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平成十五年六月五日提出
質問第九二号

新型肺炎(SARS)発生に伴う対策に関する質問主意書

提出者  中川智子




新型肺炎(SARS)発生に伴う対策に関する質問主意書


 新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の感染が拡大する中で、世界保健機関(WHO)が深刻な「伝播確認地域」であると指定した中国において、日本政府の、在留邦人に対する安全確保についての緊急対処およびその後の対応に、数々の不備が指摘されている。
 いまなお多くの在留邦人が滞在し、不安な状態のまま生活している現状を踏まえ、「危機管理」に対するこれまでの対応と今後の方針について、以下質問する。

一 「一時的に北京を離れることが可能な方は、帰国の可能性を含め検討されることをお勧めします」という日本政府の「一時帰国の勧め」は、北京市では、四月二九日発出された。その他の国は四月半ばまでには帰国勧告等の措置がなされたと報道されているが、この判断の差はどのような事項に基づくものか。
二 一の「勧告」は中国の中で、なぜ北京だけに発出したのか。
三 「勧告」の解除要件は何か。またその根拠となるものは何か。
四 日本大使館の在留邦人に対する「SARS」情報発信系統はどうなっているか。その情報の入手は何に拠ってなされているのか。
五 日中友好病院が「SARS」の指定病院となり、在留邦人が他の理由で医療機関を必要とした場合に備えて、医療機関確保の対策は講じられているか。
六 在留邦人の生活不安や精神的ケアのための相談窓口は、設置されているのか。また、あるとすれば、周知徹底を図る方策はとられているのか。
七 今後、在留邦人のために医師の派遣は考慮しているか。
八 「勧告」を受けて一時帰国した学生の単位取得に関して、特別措置を要請するべきであると考えるが、支援策は講じたのか。これらの留学生の一時帰国に伴う学費が返還されない場合には、費用援助は検討するのか。
九 政府開発援助(ODA)による対中国援助について、今回の「SARS」問題を教訓に、世界保健機関(WHO)が求めているように、「地球規模の戦略」の一環として、医療施設、環境インフラ(上下水道、排水、ゴミ処理、大気汚染等)の充実のために、より多く配分するべきだと考えるが、政府は中国政府に要請する考えがあるか、伺いたい。また、「SARS」の具体的感染例の公表、感染ルートの公開も要望するべきではないか。

 右質問する。



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