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平成二十年九月二十五日提出
質問第二二号

新生児マススクリーニングに関する質問主意書

提出者  岩國哲人




新生児マススクリーニングに関する質問主意書


 「新生児マススクリーニング」とは、知らずに放置するとやがて障害の出るような遺伝性疾患を症状の出る前に診断し、治療を開始して障害を防ぐものである。
 日本では一九七七年から開始され、これまでに八千人以上の子どもたちの障害発生を防ぐことができたとされる。
 最近、新しい画期的な検査技術である「タンデムマス」や治療薬が開発され、スクリーニング対象となる遺伝性疾患を増やし、より多くの子どもたちを障害から救おうという動きが高まっている。
 例えば、突然死を起こす脂肪酸代謝異常や、骨格や臓器の異常をきたす「ムコ多糖症」などのスクリーニングが注目されている。
 このムコ多糖症・リソソーム病とは、ムコ多糖やリン脂質を分解する酵素が生まれつき欠損するため、骨、関節、結合組織、神経組織にムコ多糖やリン脂質が蓄積する病気であり、主な症状は、発育障害、神経障害、骨格異常、特異顔貌、腎臓、肝臓、皮膚、眼科的障害などである。
 近年、酵素補充療法という治療薬が開発されつつあるが、この治療法を生かすためには、症状が出る前に見つけて治療を開始する必要がある。このためのスクリーニング検査法として、タンデムマスを使用する方法などが現在開発されつつある。
 米国の一部の州で始まったタンデムマスによる新生児スクリーニングは各州に波及すると共に、ヨーロッパ各国にも、またアジアの一部の国々にも普及しており、世界的な広がりをみせている。米国ではタンデムマスによるスクリーニングを受ける機会を得られなかったという訴訟の提起もなされている。
 これに関連し、以下質問する。

一 二〇〇八年九月現在、タンデムマスによるスクリーニングの普及状況はどうなっているか。
二 厚生労働省として新生児マススクリーニングに対して補助金、助成金等、公的な補助を行っているか。行った実績のある場合、その具体的内容はいかなるものか。
三 新生児マススクリーニングの対象となる遺伝性疾患の範囲を拡大することを検討した実績があるか。

 右質問する。



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