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平成二十年十二月十七日提出
質問第三五八号

軽微な交通違反者の逮捕の適法性に関する質問主意書

提出者  河村たかし




軽微な交通違反者の逮捕の適法性に関する質問主意書


 今年五月八日共同通信は次のように報じた。
 速度違反をしたとして逮捕された新潟県上越市の農業男性(四六)が、逮捕は違法として県に慰謝料など約二百四十万円を求めた訴訟の判決で、新潟地裁高田支部は八日、六十万円の支払いを命じた。庄司芳男裁判官は「男性に証拠隠滅や逃亡の恐れはなく、逮捕の必要性を欠いていた」と違法性を指摘した。判決によると、男性は二〇〇六年五月、上越市で乗用車を運転中、二十三キロオーバーの速度違反をしたとして上越署員に反則切符への署名などを求められた。男性は免許証を提示し連絡先を示したが、署名は拒否。署員から「違反事実を認めないと、逮捕もあり得る」と迫られたが、拒否し続け、逮捕、約二十五時間、身柄を拘束された。
 当職は、かねてより、交通取締りに関し、逮捕の必要性が疑われる事案を示して、適切な職務執行を求めてきたところであるが、このような事案が繰り返されることはまことに遺憾であり、以下のとおり質問する。

(1) 現在、当該裁判は判決が確定したのか。あるいは控訴したのか、現状についてご答弁いただきたい。
 また、報道によると原告男性は「警察が反省しないと意味がない。判決を真摯に受け止め、謝罪してほしい」と話していると言うが、謝罪はなされたのか。
(2) この賠償訴訟の原因となる刑事事案は二年前、平成十八年五月に執行されているという。
 しかし当職は、その前月である四月に、軽微な交通違反事案に関する濫用的逮捕と、署名の任意性などについて委員会質疑を行っている。
 質疑の際、交通局長は理解を示していたが、国会答弁は現場に浸透していなかったことになる。これでは国会での質疑は意味がなく、国会軽視も甚だしい。
 そこで、十八年四月の質疑のあと、現場に対してどのような指示がなされたのか。あるいは全く対応をしなかったのかにつき、ご回答いただきたい。
 また、そのような対応の理由を明らかにされたい。
(3) 青切符が切られるような軽微な交通違反に対して、犯罪捜査規範等に反する逮捕執行が日常化しているのではないのか。
(4) 道路交通法違反を端緒とする嫌疑に対する逮捕件数を非反則行為、反則行為の別でご回答いただきたい。(直近五年、月別、県警別。できるだけ詳細なもの)
 もし、統計がない場合は統計をとっていない理由を明らかにされたい。
 また、現在統計がないのなら、安易な逮捕を抑止するためにも、今後、きちんと統計をとっていく必要があると考えるが、そのつもりは無いのか。

 右質問する。



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