさせていただいているところであります。
また、応能負担の原則から、所得区分につきましては細分化をさせていただきまして、能力に応じた負担となるように工夫をさせていただいているところでありますので、私どもとしては、今の案で全体的な改革を進めさせていただければと考えているところであります。
○高山委員 是非総理にお答えいただきたい点がございまして、来年度予算へのインパクトを確認させていただいたのは、まさに今、三百億円の意思決定をしていただければ、すなわち、凍結なり、自己負担上限の引上げベースは物価や賃金の伸びと同等程度に抑えるということを総理から明確かつ正式に御指示をいただければ、三百億円あるいはそれ以下の金額で、我々チームみらいが本予算に賛成する道が開けるというものでございます。
高額療養費に悩む患者さんを守り、そして本予算の早期成立に道を開くことができる、こういった選択肢が現に存在するということを是非御認識いただきたいと思っておりますし、こうした状況を打開できるのはまさに総理だけであると思いますので、是非総理の御決断をお待ちしております。
最後に、エネルギー関連について赤澤大臣に伺います。
先ほども石油国家備蓄の放出に関する議論がありましたが、過去最大の備蓄放出が行われている中で、中東からの調達が難しい状況が続き、補充がままならない中で放出が続けば、当然、残量の管理をどうするかという議論があるかと存じます。放出が続いている状況下での石油国家備蓄の残量管理の基準を政府としてどのようにお考えでしょうか。
○赤澤国務大臣 まず、備蓄法、正式名は石油の備蓄の確保等に関する法律ですが、においては、国家備蓄に関して、毎年度、今後五年間の石油の備蓄目標を定めることが規定されている一方で、委員の問題意識だと思いますが、最低限維持すべき水準が規定されているわけではありません。
今後の放出については、市場動向や代替調達等の状況を注視しつつ、適時適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○高山委員 ありがとうございます。この適時適切にというところが大変難しいところかと思います。どの程度補充が見込めるのかという状況によっては消費の節約を広く求めるといった事態にもなりかねないというところで、この点については更なる議論をさせていただきたいというふうに申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○坂本委員長 これにて高山君の質疑は終了いたしました。
次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
朝の理事会で委員長から、先日の私に対するスパイとの不規則発言について、自民党の国対の方で不適切な発言を慎むよう注意が行われたという報告がありました。委員長がこれを不適切な発言だと認めたということであります。
しかし、私が求めたのは、その委員からの発言の撤回と謝罪であります。声が小さくて特定できないというわけなんですけれども、不規則発言を行った本人は当然自覚があり、周りも聞いたはずであります。引き続き、私からは、本人からの謝罪と撤回を求めたいと思います。
今日は、医療関係について聞いていきます。
アメリカ、イスラエルのイランへの攻撃の結果、ホルムズ海峡が事実上封鎖され、ガソリンなど燃油の高騰、物流への深刻な影響が出ております。同時に、日本で使用するナフサの四割以上を占める中東産ナフサの輸入が停止していることは重大であります。
医療材料の不足を理由に、新規の患者を断る可能性があると提示する歯科医院、治療の延期を示唆する歯科医院も出てまいりました。ある販売業者は、手袋、エプロンなど歯科医療に欠かせない資材を、欠品を理由に販売停止、数量を制限する業者も出てまいりました。
医療機関でも、注射器、点滴バッグ、輸血バッグ、輸液チューブ、そして人工透析機器にもナフサ由来のプラスチック製品が数多く使われております。治療に不可欠で毎回交換となるダイアライザー、これは腎臓の役割を果たすものですけれども、血液回路も石油化学製品で構成をされております。ナフサがなければ作れないし、代替もできないものであります。
総理は昨日のXの投稿で、アジアから日本に輸入している製品のうち長期的な供給に懸念が生じている具体例として、透析回路用の医療用プラスチックや手術中に使用する廃液容器などを挙げました。透析患者にとって重大な事態が進行しているということであります。
総理、三十四万人もの透析患者の命の危険、これがさらされております。事態をどう打開するのか、答弁いただきたい。
○高市内閣総理大臣 透析回路用の医療用プラスチックですとか手術中に使用する廃液容器など、石油に由来する医療材料や薬などを供給する医療関係企業からも、現在、厚生労働省を通じて経済産業省にサプライチェーンに関する情報を集約し、また、国内の医療活動が停滞しないよう、異なるサプライチェーン間での石油製品の融通支援など、安定供給を図る体制を立ち上げたところでございます。
そしてまた、医療用のプラスチック製品に関しましては、外国で製造している、そういったケースもございます。東南アジアの国でございますけれども、その国に対しての石油の供給が滞らないように、先般、日本からも協力をさせていただいたところでございます。
○辰巳委員 いや、供給が滞らないようにというのではなくて、ナフサの供給がされていないわけですよね、東南アジアの国々。そういう国々からの医療器材の輸入というのを日本がやっているわけですよ。
それで、そもそもこれらの問題は、アメリカやイスラエルの攻撃が始まった段階で、医療器材が不足するんじゃないか、こういう問題は三月の初めから指摘をされていたことであります。今、体制を立ち上げたと言うんですけれども、今まで何をしていたのかと私は言いたいと思うんですね。
そもそも、安定的な体制、融通と言うけれども、その中身そのものが総理の昨日のXの投稿では全く分かりません。直ちに供給が滞ることはないということをXでも発信をされているんですけれども、しかし、それは一定期間の後には影響が出るということですよね。少しでも供給が滞れば、透析を制限できない透析患者の皆さんにとっては、命に直結することになります。
総理、各医療の器材について、いつまでもつのか、タイムラインはいつなのか、そういうことは具体的に把握されているんでしょうか。いかがですか、総理。
○上野国務大臣 先ほど委員から御指摘がありましたが、まず、医療機器や医療用医薬品につきましては、平時から、供給不安のおそれが発生した場合には、企業に対して厚労省への報告を求めております。
その上で、今般も、必要な医療機器、あと医薬品、医療用物資の安定的な供給がなされているかを積極的に確認をする観点から、三月より、今月から、現在、業界団体の協力も得ながら、製造業者、販売業者等と緊密に連絡を取りまして継続的に確認を行っております。そうした中で、先ほど総理からもお話がありましたが、直ちに供給が滞るという報告はございません。
ただ、先ほどもお話のありましたとおり、長期的な供給の懸念が生じている透析回路あるいは手術中に使用する廃液容器など、アジア各国で生産している部分について懸念が生じている状況でありますので、これにつきましては、経済産業省と密接に連携を取って、必要な対応が取れるように取り組んでいきたいと考えています。
○辰巳委員 報道では、人工透析に使うチューブなどの透析回路国内シェアの五割を占める、タイの企業、ベトナム工場へのナフサ供給の不足によって早いもので八月から国内出荷が困難になるんだ、手術中に使用する廃液容器の国内シェア七割を占める企業のタイ工場へのナフサ供給が四月半ばまでに終了するとされているわけですね。安定供給体制と言うんですけれども、そもそも物がないと。物がなければどうしようもないわけであります。
今、国内のエチレン製造設備は、十二基のうち六基が減産、三基が停止、フルで動いているのは三基のみということになっています。今の政府の対応は、患者を安心させるものには全くなっていないと言わなければなりません。同時に、医療機関に納入される医療器材、機器の価格も上昇しております。影響が当然出ているわけですね。
これはもう厚労大臣に聞きます。
燃油支援だけではなくて、経営悪化の対策として、医療機関など影響を受けている事業者への緊急支援が必要なんじゃないでしょうか。
○上野国務大臣 医療機関への御支援につきましては、先般の補正予算、また今般の診療報酬改定等で必要な対応を行っているところであります。
今般の影響につきましては、その状況をしっかり注視をして、必要な対応があるのかないのか、そうしたことも含めて検討する必要があろうかと考えています。
○辰巳委員 いや、もう出ているんですって。高いんですよ。高くなっているんですよ、医療器材が。
診療報酬等と言いましたけれども、去年の補正予算だって過去の物価分に対する手当てですよ。診療報酬だってそうですよ。過去のものなんです。これからどうするのか、今起こっていることに対してどう対応するのかということが今求められているわけですよね。これは迅速な支援をやらなきゃなりません。やってください。
ただ、この事態は、多角化とか融通とか、それだけでは到底しのげない問題ですよね。日本のナフサの調達先の四五%が中東です。四〇%が国産というんですけれども、それも中東からの原油から精製されるものですから、実質は中東にそのほとんどを依存しているわけです。他国からナフサを融通と言いますけれども、どこも逼迫しており、簡単ではありません。
セアダット駐日イラン大使は、二十六日、ホルムズ海峡については、国際社会の一員として、日本からの何らかの提案があれば喜んで検討する用意があると語りました。総理、日本として、イランとの対話を始めるべきではないですか。これは総理。
○茂木国務大臣 イランとは既に様々な対話を行っております。アラグチ外相も、日本関係の船舶の通過については認める可能性がある、こういった発言もしている、このように承知をいたしております。
○辰巳委員 何でこの問題に総理が答弁しないんですか。国民の命の懸かっている問題じゃないですか。イラン側と総理が個別で、ホルムズ海峡を通してくれと、総理自身がイランに対して対話を求めるべきじゃないですか。総理、どうぞ。
○高市内閣総理大臣 先ほど外務大臣が答弁をしましたが、日本関係船舶の通過を認める可能性についてアラグチ外相は言及しておりましたが、具体的な協議に既に入っているといった事実はない、そういうふうに述べられた事実はないということです。
今日の委員会でも累次にわたって答弁をいたしましたが、どのタイミングでトップ会談をするか、首脳会談をするかということについては、これは、事態の推移も見ながら、国益に資するようにしっかりと判断をさせていただきます。
○辰巳委員 結局、根本的な解決には、アメリカとイスラエルが始めたこの違法な戦争を止めるしかありません。政府がその立場に立つことを強く求めて、私の質問を終わります。
○坂本委員長 これにて辰巳君の質疑は終了いたしました。
以上をもちまして令和八年度暫定予算三案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○坂本委員長 これより討論に入ります。
討論の申出がありますので、これを許します。辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 私は、日本共産党を代表して、二〇二六年度暫定予算に反対の立場で討論をいたします。
そもそも、予算の年度内成立が困難になったのは、高市総理が、党利党略で通常国会の冒頭で衆議院を解散・総選挙を強行したからであります。
政府が編成した予算案を徹底審議するのは、国会の国民に対する責務です。国会の充実した審議を保障するため、暫定予算を組むのは当然のことです。
にもかかわらず、政府が国会運営に介入し、予算審議を大幅に省略し、年度内成立を迫って、国会審議を形骸化してきたことは、議会制民主主義を根底から破壊する暴挙です。政府・与党の責任を改めて厳しく指摘をするものであります。
本暫定予算に盛り込まれている、生活保護費などの社会保障費、災害復旧事業、地方交付税交付金などは、当然必要な経費です。加えて、高校無償化、小学校給食無償化、中学三十五人学級などの経費も必要な措置と考えます。
しかし、米軍への思いやり予算や次期戦闘機の共同開発、武器輸出拡大のための経費が含まれています。約四億円の米軍思いやり予算、基地負担軽減を口実に米軍の訓練費用を肩代わりする訓練移転経費約五十五億円、次期戦闘機共同開発のための政府間機関への分担金約一・五億円、地対空誘導弾等の性能試験約十四億円などは到底認められません。
本暫定予算は、物価高騰と暮らしの悪化に背を向ける一方で、軍事費を九兆円と突出させた、大軍拡、財界・大企業優先、対米屈服の二〇二六年度予算と一体を成すものであり、賛成できません。
以上、反対討論を終わります。(拍手)
○坂本委員長 これにて討論は終局いたしました。
―――――――――――――
○坂本委員長 これより採決に入ります。
令和八年度一般会計暫定予算、令和八年度特別会計暫定予算、令和八年度政府関係機関暫定予算、以上三案を一括して採決いたします。
三案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○坂本委員長 起立多数。よって、令和八年度暫定予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました令和八年度暫定予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
〔報告書は附録に掲載〕
―――――――――――――
○坂本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時三十九分散会

