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平成十九年十二月十八日提出
質問第三四一号

外務省における公金詐欺事件に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




外務省における公金詐欺事件に関する質問主意書


 月刊「文藝春秋」二〇〇八年一月号の四百十頁から四百二十三頁まで、「ビジネスマン必読 インテリジェンス交渉術E−外務省・松尾事件の真相 約五億円にのぼる巨額の公金詐欺。公私混同≠ェふくれ上がるメカニズム」との題で、起訴休職外務事務官の佐藤優氏が論文(以下、「佐藤論文」という。)を寄稿しており、その中で佐藤優氏は、二〇〇一年、当時外務省で要人外交訪問支援室長を務めていた松尾克俊氏が九州・沖縄サミット開催に際して公金を詐取したとして逮捕された事件(以下、「松尾事件」という。)について触れている。右を踏まえ、以下質問する。

一 「佐藤論文」の中に、当時官房長を務めていた阿部知之氏が「先生、脅かさないでくださいよ。松尾はシロです。私が直接面接しました。松尾は鈴木先生よりもカネをもっていますよ」「松尾が持っているのは親の遺産で、競馬ウマも親からの引き継ぎです。やましい点はなく、親からもらった財産と自分の蓄えでまかなっていますから、心配ありません」との旨、松尾氏に対して疑念を持っていた鈴木宗男衆議院議員に報告をしたとの記述があるが、右記述の内容は事実を反映したものか。
二 「佐藤論文」の中に、当時外務審議官を務めていた丹波実氏が、「佐藤、宗さんに伝えておいてくれ。宗さんはもうすごい力があるんだから、ノンキャリの人事にまで口を出さないでくれ。外務省の下からの評判がよくない」「松尾さんのことだよ。松尾さんは実によくやっているのに、ああいう仕打ちはない」との旨、「松尾事件」に対して佐藤優氏に意見を伝え、それを鈴木宗男衆議院議員に伝えるよう依頼をしたという記述があるが、右記述の内容は事実を反映したものか。
三 一と二が事実であるならば、実際に「松尾事件」が起き、松尾氏が服役している今、阿部知之氏の報告並びに丹波実氏の松尾氏に対する認識は間違っており、当時の外務省幹部が「松尾事件」という、公金詐欺事件を事前に防ぐことができなかったことを示していると考えるが、なぜ外務省において「松尾事件」を防ぐことができなかったのか説明されたい。
四 「政府答弁書」(内閣衆質一六八第七号)では、現在服役中の松尾氏と外務省は直近でいつ連絡をとったかとの問いに対して「外務省において調査した範囲では、御指摘の者に対する懲戒免職処分に係る手続を行った後、外務省として、御指摘の者と連絡をとった事実はないと承知している。」との答弁がなされているが、「政府答弁書」が閣議決定された二〇〇七年九月十八日以降も、外務省として松尾氏に連絡をとった事実はないか。
五 松尾氏はいつ頃仮釈放される見通しか。
六 松尾氏が仮釈放されてから、外務省は松尾氏に接触する考えはあるか。
七 松尾氏が仮釈放されてから、外務省は松尾氏に就職先を紹介する等、生活の面倒を見る考えはあるか。
八 「佐藤論文」に「さて、松尾氏が服役してから五年九カ月になるが、松尾氏のことだから刑務所では模範囚として過ごしているので、そろそろ仮釈放になってもおかしくない。松尾氏が取り調べや法廷で呑み込んでしまったことを、全て表に出せば、外務省に激震が走ると思う。」との記述があるが、一と二で当時の阿部官房長と丹波外務審議官が松尾氏を庇うかのような発言をしたのも、両氏が「松尾事件」に絡み、松尾氏から何らかの不正な便宜供与を受けていたからか。また、七で外務省が松尾氏が仮釈放されてから就職先を紹介する等、生活の面倒を見る考えがあるのならば、それは右記述にあるように、松尾氏が知り得ている外務省の公金の不正使用等のスキャンダルが公になるのを防ぐためか。

 右質問する。



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