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平成十七年二月十六日提出
質問第一八号

牛の月齢判別に関する質問主意書

提出者  岡本充功




牛の月齢判別に関する質問主意書


 平成十三年にBSE感染牛が日本でも確認され、多くの国民に食の安全を揺るがす問題として脅威を与えたことは記憶に新しい。対策としてとられた全頭検査と牛肉のトレーサビリティ導入の結果牛肉に対する国民の信頼は回復してきたことは衆目の一致するところである。しかしながら政府が二十一ヶ月齢未満の若齢牛に対する全頭検査の廃止を食品安全委員会に諮問したことはまことに遺憾である。さらに米国産牛肉の月齢判定に生育記録や出生証明の添付を求めず判別する方法を検討していることは食の安全と安心を脅かす事態に至る懸念がある。
 従って、次の事項について質問する。

一 平成十七年二月八日に「牛の月齢判別に関する検討会」が開催された。その中で「牛枝肉の生理学的成熟度に関する研究」の最終報告書について検討が行われている。この最終報告書については研究の再現性を保証する研究方法の記載がなく、また参照文献もないものとなっている。これは科学分野における研究の体裁をなしていないと考えるが見解如何。加えて今回の「研究」で一番重要な牛の月齢は考えうる最も早い出生日から数えたと記載されており実月齢との誤差があることが示唆されている。月齢推定の方法についても記載がなく月齢についての保証がないと考えるが如何。また「研究」に使われた牛や施設が無作為抽出でないことは「研究」の信頼性を大きく低下させると考えるが見解如何。
二 政府は米国産牛肉に対して国内と同等の措置を求めるとしているが、「牛枝肉の生理学的成熟度に関する研究」が科学的根拠を持つと食品安全委員会で認められれば国内産牛肉についても現行の出生証明や生育記録に成り代わって「生理学的成熟度」が月齢判別の代用となりうるのか如何。
三 「生理学的成熟度」判定の客観性を担保する方法は如何。また客観性の担保に抜き打ち査察を想定している場合どのくらいの頻度で査察を行う予定であるのか。
四 今回の検討会報告書の中で「A四十という基準を採用する場合には基準としての有効性を確認するための追加的検証または実施後のフォローアップが必要」となっているが基準としての有効性を確認するための追加的検証を米国に求めるのか如何。その場合の検証とは統計学的信頼性を向上させるための追加的サンプリング調査と考えるが見解如何。加えて実施後のフォローアップがあれば追加的検証がなされなくてもA四十と言う基準を採用できると考えるのか、またその場合のフォローアップとはどのようなものを想定しているのか見解如何。

 右質問する。



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