衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十八年八月一日提出
質問第七号

辺野古海上請負業務に関する新たな疑惑の中で抗議市民の氏名や顔写真をリスト化し監視していたことに関する質問主意書

提出者  仲里利信




辺野古海上請負業務に関する新たな疑惑の中で抗議市民の氏名や顔写真をリスト化し監視していたことに関する質問主意書


 辺野古海上請負業務に関する疑惑については、平成二十八年五月十七日付質問主意書第二七七号で質問を、また同年五月二十七日付質問主意書第三〇八号で再質問をそれぞれ行い、同年の五月二十七日及び六月七日付でそれぞれ答弁を得たところである。
 その際に行った質問及び再質問で「今後の警備にどのような支障が生じるのか」と質問したところ、おうむ返しで「今後の警備に支障を生ずる恐れがあることから、お答えを差し控えたい」とか、「お尋ねの質問の意味するところが必ずしも明らかでないため、お答えすることは困難である」との木で鼻を括った答弁に終始していることは何時ものとおりである。
 さらに本職がその後同業務に関して防衛省に対して資料要求を行ったところ、散々待たされた挙句、ようやく提供された資料の全てのページが真っ黒に塗られて全く判読できない状況であり、議員の質問に真摯に対応しようとする気持ちが微塵も感ぜられない状況である。
 このため、本職は、独自で収集した資料や、新聞報道、関係者からの聞き取り調査結果を基に改めて本業務を精査したところ、抗議する市民の氏名や顔写真をリスト化し監視業務を行っていたとの疑惑が浮かび上がってきた。
 そこで、以下お尋ねする。

一 沖縄県内の地元紙は、「シュワブ海上警備業務」を請け負った株式会社ライジングサンセキュリティーサービスとその子会社であるマリンセキュリティーが抗議する市民約六十名分の顔写真や名前を記したリストを作成し、監視業務に使用していたと報道しているが、この報道された内容について政府の承知するところを明らかにされたい。
二 また、同社に雇用されていた警備員は、警備業務の一環として市民を撮影し、その行動を記録していたとの証言が得られたとも報道しているが、この報道された内容について、政府の承知するところを明らかにされたい。
三 さらに、このリスト作成と監視業務の他にも、二社は口頭で市民らの詳細な個人情報を警備員に提供したと報道しているが、この報道された内容について政府の承知するところを明らかにされたい。
四 今回二社が警備員に指示して作成したリストや、口頭で提供した個人情報はいずれもプライバシーの侵害や個人情報保護に関する違法性があるものと思われるが、このような行為に対する政府の見解を答えられたい。
五 二社が口頭で警備員に提供した個人情報は極めて詳細な内容であり、民間業者が容易に入手できるものとは到底思われないことから、その入手経路や入手先、方法等について、二社に業務を発注した政府は事実関係を明らかにするための調査を行う責務があるものと思われるが、このことについて政府の見解を答えられたい。
六 政府は、今回の事件に対する関与を頑なに否定し、また二社から報告も受けていないと主張する。一方、二社が個人情報に関する資料の作成を認めたものの、独自に作成したと主張する。
 しかし、株式会社ライジングサンセキュリティーサービスは、同社が作成し沖縄防衛局の承認を得た「シュワブ海上警備業務」の「海上警備計画書」において、「十.海上警備の記録管理」として「(一)海上警備の撮影目的」や「(二)撮影の要領」、「(三)警戒情報の報告要領」、「(四)警備の報告」をそれぞれ定めて実施してきたのである。
 このような事実関係を踏まえた上で、同社が作成し沖縄防衛局が承認した「シュワブ海上警備業務」の「海上警備計画書」において、「十.海上警備の記録管理」として「(一)海上警備の撮影目的」や「(二)撮影の要領」、「(三)警戒情報の報告要領」、「(四)警備の報告」の業務とは一体いかなる業務であったのかということについて、政府の承知するところを明らかにされたい。
七 質問六に関連して、抗議活動を行っている市民の撮影やリスト化、個人情報の収集については、政府が海上警備業務の一環として実施し報告させていたことは明らかである。
 それにもかかわらず、政府があくまでも否定し続けるならば、当該「海上警備計画書」が「業務委託契約書」第五条第一項に基づく再委託の承認手続きの書類であるとの主張と矛盾し、全く辻褄が合わないこととなる。
 よって本職は辺野古海上警備業務を請け負っていた民間会社が行っていた市民の写真撮影や氏名・顔写真のリスト作成、個人情報の収集、政府への報告は、やはり政府の指示に基づき行っていたこと並びにそれらの経費は政府発注の委託業務経費の中で賄われていたものと考えるが、このことについて政府の見解を答えられたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.