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平成二十一年四月十四日提出
質問第三一〇号

ソマリア沖に派遣された自衛艦の情報開示に関する質問主意書

提出者  辻元清美




ソマリア沖に派遣された自衛艦の情報開示に関する質問主意書


 三月一四日、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」がソマリア沖に派遣された。それに伴い、防衛記者会に加盟する新聞・テレビ各社は本年二月以降、自衛隊側にソマリア沖での乗艦取材を求めてきたが、これに対し統合幕僚監部は三月一一日、「乗員枠はいっぱいで、宿泊をともなう乗船は認められない」と回答した。代替措置として四月下旬をめどに、報道陣を護衛艦に移送して二時間程度の取材を認めることを検討する、としている(読売新聞、二〇〇九年三月一四日)。
 過去防衛省は、インド洋での洋上補給活動を行うイージス艦などの乗艦取材を認めている。さらに海上自衛隊のソマリア派遣については国民的関心が高く、また武器使用の是非が問われる事案が起きる可能性があることを鑑みれば、活動の透明性を確保し、「国民の知る権利」に応えることは政府としての責務と考える。また乗艦取材を制限する対応をしたことで、「何かを隠しているのではないか、というマイナスイメージをもたれてしまうことが危惧される」という識者の意見も広く紹介されている(読売新聞、二〇〇九年三月一四日)。情報公開の原則を定め、明らかにすることは政府の責務と考える。
 従って、以下、質問する。

一 宿泊を伴う乗艦取材について
 1 防衛記者会に加盟する報道各社から、乗艦取材の申し入れがあったのは事実か。
 2 申し入れに対し、「乗員枠はいっぱいで、宿泊をともなう乗船は認められない」と回答したことは事実か。そうであれば、宿泊スペースの不足が乗艦取材拒否の理由であるという認識で間違いないか。
 3 申し入れを拒否した理由が他にあれば明記されたい。
 4 両護衛艦の乗員枠は何人で、現在隊員は何人乗艦しているか。
 5 両護衛艦に空き室がないのは事実か。
 6 過去に、海外任務に従事する自衛隊艦船に対し、「宿泊施設の不足」を理由に乗艦取材を拒否したケースはあるか。
 7 国民への説明責任を鑑み、報道各社が乗艦取材するための宿泊スペースを確保すべきと考えるが、防衛省では今後の宿泊を伴う乗艦取材の許可を検討しているか。していないのであれば、その根拠を示されたい。
二 一時的な乗艦取材について
 1 防衛省は、宿泊施設を使用しない一時的な乗艦取材について、報道各社から申し入れを受けたことは事実か。
 2 政府が検討するとしている「四月下旬をめどに、報道陣を護衛艦に移送して二時間程度の取材」について、どのような検討がなされたか。検討結果を明らかにされたい。
 3 四月一四日現在、一時的な乗艦取材を受け入れていない理由は何か。受け入れるためにはどのような条件が必要と考えるか。
 4 今後、報道各社による一時的な乗艦取材を受け入れる意思はあるか。
三 自衛隊の情報開示と説明主体について
 1 防衛省は現在、ソマリア沖への海上自衛隊艦船派遣について、どのような情報開示を行っているか。
 2 政府は、ソマリア沖への海上自衛隊艦船派遣について、現在行っている情報開示で十分活動の透明性が確保できるという認識か。そうであれば、今後乗艦取材は認めない、または不必要という考えか。そうでなければ、今後どのような形で透明性を確保すべきと考えるか。
 3 今回、逮捕権を持つ海上保安官が乗艦しているが、海賊や自衛隊員などに死傷者が出るなどの事件が起きた場合、どのようなやり方で情報公開・説明をするのか。その場合の説明主体は海上保安庁なのか、自衛隊なのか。それともそれ以外が主体となるのか。
 4 そうした説明責任の原則について、政府はどのように定めているのか。すべて明らかにされたい。

 右質問する。



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