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平成二十七年六月十九日提出
質問第二八〇号

塩崎厚生労働大臣の「病院前の景色を変える」発言に関する再質問主意書

提出者  柚木道義




塩崎厚生労働大臣の「病院前の景色を変える」発言に関する再質問主意書


 平成二十七年六月十二日に内閣より受領した答弁書(内閣衆質一八九第二五二号)につき政府の姿勢が未だ不明瞭につき遺憾ながら再質問主意書を提出するものとする。
 答弁書では、先般の主意書で指摘した塩崎厚生労働大臣の発言については、大規模な病院の前で専ら当該病院の発行する処方箋を応需するだけの薬局の状況を「芳しくない」と認め、転じて「薬剤情報を一元的、継続的に管理し、在宅訪問を含め、薬剤師が患者の服薬状況、薬剤の効果、副作用等について確認するかかりつけ薬局に再編する」趣旨を述べたものと説明されており、政府が、定義が曖昧であるが故にその規模が明らかではないが、いわゆる「大規模な病院」の前に立地し、かかりつけ薬局としての役割を十分に果たしていない薬局を問題視しているということを理解したところである。しかしながら、新潟大学医歯学総合病院などの国が一定程度関与する医療機関や地方公共団体が関与している公的病院において、病院の内外の敷地を薬局等を経営する法人に高額で販売し、中小規模とはいえない規模の公的医療機関が率先して薬局を門前・門内に誘致している実態がある。このような実態を踏まえて以下に政府の見解を求めるものである。

一 塩崎厚生労働大臣は、公的医療機関が薬局を率先して誘致している事実を認識されているのか。また、されているのであれば、そのような公的医療機関の前に立地している薬局についても再編をはかるご意向なのか。また、再編されるご意向なのであれば、公的医療機関が「専ら当該医療機関の処方箋を応需させることを予定して」高額な入札を繰り返す現状についての見解をお示し願いたい。
二 塩崎厚生労働大臣の発言の意図を理解した上で、政府の見解を問うが、大規模病院の前の門前薬局を変える言説が政府の見解であるというのであれば、公的医療機関に隣接する土地等を薬局に高額で販売するような行為は、政府の意図とは著しく反するものと理解するところであり、たとえば、文部科学大臣、総務大臣、財務大臣、厚生労働大臣などの関係大臣による合議により、公的医療機関による隣接地並びに敷地内への薬局誘致を自省するような措置がとれないものかどうか政府の見解如何。
三 万一、公的医療機関やその関連団体(たとえば当該医療機関の関係者等が関与する団体)による薬局誘致を自省させることができないのであれば、その理由を明示されたい。
四 厚生労働大臣が希求する「かかりつけ薬局への再編」を促す上で、薬学教育においても十分に斟酌される必要があるところである。しかしながら、一部の私立薬科大学において、大規模病院前に意図して付属薬局を設置し、文部科学省もこれをして「教育施設」と認めたと聞くところである。大規模病院前に大学付属薬局を「門前薬局然」として敷設し、当該病院から発行される処方箋に応じるだけの薬局を教育施設とするような大学にあっては、塩崎厚生労働大臣をはじめとする政府が描く「かかりつけ薬局」で従事することを前提とした薬剤師養成が叶うとは遺憾ながら考えられないものである。文部科学省に問うが、こうした大学に対して、塩崎厚生労働大臣の指摘される「かかりつけ薬局への再編」を鑑みた大学教育を実践するように指導する考えはあるのかどうかお示し願いたい。また、指導する意志がないというのであれば、その合理的理由も明示願いたい。

 右質問する。



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