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北朝鮮による六度目の核実験に対する抗議決議

 

九月三日、北朝鮮は、六回目の核実験を強行した。これは、決議第二三七一号等を始めとする累次の国連安保理決議や六者会合共同声明、日朝平壌宣言に明確に違反する。今般の核実験は、国際社会の度重なる抗議と警告の声を無視して強行されたものであり、国際的な核不拡散体制に対する重大な挑戦であり、唯一の戦争被爆国である我が国として断じて容認できない暴挙である。

 

北朝鮮は昨年の二回の核実験に加え、一昨日は過去に比類ない規模の核実験を実施し、水爆実験に「完全成功」した旨発表した。また、去る八月二十九日の北海道上空を通過したICBMの発射を始め、昨年以降三十発以上の弾道ミサイルの発射を強行するなど、北朝鮮の核・ミサイル開発は急速に進展し、我が国を含む地域の安全に対する、これまでにないより重大かつ差し迫った段階の脅威となっており、最も強い表現で断固として非難する。

 

本委員会は日本国民を代表して、今般の核実験に対し重ねて厳重に抗議するとともに、北朝鮮が、これまでの諸合意に従って速やかに全ての核を放棄し、朝鮮半島の非核化に向けた具体的行動をとることを強く要求する。政府は、国際社会に対して、累次の安保理決議に基づく制裁措置を完全に履行するよう強く求めるとともに、これら安保理決議による北朝鮮に対する制裁効果の現状を踏まえ、北朝鮮が非核化への道を歩まざるを得ないような更に強い圧力をかけるべく、安保理理事国として結束した外交努力を展開し、平和的な解決を模索する中で、あらゆる選択肢を考慮し、より強力な安保理決議の採択を追求すべきである。

 

同時に政府は、国民の生命と財産を守るべく、万全な警戒、情報収集分析体制を維持するとともに、地方公共団体等と連携し、緊急時における国民に対する一層正確かつ迅速な情報伝達や、広報及び訓練の実施を通じて国民の安全を守るための行動の周知を図るべきである。その上で、政府は、米国、韓国に加えて、中国、ロシアを始めとする国際社会と連携して、核・ミサイル問題と並んで我が国の最重要課題である拉致問題の早期解決を始め諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を強く求めることに総力を挙げ、もって国民の負託に応えるべきである。

 

右決議する。

 

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