衆議院

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第2号 令和8年3月10日(火曜日)

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令和八年三月十日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 冨樫 博之君

   理事 加藤 鮎子君 理事 国定 勇人君

   理事 高木 宏壽君 理事 武井 俊輔君

   理事 田中 良生君 理事 福重 隆浩君

   理事 住吉 寛紀君 理事 臼木 秀剛君

      阿部 弘樹君    五十嵐 清君

      伊藤 忠彦君    井上 貴博君

      上田 英俊君    長田紘一郎君

      小里 泰弘君    加藤 貴弘君

      加藤 竜祥君    菅家 一郎君

      熊田 裕通君    小池 正昭君

      斉藤 りえ君    坂本竜太郎君

      白坂 亜紀君    園崎 弘道君

      高鳥 修一君    高橋 祐介君

      土井  亨君    根本  拓君

      藤田  誠君    藤田 洋司君

      村木  汀君    山口  晋君

      山田 基靖君    山本 左近君

      鷲尾英一郎君    渡辺 孝一君

      赤羽 一嘉君    犬飼 明佳君

      吉田 宣弘君    奥下 剛光君

      美延 映夫君    西岡 秀子君

      野村 美穂君    吉川 里奈君

      須田英太郎君    畑野 君枝君

    …………………………………

   国土交通大臣       金子 恭之君

   国土交通副大臣      佐々木 紀君

   国土交通副大臣      酒井 庸行君

   国土交通大臣政務官    加藤 竜祥君

   国土交通大臣政務官    永井  学君

   国土交通大臣政務官    上田 英俊君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           榊原  毅君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           福本 拓也君

   政府参考人

   (経済産業省経済産業政策局地方創生担当政策統括調整官)          宮本 岩男君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房総括審議官)         岡野まさ子君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房公共交通政策審議官)     池光  崇君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官)            平嶋 隆司君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房上下水道審議官)       石井 宏幸君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            鶴田 浩久君

   政府参考人

   (国土交通省不動産・建設経済局長)        楠田 幹人君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        林  正道君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  沓掛 敏夫君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  宿本 尚吾君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  五十嵐徹人君

   政府参考人

   (国土交通省物流・自動車局長)          石原  大君

   政府参考人

   (国土交通省海事局長)  新垣 慶太君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  宮澤 康一君

   政府参考人

   (観光庁次長)      木村 典央君

   政府参考人

   (気象庁長官)      野村 竜一君

   政府参考人

   (海上保安庁次長)    坂巻 健太君

   国土交通委員会専門員   國廣 勇人君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十日

 辞任         補欠選任

  北神 圭朗君     藤田 洋司君

  中山 泰秀君     藤田  誠君

  渡辺 孝一君     加藤 貴弘君

  佐藤 英道君     吉田 宣弘君

  古川 元久君     野村 美穂君

同日

 辞任         補欠選任

  加藤 貴弘君     長田紘一郎君

  藤田  誠君     山田 基靖君

  藤田 洋司君     園崎 弘道君

  吉田 宣弘君     佐藤 英道君

  野村 美穂君     古川 元久君

同日

 辞任         補欠選任

  長田紘一郎君     村木  汀君

  園崎 弘道君     阿部 弘樹君

  山田 基靖君     斉藤 りえ君

同日

 辞任         補欠選任

  阿部 弘樹君     北神 圭朗君

  斉藤 りえ君     中山 泰秀君

  村木  汀君     渡辺 孝一君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件

 運輸事業の振興の助成に関する法律の一部を改正する法律案起草の件


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     ――――◇―――――

冨樫委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、国土交通省大臣官房総括審議官岡野まさ子君外十八名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨樫委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

冨樫委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。五十嵐清君。

五十嵐委員 おはようございます。栃木第二選挙区の自由民主党、五十嵐清でございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 まず、金子国土交通大臣にお伺いいたします。

 危機管理投資そして成長投資による力強い経済を実現するために、国土交通省として今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

金子国務大臣 おはようございます。五十嵐委員にお答え申し上げます。

 日本列島を強く豊かにすることを掲げる高市内閣にとって、危機管理投資や成長投資による強い経済の実現は、最も重要な政策課題の一つであります。

 先月の第二次内閣発足に際しても、高市総理から、改めて、私を含む全閣僚に対しまして、内閣の総力を挙げて、成長戦略を加速させ、軌道に乗せるための政策を推進するよう指示があったところであり、国土交通省といたしましても、全力で取り組んでまいります。

 具体的には、まず、日本成長戦略本部において重点投資対象の十七分野に位置づけられた造船、港湾ロジスティクスについて、取りまとめ担当大臣として、関係大臣とも協力しつつ、官民投資の促進策の策定に向けた議論をリードしてまいります。

 また、令和の国土強靱化の実現に向けまして、第一次国土強靱化実施中期計画に基づき、気候変動に対応する流域治水の推進、道路など交通ネットワーク、ライフラインの強化といった取組をしっかりと進めてまいります。

五十嵐委員 ありがとうございました。

 造船あるいは国土強靱化など具体的な言及もあったところですが、この後は、地方の観点あるいは具体の政策についてお伺いをさせていただきます。

 道路ネットワークやスマートインターチェンジなどのインフラ整備は、地域の成長を促し、災害時のダブルアクセスの確保という観点から重要と考えております。

 成長投資、危機管理投資という政府の方針からも、予算を重点化し、整備を加速化していくべきと考えますが、国土交通省の見解をお伺いいたします。

酒井副大臣 おはようございます。五十嵐委員にお答えを申し上げます。

 道路ネットワークの整備は、人流、物流の円滑化を図って、企業の立地や観光交流の促進、生産性の向上につながります。

 さらに、地震や豪雨などの自然災害の激甚化、頻発化が進む中で、ダブルネットワーク化によって災害時の代替性を確保するなど、国民の安全、安心を守る生命線としての役割も果たしているところでございます。

 また、スマートインターチェンジにつきましては、その整備によって商業や物流施設等へのアクセスの向上や災害時の代替性の確保などが図られ、道路ネットワークの効果を更に高めています。

 委員御地元の栃木県におきましては、東北自動車道や北関東自動車道が幹線軸として機能しており、スマートインターチェンジの整備の進展も相まって、沿線開発の促進や農産品等の輸送時間の短縮などの効果がもたらされているところでございます。

 このように、道路ネットワークやスマートインターチェンジなどの整備は、政府の掲げる強い経済や安全、安心な暮らしの実現に向けて、重要な役割を果たすものと認識をしておるところでございます。

 国土交通省としては、昨年の六月に閣議決定された第一次国土強靱化実施中期計画も踏まえて、地域の声もしっかり受け止めながら、必要な予算確保に努めつつ、道路ネットワーク等の整備を着実に推進してまいります。

五十嵐委員 まずは予算の確保が一番大切だとは思いますけれども、やはり地方の住民からすると、今回の内閣が掲げている成長投資、危機管理投資の部分、非常に期待が大きいものと考えております。特に、ミッシングリンクの解消というのは、経済発展にも資するという部分がありますし、また、危機管理投資、災害時のダブルアクセスという部分では非常に重要という観点が地方でも認識をされておりますので、これらについては力を入れていただきたいと思っております。

 特に、これまでの事業の進め方はどうしても、五年計画なので、計画的にミッシングリンク解消に向けて事業、工事を入れていくというのが一般的だったわけですが、実際には、利便性向上とか経済効果の出現を考えたときには、これまでの平均的な工事期間を短縮するような思い切った予算のつけ方もこれから検討すべきだと思いますので、御提案をさせていただきたいと思います。

 また、私の栃木第二選挙区は栃木県の面積の約四〇%を占めておりまして、同時に人口減少のスピードが一番速い地域ではあるんですが、選挙区内のさくら市、塩谷町あるいは鹿沼市においてスマートインターチェンジの構想があるものですから、こういう地方の活力をしっかりと生み出すための社会資本整備については特段の御支援をお願いをさせていただきます。

 次に、高度経済成長時代以降に整備をされてきました様々なインフラの老朽化が進んでおります。笹子トンネルの事案以降、地方自治体も調査、点検を実施をし、補修、修繕等の計画も策定をしておりますが、進捗は必ずしも思わしくないと認識をしております。

 群マネも、地域限定でスタートをしてきましたが、そろそろ全国展開へつながるステージに上げていくことが必要と考えます。

 高市内閣が掲げる危機管理投資を踏まえて、今後どのように老朽化したインフラの整備を進めていくのか、国土交通省の考えをお伺いいたします。

鶴田政府参考人 お答え申し上げます。

 インフラを管理している自治体、とりわけ市町村におきましては、人員の不足等による課題が深刻化していると認識しております。

 このため、国土交通省では、複数自治体のインフラや複数分野のインフラを群として捉えて効率的、効果的にマネジメントしていく地域インフラ群再生戦略マネジメント、いわゆる御指摘のありました群マネの取組を推進しております。

 これを全国展開を図るために、群マネの導入に当たって、自治体間ですとか事業者間、又は部署間の調整や手続をめぐる不安がございます。これを解消するために、昨年十月には、先行事例におけるノウハウなどを参考にしまして、群マネの手引きバージョン1を公表したところでございます。これを、各種の勉強会などの場を通じまして、自治体職員や事業者の皆様への周知を進めているところです。

 この手引では、発注者側の連携体制ですとか事業者側の連携体制に様々なパターンが存在することを具体的な事例を交えて解説をしております。群マネの全国展開に向けましては、この手引を最大限活用しまして、自治体と事業者の双方において、それぞれの地域にふさわしい連携パターンを形成していただけるよう促してまいります。

 また、インフラ老朽化対策の新たな展開としまして、昨年一月に発生した埼玉県八潮市における道路陥没事故を背景としまして、新たにインフラマネジメント戦略小委員会を設置しまして、本年一月から議論を開始しているところでございます。この中で、点検や対策にめり張りをつけるなど、より効率的、効果的な維持管理についても議論を進めてまいります。

 これらの議論を踏まえまして、より着実にインフラ老朽化対策が進むよう、必要な取組を全力で取り組んでまいります。

五十嵐委員 この群マネですけれども、私の地元の栃木県でも導入をしておりますけれども、正直言いますと、まだ簡単な除雪を県あるいは市町が合同になってやっているという程度であって、なかなか本来の意味の広域連携、あるいは業種間の連携というのが図られていないというふうに思っています。課題としては、やはり旗振り役が明確にいないとなかなか、イメージは共有できていても、事業導入に踏み切れないという部分があるのかなというふうに思っています。

 私もこの手引を拝見をさせていただきましたけれども、本当に細かい部分まで親切な形で作られていて、非常にいいものができていると思っております。特に付録の部分は、検討がスムーズにいくように、いろいろな、表計算とかのツールまで導入をしていただいていますので、実際に検討が始まれば早い段階での導入というのが期待できるというふうに思っていますので、引き続きの後押しをお願いをしたいと思います。

 私は、全国的にどこでも災害の発生リスクがある中で、やはり地域の守り手が減少してしまう前に、しっかりと群マネを進めることで、地方の中小の建設業の方々を守っていく、そして地域で建設業の一つの固まりを維持していく、そういう役割も必要になってくると思いますので、この群マネ、是非、省を挙げてしっかりと取り組んでいただきますように、予算の確保も含めてお願いを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。

 昨年の十二月に全面施行されました改正建設業法ですが、この中で、技能者の処遇改善と適正な労務費の確保について新たなルールが策定をされております。この新ルールの定着に向けて今後どのように取り組んでいく考えなのか、お伺いをいたします。

楠田政府参考人 お答えを申し上げます。

 他産業より低い賃金を厳しい労働環境に見合った水準に引き上げるなどにより、建設業の担い手を将来にわたって確保するため、令和六年に建設業法が改正をされ、昨年十二月に全面施行されたところでございます。

 この改正法に基づき、建設技能者に支払う賃金の原資である労務費を適正に確保し行き渡らせるための仕組みとして、国が労務費に関する基準を作成する、事業者は労務費等を明示した見積書の作成やその内容を考慮した契約を行うよう努める、事業者が労務費の基準を著しく下回る見積りや契約を行うことを禁止するなどの新たなルールが始まったところでございます。

 国土交通省では、この新しいルールの浸透、定着を図るため、これまで、全国で説明会等を繰り返し開催するなど、制度の周知に努めてまいりました。また、労務費等を明示した見積書の様式例などを示し事業者にその活用を促す、労務費等を明示した見積書の作成など建設技能者を大切にする事業者について、自主宣言を行う制度を創設し見える化する、さらには、建設Gメンによる重点的な調査や法令遵守の指導を進めるなどの取組を行ってきたところでございます。

 引き続き、業界団体等関係者と連携をいたしまして、様々な機会を捉えて制度の周知徹底に努めますとともに、その運用状況を丁寧にフォローアップするなどによりまして、この新たな仕組みが全国の隅々にまで浸透、定着し、建設技能者の処遇改善につながるよう、しっかりと取り組んでまいります。

五十嵐委員 本当に画期的な新ルールだというふうに私は評価をしておりますけれども、これが実際に全国の津々浦々に浸透していくためには、かなりの努力も必要なのかなと思います。

 先日も栃木県の板金組合の方々とお話をしましたけれども、全くこういう情報は知らないよという話でした。実際に、数多くの業種がある中で、国の方で決めた標準価格ですかね、これが業界との調整でまだ公表されていないというのが板金組合でもありましたので、致し方ない部分があるのかもしれませんが、これらは全て、今までの商習慣を変える部分があると思います。建設技能者の方が書面で契約をきちんと結んでから仕事に入るというようなことをしていかないと、この新ルールというのはなかなかうまく機能しない部分があると思いますので、そういう意味では、発注者と元請だけではなくて、下請や孫請の方々にもしっかりとこういう情報が共有できるような、そんな工夫も是非お願いをしたいと思います。

 令和八年度、四月から始まるわけですけれども、ここでしっかりと実践がされるように、まずは公共事業のところからやっていく、それによって民間に波及させるというのが具体的な進め方なのかなと思いますので、国交省の方でも、地方自治体にもしっかりと働きかけていただいて、適正な処遇改善あるいは労務費の確保について努めていただきたいと思います。

 あとは、先ほども申し上げましたけれども、全国どこでも災害リスクが高まっている中で、建設会社によって復旧は可能であっても、本当の意味での復興というのは、各地域ごとに建設職人、建設技能者がしっかりと根づいていなければなかなか難しいというのが実際だと思います。各地域に建設技能者がこれからもしっかりと営みを続けていけるような、そんな施策を期待をして、次の質問に移ります。

 最後に、観光分野、ちょっとお伺いしたいと思います。

 強い経済を実現していく上で、観光産業の振興も極めて重要だと思います。責任ある積極財政では、新たな財源を生み出す取組も重要でありまして、収入増が見込まれる国際観光旅客税も活用して、どのように観光地の魅力化を図っていくのか。また、私の地元の日光、鬼怒川のように、地方の温泉地にある廃ホテル、廃旅館の撤去や、観光地としての再生についてどのように取り組んでいくのか、併せてお伺いいたします。

木村政府参考人 お答え申し上げます。

 観光客の方々に日本各地の魅力ある観光地を御訪問いただくようにすることが、一部地域や時間帯における混雑緩和の観点からも、また、地方創生の観点からも非常に重要であると考えております。

 このため、新たな観光立国推進基本計画におきまして、二〇三〇年訪日外国人旅行者数六千万人、十五兆円という目標を達成するために必要な、特に地方への誘客に関する施策が重要だと考えておりますが、こうした施策を盛り込むとともに、国際観光旅客税も活用し、その着実な実施を図ってまいりたいと考えております。

 国際観光旅客税でございますが、これによりまして観光庁関係予算を令和八年度当初予算では大幅に拡充しているところでございますが、これに加えまして、令和七年度補正予算、これも併せ活用することにいたしまして、地方誘客のより一層の促進、観光地の魅力強化に向けた、例えば、地方への需要の分散を促進するための交通ネットワークの機能強化ですとか、地域特性を生かした観光コンテンツの造成、様々な国から地域への誘客を一層促進するためのプロモーションの強化、こういった施策に予算を重点的に充当してまいりたいと考えております。

 今、委員御指摘のように、この中で観光地による地域の活性化を進めるに当たりまして、地方の温泉地の中心地などに残る廃屋の撤去、再生をいかに進めていくかが重要な課題の一つであると考えております。

 こうした課題に対応するために、廃屋の跡地に規模を縮小した新たな旅館などを再生する場合に、廃屋の撤去費の一部を国が支援する廃屋撤去・再生による地方温泉地等のまちづくり支援事業を来年度予算案に盛り込んでいるところでございます。

 また、この事業では、廃屋の再生に伴って行われる周辺整備の取組も支援対象に含めており、廃屋再生を契機とした地域一体となったにぎわい再生を後押しできると考えているところでございます。

 引き続き、委員御地元の日光や鬼怒川なども含め、日本各地の観光地がその魅力を発揮していけるよう、観光庁といたしましてもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。

五十嵐委員 廃ホテル、廃旅館の撤去の事業は、これまでですとなかなか踏み込めないような補助の制度だったものを、今回かなりの額が支出できるような新しい仕組みにしていただいたというふうに承知をしております。

 私の地元の日光市でも、この事業を導入すべく、昨年の十二月までに地域協議会を立ち上げまして、しっかりと地元の意見を集約をして、この事業が導入できるように今取り組んでいるところですので、引き続きの御支援をお願いをしたいと思います。

 また、観光産業の魅力化ですけれども、聞くところによると、ゼロゼロ融資の返済状況が各業界、業種ごとに異なっている、その中で観光産業が一番返済状況が悪いというようなデータも出ているところですので、この魅力化の様々な事業の補助を考えたときに、本当にゼロゼロ融資の状況を考えて何をすべきかというのは、もしかすると、中小企業庁とも連携をしながら、パッケージで事業を示していくことも必要になるのではないかなというふうに思いますので、ここの点については一つ問題提起をさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、小池正昭君。

小池委員 皆様、おはようございます。

 この国会から国土交通委員会に所属させていただきます、千葉十区、自民党、小池正昭でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、早速、質問の機会を頂戴しました。ありがとうございます。

 先日の金子大臣の所信、拝聴いたしました。改めて、国土交通行政の裾野の広さと国民生活にとっての重要性、そして我が国の経済発展に不可欠な要素が非常に多く含まれているということが示されていたというふうに思います。

 力強い経済成長の実現の中で述べられているんですが、国際競争力の強化、インバウンドの受入れ、国際物流ネットワーク構築の観点から、成田空港の更なる機能強化を着実に進捗させるということを述べられました。

 そこで、今日は、成田空港関連について、ちょっと集中しますが、お聞きしておきたいと思います。

 今年は六十年に一度のひのえうまの年であります。成田空港は、六十年前の、前回のひのえうまの年に、当時は新東京国際空港という名称で千葉県成田市に建設することが決定しました。つまり、ちょうど六十周年ということになります。

 建設決定に至る様々な経緯から、地元では大変苦労の歴史を重ねてきましたが、一時は航空貨物取扱量世界一を誇り、我が国の経済発展の原動力となって、その役割を果たしてきた事実がございます。

 現在においても、成田空港は、金額換算にしますと我が国最大の貿易港でありまして、我が国の経済活動と国民生活を今も支えているわけでありますが、世界各国や近隣アジアにおいては、国家主導で最新の、また大規模な国際空港整備が行われた結果、成田空港の地位は徐々に低下し、航空貨物取扱量では、実は、世界の中の今やトップテンに遠く及びません。現在も世界各国で国際空港を活用した戦略的政策が推し進められているわけでありますが、我が国もこれ以上世界から後れを取るということは許されません。

 そのためにも、成田空港において、滑走路の新増設を行い、ターミナルなどの再編、新貨物地区の整備などで空港敷地を二倍にして、現在の発着容量三十四万回を五十万回まで増大させる、成田空港の更なる機能強化を着実に進める必要性を強く抱くものであります。

 この成田空港の更なる機能強化は、日本の経済を力強く発展させるための、我が国の命運を懸けた国家プロジェクトの一つであります。二〇三〇年にインバウンド六千万人という目標、また、航空物流が我が国の重要なサプライチェーンを担っているという現実の中で、経済安全保障という観点からも極めて重要な政策として位置づけて取り組む必要があると考えております。

 そこで、まず国土交通省に、成田空港の更なる機能強化の意義をどのように捉えられているのか、確認する意味でお伺いをしておきます。

宮澤政府参考人 お答えいたします。

 現在、成田空港においては、B滑走路の延伸、C滑走路の新設等から成る更なる機能強化を進めるとともに、旅客ターミナルや貨物取扱施設等の今後の成田空港施設の機能強化について検討を積み重ねているところです。

 これらのプロジェクトは、同空港について、北東アジアの国際ハブ空港としての地位を確立させ、世界各地への連結性を高めることで、我が国の経済安全保障の強化に貢献していくために不可欠のものです。

 また、成田空港には、我が国最大の貿易港、インバウンド観光のメインゲートウェーとして、我が国、そして周辺地域はもとより、日本各地の成長エンジンとしての役割も期待されているほか、空港周辺への高付加価値型産業の立地や農産品の輸出拡大、鉄道や道路といったアクセスインフラの整備への強い期待も寄せられています。

 国土交通省としては、この成田空港の更なる機能強化が一日でも早く実現できるよう、最大限の取組を講じてまいります。

小池委員 ありがとうございました。

 今、一日も早くということがありましたけれども、滑走路の新増設については、二〇二九年三月の完成を目指して、昨年から本格的な工事が始まりました。しかし、完成目標まで三年というふうに迫った中で、拡張用地の現在の用地取得率が直近で公表されているんですが、八八・四%にとどまっているということです。これには懸念を抱いているところです。

 既に金子大臣からも、今後の工程を踏まえて、用地取得に全力を尽くすようにという指示が出されているところでありますが、用地確保の加速化に向けた取組としてどのように取り組んできているのか、お伺いをいたします。

宮澤政府参考人 お答えいたします。

 成田空港の更なる機能強化の実現に向けては、成田空港会社が中心となって約四百回にも及ぶ住民説明会等を行うとともに、過去八年にわたって粘り強く用地交渉等も行ってきたと承知しております。

 その上で、今年度末を目標に行っております必要な用地確保の加速化に向けては、県、地元三市町、成田空港会社と連携しながら、空港周辺の住民等に本事業への一層の理解促進を図るためのリーフレットの作成、配布、周辺十一市町において延べ千三百四十一名が来場したオープンハウス型説明会の開催、地権者の方々に用地提供の協力をお願いする共同声明を採択し、これを地権者の方々へお渡しし御理解を得る取組、さらに、一部の地権者の方については、国、千葉県、成田空港会社による戸別訪問等を実施してきたところです。

 このように丁寧に取り組んできましたが、委員御指摘のとおり、用地確保率は八八・四%にとどまっている状況です。

 国土交通省としましては、成田空港会社や地元関係者と一丸となって、必要な用地確保に向け、最大限取り組んでまいります。

小池委員 ありがとうございました。

 是非しっかりと加速化を更に進めていただきたいと思います。大変な作業だとは思いますが、よろしくお願いいたします。

 空港の本体整備、これは重要なんですけれども、あわせて、実は、成田の問題は、二次交通の整備というのが非常に課題になっています。道路ネットワークの構築や鉄道アクセスの整備には相当の期間を要しますので、空港本体の整備と併せて、早期に事業に着手していかなければなりません。

 特に、成田空港の鉄道アクセスは、開港以来、徐々に課題を解決してきたところなんですが、空港近傍の単線区間の解消や、空港駅の混雑緩和、更なる速達性の向上のための改良工事の必要性など、まだまだ大きな課題が残っています。鉄道先進国である日本として、やはり、我が国の玄関口と都心を結ぶ鉄道の整備、これには注力をして、鉄道が本来持つ特徴である定時性、速達性、大量輸送の利点を最大限に発揮できる鉄道アクセスを確立しなければなりません。

 既に国として成田空港の鉄道アクセスについての検討を進めていること、これは承知しているところでありますけれども、その検討状況はどのようになっているか、伺います。

五十嵐政府参考人 お答え申し上げます。

 輸送力や速達性において優れている鉄道による空港アクセスは、成田空港のアクセスにおいても約六割のシェアを占めており、重要な役割を担っております。

 成田空港の鉄道アクセスについては、発着容量五十万回への拡大に合わせた機能強化が必要になることから、国土交通省においては、今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会において議論を進めており、成田空港周辺の単線区間の複線化など施設面での機能強化に係る基本的な整備の方向性について、昨年六月に中間取りまとめを行ったところです。

 国土交通省としては、成田空港の競争力の維持強化に資する空港アクセス鉄道の整備、機能強化について、引き続き、検討会での議論を踏まえつつ、令和八年度予算案に新たに盛り込まれました利子補給制度などの支援策の活用の可能性も含め、具体的な対応を検討してまいります。

 以上でございます。

小池委員 ありがとうございました。

 鉄道アクセスはこれからというような感じもありますけれども、今、実はもう既に相当な混雑で、非常に、輸送量をこれ以上増加することができない現実がありますので、早急なる検討を進めていただきたいと思います。

 世界の国々に目を転じますと、人、物の結節点である国際空港の優位点を最大限に生かした産業政策に力を入れている事例が多く見られます。最近になって我が国の中でもその政策的な流れを見ることができるんですが、先ほども申し上げましたが、既に世界からは大きく遅れている現実、これは受け止めなければなりませんし、その規模も戦略も我が国の中ではまだまだ十分ではないという現実があります。

 成田空港は大規模な内陸空港でありますので、今後も、騒音や落下物など、様々な地域住民への必要かつ十分な配慮、環境対策などを講じていかなければなりません。

 しかし、一見、内陸空港であるということの負の部分、短所のようにも思えるところもあるんですが、空港周辺に広大かつ連続した土地が有効に活用できる、これは海上空港ではできないことであります。世界に最も近い結節点としての国際空港の利点を最大に生かした産業集積などの政策も実現ができるという、内陸空港であるからこその逆転の発想が可能だというふうに思っています。

 そういった意味で、国家プロジェクトである空港整備と併せて、産業用地の整備や産業集積を促進するための有効な支援策についても国として強力に牽引していくべきだと考えますが、どのように見解を持たれているか、お伺いいたします。

宮本政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、産業用地の整備につきましてですけれども、近年、国内投資は継続的に拡大傾向にある中で、分譲可能な産業用地は減少している状況にあります。国内投資の更なる拡大には、全国的にも産業用地の更なる確保が必要だと考えております。

 このため、経済産業省としては、今国会に地域未来投資促進法の改正案を提出しており、新たな産業用地の造成を後押しする措置を講じる予定としております。

 具体的には、都道府県等による産業用地の整備に関する計画の承認制度を設け、承認計画について、官民連携で産業用地の整備を進める場合の土地譲渡に係る課税特例、それから中小機構による融資及び助言の措置を講じることとしておるところでございます。

 それから、産業集積の促進についてでございますけれども、今申し上げたような産業用地の整備の取組に加えまして、現在、地域未来戦略において、地方公共団体とも連携し、各地域に産業クラスターの形成を進めていくこととしております。千葉県など関係地方公共団体とも連携し、産業集積の形成を後押ししてまいりたいと考えております。

小池委員 ありがとうございました。大変お忙しいところ、経産省宮本統括調整官、ありがとうございます。

 今日、国交委員会ですが、経産省に来ていただいていますが、実は、成田空港の関係というのは、非常に他省庁にまたがる政策を今進めなければならないと思っています。そういった意味で、国土交通省はもとより、各省庁連携した取組を引き続きよろしくお願いをしたいと思います。

 また、成田空港は、首都圏における農林水産物、食品の最大の輸出拠点、航空の輸出拠点でもあります。国も、これまで輸出拠点市場として、成田空港に近接する成田市場の設置を支援しました。この成田市場も活用しながら農林水産物の輸出を促進することは、全国の産地の活性化、ひいては地方創生にも大きく寄与するものでありますので、成田空港を農林水産物の輸出拠点とするように更に力を入れていくべきであると考えています。

 そのためには、成田空港周辺の道路網整備は当然なんですけれども、都心方面や羽田空港とのアクセス強化、また北関東方面へのアクセスを向上させるなど、広域的な道路ネットワークの構築が必要となりますので、関係自治体と密接に連携して国土交通省の取組の強化をお願いをしておきたいと思います。

 特に、自動物流の実証試験が成田空港においても実施をされました。近い将来、成田空港と国内航空の拠点である羽田空港とを結ぶ自動物流、これは構想段階ではありますけれども、この実現を期待していますので、引き続き検討の加速化をお願いをしておきたいと思います。

 このように、成田空港の更なる機能強化は、我が国の経済発展に大きく寄与する使命を持ち、先行する世界の国際空港、そして、その周辺地域における産業政策に、先ほども申し上げましたけれども、これ以上後れを取ることのないように、一日も早い実現が不可欠であります。そして、成田空港を拠点とした産業集積、この実現を図り、日本経済を牽引する、まさにエアポートシティーを目指すべきであると考えています。

 そこで、金子大臣に、成田空港の更なる機能強化を必ず実現していくんだという強い決意、是非ここでお示しをいただきたいと思います。

金子国務大臣 小池委員にお答え申し上げます。

 冒頭、航空局長からの答弁にもありましたが、我が国の国際競争力の強化、訪日外国人旅行者の受入れ、国際物流ネットワークの構築等の観点から、成田空港の更なる機能強化の実現は不可欠でございます。

 私自身、昨年十二月に、先ほど小池委員からも言及されましたが、アクセス鉄道の整備も重要だということで、あえて京成上野駅からスカイライナーに乗車をいたしまして、成田空港に向かいました。その際感じたのは、非常に近い、もう四十分を切れるぐらいの、まさに東京と成田というのは非常に近いという実感とともに、急激に外国人の旅行客が増えているために、空港が非常に混雑をして、それによって列車の遅延があったりということで、先ほど鉄道局長からもお話がありましたように、これから発着容量が五十万回になる中で、やはり単線区間の複線化とかあるいは施設面での機能強化というのをやらなければいけないということを自ら実感をしたところでございます。

 そして、現地では、小池委員にも同席をいただきまして、千葉県知事、そして地元の三市町の首長の皆様との意見交換も行わせていただいたところでございます。

 この視察の中で、これまで成田空港が様々な困難を乗り越え、地域との共生、共栄を深めてきた歴史的経緯も踏まえ、空港づくりは地域づくりとの考えの重要性を改めて確認をさせていただきました。

 また、そうした観点から、成田空港を核とした周辺の産業基盤の強化を着実に進めてほしいとのお声につながっていることを再認識をいただきました。

 経済産業省からも今非常に前向きな御答弁があったところでございますけれども、しっかりと、そのときも、農産物もそうでありますけれども、例えば、半導体に関係する機械とか、非常に高価な機械も飛行機で成田に着いているということも含めて、非常に勉強になったところでございます。

 それと同時に、アクセス鉄道のみならず、先ほど委員からお話がありましたように、あのときも、委員からもそして知事からも地元の首長さんからもお話がありましたように、やはり、鉄道だけではなく、物流という意味では、道路整備というのは非常に重要なことだというふうに認識をしたところでございますので、御要望いただいたことも踏まえて、しっかりと御要望に応えるべく、物流、人流、両方の拠点であります成田空港の機能を強化するためにも頑張っていきたいと思います。

 必要な用地の確保については極めて厳しい状況にあると認識をしておりますが、国土交通省といたしましては、こうした御地元の御期待に応えるためにも、成田空港の更なる機能強化を不退転の決意でやり遂げなければならないと考えております。

 よろしくお願い申し上げます。

冨樫委員長 小池正昭君に申し上げますけれども、取りまとめてください。

小池委員 はい。

 ありがとうございました。大臣の強い決意だというふうに受け止めました。

 これからいよいよ期限が迫ってまいりますので、国土交通省、また他省庁とも連携して、先ほども申し上げたとおり、是非とも取組を強化していただきますように心からお願いを申し上げまして、私からの質問を終わります。

 ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、赤羽一嘉君。

赤羽委員 新党中道の赤羽でございます。

 野党で国土交通委員会で質問するのは今日初めてかもしれませんが、別に与野党関係なく、国土交通行政は国民生活と我が国経済の礎でもありますので、しっかりと議論をさせていただきながら前進をさせていただきたい、こう思っておるところでございます。

 また、金子大臣は、私も長年にわたりまして親しく交流させていただきました。前回の所信表明の中にもありますが、地元、地域、現場を大事にするというのが信条だという、多分この一文は御自分で書かれたんじゃないかなというふうに思いますが、私も、大臣を経験した思いから言うと、やはり現場を歩くのは政治家の仕事ですし、現場の声を持って、大臣というのは相当大きな権限がありますから、優秀な何万人のテクノクラートの組織の中のトップであっても、そこに水を差すような決断というのはなかなかしにくいというのは私も体験したところでありますけれども、優秀な役人の皆さんも分からない現場の生の声を礎に、是非金子大臣らしい、国民生活に密着をした国土交通行政のリーダーとして頑張っていただきたいということをまず申し上げたいと思います。

 今日は、先日の所信表明演説、また去年の臨時国会でもなされました、比較をしていて、ちょっと、すごく、一か所だけ、あれ、この表現どうなっているんだと思ったところがございます。それは、海上保安庁のくだりで、相当前段に書いてあるんですが、昨年の秋では、海上保安庁については、多様化、複雑化する海上保安行政に適切に対応し、平和で美しく豊かな海と人々の命を守ります、こういうくだりで、多分、私も大臣のときもこうしたことだったんじゃないかなと思うんですが、今回の所信表明、相当変わっていまして、同時に、防衛力の抜本的強化を補完すべく、海上保安能力を一層強化し、平和で美しく豊かな海と人々の命を守ります、これはさらっと読んでいて、私、ちょっとここ、どうなっているんだと。

 警察の海上保安庁と軍の自衛隊というか防衛省というのは、やはり明確に分けるということが大事だと思いますし、海上保安庁の現場の職員の皆さんも、そうした思いというのはより強いと思うんですね。

 もちろん、平和で美しく豊かな海と人々の命を守るというのは、そうした使命ですけれども、もちろん、防衛省との連携というのも、なくていいわけではないんだけれども、ここのラインを超えるような新しい表現をされたということは、今の高市内閣の傾向性を見ると、ちょっと、相当政権の中枢から、大臣の所信表明演説についても、何か力が入ってきたんじゃないかなと。

 国交省では今までにないような表現になったことは大変心配をしておりますが、この点について率直な御答弁をいただければと思います。

金子国務大臣 赤羽委員には、太田大臣、石井大臣を与党理事で支え、そして、赤羽大臣のときは与党筆頭理事としてお支えをさせていただきました。今回は赤羽元大臣から質問いただくということで、非常に緊張しているところでございます。よろしくお願いしたいと思います。

 御指摘のとおり、海上保安能力の強化につきましては、国家安全保障戦略における防衛力の抜本的な強化を補完する取組とされているところから、このような表現になったわけでございますが、誤解もあると思いますので、私もしっかりとそこは分かりやすくお答えをしたいというふうに思います。

 これは、海上保安庁が法執行機関として、尖閣諸島周辺海域における領海警備等を適切に実施することで、自衛隊等とともに我が国の安全保障に必要不可欠な役割を担っていることによるものであり、引き続き、法執行機関として現行の役割を果たしていくことに変わりはございません。

 他方、二〇二二年の国家安全保障戦略等の策定以降、安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じていることから、海上保安能力につきましても、更に厳しさを増す我が国周辺海域の情勢を踏まえ、一層強化していくことが不可欠であると考えております。

 このため、巡視船等の増強、更新、国内外関係機関との連携とともに、人材の確保、育成、勤務環境や処遇の改善など、しっかりと取り組んでまいります。

 以上でございます。

赤羽委員 この役割分担を、線を明確にするということが非常に大事ですし、恐らく海上保安大学校ですとか保安学校の卒業式とか入学式に行かれると思いますが、そのときに、是非、職員の、現場の皆さんと率直な意見交換をしながら、やはり最前線で守っていらっしゃる隊員の皆さん、職員の皆さんというのは警察権だという意識でやっているはずなので、そこを、上の大臣とか官邸中枢が曖昧になると、やはり、私は、現場の最前線の職員の士気に関わると思いますし、大変な心配も持たれると思いますので、そうした思いがないということであれば、なおさら是非現場の皆さんと様々な意見交換をしていただきたい、こう強く思います。

 次に、ちょっと順番を変えて。

 ずっと長く国土交通行政に関わってまいりましたが、我が国の、今の、これからの経済成長、国民の生活、またいざ災害といったときに、やはり、物流業とか建設業、こうしたところの現場の力をどう維持できるのかということがすごく大事だということでございます。

 ちょっと、通告は真ん中ぐらいにさせていただいておりますが、これの方が大事なので、最初に申し上げたいと思います。

 人手不足で、いわゆるエッセンシャルワーカーと言われる、災害時にはなくてはならないような現場の皆さん。物流業も、いざというときには命懸けで救援物資を届けていただいたりとか、コロナのときにも、なかなか接触、現場での感染リスク等々も乗り越えてやっていただいたり、災害のたびに全国の建設業の皆さんが二十四時間、夜を徹して復旧に命懸けで戦ってきている、これはもう熊本の御自身の経験も、よくよく御存じだと思います。そうしたところがやはり持続可能な業界であり続けて、現場の職人の皆さんとかトラックドライバーの皆さんのやはり待遇が、賃金が上がるということが大事だというふうに思っております。

 私、大臣のときに、タクシーの運賃の値上げをどうするかという大変大きな問題があって、私が引き継ぐときには、実は令和元年十月一日に運賃の値上げを決めていたんですけれども、その日はちょうど消費税が八から一〇%に上がる日だということで、あたかも便乗値上げをするんじゃないかということで、流れたんですね。大変タクシー業界としては期待をしていた、また国交省も約束をしていたはずなのを守らなかったということで、本当は私の前の大臣が約束したはずの話だったんだけれども、ちょうど十月一日、私が大臣だったので、大変お叱りをいただいて、そのこともあって、私は、大分で開催された全国のハイヤー、タクシー業界の総会に国交大臣として初めて業界の会合に参加をして、また、その三か月後ですか、二月一日から、これは二十数年ぶりに運賃の値上げをしたんですね。

 その後、これまでの五か年でもう一度値上げをして、その結果、年間でタクシードライバーの皆さんというのは実は三千名から四千名増えているんです。運賃の値上げもありましたし、アプリの展開で実車率がもう格段によくなっていて、運転手の、ドライバーの皆さんの水揚げというか、これが非常によくなったと。

 私も、地元で、兵庫県のタクシー会社、五十社ぐらい、ほとんど訪問しましたが、結構やはり若いドライバーが増えて、活気が出てきたという会社が多い。それを実感しました。いろいろなことがありますけれども、賃金を上げる、そしてやはりエッセンシャルドライバー、エッセンシャルワーカーとしての皆さんにお応えをする、そういう思いで、多分、トラックについても、この前の所信表明演説にも具体的に書いていただいていますが、物流二法の改正ですとか、様々なことをしましたし、建設業界についてはもう法改正をしたわけでございます。

 しかし、先ほどの局長の答弁にもありましたが、私、肝腎なのは、この法改正をしたことの、どう実効性を持たせるのかということにやはり尽きるのではないかと。適正な運賃の実現といっても、今回の法改正で発荷主と運送事業者は契約関係がありますが、実は、現場で一番力があるのは着荷主なんですね。大きなスーパーとかに着くと、トラックドライバーはそこに運ぶだけが契約上の仕事のはずなのに、現状は、その荷物を降ろして納めろと、そこまで強いられている。そんなことは実は何の契約にも書いていないし、それは運賃じゃなくて、本当は料金というふうに分けるべき話なのですが、着荷主というのは、一番権力がありながら契約の当事者じゃないということで、そこに従わざるを得ないという大変大きな矛盾があると。

 それで、契約当事者じゃないから、多分、私、そこをちょっと確認したいんですけれども、当局としてもどういうふうに規制をかけていくのか、着荷主との部分をしっかりとやらないと、料金といわゆる運賃の明確な区別、労働というか荷降ろしとかをやらせるんだったら、その部分もやはり料金をちゃんと請求できるようにしていかないと、なかなかこうした慣習というのは直らない、私はそう思っております。

 また、建設職人についても、太田大臣から十四年間連続で公共事業の設計労務単価を引き上げてきまして、多分、当時を一〇〇とすると、今一七〇ぐらいになっているはずなんですが、じゃ、現場の建設職人の賃金が一七〇%になったかというと、多分、全くそういうふうにはなっていない。どこに行っちゃったんだというようなこともあるし、そうしたことも含めて、やはり現場の皆さん、額に汗を流して働いている皆さんの賃上げをどう確保していくのかというのは、実は、国土交通行政、地味な話ですけれども、一番大事なテーマだというふうに思っております。

 このことについて、今日、局長の答弁を聞いて、それを受けて、物流業と建設業、簡潔に、先ほど建設の方は答弁もありましたけれども、法改正をどう実効性をもたらしめるのかということについて、両局長の答弁を簡潔にいただいた後、大臣から一言いただければと思います。

岡野政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、トラックドライバーの労働条件を改善し、トラック業界を魅力ある職場とするためには、賃上げの原資となる適正運賃の確保が必要であると考えてございます。

 このため、荷主との運賃交渉における参考指標となる標準的運賃の周知、浸透や、荷主等に対するトラック・物流Gメンの是正指導により、適正な運賃を確保できる環境を整備するとともに、本年一月より施行されました中小受託取引適正化法を契機として、公正取引委員会や中小企業庁との連携を強化し、荷主等に対する一層の価格転嫁や構造的な賃上げ環境の整備を進めているところでございます。

 加えまして、トラック適正化二法に基づきまして、荷主などへの価格転嫁に資する適正原価制度の導入等に向けた準備を進めているところでございまして、引き続き、トラック運送業界における健全な取引環境の実現やドライバーの賃上げを図ってまいりたいと考えてございます。

 また、お尋ねのございました着荷主に対しましては、昨年四月に施行されました改正物流効率化法により、荷待ち時間の短縮、荷役作業時間の短縮、積載率向上に係る措置を講じる努力義務を課しているところでございます。

 さらに、一定規模以上の着荷主を含めた荷主については、特定荷主としての指定をし、物流効率化に係る中長期計画の作成や定期報告等を義務づけ、中長期計画に基づく取組の実施状況が不十分な場合には勧告、命令を実施することとなってございます。

 加えまして、着荷主対策につきましては、公正取引委員会の企業取引研究会において議論されていると承知してございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き、公正取引委員会等の関係省庁とも連携しながら、取組を着実に進めてまいりたいと考えてございます。

楠田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、建設業は、人で支えられ、成り立っている産業でございますけれども、将来の担い手不足が深刻な課題となっております。他産業より低い建設技能者の賃金を厳しい労働環境に見合った水準にまで引き上げていくということは急務であるというふうに認識をいたしております。

 このため、お話ございましたとおり、本年三月から適用されます公共工事設計労務単価について、十四年連続で引き上げ、全職種平均で対前年度比四・五%の上昇とすることを先月公表したところでございます。

 また、令和六年に建設業法を改正をいたしまして、国が労務費に関する基準を示した上で、これを著しく下回る見積りや契約を禁止することなどによりまして、適正な労務費の確保と行き渡りを図ることといたし、昨年の十二月に改正法を全面施行したところでございます。

 この法の施行に合わせまして、労務費等を明示した見積書の様式例を示し事業者に活用を促す、建設技能者を大切にする事業者について、自主宣言を行う制度を創設し見える化する、さらには、建設Gメンによる重点的な調査や法令遵守の指導を進めることなどに取り組みまして、制度の実効性を確保してまいりたいと考えております。

 また、適切に確保された労務費が技能者の技能等に応じて賃金として適正に支払われるということも大変重要であるというふうに思っております。

 改正建設業法において、労働者の技能等に応じた賃金支払い等を努力義務として規定をいたしますとともに、技能者の技能等に応じた賃金の水準として、CCUSレベル別年収というものをお示しをしているところでございます。

 これらの新たな制度が全国の隅々まで浸透、定着をいたしまして、現場で働く建設技能者の方々の処遇改善につながりますように、引き続き、制度の周知の徹底に取り組みたいと思いますし、施行状況のフォローアップなども適切に行うことによりまして、将来に希望の持てる、持続可能な建設業の実現に努めてまいります。

赤羽委員 ちょっと一言。

 今のお答えどおりなんですけれども、どうしても民民の取引ですから、努力義務が精いっぱいだというのはよく分かりますけれども、努力義務というのは、そのままだとほとんど履行されないということがこれまでなんですね。

 民民ではありますけれども、例えば物流の賃金が上がらないで、そうした慣行が変わらないと、結局は荷主の首も絞めるんだ。だから、ウィン・ウィンでやっていかなければいけないし、建設業だって、現場の職人がいなければ、誰も建てられないとか、公共事業も前に進まないという、相当な切迫感というか危機感を持って、民民ではあっても、それは物流業界のためじゃなくて経済界全体のためのことなんだということを、強い意思を持ってやっていただきたい。

 ちょうど私、去年のこの通告を出したときに、例えば、物流業でさっき標準的運賃ってありましたが、標準的運賃で契約されているのは、当時一五・九%しかない。努力義務がかかっていたはずなんだけれども、結局、標準的運賃というものも、長い慣行がありますから、そんなものは関係ないんだみたいな、荷主のそういったDNAというのがあるんだけれども、そんなことをやっていると、十倍、極端には何倍もの運賃じゃないと行ってくれないみたいな時代があり得るかもしれないので、そういうふうにはならないように、是非これは大臣、国交省だけじゃないと申しますが、経済産業省とか農水省とか厚労省とか、やはりこれは政府を挙げて、まず国交大臣が頑張って、本当に現場を支えていただきたいと思います。それを踏まえて、一言よろしくお願いします。

金子国務大臣 今、両局長からお答えしたとおり、細部についてはそういうことでございます。

 トラック運送業、建設業、まさに日本の経済を支え、物流を支え、社会インフラを支えておりまして、国民生活、経済活動にはなくてはならないもの。それから、被災地においても、私も熊本地震や令和二年豪雨災害等を体験しましたけれども、やはり物が届かない、そこにトラック業界が持ってきていただく、本当にありがたく思っているところでございます。そういう意味で、トラック運送業あるいは建設業にこれからも地域を支えていただくためにも、我々はやるべきことをしっかりやっていきたいというふうに思っております。

 特に物流問題については、関係閣僚会議が政府の中にもう設置をされておりますし、その中で、国土交通省としてやるべきこと、経済産業省としてやるべきこと、農林水産省としてやるべきこと、それぞれ関係の省庁で取組をやらせていただいているところでございます。

 そういう意味では、赤羽委員も含めて超党派で成立していただいたトラック適正化二法の着実な執行をやる、あるいは、取引環境の適正化や適正な運賃を確保するということが非常に重要なことであって、しかも、それをトラック・物流Gメンというのが今しっかりと目を光らせています。ただ、国土交通省だけではなくて公正取引委員会も一緒になってやっていくということで、かなり現場も、荷主さんたちもしっかり従わなければいけないということであります。それをやらなければ、トラック業界は、どんどん倒産していく中で、日本の物流を担うことはできませんので、そこはしっかりと。

 建設業においては、建設Gメンもありますし、労務単価も十四年連続アップをさせていただいているということでございますので、まず、そういう細部においての法律的なもの、また、国土交通省がしっかり監視をしなきゃいけないところについても、それから荷主に対しては、そういうことも踏まえて、適正な価格でやらないとあなたたちの商品も届かないよということで、経済産業省を始めとした経済団体からも荷主さんを含めた大手の企業に対しても通達をしているところでございますので、実効性のある対応としてしっかりと取り組んでまいりたいと思います。

 以上です。

赤羽委員 ありがとうございます。

 また、建設については、例えば全建総連とか、建設職人の組合、これは別に左だ右だみたいな話じゃないので、結構ちゃんとしたデータを取っていますので、なかなか大臣という立場であると交流がなかったかもしれませんけれども、しっかりとしたデータも作られていますので、是非そうしたことで現場にどれだけ還元されているかというのは、局長も中心になるんだと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、ちょっとそのままいきますが、住宅政策の中で、今、新築の住宅がめちゃくちゃ高くなっている、そんな中でやはり既存住宅を流通することをやらなければいけないというのは、これは長年の課題でもありました。

 それで、去年の税制調査会、私、当時は公明党の税制調査会の会長もしていたものですから、与党税調の流れの中で、様々、既存住宅についても住宅ローン減税を新築並みに、金額ですとか年数ですとか、また床面積ですとか、ほぼほぼ横並びにしたんですね。その中で思ったんですけれども、既存住宅の省エネ化について、様々、最近は省エネの既存住宅というのは新しいものは結構立派なものが多くて、そうすると、例えば既存住宅の家をある息子さんが買うときに、親が、省エネ住宅でクリアしていれば、一千万まで譲渡、税が無税になる、免税される、こういう制度があるんですけれども。

 現場を歩いていると、既存住宅の省エネ性能証明書というのは家主が持っていないと証明ができないんですね。業界の皆さんにどうしたらいいんだと言って、やはり専門家がいるからそこで省エネの証明書を取ろうとすると、その費用の方が多分メリットより大きくなってしまう。さらに、住宅局でいろいろ聞いていると、そもそも省エネ住宅の性能の期間というのは二年しかない。二年を超えると証明書として役立たなくなってしまう。

 二年間で家を売買する人なんという人はほとんどいないはずなので、今、ローカルのハウスメーカーでも、住宅については十年間は保証するというのが当たり前なので、当然何でもかんでも十年にすればいいという話じゃないんだけれども、この省エネ性能の証明書の期限を延ばすとかそうしたことをしないと、せっかく既存住宅の省エネ化というのを進めようとしても、現実には、法改正とか制度はつくってもなかなか現場では動かないというのを、私、今現場を歩いているとそう思って、住宅局ともいろいろ議論をしているものですから、これは多分住宅局の方も二年間の証明期限云々ということは何とかしなきゃいけない、こう思われているはずです。

 私の感覚でいうと、大手のハウスメーカーは、この省エネ性能も含めたデータというのは完全に保存していますけれども、ローカルだとなかなかそうはいかないんだけれども、やはりローカルでもハウスメーカーがデータを持っていれば、施工したところに行けば、その省エネ性能とかバリアフリーとかが一目瞭然で分かる、そうしたふうに制度も変えていかなきゃいけないんじゃないか、この二点について、局長で結構ですので、答弁よろしくお願いします。

宿本政府参考人 お答えをいたします。

 住宅税制におきまして、既存住宅の省エネの性能の証明については、住宅の取得の日より二年以内に評価されたものであることを求めております。これは、そもそも古い築年の既存の省エネ住宅について、既存住宅の売買時に劣化状況などを確認した上で改めて省エネ性能を確認して証明するという前提の制度設計であったものと思われます。

 なお、委員御指摘の証明の有効期限につきましては、住宅性能表示制度や建築物省エネ法などによる市場の誘導、予算による支援などを通じまして、我が国の住宅の省エネ性能を向上してございます。昨今、経年による省エネ性能への影響などに関する技術的な知見、すなわち、省エネ性能がどの程度経年劣化しているのかといったことに関する知見が蓄積されていることも踏まえまして、どの程度の有効期限が適切であるか検討してまいりたいと考えております。

 また、こうした情報を住宅事業者が保存することにつきましては、こういった省エネ性能に関する情報を始め、住宅の取引の情報、こういった情報を保存、活用することは、住宅の適切な維持管理や取引の円滑化、こういったことを図るためにも大変重要な課題と認識をしております。

 このため、大手ハウスメーカーだけではなく中小工務店も含めまして、こうした省エネ性能を始めとした住宅の設計や維持管理などに関する情報を住宅履歴情報として蓄積、活用できるようにするいわゆる「いえかるて」と申しておりますが、こういった取組を推進しているところでございます。

 引き続き、関係団体とも連携しながら、省エネ性能を含めた住宅に関するデータの保存と活用が図られますよう、しっかり取り組んでまいります。

赤羽委員 「いえかるて」というのはすごくいい方法なので、こういうこともどうしても大手ハウスメーカーしかついていけないみたいな話が多いので、是非、私は既存住宅の流通活性化というのは本当に大事だと、言うまでもないことです。

 今、もう住宅のストック総数は世帯数より多いわけですから、新築というのは本当は増えようがなくて、やはり、百年住宅とか二百年住宅とかつて言っていたけれども、そうしたしっかりとした躯体のものを造りながら、スーパーリフォームで回していかざるを得ない、これだけ値段が高くなるとそれが現実的なので、やはりやるという前提で是非制度設計もしていただきたいというのを強く求めておきたいと思います。

 次に、バリアフリーの社会づくり、共生社会の件について行きたいと思います。

 これまで、私も障害者団体の皆さんからの声を聞きながら、新幹線の車椅子の席も世界最高水準ということで、今、新型のは十一号車に六席、フリースペースができて、障害者団体の皆さんからも大変喜ばれていて、生まれて初めて窓際の席に座ることができた、新幹線の窓際から外を見る日本の風景というのは本当に美しいみたいな、本当にありがたい話をいただいたりとか。

 やはり、私、このバリアフリーのことはもう二十数年やっていますけれども、福祉政策だと思ってやると前に進まないんですね。福祉政策でやっているんだから、少々使い勝手が悪くてもちょっと我慢せいみたいな、そういう心根だと本当にバリアフリー政策は進まない。

 私は、バリアフリーというのは国家の品格だというふうに思って大臣時代に仕事をしてまいりました。やはり恥ずかしい。当時、東京オリパラがあるときだったので、世界中からパラリンピアンが来られたときに、一緒に行動ができない新幹線とか、そんなのは話にならないということで、相当強く言って、JRもそう従わざるを得ないような状況だったわけでありますが、バリアフリーというのは、ただ、大変長い道程が必要で、様々なこと、これがゴールだということはなかなかないんですね。

 今回も、税制改正、これが成立するとなんですけれども、義務基準にということで、障害者の皆さんから、劇場、スタジアムでの車椅子用のサイトラインを確保してほしいと。せっかく最近は車椅子専用の席ができても、実際、目線のちょうど前に障害物があって、肝腎なところが見えないとか、前の人が立ち上がると全然見えなくなってしまうとか、そうしたこと、なかなか健常者だと発想がないことについても、随分改善をされてきているようになっていますし、そうした障害者の皆さんに対応する劇場とかスタジアムについての固定資産税とか都市計画税の特例措置というのは、実は、今まだ、今議論中というか、これから成立をするわけですけれども、新年度の税制改正は実現する流れになったわけです。

 こうしたことをいかに宣揚しながらというか、情報を出して、それがスタンダードなんだということを是非国交省で言っていただきたいし、これは実は、今、障害者団体の皆さんに一番言われているのは、町中で食事をする飲食店、そこの中がバリアフリーじゃないところが圧倒的に多いと。

 小さな規模のところに行きますと、大体居抜きでお店が替わるわけで、最初にバリアフリーじゃないと、ずっと段差がある、トイレが使えない。だから、障害者の皆さんというのは、何を食べたいかじゃなくて、どの店に行けば段差がなくてトイレも使えるかということで決めざるを得ない。健常者の我々は、そんなことよりも何を食べたいかで店を決めるわけですから、障害を持たれている方も何を食べたいかで店を決められるような国にしていくというのは大事なことだというふうに思っております。

 そこで、どうしても、規模が大きい施設、床面積二千平米以上の大型の商業施設、これはもう既にバリアフリー化は義務化になっているんですけれども、去年も同じようなことを言ったんですが、その中に入っているテナントは全く義務化の対象じゃないんですね。ですから、その大型商業施設のトイレは行けるけれども、実際のお店には入れない。しゃれた店になっていて、しかし、しゃれた店であるけれども、バリアフリーが全然駄目だという店が物すごく多い。

 これが現実なので、本当は、この二千平米以上の商業施設のバリアフリー化の義務化をしたときには、当然、大型資本だし、その大型資本の大家さんが、テナントも有名な飲食店が入るケースが多いわけですから、そこは当然義務化をしなければいけないと私は予算委員会でも去年取り上げましたけれども、同時に、今、多分、国交省の中でも有識者会議が動いていると承知をしていますが、こうしたことをしっかりと進めていただきたいというのが一つ。

 その同じ流れなんですが、町中の飲食店も、新築の場合はやはりバリアフリーで始めてもらいたいんですね。これは最初に始めないと、もう永遠に続いちゃうわけですので。

 だから、私、やはり個人の仕事としてもこれは大きな課題だと思っていまして、建築士とか設計士のところから、建築基準というのを守るのは当たり前だ、しかし、そこの中にバリアフリーの国際スタンダードにするのも当たり前ということがないと、建築や設計の段階でないと、なかなかこの大きな改革というのは前に進められないんじゃないかと。

 バリアフリーについては、この二十五年間で、駅などの公共施設のバリアフリー化というのは、これは当然になりました。二十五年前、駅にエレベーターやエスカレーターがあるというのはほとんどなかった。

 しかし、今は駅にエレベーターやエスカレーターがない駅の方が珍しい、それはやはり我々政治の力、行政の力、また関係民間業者の協力だったと思うんですが、そうしたことを町場の飲食店、新築から是非やって、やはり世界中から来られる障害を持たれている方が、日本というのはすばらしい国だと。

 このバリアフリーというのは、本当に私は国家の品格だと思っておりますので、この点について、やはり難しいことはあると思うんですけれども、やるんだと決めると前に進みますから、その点について答弁をいただきたいと思います。

金子国務大臣 赤羽委員御指摘のとおり、大型商業施設内のテナントや小規模店舗において、車椅子で御利用される方を始め誰もが利用しやすく、飲食や買物を楽しめる環境を整備することは極めて重要な課題であると認識をしております。

 テナントや小規模店舗については、飲食や物販など様々な事業形態が想定されるなどの特性を踏まえ、バリアフリー設計のガイドラインにおいてそれぞれの設計事例を提示するとともに、バリアフリー改修の費用についてもその一部を支援することによりまして、バリアフリー化を促進しているところでございます。

 引き続き、ガイドラインの周知徹底に加え、関係事業者に対して支援制度の積極的な活用を働きかけるなど、バリアフリー化の取組が広がるよう取り組んでまいります。

 実は、調べましたら、赤羽委員が大臣のときに、元々、大臣に就任される以前よりライフワークとしてバリアフリーの推進に取り組んでこられたというふうに聞いているわけでございますが、令和三年十月、赤羽委員が国土交通大臣在任中に有識者、障害当事者、事業者等で構成するフォローアップ会議を設置いただいたということで聞いております。

 このフォローアップ会議における議論は継続しておりまして、今年度からは、テナントや小規模店舗のバリアフリー化に向け、実態把握と課題整理を行った上で、実効性のある対策を具体的に検討しているところでございます。

 先ほど委員からお話がありました新築の問題等々もあると思いますけれども、私といたしましても、国土交通大臣を務められた赤羽委員の御意思をしっかりと受け継ぎまして、関係者の意見を丁寧に伺いながら、議論を加速化させていただきたいと思っております。

赤羽委員 済みません、省内の有識者会議にも障害者の代表の皆さんも参加させていただいていることはよく伺っておりますし、是非そこに建築士と設計士、入っていればいいんですけれども、そこからやらないと、私、なかなかこのことはクリアできないんじゃないかと思いますので、是非よろしくお願いしたいということです。

 もう一つ、私、大臣のときに幾つか大臣の公約を掲げたんですが、やはり、交通事故ゼロの国を目指すということを掲げまして、当時の様々な、結構社会ニュースにもなりました自動車事故で亡くなられた御遺族の皆さんの会とも国交省の大臣室に来ていただいて交流を進めておりますし、軽井沢のスキーバスの事故の御遺族の方も、私、毎年基本的には一月十五日、軽井沢にも足を運ぶようにしておりまして、その中で、やはり自賠責の対応というのは非常に大事だと。

 ところが、自賠責の相当な予算というのは積み上がっていたものだから、あるとき財務省が奪い取ってというか、返してくれない、何千億もあって、私、当時の自動車交通局長に、これをやりたいということを出さないと絶対財務省は戻してこない、具体的な提案をして、これが必要だと言えば、彼らは渋々戻すだろう、手元になんかないんだから、こう思っていたわけです。そうしたことを地道に続けてきてくれて、昨年ですかね、一般会計から全額繰戻しが来た、これは画期的なことだというふうに思っております。

 ですから、様々な課題が実はあって、患者の会の皆さんたちとか、その中心者の日大の名誉教授の福田先生の会もありますし、国交省でもそれを継続してやっていただいていると思いますが、そうした方たちの御要望を是非丁寧に聞いていただきたいし、実は私、新人のときに、自動車事故の大変重い人たちの対応をされている千葉県の療護センターに党で視察に行ったんですが、当時でも相当老朽化だなと。それからもう三十年近くたっているので、相当な老朽化が進んでいる。なかなかちょっと国会中で視察に行けなかったんですが、それは、多分建て直さなければ駄目だと、具体的にそうした計画も出ているというふうにも聞いております。

 そうした療護センターの建て替えですとか、また、被害を受けられた御家族も高齢化になっていて、なかなか療護センター、入院されているところに足を運べないとか、やはりそういうきめの細かいことをやるというのは、予算ができたわけですから、何も使わないとまた財務省は取り返しに来ると思いますので、是非、このことを、まず千葉の療護センターの建て替えと、またソフトの面での被害者家族団体の御要望にしっかりと答えていただきたいと思いますが、御答弁いただければと思います。

石原政府参考人 お答えいたします。

 ただいま委員から御指摘ございましたとおり、令和七年度補正予算におきまして、一般会計から自動車安全特別会計への約五千七百四十一億円の全額繰戻しが決定されました。

 また、同補正予算におきましては、療護センターにおけるリハビリ施設、医療機器の充実等に係る予算を計上しております。

 また、これに加えまして、令和八年度当初予算におきましては、ただいま委員から御指摘ございました千葉療護センターの建て替え工事、こちらに着手する予算が計上されてございます。また、昭和五十五年から見直しがなされていなかった交通遺児への育成給付金の大幅な拡充等を実施する予定でございます。

 また、現行の事業計画が令和八年度をもって終了することから、被害者保護増進等事業に関する検討会におきまして、令和九年度以降の事業計画を御議論いただく予定です。

 国土交通省としましては、本検討会における議論や自動車事故被害者及び御家族のニーズ等を踏まえまして、被害者に寄り添った支援の充実強化を図ってまいります。

赤羽委員 是非、大変な状況ですので、よろしくお願いしたいと思います。

 ちょっと時間がないので、次の、私の後の福重委員が取り上げると思いますが、観光政策ですね。

 これは、去年の大臣の所信表明演説を見ると、多分役所の書いた文だと思いますが、何かオーバーツーリズムが前面なんですよね。オーバーツーリズムというのは、私に言わせると、東京と京都と大阪の問題で、全国を回ると、外国人なんかほとんど来ていないというところがたくさんあるんです。

 今回のは相当観光のことをボリュームを持ってやっていただいたので、非常に期待もしております。九州は、とにかく僕は、インバウンド六千万のうちの三千万は九州、沖縄でというふうに、これは十分いけるというふうに確信を持っておりますので。

 私は、観光立国というのは地方創生の切り札だ、地方創生の切り札、これが成ると、やはり退廃化していくようなところもよみがえるし、まだまだ観光資源というのは力が入れられる、潜在能力がたくさんあると思いますので、そのことについて、是非力を入れていただきたいと思いますし、また引き続き議論もしたいと思います。

 中でも、やはり二次交通とか交通空白のところは結構ありますので、是非、これは観光庁だけじゃできないので、国交省を挙げて二次交通の問題と、あと、是非これも、自動走行のトライアル、本部長になってやっていただいていると思いますが、自動走行を一番できるのは観光地の駅から温泉場までという、そんな距離もないので、公道で走らせるということがすごく大事で、公道での実績があれば、警察も首を縦に振ると思いますので、是非、そうしたことも踏まえて、観光政策を頑張っていただきたいということ、答弁は結構ですので、私の思いを伝えて質問を終了させていただきたいと思います。

 ありがとうございます。

冨樫委員長 次に、福重隆浩君。

福重委員 中道改革連合の福重隆浩でございます。

 委員会での質問に入る前に一言申し上げさせていただきます。

 明日は、東日本大震災の発災から十五年目の節目を迎えます。未曽有の災害により貴い命を失われました全ての皆様に改めて心より哀悼の誠をささげるとともに、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げる次第でございます。震災の教訓を胸に刻み、防災・減災、そして国土強靱化に全力を尽くし、東北の復興なくして日本の復興はないとの思いで取り組んでまいる決意でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、私は二〇二一年の衆議院選挙において国政に送り出していただきました。今回が初めての国土交通委員会の委員となります。それ以前は、十八年間、群馬県の県会議員として地元をくまなく歩き、小さな声や業界団体や首長さんの皆様から様々なお声を頂戴してまいりました。そうした中で強く感じてきたのは、地方を元気にしたいという思いでございます。そのためには、東京への一極集中を是正し、地方が選ばれる機能を持ったまちづくりを進めていくことが何よりも重要であると私は思っております。

 私は、その要素として五つのキーワードがあると考えております。それは、医、職、住、学、交であります。医とは地域の医療体制が充実しているか、職とは地域に働く場所があるか、住とは良質で低廉な住宅があるか、学とは教育環境が整っているか、交とは公共交通が充実しているかであります。もちろん、災害が少ないなど様々な要素があると思いますが、あらゆる世代や多様な立場の方々の声を私なりに整理したものでございます。国土交通行政とも深く関わるキーワードが幾つかありますので、この問題意識を少しでも前進させるため、本委員会の場において様々な議論と提案をさせていただきたいと思います。金子大臣を始め理事、委員の皆様には、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まずは、緊迫の度を増す中東情勢についてお伺いをいたします。

 言うまでもなく、エネルギー資源や食料の多くを海外に依存している我が国にとって、中東情勢の悪化は我が国の経済や国民生活に直結する重大な脅威であります。ウクライナ危機では、ガソリン、電気代、食料品などの価格が上がり、国民生活は大きな打撃を受けました。私も、地元のタウンミーティングなどで物価高騰について何度も何度も市民の皆様に説明をしてまいりました。現在も、地元の建設業界や飲食料品店などから、光熱費や原材料費の仕入れの価格が上がるのではないか、また、資材等を今のうちに備蓄しておいた方がいいのではないかというような問合せがあるのも事実でございます。

 そこで、大臣にお伺いをいたします。

 今回の中東リスクに対し、国土交通行政における影響をどのように見られているのか。また、国交省の初動についても併せてお聞かせください。

金子国務大臣 福重委員の初めての御質問ということで、光栄に思います。

 私も熊本の田舎の出身で、地域の繁栄なくして国の繁栄なしというのが私のモットーでございますが、委員もやはり地方議会として現場を見てこられた、そういう意味でいろいろな御教示をいただければありがたいと思います。

 物価に影響を与える可能性のある原油等の需給や価格は、産出地域の情勢のみならず、世界経済やエネルギーの需給動向など様々な要因を踏まえ、市場で決まるものと承知をしております。

 このため、御指摘の国土交通行政への影響等につきましては、現時点で予断を持ってお答えすることは困難であるわけでございます。

 本事案の発生後の国土交通省における対応でございますが、事案の発生した二月二十八日に、総理からの指示を踏まえ、私から省内に対し、情報収集を徹底するとともに海路、空路の状況把握と関係者への情報提供を行うことなど、対応に万全を期すこととの指示を出しております。

 この指示を踏まえ、関係部局におきまして、海路においては船舶の状況確認や安全確保の周知、空路については、航空便や空域について情報の収集、関係部局から旅行会社を通じてツアー参加者の情報収集等を行いました。

 さらに、海事局から日本船主協会に対して、付近を航行する関係船舶及び乗組員の安全確保に最大限努めるとともに、ペルシャ湾への新たな入域を行わず、ペルシャ湾内に所在する船舶については安全な場所で停泊するよう注意喚起を行う等の対応を行ったところでございます。

 このほか、観光庁から旅行会社に対し、ツアー参加者及び現地スタッフの安全確保の徹底を周知するとともに、中東六か国の危険情報がレベル3に引き上げられたことについても周知をいたしました。また、ツアー参加者に対して、現地の安全情報をプッシュ型で届ける外務省のたびレジに速やかに登録するように依頼をする等を行ったところでございます。

 また、海上保安庁では、オマーン湾においてGPS等の位置情報が不安定になるなどの電波干渉が発生しているとの情報を得たため、付近を航行する日本船舶に対し注意するよう、航行情報を発出したところでございます。

 引き続き、今後の情勢を注視しながら、関係業界、事業者や関係省庁との間で連絡を密に取り、対応に万全を期してまいります。

福重委員 御説明ありがとうございました。

 報道によりますと、日本の原油の備蓄状況でございますけれども、国家備蓄が約百四十六日分、民間備蓄が百一日分、その他が七日分ということで、約二百五十四日分となっております。

 中東依存度なんですけれども、日本の原油輸入の約九〇%から九五%が中東に依存し、その多くがホルムズ海峡を通過するということになっております。

 この中東から日本への輸送日数ですけれども、原油タンカーを使った場合に約二十日から二十五日。そして、航路は、ペルシャ湾、ホルムズ海峡、インド洋、南シナ海、日本、こういうふうになるわけでございますけれども、日本の到着後が、流れとして、原油の荷揚げが一日か二日、製油所での精製が三日から五日、それから国内物流が二日から三日、市場に出るまでの合計が約一週間前後というふうに言われております。

 私の経験なんですけれども、東日本大震災のときは、貨物輸送が停滞したことによってガソリン不足が大きな社会問題となりました。そういった意味では、昨日の集中審議において我が党の後藤委員から、ガソリン価格が一か月後には二百四円になるかもしれないというような想定も話されておりました。

 今、多分、経産省そして赤澤大臣の下にこういった対策会議が設置されているというふうに私は思っているんですけれども、これは今、国家的な危機でありまして、経産省、国交省、外務省、様々な省庁が一体となって、やはり国民生活を守る、そして日本の経済を守るという意味においては、しっかり政府が一体となって対応していくことが何よりも重要だというふうに私は思っておりますので、この件しっかりと、総理を本部長とする対策会議の設置を求めていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 次の質問に入らせていただきます。中間層、若者へも届く家賃補助についてお伺いをいたします。

 最初に申し上げましたとおり、私は、選ばれる都市になるためには、医、食、住、学、交の基盤が極めて大切であると考えております。生活の根幹である住まいの住、移動の足である交は、国交省の重要な分野となります。

 実は、中道改革連合において、主要政策の一つとして、現役世代も安心できる新たな社会保障モデルの構築を掲げており、家賃補助、安価な住宅の提供で住まいの安心をと訴えております。

 これからの時期は、大学進学や就職等で首都圏に来られる若者や御家族が多くいらっしゃいます。その中から寄せられている声があります。まず、家賃が高い。物価が高い。通うのに遠い。

 例えば、東京二十三区内の家賃は、民間の不動産、住宅情報サイトによりますと、ファミリー向け賃貸物件の平均賃料はおよそ二十三万円と、前年比で八・九%アップしています。単身者向けの物件の平均賃料でも、およそ十一万六千円で、前年から一五・一%もアップしている。このため、地方から送り出し、仕送りをするために、ダブルワーク、トリプルワークをする親御さんもいらっしゃいます。

 また、昨年の区分所有法改正によって、首都圏では老朽化マンションの建て替えや再開発が今後進んでいくと期待されている中でも、先日、都内に住む五十代の単身者の方からお聞きしたのは、首都圏ではマンション価格の高騰が続いており、再開発で引っ越しをしなくてはならないが、賃金アップが追いついていないため将来の不安を抱えている、こういう悲痛な声でございました。

 大臣御存じのとおり、今は単身者が増えており、厚生労働省の二〇二四年の国民生活基礎調査では、単独世帯二千二百九十九万五千世帯で全世帯の三四・六%であり、このうち六十五歳以上の単独世帯は九百三万一千世帯となり、内訳は男性が三六%、女性は六四%となっております。こうした方々は今後も増えていくと予想されておりますが、特に女性の単身者が低所得になりやすいという指摘もございます。

 そこで、東京都では、手頃な価格で安心して住むことができるアフォーダブル住宅という、民間活力や既存ストックを活用した住宅供給を図ると聞いております。

 国としても、低所得者層への支援はもちろんのこと、もはや中間所得層の子育て世帯や若者、単身者の声に寄り添って、夢を持って元気に活躍していくことのできる住宅手当や家賃補助、若者支援、政策を是非つくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。大臣の御所見をお伺いいたします。

金子国務大臣 近年、需要と供給の両面、需要でいけば、できるだけ都市部、そして中心部に近いところに住みたいという方が多くなっている。供給面でいけば、人件費の高騰や資材の高騰で建造費が高くなっている。そういう両面での様々な要因によりまして、都市部を中心に住宅価格が上昇し、希望する住まいが確保できないとの声が上がっていると認識をしており、大変重要な課題と考えております。

 住まいは生活の基盤であり、住宅を過度な負担なく購入、賃借できるよう、例えば、購入につきましては、子育て世帯等に対する省エネ住宅の取得支援、全期間固定金利の住宅ローンの提供などの取得負担軽減、賃借については、賃貸住宅の家賃の消費税が非課税とされているほか、住宅セーフティーネット制度に基づく住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の確保、家賃低廉化等への支援など、様々な施策を講じているところでございます。

 また、地方公共団体とも連携をいたしまして、空き家や公営住宅の空き住戸など、官民の住宅ストックの有効活用を進め、持家、借家双方において国民が過度な経済的負担を感じることなく、希望する住まいを確保できる環境整備に今取り組んでいるところでございます。

福重委員 ありがとうございました。

 これは、我が党の岡本政調会長がよく言われているんですけれども、住宅ローン減税には八千五百億から一兆円使われている、これと同額をこの家賃補助に使えば、やはり中間層ぐらいまでの方々に数千円の補助をすることができる、やはりこういったこともしっかりセーフティーネットとして用意していくべきではないかというふうに言われております。

 この件、しっかりと今後国としてお考えいただければと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 次の質問に入ります。

 観光政策についてなんですけれども、実は、我が党には観光立国議員推進懇話会というのがございまして、赤羽さんが会長で、私が事務局長をさせていただいている。その関係で問題意識が一緒で、観光政策を赤羽さんもやる予定だったんですけれども、私に譲ってくれたものですから、原稿を大分書き直していたんですけれども、後で元に戻させていただいて、説明をさせていただきたいと思います。

 高市政権においては十七の分野を成長戦略の柱として位置づけておられますが、私は、観光も成長戦略に加えるべきだと考えております。

 観光については、令和七年の訪日外国人旅行客数は四千二百六十八万人となり、年間で初めて四千万人を突破し、過去最高を記録しました。また、訪日外国人の旅行者の年間消費額が九兆四千五百五十九億円となり、これも過去最高を記録しました。

 人が移動し、集まり、体験し、買物をする。観光産業は幅広い関連産業に支えられており、自動車に並ぶ巨大輸出産業とも言われております。大臣は、どのようにお考えでしょうか。

 また、観光庁に伺いますが、地方における交流人口や誘客が何人増え、地域経済にどれほどのインパクトをもたらしているのか、お教えください。

金子国務大臣 委員御指摘のとおり、観光産業は裾野が広く、三十六兆円を超える市場規模を持ちます。また、二〇二五年のインバウンド消費は九・五兆円で、自動車産業に次ぐ第二の輸出産業に相当するなど、日本経済にとって非常に重要な成長産業であると考えております。

 さらに、国内外からの観光客が全国各地の観光地を訪れ、地域の魅力に触れていただくとともに、地域の旅館、ホテルや交通網を利用する、あるいは地域の特産品を購入していただくなど、地域の活性化にとって非常に重要であると認識をしております。

木村政府参考人 交流人口と地方経済へのインパクトについてお答え申し上げます。

 まず、交流人口の増加につきましては、観光庁では、宿泊統計調査において、宿泊者がどこに何泊したかを推計しているところでございます。泊数でございますので、延べの人数になりますが、三大都市圏の宿泊施設における外国人延べ宿泊者数は一億一千九百十四万人泊であるのに対しまして、それ以外、地方部の宿泊施設における外国人延べ宿泊者数は五千八百七十三万人泊となります。三大都市圏とその他地方部の比率につきましては、おおむね二対一でございます。

 次に、地方経済へのインパクトでございますが、観光庁の消費動向調査では、消費地不明の金額なども含むため、必ずしも三大都市圏と地方部に振り分けられるというものではございませんが、二〇二四年の調査では、三大都市圏におけるインバウンドの消費額は約五兆五千億円だったのに対しまして、地方部におけるインバウンド消費額は約一兆七千億でございます。三大都市圏と地方部の比率は、おおむね三対一でございます。

福重委員 ありがとうございました。

 今、やはり三大都市圏に、人の割合が二対一、そして観光消費額が三対一というふうなお答えがございました。

 先ほど赤羽さんもおっしゃられましたけれども、我々、観光立国議員推進懇話会をやっていろいろな地方のお話を聞くと、やはり地方には外国人、インバウンド、ほとんど来られていない、その恩恵を受けていないというのが実情なんですね。やはりここをしっかりと広げていくということが、地方の活性化につながりますし、日本の産業を更に太くしていく、経済を元気にしていく。だからこそ、成長戦略に、地方がどうやったら元気になるか、観光政策を進めよう、こういうような形でやっていくことが私は大事なんだなというふうに思います。

 そして、このような状況では、三大都市における混雑が増加するだけではなく、訪日客増加の恩恵が十分に地方に波及していないと考えています。この傾向は、コロナ禍前の令和元年よりも何ら変わっていない状況であり、三大都市圏に集中するインバウンドの分散、地方への誘客は喫緊の課題であります。

 このような問題を解決するために、国交省も、地方の観光地等の魅力度を向上させることや、地方を訪問するための交通ネットワークの確保や強化など、様々な取組を推進してきたと思います。

 例えば、大好評であったのが、令和三年度から六年度に実施された地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値事業なんですが、これはいろいろなところでもう一回復活できないかというようなお話をいただきます。その成果について教えていただければと思います。

木村政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの高付加価値化事業でございますけれども、この事業は、地方の魅力を高めることによりまして、コロナ禍により極めて大きな影響を受けた観光地、観光産業の収益性や生産性を回復させる必要があり、そのため、令和二年度補正予算より当該事業を実施してきたところでございます。

 この事業は既に終了しておりますが、全国延べ五百七十の地域で、宿泊施設や観光施設の改修、廃屋の撤去などの支援を行うことにより、地域の魅力を高めるとともに、コロナ禍により影響を受けた観光地、観光産業の稼ぐ力を一定程度回復することができたと考えております。

 例えば、群馬県の伊香保温泉では、令和三年度から令和六年度にかけて廃屋撤去をきっかけといたしました町並みの整備や宿泊施設の改修に伴う景観の改善を行いましたが、温泉全体の宿泊客数が令和二年度の五十五万人から令和六年度の九十八・七万人へとV字回復したところでございます。

 観光庁といたしましては、これからも地方の産業の柱である観光業をしっかり支援してまいりたいと考えております。

福重委員 ありがとうございます。

 続けてお伺いいたしますが、政府は二〇二六年七月より国際観光旅客税を現状の一人千円から三千円に引き上げるとされております。この税額の引上げにより、二〇二六年度は前年比約三倍の一千三百億円規模になると見込まれております。

 負担が増える以上、国民や旅行者がその効果を肌で感じられることが必要だと私は思っております。その分で、増収財源の使い道については、地方の観光資源の磨き上げと、長年の課題である地方観光地における二次交通の整備に重点に投入されるべきだというふうに私は思っております。

 今やはり、その高付加価値事業によって町が再生され、伊香保、そして、この間は赤羽さんと草津に行ってまいりましたけれども、本当にしっかりと町並みが整備されたことによって、若い方がどんどんあふれて、そして客単価も一・五倍にもなってきている、そういうような好事例が出てきている。でも、これはなかなか新たに民間に財務省のお金を入れるということが難しいでしょうから、しかし、こういった観光旅客税、こういったものを特定財源としてそういった整備をするだとか、そして二次交通の財源として使っていくということが大事なのではないかなというふうに思います。

 実は私、先日、みなかみ町、群馬県にみなかみ町というのがございまして、そこは本当に日本の名湯なんですけれども、ここは以前に新治村、月夜野町、そして旧水上町ということで二町一村が合併して、町域がすごく広いんですね。だから、すばらしい温泉があったり、キャニオニングがあったり、いろいろな文化施設があったり、そしてまた、すばらしいおそば屋さんやレストランや様々なものが点在をしているんですね。少し足を延ばすと、日本一の集客力を誇る田園プラザ川場があって、そういったところが全部点になっているんですよ。

 今の若い人たちというのは車の免許を持たない方も多い。そして、高齢者の方は、温泉には来るんだけれども、免許を返納している方も多い。そういった方々がタクシーで移動しようと思っても、タクシーがなかなかない。そういうような形で、そういったすばらしい観光施設が点と点で結ばれていない。こういうようなものを、しっかりと二次交通を結ぶことによって、点が線となり、面となって、そういった観光地が活性化すること、周遊化すること、そうすることによって、私はそこに観光消費額が莫大に増えるんだと思うんですね。

 こういったものにしっかりと財源というものを投入していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

酒井副大臣 国際観光旅客税の引上げによりまして、令和八年度の観光庁の関係予算案は対前年度二・四倍の一千三百八十三億円と大幅に増額になったところでございます。令和七年度補正予算も含めて、訪日外国人六千万人、消費額十五兆円を達成に向けて、必要な施策を充実強化をしてまいります。

 まず、二次交通に関しましては、国土交通省「交通空白」解消本部において、令和九年度までを集中対策期間といたしまして、新幹線、特急停車駅など主要交通結節点から、先生おっしゃいました観光スポットなどへのアクセス、地域内周遊のための交通手段の確保、充実を図ることとしております。必要な取組をしっかりと進めてまいりたいと存じます。

 また、地方誘客に向けては、多様な地域資源を生かして地方の魅力を向上させることも重要だと考えております。アウトドア体験や食文化など、地域資源を生かした観光コンテンツ造成への支援などに力を入れて取り組んでまいりたいと存じます。

 そして、両事業とも緊急性が高かったことから、令和七年度補正予算を活用して必要な取組を行ってまいりましたけれども、令和九年度以降の予算については、引き続き、国際観光旅客税の活用も含め、必要な措置を検討してまいりたいというふうに思います。

 以上です。

福重委員 ありがとうございます。

 最後、観光旅客税を活用してというお言葉をいただきました。本当に、インバウンドが増えることによって、三大都市圏では住民とのいざこざも出てくるというようなこともございます。だけれども、こういったものが地方に分散をされて、そしてその観光旅客税で、地域の交通がまた元気になるということになれば、それは観光客にとっても、そして地域にお住まいの皆さんにとってもウィン・ウィンになってくるんだというふうに思うんですね。

 そういった意味から、私は今回、十七分野の成長戦略に新たにやはりこういったことを入れて、そして、やはり東京の一極集中だけではなく地方分散、そして地方の産業の活性化のためには、やはり観光をしっかりと根づかせていく、そのために何をすればいいのかということを国交省、観光庁でしっかりとお取組をいただければありがたいなというふうに思いますので、何とぞこの分野、よろしくお願い申し上げます。

 我々、この分野に対しては非常に思いが強うございますので、今後この委員会で何回か質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 続きまして、ちょっともう時間がなくなってきましたので、最後一問だけになるかなというふうに思います。

 交通対策の集中対策期間のことについてお伺いをしたいと思います。

 次に、政府は、令和七年度から九年度までの三年間を交通空白区解消・集中対策期間と定め、この期間内に全国の交通空白の解消にめどをつけるとしています。しかし、公共交通の再編は一朝一夕では成し遂げられません。政府の支援メニューは、初年度の運行経費や車両導入への補助など、初期投資に偏った印象を受けることがございます。

 地方自治体も最も懸念しているのは、国の補助が切れた後の赤字補填やメンテナンスの費用です。特に人口減少が続く過疎地では、どれほど効率化しても収支の均衡は困難と言わざるを得ません。

 実際に群馬県内のバスの例ですが、来月、四月から乗り合いバスの初乗り運賃が百円から二百二十二円になります。前橋―高崎間は四百円が四百八十円になります。どれほど経費を削減しても追いつかない地方都市の公共交通の現状です。一時的な解消ではなく持続的に暮らせる社会を支え続けるために、継続的な財源支援が必要であります。

 集中対策期間終了後の支援の在り方について、現在どのようなビジョンをお持ちなのか御答弁をお願いいたします。

池光政府参考人 お答え申し上げます。

 地域公共交通は、地方の暮らしと安全を守るための基盤としてなくてはならないものでございます。

 国土交通省においては、日常生活などの移動にお困り事を抱える交通空白を解消するべく、令和七年五月に「交通空白」解消に向けた取組方針二〇二五を策定をいたしまして、令和九年度までを集中対策期間と定め、金子大臣を本部長とする国土交通省「交通空白」解消本部の下、取組を強力に推進をしております。

 今後の取組でございますけれども、昨年度実施いたしました「交通空白」リストアップ調査について、現在、改めて実施中でございまして、次回の第六回の「交通空白」解消本部において、この調査結果を報告する予定であります。

 あわせて、当該調査結果も踏まえて、次期施策の指針となる取組方針二〇二六、こちらも策定する予定としております。

 また、将来的に人口減少、担い手不足の課題が更に深刻化することが見込まれます中、集中対策期間における対策の進捗状況なども踏まえまして、施策の深掘りなど必要な検討を行う予定でありまして、今後とも、制度、予算などのあらゆる政策ツールを総動員して、持続可能な地域公共交通を実現をしてまいります。

冨樫委員長 福重隆浩君、時間になりました。

福重委員 是非、地域としっかりと連携を取って、地域の思いを実現できる交通政策をつくっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、犬飼明佳君。

犬飼委員 中道改革連合の犬飼明佳でございます。

 この度の衆議院選挙で、比例区東海ブロックで初当選をさせていただきました。地元は愛知県でございます。食品メーカーの営業マンを経て、愛知県議会議員を務めてまいりました。地域の声を大切にして、国と地方をつなぐ力になりたいと決意をしております。お世話になりますけれども、どうぞよろしくお願いをいたします。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 まず、道路陥没を防ぐ上下水道の老朽化対策と路面下空洞調査についてお伺いをいたします。

 十二月二十日に、金子大臣におかれましては、下水道管路の複数化事業、そして空洞調査の御視察をされたということを、報道と、またXを拝見をさせていただきました。本当に現場を大切にされる大臣には敬意を申し上げます。

 実は、私も、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受けまして、昨年三月、地元の名古屋市内の下水管の更生工事を視察をいたしました。実際にマンホールから下水管に入りまして、内部の状況を確認しました。管自体が高さ二・五メートル、幅が三・二メートルという管路でありまして、雨水が主流でありましたので、臭い、臭気というものは余りありませんでした。そのときは五十センチほどの水量でしたけれども、梅雨や台風時期には一・五メートル近くまで増水をして流れるという管路であります。

 内部を見ますと、やはり剥離やひび割れというものがところどころありました。ただ、今回の工事は、既設管の中に硫化水素の影響を受けにくい硬質塩化ビニールを巻き付ける、そうした更生工法が用いられておりました。したがいまして、老朽化対策と同時に耐震性の向上も図られておりました。

 この道路陥没は全国で二〇二四年度に九千八百六十六件に上りました。私の地元の愛知県は五百三十三件と全国で三番目に多く、八潮の事故を受けた重点特別調査におきましても、緊急度1の下水道延長が約十四キロメートルと、全国で最も長い結果となりました。先ほど申し上げました更生工事等が進められているものの、やはり管路の経年劣化が全国平均よりも進んでいる状況であります。

 こうした状況を踏まえまして、愛知県では、西三河地域で、上下水道インフラの持続可能性を確保するため、県と市町が連携し、事業の一体化、広域化に向けた協議が始まっております。人口減少や技術者不足が進む中、地域全体で経営基盤を強化するための大変重要な取組であると思います。

 以上、こうした全国的な危機感と愛知県の現状、さらには西三河地域の先進的な取組を踏まえまして、質問をさせていただきます。

 まず、上下水道の老朽化対策、メンテナンスの予算確保についてであります。

 老朽化した管路の更新、修繕は、道路陥没事故に直結する最重要課題であります。しかし、多くの自治体では、人口減少による料金収入の減少、技術職員不足、更新費用の増大により、予防保全型のメンテナンスに十分な投資が困難な状況にあると思います。

 老朽化対策を予防保全型へ本格転換するため、国はどのような財政支援を強化をしていくのか、また、更新需要が集中する二〇三〇年代に向けて、長期的、安定的な財源をどのように位置づけているのか、お伺いをいたします。

金子国務大臣 犬飼委員も国土交通委員会に入っていただいて、質問いただきまして、ありがとうございます。また、私のSNSも見ていただいておりまして、感謝を申し上げたいと思います。

 八潮市の現場も行かせていただきました。それから、佐々木副大臣と一緒に、下水道管の複線化という意味で、東京都の、八潮のが九・五メーターぐらいだったと思いますね、それ以上の、東京都は九・七五メーターとかと言っていましたけれども、とんでもなく大きな下水道管でありまして、八潮については百万人以上の方々に影響を及ぼしたというふうに聞いているわけでございます。

 そういう意味では、非常に、今回の、昨年一月の埼玉県八潮市における道路陥没事故の大きさというものをつくづく感じたところでございますし、さらに、十一月の沖縄県における導水管の老朽化に伴う大規模な断水など、上下水道の老朽化に起因する事故が相次いで発生をしており、上下水道の予防保全型メンテナンスへの転換を進めていくことが重要であると認識をしております。

 昨年六月に閣議決定をされました第一次国土強靱化実施中期計画においては、上下水道施設の戦略的維持管理、更新に係る施策が位置づけられ、同計画に基づき、本年度補正予算において必要な予算を確保したところでございます。

 さらに、令和八年度予算案におきましては、多数の地域住民の方々に重大な影響を及ぼす可能性がある管路の更新や、災害、事故後に迅速に機能を確保することが容易ではない管路の複線化に対する補助制度の創設等を盛り込んだところでございます。

 また、このような重大な影響を及ぼす可能性のある管路以外についても、従来から点検、調査とその結果に基づく計画的な更新に対し財政支援を行ってきたところでございます。

 加えて、今国会においては、下水道の確実な維持管理、改築の実施等を図るための下水道法等の改正案の提出を予定しております。

 国土交通省といたしましては、引き続き、必要な予算を確保し、中小市町村を含め地方公共団体の予防保全型メンテナンスの取組をしっかりと支援をし、強靱で持続可能な上下水道の構築に取り組んでまいります。

犬飼委員 ありがとうございます。

 広域化の取組というものを愛知の中でも進め始めたところですけれども、この広域化には、経営基盤強化や技術力の向上などのメリットがある一方、自治体同士の料金格差の調整や意思決定の複雑化など、市町村によっては不安もあるというふうに思います。

 さらに、令和九年度以降の更新費用支援にはウォーターPPPの導入が要件となっております。しかし、自治体によっては、人的資源や事業者確保の面で、これがハードルが高いということも現実あると思います。

 そこで、単独で事業を継続する市町村に対し、更新費用や技術職員確保を可能とする財政、技術支援をどのように行うのか、お伺いをいたします。

石井政府参考人 お答えします。

 標準的な耐用年数を超えた管路の割合は、令和五年度末時点において水道二五%、下水道七%ですが、適切な更新がなされない場合、二十年後にはそれぞれ七一%、四二%に増大する見込みであり、上下水道の計画的な更新は喫緊の課題であると認識をしております。

 一方、現場の自治体職員が減少する中、小規模団体が単独で維持管理や更新などを行っていくことは困難であり、複数自治体による一体的な事業運営の取組を推進することが必要です。

 しかしながら、その実現には一定の時間を要することが想定されるため、単独で事業を継続する市町村も含め、引き続き上下水道の計画的な更新に対して支援をすることとしております。

 また、上下水道の点検などの維持管理にはDXの導入が極めて有用であり、技術職員の確保が困難な中小市町村も含め、全国の自治体がDX技術の導入をしやすい環境を整備する観点から、昨年三月に公表した上下水道DX技術カタログの定期的な改定、標準仕様書や積算基準の作成などを行ってまいります。

 国土交通省としては、こうした取組を通じて、強靱で持続可能な上下水道の構築に向け、地方公共団体をしっかりと支援してまいります。

犬飼委員 取り残されるような市町があってはならないというふうに思います。広域化実現に向けて、自治体への制度設計を国としてどのように進めていくのか、お伺いいたします。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどお答えしたとおり、小規模な自治体が単独で上下水道の運営を行うことが困難となると見込まれますため、都道府県や大規模な都市が中心となり、中小市町村も含め、複数の自治体が一体となって上下水道事業の基盤である人員、施設、財源といった経営資源を管理し運営する事業運営の一体化が重要と考えております。

 このような広域連携の取組を推進するため、台帳システムや資機材の仕様の統一など、自治体間の調整を進める上での留意事項などを解説したマニュアル類の整備などの技術的支援、事業運営の一体化に取り組む大規模な都市に対する財政的インセンティブを付与する補助制度の創設などに取り組んでおります。

 国土交通省としては、上下水道の事業運営の一体化を着実に進め、持続可能な上下水道事業の実現に向けて取り組んでまいります。

犬飼委員 道路の陥没の要因別を見ますと、側溝などの道路排水施設というものが最も多くなっているということであります。道路管理者別では、市町村が八千六百二十五件と、その大半を占めております。

 したがいまして、大口径の下水道ということをやることは非常に重要な話でありますけれども、ただ、その一方で、生活に身近なところの管路、こうしたところの危険を未然に防ぐ取組として、自治体への支援ということにもしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 続いて、道路陥没はちょっと飛ばしまして、流域治水の加速化についてお伺いをいたします。

 近年、全国で豪雨災害が激甚化し、愛知県も例外ではございません。庄内川水系は、名古屋市を始め人口、資産が集中する地域を流れる極めて重要な水系であります。平成十二年の東海豪雨では、総雨量が五百六十七ミリという観測史上最大の降雨を記録し、約六万二千世帯が浸水する甚大な被害が生じております。気候変動により従来の想定を超える豪雨が頻発する中、庄内川水系を含む全国の流域治水を更に加速する必要がございます。

 その観点から、まず、第一次国土強靱化実施中期計画では、今後五年間でおおむね二十兆円強を目途とすることが示されております。この中で流域治水にどのように取り組まれるのか、大臣の意気込みをお伺いしたいと思います。お願いします。

金子国務大臣 私の地元でも、五年八か月前に、令和二年七月豪雨災害、私も一歩間違えば濁流にのまれていたわけでありますけれども、その後、昨年の八月も豪雨災害がございました。そういう意味では、身をもって治水に対する思い入れがございます。

 近年、気候変動の影響によりまして全国で水害が発生しており、今後も更なる水害の激甚化、頻発化が予測されております。このため、流域のあらゆる関係者が協働して、河道掘削や堤防整備、遊水地やダムの整備、マイ・タイムラインの普及促進などの避難体制の強化、水害リスクを踏まえたまちづくりや住まい方の工夫など、ハード、ソフトを総動員する流域治水に取り組んでいるところでございます。

 流域治水の取組については、激甚化する水害による被害を未然に防止するため、対策を加速化する必要があります。第一次国土強靱化実施中期計画において、推進が特に必要となる施策について、気候変動に伴う雨量の増加等の影響を考慮した治水計画への見直しや河川、ダム等の整備、リスク情報の充実、活用などのハード、ソフト対策を位置づけております。

 今後とも、国土交通省が旗振り役として、流域のあらゆる関係者が協働して取り組む流域治水を加速、深化し、水害に強い国土づくりに全力で取り組んでまいります。

犬飼委員 この流域治水に対しての今回の五か年の計画というのは、非常に期待をされている方も多く地元でもおみえでありますので、よろしくお願いをいたします。

 特に私の地元の庄内川水系においてどのような施策を重点的に進めていくのか、お伺いをいたします。

林政府参考人 お答えいたします。

 庄内川の国管理区間においては、背後地に資産が集中しているにもかかわらず、流下能力が不足している枇杷島地区の改修を重点的に進めることとしております。まずは、第一次国土強靱化実施中期計画期間内で、桁下高が不足している県道枇杷島橋の架け替えを完了させることを目指しております。

 加えて、地域の住民を対象としたマイ・タイムラインの作成支援を行うとともに、国、県、市町、企業等による流域治水の取組、また、平成十二年に発生した東海豪雨の災害伝承などの情報を充実させたポータルサイトによる情報発信、こういったソフト対策を引き続き実施していくこととしております。

 国土交通省としましては、引き続き、国土強靱化予算も活用し、庄内川の治水対策をしっかりと進めてまいります。

犬飼委員 次に、浸水想定図、そして水害リスクマップについてお伺いをいたします。

 これらが住民の避難行動、自治体の防災計画、土地利用、企業のBCPの策定など、あらゆる分野の基礎となる極めて重要な情報でございます。

 そこで、この全国の浸水想定図、そして水害リスクマップの策定状況がどうなっているのか、お伺いいたします。

林政府参考人 お答えいたします。

 浸水想定区域図については、都道府県が管理する区間も含め、浸水範囲に防護対象となる住宅などが存在する全ての一級河川、二級河川を対象としており、約二万河川が対象となってございます。このうち、令和七年七月末時点で約八割の河川が作成完了しており、今年度末までに全ての河川で作成するよう作業が進められております。

 浸水頻度を分かりやすく図示した水害リスクマップについては、国が管理する区間で策定を進めております。河川からの氾濫については、令和四年度末までに百九水系全てで公表してございます。さらに、内水氾濫も反映するよう作業を進めており、令和七年度末までに約六十水系が完了する見込みとなってございます。

犬飼委員 ありがとうございます。

 これらの想定図は、今進めてきているということですけれども、実際にどのように使うのかということが非常に重要だと思います。

 自治体、住民、企業がどのように活用することを国として想定し、また、どのような支援を行っているのか、お伺いをいたします。

林政府参考人 お答えいたします。

 浸水想定区域図と水害リスクマップについては、災害時の住民の円滑な避難、土地利用や住まい方の工夫、企業のBCP作成などに役立てられることを想定しており、国土交通省のホームページにおいて活用方法や支援メニューについて紹介してございます。

 例えば、浸水想定区域図については、市区町村において避難場所等の記載を加えることにより、洪水ハザードマップとして配布され、洪水ハザードマップを活用した避難訓練、住民一人一人の行動計画を定めるマイ・タイムライン作成などに役立てております。

 国土交通省としては、水害ハザードマップの利活用に関する事例集や、マイ・タイムラインの作成の進め方などを示した手引、企業が水害リスクを理解しやすいよう、ウェブサイトで公表したり解説資料を作成したり、このような情報提供といった技術的支援を行ってございます。

 さらに、都道府県が実施する事業と一体となった市区町村の避難訓練やワークショップなどの取組について、防災・安全交付金による財政的な支援も行っているところでございます。

犬飼委員 この具体的な活用方法の一つとして、今、都市部では、低地の住宅や事業所で浸水被害というものが、私の地元の地域でも被害がやはり多発をしております。そうしたものを防ぐ浸水防止板、いわゆる止水板、こうしたものが効果的であると思いますが、費用負担が大きくて、中小企業や個人住宅、さらには避難所でも設置がなかなか進まないという現状があります。

 そこで、リスクの高い地域におけるこうした浸水防止板の設置支援と自治体との連携強化について国としてどのように考えているのか、お伺いをいたします。

宿本政府参考人 お答えをいたします。

 多くの河川においてハザードマップの公表が進められており、浸水リスクを有する住宅市街地の存在といったものも明らかになってきております。住宅市街地における浸水被害軽減の観点から、住宅や建築物の浸水対策に取り組むことは重要と考えております。

 来年度より、浸水想定区域内の住宅や避難所などへの止水板の設置支援を含めた住宅市街地の水害対策、こういったものに総合的に取り組む地方公共団体を支援する制度を新たに創設することとしており、令和八年度予算案に盛り込んでいるところでございます。

 御指摘の住宅や避難所などにおけます浸水対策について、引き続き地方公共団体と連携をしながら推進をしてまいります。

犬飼委員 次に、流域治水プロジェクト二・〇についてお伺いをいたします。

 これを踏まえた治水対策については、庄内川水系におきましては、この二・〇への更新は完了したということを承知をしております。気温が二度上昇シナリオでは、二〇四〇年頃に降雨量が約一・一倍、流量が約一・二倍、洪水発生頻度が二倍と試算をされております。この気候変動下においても現行計画と同等となる治水安全度を達成するということもされております。

 そこで、庄内川流域治水プロジェクト二・〇で、特に県、市町が実施主体となる施設整備や計画更新について国としてどのように考えているのか、お伺いをいたします。

林政府参考人 お答えいたします。

 令和二年より、流域治水の実効性を高めるため、流域に関わる国や都道府県、市町村、そして事前放流を行っていただけるような電力会社などの企業などから成る流域治水協議会を設置し、各水系で重点的に取り組む治水対策の全体像や役割分担を定めた流域治水プロジェクトを策定してまいりました。

 このような中、気候変動の影響による降雨量の増大等に対応するため、令和五年より全国の百九の一級水系において、国が実施する対策を気候変動による影響を考慮した上で必要となるものへと追加、変更した流域治水プロジェクト二・〇へ更新をしており、庄内川水系においても令和六年三月に更新を行いました。

 庄内川水系の流域治水プロジェクト二・〇には、愛知県が管理する庄内川の支川等における河道掘削などが位置づけられており、個別補助金、防災・安全交付金により財政的な支援をしてまいります。

 また、例えば特定都市河川に指定されている新川流域では、一宮市が行う公園貯留を始めとした貯留施設の整備が位置づけられております。これらなど、市町に対しても個別補助金や防災・安全交付金により財政的な支援をしてまいります。

 また、気候変動の影響を踏まえた計画変更については、令和八年度から、一級水系において都道府県等が実施する検討についての費用が防災・安全交付金による支援の対象となるよう拡充予定でございます。

 国土交通省としましては、これらの制度などを活用しながら、都道府県、市町村が取り組む施設整備や計画変更を財政的、技術的に支援し、流域治水の取組を推進してまいります。

犬飼委員 ありがとうございます。

 私の地元愛知県、特に西部は海抜ゼロメートル地帯であります。近年のゲリラ豪雨や台風には本当に恐怖を感じているところであります。こうしたリスクマップ等で危険を示したところには、その対策も是非セットで進めていただきますように、国の積極的な支援、加速化ということを重ねてお願いを申し上げまして、物流の強化へのテーマに移らせていただきます。

 この物流の安定は、地域経済だけでなく、国民生活全体を支える基盤であります。とりわけ、私の地元愛知県、この愛知県の、特に小牧市周辺は日本有数の物流集積地であります。名神、東名、中央道、名古屋高速が交差する全国屈指の交通結節点であります。

 そこで、この地域の課題自体が日本の物流全体の課題でもあると思いますので、以下の点に質問させていただきます。

 まず、SA、PAの大型車駐車升の確保についてであります。

 国交省の調査では、大型車の休憩施設不足が全国で約三千台分あると公表されております。私の地元の多くの輸送事業者からも、休憩を取りたくても止められない、路肩駐車の取締り強化だけでは現場が回らないという声も寄せられております。

 そこで、この約三千台分の大型車駐車升不足の解消にどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。

沓掛政府参考人 お答え申し上げます。

 高速道路における休憩環境の整備は、物流を支える大型車ドライバーの労働環境改善の観点などから大変重要と考えております。その上で、特に平日深夜において、長時間駐車する車両の影響などもあり、大型車駐車升が不足する休憩施設があることが課題と認識しております。

 これまで高速道路の休憩施設においては、大型車駐車升を平成二十九年度時点の約二万七千台から令和六年度まで約三万一千台、約四千二百台を拡充したところでございます。今年度も約五百十台の拡充を予定しているところです。

 このような大型車駐車升の拡充以外の対策としまして、駐車場の立体構造化の整備、あるいはインターチェンジ内の管理用駐車場を活用した休憩施設の設置、六十分以内の短時間利用に限定した大型車駐車升の整備などを始めており、引き続き大型車駐車升の不足に対応してまいります。

 国土交通省としましては、大型車ドライバーを含めた利用者の御意見を伺いながら、確実な休憩機会の確保に向けて、高速道路会社と連携して、しっかりと取り組んでまいります。

犬飼委員 ありがとうございます。

 ちょっと時間も迫ってきておりますので、最後の質問にしたいと思います。

 交通渋滞対策についてお伺いをいたします。

 国交省の一般道路の渋滞ランキングでは、愛知県内の国道四十一号線、小牧市から名古屋市北区の区間でありますが、これが県内上位の渋滞区間となっております。名古屋高速小牧線は、朝夕ピークで平均時速が三十キロ以下、名神、東名、中央道の交通量が集中し、一日十万台規模となっております。

 物流事業者からは、小牧インター周辺の渋滞で一日三十分から六十分の遅延が発生するという具体的な声も寄せられております。特に、名神の小牧インター出口と名古屋高速小牧北出口、そして国道四十一号と百五十五号が交差する村中交差点、ここが、この三点が重なり、最大のボトルネックとなっております。

 二〇二三年八月には、当時の斉藤国土交通大臣にも周辺の渋滞状況を現地視察していただき、その後も地元自治体から具体的な改善要望が出されております。

 そこで、この村中交差点周辺の渋滞解消に向け、国としてどのような対策を講じていくのか、交差点改良などの短期的対策から名古屋高速小牧北出口の延伸といった抜本的な対策まで、国の方針をお伺いをいたします。

金子国務大臣 済みません、道路局長が答弁する前に訂正をさせていただきます。

 先ほど私が現場を視察した話で、その場でアドリブで話をしてしまったんですが、道路のトンネル掘削現場も見ていたものですから、間違った数字を言っておりました。

 八潮は四・七五メーター、東京都の現場は四・九メーターでした。おわびして訂正させていただきます。

沓掛政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘の村中交差点、南北方向に国道四十一号が走り、東西方向に国道百五十五号が走っております。そこに名古屋高速道路の小牧北インター、また東名高速の小牧インターの交通が合流するという、非常に渋滞が顕著な箇所でございます。

 これまで、国道四十一号村中交差点周辺では、国道百五十五号の立体化、あるいは、国道四十一号名濃バイパス、村中交差点の北側のところを六車線化することを進めてきたところでございますが、依然として渋滞が発生していることから、小牧市から犬山市周辺の対策に絞った個別の渋滞対策の協議会を設立し、そこにおいて右左折車線増設など渋滞対策を関係者と進めてきているところでございます。

 現在、令和六年度までに実施した名濃バイパスの六車線化以降の交通状況を踏まえまして、短期的対策として、交差点改良等を検討するための車線別の渋滞発生状況の調査、あるいは、長期的対策を検討するため、交差点周辺を目的地とする交通がどの程度存在するかなどの調査について、ETC二・〇のデータやそれを補完する現地における交通量調査などを活用し、詳細に分析しているところでございます。

 具体的な対策方針について今時点で決定している状況ではありませんが、現在実施している調査内容を踏まえ、短期対策、長期対策を組み合わせながら、村中交差点の渋滞対策に取り組んでまいります。

犬飼委員 国としての積極的な支援を強く求めて、質問を終わります。

 ありがとうございます。

冨樫委員長 次に、住吉寛紀君。

住吉委員 日本維新の会の住吉寛紀でございます。一年三か月の浪人を終えて、この国会に戻ってまいりました。

 一年三か月間地元で羽を休めておりましたが、国会の様相は大変大きく変わっております。まさか私が与党席で質疑するとは思ってもいませんでした。

 また、我々の生活も非常に大きく変わったというふうに認識しております。

 特に一番大きいのがAIの進展だというふうに思います。一年三か月前はまだまだAIの精度とかが低かったように思いますが、今では当たり前のように使っている。

 実は今回、大臣所信、国交省のこれからの施策を進める上、また金子大臣の思いの詰まった大臣所信を読ませていただきましたが、二〇二五年の十一月の前回の大臣所信も読ませていただきました。

 その中で、造船業のウェートが増えたなというふうに感じておるんですが、実は、両方ともAIに読み込ませて、どの施策を大きく取り上げていきたいかというのを、これはAIですので違っているかもしれませんが、そのベストスリーを挙げると、造船は第二位というふうになっております。理由は、二〇二五年時点では検討段階だったものが、二〇二六年には具体的目標を伴う国家戦略へと進化していますということでございました。

 ちょっと通告しておりませんが、この造船業の振興にかける金子大臣の思いを冒頭お聞かせいただけたらというふうに思います。

金子国務大臣 お答え申し上げます。

 今まで造船業というのは、私が生まれた頃、六十年ぐらい前のときは日本が圧倒的な造船業のシェアを持っていたわけです。それが今は中国が七割、日本はもう一割ぐらいになって、日本の船を日本で造る、この目標に向けてこれから頑張っていかないと、これは、経済安全保障の面においてもやはり自衛隊とかあるいは海上保安庁の船もございますし、あるいは、危機管理投資、成長投資の中の一つに造船業というのは位置づけられて、そして、ラトニック長官がわざわざ国交省に来ていただいて、造船業を日米間でしっかりやっていこうということがございました。

 これまで、比較的、海事局というのは地味な、予算も少ないし、そういうところであったわけでありますが、これからの日本を考えた中で、海運そして造船業というのは非常にこれからの投資をすべき分野だというふうに考えております。

 そういう意味で、これからしっかりと、ワーキンググループの座長も務めておりますし、造船業を前に進めていくということが非常に重要なことであります。

 まず、造船業界から自分のところも三千五百億投資をするのでということで、国としても同じような形で投資をして、一兆円規模の官民投資の中でこの造船業を進めていこうということになっております。

 そういう意味では、しっかりと国土交通行政の中においても造船業を前に進めて、実効あるべきものに進めていきたいというふうに思っております。

住吉委員 ありがとうございます。率直な思いを聞かせていただいたというふうに思います。

 前回の予算委員会の省庁別審査においても、私は造船業を取り上げさせていただきました。

 少し時間がなかったんですが、いろいろ課題もあるというふうに認識しております。他国に比べて規模が小さいであったり、日本はLNG船が造れない、また景気に左右されやすい、いろいろな観点もあります。ただ、今後、造船の需要拡大が見込まれる中で、生産体制の強化が求められているというのは言うまでもありません。

 しかしながら、増産を図ろうとしても、現場を支える技能者の不足が大きな課題となっております。特に中小造船所では、溶接など高度な技術を持つ熟練技能者の高齢化が進み、技術継承が危機的な状況にあるとの声も聞いております。造船技術は一長一短に習得できるものではなく、継続的な人材確保と育成が不可欠です。

 政府として、若手人材の確保、人材育成の仕組みづくりも含めて、造船業の人材不足に対してどのような具体的対策を講じていくのか。また、人材育成には時間もかかります。絶対的に人材が足りていない現状をどのように打開していくのか。お伺いいたします。

酒井副大臣 住吉委員にお答えをいたします。

 委員は、造船政策に大変に御関心があって、質問していただいてありがとうございます。

 今の質問でございますけれども、委員御指摘のとおり、我が国の造船業の再生に向けては、造船人材の確保、育成が重要かつ喫緊の課題でございます。

 そのため、国土交通省では、関係省庁と連携をして、大学等における造船分野の教育体制の強化や、各地域内における産学官による連携の促進等に取り組んでいくこととしています。

 また、少ない人手で船舶の建造を可能とするために、AI、それから造船ロボットの開発や、これは令和七年度補正予算で一千二百億円を計上した造船業の再生基金を通じた省力化、自動化の設備投資支援を実施してまいります。

 こうした取組を通じまして、造船分野における人材不足の課題にしっかりと対応してまいります。

 以上です。

住吉委員 人材育成やAI、ロボットの活用による省人化、省力化というのは重要だと思います。

 私の知り合いも造船所で働いております。その方からお話を聞くと、今、現場というのが外国人人材がいないと回らないんだというようなことを率直に聞きました。ちょっとほかの状況というのは私は知りませんが、今、日本の造船業の外国人就労の状況についてお伺いしたいと思います。

新垣政府参考人 お答えいたします。

 造船分野においては、人材不足が深刻化する中で、生産能力を維持するため、特定技能制度等の下で外国人材の受入れをしております。

 人数でございますが、二〇二二年には約六千人でありました造船業の外国人就労者数は、二〇二五年に約一万五千人となっており、これは造船業就労者全体の約二割に相当いたします。

 今後、国内人材の確保、育成や自動化、省力化等による生産性向上に一層取り組むこととしておりますが、それでも必要となる外国人材の受入れに当たっては、受入れ環境の確保や地域との共生など、適正かつ秩序あるものとなるよう適切に対応してまいります。

住吉委員 二〇二五年で約一万五千人、全体の二割ぐらいというような御答弁がありました。

 我が党は、今年一月に、外国人政策に関する政策提言を行いました。そこには、人口戦略本部の司令塔機能の強化や、量的マネジメント、不足している分を積み上げてこれだけにしようではなく、国家戦略としてアッパーを決めて産業に割り当てていくべきだというような主張をしております。それとの整合性も今後議論していくべきことかなというふうに思っております。

 また、防衛省が発注している船については、安全保障の観点から、外国人人材というのが関わっていないというふうに聞いております。

 今回、造船業というのが安全保障上重要な産業なんだという位置づけになっておりますので、これが外国人頼みになっているという点は、私は矛盾を感じております。

 もちろん、先ほども申したとおり、外国人がいなければ現場が回らないというのは、恐らく多くの造船所でも同じようなことだと思いますが、一概に排除するというのは難しい状況になっておりますが、安全保障上重要な産業という位置づけが外国人に頼らなければ成り立たない産業というのはどうなのかなというふうに思っております。

 そのような点もこれからワーキンググループ等で是非議論していただけたらなというふうに思います。これは答弁は結構ですので、また指摘だけさせていただきたいというふうに思います。

 そして、次に、ゼロエミッション船の普及についてお伺いしたいと思います。

 世界的な脱炭素の流れの中で、アンモニア燃料船や水素燃料船など、いわゆるゼロエミッション船の開発、普及が重要な課題となっております。今後、国際海運分野では脱炭素化が加速していくことが見込まれ、日本の造船業が競争力を維持し、世界市場で存在感を高めていくためには、次世代船舶の技術開発と普及を戦略的に進めていくことが不可欠であります。

 政府として、ゼロエミッション船の開発や普及促進に向け、どのような取組を行うのか、お伺いしたいと思います。

新垣政府参考人 委員御指摘のとおり、ゼロエミッション船の技術開発、普及を通じた造船市場の獲得は、我が国造船業再生に向けた取組における重要な柱の一つです。

 具体的な施策としまして、まず、アンモニアや水素といった代替燃料を使用するゼロエミッション船の開発、実証、船の開発、実証でございますが、こちらは、令和三年度から、グリーンイノベーション基金を活用して、燃料供給拠点整備に向けた実証と併せて支援をしております。

 また、ゼロエミッション船の建造、今度は船を造る方でございますけれども、こちらは、令和六年度から、環境省と国土交通省の連携事業として、GX経済移行債を活用し、ゼロエミッション船を建造するための生産設備投資への支援を実施しております。

 加えまして、ゼロエミッション船のエンジンや燃料供給システムなどは重油燃料を使用する従来の船舶に比べて費用が大きくなりますので、これらの費用の一部を支援するための経費を令和八年度当初予算に計上しております。

 なお、委員から御指摘のありました、必要な燃料の調達、供給については、国土交通省としても、ゼロエミッション船の普及に向けた重要な課題の一つとして認識しており、関係省庁と連携して取り組んでまいります。

 国土交通省としては、こうした取組に加えて、国際海事機関、IMOでございますけれども、そこでの国際ルール策定を主導することにより将来の市場において優位性を発揮し、造船業の再生につなげてまいる所存です。

住吉委員 ありがとうございます。

 燃料の開発であったり燃料船の開発というのが重要ですし、あと、御答弁でもありましたけれども、サプライチェーンの構築というのが重要だと思っております。

 ちょっと、比べると少し語弊があるかもしれませんが、日本でも、水素車というのが一部走っております。ただ、水素燃料を補給する場所というのが圧倒的に少ない。それを普及すれば水素車が普及するのか、水素車が普及すればそういった補給所が増えていくのかというのはいろいろあると思いますが、なかなかこの水素車が普及していかない要因の一つだというふうに思っております。

 アンモニア燃料船とか水素燃料船が普及しても、それを補給する場所がなければ、なかなかこれは普及していかないのではないかなというふうに思いますので、その点も是非力を入れていただけたらと思いますし、また、国際ルール、これは日本が主導していくという御答弁もございましたが、現在の進捗状況等はどうなっているのか、よろしくお願いします。

新垣政府参考人 お答えいたします。

 まず、昨年四月、国際海事機関において、我が国やEU等が主導的に策定した国際海運分野の新たな温室効果ガス排出削減対策の導入に向けた条約改正案が多数の支持を受けて、十月になりますと、同条約改正案を採択するための会議が開催されました。

 しかし、この会議では、特定の燃料の排除につながること等を懸念する意見も示されまして、条約改正案の採択の審議を一年後に延期するということが決定されました。

 我が国は、国際海運における脱炭素化を進めるとともに、海事産業の国際競争力強化にもつながるよう、引き続き、主導的な役割を果たす所存であり、幅広い合意形成のための努力を継続してまいります。

住吉委員 国際ルール、非常に重要だと思っております。ゼロエミッション船は、いろいろ聞きますと、やはり既存の船よりも割高というふうに聞いております。なかなか、脱炭素の流れであったり、そういった国際的なルールがなければ、この普及も難しくなってくるのではないかなというふうに思いますので、一年後にまた採決するというようなことですので、是非この議論を主導していただけたらというふうに思います。

 そして、同志国、グローバルサウスとの連携についてもお伺いしたいと思います。

 今後は、同志国やグローバルサウスとの連携を強化しながら、国際的なサプライチェーンの構築や市場拡大を図っていくことが重要であると考えます。特に、新造船需要が今後増加する中で、日本の高い造船技術や環境性能を持つ船舶を国際的に展開していくことは、産業競争力の維持強化にもつながります。

 政府として、同志国やグローバルサウスとの連携をどのように進め、日本の造船業の国際競争力強化にどのようにつなげていくのか、お伺いいたします。

新垣政府参考人 委員御指摘の同志国、グローバルサウスとの連携は、我が国造船業の再生に向けた取組における柱の一つでございます。

 本件につきましては、日本成長戦略会議の造船ワーキンググループにおいて検討を行っておりますが、具体的な取組の一つとして、造船分野における日米協力が挙げられます。

 昨年十月、金子大臣と米国のラトニック商務長官との間で署名された日米造船協力覚書に基づきまして、日米両国の造船業の建造能力の拡大や研究開発等において、同国との協力関係を深めるため、先月、日米造船作業部会の第一回会合も開催したところでございます。

 国際社会における我が国造船業の役割を確立するということを通じて、我が国造船業の優位性を発揮することができるよう、米国を始めとする同志国やグローバルサウスとの連携を推進してまいる所存です。

住吉委員 是非進めていただけたらと思います。

 ちょっと時間もございませんので、最後、官民投資についてお伺いします。

 今後造船量を現在の二倍規模に増やしていく、拡大していく目標を掲げております。しかし、その実現のためには、造船所の設備更新や新設、大型クレーンなどの設備投資、さらには人材育成など、多額の投資が必要になると考えられます。

 造船業は景気の影響を受けやすい産業でもあり、民間企業だけで大規模投資を判断することは容易ではありません。

 こうした中で、政府として、官民連携による投資をどのような規模感で進めていくのか、また、具体的にどのような支援策、制度を講じていくのか、そして最後に、実現に向けた大臣の、冒頭の思いと重複するところもあると思いますが、決意をお願いいたします。

金子国務大臣 お答えいたします。

 高市内閣では、造船を日本成長戦略会議の戦略分野の一つに位置づけ、私が座長を務めている造船ワーキンググループにおいて、官民投資ロードマップの策定に向けた議論を進めております。

 一方、造船分野につきましては、昨年末、二〇三五年までに官民で一兆円規模の投資実現を目指すとの方針を打ち出したところでございます。その方針に基づきまして、令和七年度補正予算では、まずは一千二百億円により新設をいたします造船業再生基金を通じた造船能力の抜本的向上や、GX経済移行債を活用したゼロエミッション船の建造体制整備等を図ってまいります。

 造船分野における大胆な成長投資を実現し、我が国造船業の再生を果たすべく、先頭に立って、全力で取り組んでまいります。

住吉委員 ありがとうございます。非常に力強い決意を聞きました。

 この海事局、これから、例えばですけれども、経産省とかのいろいろな部署ともやり取りをします。冒頭、大臣が、元々地味で予算も少ないというようなこともおっしゃっておりましたが、そういったところも今後必要に応じて見直していかなければならないのではないかなというふうに思います。

 このことを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十一時四十六分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

冨樫委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。臼木秀剛君。

臼木委員 国民民主党・無所属クラブの臼木秀剛と申します。

 今回、初めて国土交通委員会に所属をさせていただき、また、理事も拝命をいたしました。是非、どうぞよろしくお願いいたします。

 私、比例北海道ブロックの選出になるんですけれども、午前中の質疑を伺っておりますと、結構皆さん、大臣所信質疑でありながら御地元のことをやられるなと思ってもおりまして、せっかく国土交通省は北海道局もありますので、もっと北海道の質問を準備しておけばよかったなと思いますが、今日は大臣所信ということですので、また一般質問にそれは回し、大局的な視点からの質問を少しさせていただきたいと思います。

 まず、道路関係について御質問させていただきます。

 大臣所信の中でも、道路を始めとする交通ネットワークの強化が大変強調されております。特に、近年、道路整備に関しては、様々な効果の中でも、フロー効果、ストック効果がありますけれども、道路を整備をし、そこから地域の皆さんや国民、住民の皆様がどれだけの便益を得られるかという、こういういわゆるストック効果に大変重きが置かれるようになっております。こういった発現した多様なストック効果を可能な限り客観的、定量的に把握し、この道路行政、施策をきちんと打っていくということもやはりこれから必要であると思っています。

 その中で、交通渋滞につきましては、この道路が有するストック効果を大きく損なうものであって、やはり渋滞解消の解決ということはストック効果の改善につながっていくということだと思っています。

 道路渋滞については様々な数字が官民で出されておりまして、例えばオランダの企業が世界の三・六五兆キロメートルの走行データから交通分析を行った昨年度の年次調査によりますと、日本はアジア四位の渋滞国、そして指定都市、主要十二都市の中で一位は熊本ということで、ラッシュアワー時の年間損失時間百五十四時間というような民間の調査にも出ております。

 物流、人流の効率化を阻害したり、経済活動の停滞、また環境負荷もかかってきますので、こういう様々な弊害というものが交通渋滞にはあると思っておりますけれども、政府として、具体的な経済損失、時間損失、環境負荷、GDPへの影響など、過去に数字が出されているものもあるとは承知をしておりますけれども、現状どういった状況にあるかという数字につきまして、認識、具体的な試算等あれば、まず教えていただけますでしょうか。

沓掛政府参考人 お答え申し上げます。

 道路の渋滞は、時間やエネルギーのロスを引き起こし、経済活動へ多大な損失を与えるとともに、環境への影響もあるものと考えております。

 道路渋滞による渋滞損失については、自動車の移動時間のうち、約四割が渋滞により損失している時間となっています。この損失している時間を合計すると年間で約六十一億人時間となり、労働時間に換算すると約三百七十万人分に相当いたします。

 また、環境への影響については、渋滞によるCO2排出量として、日本のCO2総排出量の約一・三%に相当すると試算しております。

 道路渋滞による経済損失、GDPへの影響につきましては、GDP全体への影響がどの程度かは把握しておりませんが、例えば首都高速中央環状線の全線開通により、一都七県で年間約八千二百億円の経済効果があったとの試算もなされており、道路渋滞の緩和による移動時間の短縮は地域経済に寄与するものと考えております。

 国土交通省としましては、引き続き、道路ネットワークの整備などのハード対策だけではなく、ビッグデータを活用したソフト対策も講じることにより、渋滞の緩和に向けて取り組んでまいります。

臼木委員 ありがとうございます。

 よく、昔であれば、道路渋滞により何兆円の損失とか、こういう具体的な金額等もあったと思いますけれども、今、資料の一ページもつけておりますけれども、国交省さんとしては、渋滞による時間ロスということで、先ほど御説明もありました六十一億人時間ということで、三百七十万人分の労働損失があると。これは、人手不足と言われている時代にこれだけのロスがあるというのは本当に大きい影響だと思っています。

 つまり、道路の設備投資をどんどんやっていったとしても、こういう渋滞解消がされなければ、これは大きなロスにつながっていく。要は、投資分、きちんとリターンが返ってこないということにもつながっていきますので、やはりこのロスを減らしていくということが大変重要だと思います。

 先ほどもありましたが、ハード面で整備をしていくということは、この間環状道路の整備、交差点改良、こういったことをたくさん取組はやってきていただいておりますけれども、これからはさらに、先ほど御答弁もありましたビッグデータの活用ということも重要になってくると思います。

 大臣所信の中でも、国土交通省等行政が保有する様々なインフラ、交通分野等のオープンデータ化、利活用を進めますという所信をいただいております。その中で、やはり国交省が持っているデータとして、私、重要なものは、ETC二・〇のプローブデータというものをこれからどう活用していくかということも大変重要だと思っております。

 まず、ETC二・〇ということを多分この委員会の皆様は御承知かと思いますけれども、従来のETCとの違いであったり普及率、またETC二・〇が持つ今のデータの活用状況などについて簡単に御説明いただけますでしょうか。

沓掛政府参考人 お答え申し上げます。

 ETC二・〇は、従来のETCとは異なり、料金収受機能に加えまして、ドライバーへの情報提供機能であったり、あるいは走行履歴データの収集機能を有する車載器としまして平成二十六年からその運用を開始しております。

 ETC二・〇は、昨年末時点で累計約一千五百万台の車両に搭載され、高速道路利用者のうち約四割がETC二・〇搭載車となっております。

 このETC二・〇の車載器の機能を活用しまして、広域的な渋滞情報であったり、あるいは路面状況を分かる画像を映したり、あるいはカーブ先の見えない渋滞などへの注意喚起などの情報提供を行っているところでございます。

 また、ETC二・〇車載器を通じて収集した走行履歴のビッグデータを活用しまして、例えば渋滞対策や交通安全対策の検討、災害時における通れるマップの作成あるいは公表、さらには希望される物流事業者への自社車両の位置情報の提供などを行っているところでございます。

臼木委員 ありがとうございます。

 今、一千五百万台の車両に搭載をされているとありましたけれども、事前のレクでもお聞きをしたんですけれども、これは、実際に事業者の皆さんと個人の皆様でそれぞれまた違うと思いますが、そこの数字をちょっと教えていただきたいのと、資料の方、二ページ目にもつけておりますETC二・〇の機能ということで、国交省さんの方では、四行目のところで「道路利用者はもちろん、」と書いてありますけれども、具体的な、要は一般の皆さんにとっての便益というのが何があるのかということをもう少し具体的に御説明いただけますでしょうか。

沓掛政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、道路利用者の便益としましては、渋滞情報などをいろいろ把握することによって、ルートの選択ですとか、そういったものにも活用できますし、また、従来のETCからそうですが、料金所の渋滞、これが、ETCができるまでは非常に大きな利用者の問題となっておりました。それが、ETCあるいはETC二・〇が導入されることによって、ほぼ料金所渋滞というのは解消されてきているというような状況でありますので、そういった様々な利便があったというふうに思っております。

 それから、ETC二・〇、累計で一千五百万台というお話をさせていただきました。例えば、車種別でいいますと、大型車でいきますと、台数でいきますと三千七百四十七台ですとか、ちょっと詳細のデータはまた今十分持ち合わせているわけでありませんので、失礼しました、大型車につきましては六十万九千二百九台、普通車で一千約二百万台等々となっておりまして、主に普通車の方で活用が進んでいるというような状況でございます。

臼木委員 ちょっと事前の方では、なかなか、物流関係の皆様には料金割引等もあるので普及率は進んでいる一方で、一般の皆様にとっては、先ほど御説明ありましたとおり、料金所の渋滞というのは別にETC二・〇でなくても、従来の、もう既に普及は九五%以上つけていますけれども、従来型のETCで十分これは渋滞解消につながるとは思っています。

 ちょっとそこの部分、少し整理して、まず、先ほどお話をさせていただいたとおり、さらに、ETCではなくETC二・〇であることについての道路利用者へのメリット、さらには、なかなか民間の一般のユーザーの皆様にはETC二・〇が普及しないというふうに伺っていたんですけれども、その点、もう一度御説明いただいてよろしいでしょうか。

沓掛政府参考人 お答え申し上げます。

 ETC二・〇、ETCと違ってETC二・〇の利用者のメリットとしまして、例えばETC二・〇は走行した経路が分かります。なので、例えば環状道路、今まで都心に用がなくて、都心を通過する交通が環状道路に迂回した場合に、それをETC二・〇でどこを通ったか経路を把握することによって割引が適用される、そういったメリットもございます。

臼木委員 多分、聞けば聞くほど、全国的にETC二・〇を活用していくことがどれだけ一般の皆様の便益につながっていくのか、そしてこれが渋滞解消につながっていくのかというのがちょっとなかなかまだ見えてこないのかなと。

 先ほどおっしゃっていただいたように、圏央道、ここでいえば確かに割引が入っていますけれども、やはり物流事業者の皆さんでいえば、割引が入ってきてこちらに変えた方が、要は、従来型のものから二・〇に変えた方がメリットがあるということでつけ替えは進むんでしょうが、これはなかなか進んでいかないというのが私は現状だと思っております。

 その中で、ETC二・〇、先ほどもありましたとおり、こういうビッグデータを持っているということで、これの利活用をやはりやっていくべきではある中で、今お話をさせていただいたとおりETC二・〇の普及がなかなか進まない。

 とはいいながら、じゃ、今の従来型のETCというものが、これも当初はやはり新しく機器を備え付けるということに対しての経済的負担であったり、高速道路、今まではハイウェイカード、昔、多分、私より大分年の上の先輩方は御存じだと思いますけれども、こういうものから切り替えていくことによって普及をしていったとは思います。

 このETC二・〇というものをこれからどのように普及をさせていくのかということ、まずは機器の方ですけれども、まだまだ普及率が低いという現状で、かつてのETCのように普及をさせていくのか、それとも、自然の趨勢に任せて、必要なところからつけていく、更新の時期につけていくというような形にしていくのか。こういう、ETC二・〇の機器の方の普及についてどういうお考えがあるかについて、御答弁をよろしくお願いいたします。

金子国務大臣 臼木委員とは、先日、予算委員会で鉄道、物流のお話をさせていただきました。今日は国交委員会としてETCの質問をまずしていただいておるわけでありますが、国土交通省では、これまでもETC二・〇、先ほど道路局長から答弁したとおり、ビッグデータによる渋滞分析など、多様な施策に活用しております。

 例えば、先ほど来お話が出ておりますけれども、大型トレーラーなどの特殊車両の通行に当たってETC二・〇に蓄積された経路情報を用いることで、大型車の通行可否があらかじめデータベース化された経路であれば即日で通行可否を回答する制度を導入するなど、物流の更なる効率化に活用しております。

 また、ETC二・〇のデータを自治体でも利用できるようにすることで、立ち寄り箇所の分析による地域の観光振興施策の検討など、自治体の抱える幅広い課題への対応にも活用が期待されます。

 今後、ETC二・〇のより一層の普及が進めば、更に多くのデータの収集などが可能となり、より詳細な分析に基づく施策展開が期待されることから、ETC二・〇車載器で可能となるサービスの周知や高速道路会社による車載器購入助成など、ETC二・〇車載器の普及に取り組んでまいるわけであります。

 トラック等々については非常にいろいろなメリットがあるということでありました。普通の乗用車であっても、もちろん料金をその場で払う必要がなくて、そのままスムーズに進むということと、やはりETC二・〇になると、先ほど局長からもお話がありましたように、あらかじめより広域的な情報が入ってくる。そして、ナビの中に画像が送られてくるんですね。ETCでは入ってこないんですが、ETC二・〇では路面状況が分かる画像が送られてくる。次の渋滞地点の画像が送られてくる。例えばカーブの先の見えない渋滞の注意喚起もやっていただくということで、より車を運転する方への情報が入ってくるんですね。

 しかし、二・〇の方が高度でありますので、残念ながら、価格がやはり高い。普通のETCであれば一万円を切るものがあるということでありますが、ETC二・〇では二万円近くするということもあって、その差をどうするかということなんだろうと思います。

 私的に言えば、前から私も、二・〇をどんどんどんどんどんどん増やすべきだと言っているし、逆に言えば、ETCはもうやめにしてもう二・〇を売ればいいという極端なことを言ったことがありました。それは大臣になる前でありますけれども。

 そういうこともあるわけでありますけれども、先ほども申し上げましたように、高速道路会社によってこのETC二・〇の車載器購入の助成などもやっておりまして、その差はある程度縮めていく。それから、利用者のメリットをもっともっと、例えば、そういうETCの車載器を売っている販売店とかにそれをもっともっと広報していただくとか、そのことによって、ちょっと高いけれども、やはり運転するならこっちの方が便利だよねと。最初の投資は一万円かそのぐらい、高いかもしれませんが、それをある程度この助成で縮めた上で、それ以上のメリットがあるということを知っていただくということが必要であると思います。

臼木委員 御丁寧な答弁、ありがとうございます。

 大臣になる前の御発言ということでありますけれども、このETC二・〇、本当に普及させていくことで、やはり、ビッグデータというのは、データはあればあるほどより緻密な分析ができますし、情報提供もできるということですので、きちんとこの普及をやっていくということだとは思いますが。

 先ほど大臣からもありましたが、これは、ナビに表示させるということについては、ちょっとやはり精度も、これからどういう情報を表示させるかとかいうことも含めて、やはりユーザーの皆さんからはまだまだ使い勝手が悪いということであったり、あと、一つは、ETC二・〇が平成二十四年からということでありますが、この間、やはり皆さんも当たり前のようにスマホを持つようになってきて、従来のETCと、あとはスマホで使える無料の地図アプリ、言っていいのか分かりませんですけれども、特定のマップであれば無料で、しかも、渋滞回避のルート設定なども無料でできるということもありまして、やはり、それを上回る便益を提供していくということ、これは併せてユーザーの皆さんにやっていかなければいけないんじゃないかなということは私としては思っています。

 その上で、先ほどありましたけれども、ユーザーの皆様への便益プラス、社会としてこういう経済損失、ロスをなくしていくという上では、やはりETC二・〇の持つプローブデータというのは重要だと思いますので、これをきちんと普及をさせて、そして、データの管理については、個人情報との兼ね合いもありますので取扱いにはきちんと対応をしていく。そして、そのデータを活用し、交通渋滞の緩和やまた安全対策等にもつなげていくということをこれから国交省としてはやっていただきたいと思いますので、是非、大臣、意気込みを含めて、もう一度よろしくお願いをいたします。

金子国務大臣 やはり、ETC二・〇にしたことによって皆様に喜んでいただけるような、技術的な改善等々も含めてしっかりと対応していきたいというふうに思っております。

臼木委員 ありがとうございます。

 今のこのデータ収集、きちんと普及をさせてやっていくという上で、いろいろ課題もあるとは聞いています。特に、やはり大量のデータを集めていくと、その処理について、これから今あるデータ処理の設備等々で対応ができるのかということについても課題があると聞いていますので、これはもう、まさにこの最終目的につきましては、冒頭お話をさせていただきました、道路が持つストック効果を最大限発揮していくためにも、先行的に投資をし、そして課題解消につなげていくということが必要だと思っていますので、必要な投資は是非やっていただきたいと思います。

 そして、ちょっと毛色が変わりますけれども、道路の関係で、資料で三枚目につけております。積雪寒冷地といいますか、北海道では、道路がこの時期になってきますと、いわゆるポットホールといいまして、道路に雪が解けた時期になりますと本当に大きな穴が空きます。多分、道内の先生方はお分かりだと思いますが。

 このポットホールというものにつきましては、この記事のところにもあるんですけれども、二パラ目にありますが、大きさは大小様々で、小さくちょっと道路が欠けているようなものもあれば、タイヤがはまり込むような大きいものもあって、これは本当に住民生活にも大変大きな影響を与えるとともに、この時期になると道路関係の行政職員の皆様は、一番下にも書いてあるんですけれども、アスファルト合材を持って御自身で埋めに行ったり、本当に大変な御苦労をされているということで、これは非常に、やはり北海道、ほかの地域も、ちょっと分かりませんけれども、大きな問題になっています。特に、幹線道路はそれなりの速度を出して走りますので、車両損傷、事故等にもつながる懸念もあるので、これは本当に対応が必要になってきます。

 今、こういうポットホールを含めた積雪寒冷に伴う道路の補修、舗装に関しては、様々な仕組みをいただきながら支援をいただいているわけですけれども、まず、この道路修繕支援については是非引き続き継続をしていただきたいということと、穴が起きたものをずっと埋め続けるというのは本当に人手もコストもかかりますので、何とかこれを未然に、新たな工法や施工を含めて、道路改修の時期にどうにかすることができないのかなということも思っておりますので、この点について、国交省の取組を教えていただけますでしょうか。

沓掛政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、北海道を始めとする積雪寒冷地では、特に春先に、ポットホールであったり、あるいはひび割れなど、舗装の損傷が多数発生しているところであります。こうした損傷に対しまして、国管理道路では適切に補修を行うとともに、地方自治体に対してはこれまで、防災・安全交付金であったり凍上災の災害復旧事業費により補修の支援を行っているところでございます。

 また、舗装の損傷が軽微なうちに補修する予防保全の取組を進めるため、新技術を開発して普及促進を図ることが重要と認識しております。委員御指摘のとおり、穴が空いてから直すというよりかは、できるだけ予防保全するような形で技術の開発を促進しようということでございます。

 国土交通省では、舗装の予防保全に向けた長寿命化の技術について、今年度、民間技術の公募を行い、有識者委員会で審議し、試験施工を行う技術選定をしたところであり、現在、試験施工に向けた準備を進めているところであります。今後、試験施工箇所のモニタリングなどを行い、技術検証を進めてまいります。

 国土交通省としては、引き続き、舗装の予防保全が図られるよう、新技術の普及促進に努めてまいります。

臼木委員 ありがとうございます。

 今年からまた始まるということですけれども、是非、こういった予防保全含めて新しい道路の施設整備、取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございます。

 続けて、航空関係について御質問をさせていただきます。

 大臣の所信の中で、国内航空の構造改革の必要性についての言及がありました。私も、北海道選出ですので、基本的には空路を使って週末毎回帰っておりますけれども、コロナ禍に比べては大分人流も回復をしてきましたし、働いている皆様方も多く戻ってこられているという状況は聞いておりますが、それでもなお国内線の航空事業については、需要回復はし、搭乗率も回復はしていたんだけれども、政府支援を除いた営業損益では実質赤字という厳しい局面だということをお伺いをしています。

 まず、この国内路線事業につきまして、現状の御説明をいただいてもよろしいでしょうか。

宮澤政府参考人 お答えいたします。

 我が国の国内線事業は、円安や物価高の影響による燃料費、整備費等の費用の増大や、新型コロナを契機とした高単価のビジネス需要の減少などによって、構造的に収益確保が困難な状況になっているというふうに認識をしております。

 このため、国土交通省としては、昨年五月に有識者会議を立ち上げ、国内航空ネットワークの維持と利用者利便の向上の観点から、国内航空の構造改革のために必要な方策について議論を行っているところです。

 引き続き、国民生活を支える重要な交通手段である国内航空ネットワークの維持に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。

臼木委員 ありがとうございます。

 具体的に様々な取組をいただいているということで、これもお伺いはしているんですけれども、そのうちの一つが、航空機燃料税についての減免を今いただいているということも御説明をいただいております。

 この航空機燃料税につきましては、一九七二年に、航空輸送の急速な発展に対応するために、空港の整備拡張や騒音対策、航空保安施設や管制の施設拡充のために創設をされた税であるということではありますが、実は、国内線で消費される航空機燃料の積込み量に対して課される税であり、国際線については国際慣行で非課税というふうになっている、国際的に見ても珍しい税であるというふうに承知をしております。

 令和九年度まで、本則のキロリットル当たり二万六千円から軽減されていると承知をし、また、来年度も含めてここの軽減があるとは聞いていますけれども、現下の国内線事業の状況に鑑みれば、税の課税目的の達成状況や、さらには、国内線の本邦事業者に足かせをつけながら海外の事業者の皆さんと国際的に戦っていけと言っているようなものであると私は思っていますので、是非、こういう国際競争力強化の観点からも、そろそろ航空機燃料税の見直しということもやっていく必要があるのではないかと思っています。

 ただ、いきなり廃止ということであれば、いろいろ特会も含めて整備事業に影響はあると思いますので、今ある軽減措置の恒久化であったり段階的な引下げ、こういうことも含めながら見直しについての検討をやっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

金子国務大臣 お答えいたします。

 先ほど航空局長からお答えしたとおり、国土交通省としても、国内線事業は厳しい状況下にあると承知をしております。

 一方で、御指摘の航空機燃料税は、空港の機能強化や防災・減災対策など、時代に応じて必要な空港の整備、維持に充てられております。

 また、空港整備勘定は、コロナ禍における国内航空ネットワーク維持のため借入れを行っておりまして、今年度当初の債務残高約八千億円の返済の観点からも、航空機燃料税の収入は重要であるわけであります。

 国土交通省としては、厳しい状況にある国内航空ネットワークの維持と、空港整備、維持の財源確保の観点から、引き続き、関係者の声をしっかり伺いつつ、必要な取組や議論を進めてまいります。

臼木委員 今大臣から、関係者の声も伺いつつというところを強調しておっしゃっていただきましたけれども、航空事業者の皆様からすれば、これから国内事業もきちんとやっていくという中では、これはやはり、先ほどお話もさせていただいたとおり、ある意味、足かせみたいになっている。

 一方で、空港整備事業ということに対しては、これは当然必要だし、いわゆる整備勘定のところ、特会のところでも必要だとは思いながらも、これは歳入歳出含めて抜本的な、大臣もおっしゃっているように、国内線事業の構造改革ということもおっしゃっておられますので、今までの航空事業の在り方を含めて大きな見直しもやはりやっていかなければいけないと思います。

 関係の皆様、特に航空産業で働いている仲間の皆様からも大きい声をいただいていますので、まずは軽減、今の金額に下げたものはなるべく恒久化に近いものをしていく、さらには段階的な引下げもしていくということも含めて、是非御検討をいただきたいと思います。

 では、もう一つ、航空産業につきましては、空港で働いている、いわゆるグランドハンドリングの皆様からもいろいろお声を伺っています。

 空港内でいろいろ御案内をいただいたりされる旅客ハンドリングの皆さんや、外側になりますけれども、いわゆるランプハンドリング、駐機場を含めての作業をしていただいている皆様方ですけれども、職員数もコロナ前に比べて水準としては回復をしているんですけれども、定着率がやはり低いということで、採用後三年未満の職員の方が四割から五割、さらに、離職率が非常に高いという中で、このグランドハンドリング分野。

 やはり、いろいろ私も声を伺っていると、そもそも、定時運航だったり、安全運航に対しての非常に重い責任を御自身一人一人が負っているという使命感が重いという中で、いろいろ空港の中でも、例えば、旅客の方であればカスタマーハラスメントに近いような形での対応をしなければいけない。

 さらには、ランプハンドリングの方でいえば、暑い日も寒い日も外で作業をしなきゃいけないということで、非常に肉体的な負担も大きい、そして、当然、重たいものを運んだり、姿勢が固定されている中での作業をしなきゃいけないということで、本当に精神的、肉体的にも非常にハードワークであるにもかかわらず、やはり低賃金ということが非常に問題だということをたくさんお声として伺っています。

 こちらのグランドハンドリング分野についても、これはいろいろな多重構造を含めて構造改革ということもやっていかなきゃいけないと思いますし、業界全体で取り組むことはもちろん、政府としても、様々後押しをやっていくべきことがあると思っておりますけれども、こちらについて、政府としての取組を是非御答弁をお願いいたします。

金子国務大臣 コロナ禍で航空需要が非常に落ち込んでしまった、その間、グランドハンドリングをやっている方々の人員も減ってしまった。しかし、非常に、コロナ禍が終わった後、航空需要も増えてきて、それに対応できなくて定時運航ができないとか、先ほどおっしゃられたような問題が出てきていると思います。

 増大する航空需要を我が国の空港でしっかり取り込んでいくためには、グランドハンドリング等の受入れ体制を強化していくことが非常に重要であると思います。

 その際には、人材確保、育成や処遇改善と、空港業務のDX化による生産性の向上を、車の両輪として一層強化していく必要があると考えます。

 国土交通省としては、航空会社や空港関係者によるこれらの取組に対して、国際観光旅客税も活用して費用面での支援を行うこととしているほか、特定技能の在留資格制度による外国人材の受入れや、一部に多重委託構造がある中で、取引の適正化にも取り組んでおります。

 なお、航空業務のDX化については、空港制限区域内の完全自動運転を、荷物を運ぶ車の自動運転あるいは自動ボーディングブリッジとか、様々なところで省力化ということをやっているところでございます。昨年十二月には全自動運転も実用化されております。

 引き続き、国土交通省がリーダーシップを発揮して、様々な新技術の実装を官民で連携して強力に進めていきたいと思います。

臼木委員 ありがとうございます。

 先ほど特定技能の話もありましたけれども、やはり人を適正な賃金でモチベーションを持って働いてもらう、そういう時代に変えていくということが必要だと思っておりますので、引き続き、是非、また質問も行わせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、西岡秀子君。

西岡(秀)委員 国民民主党・無所属クラブ、西岡秀子でございます。

 本日は、予算委員会に引き続いての金子大臣への質問となりますけれども、この国交委員会におきましては、金子大臣に初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず冒頭でございますけれども、イラン情勢について、今の日本船舶の現状についてお伺いをさせていただきます。

 米国、イスラエルによるイラン攻撃の状況が、今、大変長期化する懸念が出てきております。ホルムズ海峡が事実上の封鎖となっている関係で、日本船舶は待機をし、停泊している状況でございます。

 船舶の安全航行や乗務員の生命につきまして大変心配される状況が続いているというふうに思いますけれども、各運航会社においては日本人の乗務員の安否が確認されるというふうにお聞きをいたしておりますけれども、現状と今後の対応、方針について大臣にお伺いをさせていただきます。

金子国務大臣 西岡委員には、この前の予算委員会から引き続きということで、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 日本関係船舶につきましては、現時点で、ペルシャ湾内に四十五隻の日本関係船舶が入域しておりまして、各運航会社との間で安否確認を実施して、現在までのところ、日本関係船舶に被害は生じていない旨の報告を受けております。

 なお、二十四人の日本人乗組員がペルシャ湾内の日本関係船舶に乗船しておりますが、各運航会社において安否確認が取れており、安全な海域で待機していると報告を受けております。

 国土交通省としては、二月の二十八日に、総理からの指示を受けまして、私から、情報収集を徹底するとともに、海路、空路の状況把握と関係者への情報提供を行うことなど、対応に万全を期すこととの指示を省内に出しております。

 また、三月二日に、海事局から日本船主協会に対し、付近を航行する関係船舶及び乗組員の安全確保に最大限努め、ペルシャ湾への新たな入域を行わず、ペルシャ湾に所在する船舶については安全な場所で停泊するよう注意喚起を行ったところでございます。

 日本船主協会からは、情報共有や関係国への働きかけなど、船舶の安全確保に向けた措置を講ずるよう要請を受けているところ、国土交通省として、関係省庁とも連携の上、対応に万全を期してまいります。

西岡(秀)委員 大臣、ありがとうございます。

 大変これから長期化することも予想されますので、大変御家族も心配をされているというふうに思いますので、今大臣が述べられました、的確な情報と、しっかり情報を共有していただくということは大変重要だと思いますので、引き続きのお取組をお願い申し上げたいと思います。

 それでは、大臣所信に対する質疑ということで、まず、私からは、持続可能な地域公共交通の確保の取組についてお尋ねをさせていただきます。

 これまでの質疑でもあっておりますけれども、深刻なドライバー不足の中で、通学や通勤、また高齢者の皆様の通院、買物、住民生活に欠かせない地域公共交通の持続性が大変危ぶまれる事態となっております。特に、生活に密着をした路線バスの路線につきましても、路線廃止や減便が急速に進んでおります。私の地元の長崎市内でも、大変な減便や時間の繰上げを含めて、各地域で様々な生活の足が奪われるという大変深刻な状況が続いております。

 そういう状況の中で、この路線バスについては、平成二十年から令和五年にかけて二万三千百九十三キロが全国で廃止となっているというこの実態、これは熊本が御地元の金子大臣もよく現地の状況というのは把握されているというふうに思っております。

 令和六年に国土交通省「交通空白」解消本部を設置して、様々な関係者とのいろいろなお取組が進んでいるところでございますけれども、そもそも、ドライバーというのは、労働時間が長い一方で、他の産業に比べまして賃金が、年間所得が低いという状況が続いておりまして、やはりこれを改善するということが極めて重要な課題だと認識をいたしております。

 そのためには、運賃改定の推進ですとか二種免許取得等に対する支援というのも大変重要だと思っておりまして、既にお取組をしていただいていると認識をいたしておりますけれども、よりこの取組を強化をして取り組んでいただくということが大切だというふうに思っておりますけれども、今後、国としてどのように支援していく方針かということにつきましてお伺いをさせていただきます。

金子国務大臣 バスは、子供からお年寄りまで、地域の大切な足を支える公共交通機関でございますが、近年、先ほどお話がありましたように、運転手不足等によりまして、バス路線の維持が困難となっている地域が増加しているものと認識をしております。

 バスの運転手不足の対策として、国土交通省といたしましては、運賃改定手続の迅速化による賃上げの促進、二種免許取得に係る費用に対する支援、キャッシュレス化など業務の効率化、省力化の取組に対する支援、女性にとって働きやすい職場環境の整備に対する支援、特定技能制度における外国人運転手の円滑な確保といった人材確保に向けた様々な取組を推進をしております。

 今後とも、制度、予算等のあらゆる政策ツールを総動員いたしまして、バスの運転手不足への対応を含め、持続可能な地域公共交通の実現に向けて必要な施策を講じてまいります。

西岡(秀)委員 今、予算というお言葉もございましたけれども、やはりしっかりと支援をこれまで以上に強化をしていく局面になっているというふうに思いますので、大臣のお取組、期待をさせていただきたいと思います。

 今申し上げたように、地域公共交通は地域を支える基盤インフラの一つでございます。これを守っていくということは、まず、その大前提としては、国家としてその全体像をどのように考えていくのか、グランドデザインをどのように描いていくのかということが大変重要だと思います。

 大臣所信の中で、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりということについて御言及をされております。

 国のコンパクトシティー構想、これが進んでおりますけれども、このコンパクトシティー構想の大前提としては、そこへのアクセス、ネットワークが保障されているということが私は必要不可欠であると考えております。

 先ほどの質問でも述べましたように、地方都市の市街地の周りの周辺地域におきましては、地域の足が奪われて、住み続けることが極めて難しい状況も生まれつつあると私は大変危機感を持っております。日本の安全保障上も大変問題であって、国家的な課題であるというふうに思います。

 日本の地域津々浦々に人の営みがあり、コミュニティーがあり、そこに伝統文化があり、食文化がある。その営みを守っていくことが極めて重要だと思います。金子大臣の御見解をお伺いをしたいと思います。

金子国務大臣 国土交通省におきましては、人口減少が進む中、地域の活力を維持し、生活に必要なサービスを確保するため、人々の居住や医療、福祉、商業などの都市機能を拠点に誘導し、それぞれの拠点を公共交通ネットワークで結ぶコンパクト・プラス・ネットワークの取組を推進しております。

 その際に、委員御指摘のとおり、学校や病院、商業施設等の生活施設へアクセスできることが大前提でありまして、コンパクト・プラス・ネットワークを機能させるためには、必要なネットワークの確保が車の両輪として重要と認識をしております。

 このため、昨年五月に「交通空白」解消に向けた取組方針二〇二五を策定いたしまして、令和九年度までを集中対策期間と定め、私を本部長といたします国土交通省「交通空白」解消本部の下、交通空白解消に向けまして、制度、予算等のあらゆる政策ツールを総動員して、総合的支援を強力に推進しております。

 こうした取組を通じてネットワークをしっかりと機能させることにより、委員の御地元の長崎を含め、地域に安心して住み続けられるよう、コンパクト・プラス・ネットワークを実現してまいります。

西岡(秀)委員 力強い御答弁をいただきましたので、是非、大変危機感のある状況だということも踏まえたお取組をお願いを申し上げたいと思います。

 二〇二三年の改正地域交通法を受けまして、地域交通のリデザインの取組が始まりまして、自治体も含めて交通空白解消へ向けて様々なお取組が進んでおります。

 その中でも、様々な主体が連携をして、スクールバスですとか福祉施設の送迎車など、地域のあらゆる車両を活用するという方向が示されたわけでございますけれども、この制度を進めていく場合に、やはり地方自治体が積極的に関与できる体制整備と国からの財政支援が必要であると考えます。

 今国会には改正法案が提出される予定でございますけれども、今後どのような方針で進めていかれるのか。特に車両をシェアする場合にも、やはりドライバーの問題がございますし、安全性の課題もあるというふうに私自身は認識をいたしておりますけれども、今後どのようなお取組をしていかれるのかということについてお伺いをさせていただきます。

金子国務大臣 委員御指摘のとおり、交通空白を解消するとともに、将来的な発生を抑制していくためには、スクールバスあるいは介護施設、商業施設などの送迎車両を地域住民の移動手段としても利用するなど、地域の輸送資源のフル活用の取組を進めることが重要であると思います。

 このため、地域の輸送資源のフル活用等を進めるための新たな枠組みを盛り込んだ地域交通法改正案を今国会へ提出することとしております。

 加えまして、令和七年度補正予算及び令和八年度予算案において交通空白解消に向けた取組の支援等として約六百億円を確保しているところでございます。

 制度面での措置とともに、予算面での措置を車の両輪としてしっかり講じつつ、持続可能な地域公共交通の実現に万全を期してまいります。

西岡(秀)委員 新しく出される法律につきましては、またこの国土交通委員会で、詳細について質疑をさせていただければというふうに思っております。

 続きまして、私からも観光産業について質問をさせていただきます。

 午前中の質疑の中でございましたけれども、私自身もこの観光産業を、今は国の重点分野の指定は受けておりませんけれども、令和八年度予算においては観光関連予算が拡充をされているというふうに認識をいたしておりますけれども、やはりこの観光産業は裾野が広く、他産業への波及効果も大変高くて、これからの我が国を牽引していく産業であって、国の基本政策で基幹産業と明確に位置づけて、観光産業へも成長投資を行い、官民連携をより強固にしていく必要があると考えますけれども、金子大臣の御見解をお伺いをいたします。

金子国務大臣 午前中の中道の委員さんからも御指摘がございましたが、観光産業は裾野が広くて、三十六兆円を超える市場規模を持ちます。また、二〇二五年のインバウンド消費は九・五兆円で、自動車産業に次ぐ第二の輸出産業に相当するなど、地域の活性化、日本経済の発展にとっても非常に重要であると認識をしております。

 このため、現在策定を検討している来年度以降の新たな観光立国推進基本計画においても、観光を戦略産業と位置づけ、政府一丸となって観光立国の実現のための様々な施策に取り組みたいと考えております。

 また、国際観光旅客税の引上げによりまして、令和八年度の観光庁関係予算案は対前年度二・四倍の千三百八十三億円と、大幅に増額となったところでございます。

 こうした予算等も活用し、民間事業者等とも連携をし、オーバーツーリズム対策や地方誘客の促進など、観光施策の更なる充実強化を図ってまいります。

西岡(秀)委員 大臣、今御答弁いただいたわけでございますけれども、やはり、観光産業は地方創生に大変資する産業でございますし、地域を元気にしていくときの大きな起爆剤になると思いますので、しっかり、国の政策の中での位置づけというのは極めて重要だと思っておりますので、今戦略産業として計画の中で位置づけるというお言葉がございましたけれども、やはり明確な位置づけというものが極めて重要だと思いますので、成長投資をしっかり行っていただいて、官民連携、これまで以上に強化していただくことをお願い申し上げたいと思います。

 続きまして、先ほどの地域公共交通の中で質問したことと関わるんですけれども、観光面から考えますと、二〇三〇年の訪日外国人旅行者六千万人を達成するために、今、駅や空港からの、日本全国を幅広く周遊していただくための二次交通の整備というのが喫緊の課題になっているというふうに思っております。

 このことを取り組んでいくことは、すなわち地域公共交通を守っていくことにもつながるというふうに思っておりまして、この地域公共交通と観光政策としての二次交通、これをしっかり両面で、相乗効果を持たせて取り組んでいくという施策が私は極めて重要だというふうに考えております。

 この相乗効果のあるお取組、二次交通の、観光政策と交通政策の連携というところで御答弁をいただければと思います。

金子国務大臣 インバウンドが史上最高の訪日観光客を達成したわけでありますけれども、やはり、一部の都市部の観光地とか、あるいは、ある時間に集中をすることによって地域の住民に影響を与えているオーバーツーリズムがあるわけでありますが、一方、日本には観光の素材がいっぱいあるわけですね。我々が気づかないところで、外国人が、これはすごいと訪れるところもあるわけでありますので、そういう日本の観光地のよさをやはり外国人の皆さん方に広報していただくとともに、例えば、海外から羽田とか成田とか関空とかに入られた方々をいかに地方に誘導していくのか、誘客をするのかというのは非常に重要なことだというふうに思っております。そのことを是非我々はやっていかなければいけないというふうに思っております。

 国内外の観光客の方々が日本各地を訪れ、地域の魅力に触れていただくためには、先ほど委員から御指摘のとおり、交通ネットワークの確保、充実が重要であると認識をしております。

 特に、観光地における二次交通に関しましては、私が本部長を務める国土交通省「交通空白」解消本部におきまして、令和九年度までを集中対策期間として、新幹線、特急停車駅など主要交通結節点から観光スポットなどへのアクセスや地域内周遊のための交通手段の確保、充実、利用者利便性向上の取組について、各地域の実情を踏まえながらしっかりと進めているところでございます。

 また、御指摘のとおり、観光需要を地域公共交通に取り込んでいくことは、人口減少等により地域住民による需要が減少する中で厳しい状況にある公共交通の維持の観点でも重要と考えております。

 先ほど申し上げました「交通空白」解消本部の取組方針においても、地域の足と観光の足の両者をばらばらのものとしてではなくて、総合的に対策を進めていく必要がある旨明記されており、こうした考えの下、取組を進めているところでございます。

 加えて、昨年十二月の交通政策審議会地域公共交通部会取りまとめにおきまして、地域公共交通計画の策定に当たって、地域住民の移動と併せて観光客の移動のための需要を考慮することを地域交通法の基本方針において明確化するべきとされたところでございます。

 今後とも、観光政策と公共交通政策をしっかりと連携させながら相乗効果を発揮し、観光振興と地域公共交通の持続可能性の両立に取り組んでまいります。

西岡(秀)委員 大臣、ありがとうございます。

 今、地域公共交通が極めて脆弱になっている地域には、海外の方が大変魅力的だと感じる観光資源がまだまだ、表には出ていない観光資源がたくさんあるというふうに思っておりますので、そういう意味でも、その両面をしっかり進めていただくことが新たな観光の、地方誘客にもつながるというふうに私は確信をいたしておりますので、是非そういう両輪での政策遂行をお願いを申し上げたいと思います。

 続きまして、魅力ある観光コンテンツづくりを始め新しい時代の観光産業を考える上で、地域観光の中核となるDMOの機能強化、質の向上も含めた人材育成が大変重要だと思っております。また、人手不足の中で、観光産業も他産業に比べて低い給与水準がございますので、その待遇改善を図るための支援強化も併せて必要だというふうに考えております。

 現状の認識と今後の取組についてお尋ねをさせていただきます。

金子国務大臣 観光地域づくりに当たっては、観光地域づくり法人、いわゆるDMOが、地域の事業者や地方公共団体、地域住民など多様な関係者と協働しながら、観光地域づくりの司令塔としての機能を果たしていただくことが重要であると考えております。

 DMOがその機能を十分に果たしていくためには、安定的な財源の確保、高い専門性を有する人材の確保、育成、地域経営力の強化の三点が必要であると考えております。

 このため、昨年三月にDMOの登録制度に関するガイドラインを改正をいたしまして、観光地域経営戦略の策定や組織体制の強化、安定財源の確保を要件といたしました。また、本ガイドラインに基づく取組の着実な実施をサポートするため、来年度予算案において、外部専門人材の登用、中核人材の確保及び育成、安定的な財源確保等、DMOの体制強化につながる取組の支援を強化しております。

 また、観光産業に従事する方々の給与水準や待遇の向上を図るためには、まずは観光産業の収益性を高めることが重要と考えております。

 このため、観光の高付加価値化に向けた取組や生産性向上のための観光産業のDX化の推進、ユニバーサルツーリズムの促進に資する宿泊施設、観光施設の改修など、観光産業に対する幅広い取組への支援策を講じているところでございます。

 引き続き、こうした支援を充実させ、観光産業の収益性を高めることを通じ、従業員の方々の待遇の向上を図ってまいりたいと考えております。

西岡(秀)委員 ありがとうございます。

 時間がもう限られておりますので、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。

 整備士不足によるドクターヘリの運休につきまして質問させていただきます。

 私の地元長崎県を始め、複数の都府県で、委託先の学校法人の整備士不足によりましてドクターヘリの運航を余儀なくされる事態というものが起こっております。長崎におきましては、直近では、二月は九日間の運航停止、三月につきましては十八日間の運航停止予定となっております。全国でこういう状況になっている都府県が、今、九というふうに聞いておりますけれども、そういう状況が今我が国で起こっております。

 現在の対応としては、私の長崎県におきましては、隣県の佐賀県のドクターヘリに応援要請を行い、その対応が無理な場合は海上自衛隊、海上保安部に災害派遣要請を行い、緊急医療体制に支障がないように県として対応する方針というものを、体制を整えているわけでございますけれども、多くの離島、半島を有しておりまして、患者の生命の危機に直面する場合もあります。

 また、そういう離島、半島にお住まいの方ではなくても、いつどこで自然災害は起こるか分からない、そういう事態にもしっかりと対応する必要も考えますと、十都府県に及ぶ地域で整備士不足によってこのような状況になっていることに対しまして、国として、やはり、しっかりこのことを打開していくための取組につきまして国も関与する必要があるというふうに考えますけれども、このことについて厚労省の御見解をお伺いをさせていただきます。

榊原政府参考人 お答え申し上げます。

 今般の特定の事業者の運航整備士不足によるドクターヘリの計画運休の事案を受けまして、厚生労働省では、目下の対応といたしまして、関係地域に対し、他の地域との連携など運航停止に伴う代替手段の確保状況を確認いたしますとともに、全都道府県に対しまして、改めて、近隣県から協力依頼があった場合は県域を越えたドクターヘリの搬送体制の構築に協力するよう、お願いしてきたところでございます。

 その上で、これまでもドクターヘリの運航に必要な燃料費や人件費、機体更新費等の経費に対して財政支援を行ってございますが、今般の事態を受けまして、関係者からの御要望等も踏まえまして、令和七年度補正予算において、緊急的な措置として、整備士確保のための訓練経費など、ドクターヘリの安定的な運航体制の確保に必要な予算を盛り込んだところでございます。

 ドクターヘリの安定的な運航体制の確保のため、補正予算による支援を速やかに届けますとともに、関係省庁やドクターヘリの関係者とも連携し、整備士確保等の方策を含めました持続可能なドクターヘリ事業のために必要な調整を行ってまいりたいと考えております。

西岡(秀)委員 あらゆる事態を想定した中での、しっかり国も関与したお取組を是非、大変重要なことだというふうに思っておりますので、人の命にやはり関わるところだというふうに思いますので、お取組をお願い申し上げたいと思います。

 関連いたしまして、日頃から、整備士不足というのは今実際の問題としてドクターヘリにかかわらずあるというふうに思っておりますけれども、航空局として、整備士不足に対し、この人材育成にどのように今取り組んでおられるのか、また、こういうドクターヘリの今の現状を踏まえて、今後どのように取り組んでいかれる方針であるかということについて、国交省にお伺いをいたします。

宮澤政府参考人 お答えいたします。

 ドクターヘリや消防防災ヘリなどの運航を確保し、インバウンドの拡大に伴う旅客輸送の増加へ的確に対応するため、航空整備士の確保は、航空業界全体として取り組むべき重要な課題と認識しております。

 このため、国土交通省では、有識者会議において検討を行い、整備士の魅力を伝える動画等を用いたPR活動、退官した自衛隊整備士の活用促進、業務の幅を広げ生産性を高めるための整備士資格制度の見直しなどの人材確保策を昨年三月に取りまとめ、現在、関係機関とも連携を密に、対策の実現に向けて全力で取り組んでいるところでございます。

 国土交通省としても、引き続き、航空機の安全かつ持続可能な運航体制が確保されるよう、取組を進めてまいります。

西岡(秀)委員 運航整備士の存在は、大変、安全性を含めても極めて重要な職務だというふうに思いますので、今おっしゃられた人材育成始め、しっかりその取組を強力に進めていただくことをお願い申し上げたいと思います。

 時間がもうほとんどなくなっているというふうに思っておりますけれども、持続可能な物流ネットワークの構築についてお尋ねをさせていただきたかったので、一問だけ最後に……

冨樫委員長 時間となっています。

西岡(秀)委員 二〇二四年問題、二〇二六年問題に直面する中で、改正物流法、トラック適正二法の着実な施行とその実効性を担保していくことが極めて重要だと思いますけれども、このことについての御所見をお伺いをして、質問を終わらせていただきたいと思います。

冨樫委員長 国土交通省岡野大臣官房総括審議官、短くまとめて答えてください。

岡野政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年四月から施行されました改正物流法や昨年六月に議員立法で成立いたしましたトラック適正化二法の実効性を担保していくためには、的確な実態把握に基づいて制度を運用することが重要であると考えてございます。

 このため、改正物流法については、物流効率化に向けた荷主、物流事業者の取組状況に関するアンケート調査を進めているところでございます。この結果も踏まえながら、トラック・物流Gメンや公正取引委員会と連携した是正指導等をより一層強化してまいります。

 また、トラック適正化二法につきましては、同法に基づく規定の遵守状況等について、継続して実態を把握してまいりたいと思っております。

 さらに、適正原価制度については、実態調査の結果を踏まえ、令和十年の制度導入に向けまして着実に準備を進めてまいります。

 国土交通省といたしましては、引き続き、トラック運送業の取引環境の適正化や物流の生産性向上に向けまして、改正物流法とトラック適正化二法の着実な施行を進めてまいります。

西岡(秀)委員 これで質疑を終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、吉川里奈君。

吉川委員 参政党の吉川里奈です。

 国土交通委員会では初めての質疑となります。どうぞよろしくお願いいたします。

 金子大臣には、前回、九州比例ブロックから当選させていただいた際から御縁をいただいており、今回、国土交通委員会で質問の機会をいただいたことに感謝を申し上げます。

 前期は、九州比例選出の議員として、任期は決して長くはありませんでしたが、九州八県を回り、各地を訪れる中で、日本の国土が有する豊かな自然、地域の魅力、そして人の温かさに触れ、日本に生まれてよかったと改めて実感する機会を幾度もいただきました。その一方で、人口減少や過疎化が進行する地域の現実にも向き合い、そこに暮らす方々から多くの切実な声を伺う中で、地方創生の必要性を強く感じてまいりました。

 今期は、子供たちと住まいを構える東京都新宿、千代田区からの挑戦となりましたが、都市が抱える課題と地方が直面する課題、この双方を見据え、現場の実情に根差した視点から、我が国の持続的な発展に資する国土交通行政の在り方について建設的な議論をさせていただきたいと考えております。金子大臣を始め委員各位の皆様の御指導を賜りますよう申し上げ、質問に入らせていただきます。

 まずは、適正な運賃の収受と多層下請構造の改善についてお伺いをしてまいります。

 大臣所信では、賃上げ、生産性の向上、多重取引構造の是正、省力化投資などといった施策が示されました。しかし、これらは従来から常々指摘されてきた課題でもあり、現場では、またスローガンで終わるのではないかといった声もあります。

 ここで伺います。まず、今回の施策の効果を測る最も重要な成果の指標は何なのか、また、その進捗について、国民や国会の中で検証ができる形でどのように公開できるのか、お示しいただけますでしょうか。

金子国務大臣 吉川委員とは様々なところで御一緒する機会がありまして、今日は質問していただきまして、ありがとうございます。

 トラック運送業における担い手不足の背景として、全産業平均に比べて、労働時間が約二割長く、年間賃金が約一割低くなっていることが挙げられます。こうした中で、トラックドライバーの処遇を改善するためには、荷待ち、荷役時間の短縮などの物流の効率化や賃金引上げの原資となる適正な運賃の確保を図ることが必要であります。

 このため、長時間の荷待ちや契約にない附帯業務を強いる荷主等に対するトラック・物流Gメンの是正指導、荷主との運賃交渉に当たり参考指標となる標準的運賃の周知、浸透、大型免許等の取得費用など事業者における人材確保、育成支援等により、トラック運送業における処遇改善を図っているところでございます。

 加えて、トラック適正化二法に基づきまして、荷主などへの価格転嫁に資する適正原価制度の導入等に向けた準備を進めているところであり、引き続きトラック運送業界における担い手不足の解消を図ってまいりたいと考えております。

 特に、やはりこの制度を徹底するためには、トラック・物流Gメンがしっかり是正指導していく、現場に乗り込んでいく、国土交通省だけではなくて、トラック・物流Gメンだけではなくて、公正取引委員会も併せて一緒に行くということが非常に効果が上がっているというふうに聞いております。そういうことも含めて、駄目なものは駄目、直すべきことを直す、そういう趣旨で、しっかりと徹底をしていきたいと思います。

吉川委員 大臣、ありがとうございます。

 様々な施策、取組というものがあるかと思うんですが、是非、その成果の指標といったところは、やはり、ドライバーの平均賃金を例えば何%上げていくのか、荷待ち時間を何時間削減するのか、あるいは多重取引をどの水準まで是正するのかといった具体的な数値、こういった数値の目標が必要なのではないでしょうか。

 これまでの物流政策は、長年にわたり議論されてきましたが、実際に利益が出ているのは一部の大企業に限られています。実運送事業者の利益率は極めて低く、ほとんど利益が残らないという厳しい現実がございます。実際、運輸業における倒産件数は前年同月を上回ったという報道が本日ありました。経営環境の厳しさが一層深刻化している状況です。

 加えて、緊張感を増す中東情勢の影響もあり、トラック燃料である軽油の価格は、二〇二六年の三月時点で一リットル当たり約二十五円上昇しているといった指摘もあります。今後の国際情勢によっては更に上昇していく可能性というのも否定できません。

 例えば、大型トラックを約百台保有する中規模の運送会社の場合、月間の燃料使用量はおおむね二十万リットル程度とされています。仮に軽油価格が一リットル当たり二十五円上昇すれば、月額で約五百万円、年間では約六千万円規模の負担の増加となります。年間二十億円以上の規模の企業であったとしても、利益率が極めて低い中でこれだけのコスト増を抱えるということは容易なことではありません。物流を支える実運送業者の経営がこのまま圧迫されれば、倒産の増加や輸送力の低下につながりかねないと強く懸念をしております。

 これはちょっと通告をしていないんですが、こういった中東の情勢を鑑みたときに、燃料価格の急な上昇に対して実運送事業者を支えるための緊急的な支援措置、こういったことをどのように講じていくのか、何か御検討されていらっしゃいましたら、大臣、いただけますでしょうか。

金子国務大臣 午前中も答弁をしたわけでありますが、まだイランの状況というのが定まっていない状況の中で、まずは政府において情報収集をするということが重要であるというふうに思います。

 また、エネルギー価格については、いろいろな状況によって変わっていく、それから、エネルギー価格の上昇あるいは下げるというような状況は国土交通省の所管ではありませんが、それぞれの、経済産業省とか外務省とも相談、検討しながら、今やれることは何なのかというのは今後検討されるべきものだと思っております。

吉川委員 ありがとうございます。

 これだけ倒産件数がどんどん増えておりますので、会社の倒産が増えていく前に緊急的な手だて、そういったものも是非御検討をいただきたいというふうに思います。

 本日、公正取引委員会は、二〇二七年春にも、運送会社のトラックが荷物の引渡しの際に無償で待機を強いられることを独占禁止法の対象とするといった報道がございました。受け手が送り手との契約にない積卸し等の搬入業務、こういったものも禁止になるといったことは一歩前進かなというふうには思いますが、やはり、運賃以外の部分の料金が実運送業者の手元に行き渡るということが最重要の課題かなというふうに感じております。

 また、実運送事業者に対して、自社でトラックを持たず利用運送のみを行う商流での中間マージン、こういったところの制限も必要なのではないかというふうに考えます。例えば、国が主導して荷主と実運送事業者を直接つなぐデジタルプラットフォームといったものを整備して、運賃の透明化や待機時間の記録、あるいは契約条件の標準化、こういったものを進めていくということも一つの方向性ではないかというふうに考えます。

 また、省力化投資の支援が実運送事業者にも確実に届く仕組みとなっているのか、改めて検討をいただきたいということを申し上げておきます。

 次に、人材確保についてお伺いいたします。

 大臣所信にて、特定技能外国人の適正な受入れを進めると大臣は述べられましたが、厚生労働省の統計では外国人労働者の平均賃金は日本人よりも二から三割低いといった指摘があるように、物流や交通分野においても低賃金労働者として外国人が扱われるのではないかといった懸念が現場から出てくることは当然かと思います。

 労働力不足が深刻な状況であることは承知をしておりますが、本来まずやるべきことは、適正運賃の確保によってドライバーの待遇を改善し、日本人の担い手の確保を優先すべきではないかと考えます。

 外国人材に依存する前に日本人ドライバーの待遇改善のための施策を十分に講じていると言えるのか、また外国人労働者の処遇や労働環境をどのように担保していくのか、大臣の御見解を伺います。

金子国務大臣 トラック運送業において、有効求人倍率が二倍を超えるなど人手不足が深刻化しております。国内人材の確保が困難となっております。こうした中で、トラック業界からの強い要望も踏まえ、令和六年にトラック運送業を含む自動車運送業分野を特定技能制度の対象分野として追加したところでございます。

 自動車運送業における受入れ見込み数の上限は、令和六年度から令和十年度までの五年間で二万二千百人となっておりますが、これは、DX化の推進等により生産性向上やドライバーの処遇改善による国内人材確保の取組を最大限実施したとしてもなお不足すると見込まれている運転者数でございまして、過大なものとはなっていないと認識をしております。

 国土交通省といたしましては、標準的運賃の周知、啓発や荷主等に対するトラック・物流Gメンの是正指導、トラック適正化二法に基づく適正原価制度の導入に向けた準備等によりまして、トラック運送業全体における処遇改善に引き続き取り組んでまいりたいと思います。

吉川委員 ありがとうございます。

 ですが、今非常に若者のドライバーというのも減っているというふうに伺っております。やはり、かつては車が好きであったり長距離の移動を好んでドライバーになるという方が多くいらっしゃったと聞いていますが、やはり、若者が集まらない、若手人材が集まらないという現状がある以上、先ほどから何度も申しておりますように、まずは、給料が高い、働けばしっかり稼げるという市場をつくるということ、そして、運輸産業、こういったところの魅力の発信、こういったところも必要になってくるのではないかなというふうに思います。

 若年層に対してどうアプローチしていくのか、そしてこの労働に対する価値観のシフトチェンジ、こういったものも今後必要になってくるのではないかなというふうに思いますので、私も国土交通委員会の一人として、是非いろいろと試行錯誤をして物流業界を盛り上げていきたいなというふうに考えております。

 次に、都心部の新築マンションの短期売買についてお伺いをいたします。

 昨年五月の国土交通委員会、法務委員会の連合審査会にて、外国人の投機目的のマンション取得についての質疑を行いました。その後、国交省がこれに関する調査を実施したことは、実態把握に向けて第一歩というふうに受け止めております。

 しかし、今回行われた調査は国外住所からの取得のみを対象としており、日本国内に居住する外国人や外国資本による取得の実態は把握されておらず、大臣も御自身の会見でその点は把握できていないというふうに述べられておられました。これでは外国人による取得の全体像は見えてこないかなというふうに考えます。

 二〇二五年上半期での新築マンション取得のうち国外からの取得割合を見たときに、新宿区は一四・六%、前年度は一・七%であったことを踏まえると顕著な増加が見られました。また、新築マンションの短期売買の状況も、新宿区では二〇二四年の上半期のみで一九・六%、前年度は四・一%であったことを踏まえると約四・八倍増加をしており、昨今の新築マンションの価格高騰の一因となっている可能性も否定できないのではないでしょうか。

 住宅は、本来、国民生活の基盤であり、国内外問わず過度な投機対象となることは望ましくありません。短期転売による売却益や課税の強化、一定期間の転売の制限、買戻し特約など、法制度としての規制を検討すべきではないかと考えますが、大臣の御見解を伺います。

金子国務大臣 近年の住宅価格上昇の背景には、需要と供給の両面での様々な要因があるものと認識をしており、例えば、需要側としては、利便性に優れた都心部等への堅調な住宅需要が、また供給側としては、そのような堅調な需要を背景とした用地取得費の上昇、あるいは資材価格や労務費の上昇等に伴う建築費の上昇などが影響しているものと認識をしております。

 このような様々な要因の一つとして、投機的取引の影響の可能性を指摘する声もあると承知をしており、三大都市圏等の新築マンションを対象に、不動産登記情報等を活用して、短期売買について国土交通省として初めて調査を行い、その結果を昨年十一月に公表したところでございます。

 調査の結果、都内を中心に一部の大都市部で短期売買が増加をし、中心部に行くほど増加が顕著となる傾向や、同じエリアでも大規模マンションが供給された年かどうか等によって数字が大きく変動する状況などが確認できたところでございます。

 今回の調査でも短期売買の実態が明らかになったことを受けて、不動産協会と相談をし、同協会の協力の下、都市部で大規模マンションを供給している各事業者において、購入戸数の制限、引渡し前の転売活動を行った場合の契約解除と手付金の没収など、投機的取引抑制に向けたかなり踏み込んだ対策を自主的に実施していただくことといたしました。

 住まいは生活の基盤であり、実需に基づかない投機的取引は好ましくない。まずは、不動産協会の取組をフォローするとともに、住宅の取得状況等の実態調査を継続しつつ、業界と連携しながら必要な対応を検討するなど、投機的取引抑制に取り組んでまいります。

 いずれにしましても、日本人であろうが外国人であろうが、投機的な取引は、これは駄目であるというような趣旨の下やってまいりますし、今回は外国から購入をしている人だけでありましたけれども、これから法制度の中で、日本にいる企業であっても、どこの国の企業かということも含めて調査をやっていかなければいけないと思っています。

吉川委員 ありがとうございます。

 やはり、外国人の不動産取得の拡大については、我が国の安全保障や国土の管理の観点からも、引き続き厳重な検討であったりとか法整備等も含めた検討をお願い申し上げます。

 次に、住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法に関してお伺いをしてまいります。

 いわゆる民泊新法は、平成二十九年に成立し、平成三十年から施行されています。この制度は、空き家や別荘など既存の住宅ストックを有効活用し、地域経済や観光振興につなげることを目的として導入されたものであり、本来の制度は、ホテルや旅館とは異なり、住宅を前提とした宿泊サービスとして設計された制度であると理解をしています。

 私の地元の新宿区における届出住宅件数は、令和八年の一月十五日時点で三千六百二十件と全国で最多となっています。また、昨年、新宿区では、ルールを守らない悪質な事業者に対し、業務停止命令が二十六事業者五十七施設、廃止命令が四事業者十一施設に対して出されています。

 現行制度では、自治体の条例により営業日数の制限などが可能というふうにされていますが、新宿区からは、調査に協力しない事業者や連絡が取れない事業者が存在すること、また、仲介サイトに違法民泊の掲載が後を絶たないことなど、実際の取締りには限界があるとの指摘もなされております。

 さらに、新宿区からは、家主不在型民泊を旅館業法の許可施設として扱うことや賃貸物件での民泊を禁止すべきではないかといった提言もされています。

 こうした自治体からの要望について大臣はどのように受け止められているのか、お伺いをいたします。

金子国務大臣 やはり、新宿区というのは非常に悪質な民泊が横行していて、いろいろな多くの苦情も出ているというふうに聞いております。

 民泊をめぐっては、法令手続が行われずに営業が行われている民泊や、騒音やごみなどの迷惑行為に対して、事業者による宿泊者に対する適切な対応が行われない民泊、そういう問題が指摘されておりまして、新宿区を始め様々な自治体から、民泊の適切な運用の確保に向けて、各自治体が事業者に対する処分などを着実に実施できる環境を整えてほしいとの要望をいただいております。

 このため、本年一月に関係閣僚会議で取りまとめられた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策において様々な対策を盛り込み、関係省庁と連携して必要な対応を進めているところでございます。

 例えば、御指摘の違法民泊の問題については、国の民泊データベースと予約サイトとのデータ連携によりまして、違法な民泊を予約サイトから確実に排除し、予約を制限することによって、自治体の負担を軽減しつつ、違法な民泊の抑制を進めてまいります。このための経費につきましては令和八年度予算案において盛り込んでいるところであり、速やかに取り組んでまいります。

 また、管理が適切に行われていない民泊に対して、自治体が効率的かつ着実に処分を行えるよう、具体的な処分事例の収集、展開や、処分の前提となる違反事実の把握の方策を助言指導するなど、関係省庁や自治体などと連携しながら検討してまいりたいと考えております。

 このような対策を通じて、各自治体が民泊の監督を着実に行われるよう努めてまいります。

吉川委員 ありがとうございます。

 やはり、新宿区は、非常に行政の皆さんもお困りだというふうな声を伺っておりますので、是非、引き続き対応をお願いいたします。

 次に、ガイドラインの改定について伺います。

 これまでの住宅宿泊事業法の施行要領、いわゆるガイドラインでは、民泊専用の新築投資物件は住宅に該当しないとの整理が示されておりました。しかし、令和六年のガイドラインの改定では、新築物件であるということのみをもって住宅に該当しないとは言えないといった旨の記載が追加されました。

 この記載により、新築の民泊専用物件であっても実態に応じて住宅と判断され得るという解釈が可能になったのではないかといった新宿区からの指摘がありました。

 このガイドラインの改定はどのような背景や問題意識の下で行われたのか、説明をお願いいたします。

木村政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の部分につきましては、令和六年十二月のガイドライン改正により追記しているものでございます。

 住宅宿泊事業法施行時より、入居者の募集が行われている家屋なども対象としており、必ずしも新築物件であることをもって直ちに住宅宿泊事業の対象外となるわけではないことから、このことを明確化したものであって、これをもって規制の緩和を行ったというものではございません。

吉川委員 それは言葉の解釈の問題であって、実際に新宿区では、新築の民泊専用マンションが建設されて、地域で問題になっているとの指摘があります。

 民泊制度は、本来、住宅ストックの活用を前提とした制度であるにもかかわらず、ガイドラインの改定によって、記載方法が緩和されたことによって、投資目的の民泊専用物件の増加、実質的な宿泊施設の拡大、またこれによる住環境についての影響といった問題が生じるのではないかといった懸念があります。

 現行制度では、住宅であるかどうかは生活設備の有無などの実態によって判断されると承知しておりますが、住宅としての居住実績や販売価格の適正性などを確認する仕組みというものは制度上設けられていないものと理解をしています。

 このような中で、新築の物件が民泊用途として流通していく可能性について政府としてどのように認識をしているのか、大臣の御見解をお伺いいたします。

木村政府参考人 まず、事実関係につきまして事務方から御答弁させていただきます。

 現在の住宅宿泊事業及びその運用では、民泊専用の新築マンションは認めていない一方で、委員御指摘のとおり、新築マンションでありましても、一定期間入居者を募集したにもかかわらず入居者がないような場合には、民泊としての利用が認められる場合がございます。

 この場合、当初から民泊の利用を前提としつつ、条件をクリアするため意図的に入居者の募集を装ったものかどうか、それから、一定の期間、賃料、そういったことによって、当初から民泊目的の新築物件であるかどうか、こういったことを判断するためには、各地域における賃貸住宅の市況など、様々な状況を総合的に勘案して判断する必要があると考えております。

 したがいまして、こういったことを一律に規制するとかということはなかなか難しい問題であると考えております。

金子国務大臣 ただいま観光庁次長から答弁をさせていただきましたけれども、様々な、今、吉川委員からもお話を聞いて、いろいろな難しい問題が山積をしているのは事実であると思います。

 そういう意味では、これからどのような対応ができるのか、まず、実際に制度の運用を行っている自治体、新宿区もそうでありますけれども、自治体にも確認をさせていただいた上で対応したいと思います。

吉川委員 ありがとうございます。

 やはり、新築の物件が、一定期間誰もお住まいにならないといったことがあった上で、そこはもう一棟で全て民泊になってしまっているという実情がございますので、こういったところ、是非、様々な地域の実情を確認をしていただいて、具体的な対応策といったところを検討していただきたいというふうに思います。

 次に、オーバーツーリズムについて伺います。

 近年、訪日外国人旅行者の増加に伴い、観光客が特定の地域に集中する、いわゆるオーバーツーリズムが各地で問題となっています。

 世界では、オーバーツーリズム対策や施設の維持拡充に必要な経費を確保するための手段として、例えば、イタリアのベネチアの入域料、スペインの宿泊税、また、タイの国立公園やインドネシアの遺跡においては、外国人と自国民で入場料金を分けるいわゆる二重価格制度など、料金調整による対応が広く行われております。

 一方、我が国では、観光客が集中する地域における料金調整などについて、国としての明確な指針は十分示されていないように思われます。

 地域の持続可能な観光を実現するためには、外国人旅行者への追加料金や二重価格制度の導入を含め、料金設定の在り方についての基本的な考え方や指針を示す必要があるのではないでしょうか。大臣の御見解をお伺いいたします。

金子国務大臣 先日、記者会見で発表させていただきましたが、観光施設やサービス等における料金の設定については、個々の施設等の状況や地域住民の皆様への配慮の観点、観光需要の動向なども踏まえ、二重価格の導入の有無なども含め、一義的には各施設管理者やサービス提供者等において適切に設定されるべきものと考えております。

 一方で、観光施設等の料金設定については、その運営やサービスの持続可能性を確保していく上で重要であると考えています。

 このため、国土交通省といたしましては、各施設管理者等がその料金を自律的に検討できるよう、今後、国内外のオーバーツーリズム対策や料金設定の事例も踏まえつつ、ガイドラインの設定等、必要な取組を進めてまいりたいと考えております。

    〔委員長退席、加藤(鮎)委員長代理着席〕

吉川委員 ありがとうございます。

 ガイドラインを策定されるということなんですけれども、やはり二重価格の許容というところが留意点として示されるかと思いますが、持続性を考えますと、自律した価格設定といいましても、やはり国としては、許容ではなくて推奨という立場で是非示していただきたいというふうに思いますし、ガイドラインにも、具体的な事例といったところもやはり分かりやすく御記載をいただきたいというふうに思います。

 最後に、IRについてお尋ねいたします。

 高市総理からの指示書にも、IR整備を推進し、国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するとの記載がございます。大臣所信においても、観光立国の実現に向けてIRは重要な施策であり、依存症対策に万全を期した上で、IR整備法に基づき必要な対応を進めていくと示されていました。

 しかしながら、現在、我が国では、大阪IRがまだ建設段階であって、その費用対効果や収益性については、実績による検証が行えない状況であります。そうした中で、更なる地域でのIR整備を進めていくことが本当に国としてどの程度の利益につながるのかにおいては慎重な検討が必要ではないかと考えますが、大臣、いかがでしょうか。

金子国務大臣 IR整備法では、都道府県又は政令指定都市が民間事業者と共同で区域整備計画を作成、申請し、三区域を上限として国土交通大臣の認定を受けることになっています。

 現在、大阪・夢洲地区の計画のみが認定されておりますが、都道府県等の検討状況を踏まえ、今般、政令改正を行い、新たに申請期間を設定いたしました。

 国土交通省としては、申請が行われれば、外部有識者から成る審査委員会において申請内容を厳正に審査し、その結果に基づき、認定の可否を判断することとなります。

 具体的な審査スケジュールについては現時点で未定ですが、いずれにしても、委員御指摘のIRを取り巻く経済社会情勢の変化を踏まえ、IR事業を継続的に運営できる能力及び体制の有無、ギャンブル依存症等の有害な影響の排除等の観点から、審査委員会において十分な審査が行われるものと承知をしております。

    〔加藤(鮎)委員長代理退席、委員長着席〕

吉川委員 ありがとうございます。

 私が懸念しているのは、IRの中核とされるカジノについてなんですね。

 やはりこれは、ラスベガスでは、カジノはもうはやっていないということで、コンベンション施設やスポーツイベントだったり、非ゲーミング分野が大きな収益源となるなど、カジノ中心型からの転換が進んでいるというふうな指摘をされています。

 こういった世界の動向を踏まえると、やはりカジノを中心施設として考えるのではなく、各地域の文化や特性を生かしたエンターテインメント、あるいは観光資源、MICEなどを中心とした事業として展開をしていく視点が重要ではないかというふうに考えます。

 大阪IRの成果や課題を十分に検証する前に新たなIR整備を進めるべきなのか、また、IRの在り方を、ギャンブル依存症ありきのカジノ中心ではなく、非ゲーミング分野を主軸とする方向で考えるべきではないのかといった視点で、大臣、いかがでしょうか。

木村政府参考人 事務方より、事実関係につきまして、まず答弁させていただきます。

 現在のIR整備法に基づくIRにつきましては、カジノにつきましては全体面積の三%を上限とするような設計にしておりまして、全体の集客につきましては、コンベンションセンターで国際会議の誘致ですとか、それから、先ほど文化の紹介ということもございましたけれども、日本各地の文化の紹介、それによります日本各地への送客をする拠点施設、こういうことで日本型IRというのは設計されてございます。

吉川委員 ですが、カジノのIRからの収益の三割が国と自治体に対して支給というか寄与されるということですが、その使い道が、ギャンブル依存症対策に使われるということを昨日伺いました。

 こういったことを踏まえますと、やはり、国が賭博行為を推進したビジネスを推進するということは、私は、幾ら観光立国といえ控えていただきたいというふうに思いますので、是非、こういった懸念点を踏まえながら、引き続き質問を続けたいというふうに思っております。

 本日はこれで終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、須田英太郎君。

須田委員 チームみらいの須田英太郎です。

 本日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 昨年、党首とともにチームみらいを立ち上げ、党の役員として国会対策を進めておりました。この度、衆議院選挙で皆様から御支持をいただきまして、東海ブロックから当選する運びとなりました。国土交通委員会の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日、まず第一に、自動運転の社会実装に向けた戦略についてお伺いいたします。

 私たちチームみらいは、自動運転によって誰もが自由に移動できる社会の実現を公約に掲げてまいりました。

 私自身も、前職のスタートアップで、小豆島など地方部で自動運転バスを走らせる取組を行い、人手不足やバスの減便が進む中、地域の暮らしや産業、文化、歴史を守るために自動運転を待望する声を地域の皆様から多く聞いてまいりました。

 こうした社会実装に向けた国土交通省の皆様の御尽力にまず心から敬意を表します。また、本年一月に閣議決定された第三次交通政策基本計画、こちらでは、自動運転によってサービスを提供するバスやタクシー、トラックなどの車両について、二〇三〇年度に一万台の稼働を目指すという目標が掲げられております。このような数値目標を設定したこと、明確に置いたこと、こちらも高く評価しております。

 しかし、重要なのは、目標を掲げることそれ自体ではなく、それを実現する戦略と道筋を持てているかどうかです。

 二〇二二年のデジタル田園都市国家構想総合戦略では、今年度、二〇二五年度ですね、それを目途に五十か所程度で無人自動運転の移動サービスを実現するという目標が掲げられておりました。しかし、結果としては、十か所程度にとどまっております。達成率は僅か二〇%ほどとなる見込みです。二〇三〇年の一万台という目標についても、戦略なくして実現することはできません。

 今、世界では、自動運転をめぐる競争の争点は、車両単体の技術開発ではなく、AI、データ、ソフトウェア、運行管理、保険、金融も含めた巨大な産業バリューチェーン全体へと移っています。自動運転は、単なる交通政策ではなく、次の時代のモビリティー産業の基盤そのものなんです。

 日本は、自動車、センサー、制御、安全品質といった分野で強みを持ち、さらに、高齢化や交通空白、公共交通の維持という世界に先行する課題も抱えています。だからこそ、私は、日本には、地方や物流など生活基盤の課題解決と結びついた日本型の自動運転モデルをつくり、世界のモビリティー産業をリードする基盤を担う可能性がある、そのように考えております。

 そのためには、開発された競争を受け入れ、海外有力企業の参入も見据えて、サービス実証を加速することが必要です。日本市場を世界水準の競争環境にし、その中で日本企業の競争力を高めると同時に、日本がルール形成を主導する、そのような環境をつくるべきです。

 ただし、その前提として、日本がデータ、安全、監督のルールを主導することが重要です。具体的には、走行データや安全関連データ、これを当局が必要に応じて確認できること、また、ソフトウェアの適用のバージョンや更新履歴を適切に検証できること、こうした枠組みを整えることが、安全確保のためにも、日本がルール形成の主導権を持つためにも不可欠だと考えております。

 金子大臣、本年一月末に国土交通省は自動運転社会実現本部を立ち上げ、大臣御自身が本部長になられました。

 そこで、お聞きいたします。

 日本が世界のモビリティー産業の基盤を担う国家になるための戦略を大臣はどのようにお考えでしょうか。年間一万台という目標に向けた大臣の御決意、そして国土交通省としての戦略をお伺いいたします。

金子国務大臣 須田委員は書物も書いておられるし、自動運転のスタートアップもやっておられる、まさに自動運転のプロであります。是非御指導いただきたいというふうに思います。

 今委員御指摘のとおり、自動運転は、我が国が抱える交通空白の解消、生活交通の維持、さらには、安全な自動車社会の実現に効果的なものであり、また、我が国の自動車メーカーが自動運転技術の実用化をリードするという観点も含め、今後の我が国にとって必要不可欠なものであると考えております。

 私も大臣になる前にITS推進・道路調査会長というのをやっておりまして、またITSジャパンの方々とも連携を取りながら、ITSの世界大会にも行ったことがありまして、その中で、やはり日本も外国に負けないように頑張っていかなきゃいけないというふうに思っておりました。

 国土交通省には物流・自動車局があり、自動車そのものを所管をしておるし、また自動運転車が動く道路を管理しておるし、総合政策とかいろいろな、まさに自動運転に関わるものがあるような、それがどうも外から見ていてばらばらに動いているような気がしたものですから、私が是非、国土交通省で自動運転の本部をつくろうじゃないかということで、本年一月に国土交通省自動運転社会実現本部を立ち上げたところでございます。

 国土交通省としては、本年一月に閣議決定されました第三次交通政策基本計画における二〇三〇年度に、バス、タクシー、トラック等々、自動運転サービス車両一万台の目標実現に向けまして、全国各地で行われている自動運転の取組への支援、AI技術を活用した高度な自動運転車の開発、普及の後押し、国産自動運転車両の量産化につながる国際基準の策定、自動運転車両の走行を支援するインフラ側の取組、自動運転車両の事故時における原因究明体制の構築など、安全性の確保を大前提に、一日も早い本格的な自動運転社会の実現に向けて全力で取り組むとともに、日本の技術が世界をリードできるよう支援をしていきたいと思っているんです。

 私もこれまで、海外に行って外国の自動運転車にも乗ったことがあります。国内でも乗用車も何台か乗ったことがありますし、愛媛で自動運転バス、これも乗車をさせていただきまして、本格的な自動運転が走行することになっております。

 びっくりしたのは、ある国内の自動車メーカーでありますが、AIを使って、これが国土交通省を出て銀座に行って、そしてコリドー街を通り、新橋を通るんです。あれだけの交通量がすごいところをAIの技術とカメラの技術で全く問題なく、もうレベル4と言っていいぐらいの、日本でもこういう車が造れるんだということを実感したところでございます。

 しかし、これは法制度とか誰の責任だとか、いろいろなことがありますけれども、まずはそういう技術をこれから磨いて磨いて世界の先端に立てるように、頑張っていくように努力をしていきたいと思います。

須田委員 大臣、ありがとうございます。外国に負けないように頑張っていかなければいけないという力強い御決意、御自身の実体験も含めて御共有いただきまして、ありがとうございます。

 今、自動運転の事故時の原因究明体制の構築というお話もございましたけれども、自動運転において、日本が世界をリードしていくためには、データや安全、監督のルールを日本が主導して作っていくことが非常に重要だと考えております。その検討も含めて年間一万台という目標を達成するための戦略の精緻化、どうぞよろしくお願いいたします。

 次に、この自動運転の研究開発の促進についてお伺いいたします。

 昨年の十二月に閣議決定された人工知能基本計画では、こちら自動運転の社会実装においても非常に重要となるAIについて、研究開発や実装の方向性を示したものです。しかし、九月の骨子、たたき台の時点では自動運転についての言及はその中には一文字もありませんでした。チームみらいから政府に繰り返し提言をさせていただき、最終的な計画には、フィジカルAIの研究開発という文脈で、自動運転についても盛り込んでいただきました。

 このAIの研究開発について、高市総理は施政方針演説で、AI、先端ロボットやバイオなど、成長が見込まれ、かつ、難易度が高い技術領域の研究開発について、税制や規制改革を一体的に講ずる認定制度を創設すると述べられております。

 自動運転は、認識、判断だけではなく、実空間での制御や安全性の評価、運行管理まで含む典型的なフィジカルAIを必要とする分野です。成長性が高い一方で技術的な難易度も極めて高く、さらに、社会実装には、公道実証や制度の整備など、規制面での一体的な対応が不可欠となります。そうであるならば、この認定制度の対象領域に自動運転を明確に位置づけるべきではないでしょうか。

 政府に伺います。

 高市首相の述べた税制や規制改革を一体的に講ずる認定制度について、自動運転についてもその対象となると考えてよろしいでしょうか。認定制度において、自動運転の位置づけについて、政府の考えをお伺いいたします。

福本政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、経済産業省では、経済成長、将来の我が国の自律性、不可欠性の確保などの観点から、我が国にとって重要な重点産業技術を指定をし、事業者による当該技術の研究開発計画を認定する仕組みの創設を検討しております。

 本認定制度の対象技術につきましては、総合科学技術・イノベーション会議で示される第七期科学技術・イノベーション基本計画におきまして示される国家戦略技術領域を念頭に指定することを想定をしております。

 同計画の現在の素案では、AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、フュージョンエネルギー、宇宙が当該技術として含まれております。

 御指摘の自動運転につきましては、これらの技術領域と多くの面で関連をしているというふうに考えております。

 いずれにしましても、本制度の趣旨などを踏まえまして、今後、対象技術の詳細を検討してまいりたいと考えております。

須田委員 福本さん、ありがとうございました。

 今後の検討ということで御回答いただきまして、ありがとうございます。自動運転の研究開発にもつながる施策となることを期待しております。

 今の経済産業省さんの答弁を踏まえて、金子大臣にお伺いいたします。

 研究開発を社会実装につなげていくための国土交通省としての戦略と大臣としての御決意、お聞かせいただけますと幸いです。

金子国務大臣 今、経産省から御報告がありました。

 国土交通省としては、自動運転社会の実現のためには、委員御指摘のとおり、自動運転の研究開発を社会実装につなげていくことが重要であります。

 自動運転の研究開発については、既に、トヨタ、日産、いすゞといった自動車メーカーが中心となって進められておりますが、こうした自動車メーカー等の研究開発を自動運転車の社会実装に結びつけることができるよう、現在、国土交通省が主導して、自動運転に関する国際基準作りに戦略的に取り組んでいるところでございます。

 具体的には、自動車の国際基準を策定する国連の会議体において国土交通省の職員が副議長を務めており、自動運転技術に関する国際的な議論を主導し、本年六月に成立予定の新たな自動運転に関する国際基準において、我が国の自動車メーカーの意向を踏まえた安全性に関する内容が盛り込まれているところでございます。

 国土交通省としては、こうした取組を通じまして、自動運転の分野において我が国自動車メーカーが世界をリードできるよう、経済産業省を始めとする関係省庁や自動車メーカー等々と連携をいたしまして、自動運転の研究開発から社会実装への流れを後押ししてまいりたいと思います。

須田委員 金子大臣、ありがとうございます。

 この自動運転領域への投資を強力に促して社会実装につなげていくため、経産省さん、国交省さん、連携しながら政府の力強いリーダーシップをお願いいたします。

 最後に、地域交通の維持とそのためのデジタル技術の活用について、二点お伺いいたします。

 二〇二三年には、約二十六万人の高齢者の方々が運転免許を自主返納しておられます。地域の移動の足を確保することの重要性はますます高まっています。しかし、全国でバスの路線や便数は減り続けています。二〇二三年度だけでも全国の一般路線バス事業者さんが廃止した路線は、合計すると約二千五百キロ。北海道から沖縄まで、直線距離にしたら行ける距離です。これが一年間で廃止されている、そういう状況でございます。

 私も地域を支える交通事業者さんや自治体の方々と何度も現場に足を運び、共に考え、汗をかいてまいりました。人口減少や運転手不足も進む中、地域交通の維持、そして交通空白の解消は待ったなしの課題である、そのように感じております。

 こうした中で、既存の路線バスやタクシーを補完し、地域の移動手段を確保する方策として、MaaSやAIデマンド交通、そして地域交通DXの推進が重要になることは私も強く認識しております。国土交通省が進める地域交通のDX推進や、地域交通DX推進プロジェクト、コモンズ、こういった取組は、サービス、データ、業務プロセスの分断を終わらせて標準化と横展開を進めようとする取組で、その方向性を高く評価しております。

 一方で、国の補助事業を活用して実証を行っても、補助期間の終了後に事業継続に至らないケースが少なくありません。実際、国土交通省の資料でも、国内のMaaS関連事業のうち約四三%、こちらは本格運用に至らず実証終了となっているというふうに整理されています。

 もちろん、交通の採算性が低い地域において、公共事業としてAIデマンド交通を行う以上、自治体負担が大きくなることはあります。また、検証の結果、十分なニーズがないことが分かって導入を見送るのであれば、それ自体は合理的な判断だと思っています。

 ただ、補助終了後の持続可能性を高めるためには、導入前の段階で既存の路線バスやタクシーの利用状況、時間帯別の需要や乗降データ、移動目的地などを十分に分析して、その地域に合った運行計画を立てることが非常に重要です。他方で、こうした分析や運行設計を自治体の皆様が限られた人員やノウハウの中で単独で行う、担うというのは簡単ではございません。また、現場では、初期導入費用に補助がついても、その後の保守、運用、改修といったランニングコストが重く残り、継続が難しい、そういう声もよくいただきます。

 だからこそ、国は既存交通のデータの収集、分析や、それに基づく運行計画の設計、それを自治体に対して丁寧に支援するとともに、業務やデータ、システムの標準化、バックエンドや共通機能、データ連携の仕組みの共通化を進め、地域交通全体を持続可能なものにしていくことが重要だと考えております。

 この点について、まず大臣にお伺いいたします。

 交通空白の解消に向けて、デジタル技術をどのような考え方で活用し、地域交通政策を進めていくのか、また、その実現に向けた大臣の基本的な認識をお伺いいたします。

金子国務大臣 私は、熊本の九州山地の盆地におりまして、非常に条件不利地域にいたわけでありますけれども、私は政治家として、地域の繁栄なくして国の繁栄なしというのをモットーにこれまで活動してまいりました。まさに地域公共交通というのは地域の繁栄の礎だと考えております。人口減少や担い手不足等が深刻化する中、デジタルの力を活用して地域公共交通を持続可能なものとしていくことは大変重要な課題であると思います。

 このため、交通空白解消の取組について、地域公共交通の利便性、生産性向上に資する地域交通DX推進プロジェクト、コモンズを現在強力に推進しております。

 このコモンズの取組においては、例えば、今年度、従来ばらばらだった鉄道やバスの乗降実績データの仕様を共通化するためのデータ標準仕様を策定し、地方公共団体が大きなコストをかけずに複数の交通データを地域単位で統合して分析できる環境を整備するとともに、来年度からは、策定した標準仕様を用いたサービスやシステムの導入への財政支援として、地域交通DX推進事業を創設したところでございます。

 こうした取組を通じて、全国における標準仕様の迅速な導入を図ることにより、各地域でデジタル技術を活用した持続可能な地域公共交通が実現されるよう取り組んでまいります。

須田委員 大臣、ありがとうございます。実は私も父が熊本の出身でして、地域の維持のために地域交通が重要であり、そのための取組を進めていくという御趣旨、大変よく理解いたしました。ありがとうございます。

 続いて、政府参考人にお伺いいたします。

 地域交通のDXにおける持続可能性の向上に向けて、こうしたデータ分析、運行設計の支援、標準化や共通化、これを政府としてどのように進めていくお考えか、より詳しく御説明いただけますと幸いです。

池光政府参考人 お答え申し上げます。

 交通空白解消に向けましては、デジタル技術の活用を積極的に進め、地域公共交通の利便性や生産性を向上させていくことが重要でありまして、これまでMaaSやAIオンデマンド交通の導入などの普及の促進をしてまいりました。

 二〇二四年度末現在、全国で二百以上の地域でMaaSやAIオンデマンド交通が導入をされておりまして、デジタル技術を活用した交通サービスは一定程度普及をしてきておりますが、委員御指摘のとおり、実証事業終了後に事業を取りやめるケースも一定程度見受けられます。

 デジタル技術の活用につきましては、システムやデータがそれぞれで発展し、連携することが難しい、いわゆるサイロ化、あるいはタコつぼ化、こういった課題が生じておりまして、これによる開発や運用コストの増加といった問題への対処が求められていると認識をしております。

 このような課題を踏まえまして、地域交通DX推進プロジェクトとして進めておりますコモンズの取組におきましては、例えば、データを活用した地域公共交通計画の策定等を支援するための標準的なデータ分析技術の開発と公開、事業者ごとにばらばらとなっているデータを地域単位で統合するためのコスト低減に資する交通データ仕様の標準化の推進、複数事業者の連携によりますデマンドバスシステムの共通化を進めるためのシステム連携仕様の標準化の推進、地方公共団体が交通事業者等から既存の交通データの提供を受けるための標準的なプロセスの整備などによりまして、地方公共団体等による既存交通データの収集、分析やデータに基づく運行計画の策定、システム運用コスト低減等を支援をしております。

 引き続き、デジタル技術やデータの力を最大限引き出し、地域交通を持続可能なものとするべく、取組の具体化をしっかりと進めてまいる所存であります。

須田委員 池光さん、ありがとうございました。

 御説明いただいたとおり、地域の交通の維持のためには、自治体や事業者さんが負担しているランニングコストを抑える仕組みが非常に重要です。それを国が主導して整えていくこと、とても重要だと考えております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 以上で私の質疑を終わります。ありがとうございました。

冨樫委員長 次に、畑野君枝君。

畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。

 第三次担い手三法について伺います。

 金子恭之国土交通大臣は所信で、建設業の担い手確保に向け、昨年十二月に全面施行した第三次担い手三法に基づき、適正な賃金支払いの原資となる労務費の確保と行き渡りを図る取組の徹底や、建設技能者の経験や技能を登録、蓄積する建設キャリアアップシステムの利用拡大により、処遇改善を進めるとともに、工期の適正化等による働き方改革を推進してまいりますと述べられました。

 建設現場からの切実な要求は、全国百万人署名ということで、百万人を超す署名が託されました。我が党も、建設業に携わる労働者の賃金、処遇の改善に資する法律であるということで、法案に賛成をいたしました。問題は、実効性が確保されるかどうかです。

 そこで、まず、労務費の基準について伺います。

 担い手三法の核心の一つは、賃金の原資となる労務費が適正、かつ、下請に渡っても中抜きされることなく、労務費がそのまま賃金として労働者の手に渡るようにすることです。それはどのように担保するのか、金子大臣に伺います。

金子国務大臣 畑野委員にお答え申し上げます。

 建設業というのは、やはり、日々の社会インフラをつくっていただく、地域の安全、安心を守っていただく、災害が一たび起きたときにいち早く駆けつけていただくという意味では、本当に建設業には我々も、被災地の一人としても、感謝をしているところでございます。

 他産業より低い賃金を厳しい労働環境に見合った水準に引き上げる等により、建設業の担い手を将来にわたって確保するため、令和六年に建設業法が改正をされ、昨年十二月に全面施行されました。

 この改正法に基づき、建設技能者に支払う賃金の原資である労務費を適正に確保し、行き渡らせるための仕組みとして、国が労務費に関する基準を作成する、事業者は労務費等を明示した見積書の作成やその内容を考慮した契約を行うよう努める、事業者が労務費の基準を著しく下回る見積りや契約を行うことを禁止するなどの新たなルールが始まったところでございます。

 国土交通省では、この新たなルールの浸透、定着を図るため、これまで、全国で説明会を繰り返し開催するなど制度の周知に努めるとともに、労務費等を明示した見積書の様式例等を示し事業者にその活用を促す、労務費等を明示した見積書の作成など建設技能者を大切にする事業者について、自主宣言を行う制度を創設し見える化する、国が示す建設工事の標準請負契約約款において、受注者が注文者に適正な労務費、賃金の支払いを約束するコミットメント条項を盛り込む、あるいは建設Gメンによる重点的な調査や法令遵守の指導を進めるなどの取組を行ってきたところでございます。

 引き続き、業界団体等関係者と連携をして、様々な機会を捉えて制度の周知徹底に努めることにより、この新たなルールが全国の隅々にまで浸透、定着し、建設技能者の処遇改善につながるよう、しっかり取り組んでまいります。

畑野委員 国土交通省に確認ですが、今、金子大臣が答弁で触れられたコミットメント条項についてです。

 昨年の十二月二日に国土交通省中建審の事務連絡で、中央建設業審議会会長による「建設工事標準請負契約約款の実施について」の中で、「コミットメント条項の新設について」というのがございます。

 確認です。

 「労務費の行き渡り確保の観点から、予め下請契約の段階も含めてコミットメント条項の導入を約する条文(A)を基本とし」とありますが、そういう趣旨でよろしいですね。

楠田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のコミットメント条項でございますが、請負契約において、受注者が注文者に対して、適正な賃金や労務費を自らが雇用する技能者や契約の相手方である専門工事業者に支払うことを約束をする、そういう規定でございます。

 この規定は、昨年十二月の第三次担い手三法の全面施行に合わせて建設工事標準請負契約約款を改定をいたしまして、契約当事者の合意により導入できる条項として追加をされたものでございます。

 御指摘ありましたとおり、コミットメント条項の利用につきましては、サプライチェーン全体での労務費の行き渡り確保の観点から、全ての契約当事者間でのコミットメント条項の導入を約する方式、委員が御指摘ありました条文(A)を基本としております。

畑野委員 首都圏の建設組合の皆さんからお話を伺いまして、この点については神奈川土建や埼玉土建の現場からも、しっかりやってほしいという声が寄せられております。

 今回の適正賃金支払いのための仕組みは、見積書に技能労働者の適正賃金が明記され、それが反映された見積書が下請から元請、元請から発注者へと、下からの積み上げによって適正な労務費を確保しようというものです。しかし、現場の技能労働者は、見積段階の適正賃金が実際に受け取れたのかどうか確認ができないとの不安の声が寄せられております。

 大臣に伺いますが、技能者が適正賃金を受け取っていることを確認するために、見積段階の適正賃金、適正労務費と技能労働者が受け取った賃金とを照合するための実態調査を毎年行うなどの対策を検討してはどうかと思うんですが、いかがですか。

金子国務大臣 改正建設業法に基づく労務費の確保、行き渡りの制度の実効性を確保して技能労働者の処遇改善や担い手の確保につなげていく上で、制度の施行状況を的確に把握するとともに、その結果を踏まえ、必要に応じて運用の見直し等を検討することは重要であると考えております。

 そのような考え方から、令和七年十二月に中央建設業審議会から勧告されました労務費に関する基準においても、労務費等を内訳明示した見積書の普及の状況、請負契約における必要な労務費の確保の状況、技能者に対する賃金の支払いの状況等につきまして、フォローアップ等を行うことが適切であるとされているところでございます。

 今後、フォローアップ等の具体的な手法や内容について、本制度の設計に携わっていただいた有識者や関係者等の御意見も伺いながら、検討を深めてまいります。

畑野委員 各地方自治体からも大変国の対応を注目しておりますので、是非進めていただきたいと思います。

 もう一つ、労務費に関する基準についてです。

 型枠工事は、加工、組立て、解体の工程があり、それぞれ施工している技能者は異なっているんですけれども、示された労務費の基準はこの三つを合わせたものになっているということなど、実態に合うように今後見直していく必要があると思うんですが、国土交通省、いかがでしょうか。

楠田政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘は型枠工事の関係のものだというふうに思いますけれども、労務費の基準値につきましては、中央建設業審議会が勧告をいたしました労務費に関する基準を踏まえまして、適正な労務費の確保を円滑に進めるために、職種分野別、都道府県別に標準的な作業内容や施工条件等を前提とした適正な労務費の具体的な数値を単位施工量当たりの労務費という形でお示しをしているものでございます。

 この基準値の作成に当たりましては、対象となる職種分野ごとに専門工事業団体、元請建設業団体と国土交通省とで職種別意見交換会を設けまして検討を行いますとともに、中央建設業審議会に設けたワーキンググループの意見も聞いた上で、決定をしてきたところでございます。

 型枠工事に関わります労務費の基準につきましても、職種別意見交換会というものを個別に設けまして、その中で、一般社団法人日本型枠工事業協会など関係者と議論をいたしまして、型枠工事については加工、組立て、解体を一体の作業として行う契約が標準的であるということを確認をいたした上で、決定をされたものとなってございます。

 このため、まずはこの基準値の仕様についてしっかり周知をし、活用を図っていくということが重要であるというふうに考えておりますけれども、今後、基準値の運用をしていく中で、関係団体等から別の仕様の基準値の作成などの御要望があった場合には、委員の御指摘も踏まえまして、丁寧に対応してまいりたいと思います。

畑野委員 この間、建設業の処遇改善を求める千葉県実行委員会の集会に伺いまして、ガラス工の事業者の方からこういうお話を伺いました。賃金を上げたら仕事の質が向上して、施主から高評価を得た、賃金は、働く人の価値につながる、大きな励みになる、こういうことなんですね。是非、適正な労務費で、賃上げにつながることが大切だと思いますので、現場の声を聞いて更に見直しをしていただきたいと思います。

 次に、第三次担い手三法の周知について伺います。

 まず、資料一を見ていただきたいと思います。これは、全建総連、全国建設労働組合総連合が今年二月に公表した賃金調査集計報告書に掲載された労働者の平均日額の推移です。設計労務単価が一貫して上がっている一方、平均日額の引上げは七年間で九百円にも届かない。設計労務単価と平均日額の差は、二〇一八年が四千九十七円が、二〇二五年には九千四百四十五円とその差が広がるばかりなんです。要因は幾つかあるんですが、そもそも賃上げを要求できているのかどうかという実態があります。

 二枚目の資料二は、神奈川県建設労働組合連合会が行った賃金アンケートの中から下請業者の元請業者に対する賃金単価引上げ要求状況をグラフにしたものです。組合の努力によって要求しているが年々増えているんですが、要求していないがまだ五割もあります。現場の話を聞くと、第三次担い手三法が周知されていない、特に、建設業者の約八割を占める中小零細業者にほとんど知らされていないということです。

 この周知徹底の進捗はどうなっていますか。

楠田政府参考人 お答え申し上げます。

 改正建設業法に基づく、適正な労務費の確保と行き渡りの制度について、その実効性を確保し、現場で働く技能者の方々の賃金の支払いにつなげていく上で、労務費等を明示した見積書を作成することになる中小事業者などに制度を丁寧に周知徹底をいたしまして、十分に御理解をいただくということは大変重要であるというふうに考えております。

 このため、これまで、改正法に関する説明会などを全国で繰り返し開催をいたしますとともに、国土交通省のホームページに労務費に関する基準ポータルサイトを開設し、説明会の動画やQアンドAを掲載をいたしておりますほか、制度内容を簡潔にまとめたリーフレットを作成し、配布するなど様々な手法で新たな制度の周知に力を入れてきたところでございます。

 また、業界団体にも周知への協力をお願いし、説明会の開催などに取り組んでいただいているところでございまして、国土交通省としてもその説明会に職員を講師として派遣するなど、業界団体と一体となって制度の周知に努めてきたところでございます。

 この労務費の確保に関する新たな仕組みが全国にしっかりと浸透、定着し、技能者の処遇改善につながっていきますように、引き続き、関係者とも緊密に連携をして更なる周知徹底に努めてまいります。

冨樫委員長 畑野君枝さん、時間になっていますので、まとめてください。

畑野委員 はい。もうそろそろ、もう終わります。

 京建労からは、やはりなかなかできないという話があります。

 それで、大臣に最後に確認。二つだけ聞かせてください。(発言する者あり)済みません。はい、終わります。

 是非、国民みんなに伝えていただきたい。それから、建設Gメンも是非体制をしっかりと増やしていただきたい、この二点だけ一言でお答えいただきたいと思います。

金子国務大臣 今、委員から御要望がございました建設Gメンについても強化をしてまいりますし、また、国民に対する広報についても努力をしていきたいと思います。

畑野委員 終わります。

     ――――◇―――――

冨樫委員長 引き続き、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 運輸事業の振興の助成に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、理事会等での御協議を願い、お手元に配付してありますとおりの草案が作成されました。

 本起草案の趣旨につきまして、委員長から御説明申し上げます。

 運輸事業振興助成交付金制度は、トラック、バス業界が、輸送の安全の確保に関する事業、輸送サービスの改善に関する事業、環境対策及び地球温暖化対策の推進に関する事業等に取り組むために不可欠な制度であり、極めて重要なものであります。

 現在、運輸事業振興助成交付金は、軽油引取税の税率について特例が設けられていることがトラック、バス事業に与える影響に鑑み、当分の間の措置として交付されておりますが、昨年の第二百十九回国会において、租税特別措置法及び東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律が議員立法により成立し、軽油引取税の当分の間税率については、財源の確保、流通への影響、地方財政への配慮等に加え、運輸事業振興助成交付金の取扱い等の軽油引取税に特有の実務上の課題に適切に対応した上で、令和八年四月一日に廃止するものとし、そのための措置が講じられることとなりました。

 本起草案は、このような状況を踏まえ、軽油引取税の当分の間税率の廃止後における運輸事業振興助成交付金の取扱いについて、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

 第一に、現下の軽油を燃料とする自動車を用いて行われる運輸事業をめぐる状況に鑑み、引き続き、運輸事業振興助成交付金を交付することとしております。

 第二に、運輸事業の振興の助成に関する法律は、令和十三年三月三十一日限り、その効力を失うものとするほか、所要の経過措置を設けることとしております。

 第三に、この改正は、令和八年四月一日から施行することとしております。

 以上が、本起草案の趣旨であります。

    ―――――――――――――

 運輸事業の振興の助成に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

冨樫委員長 これより採決いたします。

 運輸事業の振興の助成に関する法律の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

冨樫委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨樫委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時二十四分散会


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