衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十年三月十二日提出
質問第一七一号

一九九六年五月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行を受けたとされるやり取りの経緯に対する外務省の認識に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




一九九六年五月のビザなし交流に同行した外務省職員が暴行を受けたとされるやり取りの経緯に対する外務省の認識に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一六九第一三二号)を踏まえ、再質問する。

一 一九九六年五月二十五日から二十七日までの日程で国後島を訪問したビザなし交流(以下、「ビザなし交流」という。)による北方四島訪問団(以下、「訪問団」という。)の日程(以下、「日程」という。)について、「前回答弁書」では「先の答弁書(平成二十年二月二十九日内閣衆質一六九第九八号)の一から三までについて及び四についてで述べたとおり、四島交流の枠組みで北方領土を訪問した御指摘の訪問団の具体的な行程を記載した日程表は、御指摘の四島交流事業の実施団体において作成され、事前に外務省に提出されていたと承知するが、苗木の持込み及び植樹については、北海道庁から事前に協議を受けていなかった。」と、ビザなし交流五周年を記念しての桜の植樹(以下、「植樹」という。)並びに「植樹」の為の苗木の持込み(以下、「苗木の持込」という。)について、外務省として北海道庁から事前に協議を受けていなかったと答弁しているが、右答弁は、外務省としては「植樹」の実施並びに「苗木の持込」が「日程」に組み込まれていたことは把握していたが、具体的な協議は北海道庁から受けていなかったということか。
二 一で、外務省が「植樹」の実施並びに「苗木の持込」を把握していたが、北海道庁から協議を受けていなかったと言うのならば、外務省として具体的な「植樹」の実施並びに「苗木の持込」の方法を北海道庁と詰めないままで「ビザなし交流」に外務省職員を参加させたということか。確認を求める。
三 二で、具体的な「植樹」の実施並びに「苗木の持込」の方法を北海道庁と詰めないままで「ビザなし交流」に外務省職員を参加させたのならば、それは適切な対応と言えるか。事前に協議をしてこなかった北海道庁にも責められるべき点はあるにせよ、外務省が「植樹」の実施並びに「苗木の持込」が「日程」に組み込まれていることを知っていたのなら、北海道庁から協議がないままにせず、外務省より具体的実施方法等について北海道庁に協議することを呼びかけるべきではなかったのか。
四 「ビザなし交流」の際に「訪問団」に同行した加賀美正人現国際情報統括官組織国際情報官(第四担当)が鈴木宗男衆議院議員から殴打(以下、「殴打」という。)を受けたと主張しており、「殴打」が事実であると認識している旨、これまでの答弁書で外務省は述べているが、外務省が最初に「殴打」があったと判断したのはいつか。その具体的日にち及び最終判断を決定した人物の官職氏名を明らかにされたい。
五 四の決定に際し、決裁書は作成されているか。
六 一般に外務省職員が何ら自らの過失、瑕疵がない中で他人から殴打等の暴行を受けた時、外務省において当該職員をケアし、保護すべく、どの様な措置がとられるのか説明されたい。
七 四の決定がなされてから、外務省として加賀美氏をケアし、保護すべく、どの様な措置をとったのか説明されたい。
八 七で、外務省として加賀美氏に対して何の措置もとっていないのなら、その理由を明らかにされたい。
九 一般に外務省職員が何ら自らの過失、瑕疵がない中で他人から殴打等の暴行を受けた時、外務省として暴行を働いた人物に対してどの様な対抗措置をとるのか説明されたい。
十 四の決定がなされてから、「殴打」を起こした鈴木宗男衆議院議員に対して、外務省としてどの様な対応をとったか明らかにされたい。
十一 十で、外務省として鈴木宗男衆議院議員に何の対応もとっていないのならば、その理由を明らかにされたい。
十二 外務省は、当時加賀美氏から外務省に対して提出された「殴打」に関する報告書と診断書(以下、「報告書・診断書」という。)を根拠に、「殴打」があったと判断しているが、「報告書・診断書」の内容は全て真実で、虚偽の内容は一切含まれていないと認識しているのか。
十三 外務省は「殴打」があったと判断しているが、その「殴打」はどこであったと認識しているか。
十四 「報告書・診断書」を提出し、実際に「殴打」を受けたと主張している加賀美氏以外に、「殴打」があったと主張している、または認識している人物はいるか。いるのならば、その人物は誰か明らかにされたい。
十五 外務省は十四の人物と接触し、直接話を聞いたことはあるか。
十六 当方は、「ビザなし交流」に「訪問団」の一員として参加し、「殴打」があったとされる現場に居合わせていた辻中義一羅臼町長、野村義次北海道議会議員、中津俊行根室支庁長、大濱芳嗣総務庁北方対策本部参事官補佐(いずれも当時)の四名に対して、「殴打」の事実があるか否かを明らかにすべく、二〇〇二年三月十三日と十四日の二日間にわたり、大室征男、関根靖弘両弁護士を通じて聞き取り調査を行い、それを記録した文書を作成している。調査の結果、右四名は誰一人として「殴打」を目撃しておらず、また「殴打」がなされたという記憶はないとの証言をしている。当方はこの様に、自らの記憶のみではなく、「殴打」がなかったことを証明すべく客観的な調査を行っているが、外務省は「報告書・診断書」以外に客観的に「殴打」があったことを証明できる事実を有しているか。または、「殴打」があったことを証明するための客観的な調査をしているか。
十七 前回質問主意書でも十二、十三、十六と同様の問いをしているが、外務省は「前回答弁書」で「外務省として御指摘の事実があったと考えるのは、…主に御指摘の者から提出された当時の報告書及び診断書から判断したものである。」と答弁するのみで、何ら明確な答弁がなされていない。今回も外務省が十二、十三、十六の問いに明確な答弁をせず、それでも「報告書・診断書」のみを根拠としてあくまで「殴打」があったと考えるのなら、なぜ外務省、または加賀美氏は鈴木宗男衆議院議員を傷害罪等で訴えないのかを明らかにされたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.