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平成二十一年七月二日提出
質問第六三三号

いわゆる飯塚事件に関する第三回質問主意書

提出者  鈴木宗男




いわゆる飯塚事件に関する第三回質問主意書


 一九九二年二月二十日、福岡県飯塚市で、当時小学校一年生だった女児二人が登校中に行方不明になり、その後、同県甘木市(現在の朝倉市)の雑木林で殺害され遺棄されているのが見つかったいわゆる飯塚事件において、当時五十二歳の久間三千年氏が逮捕された。久間氏は二〇〇六年九月八日、死刑が確定し、二〇〇八年十月二十八日に死刑が執行された。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七一第五七七号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一七一第五三二号)を踏まえ、再度質問する。

一 前回質問主意書で、一般に死刑囚に対しては、死刑判決が下され、死刑が確定した日にちや、それに従い、死刑が執り行われる順序を定めた何らかの順位が当てられているかと問うたところ、「前回答弁書」では「お尋ねの『死刑が執り行われる順序を定めた何らかの順位』は、存在しない。」との答弁がなされている。では、死刑囚に対して、その者が死刑判決を受け、死刑が確定した日にちに従った順位が当てられているという事実はあるか。
二 前々回質問主意書で、
 @久間氏のDNA鑑定については、科学警察研究所による鑑定の他に、石山c夫帝京大名誉教授によってなされた鑑定結果によると、久間氏の型は、犯人のものと思われる血痕にある型とは一致しなかったとのことであるが、右は事実か。
 A政府、特に検察庁として、当時石山教授にDNA鑑定をいつ依頼したか。
 B石山教授による鑑定は、いつなされたか。
 C政府、特に検察庁として、当時石山教授による鑑定結果をいつ知らされたか。
 D政府、特に検察庁が石山教授による鑑定結果を明らかにしたのはいつか。
 E政府、特に検察庁として、石山教授による鑑定結果の公表を遅らせ、裁判所側に促される形でようやく公表したという事実はあるか。
と、右六点について問うたが、「前々回答弁書」では「個々具体的な死刑執行に関する事項については、死刑を執行された者の氏名等を除き、明らかにしておらず、答弁を差し控えたい。なお、一般論としては、死刑の執行に際しては、法務大臣は、裁判所の判断を尊重しつつ、法務省の関係部局に関係記録の内容を十分に精査させた上で、刑の執行停止、再審又は非常上告の事由の有無、恩赦を相当とする情状の有無等につき、慎重に検討し、これらの事由等がないと認めた場合に、死刑執行命令を発しているところである。」との答弁がなされている。右六点の質問は「個々具体的な死刑執行に関する事項」ではなく、単純な事実確認であるところ、前回質問主意書で、政府の明確な回答を求めたところ、「前回答弁書」では「個別具体的な事件における捜査・公判の具体的経過等に関する事項は、死刑の執行に至るまでの過程において検討の対象となるものであることから、『個々具体的な死刑執行に関する事項』に当たると考えている。」との答弁がなされている。一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、服役中だった菅家利和さんが、女児の下着に付着していた体液のDNA型が菅家さんのものとは一致しないとの鑑定結果が出たことを受け、本年六月四日、千葉刑務所から釈放された。菅家さんの釈放を受け、飯塚事件で久間氏に死刑が執行されたことについても、現在それが正しいことであったか、久間氏の元弁護団を中心に再度検証しようとする動きが見られている。政府が右六点を「個々具体的な死刑執行に関する事項」として明らかにすることを避けるのは、飯塚事件に関し、政府に対する国民の疑念を増すことになるのではないか。

 右質問する。



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