質問本文情報
平成二十年三月六日提出質問第一四六号
外務省における白紙領収書作成についての質問に対する外務省の対応に関する再質問主意書
提出者 鈴木宗男
外務省における白紙領収書作成についての質問に対する外務省の対応に関する再質問主意書
「前回答弁書」(内閣衆質一六九第三三号)を踏まえ、以下質問する。
二 「前回答弁書」で言う「確認」の対象となった「当時報道課で勤務していた職員」の中に、現在外務省幹部名簿にその氏名が記載されている者はいるか。いるのならば、その官職氏名を全て挙げられたい。
三 原田局長が「白紙領収書」の作成を佐藤優氏に指示した事実があるかという点について、二〇〇七年十一月三十日の政府答弁書(内閣衆質一六八第二五五号)では「外務省として、御指摘の局長に確認したところ、御指摘の事実は確認できなかった。」との答弁がなされているが、「記述」の中で佐藤優氏は「一九八八〜八九年、在ソ連邦日本大使館政務班で筆者の直属の上司は原田親仁氏(現欧州局長)だった。当初、一等書記官だった原田氏はプレスアタッシェ(報道担当官)をつとめ、日本から外務大臣が訪問する際の同行記者団のアテンドを担当した。同行記者団には幹事がいるが、原田氏から、『大使館の管理班(日本からの来客に対する便宜供与や現地人スタッフの労務管理を担当する班)に行って、大使館の用箋の左上にEmbassy of Japan, Moscowと書かれているレターヘッドの右下に、他人に見られないようにスタンプを押して書類を作ってこい』と命じられた。筆者が『口上書(外交上の公式文書)に用いる文書班が保管する公印でなくていいのですか』と質すと原田氏は『口上書用のスタンプではなく会計班のスタンプにするんだ』と明示的に指示した。筆者が指示された通りの書類を作り、封筒に入れて原田氏に渡すと、原田氏はこの封筒の中身を確認し、『これでいいよ。サンキュー』と筆者に告げた後、幹事社の記者に封筒を渡していた。」と、極めて明確な、かつ赤裸々な原田局長とのやり取りを記しているが、原田局長は右の「記述」にある様なやり取りを過去に佐藤優氏と交わしたことはないのか。原田局長は右のやり取りについての記憶がないと答えたのか、または明確に否定したのか。右答弁にある「確認できなかった」とはどの様な意味を指すのか説明されたい。
四 外務省は、「確認」の対象に「記述」はじめ、「白紙領収書」作成の事実があったと公言している佐藤優氏を含めていないが、右は佐藤優氏に直接事実関係を問うことで「白紙領収書」作成の事実が明らかになり、外務省、特に直接当時「白紙領収書」の作成に携わったと佐藤優氏が指摘している原田局長にとって極めて都合の悪い事態が生じると外務省が認識しているからか。
五 「前回答弁書」を含む「白紙領収書」に関する答弁書で、外務省は「白紙領収書」作成の事実はなかったと明確に否定する訳でもなく、また当方が重ねて詳細な内容を問うている「確認」についても、「記録を作成しておらずお答えすることはできない」と答えるのみで、何ら「確認」の詳細な中身を明らかにしていない。右の外務省の態度からは、「白紙領収書」作成の事実を何とかして隠そうとする意図が見え隠れするが、外務省として「白紙領収書」作成の事実が果たしてあったのかまたはなかったのかを明らかにする考えはあるか。それとも、確認できないままにしておくのか。前回質問主意書で同様の質問をしたが、「前回答弁書」では何ら明確な答弁がなされていないところ、再度質問する。
右質問する。