第14号 令和8年7月15日(水曜日)
令和八年七月十五日(水曜日)午後四時十分開議
出席委員
委員長 丹羽 秀樹君
理事 安藤たかお君 理事 井原 巧君
理事 上川 陽子君 理事 斉木 武志君
理事 田畑 裕明君 理事 早稲田ゆき君
理事 阿部 司君 理事 日野紗里亜君
畦元 将吾君 石井 拓君
稲葉 大輔君 加藤 貴弘君
川崎ひでと君 今 洋佑君
繁本 護君 鈴木 拓海君
高橋 祐介君 田宮 寿人君
辻 秀樹君 西野 太亮君
橋本 岳君 古井 康介君
穂坂 泰君 細田 健一君
宮内 秀樹君 山本 深君
渡辺 勝幸君 犬飼 明佳君
山崎 正恭君 高見 亮君
横田 光弘君 向山 好一君
谷 浩一郎君 高山 聡史君
辰巳孝太郎君
…………………………………
議員 鈴木 英敬君
議員 宮下 一郎君
議員 簗 和生君
議員 岩谷 良平君
議員 高見 亮君
議員 臼木 秀剛君
議員 西岡 義高君
デジタル大臣政務官
兼内閣府大臣政務官 川崎ひでと君
衆議院調査局地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別調査室長 山本 麻美君
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委員の異動
七月十五日
辞任 補欠選任
尾花 瑛仁君 渡辺 勝幸君
谷川 とむ君 稲葉 大輔君
丸田康一郎君 今 洋佑君
宮内 秀樹君 細田 健一君
西岡 義高君 向山 好一君
同日
辞任 補欠選任
稲葉 大輔君 谷川 とむ君
今 洋佑君 丸田康一郎君
細田 健一君 宮内 秀樹君
渡辺 勝幸君 尾花 瑛仁君
向山 好一君 西岡 義高君
同日
辞任
辰巳孝太郎君
同日
補欠選任
大森江里子君
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本日の会議に付した案件
国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案(簗和生君外七名提出、衆法第二七号)
特別市の設置に係る制度の整備の推進に関する法律案(西岡義高君外一名提出、衆法第二四号)
大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案(西岡義高君外一名提出、衆法第二五号)
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○丹羽委員長 これより会議を開きます。
簗和生君外七名提出、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案、西岡義高君外一名提出、特別市の設置に係る制度の整備の推進に関する法律案及び西岡義高君外一名提出、大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。山崎正恭君。
○山崎委員 中道改革連合の山崎正恭です。本日も質問に立たせていただきます。
まず、昨日も聞きました、副首都の指定についてお伺いします。
副首都の指定ですが、この法案上は、要件を満たせば、国は複数副首都を指定できるようになっていると思います。そこで、例えば大阪と福岡が指定されたと。それに基づいて整備計画や国のBCPが整備されると思うんですが、ところが、例えば大阪なんかに国からどんどんお金が落ちていっているのを見て、愛知もやりたい、北海道もやりたいとなったときに、伺いたいんですけれども、副首都が指定されるたびに国のBCPなどが変わっていくんでしょうか。お伺いします。
○簗議員 お答えいたします。
複数の副首都が指定をされた際には、災害の発生箇所や程度に応じて、副首都ごとに代替する機能や場面が異なること等も十分に考えられることから、災害発生時に備え、どのような形が効果的、効率的なバックアップとなるかについては、推進本部において検討がなされ、基本方針において示されることを想定しております。
その上で、政府業務継続計画、政府BCPですけれども、こちらについては、行政中枢機能の一時的な代替に関する事項が計画事項となっていることから、基本方針を踏まえ、政府BCPについても必要な改定が政府において行われるものと認識をしてございます。
以上であります。
○山崎委員 そういうふうになると思います。
だから、一つ、そういう大事なBCPというのは、もっと本当は災害上のリスクからこういったところがとなるべきだと思うんですけれども、手が挙がってくるたびに、増えるたびにそれが変わるというのは、非常に安定性の部分でどうなのかなという疑義がございます。
次に、本日は総括的に、これまでの各委員の質疑を通じて浮かび上がってきた根本的なことについてお伺いします。
一番重要なことは、この法案が本当に国民のために作られた法案なのかという点です。大規模災害への備えとして、首都機能のバックアップ、東京一極集中を是正する多極分散経済、この理念そのものに、もう何度も言うように、私たちも何の異論もありません。しかし、理念に異論がないからこそ、その理念を実現する手段が国民のためになっているかということが厳しく問われると思います。この点を二つの角度からお聞きしたいと思います。
第一に、国民への説明責任を果たそうとする姿勢があるのかという手続の誠実さの問題。第二に、そもそもこの法律がどこから出発しているのかという立法動機そのものの問題です。
これまでの質疑で明らかになった論点を改めて並べてみます。副首都整備には数兆円単位の国費がかかり得るにもかかわらず、総額も財源の内訳も示されていない。副首都が担うべき機能は基本方針で定めるとしながら、その基本方針の策定より先に、副首都の指定そのものが可能とされている。三点目に、その基本方針は、閣議決定のみで足り、国会の議決も要らず、変更も自由にできる。そして、首都圏整備法にある毎年の国会報告義務に相当する規定も本法案には置かれていません。
これらは一見別々の条文の不備に見えますけれども、私には共通した一つの姿勢の表れに見えます。つまり、具体的な中身は、法律を通した後で、行政の裁量で決めればよいという考え方です。
そこで、これだけ国民の税負担に直結し、国家の統治機能に関わる制度でありながら、なぜ国民が判断材料を持てる状態にしてから採決に進もうとしないのか。財源も、基本方針の中身も、国会の関与の仕組みも全て決まってから説明するのではなく、決める前に説明することこそが国民に対する誠実な立法姿勢ではないでしょうか。提出者の見解をお伺いします。
○岩谷議員 副首都の創設につきましては、我々政治家の責任とは一体何なのかということでございますが、これは様々な考え方があろうかと思いますが、少なくとも私は、やはり政治の責任というのは大きな方向性を示していくこと、そして決断をしていくこと、これが最も大事だと思っております。
詳細な制度設計等を、フルスペックの行政機関の皆さんの知見をかりて、政府に今後つくっていただく。政治としては、まずは、副首都をつくるんだということ、そして、それは災害時における首都機能のバックアップをやっていくんだ、そして、首都、東京一極集中を是正して多極分散型の経済圏をつくっていくんだ、この大きな意思を示すというのがこの法律であります。
その点につきましては、少なくとも我が党に関しましては、例えば、昨年、参議院選挙が行われましたが、私は当時幹事長でありました。私は、幹事長として、党の主要な公約として副首都を挙げ、全国を行脚しながら、党を挙げて説明を尽くしてまいりましたし、そして民意を問うために選挙で戦い、そして民意をいただき、今こうして与党としてやらせていただいています。
そういった意味におきまして、我々は、大きな方向性ということにつきましては、これまで説明責任を果たしてきたし、これについて民意も問うてきたというふうに思っております。
○山崎委員 党としての説明はあったかもしれないんですけれども、それが今国民の皆様方にどれだけ浸透しているかというのは非常に疑義がございます。本当に国民のための災害対策、経済政策として自信を持って提出された法律であるならば、先ほども言いました財源の上限や国会の関与をこれほどまで曖昧にしたまま急ぐ必要があるのか。国民に堂々と説明できる制度であれば、急ぐ理由も堂々と説明できるはずだというふうに思います。
次に、ここで一点指摘しておきたいことがあります。
これまでの答弁を通じて共通して見られたのは、財源や国会関与の在り方を問われるたびに、いつもこう言われるんですね。災害はいつ起こるか分からない喫緊の課題であるという説明で押し切ろうとする姿勢です。
防災体制の強化や大規模災害への備え、その必要性そのものに反対する国民の皆さんはいないと思います。だからこそ申し上げますが、誰も反対しない大義名分を挙げれば、財源や国会関与についての説明を省略し、急いでもいいというふうな理由にはならないはずです。むしろ、反対しにくいテーマだからこそ、より一層丁寧な説明が求められるのではないでしょうか。防災のためだから急ぐということは、財源も、要件も、国会関与も曖昧なまま採決を急ぐことの正当な理由にはならないというふうに思います。
そこで、説明責任という観点から、昨日伺えなかった点を確認します。
今回の副首都の制定等については、国民の理解の醸成が極めて重要であります。そこで、東京圏の首都機能バックアップ、多極分散型経済圏の形成という統治機構改革としての位置づけや全体像を国民の皆さんがどの程度現段階で理解していると考えているのか。また、今後どのように国民の理解を醸成していくのか。再三言われている防災を理由に急ぐことと、国民の理解を醸成する努力を尽くすことは両立できるはずですので、党としての具体的な取組を含めてお伺いします。
○岩谷議員 急ぎ過ぎだという御指摘もございました。しかし、委員も冒頭おっしゃったように、東京一極集中を是正すること、そして多極分散型の経済圏をつくっていくこと、さらには災害時における首都機能のバックアップをしていく、その必要性については御理解いただいているというお話もございました。
東京一極集中の問題一つ取っても、これまで何十年にわたって問題だと言われてきました。それをまだ時間をかけて更に遅々としてやっていくのか、私はそうではないと思います。一刻も早く副首都をつくって、災害対策及び多極分散型の経済圏をつくっていく、地方分権を進めていく、その観点からはやはりこの法案を成立をさせなければいけない、このように思っております。
そして、先ほど申し上げたとおり、我々政治家の役割というのは大きな方向性を示すこと。そして、この点については、我が党としてはこれまでも説明を尽くしてきましたが、もちろんこれからも尽くしていかなければなりません。
そして、さらには、この法案につきましては、本法第十七条に、「国は、広報活動等を通じて副首都の整備に係る施策その他国家社会機能継続性確保施策に関する国民の理解を深めるよう努めるものとする。」と規定をさせていただいております。これはまさに我々立法者の意思として、今後、政府にしっかりと引き続き説明を果たしていただく、理解を求めるよう努力をしていただくという趣旨で入れさせていただきましたので、今後、あらゆる機会を捉えて、この法案に対する理解を深める活動を党としても行っていきたいと思います。
○山崎委員 何度も言いますけれども、緊急につくらなければいけないというふうなバックアップ機能は分かるんですけれども、せめて要件を決めてからではないかというふうなことを言っているところでございます。
もう時間がありませんので、次に、もう一つ本質的な点をお伺いしたいと思います。
副首都の指定要件、出先機関の集積や、人口、経済規模、そういうのを組み合わせますと、実質的に該当し得るのは大阪府にほぼ限られるのではないかという指摘が、複数の委員が繰り返しています。加えて、防災機能とも経済機能とも全く無関係な、道府県名を都に変更する規定まで、本則ではなく附則に紛れ込ませています。これらを積み上げて見えてくるのは、東京一極集中の是正や多極分散型経済圏の形成という大義名分が先にあったのではなくて、後から当てはめられたのではないかという疑いです。
率直に伺います。この法案は、防災と地方創生を考えて生まれた法律なのですか。それとも、特定の政治的目標を実現するための手段として、後から防災や多極分散という看板が用意された法律なんでしょうか。その辺についてお伺いします。
○岩谷議員 この法律をなぜ作るのか、これは繰り返し申し上げておりますが、多極分散型の経済圏の核をつくるということ、それから、首都の大規模災害時にそのバックアップを果たしていく拠点をつくっていくこと、国家機能の継続性を確保していくためにつくる、これが我々の目的であり立法動機であります。
そして、様々御指摘をいただいておりますが、しかし、先ほど申し上げましたが、やはり、東京一極集中の是正等は必要な施策であるということは何十年にわたり言われてきたことでありますから、この必要性は御理解いただいていると思います。ですから、是非この法案には賛成をしていただきたいと思います。
なお、ある特定の地域のための法律ではないのかという御指摘、これも何度もこの委員会で答弁をさせていただきましたが、複数の副首都が指定されることも想定していると立法者として明確に答弁をさせていただいたことも改めて申し添えたいと思います。
○山崎委員 それならば、公平にどの地域にも開かれた制度でなければならないというふうに思います。しっかりと国民への説明をしていただいて、特定の政治目的のためにこれが利用されてはならないというふうに思います。
根本的な疑念が払拭されない限り、私たち中道改革連合は拙速な採決には応じられないということを申し上げて、質疑を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、早稲田ゆき君。
○早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。
それでは、引き続き質問をいたします。
大阪ありきの法案ではないかということの疑念は払拭ができません。これまでのたった数時間の審議でございますが、今、岩谷委員からおっしゃいました、政治は方向性を示すんだということでありますし、また、災害対策は明日にもやってくるかもしれない、その喫緊の課題を改善するためのものだということは分かりますけれども、だからといって、野党の質疑が五時間足らずということでは、本当にこれは拙速過ぎます。
その中で申し上げますが、これまでの質疑の中でのことであります。指定要件についてですけれども、指定要件を満たせば手挙げ方式でできる。そして、その中で、総理が指定をされるということで、国会の関与はありません。その質疑が度々される中で、客観的な指定要件だから裁量の余地がないと答弁をされておりますが、この指定の要件も政令によって閣議決定で決まるわけです。そして、基本方針も閣議決定。つまりは、国会が関与できるのは、大きく言えば、今のこの法律の賛否だけであります。
その中で、指定要件、三つ、四つ出しているでしょうということも言われておりますけれども、中身の詳細は本当に詰められておりません。人口規模も経済規模も分からない。その中で、三番でいえば、政令市と道府県の連携協約等、それから特別区の設置、これでいえば大阪が限定をほぼされるということは、非常にこれは高い確率でそういうふうになることは論をまちません。
その中でありますけれども、また複数の指定もあり得るとも今おっしゃいました。これも言っておられますけれども、国会の関与、これが必要ないというのは裁量の余地がないからだとおっしゃいますが、それは、この指定の要件があくまでも客観的な要件でなければなりません。これが客観的な要件であるかどうかも政令で決まりますから、分からないわけです。そこも修正もかけられない。
そして、今申し上げましたように、連携協約と特別区の設置、これは今でいえば大阪だけであります。そういう意味においても、本当に恣意的でありますし、客観的な基準ではないのではないかと私は申し上げたいと思います。
それについてお答えください。
○簗議員 お答えいたします。
政令については、御指摘のところでもありますけれども、これは政府において公布をするということになってございます。
今定めている、東京圏との同時被災の可能性が低いものとして定めるもの、それから三つの要件ということになってございまして、改めてですけれども、国の行政機構の立地の状況、人口及び経済の集積の状況、そして、それを担うに十分足り得る地方行政体制が備わっていることということになってございまして、こういうことに総合的に該当する、そうした地域が、都市が道府県としてこれは指定をされるということでありまして、この政令において客観性がしっかりと担保されたという形になってございまして、そしてまた、この要件に該当すれば、どの道府県であってもこれは指定の対象となるということでありまして、特定の道府県を最初から対象にしている、特定の道府県ありきのものではないということは改めてお伝えをしたいと思っております。
○早稲田委員 今おっしゃったのは一番最後のところを抜かしたところですね。それは数字が出るでしょう、人口規模とか等々は。それは裁量がないかもしれない。でも、最後のところの要件ですよ。連携協約と特別区、これは明らかに大阪を前提としたものではないですか。そうしたものを最初から組み込んでいるということ自体が客観的ではないと申し上げているんです。
そのことについてお答えください。
○高見(亮)議員 お答えいたします。
あくまで副首都という大事な大事な制度をしっかり機能させていく、その上で、我々の中で議論した中でいえば、地方行政体制、これは本当に必要なことであると思っております。
今想定しておりますのは都区制度、そしてもう一つは連携協約でございます。いずれにしろ、事務の一元的、一体的な動かすだけのような体制が整っていなければ、この副首都制度というのはうまく回らないという我々は問題意識を持っております。であるからこそ、地方行政体制に対してしっかり政令で定めていく。なので、特別区ありきで話しているわけではございません。
やはり、道府県と中核となる都市の中でしっかり連携が取れていないと、副首都をしっかり成り立たせるための必要な施策、これを一元的、一体的に実行できないという事実があります。その中で、我々は政令としての要件を定めさせていただいているところでございます。
以上です。
○早稲田委員 福岡市長はそういうふうにおっしゃっていませんよ。特別区、それから都構想と一緒になるからほかが手を挙げにくくなるんだというふうにおっしゃっています。
明らかに客観的な要件じゃないじゃないですか。今の説明では納得できません。もう一回きちんと説明してください。福岡市長に対して何とお答えになりますか。
○高見(亮)議員 あくまで副首都をしっかり機能させるという意味でお話をさせていただいております。やはり、道府県の中に強い指定都市がある場合に、なかなか施策はうまくいかない、二重行政の問題があるというのは今までしっかりいろいろなところで議論されてきたところでございます。この二重行政が起こったときに、施策はなかなか前に進みにくい。都市計画であったりとか成長戦略であったりとか、こういうところでうまく調整ができない状態であると、副首都というのはなかなか機能しないと我々は思っておりますので、我々としては、あくまで政令として一元的、一体的に事務を達成できる状況が必要であると考えているところでございます。
以上です。
○早稲田委員 その説明では納得できません。
それから、さらに、今日、理事会協議事項になっておりました、私が昨日申し上げました、副首都構想の実現に係るおおよその、概算の予算規模、これを示していただきたいということは、各議員からもさんざん御質問があったわけですけれども、その予算規模のペーパーを出していただきました。委員長のお取り計らいに感謝いたします。
その上で、このペーパー、皆様にお配りをいたしましたが、予算規模なんか一つも書かれていないじゃないですか。これは提出者の方で御用意をされたということですけれども、予算規模も分からない。そして、ここに書かれているのは、申し訳ないけれども、この委員会で答弁をされた、そのメモ書きですよ。何にも予算規模には触れていない。唯一触れてあるのは、「副首都ごとに特徴があり、あらかじめその費用を一律に算出することは困難」。だから、例示でいいから出してくださいというふうに申し上げているんです。
しかも、複数の副首都をやるのであれば、一つの副首都の場合、複数の副首都の場合、そのぐらいのことはできるんじゃないんですか。そこまで考えていらっしゃるのに、方向性を示せば政治がいいというものではありません。きちんと内容が国民に伝わるように、これは国民のための法律ですから、そのことをしっかりと踏まえていただいたら、こんなひどいペーパーはないと思います。
これを書かれた方、お答えください。
○簗議員 政令についても申し上げてきておりますけれども、政府において検討がなされるということでありまして、実際にどういった道府県がこれに指定を受けるかということについても、この段階で予断を持って申し上げることは一切できないわけであります。そして、その数についても申し上げることができないわけであります。
ですから、今御質問をいただきましたけれども、答弁をずっとしてきておりますように、これは推進本部において基本方針や副首都整備方針を策定される、その段階において、副首都の整備の在り方を含めて検討がなされ、具体化がなされるものでありまして、現段階において、その費用についてお答え申し上げることはできないということであります。
一点だけ、定性的な考え方として申し上げられるとすれば、まずは、首都中枢機能のバックアップのための整備については、推進本部において、代替すべき首都中枢機能というものを特定をして、そしてバックアップ対象地域内にその代替機能を担うことが可能な既存のリソースが存在する場合にはこれをまず活用することとして、その上で、既存のリソースが存在しないという場合には追加的な整備を行う。ここにおいて整備費用等が発生しますけれども、こういう考え方でやりますので整備費用は縮減される、そのように考えるところでございます。
○早稲田委員 縮減って、そもそもの予算規模が分からないのに、何をどう縮減するんですか。何か全然意味の分からないお話です。そもそもの予算規模をお示しくださいと申し上げているんです。それを説明することは今できない、政府にお願いしているからということですけれども、それはただ丸投げしているだけです。御自身たちで議員立法を作られるんだったら、大体はこのくらいだねというふうに提示をされるのが、これが誠実な政治というものではないでしょうか。
ここには様々なこと、産業競争力の強化、それから交通網の整備、国の機関等の拠点の整備その他、強化を図ること、それから財政上、税制上、法制上の措置を講ずる、ここまで書かれているのに予算規模は示さない。そして、基本方針も政令も全て閣議決定。
そうしたときに、さらに、次の内閣で、内閣改造とかをされた場合に、また副首都推進担当特命大臣なるものが任命されるんでしょうかね。そうすると、そこでもうお手盛りで、どんどんどんどん閣議決定で決めていく、そういう方向性はよくないと思います、はっきり申し上げて。
そして、質問時間ですけれども、税負担があるかないかも分からないとおっしゃいました。そんな無責任な答弁があるんですか。そういうことでこういう大きな法律を通そうなどということは、本当に国民をばかにしている、国会を軽視している法案だと言わざるを得ません。
このことを申し上げて、私の反対の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、向山好一君。
○向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。
この法案の審議も今日で三日目です。この審議をずっと私、聞いていました。発言もしました。その審議を通して、私の感想なりをまず述べていきたいというふうに思います。
この副首都法案というのは、当然、国の統治機構を大きく変えることであるし、そして危機管理を強化するという非常に重要な内容を含んでおりますので、ですから、国民の皆さんが深く理解をして、そしてその下で法律、制度ができ上がっていくべきだというふうに思っていたんですね。
しかし、国民の皆さんは、第三者的に、そしてさめた目で見ているんですね。その理由というのが、あれはもう既に大阪で決まっていることでしょうとか、あるいは、あの維新さんが一生懸命頑張っているやつやね、そういうようなちょっとさめた目で見られてしまっているんですね。せっかく与党がめちゃくちゃええことをやっているのに、動機がある程度不純となったことによって、国民の皆さんからは、さめた目で見ているというのは、私は非常に残念です。
そこの理由というのが、こういうことじゃないかというふうに思っているんですね。それは、副首都に都構想を義務化する、あるいは、大阪市の解体に、大阪府全域を住民投票の対象に変えようとされた、知事選挙と住民投票を同日にやろうとされたり、明らかに、都構想の実現のために副首都を利用して、副首都実現のために都構想を利用されているというふうに映っちゃっているんですね。
動機が不純であるならば、あらゆるところに綻びが及びます。この典型的なパターンがこの法律じゃないかというふうに思っています。
その綻びの一つが、経済面に偏り過ぎているんですね、内容が。ですから、副首都に不可欠な観点というのが相当抜け落ちているということを指摘せざるを得ないと思います。
副首都は東京が機能停止した際の代替機能となる構想、これをおっしゃっています。しかし、その候補地である大阪自体が、南海トラフの巨大地震による津波、液状化、長期停電、そういったリスクを抱えているということを、複数の委員から指摘がありました。現に、大阪府のホームページでは、死者が九千九百人、沿岸部の津波の高さが五メーター、浸水するのが五メーター、こういうふうに書いてあるんですね。
その指摘に対して、答弁者はこういうふうにおっしゃいました。日本に被災のリスクが存在しない地域なんてないんです、南海トラフ地震の被災リスクだけで副首都としてふさわしくないとは言えないと。これでは、余りにもこの首都機能をバックアップしようとしていることに対して無責任、そういう態度ではないかというふうに思います。
実際に、大阪は副首都として、南海トラフ地震が来ても、政治、行政機能、経済活動が継続できるようになっているのかどうかということも明らかにはなっていません。
もう一つ指摘しておきたいのは、こういう答弁もされたんですね。副首都自体が被災することも想定されるので、副首都を数か所想定することを前提として、副首都ごとに代替する機能や場面が異なる、こういう御答弁をされました。これはどういうふうに理解したらええのかということなんですね。そうしたら、例えば複数副首都を指定してそれぞれの役割をそれぞれで担っていくということになれば、政治は北海道、行政は愛知、経済が大阪、福岡が外交、こういうふうに分けるということなんでしょうかね。これでは、首都の持つ中枢機能の代替、バックアップ機能、これを果たせるとは到底言えないんじゃないかと思います。
私、ですから、目的と今おっしゃっている答弁との矛盾というのがたくさん出てきたというふうに言わざるを得ないんですね。
ですから、一つだけまた提出者にお聞きしたいのは、少なくとも中央防災会議などが算出している科学的知見というのが既にあるんですから、その客観的基準をちゃんと副首都にも設けるべきじゃないかというふうに思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○宮下議員 この法案、日本全体のリスクも考え、特に首都直下地震や富士山の噴火、首都圏への被災をどう乗り越えていくかという観点で作られております。そして、副首都として指定された道府県の災害リスクにつきましては、副首都整備方針を作る場合、当該副首都が直面し得る災害に対する備えを強化するという観点で行うということであります。
御指摘の中央防災会議等々の科学的知見につきましては、本法案に規定する基本方針の策定に当たって、脆弱性評価を始めとする多様なリスク評価の結果が考慮される旨を規定しております。副首都ごとに定められる副首都整備方針は、この基本方針に即して策定されることとなります。
これに加えまして、副首都の長が副首都整備方針の案の内容とされるべき事項を申し出る際には、当該副首都に係る地域防災計画、これは科学的知見に基づいて作られたものでありますけれども、こうした知見も考慮して行うことということが明示されておりまして、そうした面で、科学的なリスクについても考慮した上で副首都の整備を行う、こういうたてつけになっているというところでございます。
○向山(好)委員 ある程度客観的な知見というのも指定をするときにはしっかりと考慮するという答弁がございましたので、是非とも、この実施計画なりこれからいろいろなことを決めていくときに、そういう視点というのはちゃんと持っていただきたい。そうでなければ、本当に巨額の資金を投入しようとしている一大プロジェクトですから、そういうことを本当に無駄にならないようにやっていただきたいと思いますから、そういうことも要望したいというふうに思います。
それと、次に、今、早稲田委員からもあった副首都整備のコストの話です。
私、前回の委員会でも指摘をさせていただきましたし、先ほどこの委員会に配付されたペーパーを見ました、バックアップ体制の整備に要する費用。これを読んでも、正直何のことかよく分からないんですね。これは皆さん一緒だというふうに思います。これは概要に書いてあることをまとめただけじゃないですか。新たなことは一つもないし、一体これでどういうふうな費用算定をされるのか、本当に疑問を感じざるを得ないし、結局、このペーパーを見ると、費用のことは全く考えていない。ある程度できてからみんなで一緒に考えましょう、あるいは、何ぼかかるか分からぬけれども大阪でやりたいんだ、そういうふうに思っているとしか言いようがないんですね。
やはり、法案を審議する、あるいは評価する上で、何を整備して、それにはどの程度の事業費がかかって、そして、国、自治体、民間の負担割合はどの程度あるのかということも想定しながら期待する効果をどう測定するかということを示さないと、法律の評価ができないわけであります。
まさか、全て国費で賄おうとかそんなことを考えていらっしゃらないというふうに思いますが、副首都に名のりを上げるときに、地元負担もしっかり説明した上で名のりを上げるということでよろしいんでしょうか。その辺りを確認させてください。
○簗議員 まず、何を整備するかというお尋ねですけれども、これはこの目的に関係するところですけれども、首都中枢機能の全部又は大部分を代替する機能及び多極分散型経済圏の形成の中核となる機能を果たすことにより、我が国経済の成長に資するため、副首都を整備する、この必要がある、こういう根本の考え方であります。これに基づいて、今の機能について整備をしていくというものであります。
事業費等については、先ほどの答弁の中でも申し上げましたけれども、これは、具体的には、推進本部において基本方針や副首都整備方針の策定段階において具体化をされるものでありますので、現段階において予断を持って申し上げることはできない、そういった根拠となるようなものも一切ございません。それは、実際にどの地域が副首都として指定されるかということも現段階ではオープンですから、これを予断を持ってお答えすることは実際できないということであります。
それから、今御指摘の地方との負担割合というお話でありますけれども、今申したこの費用の点、これに関係するものでありまして、この負担の割合等についても、実際どうやっていくかということも含めて、政府において方針等の中で検討がなされ、定まっていくというふうに我々として想定をしてございます。
○向山(好)委員 最終的に、副首都を指定したところの住民は、そのことでどうなるのかということが一番これは判断材料になるので、しっかりと提示していただきたいと思います。そして、この費用のことをやはりもう少し明らかにしないと全くこれは判断できない、このことだけをお伝えさせていただきたいと思います。
そして、また綻びが出てきているんですよ、ほかにも。これが、住民投票と同時に公職選挙法の選挙もやろうとされているという一つの迷走なんですね。
これは昨日も指摘しました。吉村知事は、知事選挙と住民投票を一緒にやろうということを明言されています。今年の二月に出直し選挙というのがあって、そのときも、税金の無駄遣いとか何のための選挙だったとか、こういう批判がされた、その直後の話です。違う土俵の戦いを重ねて実施する、これは、民主主義の根幹、選挙制度がねじ曲げられる可能性があります。
分かりやすい例、だから、知事選挙のことを言いますと、知事選挙に立候補しながら住民投票の是非も同時に訴える候補者、これは二つの選挙を一体化できて、二馬力選挙になっていきます。一方、知事選挙に立候補しながら住民投票の是非には訴えがない候補者、あるいは知事選挙だけに立候補している人にしてみたら、これは一馬力選挙なんですね。そうなると、公平さが失われて、投票に有利、不利が発生するのではないかというふうに思います。
国民民主党さんが法案を出しているのは、そういう弊害をなくそうということでよろしいんでしょうか。
○臼木議員 御質問ありがとうございます。
御指摘のとおり、住民投票と知事選挙が同時に行われた場合、選挙の争点として特別区設置を重視し、その住民投票運動と連携し又は自らも住民投票運動を行っている候補者と、選挙の争点として特別区設置以外の都道府県全体の他の政策を重視し、住民投票運動と距離がある候補者、この両者の間におきましては、住民投票運動と連携し又は自らも行っている候補者の方が、争点を一体化できるため、相乗効果により有権者に届く形で自らの政策を有効に伝えやすくなり、候補者の間に有利、不利が生じてしまうと考えられます。
また、公選法では、選挙期間中の政党その他の政治団体の政治活動の一部が規制されていますが、知事選挙では、いわゆる確認団体、すなわち政党等に所属する候補者や政党が推薦、支持する候補者を有する政党その他の政治団体等については、確認団体以外の政治団体が行うことができない政治活動を行うことが認められております。そのため、所属候補者等を有しながら住民投票の是非も同時に訴えている政党その他の政治団体は、所属候補者等と政党、団体が実質的にはいわば二馬力ともいうべき選挙運動を行うことが可能となる一方、そうでない政党、団体はそうではありませんので、比べた場合には明らかに不公平が生じると考えております。
実際に、今委員からも御指摘があったとおり、今年の衆議院選挙と同日に実施された大阪府知事選に際しましては、大阪府のホームページにおいて、次のような府民の声が上げられております。そのままお読みをさせていただきますが、府民は大阪都構想に賛成で信任を得たと思われるのも納得がいきません、大阪都構想に反対でも、大阪府の社会福祉政策や教育政策を見て判断し、吉村知事に票を入れる人もいるからですというような御指摘もあります。我々としては、この御意見は極めて的確な御意見であり、大いに共感をするところです。
我々の案は、委員御指摘の二馬力選挙と一馬力選挙、こういった候補者間、政党の有利、不利が生じないようにするためにも必要な法案であると考え、提出をさせていただいております。
○向山(好)委員 それでは最後に維新の副首都法案提出者にお聞きしますけれども、先ほどの答弁、そしてこれまでの委員会質疑をお聞きになって、大阪の未来の自治の在り方を決める住民投票、それと、公職選挙法に基づく政治活動の制限をかけることなく選挙をやるべきだというふうにたくさんの方がおっしゃっていますけれども、やはり、静かな環境で公正公平な住民投票の運動というのもやるべきだというふうに思います。
よもや、府民が大きな信頼を寄せている吉村知事が、違う土俵の二つの選択を同時に行うような混乱を引き起こさない、そういう良識ある対応をされるというふうに思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
○高見(亮)議員 お答えいたします。
まず、選挙と住民投票の同日実施についてですが、現行の大都市法では住民投票を普通地方公共団体の選挙と同時に行うことができると定めているのは、投票に関する住民の利便性や実施に係る経済性等を考慮した趣旨によるものと考えられておりまして、平成二十四年、自民党さん、公明党さん、民主党さん各七会派によって大都市法が共同提案され、成立されたものでございます。
住民投票は協定書の承認が協議会に通知された日から六十日以内に行われるということになっておりまして、投票を実施する自治体の選挙管理委員会において判断していただくものと承知しております。
以上です。
○向山(好)委員 先ほどの、今の法律の話なんですけれども、それはこういうことを想定していない、そういう前提の下で法律ができ上がっているものがたくさんありますから。ですから、こういったことになったら新たな対応というのは必要だということを私は申し上げているところでございます。
最後に、やはり副首都法案というのは、権力を持っている与党の皆さんが責任を持って提案していることです。私たちには数の力によってどうすることもできません。しかし、余りにもこの内容が私は練度が熟していない、そして中身が余りにもずさんだということをしっかりと申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎です。
月曜日に引き続き、副首都法案について質問いたします。早速ですが、本法案が提出されるまでの経緯について伺います。
月曜日に、副首都指定の申出に意欲を示す道府県を把握しているかを伺いましたが、明確な御答弁がありませんでしたので、角度を変えて質問します。
本法案では、指定要件の詳細を政令で定めるとされていますが、これまでの説明では、一、東京圏との同時被災の可能性、二、国の行政機関の立地状況、三、人口、経済規模、四、指定都市との連携協約の締結又は特別区の設置の四点が示されています。これらを組み合わせれば、対象となり得る道府県は相当程度限定されると考えられます。
そこで、法案提出者に伺います。
本法案の作成あるいは要件の検討に当たり、特定の自治体から資料提供や制度要望を受けたのでしょうか。受けたのであれば、その自治体名をお答えください。
○簗議員 検討の過程においては、外部有識者等からヒアリング等を行ったという経緯はございますけれども、このヒアリングをするに当たりましては、非公開を前提としたものであったことから、具体的なその内容については答弁は差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○谷(浩)委員 通告はしていないんですが、ちょっとお伺いしたいんですけれども、少なくともやはり大阪府から資料提供はあったのかどうか。お答えください。
○簗議員 今申し上げたように、この検討の過程については、こうした相手方との関係も含めて、これは非公開という形で行った経緯がございますので、答弁は差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○谷(浩)委員 ないならないと言いたいところではあると思うんですが、あるんじゃないかなとやはり勘ぐってしまうわけであります。
といいますのも、大阪府庁には副首都推進本部局という内部部局があります。公開されている資料を見る限り、大阪府と大阪市は、副首都の実現に向け、少なくとも二十二回協議を重ねています。こうした経緯は御存じではなかったのでしょうか。これも通告はなかったんですが、ちょっとお伺いします。維新の先生にお伺いできればと思うんですけれども。
○岩谷議員 大阪府市において副首都推進局がつくられ、もう恐らく七、八年になるかと思いますが、そして、多数回にわたり副首都推進本部で議論が重ねられていること、これはホームページ等でも公開されておりますから、存じ上げております。
○谷(浩)委員 二〇一五年にこの本部が設置されたということ、私は認識しております。ですから、法案提出者、お作りになった岩谷先生も、もちろんこのことを知っておられるということであります。
全国に適用される法律である以上、法案の提出者がどのような問題意識や要望を受けて立法に至ったのか、そして、なぜ国会で新たな立法が必要になったのかというのを明らかにし、国会と国民に対して説明責任を果たしていただきたい、そう思うわけであります。
大阪府と大阪市が協議している資料を拝見しました。そこで示されている内容は、今回、提出者から示されている要件と非常によく似ていると思いました。似ているといいますか、ほとんど同じと言っても過言ではないと私は考えているわけです。例えば、二つの機能の混在、これも一緒です。既存の大都市を活用することも一緒。三権のバックアップ、これも一緒。強力な地方政府、これも一緒。国費を投入すること、規制緩和も一緒。特別区、大阪府に移管して接続し得るということも一緒であります。
だから、やはりこれは、こういうものを下敷きにして、基にして、ベースにしてお作りになったというふうに、もうこれは疑念を拭い切れないといいますか、否定しようがないと私は思うわけです。
その大阪府の副首都構想、この府市の書類を見ましたけれども、国に求める具体措置というのがございます。ここに、IR税制、カジノ管理規制の国際競争力の確保ということが書いてあるわけです。すなわちこれは、仮の話にはお答えにならないのかもしれませんが、大阪府が副首都に指定された場合、こういったこと、IRに我々の国費が行く可能性があるということ、そう思うんです。カジノに関しても、この管理規制の国際競争力、ちょっとぴんとこないかもしれませんけれども、何か、とにかくカジノをやりやすいようにするような競争力、他国に負けないような競争力を担保するような、そういうことをしてくださいということだと思うわけなんです。
私はこれは非常に問題だと思っております。かつては、二〇〇〇年以上の悠久の歴史を持つこの我が国日本、少なくとも一七〇〇年以上ですね、そして、戦争に負けましたけれども奇跡的に復興して、そしてジャパン・アズ・ナンバーワンと言われるまでになった、そういった私たち誇り高き日本人が、国費を更にカジノに投入するということになるんじゃないか、これは、非常に私、こういったことが起これば、大阪人としてざんきの念に堪えない、そう思うわけであります。
次の質問に参ります。ごめんなさい、一つ飛ばしまして三つ目ですね。
国は、自治体の自主性を尊重し、副首都指定の申出を促す働きかけは行わず、あくまで自治体からの自発的な申出を待つ、そういう理解でよろしいでしょうか。
○宮下議員 お答えをいたします。
やはり、首都中枢機能の全部又は大部分の代替及び多極分散型経済圏の形成の中核という機能を副首都が果たす、こういうことでありますので、我が国にとって非常に重要な機能を担っていただくということであります。その場合、やはり担っていただく道府県の意思が極めて重要だというふうに考えておりまして、そういった意味で、自発的な申出を待つという立場にあります。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
自治体の自主性は尊重すべきだと当然ながら思います。しかし、自治体の申出がなければ国が何もできないということですと、国家の危機管理が自治体の意向に左右されることになります。反対に、国が特定の自治体に申出を促すのであれば、どのような基準で働きかけるのかを明確にしなければ、特定の地域への利益誘導ではないかとの疑念を招きかねません。国の関与の在り方については、基本方針に委ねるのではなくて、本来は法律に定めてあらかじめ明らかにすべきだと思います。
最後に、責任の所在について伺います。
本法案では、国に、基本方針の策定と、施策を策定、実施する責務が課されており、副首都の指定権者も内閣総理大臣です。副首都整備の最終的な責任主体は国であるとの理解でよろしいでしょうか。簡潔にお答えください。
○宮下議員 御指摘のように、本法案は、国の責務を定めて、内閣に推進本部を置いて、副首都の整備に係る施策を推進する枠組みを法定するものでございまして、御指摘のように、副首都の整備に関する最終的な責任を国が負う、こういった点については御指摘のとおりでございます。
○谷(浩)委員 ありがとうございます。
それでは、国が最終的な責任を負うにもかかわらず、制度を動かす入口となる判断を道府県に委ねて、道府県からの申出を前提にする制度設計にしたのはなぜでしょうか。併せてお伺いします。
○宮下議員 国として、副首都の果たすべき機能、要件等を申し上げた上で、その理解の下に手を挙げていただくという仕組み、国も枠組みを示すけれども、副首都がしっかりその機能を果たすんだという意思表示があって初めて、その二つの意思が一致して初めて動く仕組みになっている、そういう構造でございます。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
本当に時間がない中で、とても早口で質問させていただきましたけれども、私としては、本当に、これは大阪でずっと十年以上やってきたことと、そして今回新たに出されたこの副首都法案、もううり二つでありまして、大阪と関係ないんだ、全国に開いている、そういうものであるんだということは到底受け入れられない。これを見たら、中学生でも高校生でもすぐに、ああ、一緒やんと思うほどのものであると思いますので、是非ともこういったことは、私としては大反対で、決して受け入れられないということをお伝えして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○丹羽委員長 次に、高山聡史君。
○高山委員 チームみらいの高山聡史です。
本日は、衆法第二四号、国民民主党提出の特別市の整備に係る法律案について伺います。
大都市における二重行政の解消、また大都市行政の自立性の確保は、我が国の大都市制度における長年の課題であり、議員立法として選択肢を国会に提出されたことにまず敬意を表します。
一部では、特別市の取扱いが副首都法案への賛否にも関わるというお考えもあるようですが、私としては、大規模災害への備えを目的とする副首都法案と、少子高齢化、人口減少時代の大都市制度の整備を目的とする特別市法案は、採決のタイミングも別々に御設定されていることからも分かるように、それぞれ切り離して議論できるという立場です。いずれにいたしましても、政策本位、是々非々で臨みたいと思いますので、本日は特別市の制度設計について確認をさせていただきます。
まず第一に、特別市制度の必要性と設計思想について伺います。
特別市の創設は、指定都市制度、特別区制度と並ぶ新たな大都市制度となるものです。都道府県の区域から独立した市に広域機能を担わせる場合、都道府県が現に担っている広域的な事務との関係が当然に問われることとなります。
そこで、三点伺います。
広域防災における都道府県との連携、調整をどう確保するのか、警察事務をどのように担うこととするのか、そして、都道府県と特別市、さらに周辺市町村との間の税財政調整をどう設計するのか、それぞれについて提出者の見解を伺います。
○西岡(義)議員 御質問ありがとうございます。
本法律案では、特別市が広域的な事務を処理するに当たって、都道府県と必要な連携、調整を図るものとしております。必要に応じて、都道府県と共同処理することができる制度を整備することとしております。
広域防災や警察事務につきましては、特に広域的に処理されることが重要であると認識しております。特別市は、これらの処理に当たって、都道府県と必要な連携及び調整を行うことを原則としつつ、連携協約や一部事務組合等の既存の仕組みを活用しながら対処していくことが可能であると考えられます。
また、お尋ねの財政調整に関して、こちらも本法案では、特別市と都道府県間の財政調整制度等についての検討と措置の実施を政府に義務づけております。この財政調整制度が公平かつ公正なものとなるよう、この法案をお認めいただいた後に政府において措置を行うこととなっている実施法の制定に向け、まずは、都道府県やその支援を受ける市町村への影響等を調査し、具体的な制度を進める必要があると考えております。
なお、特別市制度創設についての提案を行っている指定都市市長会からは、一例といたしまして、神戸市が特別市に移行した場合の神戸市と兵庫県の収支について試算しております。この試算がおおむねプラス・マイナス・ゼロになるというような結果も示されており、制度化に当たっては、このような点も考慮しつつ検討が進めていかれるものと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。
まさに都道府県との連携ということがポイントになってくるわけです。今、指定都市の試算というところをいただきましたが、まさに、この特別市の候補に当たるような指定都市に関しては前向きな声が聞かれている一方で、現に、都道府県側からはこれに懸念を表明するような声が多くあるわけです。いずれにしても、今後検討されるということでありますが、都道府県との連携がきちんと担保できるのかということはこの特別市の制度において非常にクリティカルなポイントであるというふうに考えます。
次に、特別市に係る制度の整備に対する国会の関与について伺います。
私どもチームみらいは、副首都法案においても、施策の実施状況の国会への報告と、目標や指標に基づく検証の仕組みを一貫して求めてまいりました。国の、地方の在り方に関わる大きな制度整備であるという点では、特別市についても同様のことが言えると思います。特別市の整備に係る施策は、当該市のみならず、都道府県及び周辺市町村の行政と財政に広く影響を及ぼすものです。だからこそ、その実施状況を国会が継続的に確認できる仕組みが不可欠であると考えます。
そこで、伺います。特別市が実際に設置された際に、国会がその実施状況を確認することが重要と考えますが、提出者の見解を伺います。
○西岡(義)議員 御質問ありがとうございます。
本法律案におきましては、政府において、法制上、財政上、税制上の措置を講じることとしており、国会は法案審議等を通じて関与することを予定しております。また、特別市の設置につきましては、内閣が国会の承認を経て定めることとしており、その際にも国会の審議が行われることとなります。まずは、国会におけるこれらの段階を通じて、都道府県や周辺市町村の行政や財政への影響について審議を行っていただくことが考えられております。
その上で、特別市の設置後の施策の実施につきましては、一義的には、地方自治の本旨に基づいて、多極分散型社会の中核として特別市自身が行うものであると考えております。
しかしながら、先生御指摘の点もごもっともでございます。国会による実施状況の確認も重要であると考えておりまして、特別市の設置によって都道府県や周辺市町村の行政や財政への影響が生じていないか、国会審議等の場を通じ、必要に応じて確認が行われていくものと考えております。
○高山委員 ありがとうございます。
本日伺った、広域機能の設計と国会の関与という二つの論点は、この制度が成り立つために、前提であるというふうに私は考えております。本日お示しいただいた点も踏まえ、更なる検討を深めてまいりたいと思います。
以上で私の質問を終わります。
○丹羽委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
本法案では、第二十条で、副首都整備推進本部は、整備方針を定める際、当該副首都整備方針に、副首都の長の意見を聞き、その意見を尊重しなければならないと規定をしております。どのような趣旨でこの規定を書き入れたのか、御説明ください。
○岩谷議員 本法第二十条では、副首都が指定された際、推進本部は、副首都ごとに、基本方針に即して、副首都の整備の目標等について定める副首都整備方針を策定することとしております。
御指摘の本法第二十条第三項では、副首都整備方針の作成に当たって、重要な判断材料として参照するため、当該副首都整備方針に係る副首都の長の意見を聞いて、その意見を尊重しなければならないこととし、当該副首都の長が当該副首都整備方針の案の内容となるべき事項を申し出ようとするときは、当該副首都に係る地域防災計画その他当該副首都の整備に関係する計画を考慮するものとしております。
○辰巳委員 副首都整備方針には、都市基盤の整備、交通網の整備、産業競争力の強化など経済政策に関する施策、副首都内への国の機関などの拠点整備、副首都とその経済圏内の自治体との連携に関する事項その他国の機関等の機能強化などに関する事項が含まれるんですけれども、これらについて副首都の長の意見を尊重しなければならない、こういうことなんですね。
この長の意見を尊重する義務とは、基本的には長の意見は取り入れなければならないというものであって、努力義務以上の強い規定なんですね。国がその意見を尊重しない場合は、その説明責任が国に生じることになると思います。
ここで提出者にもう一度聞きたいんですけれども、一方、関係地方公共団体に対しては、これは二十条の四ですけれども、単に意見を聞くだけなんですよ。つまり、対等であるはずの自治体に関わる計画にも副首都は意見をつけることができて、そして、国は副首都の意見を尊重しなければならないということになるんですね。これは地方自治を大きくゆがめて掘り崩すものだと思いますよ。いかがですか。
○岩谷議員 副首都整備方針の策定に当たって、副首都の長の意見を聞くわけです。副首都というのは当該道府県ですから、その道府県のトップの意見を聞く。それは、地域の実情に最も精通した副首都のトップの意見をしっかりと整備計画に反映させていこうという、まさに地方を重視した条文であると考えております。
○辰巳委員 違うんですよ。意見を尊重する義務なんですよ。そして、関係する地方公共団体に対しては、単に意見を聞くなんです。ここには格差があるんですよ。違いをわざわざ設けているんです。
これは地方自治、対等、平等ですよ。副首都であっても各地方団体であっても、本来は対等ですよ。何でこれは格差をつけたんですか。お答えください。
○岩谷議員 副首都の要件には、その副首都にふさわしい地方行政体制というのがあります。それは、いわば広域機能をその道府県にしっかりと一元化していこうという要件であります。
そして、副首都の整備に当たっては、そういった広域的な視点から、バックアップ機能、そして経済成長の拠点となる整備をしていくわけです。ですから、そのトップの意見を尊重する、当然の規定だと思います。
○辰巳委員 今、例えば、大阪府内の自治体のことをおっしゃっているかもしれませんけれども、これは意見を聞くのは圏内ですから、これは大阪経済圏域で考えると、大阪以外の市町村にも圏域が及ぶところは意見を聞くというふうに条文上は読めると思いますよ。そういうことになりますよね。
これは、実態としては、副首都が望めば何でもありの特区のような作用をもたらすものになると思います。昨日も取り上げましたけれども、不要不急のインフラ整備、夢洲、カジノ規制緩和も大阪が言えば尊重しなければならなくなるんですね。
そして、問題は、大阪の場合ですけれども、その長は維新のトップじゃないですか。政権与党の一員じゃないですか。国会も関与できずに、何の歯止めもなくなってしまうということになります。
大規模災害への対応を口実に、無秩序な大型開発、不要不急ですよ、これを招き、地方自治をも破壊する、そういう法案というのは絶対に認められない、廃案にすべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。
以上です。
○丹羽委員長 これにて、ただいま議題となっております各案中、簗和生君外七名提出、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案及び西岡義高君外一名提出、大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○丹羽委員長 この際、簗和生君外七名提出、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案に対し、上川陽子君外二名から、自由民主党・無所属の会、日本維新の会及びチームみらいの三派共同提案による修正案が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。高山聡史君。
―――――――――――――
国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
○高山委員 ただいま議題となりました国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表し、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
第一に、原案では、副首都の整備に係る施策その他国家社会機能継続性確保施策の推進に当たり、情報通信技術を活用する視点が明示されておりません。我が国はデジタル社会形成基本法にのっとりデジタル社会の形成に関する取組を進めているところ、首都中枢機能のバックアップ体制の構築に当たっても行政分野におけるデジタル基盤の整備は不可欠です。そこで、本法案にその視点を明示すべく、施策の推進はデジタル社会形成基本法第二条の情報通信技術その他の先端的な技術の活用を図りつつ行われるものである旨を基本理念に追加するとともに、人口及び国家社会機能の分散的配置のための施策に情報通信技術を活用した行政の推進を、首都中枢機能代替地域がその機能を十分発揮するための施策に官民データの円滑な流通の確保を図るために必要な基盤の整備をそれぞれ基本的施策に例示として追加することとしております。
第二に、原案では、施策の推進に当たり、国会の関与が規定されておりません。施策の透明性を高め、国民の理解と支持の下に施策を推進するためには、その実施状況について国会が把握することが不可欠です。そこで、本法案に国会の関与を規定すべく、政府は、毎年、施策の実施状況を国会に報告しなければならない旨を追加するとともに、約五年間の集中推進期間が経過した場合における施策の実施状況の検証結果を国会に報告する旨を追加することとしております。
以上が、この修正案の趣旨及び内容であります。
何とぞ委員各位の御賛同をいただけますようお願い申し上げます。
○丹羽委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
―――――――――――――
○丹羽委員長 これより両案及び修正案を一括して討論に入ります。
討論の申出がありますので、順次これを許します。早稲田ゆき君。
○早稲田委員 中道改革連合の早稲田ゆきです。
私は、中道改革連合・無所属を代表し、与党提出のいわゆる副首都法案及び与党、みらい提出の修正案に反対、国民民主党・無所属提出の同日選挙禁止法案に賛成の立場から討論を行います。
冒頭、今回の異例、異常ともいうべき法案審議の進め方に断固抗議いたします。副首都法案は、大規模災害等に備えた首都機能のバックアップ体制の構築とともに、東京一極集中を是正し、多極分散型経済圏の形成を目的とするものであり、こうした問題意識や基本的な方向性については理解するところです。しかし、与党だけで一方的につるしを下ろし、野党の合意のないまま空回しを強行、正常化後も僅か五時間足らずで委員会審議を終えようとしています。重要法案というのであれば、本来、対総理質疑、参考人質疑、地方公聴会、内閣や総務、国土交通、災害を始め関係委員会等の連合審査が行われてしかるべきでした。そうしたことがなされないままに採決に至ったことは極めて遺憾です。
以下、反対の理由を申し上げます。
まず、副首都法案が災害時のバックアップ機能なのか、一極集中の是正なのか、多極分散型社会づくりなのか、何を目指そうとしているのか、余りにも生煮えです。副首都に巨費を投じてインフラなどを大規模に整備したならば、首都と副首都が同時に地方から人口を招き寄せる状況となり、多極分散どころか地方の衰退はより早まるのではないか。災害時のバックアップ機能も、一極集中の是正も、多極分散型経済圏の形成も、第二東京をつくるような副首都でなければ実現できないのか疑問です。
次に、大阪の指定が透けて見えるものとなっており、二度の住民投票で否決された大阪都構想をまたもや俎上にのせるためとの疑問が残るものであります。万博やカジノ後の大阪への経済振興や財政投下も狙われており、これでは大阪のための大阪の法律、大阪の御当地ソングではないでしょうか。本来、副首都の指定とは無関係な都への名称変更を附則に紛れ込ませ、政治的プロパガンダに悪用する手法は邪道と言わざるを得ません。想定される南海トラフ地震で、東京圏と関西圏が同時に被災するおそれも払拭できません。
何より、副首都構想の実現のためのコスト、国会等の移転に関する法律との整合性、副首都と言うのに首都の定義がないこと、国会が関与する仕組みとなっていないこと、本来都市単位のところ道府県単位としているところ、地方制度調査会の議論を無視していることなど、疑問だらけであることです。
副首都について、拙速に結論を得るのではなく、国民的な理解と合意形成を図りながら、慎重かつ十分な議論を尽くすべきであり、反対します。
また、国民民主党提出の同日選挙禁止法案は、人を選ぶ選挙と制度を選ぶ住民投票が混同する弊害や、投票日当日の運動による選管現場の混乱、不公正さを防ぐものであり、賛成することを表明し、討論を終わります。(拍手)
○丹羽委員長 次に、横田光弘君。
○横田委員 日本維新の会の横田光弘でございます。
私は、与党を代表して、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案及びその修正案に対し、賛成の立場から討論を行います。
本法案は、大規模災害に備えた危機管理と、多極分散型経済圏の形成を通じた経済成長という二つの目標を一体として掲げるものです。首都直下地震の切迫が指摘される中、国家の中枢が東京に一極集中したままであることのリスクは、もはや看過できません。首都中枢機能を代替する副首都をあらかじめ備えておくことの意義を高く評価いたします。
賛成する理由を、三点申し上げます。
第一に、経済成長への貢献です。副首都は、災害時のバックアップにとどまるものではありません。第一条は、多極分散型経済圏の形成を通じた我が国経済の成長を明確に目的として掲げています。産業も、投資も、人材も、これまで東京に集まり続けていました。東京圏と並ぶ第二の経済の極を育て、その活力を各地に広げていく。危機管理と経済成長を切り離さず、平時から成長を牽引する拠点として副首都を位置づけた点に本法案の合理性があります。
第二に、本法案が持つ射程の広さです。大都市の在り方をめぐっては、様々な制度が論じられています。しかし、本法案は、一つの都市の制度を組み替えることにとどまらず、首都機能の代替という国家の危機管理と、国全体の経済構造の再設計にまで、その射程を及ぼすものです。目の前の大都市制度の議論を超えて、国の形全体を見据えている点を評価いたします。
第三に、地方の発意を起点とする仕組みです。副首都の指定は、道府県が自ら手を挙げ、議会の議決を経て申し出ることから始まります。整備方針の策定においても、知事の意見を聞き、これを尊重することとされている。国が上から指定するのではなく、地域の意思を出発点とする点は、地方分権の理念にかなうものです。
日本維新の会は綱領において、統治機構の在り方を中央集権体制から、地方のことは地域で決められる地方分権体制へと移行すべきことを掲げてまいりました。かつては野党の理想として語られてきたこの理念が、今、与党の一員として、本法案という具体の形に結実しようとしています。
危機管理と経済成長を一体として捉え、地域の発意を出発点とする本法案は、その大きな一歩にほかなりません。政府・与党が一体となり、副首都の指定へ、そして整備へと、この歩みを更に前へと進めてまいります。その決意を申し上げ、賛成討論といたします。(拍手)
○丹羽委員長 次に、日野紗里亜君。
○日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。
国民民主党・無所属クラブを代表しまして、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案に対し反対の立場から、大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案に対し賛成の立場から討論を行います。
まず、副首都法案は、大規模災害時に東京圏の機能を代替する副首都の整備を掲げていますが、大都市制度の議論を置き去りにした、極めて不条理な順序の制度設計と言わざるを得ません。
本来、広域行政の一元化や大都市のガバナンス改革を進めるのであれば、かつて地方自治法から削除され、現在は指定都市市長会などが強く法制化を求めている特別市という二重行政を解消する大都市の明確な選択肢を今こそ提示し、大都市制度全体の抜本的な見直しこそを優先すべきです。
道府県と指定都市の在り方を見直す、大都市制度の根本的な議論を棚上げしたまま、特定の地域を念頭に置いた副首都の指定を急ぐことは、国の統治機構の根幹を揺るがす拙速な議論と言わざるを得ません。
地方の自立を阻み、真の多極分散型経済圏の形成を妨げる本法案に対し、強く反対の意を表明いたします。
次に、同日実施禁止法案についてですが、特別区の設置という地域の在り方を大きく変える決定において、住民投票は正当な民意を反映するものでなければなりません。
しかし、四年の任期において議員又は首長を務める人物を選ぶ選挙と、地方公共団体の百年の計と言える制度を選ぶ住民投票を同日に実施することは、一見、経費削減や投票率向上につながるように見えて、その実、民主主義の根幹を揺るがす極めて危険なリスクをはらんでいます。
とりわけ、選挙期間中は公職選挙法による様々な規制が及びます。
しかし、住民投票を同日に実施すれば、本来は制度の是非を問うための住民投票運動が、実質的に選挙運動として利用され、公職選挙法の規制を潜脱する手段となるおそれもあります。選挙制度の公平性を損ねかねない点は看過できません。
国家の最高法規を定める憲法改正の国民投票においてすら、国政選挙と同日に実施することは想定されていません。それは、政党や候補者を選ぶ選挙戦の熱狂の中に、国の在り方を問う本質的な論点が埋没し、国民の冷静な判断が妨げられることを防ぐためです。
地域の未来を定める重大な決断だからこそ、主権者が熟議を尽くせる独立した環境を守る必要があります。
真の民意を厳格にすくい上げ、地方自治の民主的合理性を担保する観点から、本法律案に強く賛成の意を表しまして、討論といたします。(拍手)
○丹羽委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎です。
会派を代表し、ただいま議題となりました国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案に反対の立場から討論します。
参政党は、首都機能のバックアップ体制を構築し、東京一極集中を是正する必要があると考えます。
しかし、本法案には重大な問題があります。
第一に、国家の危機管理と地方活性化や経済成長という目的も評価基準も異なる政策が、副首都という一つの制度に混在しています。危機管理拠点に求められるのは、人口や経済の集積ではなく、強固な地盤、地震、津波や火山噴火、洪水などのリスクが低い地域を全国的かつ科学的な比較に基づいて選定することが先決です。
第二に、想定すべき災害リスクと国の行政機関の立地状況、人口、経済規模、地方行政体制の具体的な内容など、指定要件の核心が政令に広く委ねられています。また、必要な公費も不明なまま成立させることは、責任ある立法とは言えません。
第三に、候補地を道府県の申出による手挙げ方式で選ぶ点です。自治体の自主性は尊重されるべきですが、国家の危機管理を担う最適地を示す責任まで自治体に委ねるべきではありません。全国の災害リスクを客観的に比較した上で、国が責任を持って選定すべきです。
第四に、人口、経済の集積や、既存の国の出先機関、道府県と指定都市の連携体制を要件とし、さらに、特別区設置後の都への名称変更まで附則に盛り込んでいます。そのため、これでは、大阪を副首都とすることを事実上想定した法案であり、何が何でも大阪都をつくりたいという政治的思惑が先行しているように考えられます。
一方で、統一地方選挙や大阪府知事選挙と特別区設置の住民投票を同日に行えば、候補者への支持が投票判断に影響し、運動主体も制限され、十分な情報が届かなくなるおそれがあります。このため、選挙期間と住民投票期間の重複を避ける国民民主党提出の大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案には、賛成します。
首都機能のバックアップと地方自治制度の再編は明確に切り分け、政府が災害リスクと財政負担を精査し、住民や関係自治体の意見を踏まえ、各党間の合意形成を丁寧に進めるとともに、副首都や中枢機能代替地域に求められる要件を可能な限り法定化した上で、改めて制度設計すべきです。
以上、本法案に反対する理由を申し述べ、討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○丹羽委員長 次に、高山聡史君。
○高山委員 チームみらいの高山聡史です。
私は、会派を代表して、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案について、原案及び修正案に賛成の立場から討論を行います。
本法案に賛成する理由は、まず、この法案が向き合う課題の喫緊性にあります。首都直下地震は、今後三十年以内に七〇%程度の確率で発生するとされています。政治、行政、司法、経済の中枢機能が東京圏に集中する中で、その機能が失われれば、影響は国民一人一人の生活に及びます。首都中枢機能の代替性をあらかじめ確保すること、そして、これを契機に多極分散型の国土形成を進め、東京圏や副首都以外にも意義のある取組とすること、この二つはいずれも先送りすべきではなく、本法案はその推進の枠組みを法律として整えるものです。
また、東日本大震災の教訓を踏まえても、大規模災害への備えや行政機能の継続性確保には、デジタル行政基盤が整備され、災害時にもデータが保全されることが不可欠です。
この観点を修正案で反映し、さらに、我が国の行政サービスを、国と自治体の一気通貫で、必要な支援が必要な方に届くプッシュ型へと転換していく足がかりとする、副首都を単なる代替ではなく、東京圏より一世代進んだ先進的なデジタル行政都市をつくるくらいの野心的な取組として、そこで整備した仕組みを全国に行き渡らせていく、それが、副首都のみならず、我が国全体にとって必要なことであると考えます。
同時に、この法律は、その成果を検証する仕組みを整えました。政府は、施策の実施状況を毎年国会に報告し、集中推進期間の経過後には検証結果を報告することとなります。質疑を通じて、デジタル行政基盤の整備を基本方針及び整備方針に明確に位置づけること、また、あらかじめ目標を定めて検証を行うことについても、提出者から前向きな意思が示されました。施策の進捗を国会が毎年確かめ、必要な打ち手が打たれる、この仕組みの下、私も立法府の一員としてその履行を注視してまいります。
以上、本法案の目的への賛同と修正に込めた展望、そして運用への決意を申し上げ、原案及び修正案への賛成討論といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○丹羽委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 私は、日本共産党を代表して、副首都法案に反対する反対討論を行います。
本法案は、大阪市の廃止、特別区への再編について、二度にわたり住民投票で否決をされた大阪都構想を副首都への指定で実現させようとする、維新による、維新のための党利党略の悪法にほかなりません。
維新大阪府政が作成した大阪府の副首都構想には、国への露骨なおねだりメニューが並んでいます。うめきた二期などの大阪駅周辺地域、大阪城公園周辺地域、夢洲、ミナミといった都心部における東西、南北軸の拠点づくりへの支援の強化、広域的なインフラ整備や町づくりの権限を広域に集約化する関係法令の改正などが盛り込まれ、極めつけは、カジノ税制やカジノ管理規制の緩和です。
本法案は、こうした不要不急の大規模開発、インフラ整備などを、国と一体となり、莫大な国費投入、税制優遇、規制緩和の適用などで推進するもので、断固反対です。
副首都の指定要件を特別区の設置に限定すれば、副首都の対象は大阪府だけとなります。本法案は、都構想のためであることを隠すために、政令市との連携協定などを指定要件に加えています。はっきりしたことは、私の質問に対して、自民と維新の提案者が、連携協約などでも実効ある一体化された行政体制は可能と認め、副首都のためには都構想が必要という維新の言い分は、もはや通用しなくなったことです。
複数の副首都を前提とし、あわせて、副首都を多極分散型経済圏形成の中核とするなど、維新の都構想隠しと自民党が推進する国土づくりが合体した本法案は、極めて大きな問題を持っています。
大規模災害が発生し、首都中枢機能の維持が困難となった場合とはどういう事態か、一定期間をどう判断するのか、首都中枢機関の一部、全部又は大部分の代替とは何なのかなどは不明確で、基本方針、副首都整備方針の策定も、政府の政治的、恣意的な判断に委ねられています。
一方、副首都整備方針の策定では、政府の推進本部には、当該副首都の長の意見を聞き、その意見を尊重することが義務づけられます。副首都の区域内における産業競争力の強化、交通網や都市基盤の整備、国の機関等整備と機能の強化、経済圏域の発展のための副首都と他の自治体との連携などについて、行政上、税制上の優遇措置が検討、適用されることになります。特定の自治体にこうした優遇措置を注ぎ込み、他の自治体には副首都の整備と経済圏形成への協力を押しつけることは、憲法に基づく地方自治制度をゆがめ、掘り崩すものであり、到底認められません。
多極分散型経済圏の形成では、産業クラスター戦略を軸とする高市政権の地域未来戦略の展開が想定されます。しかしその主役は、国内外の大企業と、経産省が指定する一握りの中堅企業であります。地域の経済循環や内発的発展の努力を無視した、こうしたやり方ではなく、第一次産業と地場産業の再生、住民の暮らしと営業を守る施策こそ太く貫かなければなりません。
最後に、自民、維新、みらい提出の修正案は、デジタルの文言をつけるだけで、法案の重大問題を不問に付すもので反対、また、国民民主党提出の大都市法改正案は、住民投票と議員、首長の選挙の同時実施を禁止するものであり、賛成であります。
以上を述べて、討論といたします。(拍手)
○丹羽委員長 これにて討論は終局いたしました。
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○丹羽委員長 これより採決に入ります。
まず、西岡義高君外一名提出、大都市地域における特別区の設置に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立少数。よって、本案は否決すべきものと決しました。
次に、簗和生君外七名提出、国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案及びこれに対する修正案について採決いたします。
まず、上川陽子君外二名提出の修正案について採決いたします。
本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立多数。よって、本修正案は可決されました。
次に、ただいま可決いたしました修正部分を除く原案について採決いたします。
これに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○丹羽委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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○丹羽委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時三十九分散会

