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令和元年八月一日提出
質問第二〇号

韓国に対する輸出規制措置に関する質問主意書

提出者  岡田克也




韓国に対する輸出規制措置に関する質問主意書


 本年七月一日、政府は、韓国向け輸出管理の運用の見直しとして、フッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素の韓国向け輸出及びこれらに関連する製造技術の移転について、包括輸出許可から個別輸出許可に切り替えるとともに、韓国に関する輸出管理上のカテゴリーについて、いわゆる「ホワイト国」から韓国を除外するための政令改正を行う旨発表した。今回の日本政府の措置を受けて、韓国で日本製品の不買運動が起きるなど、日韓関係に深刻な影響が生じている。
 そこで、以下質問する。

一 政府は、今回の輸出規制措置の理由として、いわゆる徴用工問題について「G20までに満足する解決策が全く示されなかったことから、信頼関係が著しく損なわれた。韓国との信頼関係のもとに輸出管理に取り組むことが困難になったため、今回の制度運用の見直しを行うことになった」(七月二日官房長官会見他)と述べている(安倍総理も参議院選挙中のテレビ討論で同旨発言)。つまり、徴用工問題によって韓国との信頼関係が崩れたことが、今回の輸出規制措置を取ったことの理由の一つと受け取られても仕方がない説明ぶりだが、他方で、徴用工問題に対する対抗措置ではないとも強調している。どちらが正しいのか、整合性ある説明を求める。
二 政府は、「韓国に関連する輸出管理をめぐって不適切な事案が発生したこともあり、厳格な制度の運用を行って、万全を期することにした」(七月二日経済産業大臣会見他)とも述べている。しかし、この「不適切な事案」については、「個別の社の取引に関する内容であり、また、日本側の輸出管理の執行に支障が生じる懸念があるため、個別具体的にお答えすることは控えたい」(七月十六日経済産業大臣会見)として説明していない。他方で、「韓国から第三国への具体的な輸出案件を念頭に置いたものではない」(同会見)として北朝鮮等への流出は否定している。ただ、「不適切な事案」がどのようなものだったのか全く説明がないと、政府の判断が適切であったかの判断を国会として行うことができないうえ、韓国側からも国際社会からも理解を得られない。もう少し丁寧な説明を求める。
三 今回の輸出規制措置を七月一日に発表する前に、日本政府が問題視している韓国の輸出管理の問題について、韓国政府に対して改善要求や警告を行ったのか。その具体的内容の説明を求める。
四 今回の措置により、材料の輸出元の日本企業や韓国から半導体を輸入している日本企業への影響等が懸念される。政府は、「今回の見直しが実際の輸出にどのような影響を与えるかは、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えたい。見直しの対象となる日本企業への影響はしっかり注視していきたい」(七月二日官房長官会見)との立場だが、日本企業あるいは日本経済に悪影響が出ないために、今後、政府としてどのような取り組みを行っていく考えか。

 右質問する。



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