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平成二十七年二月五日提出
質問第三〇号

違法で危険な海上警備に関する質問主意書

提出者  仲里利信




違法で危険な海上警備に関する質問主意書


 政府は、沖縄県民の民意が辺野古新基地建設阻止にあるにもかかわらず、これを無視する形で工事を強行している。その結果、現地では海上保安官や警察官による過剰な警備が相次ぎ、けが人が続出する異常な事態となっている。このままでは最悪の事態も避けられない状態である。
 そこで、質問する。

1 政府は、これまで辺野古への新基地建設に当たっては「地元の皆様の気持ちに寄り添いながら粛々と工事を進める」との趣旨の答弁を繰り返してきた。
 しかしながら、政府のこれまでの言動をみる限り、到底そのような丁寧さや地元に寄り添う姿勢と行為は微塵も感じられないというのが沖縄県民の偽りのない感想である。一体、政府のいう「県民の気持ちに寄り添う」「丁寧に説明する」及び「対話を行い理解を求めていく努力」とは、いつ、どこで、誰が誰に対して、どのようなことを行ったのか、具体的に説明されたい。
2 最近では答弁での「丁寧さ等」も姿を消し、「粛々と工事を進めていく」という言葉だけが繰り返されるようになっている。さらに昨年の知事選挙で「辺野古新基地建設阻止」を訴え、圧倒的な支持を得て選出された翁長雄志沖縄県知事に対し、総理を始め主要な閣僚は未だに会おうとすらしていない。このような対応を見ると、政府の真意がいずこにあるか疑わざるを得ない。それでは政府はこれまでの「丁寧さ等」の方針を変更したのか。確認と説明を求める。
3 県は、大型のフロートアンカーの相次ぐ投入・設置が沖縄県漁業調整規則で定める岩礁破砕等行為又は協議を要する行為ではないかとの判断に基づき、沖縄防衛局に対し構造物の詳細な内容や工法、回収方法等に関する照会を一月十六日に行ったところである。これに対し、政府は二月二日付けで「県の許可や手続きは不要である」と回答した。一方、回答の前に、一月二十四日から一方的にアンカー設置を強行している。この大型アンカーの設置により、貴重なサンゴ類の損傷が懸念されていること、調査終了後撤去するとのことであるが、撤去方法や時期等に関する詳細な説明がないこと、撤去せず本体工事に転用することが懸念されていること、ボーリング調査に名を借りた実際の埋め立ての開始ではないかとの懸念があること、県との調整を経ないまま工事を強行していることから、政府は、まずは許可権者である県と緊密な調整・連携を行い、疑問や不安の払拭に努めるべきではないか。さらに沖縄県漁業調整規則の究極の目的である「水産動植物の繁殖・保護」に即して、岩礁破砕の許可を得る、若しくは協議を行うべきではないか。その間はいかなる調査や工事でも停止すべきではないか。説明を求める。
4 政府は、「平成二十六年防衛省告示第百二十三号により示された臨時制限区域において、海上保安庁は、関係法令に従い、海上の安全及び治安の確保を図っている」としているが、辺野古沖では、実際には臨時制限区域を大幅に超える海域で、海上保安官による違法で過剰な行動等が日常的に行われていること、無抵抗の住民に一方的に襲いかかって拘束していること、拘束した住民をリーフ外の高波のある沖合まで牽引し、そこで放置するという極めて危険な行為を行ったこと、屈強な海上保安官と無抵抗な住民の衝突が続くとこのままでは最悪の事態が懸念される異常な状態となっていること などの状況下にある。このような状況は政府がいうところの法令に基づいた海上での安全及び治安の確保が行われているというものではなく、組織的で暴力的な弾圧が非暴力の抵抗運動に一方的に行われている状況であると言わざるを得ない。確認と説明を求める。
5 具体的な事例として、一月二十日、映画監督の影山あさ子さんに対する海上保安官の対応について、新聞報道では当初から「襲いかかる行為」で「過剰で暴力的な行為である」と指摘した。政府はこれに対して、最初の説明では「船長のところに行こうとして、たまたま影山さんをまたいで船体後部に通り抜けようとしただけである。一瞬のことである」としたが、連続写真が公表されたら、「写真の見方である。動揺する小型船のへりにいた女性の身体を保持するためである」とし、私からの質問に対しても同様な回答を行っている。一方、「海上保安庁は認識の過ちを認めて赤嶺政賢議員に謝罪した」との指摘が同議員から行われている。よって、政府は、辺野古において、海上及び陸上における警備が一体どのような状況になっているのか調査するべきではないか。過剰な警備が行われていると認識しているのか。行われているのであれば、誰が指示したのか。今後警備のあり方を含めて改善する考えはないのか。確認と説明を求める。

 右質問する。



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