衆議院

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第15号 令和8年6月22日(月曜日)

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令和八年六月二十二日(月曜日)

    午前九時二分開議

 出席委員

   委員長 坂本 哲志君

   理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤  健君

   理事 笹川 博義君 理事 とかしきなおみ君

   理事 鳩山 二郎君 理事 藤原  崇君

   理事 長妻  昭君 理事 池下  卓君

   理事 長友 慎治君

      石橋林太郎君    井出 庸生君

      伊藤信太郎君    稲田 朋美君

      井上 信治君    小田原 潔君

      加藤 鮎子君    加藤 勝信君

      神田 潤一君    北神 圭朗君

      国定 勇人君    小寺 裕雄君

      後藤 茂之君    塩崎 彰久君

      菅原 一秀君    鈴木 淳司君

      平  将明君    谷川 とむ君

      土田  慎君    中山 展宏君

      中山 泰秀君    平沼正二郎君

      牧島かれん君    丸川 珠代君

      盛山 正仁君    簗  和生君

      山田 美樹君    鷲尾英一郎君

      渡辺 博道君    伊佐 進一君

      後藤 祐一君    中野 洋昌君

      原田 直樹君    東   徹君

      梅村  聡君    うるま譲司君

      横田 光弘君    田中  健君

      福田  徹君    村岡 敏英君

      豊田真由子君    吉川 里奈君

      高山 聡史君    辰巳孝太郎君

    …………………………………

   内閣総理大臣       高市 早苗君

   総務大臣         林  芳正君

   外務大臣         茂木 敏充君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       片山さつき君

   厚生労働大臣       上野賢一郎君

   農林水産大臣       鈴木 憲和君

   経済産業大臣       赤澤 亮正君

   国土交通大臣       金子 恭之君

   環境大臣         石原 宏高君

   防衛大臣         小泉進次郎君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     木原  稔君

   国務大臣         松本  尚君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) あかま二郎君

   国務大臣         黄川田仁志君

   国務大臣         城内  実君

   財務副大臣        中谷 真一君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  三木 文平君

   政府参考人

   (内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室室長代理)           内藤惣一郎君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進室次長)           松家 新治君

   政府参考人

   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            恒藤  晃君

   政府参考人

   (警察庁生活安全局長)  山田 好孝君

   政府参考人

   (金融庁総合政策局長)  堀本 善雄君

   政府参考人

   (総務省大臣官房総括審議官)           藤田清太郎君

   政府参考人

   (総務省自治行政局選挙部長)           長谷川 孝君

   政府参考人

   (総務省自治税務局長)  寺崎 秀俊君

   政府参考人

   (外務省中南米局長)   石瀬 素行君

   政府参考人

   (外務省欧州局長)    北川 克郎君

   政府参考人

   (外務省経済局長)    股野 元貞君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君

   政府参考人

   (厚生労働省人材開発統括官)           宮本 悦子君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 辺見  聡君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房総括審議官)         河南  健君

   政府参考人

   (農林水産省経営局長)  小林 大樹君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    井上 博雄君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           畑田 浩之君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        和久田 肇君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  宿本 尚吾君

   政府参考人

   (国土交通省国際統括官) 日笠弥三郎君

   政府参考人

   (環境省地球環境局長)  関谷 毅史君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  堀上  勝君

   政府参考人

   (防衛省人事教育局長)  廣瀬 律子君

   参考人

   (日本銀行副総裁)    氷見野良三君

   予算委員会専門員     藤井 宏治君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十八日

 辞任         補欠選任

  豊田真由子君     吉川 里奈君

  高山 聡史君     須田英太郎君

同日

 辞任         補欠選任

  吉川 里奈君     豊田真由子君

  須田英太郎君     高山 聡史君

同月二十二日

 辞任         補欠選任

  石川 昭政君     中山 展宏君

  平  将明君     国定 勇人君

  西田 昭二君     小寺 裕雄君

  橋本  岳君     平沼正二郎君

  山本 香苗君     原田 直樹君

  横田 光弘君     梅村  聡君

  福田  徹君     田中  健君

  和田 政宗君     吉川 里奈君

同日

 辞任         補欠選任

  国定 勇人君     土田  慎君

  小寺 裕雄君     西田 昭二君

  中山 展宏君     石川 昭政君

  平沼正二郎君     橋本  岳君

  原田 直樹君     山本 香苗君

  梅村  聡君     横田 光弘君

  田中  健君     福田  徹君

  吉川 里奈君     和田 政宗君

同日

 辞任         補欠選任

  土田  慎君     平  将明君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国政調査承認要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 予算の実施状況に関する件(内外の諸課題)


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     ――――◇―――――

坂本委員長 これより会議を開きます。

 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

坂本委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。

 本日は、内外の諸課題についての集中審議を行います。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁氷見野良三君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣参事官三木文平君外二十五名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

坂本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。菅原一秀君。

菅原委員 おはようございます。自民党の菅原一秀でございます。

 質問の前に、昨日のサムライブルー、すばらしい勝利になりました。まさにワンチーム。高市内閣もワンチームで、これまで様々な課題を進めてこられたと思います。

 まず、総理にG7サミットについてお伺いします。

 行きの飛行機の中で、総理は少しはお休みになったんでしょうか。さぞかし、いろいろな外交戦略を考えていらしたのではないか。そうしたら、そういう結果が出ました。総理が提案した全てのことが共同声明に盛り込まれたわけであります。並みいるベテラン首脳がいる中で、初めて総理はサミットに参加したわけですが、こうした外交手腕を大変多としたいと思います。

 総理は、まず、このサミットにおきまして、エネルギーの安全保障、とりわけ世界的な原油市場の安定に向けての提案をされました。中でも、G7においてアジアの代表国である日本が、日本の国益だけではなくて、アジア全体のエネルギーと資源供給の強靱化に向けた、いわゆるパワー・アジア、これをG7の同志国と連携することをもって共同声明に盛り込んだことは、極めて重要だと思います。

 慎重であったフランスやドイツがいました。そんな中、総理は、先に英国に入ってスターマー首相と会い、翌日イタリアでメローニ首相と会談をされました。いわばその下ならし、地ならしをされたのではないか。この辺の経緯と、今後パワー・アジアをどう展開していくのか、お聞かせください。

高市内閣総理大臣 おはようございます。

 私は、今回のサミットにおきまして、原油市場の安定に向けて、自由で透明な貿易の確保、IEAとの連携を通じた石油備蓄強化、産油国と消費国との連携強化を提案しまして、委員御指摘のパワー・アジアについてもその一部として成果文書に盛り込まれました。こうした私の考え方は、サミットに先立って訪問したイギリスのスターマー首相、イタリアのメローニ首相とも完全に一致をしたところです。

 日本は、既に、先陣を切ってパワー・アジア・イニシアティブを強力に推し進めております。地域全体を共に強く豊かにするために引き続き協力を進めていくということとともに、このパワー・アジアの理念を国際社会に広げてまいりたいと考えております。

菅原委員 極めて大事なことだと思います。

 また、総理は、今回のG7において、グローバルなサプライチェーンに必要なレアアースなどの重要鉱物に関しまして、特定の国による輸出規制や経済的な威圧についての懸念を示されました。もっとも、このG7の中には、こうした特定の国と非常に深い関係のある国もあったわけでありますが、結果としてそれが共同声明に盛り込まれたということは、まさに総理の発信力とワンチームの皆さんの力だと思います。

 そして、このレアアースに関しまして、日本は、唯一、民生用途国家備蓄制度があるわけでありまして、今回、こうした同志国を巻き込んだ中で、共同備蓄連携構想に日本が主導的な役割を果たしたということは、各国の首脳からも大変な評価と共感を得られたというふうに私は見ております。

 改めて、今回、経済安全保障のグローバルスタンダード化に向けてどのように道筋をつけられたのか、その手応えについてお聞かせください。

高市内閣総理大臣 今回のG7サミットにおきましては、G7を含む首脳たちと、エネルギーや重要鉱物を含めまして、経済安全保障について極めて率直な議論を行うことができました。

 実際、現下の中東情勢によって最も大きな影響を受けているアジアの代表という立場で、世界のエネルギー安全保障、とりわけ原油市場の安定に向けて、先ほど申し上げたような提案を行い、各国から賛同を得ました。また、重要鉱物につきまして、グローバルなサプライチェーンに影響を及ぼし得る重要鉱物等の輸出規制や経済的威圧についての深刻な懸念を共有し、これらに対して、必要な場合には協調して行動を取るということで一致をしました。

 その上で、今、菅原委員がおっしゃっていただきましたが、民生用の重要鉱物備蓄制度をG7の中で唯一持っている日本がイニシアティブを取って、G7各国の備蓄制度立ち上げを支援するということとともに、各国の制度の相互連携を行う共同備蓄連携構想というものを提案して、賛同を得ました。

 このように、今回のサミットでは、エネルギー安全保障や重要鉱物のサプライチェーンの強靱化といった、現下の経済安全保障上の世界的な課題に対して、G7としてしっかりと一致した答えを出すことができたと考えております。

菅原委員 サミットというのは、どちらかというと欧米主導型であったのが、今回、高市総理のリーダーシップで、日本、アジアというところに非常に目が向けられたのではないかと非常に評価をしたいと思います。

 また、今回のサミットで刮目すべきは、ブラジルのルーラ大統領との会談でありました。これまで、日本はペルーとかあるいはチリといった国とEPAを進めてきました。今回、ブラジルを始めアルゼンチンやボリビア、こういった国と日・メルコスールEPAを交渉するということで合意をしたわけでありますが、日本がFOIPを基軸にして、今後またグローバルサウスとの連携を図る中、今回のこのEPAは極めて大事なターニングポイントであったと思います。

 この中においても、日本の豚肉や鶏肉は例外だよ、こんなことも総理はおっしゃったようでございますし、そういった意味で、今後南米経済圏とのEPAについてどう展開されるのか、お伺いをいたします。

高市内閣総理大臣 メルコスールとの経済関係の強化というのは、重要物資のサプライチェーンを強靱化して、経済安全保障の強化に寄与するのみならず、日本産の農林水産物、食品の輸出促進を含めて、新規の市場開拓の上でも大きな可能性があります。加えて、グローバルサウスとの連携強化といった戦略的な意義も有します。

 同時に、メルコスールとのEPAにつきましては、農畜産業を始め国内の生産現場に強い不安を感じるお声があることも十分に理解をしており、この点はしっかりとルーラ大統領にお伝えしました。双方のセンシティビティーに配慮しつつ相互に利益となる協定を実現するということは、メルコスール側とも確認をしております。

 日本の国益をしっかりと守り抜くという強い決意の下、交渉に臨みます。

菅原委員 メルコスールの経済圏は、約三億人の人口、GDPも四百八十兆と大変大きいわけでございますので、是非しっかりとお進めをいただきたいと思います。

 次に、国内の原油とナフサの供給体制についてお伺いいたします。

 米国とイランの停戦合意の署名がされましたものの、日々刻々状況が変化をしております。国内の石油元売の会社においても、原油調達が先行き不透明という不安を持っている企業もあります。しかし、引き続き、我が国のエネルギーの安全保障を考える上で、原油を安定的に調達する、これは必須の課題であって、現時点で我が国の原油は十二分に足りているんでしょうか。赤澤経産大臣、お願いいたします。

赤澤国務大臣 おはようございます。

 原油の調達については、代替調達に力を入れた結果、既に七月分については前年平月比約十割の調達にめどがつき、国民の皆様の安心につながったと考えております。石油元売事業者の皆様の御尽力に心から感謝をしたいと思っています。その上で、八月以降は保守的に前年平月比七五%の調達が継続すると仮定した場合でも、備蓄を活用することで、以前の想定から一年程度延び、二〇二八年三月末まで石油の安定供給が可能となっております。

 引き続き、民間事業者の皆様とも連携しつつ、必要な原油の量の確保と原油調達の更なる多角化を進めてまいりたいと考えております。

菅原委員 是非お願いをいたします。

 原油調達の中において、いわば代替調達をお進めになっていると思います。お手元の資料にありますように、去年の今頃は中東が九割以上でありました。ところが、本年七月には、今るるお話がありましたように、米国からの原油の調達量が前年平均と比べて十倍ということになっております。

 一方で、米国産の原油というのはやや軽いんですね。API度なんかの性状も、中東産の重いものと比べて違うわけであります。したがって、米国産の原油が増えれば増えるほど、これをどうやって精製していくのか、軽いものと、もしかして中東産のものを混ぜてやっていくのか、こういった課題もありますし、いわば国内の製油所における精製プロセスに支障は出やしないのか、この点、お聞かせください。

赤澤国務大臣 大変重要な御指摘をいただきました。

 一般的に、米国産原油は中東産原油と比較して硫黄含有量が少ないという特徴があり、大量に精製するに当たっては硫黄の処理量に見合った適切な脱硫装置の調整、又は、場合によっては整備をしないといけないといった指摘があることは承知をしております。

 現時点では、委員御指摘のとおり、石油元売事業者の皆様が、様々な性状の原油を混合することで、既存の精製設備で効率的な精製を継続しており、精製設備の対応が直ちに必要になるとは認識しておりませんが、今後とも精製の状況をよく注視してまいりたいと考えております。

 原油調達の多角化を進めるために必要な措置について、今後、精製設備の対応も含め、あらゆる選択肢を排除せずに検討してまいりたいと思います。

菅原委員 是非代替調達を強力に進めていただきたいわけでございますが、例えば、今後、中南米とか、アフリカ、中央アジア、こうした国から原油を輸入する場合に、海上輸送ルートが変わってくるわけであります。中東だったらばもうちょっと距離が短かった、それがアフリカや南米だと非常に距離が伸びる、こういった中で世界的なタンカー需要が逼迫する可能性もありまして、こういった問題についてどう捉えているのか。

 あわせて、代替調達が整いつつあるという事実と、一方で、今後も安定的に供給を受けられるよという、これは必ずしもイコールではないわけであります。政情の安定性とか、あるいは多岐にわたるリスク要因がある中で、今般新たに開拓した調達先から安定的に原油を供給するようにするためには、政府としてどう取り組んでいくのか、赤澤大臣に重ねてお伺いをいたします。

赤澤国務大臣 この点も本当におっしゃるとおりでございまして、中東情勢の緊迫化以降、調達先の多角化に伴い、石油元売事業者の皆様は、海運会社と配船計画の精査を行いながら原油の輸送に必要な船舶を確保してきており、現時点において必要な船舶の確保には支障が出ていないことを確認をできております。

 また、今後に向けては、エネルギー安全保障の強化のために、今般開拓した調達先からの安定供給の維持も含め、ホルムズ海峡を通過する原油への依存度を下げる必要がございます。

 引き続き、民間事業者の皆様とも連携しつつ、政府としても、積極的な資源外交に取り組みながら、あらゆる選択肢を排除せずに、必要な原油の量の確保と原油調達の更なる多角化を進めてまいりたいと考えております。

菅原委員 是非、代替調達の万全化のためにも、タンカーを始め輸送体制の強化をしていただきたいと思います。

 次に、ナフサの目詰まりについてお伺いします。

 政府は、この春から、官民挙げて中東以外からのナフサ調達を三倍に増強しました。そして、代替調達は八五%になったということでありますが、ナフサ関連製品は来年春まで供給は可能、大丈夫だよと、政府でこういう発表があります。

 しかしながら、町中を歩いていると、やはり今なお、各地の現場ではシンナー、塗料が足りない、あるいは、あるところにはあっても、ないところにはない。こういう流通の目詰まりや、逆に、それに伴って値上がりしちゃっているんです。

 こういう問題も生じる中、メーカーとか、建設業とか、自動車産業とか、食品産業とか、また印刷業界、こういった各業界の目詰まりに対しまして、政府は政府で取り組んできたのはよく分かります。分かりますけれども、取り組んできたことと、このナフサの流通の現実がどうなっているのか。いわゆるトレーサビリティーをしっかりやって、更に今後の対策の強化をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

赤澤国務大臣 原油や石油製品は、我が国全体として必要な量を確保できております。御指摘のナフサについては、国内精製を継続するとともに、ナフサの代替輸入の拡大、あるいは川中製品の在庫の活用、さらには川中製品の輸入の増加によって、ナフサ由来の化学製品を含む石油製品は年度を越えて供給継続が可能となっております。

 その一方で、御指摘のとおり、実際に供給の偏りや流通の目詰まりが発生しており、関係省庁に設置した情報提供窓口を通じてサプライチェーン情報を集約するだけでなく、地方経産局等が関係機関と連携し、プッシュ型でサプライチェーンの状況を把握しながら、六月の十九日時点で、燃料油六百六十五件、石油関連製品六百七十二件、合計千三百三十七件について目詰まりを解消してきております。

 具体的には、民間事業者の皆様に対し、原料の供給見通しを共有をする、供給制限前に経産省に相談するよう要請をする、需要側に前年同月比同量を基本とする通常量の購入維持の要請といった働きかけを実施しております。

 さらに、一番足りないとされております、建設分野、建築等で使うシンナーの原料でありますトルエン等について、メーカーの要請に応じて、最大で例年の一・八倍に大幅に供給拡大する仕組みを実施するとともに、さらに、明日二十三日火曜日からは、シンナーメーカーから直接工務店等に販売する直販の仕組みも開始をしたいと考えているところでございます。

 こういった取組で、需給逼迫による価格上昇なども抑制できる方向に働くと期待をしているところでございます。

菅原委員 供給体制については大変期待をいたしておりますが、今大臣が最後におっしゃった、このことによって価格が上がっている、この問題については、業界全体に、しっかりと落ち着かせてくださいよ、こういうメッセージも是非お願いをしたいと思います。

 次に、今日は日銀の氷見野副総裁においでいただいておりますが、日銀の今般の利上げについてお伺いをいたします。

 これまで日銀は、利上げに関して、一貫して、為替そのものを目的としたものではない、いわば物価目標の安定的達成のためというふうに説明をされてこられました。そして、今回の政策金利一%への利上げは、いわば実質金利の低さというものに備えていく、あるいは、特に今回、中東情勢を受けた、原油価格の上昇を起点とした消費者物価の上振れリスクへの強い警戒感が背景にあるというふうにしております。

 しかしながら、原材料の川上と異なって、消費者に近い川下や下請企業では価格転嫁が大幅に遅れているケースが常であります。企業間の転嫁が進んだとしても、消費者物価への波及には数か月のタイムラグが生じるわけでありまして、こういった状況、重ねて、先ほど来お話があるように、現下の中東情勢が不確実性がまだあるということの中において、今回のタイミングでの利上げ、果たしてどうだったのか、お聞かせください。

氷見野参考人 お答えいたします。

 日本銀行では、金融政策の効果が波及するまでには一定の時間を要することも踏まえまして、足下の経済、物価動向を確認しつつ、先行きの見通しやリスクを点検しながら政策を運営しております。

 四月に展望レポートで先行きの見通しを作成いたしました際には、中東情勢の影響が次第に和らいでいくことを前提としておりました。引き続き状況はよく見ていかなければならないと思いますが、足下の緊張緩和に向けた動きは、結果として、こうした前提と大きくは異ならないものになっているというふうに考えております。

 その上で、実体経済面では、原油価格上昇が景気の下押し要因となっているものの、高水準の企業収益などが経済を下支えしているほか、ただいまも御議論がございましたとおり、原材料の代替調達が進展していることなどから、経済が大きく下振れするリスクは一頃よりも低下しているというふうに見ております。

 物価面では、原油価格上昇を起点に、企業間取引における価格転嫁がやや速いスピードで進んでおりますが、御指摘のとおり、これが消費者段階における幅広い品目の価格上昇に波及していくまでには多少のタイムラグがあります。ただ、この間の企業の値上げに関する発表等を見ておりますと、夏場にかけては川下の消費者段階でも値上げ品目の増加が見込まれます。中長期の予想物価上昇率が引き続き上昇していることも踏まえまして、基調的な物価上昇率が二%の物価安定の目標を超えて上振れていくリスクがあると判断いたしました。

 このような足下の状況や先行きの見通しを踏まえまして、先週の決定会合では、二%の物価安定の目標を持続的、安定的に実現していく観点から、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整することが適切であると判断したところでございます。

菅原委員 今御説明をいただきましたけれども、実体経済への影響ということはやはり常に考えなければいけないのではないかと思います。

 また、時同じくしてアメリカのFRBのFOMCで利上げするのではないかと思っていましたが、結果、据置きとなりました。そして、その後、年内にも利上げするという想定で今動いております。

 今回、日銀が利上げをしたとしても、いわば円安基調には変わりはない、こういった中で、今回の利上げによる実体経済への影響についてお伺いします。

 いわば、御説明にもありましたように、利上げは時によって長期金利の上昇を抑え、物価高を抑えていく側面がありますが、今回、この会合において、浅田審議委員でしたか、生産や雇用の下振れリスクの方が大きいと反対を表明されました。

 今回の利上げによって、住宅ローンや中小企業の借入れの金利が上がって、企業やあるいは個人に様々影響が出ることは否めません。ましてや、金利の上昇によって国の借金、国債の利払いが増える、こういったことにもしっかり目を向けなければいけないんだと思います。

 一方で、日銀は今回、この利上げと同時に、国債の買入れの減額の一時停止といった、いわばセーフティーネットを張ったわけでありますが、それをしてでも、中小企業やあるいは家計の痛みというものは出てくるわけであります。一方で、利上げを遅らせちゃいかぬ、ビハインド・ザ・カーブによる物価リスクも懸念をされるわけであります。

 実質賃金が下がったり、インフレの悪化等々を含めると、この二つのリスクを、バランスを取るといったことで御判断をされたんだと思いますが、この点の認識をお聞かせをいただきたいと思います。

氷見野参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、政策金利の引上げは、企業の借入金利や住宅ローン金利に影響を及ぼし、企業の資金調達コストの上昇や住宅ローン保有世帯の返済負担の増加につながると考えられます。もっとも、こうした影響については、ここ数年、企業全体としては高水準の収益が続いていることや、しっかりとした賃上げが実現していること、企業、家計にとって預金の利回りが上昇することなど等も併せて評価する必要があります。

 その上で、今回の政策金利の変更後も、実質金利は短期、中期のゾーンを中心にマイナスが続くなど緩和的な金融環境は維持されると見込まれ、引き続き経済活動はしっかりとサポートされると考えております。

 基調的な物価上昇率が二%の物価安定の目標を超えて上昇するリスクがある現在のような状況におきまして、金融緩和の度合いの必要な調整が遅れますとそうしたリスクが顕在化し、それがその後の景気下押しにつながるおそれがあります。このため、経済、物価情勢に応じて適切に金融政策を運営していくことは、物価安定の目標を持続的、安定的に実現するとともに、政府による物価高対策や成長分野への投資とも相まって、我が国経済の持続的な成長の実現に資するものと考えております。

 いずれにいたしましても、日本銀行といたしましては、政策金利の引上げが企業や家計に及ぼす影響については注意深く、きめ細かく見てまいりたいと考えております。

菅原委員 大企業は毎年毎年、今賃上げが進んでいます。しかしながら、これをいかに中小企業に進めていくか。そういう意味では、まさに大事なのは賃上げであります。

 そこで、総理にお伺いをしたいと思うのですが、政府の財政政策と日銀の金融政策の整合性を保つことによって持続的な賃上げを実現していく、これはいわば総理が進めてきた強い経済の実現につながるわけでありまして、このサイクルが大事なんだと思います。この点、総理のお考えをお聞かせください。

高市内閣総理大臣 高市内閣としては、賃上げを事業者の皆様に丸投げしない、継続的に賃上げできる環境を整備するために全力で取り組んでまいりました。

 昨年十一月の政労使の意見交換で、私から、一昨年、昨年に負けない水準での賃上げ、とりわけ物価上昇に負けないベースアップの実現に向けた御協力をお願いしました。今年の春季労使交渉では、労使の皆様の真摯な御努力によって、連合の第六回回答集計においても、一昨年、昨年と同水準の五%を超える賃上げとなったと承知しております。

 この力強い賃上げの流れを、何としても中小企業、小規模事業者の皆様や地方の事業者の皆様の賃上げにもつなげていくため、具体的には、今年一月に施行されました取適法の適正な執行によって、取引適正化は更に徹底します。加えて、多様な経営課題に関するプッシュ型の伴走支援ですとか、生産性向上、省力化支援、MアンドAや事業承継の環境整備に取り組んで、中小企業、小規模事業者の皆様の稼ぐ力を抜本的に強化してまいります。実質賃金上昇率につきましても、毎月勤労統計調査の四月分結果速報において、五か月連続プラスとなっております。

 日銀との関係ですが、日銀には、政府と密接に連携を図って、経済、物価、金融情勢を踏まえつつ、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて、適切な金融政策運営を行っていただくということを期待いたしております。

菅原委員 まさに今総理がおっしゃっていただいたように、大企業だけじゃなくて、中小企業、小規模事業者、そして地方、ここへしっかりと賃上げが持続的になるように進めていただきたいと思います。

 次に、農水大臣にお伺いをいたします。

 物価高対策と食料自給率の向上の関係なんでございますが、今、日本の食料自給率はカロリーベースで三八%、裏を返せば六割以上は海外から食料品を輸入している、こういうふうになっているわけであります。したがって、円高のときはいいんですけれども、円安になればなるほど食料品の物価が上がって大変だ、こういう状況にあるわけであります。

 そこで、農水省も既に進めていただいていますが、小麦や大豆、肥料や飼料といった重要品目の国産化を強力に進めること、そして国内の食料自給率を上げることが、為替に関係なく、円安になっても、最も本質的な、そして持続可能な物価高対策になると私は確信をいたしております。

 一方で、国内生産を増やすということは、そのために、海外から、燃料とか、ナフサ由来のビニール、ビニールハウスですね、あるいは肥料、飼料、こういった生産資材の安定確保というものが大事であります。いわばこうして物価高対策には国内の食料自給率を上げるんだ、そのことについて鈴木農水大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、先週、大臣は、肥料の一つであるリンの安定調達に向けてモロッコに出張されましたが、その成果についても簡単に触れていただきたいと思います。

鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。

 まず、委員御指摘の食料自給率の向上に向けましては、まず、我が国の農地を最大限活用し、輸入依存度の高い小麦や大豆、そして飼料作物などの生産を増大させる必要があります。このため、農地の大区画化やスマート農業の導入加速化、そして単収の向上などに取り組んでまいります。

 また、海外依存度の高い生産資材については、国内資源の利用拡大を図るとともに、燃油や飼料の価格高騰に対しては補填金を交付するなど、農林漁業者の皆様が安心して経営を継続いただけるよう、引き続き必要な対応を行ってまいります。

 さらに、農作物を生産する中で、収量の確保に特に重要な肥料であるリンにつきましては、私自身、一昨日、リン安の大生産国でありますモロッコを訪問させていただきました。王立のリン鉱石公社のテラブ会長と会談をさせていただきまして、我が国の需要を満たす供給に向けて努力することをお約束いただいたところであります。

 こうした施策を一体的に講じまして、日本の食料供給力の向上と食料自給率の向上を図ってまいります。

菅原委員 食料自給率を上げることによって物価が収まっていく、そういう一面もありますから、是非これはお進めをいただきたいと思います。

 次に、農業者の消費税対策についてお伺いします。

 現在、農家は、売上げが五千万以上ですと本則課税農業者となります。一千万から五千万ですと簡易課税農業者、また、一千万以下だと免税農業者というふうに区分がされています。

 現在議論されております消費税、食料品の消費税が一%あるいはゼロ%になった場合でも、最も影響を受けるのがこの簡易課税農業者と免税農業者であります。なぜならば、食料品の消費税がゼロ若しくは一%になったとしても、肥料や資材、そして飼料、トラクターなんかを買う場合の消費税は一〇%を払わなければいけない。一方で、農作物を売る場合には、売上消費税がゼロか一になった場合は、一〇パーから九パー、どっちかの損税が発生するわけであります。

 私の地元練馬は、世界都市農業サミットが行われるような、大変都市農業の盛んな地域でもあります。しかし、ほとんどは中小農家でありますゆえに、この損税は極めて経営に厳しい状況にあります。

 全国で八十万経営体ある中小農家の持続的な経営こそが食料の安全保障にもつながりますので、この点の大臣の考えをお聞かせください。

鈴木国務大臣 食料品の消費税減税の実施に向けましては、検討すべき諸課題について、社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとされております。その中においても、菅原委員から今御指摘いただいた点について様々な御意見があることはよく承知をしております。

 農林水産省としては、社会保障国民会議の議論を見守りつつ、都市で農業を営む皆様も含めまして、農林漁業者の懸念や課題をしっかりと受け止めた上で、その皆様が困ることのないように適切に対応させていただきます。

菅原委員 自民党の農林部会でも、仕入れ税額控除や簡易な還付制度、こういったことも検討されておりまして、全国の中小の農業者もしっかりと守っていきたいと思います。また、都市農業を守ることは首都圏の食料安全保障にもつながるわけでありますから、相続税の納税猶予制度に関して、農地だけじゃなくて、農機具を入れる倉庫とか直売所にも適用するように、これは要望しておきたいと思います。

 次に、創薬・先端医療についてお伺いします。

 本年三月に、iPS細胞を用いたパーキンソン病の治療薬アムシェプリや、心筋細胞シート、リハートがPMDAに承認されて、五月にはアムシェプリが医療保険の適用となりました。大阪大学の武部教授のオルガノイド、これも世界的に注目をされています。こういった創薬や先端医療というのは、まさに日本のこれからまだ伸び代のある強みでもありますから、お進めいただきたい。

 しかしながら、世界の潮流を見ますと、やはりアメリカなんかは創薬スタートアップが創薬を担っているわけであります。また、製薬会社、アカデミア、あるいはベンチャーキャピタル、こうしたプレーヤーが連携して非常に有望なシーズを実用化していくといったことが主流であります。この点、日本はまだ創薬スタートアップの数も少ないし、基盤強化を是非お進めください。

上野国務大臣 委員から大変重要な御指摘をいただいたと考えております。

 御指摘のとおり、アメリカなどではアカデミアまたスタートアップが創薬を牽引をしておりまして、様々なプレーヤーが連携をする水平分業型の創薬モデルが主流となっております。我が国においても、革新的なシーズを生み出すスタートアップの存在はますます重要になっていると認識をしております。

 厚労省といたしましては、創薬スタートアップ支援のために、昨年度の補正予算でも基金を造成をいたしまして、施設整備等への補助を行っておりますし、海外の創薬人材とのネットワーク、これを活用した創薬シーズの実用化支援などにも取り組んでいるところであります。

 現在、高市政権では、創薬・先端医療を十七の戦略分野の一つに位置づけておりまして、先般公表いたしました官民投資ロードマップの素案においても、スタートアップへのリスクマネーの供給なども含めまして、創薬人材の育成、確保、研究開発力の強化など、様々な政策を総合的に進めることとしております。

 成長戦略の取りまとめに向け議論を更に深めていきたいと考えておりますが、委員から御指摘のあったとおり、この分野につきましては大変伸び代のある、また強みとなる分野でもありますので、しっかり、創薬スタートアップへの支援を含め、我が国の創薬力の向上に向け取り組んでいきたいと考えております。

菅原委員 是非よろしくお願いいたします。

 次に、防犯カメラの増設についてお伺いします。

 地域に防犯カメラを設置することは、昨今頻発する凶悪犯罪やトクリュウなどによる特殊詐欺への犯罪抑止力となります。去年一年間で特殊詐欺の被害額は何と千四百二十三億円。ところが、今年一月から四月までで既に千二百六十億円。極めて過去最悪な状況になっています。

 防犯カメラの設置は、各自治体を通じて、学校ですとか、コンビニですとか、商店街とか、町会に委ねているわけなんですね。ここはやはり警察庁が主体的に予算を取って、しっかり、事件発生時の映像確認や証拠の確保といったことにもつながりますから、是非予算を取って拡充をしていただきたいと思います。

坂本委員長 国家公安委員長あかま二郎君、申合せの時間が迫っております。簡潔に御答弁ください。

あかま国務大臣 委員御指摘のとおり、防犯カメラ、これは犯罪の未然防止であるとか犯罪発生時の的確な対応に有効であります。非常に重要なツールであります。

 警察庁では、各都道府県警察に対して、防犯カメラの設置が必要な場所であるとか、設置に当たっての留意事項等を要綱等で示しているほか、防犯カメラの増設に関して設置が必要な場所を整理した上で、設置について自治体へ働きかけを行うよう指示しております。

 予算についてでございますけれども、これらは地方創生の交付金を活用した形で適用できるようになっております。自治体と緊密に連携するよう、指示をしっかりとしてまいりたいと思います。

 以上です。

菅原委員 終わります。ありがとうございました。

坂本委員長 これにて菅原君の質疑は終了いたしました。

 次に、中野洋昌君。

中野(洋)委員 中道改革連合の中野洋昌でございます。

 本日は、質問の機会を頂戴をいたしまして、心から感謝申し上げます。

 早速、通告に従いまして質問に入らせていただきますので、よろしくお願いをいたします。私、二十分ということで時間も限られておりますので、できるだけ簡潔に御答弁いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

 冒頭、ナフサショックについて赤澤大臣にお伺いをしたいというふうに思います。特に、石油関連製品がどうなっているかということ。

 米国とイラン、戦闘終結に向けた覚書を交わすことに合意ということで、私も非常に大きな前進と思っておりますが、しかし、レバノンの情勢など、楽観視できないかもしれない、どういう状態になるか、引き続き非常に緊張感の高い状況だとは思っております。また、じゃ、すぐに石油関連の製品の価格が落ちるかといいますと、やはりこれは、危機の前の水準に回復をするには相当程度時間がかかるんじゃないか、こういうことも言われております。

 私、そんな中で、週末も地元に帰りまして、例えば塗装関係の建設業者の方とかあるいは自動車整備の方とか、やはりお話を伺うんですけれども、シンナーにせよブレーキオイル等にせよ、余り状況は変わっていないという御指摘もいただきました。他方で、全てがないかというと、やはりそうでもないかと。例えば大手は、もちろん元々多く買っておりますので、そういう意味ではある程度しっかり確保ができているという状況だと思っているんですけれども、他方で、中小零細のようなところとか、どうしても弱いところにしわ寄せがいって手が届かないんじゃないかというふうなことを感じております。

 特に、シンナーについては増産をしていくということも言っていただきました。非常にこれは大事だと思います。ただ、具体的にいつ頃市場に出回るのか。例えば、トルエンとかを直接メーカーにお渡しして、六月の十八日ぐらいから早ければ増産も開始というふうなことも伺いましたけれども、じゃ、実際に作り出して市場に届くまでどのくらいかかるのかですとか。

 あるいは、目詰まり対策ということで、直接、足りなかったら国がメーカーにつなぎますよという取組を今やっていただいていると思います。私、これはシンナーについてもやってはどうかということで通告をさせていただいたんですけれども、大臣の方から金曜日に、やりますというか、シンナーも直接販売をするという発表もしていただいたので、非常にいいことだというふうに思っておりますけれども。

 特に例えばシンナー等について、どの程度で市場に届くのか、あるいは目詰まり対策の見通しというのをまず大臣の方から答弁をいただければと思います。

赤澤国務大臣 繰り返しになりますが、原油、石油製品、日本全体として必要となる量は確保できています。ただ、供給の偏りや流通の目詰まりがあり、委員御指摘のとおり、建築、建設関係でシンナーあるいは溶剤、それから自動車整備や町工場で潤滑油、これが足りないというお声を大変多くいただいております。

 御指摘のあったシンナーについては、最大で例年の一・八倍の量を供給するということで、シンナーメーカーが十八日から生産を始めていると私は承知をしていまして、実は、あしたぐらいからシンナーメーカーから直接工務店等に販売するということになると思います。そして、潤滑油については既に十日から直販スキームをつくっておりますが、シンナーについても直販スキームをつくるということにしており、これは、アスクルの流通網を活用しながら、ネットで御注文いただけば、注文いただいた品が直接届くようなやり方をいたします。

 こういった取組をすることで、結論において、需給逼迫による価格上昇等は一定程度抑制できるという効果も期待できますし、玉が出てくることで卸や商社の皆様の行動も少しずつ変わっていくのかなと思っております。

 引き続き、市場の状況を注視しながら、万全を期してまいりたいというふうに考えております。

中野(洋)委員 赤澤大臣、非常にいろいろな取組をやっていただいていると思っております。

 最後に、ちょっとその点で一点御要望したいのが、現場からいろいろな聞こえてくるお声をどうも聞きますと、例えば直販スキーム、今エンジンオイルとかでもやっていただいているんですけれども、チラシがあって、QRコードで、何かあったらここに要請してくださいというのがあるんですけれども、これは大臣、実際QRコードをやられたかどうか、是非ちょっと一回見ていただきたいと思うんです。

 私も、自動車整備の方とかに聞くと、これは結構、入力事項が相当ありまして、例えばどこの卸から買っていて、例えば担当者は誰で、通常このくらい仕入れているけれども、このくらい今は来ないので、このくらい要るので、このくらい必要なんですとかですね。

 よく言われますのが、関係ない方がそれで買っちゃいけないから、そういう御認識なのかもしれませんけれども、要は、卸でどこでいつも買っていて、担当者が誰かといって、連絡が行くかもしれないみたいなことになると、やはりちゅうちょして、これは連絡したら、いつもお取引しているところに、何かおまえ出していないのかみたいな連絡が行くと、ビジネスが成り立たないかもしれないみたいな、やはりいろいろな御心配の声をいただきまして。

 シンナーが直接通販で買えるというのもすごくいいと思うんですけれども、恐らく無条件に買えるんじゃないんじゃないかと思っていまして、いろいろな、こういう事情でこういうことだから買えないということだから買えるという仕組みになるんじゃないかというふうに思っていまして、そうすると、実際あるんだけれども使えないというお声が結構上がってくるのではないかというふうにちょっと心配もしています。

 ですので、現場の感覚として、経産省は頑張っていただいているんですけれども、ちょっとそういうお声が恐らく結構あるんじゃないかということも是非御認識をいただきながら、最終的にはやはり増産をしていくしかないかなというふうに思っておりますので、それは是非お願いをしたいというふうに思います。

 大臣、もし何かコメントがあれば。

赤澤国務大臣 まず、最初の御指摘は、非常に御心配は分かります。自分がふだん卸しているところについて、名指しをすれば何か関係が壊れないかというようなことなんですが、私どもからすると、数百名体制で全力でサプライチェーンを遡ろうとしていまして、実は、一つ前の買われたところをどうこうというよりは、そこがまた何で卸せないんだろうというのは、多分その川上の問題があって、一つ一つ遡って、どこから供給が出なくなっているのかをしっかり把握した上で、そこに、じゃ、更にその川上からちゃんと物が下りるようにするとか、ありとあらゆることをやろうとしております。

 そういう意味で、何か、供給が滞っているところを責めようとか、そこに何か、何といいますか、非難が集まるとかそういうことを全く意図しているものではないということは是非御理解をいただきたいと思います。

 その上で、今度シンナーの直販を始めますけれども、これも、よく上がってくる声が、手に入るんだけれども、自分の欲しい種類がないとか、そういうことがもういろいろなところで言われるので、かなり正確に何が欲しいのか書いていただいて、実際それが手配できるようにということを考えてやっておりますけれども、制度というのは、委員も御案内のとおり、動かしてみると必ずいろいろ不都合があったりということがありますので、迅速に、そこはしっかりお声をいただきながら、委員の御指摘も踏まえながら、国会審議も踏まえながら、改善をしていきたいというふうに思っています。

 いずれにしても、玉も出すということ、しかも、欲しいものが、極力ニーズに合ったものが出るようにすることで、需給逼迫による価格上昇も何とか抑えていきたいという思いでやっておりますので、引き続き万全を期してまいりたいというふうに思います。

中野(洋)委員 是非、走りながらいろいろな改善をお願いをしたいというふうに改めてお願いします。

 次に、国民会議で議論をされております給付つき税額控除、これについて総理にお伺いをしたいと思います。

 議長案というのが提示をされて、是非我々としても、我々の意見をしっかり言い続けていきたいというふうに思っております。

 どんな仕組みなのか、これは複雑なので是非グラフを見ていただいた方が分かりやすいと思うんですけれども、やはり中低所得者が給付されるのかなというイメージの方が多いと思うんですけれども、これは働いている中低所得者という制度だという理解です。年金生活とか生活保護受給者とか、勤労性所得の下のところ、一番下のところですね、全く所得がない、あるいは所得が非常に少ない、こういう方については対象外という理解をしています。

 総理は、食料品消費税ゼロということも言っておられて、この会議の中では、減税は、早ければ二〇二九年度、先行給付をその間にというふうな話もあります、二年間時限措置で減税をやって、それはここまでのつなぎであるということを総理も言っておられたかというふうに思います。

 しかし、これは制度的には、じゃ、中低所得者全員の給付かというと、そういう給付じゃないわけですよね。だから、所得のない、低年金の方とかそういう方については、消費税が下がる、二年後に上がる、そのときにこの制度につながるといっても、実際もらえないという人もやはりいるわけであります。

 消費税一%にするという議論もありまして、それを還元をするというふうな、一%分を還元をするというふうな議論も今出てきておりますが、それもこの形でやるというふうな説明も政府も少しやっておったのも聞きまして、そうするとやはり、働いていない、所得が低い方というのはその還付もないのかというふうな問題意識もあるわけであります。

 つまり、いずれにしても、この現在の案の一つの問題として、従来から主張させていただいておりますけれども、勤労性の収入のない低所得者の方をどう取り扱うのかということがやはり問題なんだろうというふうに思います。

 その中で私が特に問題意識を持っていますのが、働きたくても働けない方、十分に働けない方というのがやはりいるということです。例えば就職氷河期世代問題、私はずっと取り組んでまいりました、いろいろな現場のお声も伺ってまいりました。これはやはり、本人は働きたいと思っているけれども働けない、あるいは非常に所得の低いという方がやはりいらっしゃいます。それは、病気かもしれないし、障害かもしれないし、就労環境の厳しさかもしれないし、いろいろな事情があります。でも、それを自己責任ということで片づけるのではなくて、社会がそれを支えていく、包括していく、そういう制度というのがやはり私は必要なんだろうというふうに思っています。

 ですので、総理に伺いたいのは、こうした働きたくても働けないという方を、今回、この議長案を見ると、こういう給付の対象から外しているということなんですけれども、その理由をどう考えておられるのか、そして、じゃ、こうした方を支えるというのはどうやってやっていかれるのか、これについて総理にお伺いをしたいと思います。

高市内閣総理大臣 給付つき税額控除につきましては、社会保障国民会議の実務者会議において小野寺議長の案が提示されて、それを基に議論が今進められている段階で、御指摘の対象者の範囲というのが決定されたものではないと承知しています。

 その上で、国民会議においては、給付つき税額控除と既存の社会保障制度の双方から取り残されるような方が生じないように、また、障害等の事情によって就労に制約のある方や低所得の方に全体として必要な支援が適切に行き届くようにしていくことが重要である、また、個別の政策課題については既存の制度で対応することが適切であるとの意見や、より幅広い者を給付つき税額控除の対象とすべきといった意見も踏まえながら、課題を明確にした上で、必要な対応の在り方について検討を進めていくべきではないか、こういった議論が行われている段階だと承知しています。

 ですから、中野委員の問題意識については国民会議における議論においても共有されていると思われます。御指摘の点も含めまして、国民会議において充実な議論が進められることを期待いたしております。

中野(洋)委員 共有されているということで答弁をいただきました。

 共有をされているということで是非期待をしたいと思いますが、他方で、総理、前の予算委員会で、ほかの制度等も含めて全体的に対応するようなこともたしか言っておられた答弁もあったかと思います。

 例えば、こういう制度でいうと、典型的には生活困窮者の自立支援制度のような、働きたくても働けない方を支える今の制度というのもあります。でも、じゃ、今の制度で給付みたいなことがあるかというと、基本的にはないんですね。住居確保給付金とか例外的な制度はありますけれども、非常に限定的だと思います。

 ですので、こうした今までの制度の中に新しい対応をするのか、あるいは新しい制度みたいなものをつくっていくのか、少し議論の先の話ではありますが、もし今の段階で何か言えることがあれば答弁いただけますか。

高市内閣総理大臣 今度新たに考えている給付つき税額控除と現在の社会保障制度のはざまで、どちらからも救われない方が出ないようにという問題意識を持っての議論が進んでいるものだと思っております。

 ですから、ちょっと、私は今の段階で結論を先取りすることはいたしませんけれども、各党の皆様の、そしてまた有識者の皆様も含めた活発な議論によって、よりよい社会保障制度、そして給付と負担の在り方というのがやはりみんなに納得感のあるものになるように、こういったことを強く願っております。

中野(洋)委員 給付つき税額控除のお話は、総理にも問題意識は受け止めていただいていると思っておりますので、ここまでにいたします。

 財政出動についてもお話をしたいと思います。

 先ほども金利の話がありました。利上げというのは、当然物価に対応しないといけない、金融政策であります。これは、適切にやらないとより事態は悪化しますので、必要な対策でもあります。他方で、それで負担が来るような人も、例えば住宅ローンを抱えている若い世代とか、負担が来る人もいます。当然、財政政策として、今の物価高に対応することはやっていかないといけないと思います。ですから、私たちは、早く補正予算を組むべきだと言ってきましたし、補正予算は予備費がほとんどでありましたけれども、しっかり中身を決めて対策をすべきだということを言ってまいりました。

 その中で、地方創生の臨時交付金、自治体向けの交付金、これがいろいろな物価高対策として使われていますが、今回、一千億という非常に、昨年の補正は二兆でしたので、極めて規模が小さいということで、各自治体も、新しい物価高対策というのがこれではできないというふうな声も多く上がっております。

 ですので、消費税の議論もありますが、あれは早くても来年度以降であります。今年度の、今のイランの情勢に対応した物価高の様々な対策というのは今まだなされていないというふうに、ガソリンとか電気、ガスというのはあるんですけれども、それ以外はなかなかできていないという状況かと思います。

 ですから、この地方創生臨時交付金というのは、早く予備費を使って具体的に拡充をして、自治体等で現場に即した対策をすべきだと思いますけれども、いかがですか、総理。

高市内閣総理大臣 重点支援地方交付金につきましては、令和七年度補正予算で二兆円と、前年度より大幅に拡充して措置しておりまして、現在、各自治体は、これを活用した、地域の実情に応じた支援を順次執行していただいているまだ最中でございます。

 こうした中で、今月五日に成立させていただいた補正予算では、中東情勢への対応も踏まえて、LPガスや特別高圧電力の利用者への支援といった、地域の実情に応じた物価高対策に万全を期すことができるよう、一千億円を追加で措置しました。ちょうど補正予算が成立した時点では、令和七年度補正予算の残額である約六千億円と今回の追加分一千億円を合計すると、約七千億円が活用可能でございました。先週、このうち約五千億円が交付決定されました。

 さらに、各自治体において、その執行に当たっては、令和八年度の実施計画について、今回の追加措置を踏まえて、事業内容を再検討して今年度内に変更するということも可能にしておりますので、自治体ごとの状況に応じてきめ細やかで柔軟な対応を行っていただけるものと考えております。

中野(洋)委員 去年のやつを今措置しているというのは私も知っています。ただ、やはりイランの情勢の前に決めた予算なんですね。イランの情勢を受けての自治体の実施計画ということではないというふうに思っておりますので、私は、この新しい情勢を踏まえた対策をしっかりやる必要があるんだということを改めて申し上げます。

 最後に政治改革を取り上げようと思いました、もう時間がないので、簡単に一問だけにいたしますけれども。

 今、政治改革、いろいろなテーマで議論をしていますが、SNSと選挙との関係というのもその大きなテーマになっています。誹謗中傷動画みたいな議論もありましたが、政策的に何をするのかということを是非総理に問いたいと思います。

 本当に、偽情報、誤情報、今SNS上で大量に流れています。データによっては、八割の方がこれを信じているというデータもあります。ですから、選挙に与える影響ということを考えると一刻も早くやらないといけないというふうに思います。私、今国会で必ずこの対策をやる必要があると思いますけれども、総理、これはいかがお考えですか。

坂本委員長 内閣総理大臣高市早苗さん、申合せの時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

高市内閣総理大臣 選挙時の偽・誤情報や悪質な誹謗中傷への対応については、選挙運動に関する各党協議会において、AIを利用して作成された画像などをインターネット上で頒布する者の表示義務を設けることや、大規模プラットフォーム事業者に対して、選挙の公正に対する悪影響を軽減するための措置を義務づけることなどを盛り込んだ議員立法が検討されていると承知しています。

 選挙におけるインターネットの利用の在り方につきましては、各党各会派で御議論いただくべき事柄でありますので、この各党協議会の状況をしっかり注視をしてまいりたいと思います。

中野(洋)委員 以上で終わります。ありがとうございました。

坂本委員長 この際、後藤祐一君から関連質疑の申出があります。中野君の持ち時間の範囲内でこれを許します。後藤祐一君。

後藤(祐)委員 中道改革連合の後藤祐一でございます。

 まず総理に、皇族数の確保策について一問伺いたいと思います。

 立法府の総意を、衆参両院の議長、副議長を中心にまとめていただきました。これを受けて、政府側から、先週の金曜日、皇室典範改正案の骨子が両院の議長、副議長に示されたと聞いています。間もなく要綱も示されるというふうに伺っておりますけれども、あくまでこの立法府の総意を踏まえて、国民の皆様の理解が得られるものを政府として示していただけるということでよろしいでしょうか。

高市内閣総理大臣 皇族数確保につきましては、六月十日に、衆参正副議長による議論の取りまとめを手交いただきました。衆参正副議長の大変な御尽力によって国会における取りまとめがなされたことに、改めて心より敬意を表します。

 今おっしゃっていただいたとおり、先週六月十九日に官房長官から法案の骨子を衆参正副議長に対し御説明させていただきまして、法案の要綱を作成するよう御指示をいただいたと聞いております。実は、本日、六月二十二日に要綱を衆参正副議長にお示しさせていただくこととなっております。

 これは、衆参正副議長の議論の取りまとめにあるプロセスに従って、法律案の立案作業をしっかりと進めてまいります。

後藤(祐)委員 憲法第一条は、天皇陛下の地位は、主権の存する日本国民の総意に基づくとされておりますので、是非、国民の皆様の理解の得られるものを提示いただけるようお願いしたいと思います。

 続きまして、今、中野委員もやっておりましたけれども、物価高対策に行きたいと思います。

 内閣府の有志の方々のレポートなんですが、過去のオイルショックなどを分析すると、原油価格のピークから大体九か月後ぐらいに消費者物価というのはピークを迎えて、その影響というのは三年ぐらい続くという分析がなされているんですね。また、企業物価指数は、五月に対前年比六・三%上がっています。企業がいろいろ仕入れるもののお値段が上がっているわけですから、当然、それから少し時間がたって、消費者物価が大体三か月ぐらい遅れて上がってくるわけです。

 そうしますと、もしこれでホルムズ海峡をタンカーが通過できるようになって原油供給が順調になっていったとしても、今年の年末にかけて消費者物価が上がっていくというのは避けられないという理解でよろしいでしょうか。その場合、どうやって物価上昇率を抑制していくつもりですか、総理。

高市内閣総理大臣 これから先の物価の見通しについて、全ての品目について予断することは非常に難しゅうございますけれども、高市内閣としては、物価高に対して最優先で取り組んできたつもりでございます。

 重点支援地方交付金や、子供さん一人当たり二万円の物価高対応子育て応援手当などによって、一世帯当たり標準的に八万円を超える支援ですとかを盛り込んだ昨年の経済対策、令和七年度補正予算の早期執行、公定価格に経済、物価動向を反映させた令和八年度予算の執行に加えて、今般の中東情勢を受けて、国民の皆様の命と暮らしに影響が生じないよう、既に様々な支援策を講じております。

 具体的には、本年三月から緊急的激変緩和措置によるガソリン等の価格を抑えるための補助を開始しました。そしてまた、これから電気・ガス料金について、標準的な御家庭で七月から九月の三か月で五千円の負担軽減となるよう、令和八年度予算の予備費を使用決定しました。さらに、先般成立させていただいた令和八年度補正予算において、重点支援地方交付金を追加しました。これは、電気・ガス料金支援の対象とならない特別高圧電力やLPガスの利用者を支援するということとともに、今後への万全の備えのために、一般予備費の残高を一兆円に復元しました。

 様々な支援策を講じておりますけれども、まだ中東情勢が物価動向や経済に与える影響というのは注視し続けなきゃいけませんので、必要な対策には万全を期してまいります。

後藤(祐)委員 今おっしゃったのは、二、三か月前に想定された前提で行っている施策なわけですよね。これから上がっていくんですよ、消費者物価は。全然足りないですよ。

 さっきの中野さんもやっていましたけれども、所得のすごく少ない方とか子育てをされている方に対する給付的な措置だとか、あとは、この前、政策金利が一%に上がりましたけれども、物価高対策の本命は円安をどうするかという問題だと思いますけれども、金利についてもこれからいろいろな状況になるかもしれない。

 そういったときに、中小企業に対してナフサショック対策も含めて支援する、これ辺りに絞った補正予算というのを早めにやる必要があるんじゃないですか。ただ、去年のように十兆円を超えるような話になっちゃうと、逆に需要を増やしちゃって、物価高に向かっていくときに過熱させるような話になっちゃうので、中小企業と低所得者向けに絞った物価高対策を年末に向けて早くやるべきじゃないですか、追加で。

高市内閣総理大臣 先ほどお答えしましたとおり、現在、重点支援地方交付金、これも順次執行中でございます。前年度分のものも加えまして合計六千億円が順次執行中という状況の中で、中東対策等のための予備費もお認めをいただきました。

 これらもございますので、これからの状況を注視しながら、必要なときには必要な対策をちゅうちょなく打ってまいりたいと思っております。

後藤(祐)委員 またぐずぐずしている間に年末になっちゃうと、間に合わないんですよ。これから物価が上がっていくのは、少なくとも消費者物価が上がっていくのは確実ですからね。そこをよく分析をして早め早めに手を打っていただきたいと思いますが、ただ、お金を使い過ぎると、また日本の国債は大丈夫かという話になって、円安になって物価高になっちゃいますから、今後の財源をどうするかということは非常に気にしなきゃいけません。

 そういう意味では、食料品の消費税減税については既に国民会議で方向を示されていますが、これは一%分残ったところの、これも給付するわけですから、大体五兆円弱が必要になりますよね。これは二年間ということですが、その後、給付つき税額控除もやるわけですから、ここのところの財源が必要なわけです。

 更に言うと、これから防衛費を上げていくわけですよね。二〇二八年度以降の防衛費を上げていくという話になっていますし、これをGDP比三%にすると、今十兆円の防衛費が大体十八兆円、三・五%にすると二十一兆円ぐらい、つまり、あと十兆円ぐらいかかってくるわけですよ。

 これらの財源はどうするつもりなんですか、総理。

高市内閣総理大臣 消費税減税の財源につきましては、特例公債に頼らないということを前提に、財源の在り方を検討し、結論を得ることといたしております。具体的に、これまでも実績のある補助金ですとか租税特別措置の見直し、税外収入の確保などといった歳出歳入全般のあらゆる見直しが考えられますけれども、現時点で予断を持ってお答えすることはいたしません。

 その上で、高市内閣は、飲食料品の消費税減税のほか、近年続いている大型補正予算と年末に編成する翌年度当初予算を一体的に管理する予算編成改革といった、多くの重要課題に取り組むこととしております。こうした全体像も見据えつつ、今後の予算編成プロセスを通じて、市場の信認を確保できるような形で検討を深めてまいります。

後藤(祐)委員 従来型の補正をやったら、本当に円安にどんどん振れていっちゃうと思いますよ。

 あと、防衛費は、ある程度増やすことは必要だと思いますよ。ですが、トランプ大統領に乗せられて言い値でどんどん上げていったら大変なことになりますから、そこはほどほどのところで抑えることを是非お考えいただきたいと思います。

 続きまして、今回のサミットの関係、特に自衛隊派遣を中心に行きたいと思います。

 G7の直前の六月十五日に、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアの四か国共同声明で、ホルムズ海峡が早急に開放されることが不可欠である、我々は、各々の憲法上の要件に従いつつ、商業航行の安全確保や機雷掃海活動に向け、自らの役割を果たすというのがこの四か国の共同声明ですが、同じ日に総理は記者会見で、参加をいたしますと即座に答えておられますが、参加をいたしますとは、具体的に何をするつもりなんでしょうか。

坂本委員長 防衛大臣小泉進次郎君。(後藤(祐)委員「総理の発言ですよ。総理が参加をいたしますと」と呼ぶ)じゃ、まず防衛大臣を聞いてください。そして、総理に答えていただきます。

 防衛大臣、答えてください。

小泉国務大臣 委員長から御指名いただいていますから、お答えさせていただきます。

 現時点で、自衛隊の派遣については何ら決まってはおりません。

 その上で、先般発出された、今、後藤委員が言及をされたイギリス、フランス、ドイツ、イタリア等との共同声明につきましては、ホルムズ海峡における全ての国の船舶の航行の自由と安全の確保に向けた国際社会の決意を支持し、後押しする観点から、我が国も参加をしたということであります。

 首脳共同声明にある商業航行の安全確保や機雷掃海活動への参加は予断しておらず、今後については、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討していくことに変わりはありません。

後藤(祐)委員 これは総理の記者会見ですからね。防衛大臣の発言じゃないんですよ。そんなにこの安保関係、総理、答えたくないんですか。

坂本委員長 いやいや、手は挙がりましたので。

後藤(祐)委員 じゃ、総理に伺いたいと思いますが。

 総理の記者会見はサミットの後もあって、六月十七日ですね、ホルムズ海峡における全ての国の船舶の自由で安全な航行とあるんですけれども、海上警備行動というのを発令すると、総理、これは日本関係船舶を守ることはできるんですけれども、それ以外の国の船を守ることはできないんですよ。

 全ての国の船舶のと何で言ったんですか。こんなことはできないんじゃないですか、総理。

高市内閣総理大臣 この共同声明に参加した趣旨については、先ほど小泉大臣が答弁したとおりでございます。非常に多くの、三十五か国がこれに賛同をしております。必ずしも、例えば掃海技術を持っているとか、そういう艦船を持っているとか、そういった国々ばかりではございません。国際社会のこの取組を後押ししていこうということでございます。

 じゃ、他の国の艦船を、船舶を保護することができないかといったら、それはもうそのとおりでございます。

 以上でございますが、一般論として申し上げますが、自衛隊法八十二条に基づく海上警備行動によって、日本関係船舶を保護することが可能だということでございます。

後藤(祐)委員 そうなんですよ。なので、この総理記者会見で、全ての国の船舶のというのは言う必要はなかったですよね。日本関係船舶だけは守りに行きますけれども、ほかの国はごめんなさいと、本当にそういう船の出し方ができるのかというと、なかなか難しいと思うんですよ。

 なので、現実的には掃海艇になると思うんですが、ただ、この掃海艇、機雷の掃海というのは、戦争中にやると、戦闘が行われている最中にやると武力行使に当たります、機雷の掃海が。なので、日本はできません。ですから、完全な停戦にならないと掃海艇は出せないわけですけれども、これは外交と防衛をまたぐ話なので、総理、ちゃんと答えてくださいね。

 この掃海艇はどうやったら出せるのか。

 まず、現時点、アメリカとイランの暫定的な合意がありますけれども、暫定的な合意をしたそばから、レバノンの南では戦闘が起きたりとか、あるいは、イランはまだホルムズは封鎖しているぞというようなことを言ったりしている。今はまだ出せないですよね。

 さらに、この暫定的な合意が終わって、最終的な合意がなされたとします。ですが、最終的な合意がなされても、どっちかが合意違反じゃないかと言ったらすぐ戦闘が始まっちゃうんですよ、今の状況を見ると。その状況で掃海艇は出せるんですか。もしそこで出せないとすると、一体、この戦争に関連して、どういう状況になったら掃海艇は出せるんですか、総理。

高市内閣総理大臣 遺棄された機雷など、外国による武力攻撃の一環として敷設されているのではない機雷を除去するということは、自衛隊法第八十四条の二に基づき、実施することは可能です。あくまでも一般論でございますけれども、それは可能でございます。

 でも、現時点で、自衛隊の派遣については何ら決まっておりません。

 そして、首脳共同声明にある商業航行の安全確保や機雷掃海活動への参加は予断しておりませんので、今後については、国際法及び国内法の範囲内で必要な対応を検討するということについては変わりはありません。

 そして、米国、イラン間の覚書におきましては、イランによる機雷除去の必要性について記されているということを承知しています。

 ですから、一般論ですが、それが遺棄機雷であるか否かについては、敷設国の意思の表明、戦闘全般の状況など、様々な要素を総合的に勘案して判断しなければなりません。だから、今回、米・イラン間の合意というものはありましたけれども、それに伴う実際の情勢というものはしっかりと見極めなければなりません。

後藤(祐)委員 この合意、イスラエルは拘束されているのかいないのか、少なくともサインはしていないわけですよね。ヒズボラはもちろんですよね。ですから、極めて危うい合意なんですよ。

 そういう意味でも、私は、掃海艇を、本当に出せる状況になったら、出すことは是非御検討いただければと思いますし、日本が貢献できる分野だと思いますが、しっかりと実行してまいりますというのが本当に出せる状況なのかは慎重に判断した上でお願いしたいと思います。

 こういった掃海艇派遣だとか、先ほどの財源をどうするかとか、いろいろ大事なことがあります、これからの物価高対策をどうするか。むしろ、総理、こういうのが大事で、今やらなきゃいけないことじゃないですか。国旗損壊罪とか副首都とか、あるいは比例の衆議院の定数だけ減らすとかそういうことを、まあ維新との約束だからかもしれないけれども、そっちにちょっととらわれ過ぎじゃないですか。こういう大事なことを優先順位を持ってやっていただきたいということも申し上げておきたいと思います。

 その上で、中傷動画、サナエトークン問題に行きたいと思います。

 まず、十二月十七日のオンライン会議において、株式会社neu、これはサナエトークンの事前の販売などをしていたのではないかと言われる会社ですが、この社長、Mさんとしておきましょう、このM社長から、LINEの方でグループ、このチームで作成してもよろしいでしょうかという発言があって、高市総理の、木下さんが二人いらっしゃいますけれども、公設第一秘書の木下秘書、そして高市事務所公認の後援会チームサナエの代表、地元の自民党の支部の青年局長だとされるA氏、これらがLINEグループのメンバーになったということで間違いありませんか、総理。

高市内閣総理大臣 今、くしくも後藤委員から、大事なことをしっかりやれとおっしゃっていただきました。ここ何か月も、外交、安全保障、経済対策、そして成長戦略に向けて、私も歯を食いしばって働き続けてまいりました。これからもそういたします。

 この中傷動画、サナエトークン問題について質問通告を頂戴しましたので、まず初めに申し上げますけれども、私は、これまで三十年以上衆議院議員を務め、総裁選挙にも三回立候補しましたけれども、他の候補を中傷したり批判したりするようなことはせず、ひたすら自分の政策を訴え続けてまいりました。これは、私自身の政治家としての矜持であり、誇りでもございます。選挙戦の戦い方は必ずそうしてきました。私の事務所や陣営も、そのことは十分理解し、私の信条に従って活動してくれております。ましてや、そうした他人を誹謗したり中傷したりする行為を第三者に依頼して行うといったことをすることは、あり得ないことでございます。

 また、サナエトークンについても御通告をいただいておりました。私は、このサナエトークンについて、三月二日までその言葉を聞いたこともありませんでした。私も事務所も、そのようなものが暗号資産として発行され取引されるということを承認したことはございません。三月二日に、官邸の総理秘書官から、このようなものが暗号資産として取引されているようだということを聞きまして、私に関係があるものだと誤認される方が出てはいけないと考えて、聞いたその日のうちに、事務所にも確認した上で、Xに投稿して注意喚起を行いました。

 今御質問をいただきましたけれども、これらの件につきましては、これまで、質疑通告をいただく都度、質疑者から指定された週刊誌の記事の該当部分のみを深夜に私は読んで、委員会当日の深夜から早朝にかけて、就寝中の奈良の秘書に何度も電話をかけて、秘書が答えた内容を答弁してまいりました。でも、複数の週刊誌記事などを基にした様々な時期の様々な事柄に関する御質問をいただいて、その都度、その内容に応じて誠実に答弁してまいりましたけれども、報道を見ても、その一部が切り取られることで全体像が明らかにならず混乱を招くことになります上、私の総理としての業務時間も残念ながら確保できなくなってきております。

 近日中に、奈良の秘書の陳述書と、そして、いわゆる暗号資産に関する記述などどこにもない、相手企業から送られてきた唯一の提案書、これを予算委員会の理事会に提出させてください。それをもって本件に関する詳細な問いへの答弁とさせていただきたいと考えますが、委員長の御了解をいただきとうございます。(後藤(祐)委員「LINEグループは。いやいや、LINEグループについて答えていないですよ。質問に答えていない」と呼ぶ)

坂本委員長 後藤君、挙手の上、質問をもう一度してください。

後藤(祐)委員 LINEグループのメンバーになったことで間違いないですかという質問に何にも答えていません。答えてください。

坂本委員長 今、総理の方から、様々な思いの答弁がございました。そして、それ以外あるいは事細かなことにつきましては、陳述書をもって委員長の方に預けたいというようなことでありました。陳述書をもって、私の方が預かり、そして理事会で開陳した上で、それを皆さんたちの下で御協議いただきたいというふうに思います。

 質問を続けてください。

後藤(祐)委員 予算委員会の質問を圧殺するんですか、予算委員長。

坂本委員長 圧殺はしません。

後藤(祐)委員 だって、圧殺しているじゃないですか。だって、これは全部通告しているんですよ、金曜の昼のうちに。土日もあったんですよ。そんな深夜に総理が見なきゃいけないような状況じゃなかったですよ。

 じゃ、次に行きますよ。

 パネルの二ですけれども、これは高市事務所が書いた回答書です。四月三日の回答書ですが、先ほど申し上げた昨年十二月十七日のオンライン会議で、木下公設第一秘書は、詳細は記憶していないが、参加者へのインセンティブとして暗号資産を配布するというアイデアについて説明があったのではないかと思うと高市事務所の回答書で回答していますが、これは事実ということでよろしいですね、総理。

高市内閣総理大臣 先ほども申し上げましたが、とにかく、金曜日に御通告があったということです。しかしながら、先般の予算委員会も、前の日に通告をいただいたにしても、特に野党の皆様方の質問の内容、文字起こしをしたものが私のところに来るのは、真夜中の二時とか三時とか、それぐらいですよ。

 そこから、細かい週刊誌に書いてあることについて事実確認を行いなさいということで、寝ている秘書に何度も何度も朝まで電話をして確認をしても、それは私の手元に週刊誌からの何か質問書があったり、奈良の秘書が個別に回答した回答書があったりするわけではないですから、週刊誌の記事のコピーを本当に手元で読み上げて、電話口で読み上げて。

 そうすると、先般の私が修正をした答弁のことだと思いますから、あえて申し上げますけれども、私には長文で秘書が返した回答書が手元にあったわけでもない、秘書は就寝中ですから手元にそれがあるわけではない、それで、私は週刊誌のたった二行ぐらいの記事を読み上げて、こういう回答をしたのかと言うと、いや、それはとても長い文章を読めば全体が分かってもらえるけれども、それは趣旨が違うということであったので、内容が違いますと申し上げました。

 ただ、その後確認をしたら、とても長い文章、週刊誌ではほんの二行分しか取り上げられていなかった。けれども、それに関して、秘書はその都度、たくさんの質問書が来る中で、その都度、一生懸命、回答案を作って送っていたということでございます。

 ずっとそういう状態が続いています。だからこそ、私は委員長に申し上げました。

 この土曜日、日曜日があったじゃないかとおっしゃいますけれども、私は、この土曜日も日曜日も、日本成長戦略や地域未来戦略や骨太の方針に向けたたくさんの資料を持ち帰って、それを住まいで読みながら、またあわせて、衆参の予算委員会の皆様方への答弁資料も読みながら、時にはペン入れをして直しながら、本当に金曜日の夜から今朝までの間、ほとんど睡眠も取っていません。一生懸命仕事をしています。

 国会への対応というのがとても大事だというのは分かっています。でも、時系列がばらばらで、週刊誌の記事などを切り抜いたものをばらばら私にいただきましても、これを私自身が確認をして答弁するということは……(発言する者あり)

坂本委員長 ちょっと答弁中ですので、聞いてください。

高市内閣総理大臣 なかなか困難でございますので、秘書の代弁をする、聞き取りをして、そして伝言をするというのは無理でございますので、何とか、私の秘書がしっかりとした陳述書を作ります、そして、きちっと証拠となる書類も入手しておりますので、それも委員会に提出をいたします。それをもって何とか答弁に代えさせていただけませんか。心からお願いをいたします。

後藤(祐)委員 結局、これに答えていないです。答弁拒否ですね。

 じゃ、木下公設第一秘書に参考人としてこの予算委員会に来てもらいましょう。理事会で御協議ください。

坂本委員長 総理から陳述書が出るということでありますので、それは答弁に代わるものとして、後刻理事会の方で開陳をいたしたいと思います。

 そして、参考人にしても、後刻理事会で協議をいたします。

 以上です。

後藤(祐)委員 審議妨害をこれ以上しないでくださいよ、委員長。

 でも、これは参考人に来てもらわないと。だって、総理が答弁拒否をするんだから。だって、私、金曜日のそんなに遅くない時間に、以下の通告を早急に総理が読んだ上で、木下秘書にも早急に伝えた上で準備されたいというふうに、ちゃんと丁寧に書いてあるんですよ。

 じゃ、どの程度お答えいただけるか分かりませんが、サナエトークンの続きをやりたいと思います。

 パネルの三枚目ですけれども、このサナエトークンというのは、二月二十五日に公開されたというか、誰でも買えるようになったんですね。それが、ノーボーダーというところがジャパン・イズ・バック・プロジェクトという形でこのサナエトークンを頑張って広げているわけですけれども、そのジャパン・イズ・バックというプロジェクトの推進母体であるノーボーダーのツイッター、Xの、その当日、二月二十五日のポストなんですけれども、そのパネルをここに上げたいと思ったんです。しかも、これは金融庁から私が直接いただいた資料ですよ。それを自民党が理事会ではねたわけです。

 そこには、サナエトークンが本日発行されましたということが書いてあって……

坂本委員長 申合せの時間が迫っております。まとめながら質問をしてください。

後藤(祐)委員 五分前ですよ。邪魔しないでくださいよ。

 それで、公認の「チームサナエが日本を変える」という、総裁選に出馬する高市早苗さんを応援する公認後援会のアカウントというのがXにあって、その投稿でもって、このジャパン・イズ・バック・プロジェクトの、二月二十五日、今日サナエトークンが発行されましたというXへの投稿を引用して、リポストして、サナエトークンという新たなインセンティブ設計も注目されています、チームサナエはこの取組に共感しというふうに書いているわけです。これも金融庁からいただいた資料ですが、自民党が理事会ではねたわけですね。

 全体としてはこのパネルの三枚目を見れば分かるんですけれども、先ほどの、グループLINE内でサナエトークンについて話が出ました、そして、同日、二月二十五日にノーボーダー社側からチームサナエのアカウントでリポストしてほしいという依頼がありました、リポストに応じましたというふうに高市事務所が回答しているわけです。

 これは事実ですかと聞いても、またさっきの長ったらしいのになるでしょうから。これは回答書に書いてあって、しかも、その回答書は真実なものだと既に認めていますから、ここまで深いやり取りを、木下公設第一秘書はもう深い関係になっているわけですよ、このM社長と。それで面識がないというのはおかしいんじゃないですかということを触れておきたいのと、これはどう見ても加担をしているんじゃないんですか、少なくともチームサナエとしては。

 パネルの二枚目の方にちょっと戻っていただくと、この下の方ですね、あたかも高市事務所側がサナエトークンに加担していたかのような記事が出たことは、我々の名誉と信頼を大きく揺るがすものであり、大変残念に思っているというふうに言いますが、リポストしているんですから、少なくとも加担している、まあ加担させられたのかもしれませんが、加担させられたと言わざるを得ないんじゃないですか。

 あと、これも自民党にはねられたんですが、このサナエトークンのオフィシャルホームページと言っていいでしょう、今補償をしていますから、補償するための仕組みを載っけているページもノーボーダーDAOさんのところにあるんですが、高市総理の限りなく写真に近い絵が貼り付けられてあって、それでホワット・イズ・サナエトークンと書いてあるわけですよ。これだって、見た人は、加担させられている、加担しているというふうに思いますよね。

 更に言うと、このパネルの二枚目で、上の方ですね、木下公設第一秘書が、暗号資産を配布するというアイデアについて十二月十七日のオンライン会議で説明があったのではないかと思うと言っているわけですよ。一方で、パネルの六、これも最初、自民党は駄目と言ったんだけれども、さすがに高市総理公式Xは復活させてもらいましたけれども、これすら最初、駄目と言ったんですよ。これで、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりませんと言っています。

 これは総理に聞きましょう。

 暗号資産を配布するというアイデアについて説明があったのではないかと思うと秘書が言っているわけですよ。一方で、公式Xでは、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかは知らされておりませんと。これは矛盾しているんじゃないですか、総理。この問題についてお答えください。言い訳は分かりましたので。

高市内閣総理大臣 まず、サナエトークンについて、私は三月二日までその言葉を聞いたこともないです。私も事務所も、そのようなものが、サナエトークンという名前のものが暗号資産として発行されて取引されるということを承認したこともございません。

 以上です。

 誤認されることが出てはいけないと考えたから、私は、それを聞いたその日に、これは東京の議員会館の事務所にも奈良の事務所にも確認をした上で、Xに投稿して注意喚起をしました。

 うちの秘書の認識ですけれども、何かブロードリスニングという国民の声を集める企画がある、そのアプリの中でのインセンティブということでポイントがつくという話を聞いたことはあるけれども、サナエトークンという名前をつけた暗号資産が取引される、発行されるなどということを聞いたこともなければ、承認をしたこともないということでございます。

後藤(祐)委員 金融庁の政府参考人に伺いますが……

坂本委員長 質問の時間が超過しております。質問を打ち切ってください。

後藤(祐)委員 このサナエトークンを買って被害を受けたとして、相談窓口に相談があったんですか。何件ありましたか。複数出ている以上、警察に相談すべきだと思いますが、警察に連絡していますか。

坂本委員長 金融庁堀本総合政策局長、質問の時間が過ぎております。簡潔にお答えください。

堀本政府参考人 お答え申し上げます。

 金融庁の利用者相談室には、当該サナエトークンのDEXにおける購入等に関し、自らの損失に言及のあった相談が六月十八日木曜日までで三件寄せられております。

 金融庁は、無登録で暗号資産交換業を行っていると疑われる者を把握した場合には、必要に応じて実態把握を行っておりますけれども、実態把握の中で、必要に応じて捜査当局に無登録の暗号資産交換業に関する情報を提供するなど、適切に連携しております。

後藤(祐)委員 先ほどの……

坂本委員長 質問の時間が超過しております。質問を打ち切ってください。

後藤(祐)委員 高市総理後援会のアカウントは、もう少なくとも八十五万人が目にしているんですよ。それで、さっきのやつで誤認した人もいると思うんですよ。総理、これは被害も出ているんですから、せめて謝罪すべきじゃないですか。

坂本委員長 質問の時間が超過しております。質問を打ち切ってください。

後藤(祐)委員 ということを申し上げて、終わります。

坂本委員長 これにて中野君、後藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、梅村聡君。

梅村委員 日本維新の会の梅村聡です。

 まずは、高市総理におかれましては、G7サミット、お疲れさまでございました。国会日程もまだ一か月ほどございますので、是非、お疲れに気をつけていただいて、公務に邁進していただければと思います。

 それでは、早速質問させていただきたいと思います。

 私は、今、日本維新の会では、税制調査会長とそれから社会保障制度調査会長、二つの立場で様々な議論を党内でさせていただいております。先ほどから質問が続いておりますように、社会保障制度改革国民会議も、実務者会議のメンバーとして今議論に参加をしていまして、今年の二月の二十六日に高市総理も参加をされた国民会議の親会議、これを受けて、先週まで十五回にわたって、実務者会議の方を続けさせていただいております。

 先ほどの質問の中にもあったんですけれども、もちろん、今、給付つき税額控除の制度設計と、それに、つなぎの物価高対策、食料品消費税のゼロ%、これを軸に、先週、小野寺議長の方から、議長案の方も実務者会議の方に出てまいりました。

 こうした議論の中で、二つ、今日は指摘をさせていただきたいと思いますが、一つは、消費税減税と、それから給付つき税額控除では、漏れる方々が出ないような制度設計をしなければいけない。これが一つのテーマであります。そしてもう一つは、この実務者会議、国民会議と言ってもいいかと思いますが、将来のあるべき社会保障制度、これを議論していく必要があるのではないか、このことを、私、今日指摘をさせていただきたいと思います。

 実は、二〇一三年にも社会保障制度改革国民会議というのがありまして、これは有識者の方が中心ではありましたけれども、二〇二五年に向けての社会保障のモデルがそこで提示をされました。それに向けて、この十二年間、様々な法改正であったりとか制度改正が行われてきて、例えば、地域包括ケアシステム、これは二〇一三年に提案された内容ですし、地域医療構想であったり、あるいは介護保険制度の抜本改革、こういったものも二〇一三年の国民会議から出てきたものでありました。

 そういったことから考えますと、今、消費税減税と給付つき税額控除に議論が集中しておりますけれども、やはり、二〇四〇年に向けたこうした社会保障のグランドデザイン、こういったものもこの社会保障国民会議で議論をする、そのようなスコープに入っているのかどうか、これを改めて総理にお伺いをしたいと思います。

高市内閣総理大臣 社会保障国民会議につきましては、まずは、給付つき税額控除と食料品の消費税率ゼロについて同時並行的に議論を進めて、その上で、給付つき税額控除の議論を進める過程で明らかとなった社会保障制度の課題等については、改めて調整をした上で協議を継続するということになっております。これを踏まえまして、具体的な進め方は、御党を含め参加いただく各党とよく御相談していくべきものと考えております。

 高齢者数がピークを迎える二〇四〇年頃も見据えながら、全世代型社会保障の構築に向けた取組を進める必要があるという委員の問題意識、私も共有をいたしております。それが本当に大きな課題意識でございます。

梅村委員 二〇四〇年という数字を今日は出させていただきましたけれども、二〇二五年は団塊の世代の方が全員後期高齢者になる年、二〇四〇年は団塊の世代の方が全員九十歳以上の世代に突入する。

 これは推計ですけれども、結構大きなボリュームになる可能性がありまして、現在、九十歳以上の方の要介護認定率というのは七三・二%になります。これを人口推計と併せて二〇四〇年にスライドしていくと、実は、二〇四〇年というのは要介護認定者が九百万人を超える、そういった社会になる可能性があるんですね。今が七百万人少しですから、二百万人、要介護認定者の方が増える可能性がある。支える側の人口は当然減ってきますから、そうすると、二〇四〇年というのは、どうやって乗り切るかの一つのターニングポイントになるということは、これはもう事実だと思っております。

 そういった中で、今、介護という言葉を少し取り上げさせていただきましたけれども、介護人材の不足、それから待遇改善、これは二〇四〇年よりも前の喫緊の課題として今横たわっております。

 実は、私たち日本維新の会もそのことに問題意識を持っていまして、昨年の連立合意書、この中にも、「昨今の物価高騰に伴う病院及び介護施設の厳しい経営状況に鑑み、病院及び介護施設の経営状況を好転させるための施策を実行する。」と連立合意書の中に書かせていただいております。

 そして、昨年の二〇二五年の骨太方針の中にも、力強い賃上げの実現や昨今の物価上昇による影響等について、経営安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う、具体的には、高齢化による増加分に相当する伸びにこうした経済、物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算すると。つまり、医療や介護や障害福祉といったものは、物価高と人件費増に関しては別枠で積み上げて計算していく。これは、実は昨年の年末の診療報酬改定でも、高市総理の決断の下、そして片山財務大臣、そして上野厚労大臣にもお力添えをいただいて、この物価高と人件費分に関しては別建てでやっていくと。これは、新しいスタイルで画期的な方法だと思います。

 去年は診療報酬改定で一定の実現を見ましたが、今年は介護報酬改定、そして障害福祉サービス等報酬改定、これが年末に行われることになります。三年に一回です。ですから、今回もそういったスタイルをきちんと実現できるように進んでいただけるのかどうか、このことを総理に改めてお伺いしたいと思います。

高市内閣総理大臣 介護、障害福祉分野の人手不足、物価上昇というのは、非常に深刻な状況であると認識をしてまいりました。

 このため、令和七年度の補正予算によって緊急的な対応を行いました。加えて、介護、障害福祉分野では、定例の改定というのは三年に一度とされておりますけれども、令和九年度の定例改定を待たずに、令和八年度に介護、障害福祉サービス等報酬改定を実施しました。

 その上で、令和九年度の定例改定におきましても、介護、障害福祉サービス事業者の経営状況などをきめ細かく把握した上で、物価ですとか賃金の上昇などを適切に反映するための対応を実施してまいります。

梅村委員 確かに、七年度の補正予算、そして今年の臨時改定、これは過去の人件費上昇分については一定カバーしていただいたかと思います。ただ、過去の物価上昇分です、これをやはり次の改定では基本報酬に盛り込むことと、それから、令和九年以降の物価高、そして人件費増、これはまた別枠で積む必要があるということを是非指摘をさせていただきたいと思っております。

 我々維新の会も連立与党として、しっかりこの議論に加わらせていただきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 それでは、もう一つ。今のお話は、どちらかというと、物価上昇分、賃金上昇分をきちんと積んでくださいという歳出に対するお願いでございました。その前の質問は、グランドデザインを作った上で進んでいきましょう、こういう提案でありました。しかし、一方で、財源というのは一定の限りがありますから、歳出圧力だけがずっと強いということは、やはり高市総理の積極ある責任財政、これがマーケットに、市場にきちんと……(発言する者あり)ごめんなさい、積極財政。積極財政がきちんとマーケットに信認をされて進めることができるのかどうか、ここが非常に大きな論点だと思っております。

 それで、同時に、私たち日本維新の会と自民党の連立合意書の中に、やはり予算の見直し、歳出削減努力を行うに当たって、租税特別措置及び高額補助金について総点検を行い、政策効果の低いものは廃止する、そのための事務を行う主体として政府効率化局を設置する、これを連立合意書の中で盛り込ませていただきました。そして、それを受けて、昨年の十一月二十五日に内閣官房におきまして租税特別措置・補助金見直し担当室が設置をされたところであります。

 そこで、我々維新の会も、税制調査会の中に見直しタスクフォース、政府効率化タスクフォース、これを設けまして、今年の租税特別措置の見直しあるいは予算要求の中でどのような改革が必要であるかという提言書を今作っておりまして、先日、片山財務大臣の元にお持ちをさせていただきまして、説明をさせていただきました。時間をオーバーして議論をさせていただきまして、本当にありがとうございます。

 この中身を少し御紹介をさせていただきますと、今回、具体的に、まず、補助金の見直しに関しては五つの基準を適用すべきである。一つ目は、国にしかできない事業に限定をしていく。二つ目は、国民の目から見て透明性を確保する。例えば中抜き構造があるんじゃないかとか、そういうものをきちっとクリアにしていく。三番目は、補助金を投じて発生するリターンを確保する制度設計とする。四番目は、補助金を必要としない出口戦略の策定。例えば、今のままでしたら、補助金頼みの企業をつくらせてしまっているのではないかという問題意識。そして五番目が、類似の補助金との重複を排除する。これは、同じ省庁内でも省庁をまたいででも、そういったものを見直していく必要がある。この五つの基準というものを我々としては作らせていただきました。

 それから、基金に関しましては、現在、やはり各省庁の貯金的なものになっている可能性が幾つも見られる。ですので、これも、国民の皆様から預かった投資信託と再定義をして、補助金同様、五つの原則を適用して統廃合や厳格管理を促していく。

 そして、租税特別措置に関しましては、特定の団体や企業への優遇措置、既得権保護になってしまっているのではないか、これを改めて見直していく。日本経済の成長や生産性向上への行動変容の呼び水として認識を転換して、これは例外的措置なんだ、そしてゼロベースで見直していく。こういった提言を作らせていただきました。

 完成しましたら、また総理の元に御説明にもお伺いできればと思っておりますが、改めて、この問題提起に関しまして、総理のこれからの取組の御決意を教えていただきたいと思います。

高市内閣総理大臣 租税特別措置、補助金見直しの取組につきましては、日本維新の会と自民党の連立政権合意書の内容に基づいて、先ほどおっしゃっていただいたとおり、内閣官房に租税特別措置・補助金見直し担当室を設置し、担当を片山大臣としております。御党でも精力的な議論をいただき、大変感謝を申し上げています。

 政府では、現在、各府省庁で自己点検を進めています。その際、例えば、補助金が社会への投資として歳出に見合う価値を生んでいるかといった視点で政策の費用対効果を検証するということは非常に重要なことと考えております。

 責任ある積極財政の考えに基づく経済財政運営を行うに当たりましては、政府として、必要な施策を国民の皆様にお届けしつつ、租税特別措置、補助金の点検、見直し、既存の歳出の重点化、効率化、そして政策効果の検証強化などを通じて、財政運営の質の向上に取り組んでまいります。

 何といっても、日本成長戦略、これから出てまいります。しっかりと日本の潜在成長率を高めていく、国内投資を増やしていく、いろいろな形で新しく富が生み出されていって、御心配いただかなくてもいいような財政構造、強い財政構造をつくれるように励んでまいります。

梅村委員 内閣官房の、補助金、租特の見直しの国民の声、これの概要を見させていただきました。やはり非常に厳しい声も多かったと思います。ですから、今、高市総理がおっしゃった、やはり日本を成長させるために、我々維新の会もしっかりタッグを組んで頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 どうもありがとうございました。

坂本委員長 これにて梅村君の質疑は終了いたしました。

 次に、田中健君。

田中(健)委員 国民民主党の田中健です。

 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 今日は、総理に、食料品消費税の引下げ策、そして国民負担の軽減策について伺いたいと思います。

 まず冒頭申し上げたいのは、物価高で国民生活が本当に厳しい現状になっている、だからこそ、負担軽減を進めていかなくてはならないという思いは、総理と全く同じであります。多くの国民が、給料が上がっても手取りが増えない、物価上昇に生活が追いつかない、そういった苦しさを感じています。

 国民民主党は、今回、単純に消費税減税でなく給付にせよと申しているのではありません。問いたいのは、負担軽減を行うとして、どの減税が最も迅速に、最も確実に、また最も公平に国民に届くのかということです。限られた財源を使う以上、減税の中身をしっかり議論しなくてはなりません。

 その観点から、今日は、国民会議で示された食料品に係る消費税の実質ゼロ化という考え、そして、突然出てきた食料品消費税一%プラス給付案について、総理に伺いたいと思います。

 まず、国民会議で示された、全体として食料品に係る消費税の実質ゼロ化を実現するという考え方が、総理も、物価高に苦しむ国民の負担軽減策として、この示す方向性については同じだということでよろしいでしょうか。

高市内閣総理大臣 社会保障国民会議の実務者会議で、小野寺議長は、これまでの議論を踏まえた方向性として、給付つき税額控除の将来像については継続して検討する、所得に連動したきめ細やかな給付を令和十一年度に本格導入する、それまでのつなぎとして、令和九年四月一日から二年間、軽減税率の対象となっている飲食料品の消費税率を一%にする、あわせて、本格導入に向けた先行的な取組として、所得に連動したきめ細やかな給付を、現行把握できる所得情報を活用して令和九年度から導入し、全体として飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化を実現するとの議長案を示して議論を行ったという段階だという報告を受けております。

 この給付つき税額控除及びその実施までのつなぎとしての飲食料品の消費税減税につきましては、これは国民会議に議論をお願いしているところで、私が結論の先取りをすることはいたしませんが、今回の議長案は、各党の御意見を踏まえつつ、中間取りまとめに向けて一段の整理を行うために提示されたものだと承知していますので、今後、この議長案も踏まえながら、中間取りまとめに向けて更に調整が進められると考えています。その状況をよく見守ってまいります。

田中(健)委員 今までの経緯を説明いただきましたが、消費税の実質ゼロ化をつなぎの消費税減税で実現する、この方向性というのが総理は同じであるかということですが、確認をしておきます。いかがですか。

高市内閣総理大臣 元々、自民党の政権公約に食料品の消費税率ゼロに関する記載がございました。党議決定をしたものでもございました。その上で、私は内閣総理大臣として、与党の基盤に立って務めさせていただいておりますので、思いはその方向でございますけれども、ただ、手続論として、しっかりとこれは、やはりとても大切な給付と負担の問題です。それから、これから先、日本の社会保障と、そしてその財源をどう考えていくか、そこにも関わる話です。今の時点の物価高対策、これにも寄与はするのかもしれませんけれども、それまでの、本丸である給付つき税額控除に向けたつなぎとしての位置づけでございますので、考え方を一にするかどうかと言われたら、それは結論は先取りできませんけれども、元々の考え方はそこからスタートしたということを申し上げておきます。

田中(健)委員 負担軽減を実現するという思いは変わらないということを確認させていただきましたが、その上で財務大臣に伺います。

 今回のつなぎ案としての消費税減税ですけれども、仮に食料品の消費税率を現在の八%から一%に引き下げた場合、政府の試算では、国民一人当たり年間幾らの減税効果があると試算されていますでしょうか。

片山国務大臣 軽減税率の対象、飲食料品の消費税率を一%にした場合の一人当たりの減税額については、もちろん個々の消費の状況によって大きく異なるので、一概に正確な答えが出せるわけではないんですが、その上で、減収額が約四・三兆円になりますから、それを総人口約一・二億人で割りますと、一人、一年当たりの減税額は、赤ちゃんからお年寄りまでですね、約三万六千円なので、お二人なら七万二千円、四人なら十四万四千円というのが一年間の減税額でございます。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 つまり、一人当たり約三万六千円ですね。この負担軽減を目指すということだと思います。

 それでは、確認させてください。食料品の消費税を八%から一%に引き下げた場合、国民が店頭で支払う価格は本当に七%下がるのかということであります。

 食料品を扱う事業者は、今、原材料費や人件費、また物流費や電気代、また、資材がないということで、包装資材など、あらゆるコスト上昇に直面しています。その中で税率を七ポイント下げても、その分が全て価格に反映されるのか、それとも、事業者のコストの吸収に扱われるのか、ここを曖昧にしたまま、五兆円という大きな財源を投じることはできないと思いますが、もう一度財務大臣に伺います。

 食料品の消費税率を八%から一%にした場合、国民の購入価格が本当に七%下がると見込んでおられるのか、おられる場合は、その根拠をお示しいただければと思います。

片山国務大臣 委員おっしゃったように、事業者の価格設定というのは非常にいろいろな要素を加味した経営判断そのものでございますので、政府として軽々に確実な見通しというのは困難でございますが、御質問でございますので、消費税については、制度創設時の基本理念等を示しております税制改革法がありますが、価格への適正な転嫁を通じて、最終的には消費者が負担することが予定されているとなっておりまして、足下、原価、人件費等々いろいろ上昇の見込みも確かにあるでしょうし、事情がありましょうが、消費税の税率値下げ分は、基本的には価格に反映されるものと考えております。

 なお、このような認識の下で、社会保障国民会議のヒアリングにおきましても、ヒアリングをなさって、小売事業者の各団体からは、価格はある程度は引き下がるだろうという御意見が多く示されたということも承知しております。

 いずれにしても、税、社会保険料負担ですとか物価高に苦しんでいらっしゃる中所得、低所得の方々の負担軽減が現下の最重要課題と考えておりますので、この会議におきまして諸課題の克服に向けた検討を進めて結論を得ていくということで、御期待を申し上げておりますし、我々もそのように考えております。

田中(健)委員 ありがとうございます。

 基本的に、また確実な見通しではないということですが、下がらない可能性が少しでもあるならば、やはり、価格への反映というのが不確実なつなぎとしての消費税の引下げというのは、私、負担軽減策の中心に据えるのがいいのかといった疑問が生まれます。

 更に議論を進めますと、国民会議の進め方です。

 国民会議でヒアリングに来ていただいた約三十一の個人、団体からは、飲食料品、食料品ゼロについて数多くの懸念が示されました。ところが、これらの懸念に対する具体的な解決策が示されないまま、突然、一%プラス給付という案が出てきています。これは、これまでの議論を踏まえた案なのか、それとも、結論を先に置いた上で、国民会議をアリバイのように使っているのではないか、そういった疑問も、今、声も上がっています。

 総理に伺いますが、国民会議で示された懸念に対して、政府としては、一つ一つ具体的な解決策を示す前に中間取りまとめを出してしまうのか、それとも、しっかりと具体的な解決策を示した上で中間取りまとめを提出するのか、総理としてどのように指示をしていくのか、伺います。

高市内閣総理大臣 これまで税、社会保険料負担ですとか物価高に苦しんでおられる中所得、低所得の方の負担軽減が現下の最重要課題で、これらをできる限り早く、早期に実現したいという観点から、給付つき税額控除を改革の本丸として、食料品の消費税率については、その実施までのつなぎと位置づけて、給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進めてまいりました。

 御党との間で、中所得、低所得の方の税、社会保険料をトータルで見て早期に負担軽減を図るといった方向性については、共有できる部分も多いと私は考えています。

 政府としては、現在、国民会議に議論をお願いしているところで、やはり結論の先取りをすることはできません。いずれにしても、議長案、現在示されている議長案というのは、各党の御意見を踏まえながら、中間取りまとめに向けて一段の整理を行うために提示されたものです。今後、この議長案ですとか、あとヒアリング、さっきおっしゃったヒアリングを通じて把握された諸課題も含めて調整が進められていくことになると理解をしています。

 先週末、小野寺議長に会うことができましたので、引き続き各党とよく調整してほしいということで、お願いをしたところです。その状況をよく見守ってまいります。

田中(健)委員 私たちは、また野党も、給付つき税額控除に反対していないんですが、その間のつなぎとしてのこの二年間が、消費税というやり方が今の負担軽減策に最も適しているのかといった私の考えであります。

 そもそも国民民主党は、三月五日の代表質問で、玉木代表から、食料品消費税ゼロの十の懸念として、これは高市総理に質問をしています。そのとき、高市総理は、実現に向けては超党派の国民会議を設置して具体的な議論をしてほしいと言っていました。

 今もそのように言ってもらいましたが、この懸念を出して優に三か月以上がたっています。もちろん、レジの議論はされたことは私も承知をしておりますが、じゃ、ほかの議論、ほかの懸念が解決されたのか、また議論されたのかというと、甚だ疑問であります。

 具体的にお伺いしますが、例えば農家や食料品の関係事業者への影響です。

 食料品消費税ゼロあるいは一%に引き下げた場合、消費者側には減税に見える一方で、生産や流通の現場に大きな影響が生じます。特に簡易課税事業者や免税事業者、また農家、食品関連の中小企業にとっては、仕入れに係る税負担が残る一方で、売上げに係る税額が大きく下がることにより、仕入れの税額控除や還付の扱いが極めて複雑になります。

 この食料品消費税ゼロあるいは一%への引下げによって、簡易課税事業者や免税事業者、農家、食品関連の中小企業者にどの程度の負担が生じると政府は試算しているのでしょうか。また、その対応策も考えていれば、併せてお答えください。

鈴木国務大臣 まず、農林水産省といたしましては、食料品消費税減税により、農業者や食品関連の中小事業者などにどの程度の負担増が生じるかについては、現状としては試算は行っていないところであります。

 ただ、一方で、社会保障国民会議において、農業者などからは免税事業者や簡易課税事業者が円滑に還付を受けることができるのかどうか、また、本則課税事業者については還付を受けるまでの資金繰りについて懸念がある、そしてまた外食の売上げに影響を及ぼし得るといった様々な声があることは、しっかりと把握をさせていただいております。

 そうした声にもしっかりとお応えができるように、この社会保障国民会議の議論をまずは見守りつつ、農林漁業者の不安や懸念をしっかりと受け止めた上で、そういった皆さんが困ることのないように適切に対応させていただきます。

田中(健)委員 国民会議の議論を見守りつつと言ったんですが、議論がされていないんですね、まだ具体的に。さらに、試算も行っていないというならば、やはりこれは大変に心配です。

 民間も大変心配をしておりまして、三菱総合研究所の試算では、食料品の消費税がゼロになった場合、農家への負担は三千八百四十億円と、仮ではありますが、これは試算でありますが、出されています。農家は、それでなくても、肥料や飼料や燃料や農業機材、輸送費、様々なことで今仕入れコストが、負担をしていて、さらに、資材高や燃料高、人手不足で厳しい現状にありますが、税制変更によって四千億近い負担がもしも生じるとなるならば、やはりこれはなかなか前向きに議論を進められませんし、農業経営を更に圧迫しかねません。

 農水大臣には、具体的に農家への影響をどのように分析し、また考えていらっしゃるのか、対策もあれば併せてお聞かせください。

鈴木国務大臣 先ほどから申し上げておりますけれども、当然、社会保障国民会議において農業者の皆様からは様々なお声を伺っておりますし、また、私自身も、生産者団体の皆様、そしてまた外食の皆様も含めて、直接様々な声をお伺いしているところであります。

 先ほどからこの手続の話がありますけれども、検討すべき諸課題については、社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとされておりますので、我々としては、その議論をしっかりと見守りながらも、農林漁業者の不安や懸念、これをしっかりと受け止めた上で、現実に経営がそれで困るということにはならないようにさせていただきたいというふうに考えております。

田中(健)委員 農水大臣、現場にいろいろ行かれているのは私も承知をしておりますが、やはりこれは具体的にこの影響を議論しないと、私は前に進まないと思いますし、中間報告、今月までといって、あと二週間ですか、もう切る中で、全て解決できるような、解決できなくても、何か対策が発せられるのかというのは甚だ疑問であります。

 例えば、外食産業もそうであります。これも懸念の中で出てきておりました。やはり今の、テイクアウトの軽減税率八%、外食一〇%の二%から更に差が広がるわけで、大変大きな影響を受けるということが言われています。

 帝国データバンクの今年の一月の調査では、飲食店の倒産件数は過去最多、九百件を記録をして、三年連続で増加もしています。もちろん、ゼロゼロ融資の返済の期限と重なったり、いろいろな理由はあるんですけれども、やはり食材費や光熱費の高騰によって利益が悪化をして、人手不足、これが大きな影響があります。三重、四重の苦しみを負っています。私の地元でも、有名な焼き肉屋さんが突然潰れて話題になったほどであります。この現状が本当に分かっているのかというのを私は是非伝えたいと思っています。

 この飲食店への影響については、どの程度需要減が生じる、また対策は何か考えられているんでしょうか。

鈴木国務大臣 お答え申し上げます。

 飲食料品の消費税率が一%又はゼロになったときの外食産業への影響についてでありますけれども、まず、内食、中食が相対的に安価となることでの需要減が考えられるという一方で、減税により実質購買力が増加することで外食需要が喚起される面もあること、そして、外食にも様々な事業体がありまして、生じる影響もそれぞれに異なることなどから、影響について一律に試算することは困難であります。

 ただ、様々なお声を外食産業の皆様からも私自身もお伺いをしておりますので、これは実現をするということがやはり私も大事だと思いますから、実現をした際に、どういったことでその影響を緩和できるのかということについては、しっかりと懸念や課題を受け止めた上で適切に対応させていただきます。

田中(健)委員 実現をした際ではなくて、是非一緒に議論をしていただきたいと思うんですね。

 さらに、地方財政への影響も懸念で挙げられていました。

 消費税には地方消費税が含まれています。消費税率を一%に引き下げれば、地方の消費税にも大きな影響が出ます。それでなくても、今、地方の自治体は、医療の問題、介護の問題、子育てや教育など、住民に直結する行政サービスが大変になっていまして苦しんでいます。物価高騰対策のための減税であっても、やはり地方にしわ寄せがいく形であってはならないと思います。

 総務大臣にお伺いしますが、飲食料品消費税を一%にした場合、地方消費税の減収額は幾らになるのでしょうか。また、その減収額は国が補填するのか、対策等も含めてお伺いできればと思います。

林国務大臣 飲食料品に係る消費税でございますが、国民会議の実務者会議におきまして、令和九年四月一日から二年間、税率を一%に引き下げる、こうした議長案が示されております。

 仮に軽減税率八%を一%とした場合の地方の減収見込額を機械的に計算いたしますと、地方消費税分が一・〇兆円、地方交付税分が〇・七兆円、四捨五入もございまして、合計で一・六兆円程度となります。

 地方消費税を含む消費税につきましては、税収の約四割、これが自治体の貴重な税財源となっておりまして、国民会議においては、地方財政への影響ですとか財源確保の見通しなどの諸課題についても議論されてきたところでございまして、引き続き、こうした諸課題の克服に向けた検討を含め、中間取りまとめに向けて議論が進められているもの、そういうふうに認識をしておるところでございます。

田中(健)委員 大きな影響もある、また額も示していただきましたが、このように、つなぎの消費税、消費税をずっと恒常的に下げるのであるならばいいんですが、今回、つなぎの消費税を下げるために、農家への支援や外食産業への支援や、事業者への事務負担や地方財政の補填と、次々に別の支援策が必要になれば、制度というのはますます複雑になってしまって、単純に、消費税を下げて国民の負担が減ったというわけにはいかなくなるのは明らかであります。

 さらに、期間限定というのが大きな課題があると思っています。これは二年限定だと説明されています。

 しかし、一度下げた税というのを二年後には戻す、なかなかこれは大変だと思います。つまり、増税になりますので、それが私は難しいと思っています。例えば景気が悪くなっても、物価高が続いても、国民生活が厳しいままでも、二年、あくまでつなぎであるというふうに、総理は明確にここでお示しできますでしょうか。

高市内閣総理大臣 飲食料品の消費税減税は、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎと位置づけておりますので、給付つき税額控除への移行を見据えて検討しているものです。ですから、二年後の消費税率について、政府・与党としては、二年間の減税が終了した後は現行の八%の軽減税率に戻すということを想定しております。

 今後、今回このような取組、非常に難しいと言われながら私が検討をお願いしているのは、例えば将来、大災害が起きたり、感染症が発生したり、そういったときに、余りにも、やはり柔軟に、例えば消費税率を調整するとか、そういうことをもって手当てすることができないということでは困る。今、この際、産みの苦しみはありますけれども、このつなぎで消費税率を引き下げるということによって、レジのシステムもまた改修されます、何事か起きたときに消費税率ということをもって調整できるという側面もあるんじゃないか、それも私にとっては大切な問題意識でございます。

 取りあえず、二年後、これが実行されてから二年後には元に戻すということ、これははっきり申し上げておきます。

田中(健)委員 様々、柔軟に消費税を検討する、また活用できるようにする、それは私も賛成です。

 しかし、今回は、食料品ということと軽減税率と、様々な税率が生まれることにやはり問題がありますので、例えば、消費税が一本化していて、一〇%を八にする、又は一〇を一二にする、このような形で活用、運用するのは、私は、これからいろいろな議論があるかと思いますが、今回の、食料品だけを一パーなのかゼロにする、なおかつ二年間というのが、このやり方が一番適切かということを是非皆さんで議論をしたいと思っているんです。

 国民民主党の対案についてお示しさせていただきます。

 私たちは、仮に五兆円の規模の財源があるならば、価格が本当に下がるかも不確実であって、農家や外食や地方財政、今聞きました副作用の大きい二年間の消費減税よりも、現役世代に直接届く所得税や住民税の税額控除、そして社会保険料負担の軽減に優先的に使うべきではないかということを提案しています。それが社会保険料還付つきの税額控除であります。これは、所得税、住民税を実質減税をし、そして、社会保険料負担の重い現役世代や中低所得世帯の勤労者に手取り増として直接届く制度であります。

 是非、総理に御検討いただきたいと思うんです。物価高に苦しむ国民の負担を軽減するという目的は同じです。冒頭でも確認をさせていただきました。だからこそ、政策手段は、より確実で、より迅速で、より副作用の少ないものを選ぶべきだと思います。

 そこで、伺いますが、五兆円規模の財源があるならば、ここで示させていただきました、この複雑で副作用の多い消費税一%、給付、二年間ではなく、所得税、住民税の税額控除、とりわけ住民税の控除拡大、所得税は百七十八万円ということで、総理にも御協力をいただきました、実現しました、そして社会保険料負担の軽減によって、家計に直接、負担軽減を届けるべきではないでしょうか。

 例えば住民税であれば、控除を五十万円上げれば、簡単に一〇%を掛ければ一人当たり五万円の減税になりますので、食料品の消費税を実質ゼロ化すると、先ほど三万六千円というのがありましたが、三万六千円の負担が、どのような形でも消費者、国民に届くのであれば、このような形での所得税また住民税を使う、そして社会保険料の負担を使うというやり方というのは、是非検討できないでしょうか。伺います。

高市内閣総理大臣 今の御提案につきましては、所得税、住民税の減税などを行い、税額が少ないが社会保険料を納付しておられる方については、これを還付する趣旨で現金給付を行うということを目指しながら、当面は、社会保険料の還付の趣旨を前倒しして、定額の現金給付を行うというものでございましょうか。(田中(健)委員「はい」と呼ぶ)

 これに関して、御党との間では、中所得、低所得の方の税、社会保険料負担をトータルで見て早期に負担軽減を図るといった方向性については、共有できる部分は多いと考えております。

 一方で、先ほどおっしゃった住民税については、地域社会の会費としての性格、それから地方財政への影響をどう考えるかという点があります。これは、先ほど、消費税率を下げた場合に地方財政への影響をお尋ねになっていましたので、ここは検討が必要ですし、あと、恒久減税という形になりますと、恒久財源をどのように確保するかといった課題の整理も必要になります。

 ですから、今申し上げたのが私の感想ではございますけれども、おおむねの目的というものは一緒だと思いますので、できましたならば、給付つき税額控除について、できるだけいいものができ上がるようにお力添えをお願いいたします。

田中(健)委員 給付つき税額控除は、私たちも賛成しています。しかし、資料をお配りして、このパネルにありましたように、この食料品消費税一%はつなぎとなっていないわけですね。つながっていないわけです。一%を給付するというお話がありましたので、給付の一%は、その後、二〇二九年にはつながっていきますけれども、この二年間だけはつながっていないんです。ですから、今のままでは今年も何も対応がありませんので、例えば、この食料品消費税一%をなくして、今の政府案を一年、横にスライドしていただくと、全く国民民主党案と同じになるわけですね。

 ですから、私たちは、全く、負担軽減をしようという総理の思いとは同じでありますから、是非、まさに総理がおっしゃる迅速性と十分性においては、このやり方を検討してほしい。消費税にこだわるのは、どうして総理がそこまでこだわるのかなということ、公約ではあるから、それを一つ実現させたいというのはあるんですが、なぜ食料品消費税ゼロ又は一%でなければならないのか、そして、その目的は、今言った消費税ゼロにすることでしか実現できないのか。

 どう考えても、私は、食料品の消費税相当額の給付という政策にした方が妥当ではないかと考えますが、再び総理にお答えいただければと思います。

高市内閣総理大臣 御党の御提案でございますが、これを実行するにしても、やはり法改正も必要でございますし、一定の時間もかかるかと思います。先ほど申し上げたような課題もございますし、是非、社会保障国民会議におきまして、給付つき税額控除を本丸とし、そのつなぎとしての消費税率の減税に御理解を賜れたらありがたいと思います。

 ただ、まだ議論の最中でございますので、結論は先取りいたしません。

田中(健)委員 今週も国民会議はあるということですので、しっかりこの提案をさせていただきまして、国民会議で議論を深めていきたいと思っています。

 済みません、時間が迫っていますので二問目を飛ばして、最後の質問を一問お願いします。

 七月になりますと、富士山は開山を迎えます。富士山といえば、静岡県、山梨県の地域資源でもあると同時に、日本を代表する世界文化遺産でもあり、国立公園でもあります。海外からも多くの人が訪れる我が国の象徴です。昨日も、富士宮市では、世界遺産登録十三周年を祝うお祭りが市内を挙げて開かれていました。

 しかし、この間、閉山の期間中にも登山者が登り、遭難事故が相次ぎ、警察や消防が命懸けで救助に向かうという例が相次いでいます。民間調査では、閉山中に一万人近い人、これは日本人だけでありますけれども、登山しているという報道も先日あったばかりであります。これは、もはや一自治体で対応すべき問題ではなく、国として、富士山の安全管理や来訪者の管理、また救助体制を整えるべきときに来ているのではないかと思っています。

 今年の開山を前に、国としての閉山期の登山のルールの明確化や救助費用の在り方、また救助体制の財政の在り方等々について、いろいろな省庁が実は関係するものですから、関係省庁に是非検討を指示してほしいと思いますが、この富士山についての総理の考えを伺えればと思います。

高市内閣総理大臣 非常にたくさんの課題があると思います。

 まず、気象条件の厳しい富士山の閉山期の登山というのは大変危険で、山岳遭難のリスクが極めて高い行為です。

 富士山の適正利用に関しては、関係省庁、山梨県、静岡県、両県の警察本部、関係市町村から構成される協議会で、登山のルール、マナーの周知を始め、連携した施策を推進しています。この協議会において、閉山期の登山のルールについてのガイドラインを令和三年に改定していただきました。万全な準備をしない登山は禁止であること、登山計画書を必ず作成、提出すること、携帯トイレを持参することを周知しています。

 費用の問題なんですが、例えば救助費用について山岳遭難者に自己負担を求める、こういった御意見もあるんでしょうけれども、山岳遭難以外の救助活動との均衡ですとか、実際に救助を必要とする方が救助要請をちゅうちょしてしまう可能性があるといったことから、課題があると聞いております。

 それから、山岳遭難者の救助活動は、警察法と消防組織法に基づいて、それぞれ警察、消防が任務として行っていますが、その費用は一義的には地方自治体が負担することになっています。

 政府としてできるのは、まずはガイドラインの周知の効果ですとか、あと、富士山の適正利用に関する関係者の取組状況を注視して、でも、委員からの御指摘もあります、必要があれば更なる対応を検討してまいりたいと思っております。

田中(健)委員 日本の象徴であります富士山、是非一緒に皆さんで環境を守っていけるように、また御協力いただければと思います。

 これで質問を終わります。ありがとうございました。

坂本委員長 これにて田中君の質疑は終了いたしました。

 次に、吉川里奈さん。

吉川委員 参政党の吉川里奈です。

 本日も質問の機会を頂戴し、誠にありがとうございます。

 高市総理、G7への御出席、大変お疲れさまでした。現在、世界では、ウクライナ情勢、そしてホルムズ海峡をめぐる緊張など、国民生活やエネルギー安全保障に直結する不安定要素が相次いでおり、まさに予断を許さない状況にあります。こうした中、総理は、G7出席に先立ち、英国及びイタリアを訪問され、それぞれ首脳会談を行われました。

 本年五月、英国における地方選挙におきまして、リフォームUKが大幅に議席を伸ばす一方で、スターマー首相が率いる労働党は政権発足から二年足らずで約千五百議席を失う歴史的な結果となっております。英国では、今、歴史的にも保守党と労働党を中心とする二大政党政治が機能してきた国でありながら、現在進行形で大きな政治的なうねりが生じているかと考えます。

 この結果に対して、やはり、人道的な受入れを重視してきた欧州において、EUの議会においても大きな動きがありまして、先日、不法滞在者の送還を強化し、EUの外に送還のための待機拠点を設けることを可能にする制度も、EUの欧州議会にて承認がされました。

 この背景には、急激な移民流入による自治体や地域社会への負担、治安への不安、そして社会統合の難しさがあると考えます。つまり、欧州は、もう受入れ一辺倒ではなく、移民の受入れ政策に対して、政策のかじ取りを変えようとしているかと考えます。

 こうした欧州各国における世界情勢の変化について総理はどのように御認識なのか、御見解を伺います。

高市内閣総理大臣 今、英国で行われた地方選挙の結果からお話が始まりました。また、欧州議会の取組についてもお話がありました。それぞれ、今年五月の英国の地方選挙の結果も承知しておりますし、また、欧州議会で不法滞在者の送還に関する新たな規則が承認されたことも承知をいたしております。

 これらの様々の動向についてはもちろん関心を持ってフォローしておりますけれども、他国の内政ですとか、我が国が加盟国ではない機関における第三国の動向について具体的にコメントするということは差し控えさせてください。

吉川委員 この背景というところを考えますと、急激な移民の流入に際して、やはり、今のスターマー政権も政権交代後二年足らずで議席が失われた背景として、移民の流入だけではなくて、国内の労働力に対しての価値観も、英国の国民の皆さんが変わりつつある状況にあるというふうに私は感じています。

 ここで、イギリス人ファーストの政治を求める声の高まりを背景とした既存政党政治への不信の表れがあると考えております。労働力に対して外国人に依存をするということを前提にするのではなくて、自国民の能力を最大限に生かすべきという考え方で支持を拡大したのがリフォームUKという政党であります。

 深刻な人手不足に限った就労ビザ制度というものを設けまして、その場合でも、外国人材の受入れのみではなく、併せて自国民の訓練枠を設ける方針というものを示されています。すなわち、これは、外国人材の受入れを単独で進めるのではなく、その受入れと併せて、国内人材の育成、就労支援を進めることを要件とし、自国民の能力を最大限に生かした上でなお不足する部分を外国人材で補完しようという考え方であります。

 我が国におきましても、三月、参議院法務委員会にて我が党の安達悠司議員が示したように、活用が必ずしも容易ではない側面があることには留意が必要ですが、約四百万人に及ぶ潜在的な国内労働力が存在することを示しました。

 この四百万人という潜在労働力の活用について、政府として、国内人材、労働力の確保として、どのように時間軸を持って御活用されようとお考えなのか、総理の見解を伺います。

高市内閣総理大臣 日本の総合的な国力を高める上で、人材力というのは非常に重要です。

 潜在的な労働力の労働参加を進めるためには、柔軟で多様な働き方の実現に向けた取組を進めるということ、そして、必要とされる分野へのリスキリングによる人材確保も重要だと考えております。四月に開催しました日本成長戦略会議におきまして、十七の戦略分野や、建設を含む、それを支えるエッセンシャルサービスの担い手の育成に向けまして、関係大臣が連携して、リスキリング講座の開発、提供まで一気通貫で支援する取組を進めるように指示をしました。

 先週十六日から関係府省庁連絡会議を開催しておりまして、国内で必要とされる人材の育成、確保に取り組んでまいります。

吉川委員 政府においても、様々な国内人材の活用に向けての取組を行われているということは承知をしておりますが、やはり、これから先の若い世代への技術の継承だったり産業育成、これがもっともっと後押しされるべきではないかと考えております。

 我々参政党は、外国人材の受入れを全て否定をしているのではございません。高度な専門性を持ち、我が国の成長や税収にも資する人材を受け入れていくということは、当然あり得ることかと考えます。

 しかし、低迷している現在の国内の経済状況下において、経費の削減をするために、低賃金労働の穴埋めとして外国人材に依存する構造を続けているということは、国内の賃金の上昇をはばかり、産業の生産性向上を遅らせ、結果として、日本人の働く場所と所得を圧迫し続けることになりかねないかと私は考えます。

 この人手が足りないということに関してなんですが、根本的に、賃金が安いからみんな働きたくない。最低賃金は、おおよそ現在約千二百円程度かというふうに、全国平均ですね、考えておりますが、仮にです、千二百円でフルタイムで働いたとしても、お給料は、手元に残るお金、十五万円から十六万円程度というふうになっています。こうなってきますと、私、子供三人おりますが、十五万円で三人の子供たちを子育てできるかといいますと、私ははっきり言って難しいと思います。ここにいらっしゃる先生方も皆さん、どうかなということを私は是非考えていただきたいと思うんです。

 政府としては、過去最高の賃上げ率ということで、そういうふうにおっしゃられて、報道でもあるのもよく分かります、大企業でも上がっているのは分かりますが、実質的にどれだけの日本国民に恩恵があるのかというふうに考えますと、やはり、そこには手当てがまだまだ行き届いていない、現場においても価格転嫁ができていない、賃金が上げられない、そして、賃上げ妨害税たる消費税の重みがあると私は考えております。

 そして、そんな中で、外国人材をたくさん、今、これからも活用していくということになりますと、外国人材として来られている外国人の方々が、日本で働いた大部分のお金を海外に送金されるというところもあるかと思います。また、社会的なコスト、二十年後、三十年後のコスト、こういうことを試算していきますと、やはり、私としては、日本人材の活用というものにしっかり目を向け、外国人材に頼るということは、他力本願では駄目じゃないかというふうに考えております。

 このように、外国人材の受入れと国内人材の育成を一体で考える国家戦略を是非総理にはお示しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

高市内閣総理大臣 外国人政策は様々な行政分野にまたがりますから、高市内閣では、初めて司令塔として外国人政策担当大臣を置きました。小野田大臣でございます。

 そして、一部の外国人による違法行為ですとかルールの逸脱に対応するために、まず、今年の一月、外国人政策の基本的な方針として新たに、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策、これを取りまとめました。

 この総合的対応策に基づいて、社会保障や教育、治安など、外国人に係る諸課題を整理しながら、将来推計なども行いながら、政府一体となって、中長期的かつ多角的観点から外国人の受入れの在り方を検討することといたしております。司令塔であります小野田担当大臣の下、政府一体となって取組を着実に進めてまいります。

吉川委員 ありがとうございます。

 政府一体となってお進めになられている政策も重々承知をしておりますが、残念ながら、育成就労や特定技能のことであったり、外国人材の、労働者の受入れに関しては法務省に聞いてください、労働環境については厚労省に聞いてください、結局のところ、縦割り、縦割りで、皆さんで質問の調整なんかをしていますと、結局皆さん、私の所管じゃないです、私の所管じゃないですというふうな感じで、縦割りの話合いというものがなかなかまとまっていないような状況を鑑みます。

 ですので、私たち参政党は、外国人総合政策庁の設置等による外国人政策の総合的な推進に関する法律案、この司令塔の機能の省庁を、作成いたしました。ですので、是非こういった部分もしっかりと、我が国日本を率いる高市政権にも見ていただきたいというふうに考えます。

 次に、欧州における、移民増加における治安の悪化と政策転換についてお伺いいたします。

 リフォームUKの躍進の背景には、移民政策への、治安の不安というものが政治的な課題となっていることが指摘されました。こういった治安の悪化、地域コミュニティーの変化に対する懸念に対して、欧州各国では様々な政策転換が迫られております。

 先ほども申しましたが、EUにおいてですが、グルーミングギャング問題というものがございまして、英国政府のケイシー監査報告書を受けて、行政、警察の対応不備が指摘されたことで、移民政策、治安の悪化、子供を守る行政への不信を強めるための一つの重要な要素であると考えます。

 こういった外国における外国人の被害において、政府も、私としては、我が国日本で何か問題が起きてからではなく、そういった世界状況も鑑みた上で対策を練っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

内藤政府参考人 お答え申し上げます。

 総理が先ほどおっしゃいましたとおり、本年一月、総合的対応策を取りまとめさせていただいたところでございまして、総合的対応策では、例えば、不法滞在者ゼロプランの強力な推進、在留審査の厳格化、帰化や永住者についての審査の厳格化、税や社会保障料の未納防止など、幅広い施策を盛り込んでいるところでございまして、各省連携して、早期の実施に向けて着実に成果を上げているところでございます。

 加えまして、先ほど総理が御答弁されたように、外国人の受入れに関する基本的な考え方を検討するということにもしております。司令塔であります担当大臣の下、関係省庁と連携して総合的対応策に基づき取組をしっかり進めてまいりたいと思います。

吉川委員 私が今質問したのは、今英国で起きているグルーミングギャング問題に対してのところでして、ここは本当に今SNS等でもかなり沸騰している議論になっていて、やはり少女や若い女性が様々な性犯罪に巻き込まれているというような状況が起きて問題になっているそうなんですね。なので、是非、日本でもこんなことが起きてしまわないように、世界一治安のいい日本を守り続けるための取組を総理にはお願いしたいと思います。

 次に、質問を飛ばしまして、五番の議員定数の削減について伺います。

 この比例定数の削減の妥当性について、平成二十八年一月の衆議院選挙制度に関する調査会の答申では、小選挙区比例代表並立制については、民意の集約による政権選択機能と多様な民意の反映機能の実現を基本理念としていると明記をされております。しかし、今、比例定数のみ削減となりますと、このパネルにも書いてありますように、少数政党に対する打撃が大きく、多様な民意の反映を弱めることになりかねません。

 過去に廃案となった議員定数の削減法案では、小選挙区二十五、比例区二十と一定のバランスがございましたが、今回検討されている内容は比例区のみ四十五の削減となっておりますが、これは維新と自民の連立合意を経た、自民党総裁としての高市総理の指示というふうに報道がありましたが、こちらは総理の指示でお間違いないでしょうか。

高市内閣総理大臣 内閣総理大臣といたしまして、個別の議員提出予定の法案につきまして、その内容ですとか進め方、また政党内での議論の経過などについて申し上げることは差し控えさせていただきます。

吉川委員 しかし、これは法案が提出されますと、現在の議席数でいきますと、もうするっと通ってしまうようになりかねないのではないでしょうか。

 そもそも、一年以内に結論が出ない場合には比例定数のみ四十五削減といったところにおいて、そもそも一年という期限はどのような民主的なプロセスで決定されたのか。また、比例定数のみ四十五というふうになりますと、与党の占有議席数は八〇%になります。現在七六%なんですが、これは、身を切る改革といいながら、身を肥やす改革になっていないかというふうに私は感じました。

 また、この議員定数削減と政治改革の在り方についてもなんですけれども、日本の国会議員定数というのは、G7で比較しましても必ずしも多いとは言えず、OECD加盟国三十八か国中の下から三番目となっております。やはり議会民主主義において最も重要なのは、単なる議員数だけではなく、政策立案能力や調査能力、多様な民意の反映というものが必要であるというふうに考えます。

 我々としては、議員定数を減らすのであれば、政策立案能力を上げるべく、秘書の数も増やすべきではないのかということも訴えさせていただいております。やはり、政治改革とは、国民の声をより正確に議会に届け、政治に流れるお金もしっかり透明化する。そもそも、訴えられていた企業・団体献金の廃止の部分に関しても、この議論がすっ飛んでしまっているのではないかと感じる部分がございます。

 ですので、お金の問題もそうですし、選挙制度における話もそうですし、これは一体となって話し合う予定をしているのではないかと感じますが、こういったところをすっ飛ばして比例定数だけ四十五削減しようというお考えは、議会制民主主義の基盤を軽んじるものではないかと考えますが、総理、いかがでしょうか。

高市内閣総理大臣 同じような形で恐縮なんですが、内閣総理大臣としてここに立っておりますので、個別の議員提出予定の法案について、その内容について評価するといったことは差し控えます。

 選挙制度というのは、民主主義の根幹に関わるものでございますので、今委員が御指摘いただいたような点も含めて、国会において御議論いただくということが重要だと思っております。

吉川委員 そもそも、参議院の憲法審査会においても、有識者の方々は口をそろえて、議員数は多いとは思わないというふうに……

坂本委員長 申合せの時間が過ぎております。おまとめください。

吉川委員 言っておられるところもございますので、是非再検討していただくことをお願い申し上げ、質問を終わります。

 ありがとうございました。

坂本委員長 これにて吉川さんの質疑は終了いたしました。

 次に、高山聡史君。

高山委員 チームみらいの高山聡史です。

 前回総理に申し上げたとおり、今日はまずAIの話からさせていただきたいというふうに思います。

 先日、六月十二日、アメリカ政府は、アンソロピック社の最新AIに対する輸出管理を強化し、アメリカ国内外を問わず、外国籍の利用者によるアクセスを禁止する輸出管理指令を発令しました。そして、先週総理が出席されたG7サミットでも、九つ採択された成果文書のうち三つにAIに関する内容が盛り込まれ、AIの確保そのものがテーマのワーキングランチも開催をされました。もはや、AIというのは一産業の問題ではなく、経済安全保障や安全保障に直結をし、国民の安全、安心を確保するためになくてはならない基盤になっているというふうに思います。

 本日の集中審議でも複数の委員が質問されているエネルギー安全保障、経済安全保障に続いて、これからの国民の安全、安心を守っていくためには、いわばAI安全保障の取組が欠かせません。今こそ、信頼できるAIを必要なときに必要なだけ使える状況を担保し、我が国のAI主権を能動的に確立する国家戦略が求められていると考えます。

 そこで、総理に伺います。

 先端AIモデルへのアクセス確保と国産AIの開発、これはどちらか一方だけでは不十分で、同盟国、同志国と連携しながら最新のAIモデルへのアクセスを獲得できるようにしつつ、同時に、自前で作る力も必要であると考えます。総理は、この二つの必要性をどのように捉え、どのような戦略を描かれようとしているのか、お考えをお聞かせください。

高市内閣総理大臣 AIが急速に進化して、今後、様々な社会の業務に更に活用されるということになると考えられます。行政や重要インフラなどの戦略領域におきましては、他国に左右されない自律性が重要です。

 こうした観点から、近日中にAI基本計画を改定します。国家戦略として、AI主権の確立を掲げて、戦略的自律性の確保に向けた取組を強化することにいたします。その実現に向けて、AIエコシステムの各層において、特定の国や企業への過度な依存を避けて、継続的な運用を可能とするべく、特に研究開発の強化など戦略的な取組を進めてまいります。

高山委員 ありがとうございます。

 既にAIは外交的、政治的なカードになろうとしているというふうに思います。かつて石油が、そして近年は重要鉱物が外交の上でも政治、経済の上でも大変重い意味を持ったように、最新のAIモデルにアクセスできること、外国や外国の民間企業の動向に左右されず、一定以上のレベルの国産AIを有して使いこなせるようにしておくこと、これは国益に直結をいたします。AIの進展にどう向き合っていくかということは、今後、世界が直面する最も重要で難しい問いになっていく可能性があるもので、我が国に対しても、広島AIプロセスのような多国間のルール作りをリードする存在としての期待もあるものと思います。

 総理に是非、AIサミットの招致であったりとか多国間のルール作りなどリーダーシップを御発揮いただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、社会保障国民会議について伺います。

 社会保障や消費税の在り方というのは意見が分かれる政治課題の一つですが、総理は、国民会議という形で検討を進めるということを選択されました。議論の進め方自体、様々オプションがあった中で、専門的、技術的な論点を集中的に検討、精査する必要があるとして、有識者も会議体に巻き込み、国民会議という形にした意義を総理はどう捉えているのか、お考えを改めてお聞きしたいと思います。

 また、国民会議の、今日も各委員が話題にされております議長案では、給付つき税額控除の本格導入までのつなぎとして、所得に連動したきめ細やかな給付を来年秋には先行導入するということも含めて示されていると思います。給付つき税額控除に近い仕組みを、当初想定の二、三年後という時間軸ではなく、来年秋から取り組むことができるのではないかという案に対する総理の受け止めをお聞かせください。

高市内閣総理大臣 先ほどおっしゃったAIサミット、G7でもあちこちで、日本でということで宣伝をしてまいりました。

 それから、給付つき税額控除ですとか食料品の消費税率ゼロを含めた社会保障と税の一体改革につきましては、これは国民生活と深く関わる課題です。社会保障国民会議で各党の様々なお考えを伺いながら真摯に議論した上で結論を得ていくということに、大きな意義があると私は考えております。

 先日の実務者会議で示された小野寺議長の案でございますが、内容はもう委員が説明されたので割愛しますけれども、まだ国民会議での議論が進められている段階で、今後、参加されている各党の御意見を踏まえて更に検討が進められるものと考えております。

 私としては、必要な方に十分な支援が迅速に届くものとなるよう、議論が進められることを期待しております。

高山委員 ありがとうございます。

 我が党チームみらいとしては、物価高対策としての消費税減税というところには反対であるということを当初から申し上げた上で、国民会議の中でも別案として案を出させていただいているというところでございますが、これは我が党だけでなく、国民会議の中で、消費税減税をする場合の懸念については議事要旨を見てきても出てきているわけですが、この懸念をどう解消するかについて、まだ具体的な案は出てきていない認識でございます。仮に食料品消費税を引き下げるということであれば、その副作用に当たる部分、全国の中小農家の方々であったり外食産業の事業者の方々はどうなるのか、大変な御不安があると思います。

 せっかくこの有識者会議そして実務者会議の枠組みがあるわけですから、消費税減税に限らず、打ち手に懸念がある場合は、これは消費税減税だけの懸念ではございません、打ち手に懸念がある場合は、結論を得る前に、懸念にどう応えるかということに対して国民会議の中で具体的な議論をしていただくように、小野寺議長に高市総理からお伝えいただくことはできないでしょうか。

高市内閣総理大臣 今の時点で相当、小野寺議長、踏ん張りながら皆様方の御意見を伺っている最中だと思います。この間は中間取りまとめに向けた一段前の案を作られたところですから、そういったことも含めて、是非、実務者会議で御指摘をいただければと思います。

高山委員 ありがとうございます。

 まだ今出ている内容だけで結論に向かって進んでいくわけではないという意味合いだと理解をいたしました。これは、せっかく国民会議という場で広く、そして有識者も会議体に交えてやっているわけですから、丁寧な議論がなされるということを期待したいというふうに思います。

 そして、予算の成果検証についても伺いたいというふうに思います。

 総理が掲げる責任ある積極財政は、危機管理投資、成長投資というアクセルと、歳出改革、政策効果の検証に基づく支出の見直しというブレーキ、この両方があって市場からも国民からも信頼されるものであると承知しております。

 直近、こども家庭庁が予算を全部見える化するという報道がありましたが、これに対する受け止めと、既存の行政改革の仕組みとも接続させながら、ほかの省庁へと展開していく可能性について、総理のお考えをお聞かせください。

高市内閣総理大臣 こども家庭庁が、国民の皆様からのお声も踏まえて、予算の使途の全部見える化を表明したということは承知しております。この取組は、租税特別措置、補助金見直しの取組、まさに片山大臣が頑張ってくださっている取組とも連動した、予算の透明性や政策効果の向上に資する取組でもあり、私は大変意義のあるものと考えています。

 他の府省庁においても、予算の透明性ですとか政策効果を高めていけるように、可能な部分は横展開を目指してまいります。

高山委員 ありがとうございます。

 国民からの予算執行の状況が見えないであるとか分かりづらいという声に政府がどう応えるかというところ、しっかり向き合っていく必要があると思います。

 今回、こども家庭庁さんの取組、私としても大変前向きなものであるというふうに受け止めております。また、この質問をするに当たり、こども家庭庁さんの方に伺ったところ、これまで、地方自治体に渡った予算、国から地方自治体というところまでで、なかなかその先は見えづらかったというところに対しても、地方自治体の先まで見える化をしようとしているというお話でございました。

 是非この透明化の取組を好事例としていただきたいというふうに申し上げたいというふうに思います。黄川田大臣もうなずいていただいているので、是非前向きにお取り組みいただきたいというふうに思います。

 二つ目の問いの中で、意見が分かれる政治課題というところで総理に御質問させていただきましたが、今国会においては、消費税のことだけでなく、今日もほかの委員の方からの御質問にあった、選挙制度の話題であるとか、あるいは政治資金の話題であったりといったものもあるというふうに思います。

 私、ふだんここから総理に御質問しておるわけですが、政治改革に関する特別委員会の場におきまして、今小泉大臣が座っておられる席に座って答弁をさせていただくという機会がございました。そうすると、やはり答弁をする立場というので準備をするというのは大変また質問とは違った緊張感があるというものでございました。

 その政治資金の話の中では、各党各会派の立場という言葉が何度も出てきて、これほどまでに意見が分かれる政治課題というのは合意形成が難しいのかと私自身感じたところでございますが、今日、テレビ入りの場でもございます。国民が、消費税の行方どうなるのか、社会保障の行方どうなるのか、あるいは、今日予算委員会で議論されているような国の最も重要な課題がどう政治として意思決定なされるのかということは、大変注目して見ているというふうに思います。是非、各党各会派の立場を超えて、国のため、国民のために必要な議論が引き続き建設的に行われることを期待をいたしまして、本日の私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

坂本委員長 これにて高山君の質疑は終了いたしました。

 次に、辰巳孝太郎君。

辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。

 サナエトークンについて聞いてまいります。

 二月にノーボーダーDAOからリリースされたサナエトークンは、無登録業者による違法な暗号資産販売ではないかということで頓挫いたしました。今、金融庁が調査を進めております。この資金決済法違反に問われかねない金集めビジネスを、高市事務所公認の公認アカウントがXで大々的に宣伝に加担をしたことは重大だと言わなければなりません。

 そこで、まず金融担当大臣にお聞きいたします。

 このサナエトークン、損害も出ているということですので、少し詳細を教えていただきたいのと、もう一点、無登録の暗号資産の売買や投資詐欺の疑いがあった場合、その被害額を返金すればおとがめなしということではなくて、事実を明らかにして、再犯防止の措置をやはり政府としても取るべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

片山国務大臣 資金決済法第二条第十四項の暗号資産でございますが、この販売や交換あるいはその媒介を業として行う場合には暗号資産交換業に該当し、第六十三条の二により登録が求められております。

 個別の行為の暗号資産交換業への該当性につきましては、形式面だけではなくて、実態に即して、日本に居住する利用者の保護の観点から、先ほど委員が御指摘されたように、実質的に判断していく必要がある、まさに利用者保護、投資家保護というのは当然でございますので、そのように考えているところでございます。

辰巳委員 損害は何件ぐらい相談として聞いているのかお示しいただきたいのと、やはり再犯防止の措置を取るということが重要だと思いますので、御答弁いただけますか。

片山国務大臣 金融庁の利用者相談室というのがございまして、今回の御指摘のトークンのいわゆるDEXにおける購入等に関して、御自分の損失に言及のあった相談というのが六月十八日木曜までのところで三件だけ寄せられております。

 御承知のとおり、こちらについては、解散というんですかね、もうやめてしまって、損失を補償するという公示をしていらっしゃるということを承知しておりますので、そういったことも含めて、相談がございましたら私どもはきちっと寄り添っていきたいと。(発言する者あり)

 いえ、そういうことではなくて、もちろん、当然、法に照らして適切な対応をするのは先ほど申し上げたことで尽きているかと思いますが、そのように対応をしております。

辰巳委員 明確な答弁がないんですけれども、当然、再犯防止の措置を政府として取らなければならない。この間のやり取りで、サナエトークンとは聞いていなかった、こういう答弁があるわけですけれども、それで済む問題ではないということなんですね。

 そもそも、中身も分からずに引用リツイートしたこと自体に責任が問われる問題だと私は思うんですよ。つまり、被害者が出ているようなビジネスに一国の総理大臣の事務所が手をかしたということの重大性を総理は認識されているのか、私はこれを問いたいんですね。

 このサナエトークンは、三月の二日に総理がXで存じ上げないと発信をして、急落をして、まさにこの被害者が出た。しかし、リリースの直後は、一時期数十億円の時価総額にも跳ね上がっておりました。なぜか。それは、高市後援会アカウントである「公認 チームサナエが日本を変える」がXのアカウントでまさに宣伝に加担をしてお墨つきを与えたことが発端になったから。そうじゃありませんか、総理。

高市内閣総理大臣 午前も申し上げましたけれども、サナエトークンについて、私は三月二日までその言葉を聞いたこともなく、私も事務所も、そのようなものが暗号資産として発行され取引されることを承認したことはございません。このサナエトークンという言葉、イコール暗号資産、そして取引されるもの、こういったことを私どもは知りませんし、そしてそれを承認したことはございません。

 私は、自分の名前が、サナエという名前の人はたくさんいるでしょうけれども、それでも、私の名前を利用して何かそういった行為をしようと、間違った行為をしようとしている人がいるのであれば、それで被害が出たら大変だと思いました。官邸の秘書官から、暗号資産として取引されているようだということを聞いたので、私に関係があるものだと誤認される方が出てはいけないと考えたので、三月二日に、事務所にも確認した上で、Xに投稿し注意喚起をしたということでございます。

辰巳委員 総理、問題の時系列を是非御理解をいただきたいんですね。

 三月二日に、総理がXで無関係だと言ったのは承知をしています。二月の二十五日に、このサナエトークンというものが、ノーボーダーDAOでまさに発行しますということがやられて、そして、公認の総理のアカウントがその宣伝に加担をしたことで、まさにこの価値がつり上がったんですよ。知らなかった知らなかったでは済まない問題なんですね。そのことをどう考えるのかということを私は何度も聞いております。

 そもそも、このノーボーダーの幹部の松井氏は、様々な投資トラブルを起こしている人物であるとも報道をされております。そして、総理の公設第一秘書である木下剛志氏は、この松井氏とはグループLINEを通じてやり取りを行っていたことも認めております。公設第一秘書がこのような人物と関係を持っていること自体が問題なんですよ。

 総理、仮に、投資トラブルも起こしている人物と一国の総理大臣に最も近い公設第一秘書がグループLINEなどでやり取りをしているならば、それこそ危機管理上の問題だと言わなければならないんじゃないですか。いかがですか。

高市内閣総理大臣 NHKの中継も入っていますよね。こういったところでそういうイメージ操作はやめていただけませんか。

 暗号資産を発行する、しかもそれがサナエトークンという名前である、取引がされる、これは私も知らない、秘書も知らないことでございました。

 そして、仮にと今おっしゃいましたけれども、そういったことについてこういったところでおっしゃるというのはどうかと思いますよ。御自身できちっと確認、事実確認をされてください。

辰巳委員 総理、今私が取り上げたもの全ては、あなたの公設第一秘書が回答を週刊現代にしたものなんですね。これ、違うんですか。(高市内閣総理大臣「週刊誌」と呼ぶ)週刊誌に回答しているんですよ、あなたの公設第一秘書が。それを基に私は質問をしているんです。

坂本委員長 申合せの時間が超過しております。おまとめください。

辰巳委員 公設秘書がやったことの責任をきちっと取っていただきたい。

 二〇〇二年のブログで、総理は、何か問題が起きたときに、秘書が勝手にやったこと、私は知りませんでしたとは言いたくないとも投稿しております。言っていることとやっていることが全然違う。

 真相解明、あなたの事務所で起こっていることですから、これをきちんと責任を持って解明していただくことを求めて、質問を終わります。

坂本委員長 これにて辰巳君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして本日の集中審議は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時五分散会


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