質問本文情報
平成二十九年十二月六日提出質問第九〇号
日米同盟の歴史的認識と法的根拠に関する質問主意書
提出者 山川百合子
日米同盟の歴史的認識と法的根拠に関する質問主意書
我が国にとってもっとも重要な二国間関係が日米関係である。日米間の交流は貿易や金融・経済に留まらず、教育・研究、芸術・文化、国際貢献等に至るまで多岐にわたっている。
特に一九五二年に発効した米国等とのサンフランシスコ講和条約で所謂部分講和が成立したが、これと同時期に発効した日米安全保障条約が、今でも日本の外交・安全保障政策の基軸となっている。
日本は一九〇二年に英国と日英同盟を締結し、これは当時、英国が諸外国と締結した唯一の軍事同盟であった。また一九四〇年には日独伊三国同盟が締結されたが、これには日独防共協定や日独伊防共協定などが先行して締結され、それらが発展的に同盟へと深化した歴史的背景が存在している。
さて、このような歴史的、法手続き論的なコンテクストで日米同盟を捉えると、日米間に明確な同盟条約が締結された記録はない。我が国が日米同盟と呼ぶ同盟関係は歴史的にいつから存在し、日米関係を同盟とする法的根拠はどこにあるのかという点で、国民的なコンセンサスは醸成されていないと思われる。
政府の見解と国民への説明責任について確認したいので、以下質問する。
1 日米同盟とは何か。
2 日米同盟の法的根拠は何か。
3 日米同盟はいつはじまったのか。
二 日米同盟は軍事同盟なのか。
1 米軍は自衛隊の同盟軍なのか。
2 自衛隊は米軍の同盟軍なのか。
3 平和安全保障法制の成立で自衛隊と米軍の関係はどう変わったのか。
三 在日米軍の基地ならびに関連施設は縮小するのか。
1 現在一二八か所ある米軍の基地ならびに関連施設は何のために駐留しているのか。
2 在日米軍の基地ならびに関連施設は縮小するのか。
3 これに掛かる経費負担は増大しないのか。
四 日米地位協定や日米防衛協力のための指針はどのように見直していくのか。
五 日米同盟について、国民的コンセンサスを醸成するため、どのように対応するのか。
右質問する。