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平成二十三年六月七日提出
質問第二三二号

一票の格差に対する政府の見解に関する再質問主意書

提出者  浅野貴博




一票の格差に対する政府の見解に関する再質問主意書


 本年三月二十三日、最高裁判所は二〇〇九年八月三十日に執行された第四十五回衆議院議員総選挙に関し、約二.三倍の格差が生じている現在のいわゆる一票の格差、そして一人別枠方式について、違憲とする判決(以下、「違憲判決」とする。)を下している。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七七第二一二号)を踏まえ、再質問する。

一 「違憲判決」について「前回答弁書」では、「平成二十一年に執行された衆議院議員総選挙において、当該選挙の期日における衆議院(小選挙区選出)議員の選挙区間の選挙人数の最大較差は二・三〇四であり、最高裁判所平成二十三年三月二十三日判決は、当該選挙について、『本件選挙時において、本件区割基準規定の定める本件区割基準のうち一人別枠方式に係る部分は、憲法の投票価値の平等の要求に反するに至っており、同基準に従って改定された本件区割規定の定める本件選挙区割りも、憲法の投票価値の平等の要求に反するに至っていたものではあるが、いずれも憲法上要求される合理的期間内における是正がされなかったとはいえず、本件区割基準規定及び本件区割規定が憲法十四条一項等の憲法の規定に違反するものということはできない』と判示しているものと承知している。」との答弁がなされている。右は要するに、「違憲判決」は、第四十五回衆議院議員総選挙により生じた一票の格差、またその原因となっている一人別枠方式について、日本国憲法に反したものではないとしていると、政府として認識していることを表しているものか。端的な説明を求める。
二 一票の格差並びに一人別枠方式について、「前回答弁書」で政府は「議会政治の根幹に関わる問題であることから、まずは、各党各会派において、早急に御議論いただくべき事柄と考えている。」との答弁がなされている。右は、一票の格差の是正並びに一人別枠方式の改定に、政府、つまり内閣として第一義的に関わることはできないという意味か。
三 前回質問主意書で、一票の格差は国民の権利が制限されている、つまり国民が差別を受けている状態にあり、「違憲判決」が指摘するように日本国憲法に反する状態が生じていることを示すものであることから、右を是正する以前に、内閣総理大臣が衆議院を解散し、総選挙を行うことは、我が国における差別を残存させ、違憲状態を存続させることに他ならないのではないかと、菅直人内閣総理大臣の見解を問うたところ、「前回答弁書」では、「現行の公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)等の規定の下で内閣が衆議院の解散を決定することは否定されるものではないと考える。」との答弁がなされているが、当方が問うているのは、公職選挙法等の規定といった法的根拠云々の話ではなく、違憲状態が是正される以前に解散総選挙を行うことの是非についての内閣の見解である。法的には、現在において内閣総理大臣の解散権は制限されないことは承知しているが、それを行う以前に、現在の一票の格差、一人別枠方式に係る問題点を是正すべきではないのか。菅総理の見解如何。
四 二の「前回答弁書」は、政府、内閣として、一票の格差、一人別枠方式の問題は、国会、立法府で議論すべき問題である旨の答弁がなされている。内閣が積極的に問題の是正に向けて動くことができないのならば、尚更立法府における問題是正に向けた動きを待つべきであり、それがなされる以前に、内閣として解散総選挙を行うべきではないと考えるが、菅総理の見解如何。

 右質問する。



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