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平成二十二年二月十八日提出質問第一四四号
学校給食への生活習慣病予防の概念取り入れに関する質問主意書
提出者 平 将明
学校給食への生活習慣病予防の概念取り入れに関する質問主意書
近年、大人の生活習慣病もさることながら、小児生活習慣病が問題となっており、その予防が様々な場面で呼び掛けられている。もちろん、生活習慣病予防は小児期から始めることが大切と言われており、学校現場等をはじめとした「食育」の重要性は年を追うごとに高まっているのもその表れと言える。
生活習慣病の原因は、動物性食品、特にその動物性脂肪(飽和脂肪酸とコレステロール)の消費が増えたためであると説明されている。従って、生活習慣病の予防には、動物性脂肪の摂取を控えることが重要である。
よって、次の事項について質問する。
二 日本の学校給食に動物性脂肪(飽和脂肪酸、コレステロール)の制限が無いのは、「日本人の食事摂取基準」の十七歳以下の飽和脂肪酸とコレステロールの欄が空欄になっているためだと思われる。空欄になったのは日本での論証が得られなかったためと推察されるが、世界保健機構は二〇〇三年に「DIET, NUTRITION AND THE PREVENTION OF CHRONIC DISEASES」のレポートで論証の無い国は、飽和脂肪酸を摂取カロリーの十%未満、コレステロールは一日三百r未満とするように呼び掛けている。二〇〇四年五月の第五十七回世界保健総会において採択された「食事、運動と健康に関する世界戦略」でも国際基準も参照するように呼び掛けている。生活習慣病は開発途上国と新興国に蔓延しており、論証の無い国は多い。早急な対応が求められる中、日本での論証が無いからといって、日本の学校給食で動物性脂肪の制限が必要無いというのは、あまりにも杓子定規な考えではないのか。併せて、今後検討する用意はあるのか。検討すら為されない場合は、その理由を明らかにされたい。
三 牛乳は動物性食品であり、その脂肪は飽和脂肪酸が多い。牛乳の提供は全乳形態が基本となっているが、無脂肪、低脂肪牛乳の提供を基本とすべきと考えるところ、政府の見解を示されたい。
右質問する。