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令和元年五月十日提出
質問第一六五号

豚コレラをはじめとする家畜伝染病の感染拡大対策に関する質問主意書

提出者  早稲田夕季




豚コレラをはじめとする家畜伝染病の感染拡大対策に関する質問主意書


 二〇一八年九月、岐阜県の養豚場で二十六年ぶりに豚コレラの患畜が確認されて以降、岐阜、愛知両県で相次ぎ、出荷先を含め五府県に感染が拡大している。発生農場のみならず、疫学関連農場・施設や発生農場のある地域は深刻な被害を受けており、二〇一九年四月九日、衆議院の農林水産委員会は全会一致で、早急に飼養衛生管理体制や水際対策の強化を求める決議を行ったところである。

一 今回の豚コレラについて、風評被害防止の観点等、情報管理上やむを得ない面もあるとは思うが、隣県の担当者ですら詳細な情報が適時に十分に把握できないという声が聞こえてきている。これ以上の周辺自治体への感染拡大を防止し、封じ込め、収束させるには、農林水産省が全国一律に情報共有しているレベルの情報だけでなく、もっと詳細な情報が迅速に県境を越えて共有され、周辺自治体が可能な限り早い段階で動けるようなしくみを検討するべきではないか。少なくとも農林水産省は静岡県や長野県など、周辺自治体の声にもっと丁寧に耳を傾けるべきではないか。
二 豚コレラに限らず、人獣共通感染症でもある鳥インフルエンザといった、近年わが国において発生した家畜伝染病は、その伝播に野生動物の関与が指摘されている。これは人・家畜のみならず各種野生動物への対応も迅速に行わなければ、防疫が後手に回る危険性を示している。防疫にあたっては、環境省と農林水産省のこれまで以上に密接な連携が重要であり、より積極的に横断的に情報を共有し、効率的な役割分担を進めていく姿勢が必要ではないか。疫学調査チームに一名イノシシの専門家が入っているだけでは、各種野生動物への対応が十分とは言えないのではないか。
三 岐阜県と愛知県では感染した野生イノシシが多数見つかっており、両県は本年三月、感染拡大の防止策として、イノシシ向けのワクチン入りの餌を山林に埋設している。しかし周辺自治体への感染拡大を防止するためには、イノシシの豚コレラ感染の有無を調べるだけでは不十分ではないか。豚コレラウイルスは、近年全国的に生息域を拡大しているアライグマ及びハクビシンによっても、物理的に周辺自治体に運搬されるし、またイノシシよりもアライグマ及びハクビシンの方が小さな穴から豚舎に侵入できるので、アライグマ及びハクビシンの足の裏の泥に豚コレラウイルスが付着していないか、調査をするべきではないか。

 右質問する。



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