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平成二十四年七月四日提出
質問第三二六号

沖縄本島北部(やんばる地域)におけるマングース防除事業等に関する質問主意書

提出者  照屋寛徳




沖縄本島北部(やんばる地域)におけるマングース防除事業等に関する質問主意書


 いつ頃だったか、「ハブとマングースの決闘ショー」を見たことがある。たしか、恩納村の観光施設「琉球村」でのことだったと記憶している。
 マングースがハブ退治の目的で導入されたことは承知している。他方、マングースが沖縄本島北部(以下、やんばる地域という)ではヤンバルクイナ、奄美大島ではアマミノクロウサギやアマミトゲネズミ等の希少な動物を捕食している現実がある。
 マングースの根絶は、世界自然遺産の候補地となっているやんばる地域、奄美大島の豊かな生態系の回復、保全のために不可欠だ。したがって、マングース防除事業をはじめとする「特定外来生物防除等推進事業」は効果的かつ効率的に実施、推進しなければならないものと考える。
 以下、質問する。

一 政府は、平成十九年度から平成二十三年度の過去五年間、マングース防除事業にどれだけの予算を計上しているのか。年度毎に明らかにしたうえで、かかる予算の推移に対する見解を示されたい。
二 やんばる地域におけるマングース防除事業について、平成十九年度から平成二十三年度までの年度毎の捕獲頭数および捕獲効率(一、〇〇〇わな日当たりの捕獲数)を環境省、沖縄県、在沖米海兵隊の別に明らかにしたうえで、係る捕獲頭数、捕獲効率の推移に対する政府の見解を示されたい。
三 政府がマングース防除事業を開始したのはいつからか、事業開始時点に政府が把握していたやんばる地域におけるマングースの推定個体数と併せて明らかにされたい。また、政府が把握している直近のマングースの推定個体数を明らかにしたうえで、係る個体数の推移に対する見解を示されたい。
 なお、同地域における推定個体数を統計的に把握していないのであれば、その理由について明らかにされたい。
四 政府は、平成二十四年度において「特定外来生物防除等推進事業」に約三億二、五〇〇万円の予算を計上している。一方で、やんばる地域における環境省委託作業員のマングース捕獲数の一人当たりの平均が平成二十三年度の一年間でわずか一匹であったことが判明している。
 いわゆる政府版事業仕分け、環境省・平成二十四年度「行政事業レビュー」公開プロセスにおいて「特定外来生物防除等推進事業」が対象として取り上げられた。同「行政事業レビュー」では、評価者からマングース防除事業について「個体数が減ったのに固定費の支払いは非効率的」との指摘や「一旦やめて報奨金制度に切り替えるべきだ」との提案、「絶滅可能(種の保存が不能)と予測できる個体数を目標として掲げるべきであろう」等の意見がなされたようである。
 私は、ヤンバルクイナ等を襲うマングースの捕獲を目的とする事業は、今後も継続実施されるべきとの立場であるが、政府はいかなる見解か。係る環境省「行政事業レビュー」を踏まえて、態度を明らかにされたい。
五 マングースはやんばる地域に限らず、沖縄本島全域に生息している。したがって、マングース被害根絶のためには、沖縄本島全域におけるマングース駆除が必要である。
 本年度から創設された「沖縄振興特別推進交付金」(いわゆるソフト一括交付金)を活用し、沖縄県あるいは県内各市町村が独自にマングース駆除事業を展開すれば、被害根絶に向けて大きく前進すると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
 また、かかる趣旨の事業は「沖縄振興特別推進交付金交付要綱」(平成二十四年四月十九日 府政沖第一四九号)第三条に定める「交付金の交付の対象となる事業等」に該当するか否か、政府の見解を明らかにされたい。
 なお、該当しないとの政府見解であれば、その根拠を示されたい。

 右質問する。



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