自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律案（災害対策特別委員長提出、衆法第一八号）概要

　本案は、自然災害義援金に係る拠出の趣旨に鑑み、自然災害の被災者等が自ら自然災害義援金を使用することができるようにするため、自然災害義援金について、差押えを禁止する等の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりである。

一　定義

　　この法律において「自然災害義援金」とは、自然災害の被災者又はその遺族の生活を支援し、被災者等を慰 藉 ( しゃ ) する等のため自発的に拠出された金銭を原資として、都道府県又は市町村が一定の配分の基準に従い被災者等に交付する金銭をいうこと。

二　差押禁止等

　１　自然災害義援金の交付を受けることとなった者の当該交付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができないこと。

　２　自然災害義援金として交付を受けた金銭は、差し押さえることができないこと。

三　施行期日等

　１　この法律は、公布の日から施行すること。

　２　この法律は、令和三年一月一日以後に発生した自然災害に関し、この法律の施行前に交付を受け、又は交付を受けることとなった自然災害義援金についても適用すること。ただし、この法律の施行前に生じた効力を妨げないこと。