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平成二十一年一月二十三日提出
質問第五五号

定額給付金の受給を巡る閣内不一致等に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




定額給付金の受給を巡る閣内不一致等に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七一第一六号)を踏まえ、再質問する。

一 定額給付金制度は、昨年十月三十日、麻生太郎内閣総理大臣が新経済総合対策の一環として発表し、その実施について閣議で決定されており、同制度の実施については、全閣僚が賛同しているものと承知する。その一方で、実際に受給をするかどうかについて、麻生内閣十七人の閣僚中、定額給付金を受け取るとした閣僚は十一人で、一人は辞退、五人は保留を表明と、閣僚間で足並みがそろっていないのはなぜかと問うたところ、「前回答弁書」では「お尋ねは、各閣僚の個人としての判断に係るものであり、政府としてお答えする立場にない。なお、定額給付金は、景気後退下での生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として実施するものであり、あわせて、家計に広く給付することにより、消費を増やし景気を下支えする経済効果を有するものである。経済情勢が急激に悪化する中で、消費を増やす経済効果への期待が高まっていることも踏まえると、最終的には各人の判断によるものであるが、所得の多寡にかかわらず、できるだけ多くの方に定額給付金を受け取っていただくことが望ましいと考えている。」との答弁がなされている。内閣として、定額給付金が家計への緊急支援の他に、消費を増やし、景気を下支えするものとして期待し、出来るだけ多くの国民が受給することを期待しているのなら、せめて同制度を閣議決定した閣僚こそが、個人個人で判断するのではなく、足並みをそろえて受給すべきではないのか。麻生総理の見解如何。
二 定額給付金制度について、政府はこれまでの答弁書で、平成二十年度内の実施を目指すとの答弁をしてきたが、ここに来て、麻生総理自ら、同年度内の実施は困難である旨の見方を示していることに関し、「前回答弁書」では「定額給付金については、『生活対策』(平成二十年十月三十日新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議決定。以下同じ。)において、『単年度の措置として今年度内に実施することとし、その実施方式等について早急に検討する』こととされている。」との答弁がなされているが、当方が問うているのは、現時点で麻生総理として同制度をいつ実施する考えでいるのかという点である。事実、麻生総理は右答弁にある今年度内の実施は難しいとの見解を示している。麻生総理として、現時点で同制度をいつ実施する考えでいるのか、再度質問する。
三 共同通信社が本年一月十日、十一日に実施した全国電話世論調査では、定額給付金制度を「評価しない」とする意見が七十.五%に上り、二兆円の財源で優先的に行うべき政策は何かとの問いに対しては、同制度を挙げた意見はわずか三.三%にとどまっているという結果が出たことに対する麻生総理の見解を前回質問主意書で問うたが、「前回答弁書」では何の答弁もなされていない。大多数の国民が同制度を支持していない現状を麻生総理はどの様に考えているのか、再度質問する。
四 前回質問主意書で、国民に支持されていない定額給付金制度に二兆円の財源を費やすよりも、それを医師不足対策や福祉対策、雇用対策等、我が国の国のあり方に関わる問題の解決に投じるべきではないのかと問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘の医師不足対策、福祉対策、雇用対策等については、『生活対策』及び『生活防衛のための緊急対策』(平成二十年十二月十九日経済対策閣僚会議決定)に盛り込まれた施策等を着実に実施してまいりたいと考えている。」との答弁がなされているが、右施策等の着実な実施を図るのなら、国民の大半が支持していない同制度をやめ、その財源二兆円をそちらに回すことで、それが可能になるのではないか。麻生総理の見解如何。
五 前回質問主意書で、閣僚間の足並みがそろわず、それを与党の幹部が公然と批判する現状、そしてその実施の時期、制度の趣旨について麻生総理の見解が二転三転していることを見ても、定額給付金制度のあり方を巡り政府が混乱していることは確かであると考えるが、麻生総理は同制度を巡り、政府部内がまとまらず、混乱していることを認めるかと問うたところ、「前回答弁書」では「定額給付金は、景気後退下での生活者の不安にきめ細かく対処するため、家計への緊急支援として実施するものであり、あわせて、家計に広く給付することにより、消費を増やし景気を下支えする経済効果を有するものとして位置付けているものである。このことは、当初から一貫しており、御指摘のような混乱はないものと考えている。」との答弁がなされている。実施の時期や受給者の所得上限額等、同制度のあり方について、これまで政府部内、閣僚間で様々な意見の相違が見られ、また麻生総理の発言内容が二転三転し、同制度のあり方を巡って政府部内、閣僚間で混乱を来したことはないと、麻生総理は認識しているのか。再度確認を求める。

 右質問する。



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