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平成二十一年六月一日提出
質問第四七九号

一九六〇年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




一九六〇年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に関する質問主意書


 本年六月一日付の共同通信社による配信記事を受けた新聞報道によると、一九六〇年の日米安全保障条約改定時に核兵器を搭載した米軍の艦船や航空機が我が国に立ち寄ることを黙認するとしたいわゆる核持ち込み密約(以下、「密約」という。)につき、外務省事務次官ら同省の中枢幹部が引き継いで管理し、外務大臣ではなく官僚側の判断によって、橋本龍太郎、小渕恵三両元内閣総理大臣ら一部総理大臣、外務大臣にのみ伝えていたと、一九八〇年代から一九九〇年代にかけて外務省事務次官を経験した者四名(以下、「四名」という。)が同通信社に伝えていたとのことである。右の報道(以下、「報道」という。)を踏まえ、質問する。なお、政府、特に外務省においては、各質問の個別の趣旨を無視して一括した答弁をする等の不誠実な対応をとるのではなく、当方の各質問の個別の趣旨をそれぞれ正確に把握し、各質問それぞれに対して答弁をするという、誠実な対応をとることを切に求める。

一 「報道」を外務省は承知しているか。
二 一九八〇年代から一九九〇年代にかけて外務省事務次官を務めた者の氏名を明らかにされたい。なお、その者のうち、現在も何らかの公職に就いている者がいるのならば、その公職についても併せて明らかにされたい。
三 外務省を退職した者は、退職後何年間、公務上知り得た情報に対する守秘義務を負うか。
四 二の歴代事務次官は、現在も守秘義務を負っているか。
五 四で、負っているのなら、守秘義務に反した者に対して、何らかの罰則は科されるか。
六 「報道」では、「四名」をそれぞれA氏、B氏、C氏、D氏として、それぞれの証言について明らかにされている。外務省として、「四名」とは誰か承知しているか。
七 外務省として、「四名」に対する共同通信社による取材について、いつそれを知ったか。
八 外務省として、「四名」に対する共同通信社による取材を事前に知っていたのなら、それが行われる前に「四名」に接触し、何らかの意見を伝えているか。伝えているのなら、どの様な意見を伝えたのか明らかにされたい。
九 外務省として、「四名」に対する共同通信社による取材を事後に知ったのなら、それが行われた後に「四名」に接触し、何らかの意見を伝えているか。伝えているのなら、どの様な意見を伝えたのか明らかにされたい。
十 「報道」には、「四名」のうち、A氏とする者の証言として「米軍艦船や米軍機に積まれた核は事前協議の対象にならないということは、六〇年から日米間で了解されている。だから日本政府は国民にうそをついてきた。」とあるが、右は事実か。政府として、「密約」に関し、国民にうそをついてきたという事実はあるか。
十一 十が事実でないのなら、その証言内容のうち、どこがどの様に事実と異なるのか、具体的かつ詳細に説明されたい。
十二 「報道」には、「四名」のうち、B氏とする者の証言として「大平、ライシャワー両氏のやりとりについては自分も聞いており、外務省にはそれを記した内部文書があった。」とあるが、右は事実か。外務省に、一九六三年四月、当時のライシャワー駐日米国特命全権大使が大平正芳外務大臣と会談し、「核を積んだ艦船と飛行機の立ち寄りは『持ち込み』でない」と解釈することの確認を大平大臣に求めた時のやり取りを記録した文書があるというのは事実か。
十三 十二が事実でないのなら、その証言内容のうち、どこがどの様に事実と異なるのか、具体的かつ詳細に説明されたい。
十四 外務省において、日米安全保障条約に係る事務を担当している部署はどこか、当該部署の担当責任者の官職氏名を併せて明らかにされたい。
十五 「報道」には、「四名」のうち、C氏とする者の証言として「外務省で日米安全保障条約を担当している者は(密約のことを)みんな知っている。」とあるが、右は事実か。十四の部署に勤務する者は、皆「密約」を承知しているのか。
十六 十五が事実でないのなら、その証言内容のうち、どこがどの様に事実と異なるのか、具体的かつ詳細に説明されたい。
十七 我が国において、外務省職員はじめ政府職員が国会で事実と異なる、虚偽の内容を含む証言をした場合、何らかの法令に違反するか。
十八 「報道」には、「四名」のうち、D氏とする者の証言として「(国会で事実と違う答弁を続け)何か恥ずかしいなという思いがあった。」とあるが、右は事実か。外務省において過去に同省事務次官を務めた者が、国会において虚偽の答弁を繰り返し行ったという事実はあるか。
十九 十八が事実でないのなら、その証言内容のうち、どこがどの様に事実と異なるのか、具体的かつ詳細に説明されたい。

 右質問する。



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