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令和元年六月十四日提出
質問第二三一号

チケット不正転売禁止法の解釈運用に関する質問主意書

提出者  松平浩一




チケット不正転売禁止法の解釈運用に関する質問主意書


 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(以下、「チケット不正転売禁止法」という)は、二〇一八年十二月十四日に公布され、本年六月十四日から施行されることとなっている。
 チケット不正転売禁止法の施行にあたり、その解釈運用を明確化すべく以下質問する。

一 チケット不正転売禁止法において、「特定興行入場券」(第二条第三項)に該当するかどうかを確認するには、実際の興行入場券の券面を確認することが必要である。
 しかしながら、業界慣行として、消費者が興行入場券の代金を支払った後、実際に興行入場券の券面(これと同等の機能を有する番号、記号その他の符号を含む。以下同じ。)が手元に届くまでに数ヶ月以上の期間があることが通例となっている。
 このように、興行入場券の券面を確認できない期間が存在することになるが、当該期間中に「将来入手できる興行入場券の権利」の転売を試みる場合は、当該取引は「特定興行入場券の不正転売」(第二条第四項)には該当しないものとして取り扱わざるを得ないと考えるが、かかる見解で差し支えないか。
二 「興行主の同意なき有償譲渡を禁止する」旨を興行入場券の券面に表示することがチケット不正転売禁止法における「特定興行入場券」に該当するための要件の一つとなっている(第二条第三項第一号)。この点に関し、たとえば家族や知人に特定興行入場券を無償もしくは販売価格以下で譲渡することや、急な出張などによって自分が当該興行に行けなくなった場合に特定興行入場券を業としてではなく販売価格を超える価格で有償譲渡することは、興行主等の同意を得ずに行っても、同法に抵触するものではないことに異論はない。
 しかしながら、興行主等によっては、単に実際の入場者と特定興行入場券の券面記載名義との一致をもって入場資格の可否を判断し、一致しない場合に、前述のような形で特定興行入場券を入手した消費者が入場拒否されてしまうおそれがあり、必ずしも消費者にとって興行入場券の適正な流通が確保されているとは言えない状況があると認識している。
 この点、チケット不正転売禁止法第五条第二項は、「興行主等以外の者が興行主の同意を得て興行入場券を譲渡することができる機会の提供その他の必要な措置」について規定しているが、この規定の目的と、具体的にどのような内容の努力が履行されることを想定しているのか、政府の見解を示されたい。
三 チケット不正転売禁止法第五条第二項の規定に鑑みると、前記二の例示に代表されるチケットの譲渡が問題なく行えるよう努力がなされるべきである。その際、興行主が全ての流通にかかる市場支配を行うことや拘束条件付取引を行うことのないよう、独占禁止法の観点から公正取引委員会において監視していくことが必要であると思料するが、政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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