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平成二十九年四月二十四日提出
質問第二五七号

日本郵政株式会社の株価下落が復興財源に与える影響に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




日本郵政株式会社の株価下落が復興財源に与える影響に関する質問主意書


 日本郵政株式会社が二〇一七年三月期決算で最大四千億円規模の損失を計上する見通しとなった。二〇一五年に日本郵政株式会社が買収したオーストラリアの物流企業の不振が原因で、四月二十日に、日本郵政株式会社は数千億円規模の減損処理を検討していると報じられた。この報道を受け、二十日の午後、日本郵政株式会社の株価は急落し、一時前日比五・三%安と二〇一六年十一月以来の日中下落幅となった。日本郵政株式会社の株式は財務大臣が発行済み株数の八十・四九%を保有している。
 平成二十三年十一月には、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法が成立し、同法は復興特別税の創設等を規定するほか、附則において、復興財源確保のため、日本郵政株式会社の株式について処分の在り方を検討し、その結果に基づいて、できる限り早期に処分することを明記している。
 これらのことを踏まえて、以下質問する。

一 国際物流網を展開するオーストラリアのトール・ホールディングスを、二〇一五年五月に日本郵政株式会社が買収するにあたり、同年二月二十日の閣議後の記者会見で、高市早苗総務大臣は、「これは、総合物流企業であるトール社の全発行済株式を、約六千二百億円で取得することで、日本郵便の百%子会社とするものでございます。日本郵便からは、トール社が有する国際物流事業の知見・経験を活用して、同事業のアジア市場での確固たる地位を確立しながら、更なるグローバル展開を図る、こういう趣旨のものと伺っております。ですから、うまくいかなかったら、これは大変なことでございます」、「これから日本郵政グループも、上場に向けて企業価値を高めていかなければいけない」、「国民の皆様が民営化の恩恵を実感していただける、そういう形を作っていただかなければいけないわけですから、利便性を確保するという点でも、野心的な挑戦である」と述べ、「野心的な挑戦」と評価しているが、その見通しは甘かったのではないか。見解を示されたい。
二 一に関連して、高市大臣は「うまくいかなかったら、これは大変なことでございます」と述べているが、実際には「うまくいかなかった」わけであるが、政府としては何らかの対策を行うのか。
三 政府は、日本郵政株式会社の株式の売却益で復興財源を四兆円程度確保する計画を立て、上場時には一・四兆円の売却益があった。今夏以降に二回目、政府の保有する株式の売却を行い、今年度に一・四兆円を得る方針であると承知しているが、日本郵政株式会社の株式が急落し、予定通りの売却益が得られないと判断すれば、かかる保有株式の売却を延期する可能性はあるのか。
四 日本郵政株式会社の株価下落で、本来得られるべき復興財源が失われるが、このことが復興事業に悪影響を及ぼすことはないのか。
五 四に関連して、ないとすれば、日本郵政株式会社の株価下落によって生じる復興財源の減少はどのような方法で充当されるのか。

 右質問する。



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