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平成十二年八月七日提出質問第一二号
マンスフィールド研修と当然の法理に関する質問主意書
提出者 金田誠一
マンスフィールド研修と当然の法理に関する質問主意書
公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わる公務員となるためには日本国籍を必要とするということは、国家公務員法に関する確立した政府の解釈方針(いわゆる「当然の法理」)である。
一方、九十六年より始まったマンスフィールド研修は、米国連邦政府職員を約一年間我が国の省庁等に配置し実務を担当させている(その実態については『人事院月報』九十七年八月号及び九十九年八月号参照)。
すなわち同研修で省庁に配置された米連邦職員(以下「研修員」という)は、事実上、公権力の行使又は公の意思の形成への参画に関わっているものと判断せざるを得ず、当然の法理との関係につき政府の見解を明らかにするために以下質問する。
二 同研修において官庁に配置されて実務を研修している研修員は、公権力の行使又は公の意思の形成に参画しているのか、その実態を明らかにされたい。
三 外務省告示第四百七十六号における米側書簡3の(d)にいう「必要な措置」の全てについて明らかにされたい。
四 研修員は研修期間中に次の事項を知り得ることがあるのか明らかにされたい。
1 「国家公務員法」第百条で定める「秘密」。
2 「自衛隊法」第五十九条で定める「秘密」。
3 「秘密保全に関する訓令」(昭和三十三年防衛庁訓令第百二号)第二条で定める「秘密」。
4 「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」第一条第三項で定める「防衛秘密」。
5 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法」第六条で定める「合衆国軍隊の機密」。
6 「取扱い上の注意を要する文書等の取扱いについて(通達)」(防防調一第九四八号)で定める「取扱い上の注意を要する文書等」。
右質問する。