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平成二十八年八月一日提出
質問第一九号

国際オリンピック委員会総会における安倍首相のスピーチの解釈に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




国際オリンピック委員会総会における安倍首相のスピーチの解釈に関する質問主意書


 平成二十五年九月七日、ブエノスアイレスで行われた国際オリンピック委員会総会で行ったスピーチの中で、安倍首相は、「Some may have concerns about Fukushima. Let me assure you, the situation is under control.」と表明している。かかるスピーチをめぐっては、国会でも議論されたが、首相の答弁は刻々と変遷していったと言わざるを得ない。
 他方、平成二十八年七月二十日の福島民報によると、七月十九日に原子力規制委員会が開催した「特定原子力施設監視・評価検討会」(「本検討会」という。)において、原子力規制委員会に福島第一原子力発電所の凍土遮水壁の最終目標を問われた東京電力側は、「凍土壁で抑え込み、サブドレンでくみ上げながら流入水をコントロールする」と説明した上で、「完全に凍らせても地下水の流入を完全に止めるのは技術的に困難」で、「完全閉合は考えていない」と明言したとされている。
 かかる安倍首相のスピーチと本検討会の内容についての整合性に疑義があるので、以下質問する。

一 安倍首相のいうところの、「Some may have concerns about Fukushima. Let me assure you, the situation is under control.」とは、具体的に福島第一原子力発電所のどのような状態を示すのか。政府の見解を示されたい。
二 福島第一原子力発電所の事故後の対策に関して、「完全閉合」とは具体的にどのような状態を示すのか。政府の見解を示されたい。
三 福島第一原子力発電所の事故から五年余りが経過しているものの、かかる凍土壁による対応も十分な結果を出していない。前述の福島民報の報道直後、同日の平成二十八年七月二十日に、東京電力ホールディングス株式会社は、「福島第一原子力発電所 陸側遮水壁に関する報道について」を明らかにし、「段階的に閉合範囲を増やして最終的に百%閉合を目指している」と表明している。この表明の意味することは、「最終的に百%閉合を目指している」ものの、技術的な限界により、「the situation is under control」を保証するものではないと考えられる。現時点で、このような技術的な課題があるにもかかわらず、政府は「the situation is under control」であると考えているのか、政府の見解を示されたい。
四 福島第一原子力発電所の事故の対応に関して、凍土遮水壁による対応が完全閉合を保証しないという局所的な問題のみならず、様々な予期せぬ問題が次々と生じ続けていると考えられる。このような状況下においても、福島第一原子力発電所は、「the situation is under control」にあり、安倍首相は「Let me assure you」と国民のみならず、国際社会に公言できるのか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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