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平成二十年十二月十八日提出
質問第三六三号

外務省においてかつて裏金組織が存在し違法行為が行われていたことを公の場で明言している現職の同省職員に対する外務大臣の認識等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




外務省においてかつて裏金組織が存在し違法行為が行われていたことを公の場で明言している現職の同省職員に対する外務大臣の認識等に関する質問主意書


一 かつて外務省国際情報局分析第一課で主席分析官を務めた佐藤優氏は、現在外務省を起訴休職扱いとなっていると承知するが、佐藤氏が右の様な扱いを受ける様になった経緯につき説明されたい。
二 本年十二月十七日の衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会において、中曽根弘文外務大臣は佐藤氏に関し「佐藤職員は現在起訴休職中でございまして、外務省の職員としての身分は有しておりますけれども、職務には従事していないこととされておるわけでございます。そのような職員が、外務省の施策や業務に関する、あるいはそのほかのことの質疑を行うという委員会に出席することは不適当だと思っております」と述べているが、右は、一般に起訴休職等の扱いを受け、実際に外務省職員としての職務に従事していない者は、国会や委員会等、公の場に出席し、意見を述べる等はすべきでないという、外務省としての公式な見解を示したものか。確認を求める。
三 二で、中曽根大臣の答弁が外務省の公式な見解を示したものであるのなら、外務省としてそう考える理由を説明されたい。例えば佐藤氏については、起訴休職中ではあるが最高裁判決が下され、有罪が確定している訳ではないところ、外務省の施策や業務、またはその他の事項に関して佐藤氏に意見を聞く必要性が生じた場合に、佐藤氏を国会や委員会等の公の場に出席させることは、特段問題があることではないと考えるが、外務省の見解如何。
四 これまでの質問主意書で幾度となく触れている「ルーブル委員会」について、外務省はこれまでの答弁書で、外務省においてその様な組織が存在したことは確認されていない旨の答弁を繰り返している。佐藤氏が講談社発行の月刊誌「現代」の二〇〇六年七月号はじめ他の著書、出版物等で、「ルーブル委員会」は確かに存在し、自身がその具体的業務を担当し、それによって裨益したことがある旨、明確に述べていることに関し、外務省として佐藤氏に対してその事実関係について確認したことがあるかとの質問に対し、外務省は例えば本年二月五日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六九第三二号)で「御指摘の者はお尋ねの関係者に含まれておらず、その理由については、記録は作成されていないことからお答えすることは困難である。外務省として既に調査を行っていることから、御指摘の者については調査を行う必要があるとは考えておらず、調査を行う考えはない。」と、佐藤氏は外務省大臣官房において行われた、当時在モスクワ大使館に勤務していた者に対する聞き取り調査(以下、「調査」という。)の対象に含まれておらず、佐藤氏に対してこれまで「ルーブル委員会」について確認を行ったことはない旨の答弁がなされている。しかし、二の委員会において、当方は中曽根大臣と次の様なやりとりをしている。
 中曽根大臣 ルーブル委員会なる、こういう組織に関する調査につきましては、大臣官房におきまして、当時在ロシア日本国大使館で勤務いたしておりました職員を中心に、聞き取り調査を行ったわけでございます。
 鈴木 大臣、そこで、佐藤さんがそこに、モスクワにいたんですよ。そのときのことを言っているんです、事実関係を。では、なぜその佐藤さんに聞かないんですかと私は言っているんですよ。外務省の職員ですよ。この点、皆さん、おかしいと思いませんか。
 中曽根大臣 端的に申し上げますが、佐藤職員は現在起訴休職中でございまして、外務省の職員としての身分は有しておりますけれども、職務には従事していないこととされておるわけでございます。そのような職員が、外務省の施策や業務に関する、あるいはそのほかのことの質疑を行うという委員会に出席することは不適当だと思っております。
 鈴木 大臣、ここに来るのではなくて、私は、本人に確認するのはできるんじゃないんですかと言っているんですよ。勘違いしないで。答弁に、ちゃんと答えて下さいよ。ですから…いや、答弁になっていないんですよ。確認してくださいというんです。
 中曽根大臣 当時、大臣官房で行いました調査で確認をいたしております。
 右の中曽根大臣の答弁は、文脈からして「調査」の対象に佐藤氏が含まれ、佐藤氏に対しても「ルーブル委員会」についての聞き取り調査が行われたということに他ならない。中曽根大臣の答弁は、これまでの外務省の答弁、特に右であげた政府答弁書の内容と真っ向から食い違っているが、右は中曽根大臣が事実関係を誤認している、または右であげた政府答弁書がウソを言っているのどちらを表しているのか。
五 外務省として、「ルーブル委員会」について佐藤氏に確認をしているのか、またはしていないのか、明確に説明されたい。
六 これまで質問主意書で何度も指摘した「白紙領収書」の件についても、外務省はこれまでの答弁書で、それについて発言している佐藤氏に対して確認をしていない旨の答弁をしているが、右は事実か。「ルーブル委員会」の件と同様に、外務省で行われたとされる、当時報道課に所属していた職員に対する「白紙領収書」についての聞き取り等の調査対象に、実際には佐藤氏も含まれていたのか。再度確認を求める。

 右質問する。



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