質問本文情報
平成二十二年五月二十日提出質問第四九〇号
かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされる裏金組織「ルーブル委員会」に係る外務省元官房長の発言に関する第三回質問主意書
かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされる裏金組織「ルーブル委員会」に係る外務省元官房長の発言に関する第三回質問主意書
かつて在モスクワ日本国大使館に存在していたとされている、旧ソ連時代、一九八九年頃まで、在モスクワ日本国大使館で任国の法令に違反する形で大使館員の私用車をルーブルで売却し、外貨に換金する裏金組織「ルーブル委員会」に関し、昨年十一月十日に閣議決定された政府答弁書(内閣衆質一七三第三七号。以下、「政府答弁書」という。)では「鳩山内閣発足後、外務省において、現在も外務省に勤務する関係者から改めて聞き取り調査を行った結果、『ルーブル委員会』という正式な組織の存在が確認されたわけではないが、両替が規制されていたソヴィエト社会主義共和国連邦時代の特殊な制度の下で、在モスクワ日本国大使館の一部の館員間でルーブルと外貨を必要に迫られて融通し合ったとの事実があったことが確認された。なお、これは、基本的には、同大使館を離任する館員が、手元に残ったルーブルを外貨に両替することが当時極めて困難であったため、必要に迫られて、互助的に館員間でルーブルと外貨を融通し合うというものであったが、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の末期には消滅したようである。御指摘の三名の外務省職員を含む関係者からの聞き取り調査を通じ、以上のことが把握されたものの、約二十年以上前のことであり、関係者の記憶もあいまいであり、相反するものもあったため、本件に関しこれ以上確定的に申し上げることは困難である。」との答弁がなされている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七四第四三四号)及び「前々回答弁書」(内閣衆質一七四第四〇三号)を踏まえ、再度質問する。
二 「ルーブル委員会」に関する当初の調査が徹底した十分なものではなく、その事実関係が国民に明らかにされなかったのはなぜか、岡田大臣は当初の調査を担当した外務省職員について、その理由を問い質したことはあるか。
三 当方は、かつて在モスクワ日本国大使館に勤務した経験のある人物から、同大使館に勤務していた者は等しく「ルーブル委員会」を利用していた旨話を聞き、それに基づいてこれまで質問主意書を提出してきた。前自民・公明政権時代は、「ルーブル委員会」について「確認されていない」旨の曖昧な答弁が繰り返され、何ら国民に明確な説明がなされることはなかったが、「国民の理解と信頼を得て初めて良い外交ができる」旨、外務大臣就任時に記者会見で表明した岡田大臣として、「ルーブル委員会」に関する当初の調査が徹底した十分なものではなく、その事実関係が国民に明らかにされなかったことについて、当初の不徹底かつ不十分な調査を行い、曖昧な答弁を繰り返し、国民に真実を隠してきた外務省職員に対し、何らかの対応をとる考えはあるか。
右質問する。