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平成二十九年三月二十八日提出質問第一六九号
核兵器禁止条約に関する質問主意書
提出者 緒方林太郎
核兵器禁止条約に関する質問主意書
昨年十月二十八日のTPP特別委員会において、岸田外務大臣は核兵器禁止条約について次の通り答弁している。
〇岸田国務大臣 日本時間できょうの早朝ですが、国連総会第一委員会におきまして、核軍縮・不拡散に関する各国の決議が採択をされました。委員御指摘の核兵器禁止条約の交渉開始の内容を含む決議も採択されましたが、一方で我が国の決議も採択された次第です。
この決議に対する対応における我が国の考え方ですが、核兵器のない世界を実現するためには、核兵器国と非核兵器国の協力がなければ具体的な結果にはつながらない、我が国は唯一の戦争被爆国として、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場から決議にも対応していかなければならない、こういった考え方で臨みました。
ですので、まずは我が国の決議において、核兵器国を含む多くの国に共同提案国になってもらう、賛成国になってもらう、こういった努力をいたしました。こうした努力の結果、昨年を上回る共同提案国を得、そして多くの賛成国を得た、これがまず我が国の決議のありようでした。
そして、その上で、他の国が提出した決議、御指摘の決議についてもどう対応するのか、我々は考えたわけであります。
そして、その決議においても、今申し上げました基本的な考え方、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場、あるいは、今日までも我々が訴えてきました核兵器の非人道性に対する正確な認識と、そして、厳しい安全保障に対する冷静な認識、この二つに基づいて物事を考えなければいけない、こういった考え方に基づいて決議に対する対応を考えました。
その結果として、御指摘のように、核兵器禁止条約の交渉開始を含む決議に反対をいたしました。
ただ、我々のこの態度、今説明した理由に基づいてこうした判断をしたわけですが、こうした判断は、他の国の対応、この決議に北朝鮮は賛成をしました。そして、核兵器国はどの国も、一国たりともこの決議に賛成はしませんでした。こういった各国の対応にも我が国の考え方の根拠を見出すことができるのではないか、このように思っています。
こうした判断に基づいて反対をしたわけでありますが、いずれにしましても決議は採択されました。よって、核兵器禁止条約の交渉は、近い将来開始されることになります。
我が国は、決議に対しては今言った判断に基づいて反対という対応をとったわけでありますが、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場からは、この核兵器禁止条約の議論についても、ぜひ積極的にこの議論に参画をして、唯一の戦争被爆国として役割を果たす、こういった態度をとるべきではないかと私は考えています。
政府としては、これはしかるべき時期までに政府の対応を考えるわけですが、私は、今後の議論についても、基本的な考え方、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場を重視していきたい、このように考えています。
現在、我が国は、核兵器国と非核兵器国の協力を重視する立場からは、この核兵器禁止条約の議論についても、ぜひ積極的にこの議論に参画をして、唯一の戦争被爆国として役割を果たす、こういった態度をとるべきではないかと考えているのか。
右質問する。