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令和二年一月三十一日提出
質問第三二号

大学入学共通テストにおける英語民間試験の活用延期及び記述式問題の導入見送りに関する質問主意書

提出者  丸山穂高




大学入学共通テストにおける英語民間試験の活用延期及び記述式問題の導入見送りに関する質問主意書


 大学入学共通テストは、高大接続改革の一環である大学入学者選抜の改善のため、学力の三要素である知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度について評価することを目的として、平成二十四年八月から、中央教育審議会を始めとした様々な会議や審議会、協議会で検討や準備が進められた。第一回のテストは令和三年一月十六日及び十七日に実施されることとなっている。
 大学入学共通テストにおいては、英語の四技能評価は民間の資格・検定試験を活用すること、また、国語及び数学の記述式問題は自らの力で考えをまとめ、相手が理解できるよう根拠に基づいて論述する力を評価するために導入することとされた。しかし、その検討や準備の過程においては、それぞれ課題が認識されていた。
 例えば、平成二十九年七月十三日に結果が公表された高大接続改革の進捗状況に関する意見募集においては、英語については民間試験の費用負担や受検機会の格差、記述式問題については自己採点の困難さや採点に対する公平性等指摘されたが、それらの課題は解決されないままとなっていた。
 萩生田光一文部科学大臣は、令和元年十一月一日の記者会見で英語民間試験の導入を延期し、また、十二月十七日の記者会見で国語及び数学への記述式問題導入を見送ると表明し、令和二年一月十五日には、第一回大学入試のあり方に関する検討会議が開催され、大学入試の望ましいあり方について議論が行われることとなった。
 以上を踏まえ、次の事項について質問する。

一 大学入試のあり方に関する検討会議での検討が始まっているが、いまだに高大接続システム改革会議の新テストワーキンググループ及び「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」検討・準備グループの作問方法検討チーム、採点方法検討チームの議事録等について非公開のままとなっている。非公開の理由は何か。また、その各会議の議事録等について、公開の検討を行うべきではないか、政府の見解を問う。
二 英語民間試験の活用延期及び記述式問題の導入見送りは、教育関連団体や事業者、受験生への意見聴取が不十分なままであったことが原因と考えられる。大学入試のあり方に関する検討会議の取りまとめの際や、令和六年度からの新たな英語入試の制度設計の詳細案を取りまとめる際などには、随時、事業者、教育関連団体や高校生へ悉皆調査を行うことで、今回と同様の事態を防げると考えられるが、政府の見解を問う。
三 大学入試のあり方に関する検討会議は、期限を令和二年内としている。有識者からは、検討が深まる前に期限が迫り、事務局による報告案が了承されてしまうのではないかと懸念が出ている。必要に応じて延長することはあるのか。ある場合は、どのような理由により延長となるのか、政府の見解を問う。
四 大学入学共通テストの受験に伴う費用は、予定通りに英語民間試験が活用された場合にはその検定料が別途発生することから、現在の大学入試センター試験よりも高額になると考えられる。令和六年度からの新たな英語入試の制度設計において英語民間試験を活用する場合には、大学入学共通テストの受験料に英語民間試験の検定料も含めることが、公平性維持の前提条件だと考えるが、政府の見解を問う。
五 大学入試センターは第一回大学入学共通テストの出題方針を変更したことに伴い、大学への成績提供期間が二週間程度になる旨を公表した。この二週間程度という成績提供期間は現行の大学入試センター試験と同程度であり、そもそも大学出願にあたって受験者の自己採点が必要な点は解消されていない。こうした点についても、ICT(情報通信技術)を活用し更に短期間に採点結果を受験者及び大学に通知できるよう改善を進めるべきではないか。また、試験日程自体が悪天候に左右されやすい季節であるという実施時期の課題についても、今後、抜本的な改革を行うべきではないか。政府の見解を問う。

 右質問する。

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