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平成二十五年一月三十日提出質問第五号
高齢者介護実態調査の偏りに関する質問主意書
提出者 阿部知子
高齢者介護実態調査の偏りに関する質問主意書
要介護認定者数は二〇一二年十月時点で約五百四十八万人になる。この中には要支援1や要支援2の軽度者は二六・六%存在し、その圧倒的多数は在宅者である。厚生労働省は要介護認定基準を決める際の基礎データとなる高齢者介護実態調査を「みずほ情報総研」に委託したが、同研究所が実施した高齢者介護実態調査(二〇〇七年三月に「報告書」を提出)は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老人保健施設)、介護療養型医療施設の介護保険三施設の入所者のみを調査の対象としており、在宅介護者は対象から外されている。このため要支援1や要支援2のサンプル数は六十施設、対象者約三千五百人に対して要支援1は二人(〇・〇六%)、要支援2は十人(〇・二九%)と極めて少ない。すなわち全国の要認定者に共通に適用される判定ロジック構築の基礎データとしては、不完全なものと言わざるを得ない。
右を踏まえ、以下質問する。
2 二〇〇九年度からの要介護認定ロジック改定で「樹形モデル」を決定している。要支援1や要支援2に関する心身の状態像を示すデータのサンプル数が極めて少ないが、どのように推定したのか、その際の統計的手法を示されたい。もし統計的手法でなく別の手法を用いたのであれば、その手法を明らかにされたい。
3 「高齢者介護実態調査」は、在宅介護を受けている人を含めた調査とすべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。