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平成二十二年十月二十六日提出
質問第九五号

検察官による供述調書の作成方法等に関する再質問主意書

提出者  浅野貴博




検察官による供述調書の作成方法等に関する再質問主意書


 本年十月三日付信濃毎日新聞三十一面に、「検察 内部捜査 中」との見出しの記事(以下、「信濃記事」という。)が掲載されている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七六第五四号)を踏まえ、再質問する。

一 「信濃記事」に「かつて東京地検特捜部に在籍していた現職の男性検事は、同僚の特捜検事が自嘲気味につぶやいた言葉が忘れられない。
 『ぼくの作った供述調書は全部うそ。上司のオーダーに合わせて取ったものだ。だましですよ』」との記述がある。前回質問主意書で、検察官が被疑者等への取調べ、事情聴取等を通じて供述調書を作成する際、どのような法令の縛りを受けるか、一般に、検察官として、全く真実でない、虚偽の内容の供述調書を作成することは許されるか、許されるならば、その法令上の根拠は何か、更に、一般に検察官が、被疑者等への取調べ、事情聴取等を通じて供述調書を作成する際、自身の上司より特定の命令を受けることはあるか、あるのなら、それはどのような場合にあるのか、またその場合に、上司が事実とは全く異なる虚偽の内容の供述調書を作成するよう命令することが認められる法令上の根拠は何かと問うたところ、「前回答弁書」では「御指摘の『全く真実でない、虚偽の内容の供述調書』や『特定の命令』の意義が必ずしも明らかでないが、例えば、刑事訴訟法第百九十八条第二項は、被疑者の取調べに際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない旨を、…それぞれ定めている。」との答弁がなされている。供述調書の作成に関し、様々な法的な縛りがあることは承知するが、当方が問うているのは、右答弁にある様々な法令に反し、実際に検察官が、全く事実でない虚偽の内容の供述調書を、上司の指示を受けて作成することがあるのかという点である。検察庁において、右のような事例がないか、柳田稔法務大臣として把握しているか。
二 「信濃記事」によると、その内容は、かつて東京地方検察庁特別捜査部に所属していた現職の検察官が述べたことを基にしたものであるとのことである。前回質問主意書で、現職の検察官が、供述調書の取り方等について明らかにすることは認められるか、同庁として、その現職検察官とは誰か調査する考えはあるかと問うたところ、「前回答弁書」では「特定の新聞の記事における個別の記述については、その根拠等を承知していないことから、答弁を差し控える。」との答弁がなされている。検察庁としてその根拠を把握していようがいまいが、実際に「信濃記事」には現職の検察官が述べている旨明記されている。検察庁として、根拠を知らないとして、当方の質問に対して明確な答弁をすることを避け、「信濃記事」を放置しておくことは、国民の検察官への信頼を低下させることにつながり、同庁の職務怠慢に該当するのではないか。
三 検察庁として、二で指摘した観点から、「信濃記事」にあるような発言をした現職の検察官は誰か、その官職氏名を明らかにせずとも、同庁内で調査をする考えはあるか。再度質問する。

 右質問する。



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