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平成二十三年六月十五日提出
質問第二四八号

菅内閣を巡るこれまでの体質に関する質問主意書

提出者  木村太郎




菅内閣を巡るこれまでの体質に関する質問主意書


 東日本大震災で被災地の人達が世界に見せた「人を思いやる心、秩序ある行動、揺るがぬ平常心」は多くの日本人の矜持として万感胸迫るものがあった。一方それとは裏腹に、震災発生後、総理官邸から被災地支援についての難儀な指示を受けた官僚に対し、菅総理から「直ちにやれ。うまくいかなかったら、おまえらの責任だからな」と最後に言葉があったと聞く。非常時においては、それなりの政治主導があると信じて疑わないが、その姿は、先ず所轄の閣僚に指示すべきであり、各閣僚や各省事務次官以下の官僚に全幅の信頼を置いて実務を任せ、最後の責任は自分がとるという姿勢を貫くことである。それが組織を鼓舞し活性化する要諦にも拘わらず、菅総理は全く正反対の言動であり、「責任転嫁する」という体質を如実に表している。これは前記に留まらず、福島第一原発の事故収束に向けた工程表でも「あくまで責任は東電」との姿勢、また、昨年、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の際でも、責任の所在が曖昧であったことなど共通するものであり、思い起こせば際限なく浮かんでくる。
 先月六日、菅総理は、唐突に中部電力浜岡原子力発電所への運転停止要請を行った。さらに、同月二十六日、仏国ドービルにおいてのG8では、海江田経済産業大臣が聞いてもいなかった「太陽光パネル設置」について表明したが、これらはその法的根拠及び事前調整が全くなく、説明や説得を軽視する現政権の姿勢に猛省を促したい。
 我が自由民主党の先輩議員達は、不祥事或いは醜聞があった際には潔く身を引き、次回の選挙においてその都度禊を経て復活を遂げてきたが、菅総理の一連の言動、官房長官当時に参議院で問責決議を受けた仙谷現官房副長官、昨夏の参議院選挙における民主党の惨敗により幹事長を退いたはずの枝野現官房長官など、舌の根も乾かぬうちの復権は、政権における人材不足を物語っていることは疎か、国民を愚弄していると言っても過言ではない。即刻民主党政権の体質改善が行われ、押し寄せる難局に取り組む必要があると極めて憂慮するものである。
 従って、次の事項について質問する。

一 特に、非常時においては、先ず所轄の閣僚に指示すべきであり、各閣僚や各省事務次官以下の官僚に全幅の信頼を置いて実務を任せ、最後の責任は自分がとるという姿勢を貫くことが肝要と考えるが、菅内閣の見解如何。
二 一に関連し、事実上情報を掌握し、政策を実行するのは官僚であり、方向性を決めるのは政治家の務めである。非常時においては、官僚を十分に活用し、彼らの持つ知見を生かして、政と官のベストミックスがなければ難局を克服できないと考える。今後も官僚排除の政治主導を継続していくのか、菅内閣の見解如何。
三 福島第一原発の事故収束に向けた工程表、昨年、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の際などにおける責任転嫁の姿勢についてどのように反省をしているのか、菅内閣の見解如何。
四 中部電力浜岡原子力発電所への運転停止要請、仏国ドービルにおけるG8での「太陽光パネル設置」についての表明などは、その法的根拠及び事前調整が全くなく、説明や説得を軽視する姿勢が、半ば恒常的に行われていると思うが、どのように反省をしているのか、菅内閣の見解如何。
五 官房長官当時に参議院で問責決議を受けた仙谷現官房副長官、昨夏の参議院選挙における民主党の惨敗により幹事長を退いたはずの枝野現官房長官など、舌の根も乾かぬうちの復権は、国民を愚弄していると考えるが、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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