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平成二十三年七月二十九日提出
質問第三六三号

北方領土交渉に係る政府の方針に対する元外務審議官の認識に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




北方領土交渉に係る政府の方針に対する元外務審議官の認識に関する質問主意書


一 政府、特に外務省として、我が国固有の領土である北方領土を巡る問題を解決し、ロシアと平和条約を締結すべく、今日までロシアと粘り強い交渉を行ってきたものと承知するが、これまでの日ロによる北方領土交渉の経緯につき、説明されたい。
二 かつて外務審議官を務めた丹波實氏が、中央公論新社より『わが外交人生』を上梓した。その百六十五ページに、「『忍と我慢』の時期」との見出しの後に、
 「筆者の見るところもっとも厄介な問題は、自民・民主両政権とも、日本が北方四島返還を求めるのは、歴史を通じて正義を求めることであるという認識に欠け、この一〇年ぐらいの間に、『二島返還論』『面積折半論』『三・五島論』『政治解決論』『二+α論』など、まるでバナナの叩き売りのような外交をやってきたことである。しかも『三・五島論』なるものは、元外務次官を務めた人物の発言であり、それに東京大学の国際政治学者まで賛意を表明するというのだから、東大もずいぶんいい加減な大学に成り下がったものである。麻生太郎総理時代には『政治解決論』もあった。国益のために頑張ったご自分の祖父は草葉の陰で泣いているであろう。鳩山総理にいたっては、祖父が国後・択捉で頑張ったからいまの日本が頑張れるのに、北国の某大手紙とのインタビューで、『自分の胸にあったのは「二+α」だった』と公言していた。」
との記述があるが、外務省として、右を承知しているか。
三 二の丹波氏の著書の中にある「二島返還論」の定義に関する外務省の認識如何。
四 外務省として、過去十年の間、三の「二島返還論」というスタンスで、ロシアとの北方領土交渉に臨んだことはあるか。
五 二の丹波氏の著書の中にある「面積折半論」の定義に関する外務省の認識如何。
六 外務省として、過去十年の間、五の「面積折半論」というスタンスで、ロシアとの北方領土交渉に臨んだことはあるか。
七 二の丹波氏の著書の中にある「三・五島論」の定義に関する外務省の認識如何。
八 二で触れたように、丹波氏は著書の中で「しかも『三・五島論』なるものは、元外務次官を務めた人物の発言であり、」と述べているが、過去に「三・五島論」を訴えた外務次官はいたか。また外務省として、過去十年の間、七の「三・五島論」というスタンスで、ロシアとの北方領土交渉に臨んだことはあるか。
九 二の丹波氏の著書の中にある「政治解決論」の定義に関する外務省の認識如何。
十 二で触れたように、丹波氏は著書の中で「麻生太郎総理時代には『政治解決論』もあった。国益のために頑張ったご自分の祖父は草葉の陰で泣いているであろう。」と述べているが、外務省として、麻生太郎元総理が「政治解決論」を訴えたと認識しているか。また外務省として、「政治解決論」というスタンスで、ロシアとの北方領土交渉に臨んだことはあるか。
十一 二の丹波氏の著書の中にある「二+α論」の定義に関する外務省の認識如何。
十二 二で触れたように、丹波氏は著書の中で「鳩山総理にいたっては、祖父が国後・択捉で頑張ったからいまの日本が頑張れるのに、北国の某大手紙とのインタビューで、『自分の胸にあったのは「二+α」だった』と公言していた。」と述べているが、外務省として、鳩山由紀夫前総理が「二+α論」を訴えたと認識しているか。また外務省として、「二+α論」というスタンスで、ロシアとの北方領土交渉に臨んだことはあるか。

 右質問する。



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