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平成二十七年八月十日提出質問第三七七号
自衛隊による核兵器の輸送と広島平和記念式典における非核三原則への言及に関する質問主意書
提出者 山井和則
自衛隊による核兵器の輸送と広島平和記念式典における非核三原則への言及に関する質問主意書
安倍総理が八月六日の平成二十七年平和記念式典（広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式、以下、広島平和記念式典）での挨拶では、非核三原則に触れず、八月九日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典（以下、長崎平和祈念式典）での挨拶だけで触れた理由が、どうしても理解できないので、以下、質問します。
二 広島平和記念式典での挨拶で非核三原則に触れない、という安倍総理の挨拶の原稿案はいつ決まったのですか。
三 長崎平和祈念式典での挨拶では非核三原則に触れる、という原稿案はいつ決まったのですか。
四 両者の原稿案の決定は同時ですか、あるいは、広島平和記念式典での原稿案が先ですか。
五 長崎平和祈念式典では非核三原則に触れて、広島平和記念式典では触れませんでしたが、どちらか一方だけで触れるにしても、逆に広島平和記念式典で触れて、長崎平和祈念式典で触れないということにしなかった理由は何ですか。
六 当初は、広島平和記念式典でも、長崎平和祈念式典でも触れない予定だったが、広島平和記念式典で非核三原則に触れず、批判を受けたので、急遽、長崎平和祈念式典では非核三原則に触れることにしたのではないですか。
七 広島平和記念式典で非核三原則に触れない、との判断をしたのは、官僚ですか、安倍総理ですか、それとも両者が相談して決めたのですか。
八 広島平和記念式典での挨拶原稿案を安倍総理が初めて見たのはいつですか。その時には、原稿案には、非核三原則が入っていなかったのですか。
九 八について、もし入っていなかったなら、安倍総理は入れるべきとは思わなかったのですか。
十 八について、もし入っていたなら、安倍総理は、なぜ削除したのですか。
十一 昨年までは、安倍総理は、広島平和記念式典での挨拶で非核三原則に触れていましたが、今年、触れなかった理由は何ですか。昨年と何が変わったからですか。
十二 八月七日の衆議院予算委員会の平和安全法制に関する答弁で、安倍総理は、自衛隊が核兵器を輸送することはあり得ないと答弁しましたが、将来の新しい総理大臣が、核兵器輸送について、「あり得る」と判断する可能性は、ゼロですか、ゼロでありませんか。その根拠は何ですか。
十三 将来の新しい総理大臣が、核兵器輸送は「あり得る」と判断すれば、平和安全法制においては、自衛隊が核兵器を輸送することはあり得ますか。
十四 そもそも法律的に、核兵器を自衛隊が輸送することは、平和安全法制においては可能ですか。
十五 安倍総理は、核兵器輸送はあり得ない、と答弁しましたが、劣化ウラン弾、大量破壊兵器、生物化学兵器、毒ガスやその他の非人道兵器について、法律上、自衛隊による輸送が可能か否か、政策的にあり得るか否かを、それぞれについて別々にお答えください。
十六 平和安全法制について、弾薬の中でも、自衛隊が輸送するものと、しないものがあるなら、その判断基準は何ですか。どのような弾薬は輸送可能で、どのような弾薬は輸送不可能なのか、法律上と政策上を分けて、それぞれ別々にお答えください。
十七 八月七日の衆議院予算委員会の平和安全法制に関する答弁で、安倍総理は、輸送する弾薬の中身をいちいち確認する、と答弁しましたが、確認は、どのような方法で確認するのですか。事前ですか、事後ですか。
十八 日本が支援する国の軍隊が、自衛隊に輸送を依頼する弾薬の中身を、もし明示しない場合、自衛隊は輸送しますか、しませんか。そして、自衛隊がどのような弾薬を輸送したかを、日本の国会には、いつ開示されますか、それとも開示されませんか。また、すべて開示されるのか、どのような形で開示されるのかについても、お答えください。
右質問する。