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平成二十二年五月三十一日提出質問第五二二号
我が国の調査捕鯨活動に対するオーストラリア政府による国際司法裁判所への提訴に関する質問主意書
提出者 鈴木宗男
我が国の調査捕鯨活動に対するオーストラリア政府による国際司法裁判所への提訴に関する質問主意書
国際捕鯨取締条約により国際捕鯨委員会(IWC)加盟国に認められている権利に基づいて我が国が行っている調査捕鯨活動(以下、「調査捕鯨」という。)に対し、これまで米国の環境保護団体シー・シェパード等の反捕鯨団体等により、暴力的な妨害行為が行われてきた。また、かねてより「調査捕鯨」に批判的な見解を示してきたオーストラリア政府は、本年五月二十八日、国際司法裁判所(ICJ)に対し、同月三十一日以降にも「調査捕鯨」について提訴する方針を発表した。右を踏まえ、質問する。
二 本年五月二十八日、オーストラリア政府が「調査捕鯨」に関して我が国をICJに提訴すると発表した後、外務省及び「大使館」は、同国政府にどの様な働きかけを行ったか。
三 調査捕鯨活動に関しては、IWC加盟国の中でも賛成派と反対派が分かれており、様々な意見が出されている。またIWCでは、賛成派と反対派が対立したままの状態から脱却し、何らかの国際的ルールを確立すべく、現在も交渉が続けられている。その様な中、我が国にターゲットを絞り、「調査捕鯨」のみを狙い撃ちするかの様な、今回のオーストラリア政府の対応は、我が国として断固受け入れられるものではないと考える。外務省として、今後どの様な対応を取っていく考えでいるのか説明されたい。
四 オーストラリアのギャレット環境大臣は、過去に「調査捕鯨」及び鯨肉を食べる我が国の習慣を「野蛮な行為」であると非難していると承知するが、その一方でギャレット大臣は、過去にオーストラリアの首都キャンベラで野生のカンガルー約四百頭を薬物注射で安楽死させ、駆除する計画を承認していると承知する。我が国政府として、右の様なオーストラリアにおける行為は野蛮であると考えるか。
右質問する。