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平成十七年十月二十八日提出
質問第四〇号

経済・政治活動への女性の進出を高める政府の取り組みに関する質問主意書

提出者  石井郁子




経済・政治活動への女性の進出を高める政府の取り組みに関する質問主意書


 平成一七年七月二二日、「男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本的な方向について」とする男女共同参画会議の答申がだされた。そのなかの「政策・方針決定過程への女性の参画の拡大」をみると、「GEMについては、二〇〇四年において七八か国中三八位であり、改善が進んでいない。GEMを算出する指数の一つである就業者における管理的職業従事者に占める女性の割合は増加傾向にあるが、低い水準にあり…広く企業、各種機関・団体等に取組の支援及び要請を行っていく必要がある。」と記述されている。
 ジェンダー・エンパワーメント(GEM)指数は、国連が発表しているもので、経済・政治活動への女性の進出度を示す指数である。この指数は二〇〇五年の発表では、さらに下がり、四三位になっている。管理職シェアで日本は三〇位である。
 この問題は最近の政府の報告書、「少子化と男女共同参画に関する社会環境の国際比較」(男女共同参画会議少子化と男女共同参画に関する専門調査会、二〇〇五年九月)においても「『女性管理職割合の高さ』は二四か国中下から二番目」「日本、韓国で突出して低い」と特記されている。
 わが国における経済・政治活動への女性の進出を高める政府の取り組みについて、本年の予算委員会(二月二二日)における政府の答弁と関連し以下、質問する。

一 二〇〇五年に総務省が発表した労働力調査によれば、管理職にしめる女性の割合は九.六七%である。企業にどのような指導等を行ってきたか。極端に低い企業、例えば、住友金属工業株式会社の場合、管理職に占める女性の割合は平成一六年度でわずかに〇.三%にすぎないが、このような実態は把握しているか。
二 最近、コンプライアンス(法令遵守)を掲げる企業が増えてきている。ある企業では、「雇用に関するあらゆる局面において、社員に対し、常に公正な処遇を心がけてきました。…真に公平で差別のない職場社会を実現することは、企業に課せられた当然の責務」などとしている。このように掲げながら、実際には昇格昇進および賃金格差など性別による差別的取り扱いをしている企業が多く存在する。
 尾辻厚生労働大臣は、本年二月二二日の予算委員会において、「言っていることとやっていることが違う、それは明らかにまずいことであります。そのようなケースがありましたら、私どもは是正指導は行っている」と述べている。法令遵守違反などについてこれまで是正指導を行ったケースはどれだけあるか。
 住友金属工業株式会社では「闇の人事制度」(イ、ロ、ハ、二、ホに分けて従業員を管理する)による男女賃金昇格差別が明らかになっている。「このケースは差別である」と尾辻大臣は答えている。これは明確に是正指導の対象ではないか。是正指導をどのように行ったのか。
三 女性の経済・政治活動への進出にとって、仕事と子育ての両立をいかに支援するかがきわめて重要である。男女がともに子育てに責任を果たせるように職場の環境を改善すること、雇用のあらゆる面で男女平等をつらぬくことが求められている。
 官房長官は、本年二月二二日の予算委員会において「仕事をしたい、かつ子育てもしたいという非常に強いお気持ちの方がどんどんふえている…これに対する障害があれば、すべてを調べ上げ、かつそれを消滅させるぐらいの気持ちで政府が取り組んでいかなければならない…今後、この両立問題につきましては集中的に取り組むこととしております。そこに障害があればすべて取り除くというつもりで取り組んでまいりたい」と答弁されている。
 仕事と子育ての両立にとって現在、何が障害となっているか、どのような優先順位で取り除いていかれるのか、政府の認識と解決方向を具体的に示されたい。

 右質問する。



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