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平成二十二年四月十九日提出
質問第四〇二号

かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされる裏金組織「ルーブル委員会」に係る外務省元欧州局長の発言に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされる裏金組織「ルーブル委員会」に係る外務省元欧州局長の発言に関する質問主意書


 かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされている、旧ソ連時代、一九八九年頃まで、在モスクワ日本国大使館で任国の法令に違反する形で大使館員の私用車をルーブルで売却し、外貨に換金する裏金組織「ルーブル委員会」に関し、昨年十一月十日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七三第三七号。以下、「政府答弁書一」という。)では「鳩山内閣発足後、外務省において、現在も外務省に勤務する関係者から改めて聞き取り調査を行った結果、『ルーブル委員会』という正式な組織の存在が確認されたわけではないが、両替が規制されていたソヴィエト社会主義共和国連邦時代の特殊な制度の下で、在モスクワ日本国大使館の一部の館員間でルーブルと外貨を必要に迫られて融通し合ったとの事実があったことが確認された。なお、これは、基本的には、同大使館を離任する館員が、手元に残ったルーブルを外貨に両替することが当時極めて困難であったため、必要に迫られて、互助的に館員間でルーブルと外貨を融通し合うというものであったが、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の末期には消滅したようである。御指摘の三名の外務省職員を含む関係者からの聞き取り調査を通じ、以上のことが把握されたものの、約二十年以上前のことであり、関係者の記憶もあいまいであり、相反するものもあったため、本件に関しこれ以上確定的に申し上げることは困難である。」との答弁がなされている。右と「政府答弁書二」(内閣衆質一七三第六五号)を踏まえ、質問する。

一 二〇〇五年十一月三十日の衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会において、原田親仁外務省元欧州局長はルーブル委員会について「私が在勤していたのは九〇年八月までで、十五年以上前になります。したがいまして、私はよく記憶がはっきりしておりませんが、当時、市内においては、ホテルあるいは公認の交換所あるいは空港等でルーブルの交換ができた時代でございます。したがいまして、私、何分昔の話でございますから、どこでルーブルをかえていたかということははっきり具体的には申し上げられませんが、そういったところで交換していたのではないかというふうに記憶しております。」と答弁している。また原田元局長は、右の他にも、二〇〇六年六月六日の衆議院決算行政監視委員会第一分科会、二〇〇七年五月二十五日の衆議院決算行政監視委員会で、それぞれ「いわゆるルーブル委員会なる組織につきましては、既に去年、沖特委員会で議員の御質問に答えたように、そういった組織が設けられたという事実は確認されておりません。と同時に、私の記憶の中にもございません。」、「委員御質問のいわゆるルーブル委員会でございますけれども、決算委員会の分科会でも、あるいはほかの委員会でもお答えしたと思いますけれども、そのルーブル委員会なるものについては、私は、これは二十年近く前のことでございますけれども、記憶にないということでございます。さらに、今官房長がお答えしましたように、外務省として必要な調査を行って、その答弁でも事実は確認されていないということになっています。私が申し上げるのは、先ほど申し上げた以上のことでも以下でもございませんので、御指摘の方とこれについてやりとりする考えはございません。」と答弁している。「政府答弁書一」で、「『ルーブル委員会』という正式な組織の存在が確認されたわけではないが」としながらも、当方がかねてより累次に渡り指摘をした様に、旧ソ連時代、在モスクワ日本国大使館員同士がルーブルを融通し合うという仕組みがあったことが確認されたことにつき、「記憶にない」との答弁をひたすら繰り返してきた原田元局長は、現在どの様な認識を有しているか明らかにされたい。
二 「政府答弁書二」では「外務省としては、記憶力は、外務省職員に求められる資質や能力の一つであると考えている。」との答弁がなされているが、原田元局長として、自身の記憶力が外務省職員としての職責を全うするのに耐えうる、十分なものであると認識しているか。
三 「政府答弁書二」では「国会における政府職員の答弁の内容は、真実に沿ったものであるべきであると考えている。」との答弁がなされているが、原田元局長として、一で挙げた過去における自身の答弁は、真実に沿ったものであったと認識しているか。
四 岡田克也外務大臣は、国民の理解と信頼があって初めて外交が行える旨、大臣就任記者会見で述べていたと承知する。当方は、嘘をつく人間に良い外交が行えず、ましてや国民の理解と信頼を得られるはずはないと考えるが、岡田大臣として、一で挙げた過去における原田元局長の答弁は、国民の理解と信頼を得られるものであると認識しているか。

 右質問する。



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