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平成二十一年五月十八日提出
質問第四一四号

検察庁による刑事事件に係る情報のリークに関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察庁による刑事事件に係る情報のリークに関する第三回質問主意書


 検察庁による情報のリーク(以下、「リーク」という。)に関し、例えば逮捕された容疑者が自身にかけられた容疑についてどの様な供述をしているか、またその供述の結果、何らかの新たな容疑が見つかったか、更には別の人物が容疑者として浮上したか等、ある刑事事件の捜査がどの様に推移しているかに関する情報を検察庁が新聞社等の各報道機関(以下、「マスコミ」という。)に流すことと定義する。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七一第三六六号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一七一第三一四号)を踏まえ、再度質問する。

一 「前々回答弁書」では「なお、検察当局においては、検察の活動を国民に正しく理解していただくため、あるいは、社会に無用の誤解を与えないようにするために、個別の事案に応じて、逮捕・起訴したことや、被疑事実・公訴事実の概要等について次席検事等の幹部検察官が記者発表したり記者会見したりすることがあるものと承知している。」との答弁がなされている。その一方で、本年四月二十一日の衆議院決算行政監視委員会第四分科会において、東京地検特捜部の取材対応のあり方について大野恒太郎法務省刑事局長は、
  「東京地検におきましては、報道機関の取材対応について、特段定まった規定等を設けて対応しているわけではない、適宜適切に対応しているというように承知しております。
  具体的に申し上げますと、…適時適切に被疑事実、公訴事実の概要等について次席検事等の幹部検察官が記者発表したり記者会見をすることがあるというように承知しております。…それ以外の場で対応することもあるわけでありますけれども、先ほども申し上げたように、特にそうしたことについて定まった規定が置かれているわけではない。」
と述べている。前回質問主意書で、右答弁は、検察庁として、本年三月三日に、小沢一郎前民主党代表が政治資金規正法に違反する形で西松建設より献金を受けていたとして、小沢前代表の資金管理団体の会計責任者である公設第一秘書が逮捕された事件(以下、「西松事件」という。)についても、右答弁にある様な次席検事等の幹部検察官による記者発表、記者会見の場以外で、「マスコミ」による取材に対応することがあるという意味を指していると理解して良いかと問うたところ、「前回答弁書」では、「御指摘の大野法務省刑事局長の答弁は、東京地方検察庁における新聞記者との接触等についての質問に対し、一般論としてお答えしたものである。」との答弁がなされている。大野局長の答弁にある様に、一般論として、東京地検特捜部が記者発表、記者会見以外の場で新聞記者と接触等することがあるのならば、「西松事件」についても、検察庁として記者発表、記者会見以外の場で、「マスコミ」による取材に対応することがあると理解して良いか。確認を求める。
二 「前回答弁書」を含む過去の答弁書において、検察庁は累次に渡り「検察当局においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきている」旨の答弁をしている。では検察庁において、具体的にどの様な方策をもって、「リーク」がなされることのない様、捜査上の秘密の保持を図っているのか説明されたい。
三 前々回質問主意書で、「西松事件」に関し、本年三月三日、小沢前代表の事務所に東京地検特捜部の検察官が家宅捜査に入ること並びに、同月十二日、石川知裕衆議院議員が参考人として聴取を受けることに関する情報が検察庁より漏れたということは一切ないかと問うたところ、「前々回答弁書」では「お尋ねは、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容にかかわる事柄であり、答弁を差し控える」との答弁がなされていることを受け、前回質問主意書で、一般に検察庁として捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払い、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないのならば、「西松事件」に関する当方の問いに対しても、その様なことはない旨答弁すれば良いのであり、それにもかかわらず、検察庁として「西松事件」に関して「リーク」はないと断言しない理由は何かと問うたところ、「前回答弁書」では「一般論として申し上げれば、仮に捜査機関の活動内容を公にした場合には、他人の名誉・プライバシーの保護の観点から問題があるのみならず、罪証隠滅活動を招いたり、裁判所に予断を与えたり、また、関係者の協力を得ることが困難になるなど、今後の捜査・公判に重大な支障が生じることから、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容にかかわる事柄についてのお尋ねに対しては、答弁を差し控えるものである。」との答弁がなされている。「西松事件」に関して「リーク」はないと検察庁が断言することも、右答弁にある、捜査機関の活動内容を公にすることに該当するのか。
四 前回質問主意書で、検察庁、特に東京地検特捜部として、天地天命に誓い、「マスコミ」に対して「西松事件」に関し予断を与える話をしたことはないと言えるかと問うたところ、「前回答弁書」では「お尋ねの『「マスコミ」に対して「西松事件」に関し予断を与える話をした』の意義が必ずしも明らかでないので、お答えすることは困難である。」との答弁がなされている。当方の言う「『マスコミ』に対して『西松事件』に関し予断を与える話をした」とは、検察庁、特に東京地検特捜部が、「マスコミ」に対して「西松事件」に関し「リーク」を行い、同事件がどの様に推移していくのか、前もって判断することを促す様な話をするということである。当方は、検察担当の新聞記者等や、「リーク」に関する著書を出している作家等より、確かな裏付けのある話を聞いているが、検察庁、特に東京地検特捜部として、右の行為をしていないと言えるか。確認を求める。

 右質問する。



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