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第1号 平成30年11月9日(金曜日)

会議録本文へ
本国会召集日(平成三十年十月二十四日)(水曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 冨岡  勉君

   理事 神山 佐市君 理事 亀岡 偉民君

   理事 川内 博史君 理事 城井  崇君

   理事 浮島 智子君

      池田 佳隆君    上杉謙太郎君

      小此木八郎君    尾身 朝子君

      大串 正樹君    大見  正君

      小林 茂樹君    下村 博文君

      白須賀貴樹君    高木  啓君

      中村 裕之君    根本 幸典君

      馳   浩君    福井  照君

      船田  元君    古田 圭一君

      宮内 秀樹君    宮川 典子君

      宮路 拓馬君    村井 英樹君

      八木 哲也君    義家 弘介君

      櫻井  周君    武内 則男君

      山本和嘉子君    吉良 州司君

      牧  義夫君    中野 洋昌君

      鰐淵 洋子君    中川 正春君

      畑野 君枝君    杉本 和巳君

      吉川  元君    笠  浩史君

    ―――――――――――――

十月二十四日

 冨岡勉君委員長辞任につき、その補欠として亀岡偉民君が議院において、委員長に選任された。

平成三十年十一月九日(金曜日)

    午前九時十分開議

 出席委員

   委員長 亀岡 偉民君

   理事 大見  正君 理事 神山 佐市君

   理事 馳   浩君 理事 村井 英樹君

   理事 義家 弘介君 理事 川内 博史君

   理事 菊田真紀子君 理事 城井  崇君

   理事 鰐淵 洋子君

      池田 佳隆君    小此木八郎君

      尾身 朝子君    大串 正樹君

      大塚  拓君    木村 哲也君

      小林 茂樹君    下村 博文君

      白須賀貴樹君    高木  啓君

      中村 裕之君    福井  照君

      藤井比早之君    船田  元君

      古田 圭一君    宮内 秀樹君

      宮川 典子君    宮路 拓馬君

      八木 哲也君    初鹿 明博君

      村上 史好君    吉良 州司君

      牧  義夫君    稲津  久君

      中野 洋昌君    中川 正春君

      畑野 君枝君    杉本 和巳君

      吉川  元君    笠  浩史君

    …………………………………

   文部科学大臣       柴山 昌彦君

   国務大臣

   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       櫻田 義孝君

   文部科学副大臣      永岡 桂子君

   文部科学副大臣

   兼内閣府副大臣      浮島 智子君

   文部科学大臣政務官    中村 裕之君

   文部科学大臣政務官

   兼内閣府大臣政務官    白須賀貴樹君

   文部科学委員会専門員   鈴木 宏幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十四日

 辞任         補欠選任

  冨岡  勉君     大塚  拓君

  櫻井  周君     初鹿 明博君

  武内 則男君     村上 史好君

  山本和嘉子君     菊田真紀子君

  浮島 智子君     稲津  久君

十一月九日

 辞任         補欠選任

  上杉謙太郎君     木村 哲也君

  根本 幸典君     藤井比早之君

同日

 辞任         補欠選任

  木村 哲也君     上杉謙太郎君

  藤井比早之君     根本 幸典君

同日

 理事安藤裕君、工藤彰三君及び鈴木淳司君十月四日委員辞任につき、その補欠として村井英樹君、大見正君及び馳浩君が理事に当選した。

同日

 理事亀岡偉民君十月二十四日委員長就任につき、その補欠として義家弘介君が理事に当選した。

同日

 理事浮島智子君十月二十四日委員辞任につき、その補欠として鰐淵洋子君が理事に当選した。

同日

 理事川内博史君同日理事辞任につき、その補欠として菊田真紀子君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件


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     ――――◇―――――

亀岡委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言御挨拶を申し上げます。

 このたび、文部科学委員長を拝命いたしました亀岡偉民であります。

 今日、教育、科学技術、文化芸術、スポーツなどに対する国民の関心は高く、その充実を図っていくことは、重要な国政上の課題であります。

 特に、次世代を担う子供たちが、その能力、希望に応じた細やかな教育を受けられることはもとより、学ぶ意欲のある若者、成人等が質の高い教育を受けることができる社会の実現を目指すことは、国に課せられた重大な責務であります。

 また、二年後に迫った二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を確実に成功させることが必要であります。

 このような状況において、当委員会に課せられた使命はまことに重大であり、委員会として活発な議論を積み重ね、国民の期待と信託に応えていかなければならないと考えております。

 委員長といたしましては、委員各位の御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと思います。

 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

亀岡委員長 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事川内博史君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任及び委員の異動並びに私の委員長就任に伴い、現在理事が六名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀岡委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に

      大見  正君    馳   浩君

      村井 英樹君    義家 弘介君

      菊田真紀子君 及び 鰐淵 洋子君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

亀岡委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 文部科学行政の基本施策に関する事項

 生涯学習に関する事項

 学校教育に関する事項

 科学技術及び学術の振興に関する事項

 科学技術の研究開発に関する事項

 文化芸術、スポーツ及び青少年に関する事項

以上の各事項につきまして、本会期中調査をいたしたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

亀岡委員長 この際、柴山文部科学大臣、櫻田東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣、永岡文部科学副大臣、浮島文部科学副大臣兼内閣府副大臣、中村文部科学大臣政務官及び白須賀文部科学大臣政務官兼内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。柴山文部科学大臣。

柴山国務大臣 このたび、文部科学大臣及び教育再生担当大臣を拝命いたしました柴山昌彦でございます。

 今後とも、亀岡委員長始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 第百九十七回国会において各般の課題を御審議いただくに当たり、一言御挨拶申し上げます。

 まず、先般、文部科学省幹部が続けて逮捕及び起訴されるという文部科学行政に対する国民の信頼を根底から損なう事態に立ち至っていることは、まことに遺憾です。

 こうした事態を踏まえ、服務規律の遵守状況や公募型事業の選定プロセスの調査を行う外部有識者を構成員とする調査・検証チームを設置して、検証を行い、中間まとめを取りまとめたところです。また、私が本部長の文部科学省創生実行本部や、若手職員も参画する文部科学省未来検討タスクフォースを設置して、文部科学省のあり方について検討を行っているところです。

 今後、文部科学省一丸となって、文部科学省の再生に向けて一つ一つの取組を真摯に積み重ねて、国民の信頼回復に向けて全力を挙げてまいる所存です。

 現在、安倍内閣においては、人生百年時代やソサエティー五・〇の到来を見据えた経済社会を大胆に構想する中で、一億総活躍の旗を更に高く掲げ、日本を誰にでもチャンスがあふれる国へと変えていくため、内閣一丸となって人づくり革命を断行し、生産性革命を実現することを最大の使命としています。文部科学省が担う教育再生、科学技術イノベーション、スポーツ、文化の振興は、人づくり革命や生産性革命において中核を担うものです。

 こうした基本認識のもと、何よりもまず、家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する質の高い教育を受けられるよう、昨年十二月に閣議決定された新しい経済政策パッケージ及び本年六月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針二〇一八に基づき、関係府省と十分に連携を図りつつ、幼児期から高等教育段階までの切れ目のない形での教育の無償化、負担軽減の施策の具体化に向けた検討を進めてきたところです。

 幼児教育の無償化については、二〇一九年十月からの全面的な無償化措置の実施を目指すとされたことを踏まえ、一気に加速させます。

 高等教育については、二〇二〇年度から、大学、短期大学、高等専門学校及び専門学校の全ての意欲ある住民税非課税世帯の学生等について、授業料減免措置を講ずるとともに、支援を受けた学生等が学業に専念できるよう、学生生活を送るのに必要な生活費を賄うため、給付型奨学金の支給額を大幅にふやします。また、住民税非課税世帯に準ずる世帯の子供たちについても、必要な支援を行います。

 さらに、二〇二〇年度までに、年収五百九十万円未満世帯を対象とした私立高等学校授業料の実質無償化を実現します。また、高校生等の奨学給付金の充実にも取り組みます。

 あわせて、リカレント教育を抜本的に拡充し、生涯にわたって学び続け、チャレンジし続けられる機会の確保を目指します。

 安倍内閣が働き方改革を実行する中で、教職の専門職としての教師にふさわしい勤務環境を確保し、教育の質のさらなる向上を図るため、昨年末の緊急対策に基づき、教職員定数の改善充実等の取組を通じた学校における働き方改革を実現し、学校現場を積極的に支援します。

 ソサエティー五・〇の到来を見据え、人工知能、ビッグデータ等の研究開発、活用に加え、技術革新や価値創造の源となる飛躍知を発見、創造する人材と、それらの成果と社会課題をつなげ、新たなビジネスを創造する人材の育成に取り組みます。また、多様な学習機会と場の提供を図り、基礎的読解力、数学的思考力などの基盤的な学力や情報活用能力を全ての子供が習得できるようにするとともに、文理分断からの脱却を進めてまいります。

 あわせて、学校施設等の災害復旧、ブロック塀の安全対策、公立小中学校等への空調設置等に取り組みます。

 また、第二期スポーツ基本計画を着実に実行し、全ての人々がスポーツをする、見る、支える機会を確保し、スポーツ立国の実現を目指します。

 さらに、文化芸術基本法を踏まえ、文化庁の機能強化を図ったところであり、京都への移転を見据え、文化行政を総合的に推進し、文化による本質的、社会的、経済的価値の創出を強力に実行してまいります。

 一貫した教育政策の強力な推進、文教施設の防災に係る対応の強化、文化政策の総合的な推進のための機能強化等を図る文部科学省の組織再編を行ったところであり、文部科学省の所掌する施策を着実に実行してまいります。

 先日、文部科学大臣就任以降に初めて福島を訪問し、全力で復興に向けて努めなければならない思いを新たにしたところです。

 東日本大震災、平成二十八年熊本地震、平成三十年七月豪雨、平成三十年北海道胆振東部地震等については、就学支援、児童生徒の心のケア、学習や学校再開への支援等を始め、復興を支える人材育成、大学、研究機関による地域再生への貢献、学校施設や文化財の復旧など、被災者の心に寄り添った復興を更に加速します。廃炉に関する研究開発や人材育成、原子力損害賠償に着実に取り組みます。さらに、原発事故の避難者を始めとする東日本大震災により被災した児童生徒に対するいじめについては、関係機関とも連携して必要な取組を行ってまいります。

 また、原子力委員会における検討を踏まえ、原子力事故が発生した場合における原子力損害の被害者の保護に万全を期するための所要の措置を講じる法案を提出いたしましたので、速やかな御審議をお願い申し上げます。

 教育再生は、安倍内閣の最重要課題の一つです。教育再生実行会議のこれまでの提言を踏まえ、教育再生の実現に向けて必要な施策を推進するとともに、新たに、技術の進展に応じた教育の革新及び新時代に対応した高等学校改革について議論を行うほか、これまでの提言の進捗についてしっかりとフォローアップを行ってまいります。

 我が国が持続的に成長、発展するには、一人一人の能力や可能性を最大限引き出し、多様な個性を伸ばす教育が不可欠です。これを実現すべく、新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革に向け、業務の役割分担、適正化や、小学校における質の高い英語教育のための専科指導等に必要な教職員定数の改善充実、学校の運営体制の強化、部活動指導員等の専門スタッフや外部人材の配置拡充などを一体的に推進します。

 急激な時代の変化に対応できる人材育成が求められている中、人づくりを担う教師の資質能力向上を図ることが必要であり、教師の養成、採用、研修の一体的改革を着実に進めます。

 教育におけるICT活用の推進、質の高い幼児教育の提供、地域と学校の連携、協働の推進、特別の教科道徳の実施、いじめや不登校への対応、SNS相談体制の構築、フリースクールなど多様な場で学ぶ子供への支援、夜間中学の設置、充実、家庭教育支援の充実、読書・体験機会の提供の推進、学校安全の推進などにしっかりと取り組みます。

 児童生徒の自殺予防の取組やインターネットを通じたトラブル等を回避するための取組、スクールカウンセラー等の配置拡充などに取り組みます。

 また、指導体制の充実を通じた学力課題解消へ向けた取組や福祉機関との連携強化、地域未来塾等による学習支援など子供の貧困対策を推進いたします。

 今後更に加速していくグローバル社会を見据え、外国語教育や在外教育施設における教育、外国人に対する日本語教育、外国人児童生徒等への教育、高等学校、大学等における留学生交流のさらなる充実、日本型教育の海外展開、持続可能な開発のための教育などのユネスコ活動、国際バカロレアなどを推進します。

 学校施設は、子供たちの学習、生活の場であり、災害時の避難所となる重要な施設です。その安全性、機能性を確保するため、老朽化対策や耐震化等の教育環境の整備を推進します。

 十八歳人口の減少が予想される中で、国の知的基盤である大学が我が国の成長、発展を牽引し、新たなイノベーションを創出する人材を育成できるよう、高等教育全体の構造転換が必要です。このため、変化に対応した人材育成、全ての人が活躍し続けられる社会をつくるための人材への投資、大学改革の推進と教育研究力の強化を一体的に進めます。

 また、グローバル人材の養成、指定国立大学法人による国際競争力の強化、地方創生を担う人材育成、高等専門学校や専修学校等における教育の充実、専門職大学等の充実に向けた取組を推進します。このためにも、国立大学法人運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成など基盤的経費を安定的に確保し、改革を進める大学を重点的に支援します。

 さらに、高等学校教育、大学教育及び大学入学者選抜を一体的に改革する高大接続改革に取り組みます。また、入学者選抜の公正な実施に向けて、引き続き調査を行うなど、必要な対応を行っていきます。

 障害者が一生を通じてみずからの可能性を追求できるよう、福祉等の部局と連携した切れ目のない支援体制の構築や、障害のある子供の自立と社会参加に向けた特別支援教育の充実、障害者の生涯にわたる多様な学習活動の充実に取り組みます。

 これらの教育再生に向けた取組を着実に実現するため、今後五年間を計画期間とする第三期教育振興基本計画に基づく施策を実行するとともに、必要な財源を確保しつつ、教育投資の充実に努めてまいります。

 我が国が将来にわたって成長と繁栄を遂げるためのかなめは、科学技術イノベーションです。国連が定めたSDGsの達成に科学技術イノベーションの果たす役割が極めて大きいことは、国際社会の共通認識です。我が国の科学技術イノベーションの中核を担う文部科学省として、第五期科学技術基本計画に基づき、世界で最もイノベーションに適した国を目指します。基本計画で掲げる政府研究開発投資目標の達成に向け、科学技術予算の確保に努めます。

 本庶佑京都大学特別教授のノーベル生理学・医学賞受賞が決定しました。本庶先生の受賞は、我が国の高い研究水準を世界に示し、がんに苦しむ世界じゅうの人たちに大きな希望を与えるものであり、先生の業績に心からの敬意を表したいと思います。

 科学技術イノベーションを担い、未来を切り開くのは人材です。国際的研究活動の重要性を踏まえ、すぐれた若手研究者への支援や、将来を担う人材の育成、女性研究者の支援等に取り組みます。

 持続的なイノベーションの創出には、その源となる学術研究、基礎研究が極めて重要であり、これを強力に推進します。また、次世代放射光施設など物質科学等を支える最先端の研究基盤を始めとする大型研究施設等の整備、共用を促進するとともに、光・量子技術等の新たな価値創造のコアとなる分野の研究開発を進めます。加えて、特定国立研究開発法人を始めとする国立研究開発法人を中核として、世界最高水準の研究活動を進めます。

 人材、知識、資金の好循環システムの構築に向けて、大学等のマネジメント機能強化や産学官共創の場の構築によるオープンイノベーション、地域のイノベーション創出、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を進めます。

 ポスト「京」などの情報科学技術や、我が国が強みを持つナノテクノロジー・材料等の研究開発、再生医療や感染症等の研究開発、地震、津波、火山、豪雨等の防災・減災に関する研究開発、環境・エネルギーに関する研究開発、ITER計画等の核融合研究などを進めます。

 さらに、二〇二〇年度に初号機打ち上げを目指したH3ロケットの開発や、同時期に地球への帰還が予定されている「はやぶさ2」に代表される宇宙探査の推進など、国内外で大きな期待と関心が寄せられている宇宙・航空分野の研究開発や、海洋・極域、原子力に関する研究開発など、国主導で取り組むべき基幹技術を推進します。

 「もんじゅ」については、廃止措置計画等に基づき、地元の声にしっかりと向き合いながら、安全、着実かつ計画的に廃止措置を進めてまいります。

 スポーツには、体を動かし楽しむだけでなく、人を夢中にさせ感動させる力があります。また、文化は、我が国のアイデンティティーを形成する源であり、世界に誇る重要な資源です。

 我が国で開催される二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、国際競技力向上やドーピング対策、新国立競技場の着実な整備など大会に向けた取組を強力に進めることはもとより、次世代に誇れるレガシーを創出する視点で、スポーツを通じた健康増進、国際交流・協力や地域活性化、大学スポーツの振興、スポーツの成長産業化、障害者スポーツの振興、学校体育の充実等に取り組みます。また、スポーツ活動が公正かつ適切に実施されるよう、関係団体と連携しながら、スポーツインテグリティーの確保に努めてまいります。

 文化芸術は、無限の可能性を秘めています。二〇二〇年東京大会の成功に向け、日本博などの文化プログラムを全国で展開し、日本遺産等のさまざまな文化資源を活用しながら、伝統文化から現代芸術まで幅広い文化による国づくりをオールジャパンで推進します。また、文化芸術推進基本計画や文化経済戦略を着実に実行します。

 本年は、明治元年から満百五十年に当たる節目の年です。私としては、来るべき新しい時代をつくるため、文部科学行政全般にわたり、信頼の回復に努めつつ、人づくりを始めとした諸課題の解決に着実に取り組む考えです。

 引き続き、関係各位の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

亀岡委員長 次に、櫻田東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当大臣。

櫻田国務大臣 このたび、東京オリンピック・パラリンピック大会の大臣に任命されました櫻田でございます。一生懸命、皆様の御協力を得て力強く進めていきたいと思います。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を担当する国務大臣として、一言御挨拶を申し上げます。

 ことしの夏に開催された第十八回アジア競技大会、それに引き続き開催されたインドネシア二〇一八アジアパラ競技大会では、日本代表選手が活躍し、すばらしい成績をおさめました。東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで二年を切る中、多くの競技において、今回の競技大会は前哨戦として位置づけられていただけに、東京大会への大きな弾みになりました。

 東京大会の日本代表選手が決まり始め、いよいよ東京大会に世界からの関心が集まります。東京大会を世界一の大会として大成功させるとともに、将来に受け継がれるレガシーを創出するために、政府としては、閣議決定した基本方針に基づいて、各府省庁の関連施策を一体として確実に実行し、オールジャパンで取組を推進するために必要な措置を講じてまいります。

 そのために、関係大臣等と緊密に連携し、政府一体となって関係施策の推進を加速させるとともに、開催都市である東京都や、大会の計画、運営及び実行に責任を持つ組織委員会、競技会場が存在している自治体ともしっかりと連携してまいります。

 東京大会の重要な柱の一つは、復興オリンピック・パラリンピックです。東京大会の開催により世界の注目が日本に集まる機会を捉え、震災からの復興を後押しし、復興の姿を世界に向けて発信するため、被災地の自治体と大会に参加する国、地域の交流を行う復興「ありがとう」ホストタウンの取組を推進するとともに、被災地産の食材等の供給や、被災地での聖火リレー、競技開催などを実施してまいります。

 安全は我が国が世界に誇る価値であり、平和とスポーツの祭典たる東京大会の成功に不可欠なものです。テロ事件が世界各地で続発し、サイバー攻撃の脅威も深刻さを増すなど、セキュリティー情勢は予断を許さない状況にあります。また、自然災害にも十分な留意が必要です。

 このような情勢を踏まえ、政府において、昨年三月にセキュリティ基本戦略を、昨年十二月に東京大会等を見据えたテロ対策推進要綱を取りまとめています。これらに基づき、危機管理に万全を期すとともに、サイバーセキュリティー対策、テロなど組織犯罪への対策など、セキュリティーの万全と安全、安心を確保するためのあらゆる対策を進めてまいります。

 東京大会では、大会期間中に延べ約一千万人に上る大会関係者及び観客の移動が見込まれるため、安全、円滑な輸送の実現が重要です。また、大会関係者や観客の輸送と一般交通を適切に共存させることは、日本経済にとっても大きな課題です。国民や企業などの皆様の理解と協力を得ながら、時差出勤やテレワーク、休暇取得の促進など大会期間中の交通行動の見直しに関する機運醸成や合意形成を図り、今後の働き方改革等にもつなげてまいります。

 ことしは全国各地で最高気温を更新するような猛暑が続きましたが、暑さが厳しい時期に開催される東京大会の暑さ対策は重要な課題です。特に、東京大会には、日本の暑さになれていない外国人が多く訪れるため、熱中症の予防や対処法などの情報を多言語で広く発信するとともに、多言語で対応できる救護体制の整備等を進めるなど、ハード、ソフト両面で暑さ対策に取り組んでまいります。

 パラリンピックの成功なくして大会の成功はありません。パラリンピックで躍動するパラリンピアンの姿は、世界じゅうの人々に感動を与えるとともに、障害に対する意識を変える大きな力を持っています。東京大会では、パラアスリートがその力を最大限に発揮できるよう、これまでにない最高の環境を整え、障害者スポーツの裾野を広げてまいります。アスリートはもとより、世界で観戦する人々に勇気を与え、自信を持って人生を切り開いていくことを後押しする大会とします。

 加えて、政府としては、昨年二月、共生社会を実現するため、ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画を取りまとめました。大会を契機として、公共交通機関や建築物などユニバーサルデザインの町づくりはもとより、心のバリアフリーをしっかりと進め、大会のレガシーとして、障害の有無にかかわらず互いの尊厳を大切にし合う共生社会の実現を目指してまいります。また、これらの活動を地域主導でも加速すべく、共生社会ホストタウンを推進し、自治体ならではの取組を促進してまいります。

 東京大会は、競技が開催される自治体だけの祭典ではありません。東京大会を日本全体の祭典とするため、大会参加国・地域と人的、文化的、経済的交流を行う地方自治体をホストタウンとして登録し、大会成功に向けた機運を高めるとともに、全国を回る聖火リレーなどを通じて、地域活性化や観光振興等へつなげてまいります。

 東京大会は、スポーツの祭典のみならず文化の祭典であります。二〇二〇年以降を見据え、次世代に誇れるレガシー創出に資する文化プログラムを認証するビヨンド二〇二〇プログラムを実施しています。これまでに、伝統芸能や祭り、最先端技術を活用したメディア芸術、地域性豊かな食文化など、全国各地のさまざまな文化を生かした事業が八千件以上実施されています。また、日本の美を体現する日本博の実施に向けて関係大臣等と連携してまいります。今後も、公共空間活用のための相談窓口を通じた支援や試行プロジェクトに取り組みながら、大会を契機として日本文化の魅力を発信してまいります。

 また、東京大会を契機として、多くの外国人の訪日が見込まれます。このため、CIQの体制強化や多言語による情報発信など外国人旅行者の受入れ体制の整備を図るとともに、日本の魅力を発信するため、選手村等における日本食の提供や国産食材の活用に加え、多様な食文化への対応等の推進、競技会場における木材利用の推進などについて、関係大臣等と連携して取り組んでまいります。

 新国立競技場については、新国立競技場の整備計画に基づき、新国立競技場が世界の人々に感動を与える場となるよう、二〇一九年十一月の完成を目指し、着実に整備プロセスを進めてまいります。

 東京大会と共通する事項が多く含まれるラグビーワールドカップ二〇一九に関する施策を推進するとともに、東京大会をドーピングのないクリーンでフェアプレーの大会とするために、文部科学大臣等と連携してまいります。

 大会開催経費については、レガシー創出やアスリートファーストの観点に配慮しつつ、関係者とともに経費の縮減、効率化に取り組んでまいります。また、透明性を確保し、国民の皆様の理解を得るためにも、より丁寧な説明に努めてまいります。

 一九六四年の東京大会は、戦後の復興から日本の誇りを取り戻す大切なきっかけとなりました。二〇二〇年の東京大会は、成熟した日本から新しい歴史を紡ぎ、世界へ発信する絶好の機会であると考えております。東京大会が世界の人々に感銘を与えるとともに、国民から祝福され、子供たちが将来にわたって語り継げる大会として大成功をおさめられるよう、全力で担当大臣の職務に取り組んでまいりますので、委員長、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)

亀岡委員長 次に、永岡文部科学副大臣。

永岡副大臣 このたび、文部科学副大臣を拝命いたしました永岡桂子でございます。

 副大臣として、大臣をよく補佐し、日本のさらなる経済成長の原動力となります科学技術イノベーションの推進及び文化芸術立国の実現のための文化の振興に全力を尽くしてまいる所存でございます。

 今後とも、亀岡委員長を始め委員の先生方には、御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

亀岡委員長 次に、浮島文部科学副大臣兼内閣府副大臣。

浮島副大臣 おはようございます。

 このたび、文部科学副大臣兼内閣府副大臣を拝命いたしました浮島智子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 副大臣といたしまして、大臣をしっかりと補佐し、日本の将来を担う人を育てる教育の再生、国家戦略としてのスポーツの振興及び二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた取組に全力を尽くしてまいります。

 今後とも、亀岡委員長を始め理事の皆様方、委員の皆様方には、御指導、御鞭撻賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

亀岡委員長 次に、中村文部科学大臣政務官。

中村大臣政務官 おはようございます。

 このたび、文部科学大臣政務官を拝命いたしました中村裕之でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 大臣政務官として、大臣、副大臣とともに、教育の再生及び文化の振興に全力を尽くしてまいります。

 今後とも、亀岡委員長そして理事、委員の先生方の格別の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

亀岡委員長 次に、白須賀文部科学大臣政務官兼内閣府大臣政務官。

白須賀大臣政務官 おはようございます。

 このたび、文部科学大臣政務官兼内閣府大臣政務官を拝命いたしました白須賀貴樹でございます。

 大臣政務官として、大臣、副大臣とともに、科学技術イノベーションの推進、スポーツの振興及び二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた取組に全力を尽くしてまいります。

 今後とも、委員長を始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。(拍手)

亀岡委員長 次回は、来る十四日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時四十三分散会


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