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平成二十年六月十八日提出
質問第五六四号

北方領土海域における日本船拿捕事件への外務省の対応等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




北方領土海域における日本船拿捕事件への外務省の対応等に関する質問主意書


 「政府答弁書」(内閣衆質一六九第四六八号)を踏まえ、以下質問する。

一 二〇〇七年十二月十三日に国後島北方海域で北海道の羅臼漁協所属の刺し網漁船四隻がロシア国境警備隊に拿捕された事件(以下、「拿捕事件」という。)につき、ロシア側に押収された船体のうち第三十一吉定丸について、本年一月十六日付でロシア連邦サハリン州ユジノクリリスク地区裁判所において、乗組員を有罪とし、判決が発効した後にロシア側は船体の返還に応じる旨の判決(以下、「判決」という。)が下されている。先の質問主意書で、外務省が初めて「判決」を知ったのはいつかと問うたが、「政府答弁書」では何の回答もなされていない。外務省が右の質問に答えない理由は何か。
二 先の質問主意書で、「判決」が下されてからの外務省における初動対応はどの様なものであったかを問うたが、「政府答弁書」では何も明確な答弁がなされていない。右は外交上の個別のやり取りの詳細を問うているのではなく、外務省における対応を問うているものであり、外務省が答弁を拒否する理由は何もないと考えるが、外務省が右の質問に答えない理由は何か。
三 「拿捕事件」につき、本年五月二十八日、サハリン州裁判所が第三十一豊祐丸について船体没収を命じた一審判決を棄却して審理の差し戻しを命じ、「拿捕事件」で押収された船体四隻の全ての審理差し戻しが決まったとの新聞報道がなされていることについて、「政府答弁書」で外務省は「御指摘の事実関係について承知している。」と答弁しているが、外務省が右の事態を初めて知ったのはいつか。
四 外務省が三の事態を知ってからどの様な初動対応をとったのか説明されたい。
五 「拿捕事件」で押収された四隻の船体並びに、二〇〇六年八月十六日にロシア国境警備隊に拿捕され、未だにその船体が返還されていない根室のカニかご漁船第三十一吉進丸の返還の申し入れを外務省はいつ行ったか。「政府答弁書」で外務省は「外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、ロシア連邦との間の今後のやり取りに支障を来す」と答弁しているが、申し入れをした相手、場所等、やり取りの詳細を問うことは控えるところ、申し入れを行った日にちのみを明らかにされたい。
六 当方が本年五月三十日から六月二日の日程で北方領土ビザなし交流に参加し、択捉島を訪問した際に、択捉島の内岡港において、「拿捕事件」で押収された船体四隻全てが置かれているのを目撃したことについて、「政府答弁書」で外務省は「御指摘の事実関係について承知している。」と答弁しているが、外務省が右の四隻が択捉島の内岡港に置かれていることを初めて知ったのはいつか。
七 外務省が六を初めて知ってからどの様な初動対応をとったのか説明されたい。
八 「政府答弁書」で外務省は「外務省としては、我が国の法令違反の有無を含め、引き続き御指摘の船体に係る事案の事実関係を明らかにすることが必要であると考えており、ロシア側に対し御指摘の船体の引渡しにつき申し入れてきていることからも、『風化させる考えでいる』との御指摘は当たらないと考える。」と、外務省として「拿捕事件」並びに第三十一吉進丸の事件を風化させる考えはないとの答弁をしているが、外務省、特に在ユジノサハリンスク日本国総領事館(以下、「総領事館」という。)において、「拿捕事件」並びに第三十一吉進丸の事件は早く忘れてしまいたい、これらの事件にはもう触れずにそっとしておいて欲しい、寝た子を起こさないでほしい旨の発言を、マスコミ関係者等、外務省外部の者に行った者はいないか。
九 外務省として「拿捕事件」並びに第三十一吉進丸の事件は風化させる気はない一方で、「総領事館」職員等、現場で直接右二事件の解決に向けた交渉に当たる職員に、十分な熱意がなく、士気が低いということはないかどうか、外務省として把握しているか。

 右質問する。



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