衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十二年三月二十五日提出
質問第三一二号

いわゆる密約問題に関連する文書が外務省から消失している問題に係る同省の調査委員会に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




いわゆる密約問題に関連する文書が外務省から消失している問題に係る同省の調査委員会に関する質問主意書


 昨年九月十六日、岡田克也外務大臣は、外務省において「いわゆる『密約』問題に関する有識者委員会」(以下、「委員会」という。)を立ち上げ、いわゆる密約(以下、「密約」という。)があったと言われている、
@ 一九六〇年一月の安保条約改定時の、核持ち込みに関する密約
A 同じく、朝鮮半島有事の際の戦闘作戦行動に関する密約
B 一九七二年の沖縄返還時の、有事の際の核持ち込みに関する密約
C 同じく、原状回復補償費の肩代わりに関する密約
の四点につき、徹底した調査を命じる大臣命令を同省に出した。そして本年三月九日、岡田大臣は、「委員会」による「密約」に関する調査結果をまとめた報告書(以下、「報告書」という。)を公表している。また同月十九日に行われた衆議院外務委員会において、外務省条約局長を務めた東郷和彦氏は、条約局長の任に就いていた一九九八年、九九年に@の密約に関連する五十八点の文書をファイル五冊にまとめ、文書のリスト(以下、「リスト」という。)を作成し、後任の谷内正太郎条約局長(前外務事務次官)と藤崎一郎北米局長(現駐米大使)に引き継いだことを明らかにしている。また東郷氏は、「リスト」のうち十六の文書を重要文書(以下、「重要文書」という。)とし、二重丸をつけていたが、外務省が「報告書」と同時に公表した関連文書の中には、そのうちの八点しか確認できなかったと述べた。また更に東郷氏は、外務省の内情を良く知る人物より、二〇〇一年の情報公開法施行を前に「重要文書」のうち数点が破棄されていると聞かされた旨、証言し、破棄の権限は条約局長にあったと述べている。右の東郷氏の発言を受け、岡田大臣は「重要文書」の一部がなぜ消失しているかを調べるべく、同省において第三者を交えた調査委員会(以下、「調査委員会」という。)を設けることを表明している。右を踏まえ、質問する。

一 岡田大臣として、「調査委員会」をいつ頃までに設置し、いつ頃までを目処に具体的な結論を出す考えでいるのか説明されたい。
二 岡田大臣として、「調査委員会」に具体的にどの様な調査を行わせる考えでいるのか。外務省の誰を調査対象とし、どの様な方策をもって調査をするのか、またそれを記録した文書の管理は誰が行うのか、更に、調査対象となった人物に調査結果が出るまで守秘義務を負わせるのか等、その具体的方法につき説明されたい。
三 言うまでもなく、「調査委員会」の使命は、本来外務省にあるべき「重要文書」の一部がなぜ消失しているのかを明らかにすることであり、右は同省における文書管理体制のまずさ、不手際を厳しく問うものでもある。岡田大臣として、「調査委員会」の座長はじめメンバーを、どの様な観点から選定する予定であるのか説明されたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.