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平成二十二年二月五日提出
質問第八四号

検察庁における調査活動費の裏金流用疑惑に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察庁における調査活動費の裏金流用疑惑に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する再質問主意書


 「前回答弁書」(内閣衆質一七四第九号)を踏まえ、再質問する。

一 「前回答弁書」では、「一について」、「二から四までについて」、「五について」、「六について」、「七及び八について」と、五項目に渡る答弁がなされているが、右答弁を作成し、起案した者は誰か、その官職氏名をそれぞれ全て明らかにされたい。
二 「前回答弁書」の内容は、全て前政権による答弁と変わらない内容になっている。前回質問主意書における質問に、千葉景子法務大臣は直接目を通し、その内容を把握していたか。
三 「前回答弁書」の答弁の作成に当たり、千葉大臣はどの様な関与をしたか。その作成を事務方にのみ任せていたのではないのか。
四 二〇〇八年四月四日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一六九第二三三号。以下、「政府答弁書」という。)で「検察庁の調査活動費は、検察庁における事件の調査、情報の収集等の調査活動のための経費である。」と定義されている、検察庁における調査活動費に関し、二〇〇八年三月二十日付と同月二十一日付の朝日新聞の「内部告発」という記事に、元大阪高検公安部長の三井環氏が実名で検察庁における調査活動費の裏金流用を告発した経緯について書かれた記事(以下、「朝日記事」という。)が掲載されており、その中に、検察庁組織において調査活動費が裏金にされ、幹部職員の飲食費として使われる等、流用された事実がある旨書かれている。前回質問主意書で、最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁、区検察庁を含む検察庁組織全体において、これまで偽造領収書や虚偽の伝票等により調査活動費が裏金にされ、幹部職員の飲食費として使われる等、流用された事例はあるかと千葉大臣に問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘のような事例は承知していない。」と、前政権によって閣議決定された「政府答弁書」にある「御指摘のような事例は承知していない。」との答弁と、全く同じ答弁がなされている。右答弁を起案し、作成した者の官職氏名を明らかにされたい。
五 千葉大臣は「朝日記事」を承知し、その内容を把握しているか。
六 「朝日記事」に対する千葉大臣の見解如何。
七 検察庁組織における調査活動費の裏金化に関し、「前回答弁書」で千葉大臣は四の答弁をしているが、「朝日記事」にある様に、検察庁組織における調査活動費について、疑問を呈する声があることも確かである。「前回答弁書」で千葉大臣は、「検察庁の調査活動費は、適正に執行されていることから、御指摘のような調査をする必要はないものと考えている。」と答弁しているが、何の調査もせず、なぜ適正に執行されていると言えるのか。千葉大臣が、検察庁組織において調査活動費が適正に執行されていると考える根拠は何か、明確に説明されたい。
八 三井氏は二〇〇二年四月二十二日に逮捕され、静岡刑務所に収容されていたが、本年一月十八日、刑期を全うし、出所した。過去の質問主意書で、三井氏が逮捕されたのは、検察庁における調査活動費の裏金流用を実名で告発することを決意したことと何らかの関係があるかと問うたところ、前政権によって閣議決定された「政府答弁書」では、右について「御指摘の者については、検察当局において、法と証拠に基づき逮捕したものであり、御指摘のような『関係』はないものと承知している。」との答弁がなされている。前回質問主意書で、鳩山内閣、特に千葉大臣としても、前政権と同様の認識を有しているかと問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘の者については、検察当局において、法と証拠に基づき逮捕したものであり、御指摘のような『関係』はないものと承知している。」と、前政権と全く変わらない答弁がなされている。千葉大臣が右の様に、検察当局による三井氏の逮捕が、法と証拠に基づいた正当なものであったとする根拠は何か、明確に説明されたい。
九 「政府答弁書」によると、検察庁の調査活動費の予算額は、一九九八年度は五億五千二百六十万円、二〇〇八年度は七千五百十一万八千円と、十年の間に約八分の一までに激減していることが明らかになっている。また「前回答弁書」では、二〇〇九年度、二〇一〇年度の予算額はともに七千五百十一万八千円であることが明らかにされている。前回質問主意書で、わずか十年のうちに約八分の一までに予算額が激減したことは、過去において無駄があったことを表していることに他ならないのではないかと、千葉大臣に問うたところ、「前回答弁書」では「検察庁における調査活動費が減少したのは、公安情勢が大きく変化したことなどにより、調査活動の方法等の見直しを行い、情報収集の多様化・効率化を進めたことなどによるものである。」と、前政権による答弁と全く変わらない答弁がなされている。では、わずか十年のうちに約八分の一程度まで減らすことが可能となった背景には、どの様な公安情勢の変化があったのか、千葉大臣の明確な説明を求める。
十 九の答弁には「情報収集の多様化・効率化を進めた」とあるが、わずか十年のうちに、検察庁における調査活動費の予算額を約八分の一程度まで減らすことを可能とした情報収集の多様化・効率化とは、具体的にどの様なものであるのか、千葉大臣の説明を求める。
十一 九の答弁には「調査活動の方法等の見直し」とあるが、右の見直しの結果、検察庁における調査活動費の使い方につき、過去何らかの不適切、不適当な形で使われた事例等、反省点は見つかったか。千葉大臣の説明を求める。

 右質問する。



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